JPWO2007026596A1 - ゴム組成物および架橋物 - Google Patents
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Abstract
カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム、ケチミン構造含有化合物、カーボンブラックおよび架橋剤を含有してなるゴム組成物。好ましくは、カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた基を、該ゴム100g当たり、4×10-4〜4×10-1当量含有するアクリルゴム100重量部に対して、ケチミン構造含有化合物0.01〜10重量部、カーボンブラック20〜200重量部、および架橋剤、好ましくは多価アミン架橋剤0.05〜20重量部を含有してなるゴム組成物。好ましくは、さらにシランカップリング剤を含有する。このゴム組成物はスコーチ安定性に優れ、しかも架橋速度が速い。さらに、その架橋物は、引張強さが大きくて圧縮永久ひずみが小さい。
Description
本発明はゴム組成物およびその架橋物に関し、さらに詳しくは、スコーチ安定性に優れ、しかも、架橋速度の速いゴム組成物、および、このゴム組成物を架橋して得られる、引張強さが大きくて圧縮永久ひずみの小さい架橋物に関する。
アクリルゴム(例えば、アクリル酸エチル−アクリル酸ノルマルブチル共重合体)は、耐熱性、耐油性などに優れているため、自動車関連を始め広範な分野でのゴム部品に用いられている。しかし、最近ではシール材、ホース材、防振材、チューブ材、ベルト材およブーツ材といった各部材において、引張強さおよび耐圧縮永久ひずみ特性にさらに一層優れたアクリルゴムが強く要望されるようになっている。
特許文献1は、塩素基含有アクリルゴム、シランカップリング剤、カーボンブラックおよび四級アンモニウム塩を含有するアクリルゴム組成物を提案している。しかし、この組成物は成形、架橋するまでの過程におけるスコーチ安定性に欠ける問題がある。また、この組成物を架橋して得られる架橋物は、塩素基を含有しているため金属製の材料と接して使用される場合に錆を生成するという問題を有している。
また、特許文献2では、特定量のフマル酸モノ低級アルキルエステル単量体を含むアクリルエラストマーと、芳香族ジアミン化合物加硫剤と、グアニジン化合物加硫剤と、を含むアクリルエラストマー組成物が開示されている。しかしながら、この組成物では、加硫速度が遅いため、成形サイクル性(生産性)に劣るという問題があった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、スコーチ安定性に優れ、しかも架橋速度が速く、かつ、引張強さが大きくて圧縮永久ひずみが小さい架橋物を与えることのできるゴム組成物を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、カルボキシル基および/またはエポキシ基含有アクリルゴムに、補強剤であるカーボンブラックと、ケチミン構造含有化合物と、架橋剤と、を配合してなる架橋性のゴム組成物により上記目的が達成されることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム、ケチミン構造含有化合物、カーボンブラックおよび架橋剤を含有してなるゴム組成物が提供される。
好ましくは、本発明のゴム組成物は、カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた基を、該ゴム100g当たり、4×10-4〜4×10-1当量含有するアクリルゴム100重量部に対して、ケチミン構造含有化合物0.01〜10重量部、カーボンブラック20〜200重量部、および架橋剤、好ましくは多価アミン架橋剤0.05〜20重量部を含有する。好ましくは、さらにシランカップリング剤を含有する。
本発明の架橋物は、上記のゴム組成物を架橋することにより得られるものである。
本発明の架橋物は、上記のゴム組成物を架橋することにより得られるものである。
本発明のゴム組成物はスコーチ安定性に優れ、しかも架橋速度が速い。さらに、このゴム組成物を架橋することにより、引張強さが大きくて圧縮永久ひずみが小さい架橋物が得られる。したがって、本発明のゴム組成物はこれらの特性を活かしてシール材、ホース材、防振材、チューブ材、ベルト材およびブーツ材などとして好適に使用できる。
本発明のゴム組成物を構成する成分であるカルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム、ケチミン構造含有化合物、カーボンブラックおよび架橋剤について、以下、順を追って説明する。
本発明に用いるカルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム(以下、「カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴム」ということがある)とは、(メタ)アクリル酸エステル単量体〔「アクリル酸エステル単量体または/およびメタクリル酸エステル単量体」の意。以下、(メタ)アクリル酸メチルなども、これに準ずる意味で用いる。〕単位を主構成成分とし、架橋点となるカルボキシル基および/またはエポキシ基を含有する重合体である。
本発明に用いるカルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムは、分子中に(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上含有する。
カルボキシル基含有アクリルゴムを構成する単量体単位の主原料である(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体などが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、炭素数1〜8のアルカノールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましい。その具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸エチルおよび(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体としては、炭素数2〜8のアルコキシアルカノールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましい。その具体例としては、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチルなどが挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸2−エトキシエチルおよび(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルが好ましく、特に、アクリル酸2−エトキシエチルおよびアクリル酸2−メトキシエチルが好ましい。
本発明に用いるカルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムは、実質的にカルボキシル基および/またはエポキシ基を架橋点として架橋が形成される重合体である。この重合体は、ガラス転移温度が好ましくは20℃以下、より好ましくは10℃以下、特に好ましくは0℃以下のものである。
このカルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムの架橋物は、塩素基を架橋点にもつゴムの架橋物に比べ、耐金属腐食性や汚染性に優れる特性を有している。
このカルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムの架橋物は、塩素基を架橋点にもつゴムの架橋物に比べ、耐金属腐食性や汚染性に優れる特性を有している。
カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムのカルボキシル基およびエポキシ基の合計含有量は、ゴム100g当たり、好ましくは4×10-4〜4×10-1当量、より好ましくは1×10-3〜2×10-1当量、特に好ましくは5×10-3〜1×10-1当量である。カルボキシル基および/またはエポキシ基含有量が上記範囲であると、架橋により十分な機械的強度と伸びを有する架橋物が得られる。
カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴムを調製するには、(イ)アクリルゴムを調製するための重合時に、カルボキシル基含有単量体単位およびエポキシ基含有単量体単位の中から選ばれた少なくとも一種の単量体を共重合する方法、(ロ)カルボキシル基およびエポキシ基をいずれも有さないアクリルゴムに対して、ラジカル開始剤存在下で、カルボキシル基を有する炭素−炭素不飽和結合含有化合物およびエポキシ基を有する炭素−炭素不飽和結合含有化合物の中から選ばれた少なくとも一種の化合物をグラフトさせる方法、(ハ)カルボン酸エステル基、酸アミド基などのカルボン酸誘導基を有するアクリルゴムのカルボン酸誘導基の一部を加水分解によりカルボキシル基に変換する方法、などの方法が採られる。目的とするアクリルゴム架橋物に適した方法を選べばよい。
好ましいカルボキシル基および/またはエポキシ基含有アクリルゴムの製造方法は、(イ)の方法、すなわち、(メタ)アクリル酸エステル単量体、カルボキシル基および/またはエポキシ基を含有する単量体および必要に応じて加えられる共重合可能なその他の単量体を共重合する方法である。
(イ)の方法において、主原料として用いる(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、上記のように、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体などが用いられる。中でも、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、(メタ)アクリル酸エチルおよび(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましい。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体としては、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチルおよび(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルが好ましく、特に、アクリル酸2−エトキシエチルおよびアクリル酸2−メトキシエチルが好ましい。
これらの単量体は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせ用いることができる。
これらの単量体は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせ用いることができる。
上記(イ)の方法によるカルボキシル基含有アクリルゴムの製造に用いるカルボキシル基含有単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル単量体と共重合可能なカルボキシル基含有単量体であれば特に限定されない。このようなカルボキシル基含有単量体としては、例えば、炭素数3〜12のα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸、炭素数4〜12のα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸、炭素数4〜11のα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸と炭素数1〜8のアルカノールとのモノエステルなどが挙げられる。
炭素数3〜12のα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エチルアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などが挙げられる。
炭素数4〜12のα,β−不飽和ジカルボン酸としては、フマル酸やマレイン酸などのブテンジオン酸、イタコン酸、シトラコン酸などが挙げられる。
炭素数4〜12のα,β−不飽和ジカルボン酸としては、フマル酸やマレイン酸などのブテンジオン酸、イタコン酸、シトラコン酸などが挙げられる。
炭素数4〜11のα,β−不飽和ジカルボン酸と炭素数1〜8のアルカノールとのモノエステルの具体例としては、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノn−ブチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノn−ブチルなどのブテンジオン酸モノ鎖状アルキルエステル;フマル酸モノシクロペンチル、フマル酸モノシクロヘキシル、フマル酸モノシクロヘキセニル、マレイン酸モノシクロペンチル、マレイン酸モノシクロヘキシル、マレイン酸モノシクロヘキセニルなどの脂環構造を有するブテンジオン酸モノエステル;イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチルなどのイタコン酸モノエステル;フマル酸モノ2−ヒドロキシエチルなどのブテンジオン酸ヒドロキシモノエステル;などが挙げられる。
これらのなかでも、ブテンジオン酸モノ鎖状アルキルエステルおよび脂環構造を有するブテンジオン酸モノエステルが好ましく、特に、フマル酸モノn−ブチル、マレイン酸モノn−ブチル、フマル酸モノシクロヘキシルおよびマレイン酸モノシクロヘキシルが好ましい。これらは1種単独で、または2種以上を併せて使用することができる。
カルボキシル基含有単量体単位の含有量は、重量換算すると、全単量体単位100重量%に対して、好ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは0.7〜15重量%、さらに好ましくは1〜12重量%である。カルボキシル基含有単量体単位が少なすぎると、架橋物の架橋密度が不十分となり、良好な機械的特性が得られなくなったり、成形品の表面肌が滑らかさに欠けたりするおそれがある。一方、カルボキシル基含有単量体単位が多すぎると、架橋物の伸びが低下したり、硬度が高くなりすぎたりする可能性がある。
なお、上記単量体のうち、ジカルボン酸を使用して共重合させる場合には、その無水物を用いても良い。この場合は、架橋以前に加水分解してカルボキシル基を生成させて架橋点を形成する。
上記(イ)の方法によるエポキシ基含有アクリルゴムの製造に用いるエポキシ基含有単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル単量体と共重合可能なエポキシ基含有単量体であれば特に限定されない。このようなエポキシ基含有単量体としては、例えば、エポキシ基含有不飽和炭化水素化合物、グリシジルエステル基含有不飽和炭化水素化合物、グリシジルエーテル基含有不飽和炭化水素化合物などが挙げられる。
エポキシ基含有不飽和炭化水素化合物としては、3,4−エポキシ−1−ブテン、1,2−エポキシ−3−ペンテン、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンなどが挙げられる。
グリシジルエステル基含有不飽和炭化水素化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジル−4−ヘプテノエート、グリシジルソルベート、グリシジルリノレート、3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステル、4−メチル−3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステル、グリシジル−4−メチル−3−ペンテノエートなどが挙げられる。
グリシジルエステル基含有不飽和炭化水素化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジル−4−ヘプテノエート、グリシジルソルベート、グリシジルリノレート、3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステル、4−メチル−3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステル、グリシジル−4−メチル−3−ペンテノエートなどが挙げられる。
グリシジルエーテル基含有不飽和炭化水素化合物としては、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、o−アリルフェニルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
これらの中でも、グリシジルエーテル基含有不飽和炭化水素化合物が好ましく、特にアリルグリシジルエーテルが好ましい。
これらの中でも、グリシジルエーテル基含有不飽和炭化水素化合物が好ましく、特にアリルグリシジルエーテルが好ましい。
また、カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムは、カルボキシル基および/またはエポキシ基以外の架橋性基を有する単量体単位として、例えば、水酸基含有単量体などの架橋性基を有する単量体;共役ジエンまたは非共役ジエン単量体;などの単量体の単位を有していてもよい。
水酸基含有単量体としては特に限定されないが、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル化合物、水酸基含有(メタ)アクリルアミド化合物、ビニルアルコール化合物などが挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどが挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリルアミド化合物としてはN−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどが挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリルアミド化合物としてはN−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
共役ジエン単量体としては、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられ、なかでも1,3−ブタジエンが好ましい。
非共役ジエン単量体としては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどが挙げられる。
非共役ジエン単量体としては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどが挙げられる。
これらのカルボキシル基またはエポキシ基以外の架橋性基を有する単量体は、1種単独でまたは2種以上を併せて使用することができる。
上記アクリルゴム中のカルボキシル基および/またはエポキシ基以外の、架橋性基を有する単量体単位の含有量は、全単量体単位100重量%に対して、好ましくは0〜5重量%、より好ましくは0〜3重量%である。
上記アクリルゴム中のカルボキシル基および/またはエポキシ基以外の、架橋性基を有する単量体単位の含有量は、全単量体単位100重量%に対して、好ましくは0〜5重量%、より好ましくは0〜3重量%である。
また、カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムは、上記以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、上述の各単量体と共重合可能な単量体の単位を含有していても良い。
このような共重合可能な単量体としては、芳香族ビニル単量体、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、アクリロイルオキシ基を2個以上有する単量体(多官能アクリル単量体)、その他のオレフィン系単量体などが挙げられる。
このような共重合可能な単量体としては、芳香族ビニル単量体、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、アクリロイルオキシ基を2個以上有する単量体(多官能アクリル単量体)、その他のオレフィン系単量体などが挙げられる。
芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
多官能アクリル単量体としては、エチレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル、プロピレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステルなどが挙げられる。
その他のオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルなどが挙げられる。
これらの共重合可能な単量体の中では、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが好ましい。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
多官能アクリル単量体としては、エチレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル、プロピレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステルなどが挙げられる。
その他のオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルなどが挙げられる。
これらの共重合可能な単量体の中では、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが好ましい。
このような共重合可能な単量体単位の含有量は、全単量体単位100重量%に対して、好ましくは0〜49.9重量%、より好ましくは0〜20重量%である。
カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムの製造のための、(メタ)アクリル酸エステル単量体、カルボキシル基またはエポキシ基含有単量体、必要に応じて用いられるカルボキシル基またはエポキシ基以外の架橋点を有する単量体およびこれらと共重合可能な単量体などの単量体混合物を共重合する重合法としては、公知の乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法および溶液重合法のいずれをも用いることができる。なかでも、重合反応の制御の容易性などから、常圧下での乳化重合法が好ましい。
上記(ロ)の方法によるカルボキシル基含有アクリルゴムの製造において、アクリルゴムをグラフト変性するためのカルボキシル基を有する炭素−炭素不飽和結合含有化合物としては、前述のα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸およびその無水物、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステルなどを用いればよい。
上述(ロ)の方法によるエポキシ基含有アクリルゴムの製造において、アクリルゴムをグラフト変性するためのエポキシ基を有する炭素−炭素不飽和結合含有化合物としては、前述のエポキシ基含有不飽和炭化水素化合物、グリシジルエステル基含有不飽和炭化水素化合物、グリシジルエーテル基含有不飽和炭化水素化合物などを用いればよい。
上記(ロ)の方法としては、例えば、有機溶剤に溶解しているアクリルゴムに、ラジカル開始剤存在下で上記のカルボキシル基および/またはエポキシ基を有する炭素−炭素不飽和結合含有化合物を反応させる方法が挙げられる。
上記(ハ)の方法によりカルボキシル基含有アクリルゴムを調製する際に用いるアクリルゴム分子中のカルボン酸誘導基としては、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位が有するカルボン酸エステル基が好適に挙げられる。例えば、有機溶剤に溶解しているアクリルゴムのカルボン酸エステル基の一部を、塩酸、硫酸、水酸化ナトリウムなどの存在下で加水分解することによりカルボキシル基含有アクリルゴムが得られる。
なお、上記(ロ)の方法および(ハ)の方法により得られるカルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムにおいても、カルボキシル基および/またはエポキシ基含有単量体単位換算でのカルボキシル基の含有量は、上記(イ)の方法による場合と同様である。
カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムのムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、好ましくは10〜90、より好ましくは15〜80、特に好ましくは20〜70である。ムーニー粘度が小さすぎると、アクリルゴム組成物の形状保持性が低下することによって成形加工性が低下したり、架橋物の機械的強度が低下したりするおそれがある。一方、ムーニー粘度が大きすぎると、流動性が低下することによって成形加工性が低下する可能性がある。
本発明に用いるケチミン構造含有化合物は、分子中に下記一般式(1)で表わされる化学構造を有する化合物である。
上記ケチミン構造含有化合物の具体例としては、ジメチルケトイミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルケトイミノプロピルトリエトキシシラン、メチルエチルケトイミノプロピルトリメトキシシラン、メチルエチルケトイミノプロピルトリエトキシシラン、メチルイソブチルケトイミノプロピルトリメトキシシラン、メチルイソブチルケトイミノプロピルジメトキシメチルシラン、メチルイソブチルケトイミノプロピルトリエトキシメチルシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、3−トリメトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンなどの、ケチミン系シランカップリング剤が挙げられる。これらのうち、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンおよび3−トリメトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンが好ましい。
本発明のゴム組成物において、ケチミン構造含有化合物の奏する作用効果は必ずしも明確ではないが、ゴム組成物の段階では安定で、そして、架橋反応の段階では、その加熱により、残留する水分で加水分解してアミン化合物を生成し、アクリルゴムのカルボキシル基および/またはエポキシ基間架橋を促進させると推測される。そのため、スコーチ安定性を損なわずに架橋速度を増大し、それによって架橋物中のフリーの架橋点が減少するので圧縮永久ひずみが小さくなるという作用効果を奏すると考えられる。
本発明のゴム組成物におけるケチミン構造含有化合物の含有量は、カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.05〜5重量部、特に好ましくは0.1〜2重量部である。ケチミン構造含有化合物の含有量が少なすぎるとゴム組成物の架橋速度が向上しないおそれがあり、逆に、多すぎるとスコーチ安定性に欠ける可能性がある。
本発明で用いられるカーボンブラックは、特に制限はなく、ゴム加工の配合用に用いられるものであれば使用できる。例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトなどを用いることができる。
これらの中でも、特にファーネスブラックが好ましく、その具体例としては、SAF、ISAF、ISAF−HS、ISAF−LS、IISAF−HS、HAF、HAF−HS、HAF−LS、MAF、FEF、FEF−LS、GPF、GPF−HS、GPF−LS、SRF、SRF−HS、SRF−LMなどの種々のグレードのものが挙げられる。粒径、比表面積および吸油量も特に限定されない。粒径は、好ましくは15〜200nm、より好ましくは18〜100nm、比表面積は、好ましくは10〜260m2/g、より好ましくは20〜240m2/g、吸油量は、好ましくは50〜200ml/100g、より好ましくは70〜180ml/100gである。
カーボンブラックは、本発明の架橋物を補強する作用を有する。本発明のゴム組成物のカーボンブラックの含有量は、カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴム100重量部に対して、好ましくは20〜200重量部、より好ましくは30〜150重量部、特に好ましくは40〜100重量部である。カーボンブラックの含有量が少なすぎると得られる架橋物の強度が低下するおそれがあり、逆に、多すぎると架橋物の伸びが低下する可能性がある。
本発明のゴム組成物に使用される架橋剤は、カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムのカルボキシル基および/またはエポキシ基と架橋可能な化合物であれば限定されない。
カルボキシル基用架橋剤としては、多価アミン化合物、多価ヒドラジド化合物、多価エポキシ化合物、多価イソシアナート化合物、アジリジン化合物、塩基性金属酸化物、有機金属ハロゲン化物などが挙げられる。
カルボキシル基用架橋剤としては、多価アミン化合物、多価ヒドラジド化合物、多価エポキシ化合物、多価イソシアナート化合物、アジリジン化合物、塩基性金属酸化物、有機金属ハロゲン化物などが挙げられる。
また、エポキシ基用架橋剤としては、多価アミン化合物、イミダゾール化合物、多価カルボン酸化合物、カルボン酸アンモニウム塩、酸無水物、活性水素化合物、イソシアヌル酸化合物などが挙げられる。
カルボキシル基用架橋剤またはエポキシ基用架橋剤として用いられる多価アミン化合物は、炭素数4〜30のものが好ましい。このような多価アミン化合物としては、例えば、脂肪族多価アミン化合物、芳香族多価アミン化合物などが挙げられ、グアニジン化合物のように非共役の窒素−炭素二重結合を有するものは含まれない。
脂肪族多価アミン化合物としては、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメ−ト、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミンなどが挙げられる。
脂肪族多価アミン化合物としては、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメ−ト、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミンなどが挙げられる。
芳香族多価アミン化合物としては、4,4’−メチレンジアニリン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,3,5−ベンゼントリアミンなどが挙げられる。
多価アミン化合物は1種、または2種以上併せて使用することができる。
多価アミン化合物は1種、または2種以上併せて使用することができる。
上記多価ヒドラジド化合物としては、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジヒドラジド、ナフタル酸ジヒドラジド、アセトンジカルボン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、トリメリット酸ジヒドラジド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸ジヒドラジド、ピロメリット酸ジヒドラジド、アコニット酸ジヒドラジドなどが挙げられる。これらは、1種、または2種以上併せて使用することができる。
上記多価エポキシ化合物としては、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、クレゾール型エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、臭素化ビスフェノールA型エポキシ化合物、臭素化ビスフェノールF型エポキシ化合物、水素添加ビスフェノールA型エポキシ化合物などのグリシジルエーテル型エポキシ化合物;脂環式エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物、イソシアヌレート型エポキシ化合物などのその他の多価エポキシ化合物;などの分子内に2以上のエポキシ基を有する化合物が挙げられる。これらは、1種、または2種以上併せて使用することができる。
上記多価イソシアナート化合物としては、炭素数6〜24のジイソシアナート類およびトリイソシアナート類が好ましい。ジイソシアナート類の具体例としては、2,4−トリレンジイソシアナート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアナート(2,6−TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアナート、p−フェニレンジイソシアナート、m−フェニレンジイソシアナート、1,5−ナフチレンジイソシアナートなどが挙げられる。トリイソシアナート類の具体例としては、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアナート、1,6,11−ウンデカントリイソシアナート、ビシクロヘプタントリイソシアナートなどが挙げられる。これらは1種、または2種以上併せて使用することができる。
上記アジリジン化合物としては、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリアジン、トリス〔1−(2−メチル)アジリジニル〕ホスフィノキシド、ヘキサ〔1−(2−メチル)アジリジニル〕トリホスファトリアジンなどが挙げられる。これらは、1種、または2種以上併せて使用することができる。
上記塩基性金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどが挙げられ、これらを1種、または2種以上併せて使用することができる。
上記有機金属ハロゲン化物としては、ジシクロペンタジエニル金属ジハロゲン化物が例示され、この際に好適に使用される金属としては、チタン、ジルコニウム、ハフニウムなどが挙げられる。
上記イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2−メチルイミダゾリン−(1)〕−エチル−S−トリアジンなどが挙げられる。
上記多価カルボン酸化合物としては、炭素数3〜20のものが好ましく、脂肪族多価カルボン酸、芳香族多価カルボン酸などが挙げられる。
脂肪族多価カルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、などが挙げられる。
芳香族多価カルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ナフタル酸などが挙げられる。
脂肪族多価カルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、などが挙げられる。
芳香族多価カルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ナフタル酸などが挙げられる。
上記カルボン酸アンモニウム塩としては、安息香酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウムなどが挙げられる。
上記酸無水物としては、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ナフタル酸無水物などが挙げられる。
上記活性水素化合物としては、酸、アルコール、フェノールなどが挙げられる。
上記イソシアヌル酸化合物としては、イソシアヌル酸、シアヌル酸などが挙げられる。
上記酸無水物としては、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ナフタル酸無水物などが挙げられる。
上記活性水素化合物としては、酸、アルコール、フェノールなどが挙げられる。
上記イソシアヌル酸化合物としては、イソシアヌル酸、シアヌル酸などが挙げられる。
カルボキシル基用架橋剤のなかでは、脂肪族多価アミン化合物、芳香族多価アミン化合物および多価ヒドラジド化合物が好ましく、脂肪族多価アミン化合物および芳香族多価アミン化合物のアミン系架橋剤がより好ましく、脂肪族ジアミンおよび芳香族ジアミンが特に好ましい。また、脂肪族ジアミンの中ではヘキサメチレンジアミンカーバメートが特に好ましく、芳香族ジアミンの中では、2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンが特に好ましい。
エポキシ基用架橋剤のなかでは、安息香酸アンモニウム、イソシアヌル酸が好ましい。
エポキシ基用架橋剤のなかでは、安息香酸アンモニウム、イソシアヌル酸が好ましい。
カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴムがカルボキシル基またはエポキシ基以外の架橋性付加基や不飽和結合を架橋点として有して、それらをも架橋する場合は、本発明のゴム組成物はそれらの架橋点の種類および含有量に対応した架橋剤をも含有させることができる。
本発明のゴム組成物における架橋剤の含有量は、カルボキシル基および/またはエポキシ基含有ゴム100重量部に対し、好ましくは0.05〜20重量部、より好ましくは0.1〜10重量部、特に好ましくは0.2〜7重量部である。架橋剤の含有量が少なすぎると架橋が不十分となり、架橋物の形状維持が困難になるおそれがある。一方、多すぎると架橋物が硬くなりすぎ、架橋ゴムとしての弾性が損なわれる可能性がある。
本発明のゴム組成物は、スコーチ安定性を高くする目的で、さらに、エポキシ基含有シランカップリング剤を含有することが好ましい。
エポキシ基含有シランカップリング剤は、好ましくは、一般式X−Si(OR)3、または、X−SiR’(OR)2で表される化合物である。式中、RおよびR’はアルキル基であり、Xはエポキシ基を含有する原子団である。このようなシランカップリング剤において、Xはカルボキシル基含有アクリルゴムと反応し得る官能基として作用する。
上記エポキシ基含有シランカップリング剤としては、上記式中、Xが、エポキシ基を含有する炭素数1〜8の脂肪族アルキル基であることが好ましい。また、上記式におけるアルコキシ基(−OR)は、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基などが挙げられる。また、前記−R’(OR)2基としては、メチルジメトキシ基、エチルジメトキシ基などが挙げられる。
このようなエポキシ基含有シランカップリング剤の具体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、などのグリシドキシ基含有シランカップリング剤;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシクロヘキシル基含有シランカップリング剤;などが挙げられる。これらのなかでも、グリシドキシ基含有シランカップリング剤が好ましく、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランおよびβ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランが特に好ましい。
エポキシ基含有シランカップリング剤の含有量は、カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.2〜5重量部、より好ましくは0.3〜4重量部、さらに好ましくは0.5〜3重量部である。エポキシ基含有シランカップリング剤の含有量が多すぎると、架橋物の伸びが低下するおそれがある。
本発明のアクリルゴム組成物は、その他必要に応じて架橋促進剤、加工助剤、老化防止剤、光安定剤、可塑剤、充填剤(例えばシリカ、炭酸カルシウム)、滑剤、粘着剤、潤滑剤、難燃剤、防黴剤、帯電防止剤、着色剤、充填剤などの添加剤を含有してもよい。
架橋促進剤としては、特段限定されないが、特に架橋剤として多価アミンを使用した場合において、この多価アミンと組み合わせて用いられる架橋促進剤として、水中、25℃での塩基解離定数が10-12〜106であるものが好ましい。このような架橋促進剤としては、例えば、脂肪族一価二級アミン化合物、脂肪族一価三級アミン化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物、第四級オニウム塩、第三級ホスフィン化合物、弱酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。
脂肪族一価二級アミン化合物は、脂肪族炭化水素基の炭素数が好ましくは1〜30、より好ましくは8〜20のものである。
具体的には、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジアリルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジウンデシルアミン、ジドデシルアミン、ジトリデシルアミン、ジテトラデシルアミン、ジペンタデシルアミン、ジセチルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、ジオクタデシルアミン、ジ−シス−9−オクタデセニルアミン、ジノナデシルアミンなどが例示される。これらの中でも、ジオクチルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジテトラデシルアミン、ジセチルアミン、ジオクタデシルアミン、ジ−シス−9−オクタデセニルアミン、ジノナデシルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどが好ましい。
具体的には、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジアリルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジウンデシルアミン、ジドデシルアミン、ジトリデシルアミン、ジテトラデシルアミン、ジペンタデシルアミン、ジセチルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、ジオクタデシルアミン、ジ−シス−9−オクタデセニルアミン、ジノナデシルアミンなどが例示される。これらの中でも、ジオクチルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジテトラデシルアミン、ジセチルアミン、ジオクタデシルアミン、ジ−シス−9−オクタデセニルアミン、ジノナデシルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどが好ましい。
脂肪族一価三級アミン化合物は、アンモニアの三つの水素原子と置換する脂肪族炭化水素基の炭素数が、好ましくは1〜30、より好ましくは1〜22のものである。
具体的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリアリルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−t−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリウンデシルアミン、トリドデシルアミン、トリトリデシルアミン、トリテトラデシルアミン、トリペンタデシルアミン、トリセチルアミン、トリ−2−エチルヘキシルアミン、トリオクタデシルアミン、トリ−シス−9−オクタデセニルアミン、トリノナデシルアミン、N,N−ジメチルデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルテトラデシルアミン、N,N−ジメチルセチルアミン、N,N−ジメチルオクタデシルアミン、N,N−ジメチルベヘニルアミン、N−メチルジデシルアミン、N−メチルジドデシルアミン、N−メチルジテトラデシルアミン、N−メチルジセチルアミン、N−メチルジオクタデシルアミン、N−メチルジベヘニルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミンなどが例示される。これらの中でも、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルテトラデシルアミン、N,N−ジメチルセチルアミン、N,N−ジメチルオクタデシルアミン、N,N−ジメチルベヘニルアミンなどが好ましい。
具体的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリアリルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−t−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリウンデシルアミン、トリドデシルアミン、トリトリデシルアミン、トリテトラデシルアミン、トリペンタデシルアミン、トリセチルアミン、トリ−2−エチルヘキシルアミン、トリオクタデシルアミン、トリ−シス−9−オクタデセニルアミン、トリノナデシルアミン、N,N−ジメチルデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルテトラデシルアミン、N,N−ジメチルセチルアミン、N,N−ジメチルオクタデシルアミン、N,N−ジメチルベヘニルアミン、N−メチルジデシルアミン、N−メチルジドデシルアミン、N−メチルジテトラデシルアミン、N−メチルジセチルアミン、N−メチルジオクタデシルアミン、N−メチルジベヘニルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミンなどが例示される。これらの中でも、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルテトラデシルアミン、N,N−ジメチルセチルアミン、N,N−ジメチルオクタデシルアミン、N,N−ジメチルベヘニルアミンなどが好ましい。
グアニジン化合物としては、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジンなどが挙げられる。
イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどが挙げられる。
第四級オニウム塩としては、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリ−n−ブチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。
イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどが挙げられる。
第四級オニウム塩としては、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリ−n−ブチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。
第三級ホスフィン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィンなどが挙げられる。
弱酸のアルカリ金属塩としては、ナトリウムもしくはカリウムのリン酸塩、炭酸塩などの無機弱酸塩またはステアリン酸塩、ラウリン酸塩などの有機弱酸塩が挙げられる。
弱酸のアルカリ金属塩としては、ナトリウムもしくはカリウムのリン酸塩、炭酸塩などの無機弱酸塩またはステアリン酸塩、ラウリン酸塩などの有機弱酸塩が挙げられる。
架橋促進剤の使用量は、カルボキシル基またはエポキシ基含有アクリルゴム100重量部に対し、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.2〜15重量部、特に好ましくは0.3〜10重量部である。架橋促進剤が多すぎると、架橋時に架橋速度が早くなりすぎたり、架橋物表面ヘの架橋促進剤のブルームが生じたり、架橋物が硬くなりすぎたりするおそれがある。架橋促進剤が少なすぎると、架橋物の引張強度が著しく低下したり、熱負荷後の伸びや引張強度の変化が大きすぎたりする可能性がある。
また、本発明のゴム組成物には、必要に応じて、当該アクリルゴム以外のゴム、エラストマー、樹脂などの重合体を配合してもよい。
配合可能なゴムとしては、例えば、天然ゴム、カルボキシル基を含有しないアクリルゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴムなどが挙げられる。
配合可能なゴムとしては、例えば、天然ゴム、カルボキシル基を含有しないアクリルゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴムなどが挙げられる。
配合可能なエラストマーとしては、例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリシロキサン系エラストマーなどが挙げられる。
配合可能な樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミドなどが挙げられる。
配合可能な樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミドなどが挙げられる。
本発明のゴム組成物を調製する方法としては、ロール混合、バンバリー混合、スクリュー混合、溶液混合などの混合方法が適宜採用できる。配合順序は特に限定されないが、熱で反応や分解を起こしにくい成分を充分に混合した後、熱で反応しやすい成分あるいは分解しやすい成分、例えば架橋剤、架橋促進剤などを、反応や分解が起こらない温度で短時間で混合すればよい。
本発明のゴム組成物は優れたスコーチ安定性を有しており、しかも、架橋速度が速い。そのため、成形サイクルが短く、生産性に優れている。
本発明の架橋物は、上述した本発明のゴム組成物を、押出成形、射出成形、トランスファー成形、圧縮成形などの成形法により、成型および架橋することにより得られる。
押出成形には、一般的なゴムの加工手順を採用することができる。すなわち、ロール混合などによって調製したゴム組成物を、押出機のフィード口に供給し、スクリューでヘッド部に送る過程でバレルからの加熱により軟化させ、ヘッド部に設けた所定形状のダイスに通すことにより、目的の断面形状を有する長尺の押出成形品(板、棒、パイプ、ホース、異形品など)を得る。
射出成形、トランスファー成形および圧縮成形では、製品1個分のまたは数個分の形状を有する金型のキャビティに本発明のゴム組成物を充填して賦形し、金型を、好ましくは130〜220℃、より好ましくは140℃〜200℃に加熱することにより架橋(一次架橋)させ、架橋物(一次架橋物)を得る。
さらに、必要に応じて、この架橋物を電気、熱風、蒸気などを熱源とするオーブンなどで130℃〜220℃、より好ましくは140℃〜200℃で1〜48時間加熱して二次架橋させ、架橋物(二次架橋物)とする。
さらに、必要に応じて、この架橋物を電気、熱風、蒸気などを熱源とするオーブンなどで130℃〜220℃、より好ましくは140℃〜200℃で1〜48時間加熱して二次架橋させ、架橋物(二次架橋物)とする。
以下に製造例、実施例および比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
これらの例中の〔部〕は、特に断わりのない限り重量基準である。なお、試験、評価は以下の方法によった。
(1)カルボキシル基含量
アクリルゴムのカルボキシル基含量は、アクリルゴムを溶解したアセトン溶液を、水酸化カリウムの0.01Nエタノール溶液を用いて電位差滴定装置COMTITE−101(平沼産業社製)で滴定し、ゴム100gに対するカルボキシル基の数(モル数、単位はephr)を求めた。
これらの例中の〔部〕は、特に断わりのない限り重量基準である。なお、試験、評価は以下の方法によった。
(1)カルボキシル基含量
アクリルゴムのカルボキシル基含量は、アクリルゴムを溶解したアセトン溶液を、水酸化カリウムの0.01Nエタノール溶液を用いて電位差滴定装置COMTITE−101(平沼産業社製)で滴定し、ゴム100gに対するカルボキシル基の数(モル数、単位はephr)を求めた。
(2)エポキシ基含量
アクリルゴムのエポキシ基含量は、アクリルゴムを溶解したメチルエチルケトン溶液に、0.01N塩酸アセトン溶液を加えて約40℃で3時間エポキシ基と反応させた後、残留した塩酸量を、水酸化カリウムの0.01Nエタノール溶液を用いて電位差滴定装置COMTITE−101(平沼産業社製)で滴定し、ゴム100gに対するエポキシ基の数(モル数、単位はephr)を求めた。
(3)ムーニー粘度
JISK6300の未架橋ゴム物理試験法のムーニー粘度試験に従って、測定温度100℃におけるゴムのムーニー粘度ML1+4を測定した。
アクリルゴムのエポキシ基含量は、アクリルゴムを溶解したメチルエチルケトン溶液に、0.01N塩酸アセトン溶液を加えて約40℃で3時間エポキシ基と反応させた後、残留した塩酸量を、水酸化カリウムの0.01Nエタノール溶液を用いて電位差滴定装置COMTITE−101(平沼産業社製)で滴定し、ゴム100gに対するエポキシ基の数(モル数、単位はephr)を求めた。
(3)ムーニー粘度
JISK6300の未架橋ゴム物理試験法のムーニー粘度試験に従って、測定温度100℃におけるゴムのムーニー粘度ML1+4を測定した。
(4)スコーチ安定性(ムーニースコーチ)
ゴム組成物のムーニースコーチは、L形ローターを用いて、温度125℃にて、JISK6300−1に準じて測定した。この測定結果より、ゴム組成物のムーニースコーチ時間t5(分)を求めた。t5(分)の値が大きいほどスコーチ安定性に優れる。
(5)架橋特性
JISK6300−2に準じ、ローターレスレオメータータイプの振動式架橋試験機を用いて測定した。温度180℃にて8分間トルクを測定し、最大トルクMH(dN・m)を求めることにより架橋特性を評価した。MH(dN・m)の値が大きいほど架橋度が高く、架橋速度が速いことから、成形サイクル(生産性)に優れる。
ゴム組成物のムーニースコーチは、L形ローターを用いて、温度125℃にて、JISK6300−1に準じて測定した。この測定結果より、ゴム組成物のムーニースコーチ時間t5(分)を求めた。t5(分)の値が大きいほどスコーチ安定性に優れる。
(5)架橋特性
JISK6300−2に準じ、ローターレスレオメータータイプの振動式架橋試験機を用いて測定した。温度180℃にて8分間トルクを測定し、最大トルクMH(dN・m)を求めることにより架橋特性を評価した。MH(dN・m)の値が大きいほど架橋度が高く、架橋速度が速いことから、成形サイクル(生産性)に優れる。
(6)常態物性
ゴム組成物を180℃、6分間の圧縮成形によって成形および一次架橋し、縦15cm、横15cm、厚さ2mmのシートを作製し、さらに170℃の電気オーブンに4時間放置して二次架橋してシート状の架橋物を得た。次いで、このシート状の架橋物を3号形ダンベルで打ち抜いて作製した試験片を用いて常温でJISK6251に従って引張強さおよび伸びをそれぞれ測定することにより常態物性を評価した。
ゴム組成物を180℃、6分間の圧縮成形によって成形および一次架橋し、縦15cm、横15cm、厚さ2mmのシートを作製し、さらに170℃の電気オーブンに4時間放置して二次架橋してシート状の架橋物を得た。次いで、このシート状の架橋物を3号形ダンベルで打ち抜いて作製した試験片を用いて常温でJISK6251に従って引張強さおよび伸びをそれぞれ測定することにより常態物性を評価した。
(7)耐熱性
上記(4)と同様に行って得た試験片を、温度150℃の環境下に72時間置いた後、JISK6251に従って引張強さおよび伸びを、それぞれ測定した。
耐熱性を評価するに際し、引張強さおよび伸びについては常態物性の測定値に対する加熱後の測定値の変化率(百分率)として求めた。これらの数値が、0に近いほど耐熱性に優れる。
上記(4)と同様に行って得た試験片を、温度150℃の環境下に72時間置いた後、JISK6251に従って引張強さおよび伸びを、それぞれ測定した。
耐熱性を評価するに際し、引張強さおよび伸びについては常態物性の測定値に対する加熱後の測定値の変化率(百分率)として求めた。これらの数値が、0に近いほど耐熱性に優れる。
(8)圧縮永久ひずみ
内径29mm、高さ12.5mmの円柱型を用いて、一次架橋の加熱を180℃で8分間とした以外は、(4)常態物性測定用の架橋物と同様にして円柱形の架橋物を作製して試験片とした。得られた試験片をJISK6262に従い、25%圧縮させた状態で150℃の環境下に72時間置いた後、圧縮を解放して圧縮永久ひずみ率を測定した。圧縮永久ひずみ率は、数値が小さいほど変形しにくい材料であり、優れている。
内径29mm、高さ12.5mmの円柱型を用いて、一次架橋の加熱を180℃で8分間とした以外は、(4)常態物性測定用の架橋物と同様にして円柱形の架橋物を作製して試験片とした。得られた試験片をJISK6262に従い、25%圧縮させた状態で150℃の環境下に72時間置いた後、圧縮を解放して圧縮永久ひずみ率を測定した。圧縮永久ひずみ率は、数値が小さいほど変形しにくい材料であり、優れている。
(製造例1)カルボキシル基含有アクリルゴム(ゴムA)の製造
温度計および攪拌装置を備えた重合反応器に、イオン交換水200部、ラウリル硫酸ナトリウム3部、アクリル酸エチル10部、アクリル酸モノn−ブチル50部、アクリル酸2−メトキシエチル35部およびフマル酸モノn−ブチル5部を仕込んだ。減圧脱気および窒素置換を2度行って酸素を十分除去した後、クメンハイドロパーオキサイド0.005部およびホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.002部を加えて常圧下、温度30℃で乳化重合を開始し、重合転化率が95重量%に達するまで反応させた。得られた重合液を塩化カルシウム水溶液で凝固し、ろ過、水洗および乾燥してカルボキシル基含有アクリルゴム(ゴムA)を得た。
温度計および攪拌装置を備えた重合反応器に、イオン交換水200部、ラウリル硫酸ナトリウム3部、アクリル酸エチル10部、アクリル酸モノn−ブチル50部、アクリル酸2−メトキシエチル35部およびフマル酸モノn−ブチル5部を仕込んだ。減圧脱気および窒素置換を2度行って酸素を十分除去した後、クメンハイドロパーオキサイド0.005部およびホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.002部を加えて常圧下、温度30℃で乳化重合を開始し、重合転化率が95重量%に達するまで反応させた。得られた重合液を塩化カルシウム水溶液で凝固し、ろ過、水洗および乾燥してカルボキシル基含有アクリルゴム(ゴムA)を得た。
得られたゴムAの組成は、アクリル酸エチル単量体単位10%、アクリル酸n−ブチル単量体単位50%、アクリル酸2−メトキシエチル単量体単位35%およびフマル酸モノn−ブチル単量体単位5%(カルボキシル基含有量1.08×10-2ephr〔ゴム100g当たり当量〕)であり、ムーニー粘度(ML1+4、100℃)は35であった。
(製造例2)エポキシ基含有アクリルゴム(ゴムB)の製造
重合に用いた単量体の種類と量を変えた他は、製造例1と同様にして重合を行い、アクリル酸エチル単量体単位40%、アクリル酸n−ブチル単量体単位38%、アクリル酸2−メトキシエチル単量体単位20%およびメタクリル酸グリシジル単量体単位2%のエポキシ基含有アクリルゴム(ゴムB)を得た。エポキシ基含有量1.0×10-2ephrであり、ムーニー粘度(ML1+4、100℃)は40であった。
重合に用いた単量体の種類と量を変えた他は、製造例1と同様にして重合を行い、アクリル酸エチル単量体単位40%、アクリル酸n−ブチル単量体単位38%、アクリル酸2−メトキシエチル単量体単位20%およびメタクリル酸グリシジル単量体単位2%のエポキシ基含有アクリルゴム(ゴムB)を得た。エポキシ基含有量1.0×10-2ephrであり、ムーニー粘度(ML1+4、100℃)は40であった。
(実施例1)
ゴムA:100部、FEFカーボンブラック(シーストSO、東海カーボン社製、補強剤):60部、ステアリン酸(加工助剤):2部、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(ノクラックCD、大内新興化学工業社製、老化防止剤):2部、グリシドキシ基含有シランカップリング剤であるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:1部およびケチミン構造含有化合物である3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン〔下記一般式(2)〕:1部をバンバリーミキサに入れて50℃で混練し、その後オープンロールに移して2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン(架橋剤):1部および1,3−ジ−o−トリルグアニジン(ノクセラーDT、大内新興化学社製、架橋促進剤):1部を加え、40℃で混練してゴム組成物Aを調製した。
得られたゴム組成物につき、スコーチ安定性および架橋特性を、また、該ゴム組成物を架橋して得た架橋物につき、常態物性(引張強さおよび伸び)、耐熱性および圧縮永久ひずみを試験、評価した。それらの結果を表1に記す。
ゴムA:100部、FEFカーボンブラック(シーストSO、東海カーボン社製、補強剤):60部、ステアリン酸(加工助剤):2部、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(ノクラックCD、大内新興化学工業社製、老化防止剤):2部、グリシドキシ基含有シランカップリング剤であるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:1部およびケチミン構造含有化合物である3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン〔下記一般式(2)〕:1部をバンバリーミキサに入れて50℃で混練し、その後オープンロールに移して2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン(架橋剤):1部および1,3−ジ−o−トリルグアニジン(ノクセラーDT、大内新興化学社製、架橋促進剤):1部を加え、40℃で混練してゴム組成物Aを調製した。
得られたゴム組成物につき、スコーチ安定性および架橋特性を、また、該ゴム組成物を架橋して得た架橋物につき、常態物性(引張強さおよび伸び)、耐熱性および圧縮永久ひずみを試験、評価した。それらの結果を表1に記す。
(実施例2)
実施例1において、グリシドキシ基含有シランカップリング剤であるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用いず、ケチミン構造含有化合物である3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンの量を0.5部に変更した他は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、実施例1と同様にして試験、評価を行った。それらの結果を表1に記す。
実施例1において、グリシドキシ基含有シランカップリング剤であるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用いず、ケチミン構造含有化合物である3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンの量を0.5部に変更した他は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、実施例1と同様にして試験、評価を行った。それらの結果を表1に記す。
(実施例3)
ゴムB:100部、HAFカーボンブラック(シースト3、東海カーボン社製、補強剤):65部、ステアリン酸(加工助剤):0.5部、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(ノクラックCD、大内新興化学工業社製、老化防止剤):2部、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン:1部をバンバリーミキサに入れて50℃で混練し、その後オープンロールに移してイソシアヌル酸(ZEONETA、日本ゼオン社製、架橋剤):0.6部およびステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド(ZEONETBF、日本ゼオン社製、架橋促進剤):1.8部およびジフェニルウレア(ZEONETU、日本ゼオン社製、スコーチ防止剤)を加え、40℃で混練してゴム組成物Bを調製した。得られたゴム組成物につき、実施例1と同様試験、評価を行った。それらの結果を表1に記す。
ゴムB:100部、HAFカーボンブラック(シースト3、東海カーボン社製、補強剤):65部、ステアリン酸(加工助剤):0.5部、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(ノクラックCD、大内新興化学工業社製、老化防止剤):2部、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン:1部をバンバリーミキサに入れて50℃で混練し、その後オープンロールに移してイソシアヌル酸(ZEONETA、日本ゼオン社製、架橋剤):0.6部およびステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド(ZEONETBF、日本ゼオン社製、架橋促進剤):1.8部およびジフェニルウレア(ZEONETU、日本ゼオン社製、スコーチ防止剤)を加え、40℃で混練してゴム組成物Bを調製した。得られたゴム組成物につき、実施例1と同様試験、評価を行った。それらの結果を表1に記す。
(比較例1)
実施例1において、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランおよび3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンを添加しなかった他は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、実施例1と同様にして試験、評価を行った。それらの結果を表1に記す。
実施例1において、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランおよび3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンを添加しなかった他は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、実施例1と同様にして試験、評価を行った。それらの結果を表1に記す。
(比較例2)
実施例1において、ケチミン構造含有化合物である3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンを用いず、アミノ基含有シランカップリング剤としてγ−アミノプロピルトリエトキシシラン1部を添加した他は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、実施例1と同様にして試験、評価を行った。それらの結果を表1に記す。
実施例1において、ケチミン構造含有化合物である3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンを用いず、アミノ基含有シランカップリング剤としてγ−アミノプロピルトリエトキシシラン1部を添加した他は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、実施例1と同様にして試験、評価を行った。それらの結果を表1に記す。
(比較例3)
実施例3において、ケチミン構造含有化合物である3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンを用いなかった他は実施例3と同様にしてゴム組成物を調製し、実施例1と同様にして試験、評価を行った。それらの結果を表1に記す。
実施例3において、ケチミン構造含有化合物である3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンを用いなかった他は実施例3と同様にしてゴム組成物を調製し、実施例1と同様にして試験、評価を行った。それらの結果を表1に記す。
表1が示すように、カルボキシル基含有アクリルゴム(ゴムA)にケチミン構造含有化合物を配合した実施例1および2では、同じゴムAを用いてケチミン構造含有化合物を配合していない比較例1に比して、最大トルクMHが高くなったことから、ゴム組成物はスコーチ安定性に優れ、しかも架橋速度が速いことが確認できる。実施例1および2の架橋物は、常態物性の引っ張り強さが大きく、耐熱性も良好で、また、圧縮永久ひずみが小さい。グリシドキシ基含有シランカップリング剤を添加することにより、スコーチが長くなり、さらに最大トルクMHがより高くなることから、成形加工性が非常に優れることが判る(実施例1と2との対比)。ケチミン構造含有化合物に代えて、アミノ基含有シラン化合物を用いた場合、スコーチ安定性が低下している(比較例2)。
エポキシ基含有アクリルゴム(ゴムB)についてケチミン構造含有化合物を配合した実施例3のゴム組成物も、ケチミン構造含有化合物を配合していない比較例3に比してムーニースコーチt5はやや短くなるが、良好なスコーチ安定性は維持しており、最大トルクMHが高くなり、また、架橋物は引張強さが大きく、圧縮永久ひずみが小さいことが分かる。
本発明のゴム組成物の架橋物(一次架橋物または二次架橋物)は、引張強さ、伸び、硬さなどの、アクリルゴムとしての基本特性を維持し、かつ圧縮永久ひずみが小さい。
そのため、この架橋物は、例えば、自動車などの輸送機械、一般機器、電気機器などの幅広い分野において、O−リング、ガスケット、オイルシール、ベアリングシールなどのシール材;緩衝材、防振材;電線被覆材;工業用ベルト類;チューブ・ホース類;シート類;などとして好適に使用される。
そのため、この架橋物は、例えば、自動車などの輸送機械、一般機器、電気機器などの幅広い分野において、O−リング、ガスケット、オイルシール、ベアリングシールなどのシール材;緩衝材、防振材;電線被覆材;工業用ベルト類;チューブ・ホース類;シート類;などとして好適に使用される。
Claims (20)
- カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム、ケチミン構造含有化合物、カーボンブラックおよび架橋剤を含有してなるゴム組成物。
- カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴムが、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を70重量%以上含有する重合体である請求項1に記載のゴム組成物。
- (メタ)アクリル酸エステル単量体単位が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、および(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体の中から選ばれた少なくとも一種の単量体から導かれる単位である請求項1または2に記載のゴム組成物。
- カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム中のカルボキシル基およびエポキシ基の合計含有量は、該ゴム100g当たり、4×10-4〜4×10-1当量である請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
- カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴムが、(イ)(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を70重量%以上含有し、さらにカルボキシル基含有単量体単位およびエポキシ基含有単量体単位の中から選ばれた少なくとも一種の単量体単位を含有する共重合体;(ロ)(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を70重量%以上含有し、カルボキシル基およびエポキシ基をいずれも有さない重合体に対して、カルボキシル基を有する炭素−炭素不飽和結合含有化合物およびエポキシ基を有する炭素−炭素不飽和結合含有化合物の中から選ばれた少なくとも一種の化合物をグラフトさせた重合体;または、(ハ)(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を70重量%以上含有し、かつカルボン酸誘導基を含有する重合体の該カルボン酸誘導基の一部を加水分解によりカルボキシル基に変換したものである請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
- カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴムのムーニー粘度(ML1+4、100℃)が、10〜90である請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
- ケチミン構造含有化合物の含有量が、カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム100重量部に対して、0.01〜10重量部である請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物。
- カーボンブラックが、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラックおよびグラファイトの中から選ばれたものである請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物。
- カーボンブラックの含有量が、カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム100重量部に対して、20〜200重量部である請求項1〜9のいずれかに記載のゴム組成物。
- カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴムが、カルボキシル基を含有するアクリルゴムであって、かつ、架橋剤が、多価アミン化合物、多価ヒドラジド化合物、多価エポキシ化合物、多価イソシアナート化合物、アジリジン化合物、塩基性金属酸化物および有機金属ハロゲン化物の中から選ばれたものである請求項1〜10のいずれかに記載のゴム組成物。
- カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴムが、エポキシ基を含有するアクリルゴムであって、かつ、架橋剤が、多価アミン化合物、イミダゾール化合物、多価カルボン酸化合物、カルボン酸アンモニウム塩、酸無水物、活性水素化合物およびイソシアヌル酸化合物の中から選ばれたものである請求項1〜10のいずれかに記載のゴム組成物。
- 架橋剤が、多価アミン化合物架橋剤である請求項1〜10のいずれかに記載のゴム組成物。
- 架橋剤の含有量が、カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム100重量部に対して、0.05〜20重量部である請求項1〜13のいずれかに記載のゴム組成物。
- さらに、エポキシ基含有シランカップリング剤を含有する請求項1〜14のいずれかに記載のゴム組成物。
- エポキシ基含有シランカップリング剤が、一般式
X−Si(OR)3 または X−SiR’(OR)2
(式中、RおよびR’はアルキル基であり、Xはエポキシ基を含有する原子団である)で表される化合物である請求項15に記載のゴム組成物。 - エポキシ基含有シランカップリング剤の含有量が、カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム100重量部に対して、0.2〜5重量部である請求項15または16に記載のゴム組成物。
- さらに、カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム100重量部に対して、0.1〜20重量部の架橋促進剤を含有する請求項1〜17のいずれかに記載のゴム組成物。
- 水中、25℃での塩基解離定数が10-12〜106である架橋促進剤を、カルボキシル基およびエポキシ基の中から選ばれた少なくとも一種の基を含有するアクリルゴム100重量部に対して、0.1〜20重量部含有する請求項18に記載のゴム組成物。
- 請求項1〜19のいずれかに記載のゴム組成物を架橋してなる架橋物。
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