JPWO2006129609A1 - 2−ナフチルイミノ−5,5−ジ置換−1,3−チアジン誘導体 - Google Patents
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Abstract
カンナビノイド受容体アゴニスト作用を有する2−ナフチルイミノ−5,5−ジ置換−1,3−チアジン誘導体及び該化合物を有効成分として含有する医薬組成物を創製し、鎮痛剤、疼痛治療剤、抗掻痒剤、又は気管支拡張剤を提供する。一般式(I):(式中、R1は同一又は異なって、アルキル等;R2及びR3は異なってC1−C6アルキル等;又はR2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカンを形成してもよい等;R4はC1−C4アルキル等;Xは酸素原子又は硫黄原子;Wは−CH=CH−CH=CH−等;nは0〜7の整数)で示される化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
Description
本発明は、カンナビノイド受容体アゴニスト作用を有する2−ナフチルイミノ−5,5−ジ置換−1,3−チアジン誘導体及びその医薬用途に関する。
カンナビノイドは、1960年にマリファナの活性物質の本体として発見され、その作用は、中枢神経系作用(幻覚、多幸感、時間空間感覚の混乱等)、及び末梢細胞系作用(免疫抑制、抗炎症、鎮痛作用等)であることが見出された。
その後、内在性カンナビノイド受容体アゴニストとして、アラキドン酸含有リン脂質から産生されるアナンダミドや2−アラキドノイルグリセロールが発見された。これら内在性アゴニストは、中枢神経系作用及び末梢細胞系作用を発現することが知られているが、さらに、非特許文献1には、アナンダミドの心血管への作用も報告されている。
カンナビノイド受容体としては、1990年にカンナビノイド1型受容体が発見され、脳などの中枢神経系に分布することがわかり、そのアゴニストは神経伝達物質の放出を抑制し、幻覚などの中枢作用を示すことがわかった。また、1993年にはカンナビノイド2型受容体が発見され、脾臓などの免疫系組織に分布することがわかり、そのアゴニストは免疫系細胞や炎症系細胞の活性化を抑制し、免疫抑制作用、抗炎症作用、鎮痛作用を示すことがわかった(非特許文献2)。また、非特許文献3にはカンナビノイド受容体アゴニストのΔ9−テトラヒドロカンナビノール等が、気管支拡張作用を有することが開示されている。さらに、特許文献1には、カンナビノイド受容体アゴニストが抗掻痒作用を有することが開示されている。特許文献2には、カンナビノイド受容体アゴニストが抗喘息作用を有することが開示されている。
カンナビノイド受容体アゴニストとして、イソインドリノン誘導体(特許文献3)、ピラゾール誘導体(特許文献4)、キノロン誘導体(特許文献5及び特許文献6)、ピリドン誘導体(特許文献7)等、さらに本発明化合物と類似の構造を有するチアジン誘導体(特許文献8、特許文献9及び特許文献10)などが知られている。
国際公開第03/035109号パンフレット
国際公開第2005/016351号パンフレット
国際公開第97/29079号パンフレット
国際公開第98/41519号パンフレット
国際公開第99/02499号パンフレット
国際公開第00/40562号パンフレット
国際公開第02/053543号パンフレット
国際公開第01/19807号パンフレット
国際公開第02/072562号パンフレット
国際公開2005/026138号パンフレット
ハイパーテンション(Hypertension) 1997年、第29巻、p. 1204−1210
ネイチャー(Nature) 1993年、第365巻、p. 61−65
ジャーナル オブ カンナビス セラペウティックス(Journal of Cannabis Therapeutics) 2002年、2巻1号、p.59−71
その後、内在性カンナビノイド受容体アゴニストとして、アラキドン酸含有リン脂質から産生されるアナンダミドや2−アラキドノイルグリセロールが発見された。これら内在性アゴニストは、中枢神経系作用及び末梢細胞系作用を発現することが知られているが、さらに、非特許文献1には、アナンダミドの心血管への作用も報告されている。
カンナビノイド受容体としては、1990年にカンナビノイド1型受容体が発見され、脳などの中枢神経系に分布することがわかり、そのアゴニストは神経伝達物質の放出を抑制し、幻覚などの中枢作用を示すことがわかった。また、1993年にはカンナビノイド2型受容体が発見され、脾臓などの免疫系組織に分布することがわかり、そのアゴニストは免疫系細胞や炎症系細胞の活性化を抑制し、免疫抑制作用、抗炎症作用、鎮痛作用を示すことがわかった(非特許文献2)。また、非特許文献3にはカンナビノイド受容体アゴニストのΔ9−テトラヒドロカンナビノール等が、気管支拡張作用を有することが開示されている。さらに、特許文献1には、カンナビノイド受容体アゴニストが抗掻痒作用を有することが開示されている。特許文献2には、カンナビノイド受容体アゴニストが抗喘息作用を有することが開示されている。
カンナビノイド受容体アゴニストとして、イソインドリノン誘導体(特許文献3)、ピラゾール誘導体(特許文献4)、キノロン誘導体(特許文献5及び特許文献6)、ピリドン誘導体(特許文献7)等、さらに本発明化合物と類似の構造を有するチアジン誘導体(特許文献8、特許文献9及び特許文献10)などが知られている。
カンナビノイド受容体アゴニスト作用を有する化合物及び該化合物を有効成分として含有する医薬組成物を創製し、鎮痛剤、疼痛治療剤、抗掻痒剤、又は気管支拡張剤を提供する。
本発明者らは以下に示す2−ナフチルイミノ−5,5−ジ置換−1,3−チアジン誘導体が強いカンナビノイド受容体アゴニスト作用を有すること、およびそれらを有効成分として含有する鎮痛剤、疼痛治療剤、抗掻痒剤、又は気管支拡張剤として有効であることを見出した。
すなわち、本発明は、1)一般式(I):
(式中、R1は同一又は異なって、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアラルキルオキシ、シクロアルキル、ハロゲン原子、ヒドロキシ、ニトロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、置換されていてもよいカルバモイル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、置換されていてもよいアミノアルキル、アルコキシイミノアルキル、アルコキシアルコキシ、アルキルチオアルコキシ、アルコキシカルボニルアルコキシ、カルボキシアルコキシ、アルキルスルホニルオキシ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、シアノ、シアノアルコキシ、又は式:-C(=O)-RH(RHは水素、アルキル、置換されていてもよいアリール、又は置換されていてもよい非芳香族複素環式基)で示される基;
R2及びR3は異なって、C1−C6アルキル、C2−C4アルケニル、又はC2−C4アルキニル;又は
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカン又は隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員の含酸素ヘテロ環を形成してもよい;
R4はC1−C4アルキル、C2−C4アルケニル、C2−C4アルキニル、又はC1−C4アルコキシC1−C4アルキル;
Xは酸素原子又は硫黄原子;
Wが−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−OCH2O−、−OCH2CH2O−、又は−CH=CH−CH=CH−;
nは0〜7の整数)で示される化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
2)R2及びR3が異なってC1−C4アルキルである1)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
3)R2及びR3が一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜7員のシクロアルカンを形成する1)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
4)R4がメチル、エチル、又はアリルである1)〜3)のいずれかに記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
5) 一般式(II):
(式中、R1は同一又は異なって、アルキル、アルコキシ、置換されていてもよいアミノ、ハロゲン原子、ヒドロキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シアノ、又はアルコキシカルボニルアルコキシ;
R2及びR3は異なって、C1−C6アルキル、C2−C4アルケニル、又はC2−C4アルキニル;又は
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカンを形成してもよい;
R4はC1−C4アルキル又はC2−C4アルケニル;
Xは酸素原子又は硫黄原子;
nは0〜4の整数)で示される化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
6)R2及びR3が異なってC1−C4アルキルである5)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
7)R2及びR3が一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜7員のシクロアルカンを形成する5)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
8)R4がメチル、エチル、又はアリルである5)〜7)のいずれかに記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
9) 一般式(III):
(式中、R1は同一又は異なって、アルキル、アルコキシ、置換されていてもよいアミノ、ハロゲン原子、ヒドロキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シアノ、又はアルコキシカルボニルアルコキシ;
R2及びR3は異なって、C1−C6アルキル、C2−C4アルケニル、又はC2−C4アルキニル;又は
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカンを形成してもよい;
R4はC1−C4アルキル又はC2−C4アルケニル;
Xは酸素原子又は硫黄原子;
nは0〜3の整数)で示される化合物、その光学活性体、その製薬上許容
される塩、又はそれらの溶媒和物、
10)R2及びR3が異なってC1−C4アルキルである9)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
11)R2及びR3が一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜7員のシクロアルカンを形成する9)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
12)R4がメチル、エチル、又はアリルである9)〜11)のいずれかに記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
13)式:
(式中、Meはメチルである)で示される化合物、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
14)1)〜13)のいずれかに記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物、
15)疼痛治療剤である14)記載の医薬組成物、
16)鎮痛剤である14)記載の医薬組成物、
17)抗掻痒剤である14)記載の医薬組成物、
18)気管支拡張剤である14)記載の医薬組成物、
19)1)〜13)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物を投与することを特徴とする疼痛の治療方法、
20)疼痛治療剤を製造するための、1)〜13)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物の使用、に関する。
R2及びR3は異なって、C1−C6アルキル、C2−C4アルケニル、又はC2−C4アルキニル;又は
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカン又は隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員の含酸素ヘテロ環を形成してもよい;
R4はC1−C4アルキル、C2−C4アルケニル、C2−C4アルキニル、又はC1−C4アルコキシC1−C4アルキル;
Xは酸素原子又は硫黄原子;
Wが−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−OCH2O−、−OCH2CH2O−、又は−CH=CH−CH=CH−;
nは0〜7の整数)で示される化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
2)R2及びR3が異なってC1−C4アルキルである1)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
3)R2及びR3が一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜7員のシクロアルカンを形成する1)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
4)R4がメチル、エチル、又はアリルである1)〜3)のいずれかに記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
5) 一般式(II):
R2及びR3は異なって、C1−C6アルキル、C2−C4アルケニル、又はC2−C4アルキニル;又は
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカンを形成してもよい;
R4はC1−C4アルキル又はC2−C4アルケニル;
Xは酸素原子又は硫黄原子;
nは0〜4の整数)で示される化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
6)R2及びR3が異なってC1−C4アルキルである5)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
7)R2及びR3が一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜7員のシクロアルカンを形成する5)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
8)R4がメチル、エチル、又はアリルである5)〜7)のいずれかに記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
9) 一般式(III):
R2及びR3は異なって、C1−C6アルキル、C2−C4アルケニル、又はC2−C4アルキニル;又は
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカンを形成してもよい;
R4はC1−C4アルキル又はC2−C4アルケニル;
Xは酸素原子又は硫黄原子;
nは0〜3の整数)で示される化合物、その光学活性体、その製薬上許容
される塩、又はそれらの溶媒和物、
10)R2及びR3が異なってC1−C4アルキルである9)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
11)R2及びR3が一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜7員のシクロアルカンを形成する9)記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
12)R4がメチル、エチル、又はアリルである9)〜11)のいずれかに記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物、
13)式:
14)1)〜13)のいずれかに記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物、
15)疼痛治療剤である14)記載の医薬組成物、
16)鎮痛剤である14)記載の医薬組成物、
17)抗掻痒剤である14)記載の医薬組成物、
18)気管支拡張剤である14)記載の医薬組成物、
19)1)〜13)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物を投与することを特徴とする疼痛の治療方法、
20)疼痛治療剤を製造するための、1)〜13)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物の使用、に関する。
以下に各用語の意味を説明する。各用語は本明細書中、統一した意味で使用し、単独で用いられる場合も、又は他の用語と組み合わされて用いられる場合も、同一の意味で用いられる。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。
「アルキル」とは、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状のアルキルを包含し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどが挙げられる。特に、炭素数1〜6の直鎖又は分枝状のアルキルが好ましく、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシルが好ましい。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルキル」を意味する。
「アルコキシアルキル」とは、下記「アルコキシ」で1個以上置換された上記「アルキル」を包含し、例えば、メトキシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプロピル等が挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルコキシ」およびその数の範囲の炭素数を有する「アルキル」を意味する。
「アルキルチオアルキル」とは、下記「アルキルチオ」で1個以上置換された上記「アルキル」を包含し、例えば、メチルチオメチル、2−メチルチオエチル、2−エチルチオエチル、3−メチルチオプロピル等が挙げられる。
「置換されていてもよいアミノアルキル」とは、下記「置換されていてもよいアミノ」で1個以上置換された上記「アルキル」を包含し、例えば、メチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、2−ジエチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル等が挙げられる。
「アルコキシイミノアルキル」とは、下記「アルコキシ」で置換されたイミノ基で1個以上置換された上記「アルキル」を包含し、例えば、メトキシイミノメチル、2−メトキシイミノエチル、2−エトキシイミノエチル、2−メトキシイミノプロピル等が挙げられる。
「アルケニル」とは、上記「アルキル」に1個又はそれ以上の二重結合を有する炭素数2〜8個の直鎖状又は分枝状のアルケニルを包含し、例えば、ビニル、1-プロペニル、アリル、イソプロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-ペンテニル、1,3-ブタジエニル、3-メチル-2-ブテニル等が挙げられる。特に、炭素数2〜4の直鎖又は分枝状のアルケニルが好ましく、具体的には、アリル、イソプロペニル、3-ブテニルが好ましい。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルケニル」を意味する。
「アルキニル」とは、上記「アルキル」に1個又はそれ以上の三重結合を有する炭素数2〜8個の直鎖状又は分枝状のアルキニルを包含し、例えば、エチニル、プロパルギル等が挙げられる。特に、炭素数2〜4の直鎖又は分枝状のアルキニルが好ましく、具体的には、プロパルギルが好ましい。
「ハロアルキル」とは、上記「アルキル」に1以上のハロゲンが置換した基を意味し、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロエチル(例えば、2−クロロエチル等)、ジクロロエチル(例えば、1,2−ジクロロエチル、2,2−ジクロロエチル等)、クロロプロピル(例えば、2−クロロプロピル、3−クロロプロピル等)等が挙げられる。C1〜C3ハロアルキルが好ましい。
「シクロアルカン」とは、炭素数3〜10のシクロアルカンを包含し、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等が挙げられる。好ましくは、炭素数5〜8のシクロアルカンであり、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンが挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の員を有する「シクロアルカン」を意味する。
「シクロアルキル」とは、炭素数3〜10のシクロアルキルを包含し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜6のシクロアルキルであり、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルが挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「シクロアルキル」を意味する。
「アリール」とは、炭素数6〜14のアリールを包含し、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。特に、フェニル、ナフチルが好ましい。
「アラルキル」とは、上記「アルキル」に上記「アリール」が置換した基を包含し、例えば、ベンジル、フェニルエチル(例えば、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル)、フェニルプロピル(例えば、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル等)、ナフチルメチル(例えば、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル等)等が挙げられる。特に、ベンジル、ナフチルメチルが好ましい。
「ヘテロアリール」とは、窒素原子、酸素原子、および/又は硫黄原子を1〜4個含む炭素数1〜9のヘテロアリールを包含し、例えば、フリル(例えば、2-フリル、3-フリル)、チエニル(例えば、2-チエニル、3-チエニル)、ピロリル(例えば、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル)、イミダゾリル(例えば、1-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル)、ピラゾリル(例えば、1-ピラゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル)、トリアゾリル(例えば、1,2,4-トリアゾール-1-イル、1,2,4-トリアゾリール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-4-イル)、テトラゾリル(例えば、1-テトラゾリル、2-テトラゾリル、5-テトラゾリル)、オキサゾリル(例えば、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル)、イソキサゾリル(例えば、3-イソキサゾリル、4-イソキサゾリル、5-イソキサゾリル)、チアゾリル(例えば、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル)、チアジアゾリル、イソチアゾリル(例えば、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル、5-イソチアゾリル)、ピリジル(例えば、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル)、ピリダジニル(例えば、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル)、ピリミジニル(例えば、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル)、フラザニル(例えば、3-フラザニル)、ピラジニル(例えば、2-ピラジニル)、オキサジアゾリル(例えば、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)、ベンゾフリル(例えば、2-ベンゾ[b]フリル、3-ベンゾ[b]フリル、4-ベンゾ[b]フリル、5-ベンゾ[b]フリル、6-ベンゾ[b]フリル、7-ベンゾ[b]フリル)、ベンゾチエニル(例えば、2-ベンゾ[b]チエニル、3-ベンゾ[b]チエニル、4-ベンゾ[b]チエニル、5-ベンゾ[b]チエニル、6-ベンゾ[b]チエニル、7-ベンゾ[b]チエニル)、ベンズイミダゾリル(例えば、1-ベンゾイミダゾリル、2-ベンゾイミダゾリル、4-ベンゾイミダゾリル、5-ベンゾイミダゾリル)、ジベンゾフリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリル(例えば、2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、6-キノキサリニル)、シンノリニル(例えば、3-シンノリニル、4-シンノリニル、5-シンノリニル、6-シンノリニル、7-シンノリニル、8-シンノリニル)、キナゾリル(例えば、2-キナゾリニル、4-キナゾリニル、5-キナゾリニル、6-キナゾリニル、7-キナゾリニル、8-キナゾリニル)、キノリル(例えば、2-キノリル、3-キノリル、4-キノリル、5-キノリル、6-キノリル、7-キノリル、8-キノリル)、フタラジニル(例えば、1-フタラジニル、5-フタラジニル、6-フタラジニル)、イソキノリル(例えば、1-イソキノリル、3-イソキノリル、4-イソキノリル、5-イソキノリル、6-イソキノリル、7-イソキノリル、8-イソキノリル)、プリル、プテリジニル(例えば、2-プテリジニル、4-プテリジニル、6-プテリジニル、7-プテリジニル)、カルバゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル(例えば、1-アクリジニル、2-アクリジニル、3-アクリジニル、4-アクリジニル、9-アクリジニル)、インドリル(例えば、1-インドリル、2-インドリル、3-インドリル、4-インドリル、5-インドリル、6-インドリル、7-インドリル)、イソインドリル、ファナジニル(例えば、1-フェナジニル、2-フェナジニル)またはフェノチアジニル(例えば、1-フェノチアジニル、2-フェノチアジニル、3-フェノチアジニル、4-フェノチアジニル)等が挙げられる。
「含酸素ヘテロ環」とは、酸素が1または2個介在してもよい3〜8員環のヘテロ環を包含し、オキシラン、オキセタン、オキソラン、ジオキソラン、オキサン、ジオキサン、オキセパン、オキソカン等が挙げられる。特に、オキソラン、オキサン、オキセパンが好ましい。
「非芳香族複素環式基」とは、窒素原子、酸素原子、および/又は硫黄原子を1〜4個含む炭素数1〜9の非芳香環式基を包含し、例えば、1-ピロリニル、2-ピロリニル、3-ピロリニル、ピロリジノ、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、ピペリジノ、2-ピペリジル、3-ピペリジル、4-ピペリジル、ピペラジノ、2-ピペラジニル、2-モルホリニル、3-モルホリニル、モルホリノ、テトラヒドロピラニル等が挙げられる。特に、モルホリノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノが好ましい。
「アルコキシ」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同意義である。「アルコキシ」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシなどが挙げられる。特に、炭素数1〜4のアルコキシが好ましく、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシが挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルコキシ」を意味する。
「ハロアルコキシ」とは、上記「アルコキシ」に1以上のハロゲンが置換した基を意味し、例えば、ジクロロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ(2,2,2−トリフルオロエトキシ等)等が挙げられる。特に、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシが好ましい。
「アリールオキシ」とは、酸素原子に上記「アリール」が1個置換した基を包含し、例えば、フェノキシ、ナフトキシ(例えば、1−ナフトキシ、2−ナフトキシ等)、アントリルオキシ(例えば、1−アントリルオキシ、2−アントリルオキシ等)、フェナントリルオキシ(例えば、1−フェナントリルオキシ、2−フェナントリルオキシ等)等が挙げられる。特に、フェノキシ、ナフトキシが好ましい。
「アラルキルオキシ」とは、酸素原子に上記「アラルキル」が1個置換した基を包含し、例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ等があげられる。特に、ベンジルオキシが好ましい。
「アルコキシアルコキシ」とは、上記「アルコキシ」で置換された上記「アルコキシ」を包含し、例えば、メトキシメトキシ、エトキシメトキシ、n−プロポキシメトキシ、イソプロポキシメトキシ、1−メトキシエトキシ、2−メトキシエトキシなどが挙げられる。
特に、1−メトキシエトキシ、2−メトキシエトキシが好ましい。
「アルキルチオアルコキシ」とは、下記「アルキルチオ」で置換された上記「アルコキシ」を包含し、例えば、メチルチオメトキシ、エチルチオメトキシ、n−プロピルチオメトキシ、イソプロピルチオメトキシ、1−メチルチオエトキシ、2−メチルチオエトキシなどが挙げられる。特に、1−メチルチオエトキシ、2−メチルチオエトキシが好ましい。
「カルボキシアルコキシ」とは、「カルボキシ」で1個以上置換された上記「アルコキシ」を包含し、例えば、カルボキシメトキシ、2−カルボキシエトキシ等が挙げられる。
「アルコキシカルボニルアルコキシ」とは、上記「アルコキシ」に下記「アルコキシカルボニル」が置換した基を意味し、例えば、メトキシカルボニルメトキシ、エトキシカルボニルメトキシ、n-プロポキシカルボニルメトキシ、i-プロポキシカルボニルメトキシ、n-ブトキシカルボニルメトキシ、i-ブトキシカルボニルメトキシ、sec-ブトキシカルボニルメトキシ、tert-ブトキシカルボニルメトキシ、2−(tert-ブトキシカルボニル)エトキシ、2−(n-ペンチルオキシカルボニル)エトキシ、2−(n-ヘキシルオキシカルボニル)エトキシ、n-ヘプチルオキシカルボニルメトキシ、n-オクチルオキシカルボニルメトキシ等が挙げられる。特に、tert-ブトキシカルボニルメトキシ、2−(tert-ブトキシカルボニル)エトキシが好ましい。
「シアノアルコキシ」とは、「シアノ」で1個以上置換された上記「アルコキシ」を包含し、例えば、シアノメトキシ、2−シアノエトキシ等が挙げられる。
「アルキルチオ」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同意義である。「アルキルチオ」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、t−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ等が挙げられる。特に、炭素数1〜4の直鎖又は分枝状のアルキルチオが好ましく、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、t−ブチルチオが好ましい。
「置換されていてもよいアミノ」としては、非置換アミノ、C1−C4アルキルアミノ、(C1−C4アルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、N−(C1−C4アルキル)カルボニルC1−C4アルキルアミノ、アラルキルアミノ、C1−C4アルキルスルホニルアミノ、C2−C4アルケニルオキシカルボニルアミノ、(C1−C4アルコキシ)カルボニルアミノ、C2−C4アルケニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノが挙げられる。特に、非置換アミノ、C1−C4アルキルアミノ、(C1−C4アルキル)カルボニルアミノ、(C1−C4アルコキシ)カルボニルアミノが好ましい。
C1−C4アルキルアミノとは、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、i−プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、プロピルメチルアミノが挙げられる。(C1−C4アルキル)カルボニルアミノとは、例えば、アセチルアミノ、ホルミルアミノ、プロピオニルアミノが挙げられる。アリールカルボニルとは、例えば、ベンゾイルアミノが挙げられる。N−(C1−C4アルキル)カルボニルアルキルアミノとは、例えば、N−アセチルメチルアミノが挙げられる。アラルキルアミノとは、例えば、ベンジルアミノ、1−フェニルエチルアミノ、2−フェニルエチルアミノ、1−フェニルプロピルアミノ、2−フェニルプロピルアミノ、3−フェニルプロピルアミノ、1−ナフチルメチルアミノ、2−ナフチルメチルアミノ、ジベンジルアミノが挙げられる。C1−C4アルキルスルホニルアミノとは、例えば、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノが挙げられる。C2−C4アルケニルオキシカルボニルアミノとは、例えば、ビニルオキシカルボニルアミノ、アリルオキシカルボニルアミノが挙げられる。(C1−C4アルコキシ)カルボニルアミノとは、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノが挙げられる。C2−C4アルケニルアミノとは、例えば、ビニルアミノ、アリルアミノが挙げられる。アリールカルボニルアミノとは、例えば、ベンゾイルアミノが挙げられる。ヘテロアリールカルボニルアミノとは、例えば、ピリジンカルボニルアミノが挙げられる。
「アシル」とは、水素以外の基が置換したカルボニル基を意味し、例えば、アルキルカルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、オクタノイル、ラウロイル等)、アルケニルカルボニル(例えば、アクリロイル、メタアクリロイル)、シクロアルキルカルボニル(例えば、シクロプロパンカルボニル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル等)、アリールカルボニル(ベンゾイル、ナフトイル等)、ヘテロアリールカルボニル(ピリジルカルボニル等)が挙げられる。これらの基はさらにアルキル、ハロゲン等の置換基で置換されていてもよい。例えば、アルキルが置換したアリールカルボニルとしてはトルオイル基、ハロゲンが置換したアルキルカルボニル基としてはトリフルオロアセチル基等が挙げられる。
「アルコキシカルボニル」とは、カルボニルに上記「アルコキシ」が置換した基を意味し、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、i-プロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、i-ブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、n-ペンチルオキシカルボニル、n-ヘキシルオキシカルボニル、n-ヘプチルオキシカルボニル、n-オクチルオキシカルボニル等が挙げられる。特に、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等が好ましい。
「置換されていてもよいカルバモイル」の置換基としては、アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル等)、アシル(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル等)等が挙げられる。カルバモイル基の窒素原子が、これらの置換基でモノ置換またはジ置換されていてもよい。「置換されていてもよいカルバモイル」としては、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル等が好ましい。
「アルキルスルフィニル」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同意義であり、「アルキルスルフィニル」としては、例えば、メタンスルフィニル、エタンスルフィニル等が挙げられる。
「アルキルスルホニル」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同意義であり、「アルキルスルホニル」としては、例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル等が挙げられる。
「アルキルスルホニルオキシ」のアルキルスルホニル部分は、上記「アルキルスルホニル」と同意義であり、「アルキルスルホニルオキシ」としては、例えば、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ等が挙げられる。
「置換されていてもよいアリール」、「置換されていてもよいヘテロアリール」、「置換されていてもよい非芳香族複素環式基」、「置換されていてもよいアリールオキシ」又は「置換されていてもよいアラルキルオキシ」が置換基を有する場合、それぞれ同一または異なる1〜4個の置換基で任意の位置が置換されていてもよい。
置換基としては、例えば、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ハロアルキル(例えば、CF3、CH2CF3、 CH2CCl3等)、ハロアルコキシ、アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル等)、アルケニル(例えば、ビニル)、ホルミル、アシル(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ピバロイル、ベンゾイル、ピリジンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル等)、アルキニル(例えば、エチニル)、シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル等)、ニトロ、ニトロソ、オキソ、置換されていてもよいアミノ(例えば、アミノ、アルキルアミノ(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ等)、ホルミルアミノ、アシルアミノ(例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、アジド、アリール(例えば、フェニル等)、アリールオキシ(例えば、フェノキシ)、シアノ、イソシアノ、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、メルカプト、アルキルチオ(例えば、メチルチオ、エチルチオ等)、アルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル)、アリールスルホニル(例えば、ベンゼンスルホニル等)、置換されていてもよいカルバモイル、スルファモイル、ホルミルオキシ、ハロホルミル、オキザロ、メルカプト、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、スルフィノ、スルフォ、スルホアミノ、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、ホルミルオキシ、チオキソ、アルコキシアルコキシ、アルキルチオアルコキシ等が挙げられる。
「光学活性体」とは、本発明化合物が不斉炭素を有する場合、特定の光学異性体を包含する。
「ラセミ体」とは、対掌体を等量ずつ有する化合物のことを意味する。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。
「アルキル」とは、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状のアルキルを包含し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどが挙げられる。特に、炭素数1〜6の直鎖又は分枝状のアルキルが好ましく、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシルが好ましい。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルキル」を意味する。
「アルコキシアルキル」とは、下記「アルコキシ」で1個以上置換された上記「アルキル」を包含し、例えば、メトキシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプロピル等が挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルコキシ」およびその数の範囲の炭素数を有する「アルキル」を意味する。
「アルキルチオアルキル」とは、下記「アルキルチオ」で1個以上置換された上記「アルキル」を包含し、例えば、メチルチオメチル、2−メチルチオエチル、2−エチルチオエチル、3−メチルチオプロピル等が挙げられる。
「置換されていてもよいアミノアルキル」とは、下記「置換されていてもよいアミノ」で1個以上置換された上記「アルキル」を包含し、例えば、メチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、2−ジエチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル等が挙げられる。
「アルコキシイミノアルキル」とは、下記「アルコキシ」で置換されたイミノ基で1個以上置換された上記「アルキル」を包含し、例えば、メトキシイミノメチル、2−メトキシイミノエチル、2−エトキシイミノエチル、2−メトキシイミノプロピル等が挙げられる。
「アルケニル」とは、上記「アルキル」に1個又はそれ以上の二重結合を有する炭素数2〜8個の直鎖状又は分枝状のアルケニルを包含し、例えば、ビニル、1-プロペニル、アリル、イソプロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-ペンテニル、1,3-ブタジエニル、3-メチル-2-ブテニル等が挙げられる。特に、炭素数2〜4の直鎖又は分枝状のアルケニルが好ましく、具体的には、アリル、イソプロペニル、3-ブテニルが好ましい。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルケニル」を意味する。
「アルキニル」とは、上記「アルキル」に1個又はそれ以上の三重結合を有する炭素数2〜8個の直鎖状又は分枝状のアルキニルを包含し、例えば、エチニル、プロパルギル等が挙げられる。特に、炭素数2〜4の直鎖又は分枝状のアルキニルが好ましく、具体的には、プロパルギルが好ましい。
「ハロアルキル」とは、上記「アルキル」に1以上のハロゲンが置換した基を意味し、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロエチル(例えば、2−クロロエチル等)、ジクロロエチル(例えば、1,2−ジクロロエチル、2,2−ジクロロエチル等)、クロロプロピル(例えば、2−クロロプロピル、3−クロロプロピル等)等が挙げられる。C1〜C3ハロアルキルが好ましい。
「シクロアルカン」とは、炭素数3〜10のシクロアルカンを包含し、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等が挙げられる。好ましくは、炭素数5〜8のシクロアルカンであり、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンが挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の員を有する「シクロアルカン」を意味する。
「シクロアルキル」とは、炭素数3〜10のシクロアルキルを包含し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜6のシクロアルキルであり、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルが挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「シクロアルキル」を意味する。
「アリール」とは、炭素数6〜14のアリールを包含し、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。特に、フェニル、ナフチルが好ましい。
「アラルキル」とは、上記「アルキル」に上記「アリール」が置換した基を包含し、例えば、ベンジル、フェニルエチル(例えば、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル)、フェニルプロピル(例えば、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル等)、ナフチルメチル(例えば、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル等)等が挙げられる。特に、ベンジル、ナフチルメチルが好ましい。
「ヘテロアリール」とは、窒素原子、酸素原子、および/又は硫黄原子を1〜4個含む炭素数1〜9のヘテロアリールを包含し、例えば、フリル(例えば、2-フリル、3-フリル)、チエニル(例えば、2-チエニル、3-チエニル)、ピロリル(例えば、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル)、イミダゾリル(例えば、1-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル)、ピラゾリル(例えば、1-ピラゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル)、トリアゾリル(例えば、1,2,4-トリアゾール-1-イル、1,2,4-トリアゾリール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-4-イル)、テトラゾリル(例えば、1-テトラゾリル、2-テトラゾリル、5-テトラゾリル)、オキサゾリル(例えば、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル)、イソキサゾリル(例えば、3-イソキサゾリル、4-イソキサゾリル、5-イソキサゾリル)、チアゾリル(例えば、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル)、チアジアゾリル、イソチアゾリル(例えば、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル、5-イソチアゾリル)、ピリジル(例えば、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル)、ピリダジニル(例えば、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル)、ピリミジニル(例えば、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル)、フラザニル(例えば、3-フラザニル)、ピラジニル(例えば、2-ピラジニル)、オキサジアゾリル(例えば、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)、ベンゾフリル(例えば、2-ベンゾ[b]フリル、3-ベンゾ[b]フリル、4-ベンゾ[b]フリル、5-ベンゾ[b]フリル、6-ベンゾ[b]フリル、7-ベンゾ[b]フリル)、ベンゾチエニル(例えば、2-ベンゾ[b]チエニル、3-ベンゾ[b]チエニル、4-ベンゾ[b]チエニル、5-ベンゾ[b]チエニル、6-ベンゾ[b]チエニル、7-ベンゾ[b]チエニル)、ベンズイミダゾリル(例えば、1-ベンゾイミダゾリル、2-ベンゾイミダゾリル、4-ベンゾイミダゾリル、5-ベンゾイミダゾリル)、ジベンゾフリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリル(例えば、2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、6-キノキサリニル)、シンノリニル(例えば、3-シンノリニル、4-シンノリニル、5-シンノリニル、6-シンノリニル、7-シンノリニル、8-シンノリニル)、キナゾリル(例えば、2-キナゾリニル、4-キナゾリニル、5-キナゾリニル、6-キナゾリニル、7-キナゾリニル、8-キナゾリニル)、キノリル(例えば、2-キノリル、3-キノリル、4-キノリル、5-キノリル、6-キノリル、7-キノリル、8-キノリル)、フタラジニル(例えば、1-フタラジニル、5-フタラジニル、6-フタラジニル)、イソキノリル(例えば、1-イソキノリル、3-イソキノリル、4-イソキノリル、5-イソキノリル、6-イソキノリル、7-イソキノリル、8-イソキノリル)、プリル、プテリジニル(例えば、2-プテリジニル、4-プテリジニル、6-プテリジニル、7-プテリジニル)、カルバゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル(例えば、1-アクリジニル、2-アクリジニル、3-アクリジニル、4-アクリジニル、9-アクリジニル)、インドリル(例えば、1-インドリル、2-インドリル、3-インドリル、4-インドリル、5-インドリル、6-インドリル、7-インドリル)、イソインドリル、ファナジニル(例えば、1-フェナジニル、2-フェナジニル)またはフェノチアジニル(例えば、1-フェノチアジニル、2-フェノチアジニル、3-フェノチアジニル、4-フェノチアジニル)等が挙げられる。
「含酸素ヘテロ環」とは、酸素が1または2個介在してもよい3〜8員環のヘテロ環を包含し、オキシラン、オキセタン、オキソラン、ジオキソラン、オキサン、ジオキサン、オキセパン、オキソカン等が挙げられる。特に、オキソラン、オキサン、オキセパンが好ましい。
「非芳香族複素環式基」とは、窒素原子、酸素原子、および/又は硫黄原子を1〜4個含む炭素数1〜9の非芳香環式基を包含し、例えば、1-ピロリニル、2-ピロリニル、3-ピロリニル、ピロリジノ、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、ピペリジノ、2-ピペリジル、3-ピペリジル、4-ピペリジル、ピペラジノ、2-ピペラジニル、2-モルホリニル、3-モルホリニル、モルホリノ、テトラヒドロピラニル等が挙げられる。特に、モルホリノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノが好ましい。
「アルコキシ」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同意義である。「アルコキシ」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシなどが挙げられる。特に、炭素数1〜4のアルコキシが好ましく、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシが挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルコキシ」を意味する。
「ハロアルコキシ」とは、上記「アルコキシ」に1以上のハロゲンが置換した基を意味し、例えば、ジクロロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ(2,2,2−トリフルオロエトキシ等)等が挙げられる。特に、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシが好ましい。
「アリールオキシ」とは、酸素原子に上記「アリール」が1個置換した基を包含し、例えば、フェノキシ、ナフトキシ(例えば、1−ナフトキシ、2−ナフトキシ等)、アントリルオキシ(例えば、1−アントリルオキシ、2−アントリルオキシ等)、フェナントリルオキシ(例えば、1−フェナントリルオキシ、2−フェナントリルオキシ等)等が挙げられる。特に、フェノキシ、ナフトキシが好ましい。
「アラルキルオキシ」とは、酸素原子に上記「アラルキル」が1個置換した基を包含し、例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ等があげられる。特に、ベンジルオキシが好ましい。
「アルコキシアルコキシ」とは、上記「アルコキシ」で置換された上記「アルコキシ」を包含し、例えば、メトキシメトキシ、エトキシメトキシ、n−プロポキシメトキシ、イソプロポキシメトキシ、1−メトキシエトキシ、2−メトキシエトキシなどが挙げられる。
特に、1−メトキシエトキシ、2−メトキシエトキシが好ましい。
「アルキルチオアルコキシ」とは、下記「アルキルチオ」で置換された上記「アルコキシ」を包含し、例えば、メチルチオメトキシ、エチルチオメトキシ、n−プロピルチオメトキシ、イソプロピルチオメトキシ、1−メチルチオエトキシ、2−メチルチオエトキシなどが挙げられる。特に、1−メチルチオエトキシ、2−メチルチオエトキシが好ましい。
「カルボキシアルコキシ」とは、「カルボキシ」で1個以上置換された上記「アルコキシ」を包含し、例えば、カルボキシメトキシ、2−カルボキシエトキシ等が挙げられる。
「アルコキシカルボニルアルコキシ」とは、上記「アルコキシ」に下記「アルコキシカルボニル」が置換した基を意味し、例えば、メトキシカルボニルメトキシ、エトキシカルボニルメトキシ、n-プロポキシカルボニルメトキシ、i-プロポキシカルボニルメトキシ、n-ブトキシカルボニルメトキシ、i-ブトキシカルボニルメトキシ、sec-ブトキシカルボニルメトキシ、tert-ブトキシカルボニルメトキシ、2−(tert-ブトキシカルボニル)エトキシ、2−(n-ペンチルオキシカルボニル)エトキシ、2−(n-ヘキシルオキシカルボニル)エトキシ、n-ヘプチルオキシカルボニルメトキシ、n-オクチルオキシカルボニルメトキシ等が挙げられる。特に、tert-ブトキシカルボニルメトキシ、2−(tert-ブトキシカルボニル)エトキシが好ましい。
「シアノアルコキシ」とは、「シアノ」で1個以上置換された上記「アルコキシ」を包含し、例えば、シアノメトキシ、2−シアノエトキシ等が挙げられる。
「アルキルチオ」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同意義である。「アルキルチオ」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、t−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ等が挙げられる。特に、炭素数1〜4の直鎖又は分枝状のアルキルチオが好ましく、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、t−ブチルチオが好ましい。
「置換されていてもよいアミノ」としては、非置換アミノ、C1−C4アルキルアミノ、(C1−C4アルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、N−(C1−C4アルキル)カルボニルC1−C4アルキルアミノ、アラルキルアミノ、C1−C4アルキルスルホニルアミノ、C2−C4アルケニルオキシカルボニルアミノ、(C1−C4アルコキシ)カルボニルアミノ、C2−C4アルケニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノが挙げられる。特に、非置換アミノ、C1−C4アルキルアミノ、(C1−C4アルキル)カルボニルアミノ、(C1−C4アルコキシ)カルボニルアミノが好ましい。
C1−C4アルキルアミノとは、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、i−プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、プロピルメチルアミノが挙げられる。(C1−C4アルキル)カルボニルアミノとは、例えば、アセチルアミノ、ホルミルアミノ、プロピオニルアミノが挙げられる。アリールカルボニルとは、例えば、ベンゾイルアミノが挙げられる。N−(C1−C4アルキル)カルボニルアルキルアミノとは、例えば、N−アセチルメチルアミノが挙げられる。アラルキルアミノとは、例えば、ベンジルアミノ、1−フェニルエチルアミノ、2−フェニルエチルアミノ、1−フェニルプロピルアミノ、2−フェニルプロピルアミノ、3−フェニルプロピルアミノ、1−ナフチルメチルアミノ、2−ナフチルメチルアミノ、ジベンジルアミノが挙げられる。C1−C4アルキルスルホニルアミノとは、例えば、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノが挙げられる。C2−C4アルケニルオキシカルボニルアミノとは、例えば、ビニルオキシカルボニルアミノ、アリルオキシカルボニルアミノが挙げられる。(C1−C4アルコキシ)カルボニルアミノとは、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノが挙げられる。C2−C4アルケニルアミノとは、例えば、ビニルアミノ、アリルアミノが挙げられる。アリールカルボニルアミノとは、例えば、ベンゾイルアミノが挙げられる。ヘテロアリールカルボニルアミノとは、例えば、ピリジンカルボニルアミノが挙げられる。
「アシル」とは、水素以外の基が置換したカルボニル基を意味し、例えば、アルキルカルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、オクタノイル、ラウロイル等)、アルケニルカルボニル(例えば、アクリロイル、メタアクリロイル)、シクロアルキルカルボニル(例えば、シクロプロパンカルボニル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル等)、アリールカルボニル(ベンゾイル、ナフトイル等)、ヘテロアリールカルボニル(ピリジルカルボニル等)が挙げられる。これらの基はさらにアルキル、ハロゲン等の置換基で置換されていてもよい。例えば、アルキルが置換したアリールカルボニルとしてはトルオイル基、ハロゲンが置換したアルキルカルボニル基としてはトリフルオロアセチル基等が挙げられる。
「アルコキシカルボニル」とは、カルボニルに上記「アルコキシ」が置換した基を意味し、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、i-プロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、i-ブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、n-ペンチルオキシカルボニル、n-ヘキシルオキシカルボニル、n-ヘプチルオキシカルボニル、n-オクチルオキシカルボニル等が挙げられる。特に、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等が好ましい。
「置換されていてもよいカルバモイル」の置換基としては、アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル等)、アシル(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル等)等が挙げられる。カルバモイル基の窒素原子が、これらの置換基でモノ置換またはジ置換されていてもよい。「置換されていてもよいカルバモイル」としては、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル等が好ましい。
「アルキルスルフィニル」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同意義であり、「アルキルスルフィニル」としては、例えば、メタンスルフィニル、エタンスルフィニル等が挙げられる。
「アルキルスルホニル」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同意義であり、「アルキルスルホニル」としては、例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル等が挙げられる。
「アルキルスルホニルオキシ」のアルキルスルホニル部分は、上記「アルキルスルホニル」と同意義であり、「アルキルスルホニルオキシ」としては、例えば、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ等が挙げられる。
「置換されていてもよいアリール」、「置換されていてもよいヘテロアリール」、「置換されていてもよい非芳香族複素環式基」、「置換されていてもよいアリールオキシ」又は「置換されていてもよいアラルキルオキシ」が置換基を有する場合、それぞれ同一または異なる1〜4個の置換基で任意の位置が置換されていてもよい。
置換基としては、例えば、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ハロアルキル(例えば、CF3、CH2CF3、 CH2CCl3等)、ハロアルコキシ、アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル等)、アルケニル(例えば、ビニル)、ホルミル、アシル(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ピバロイル、ベンゾイル、ピリジンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル等)、アルキニル(例えば、エチニル)、シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル等)、ニトロ、ニトロソ、オキソ、置換されていてもよいアミノ(例えば、アミノ、アルキルアミノ(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ等)、ホルミルアミノ、アシルアミノ(例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、アジド、アリール(例えば、フェニル等)、アリールオキシ(例えば、フェノキシ)、シアノ、イソシアノ、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、メルカプト、アルキルチオ(例えば、メチルチオ、エチルチオ等)、アルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル)、アリールスルホニル(例えば、ベンゼンスルホニル等)、置換されていてもよいカルバモイル、スルファモイル、ホルミルオキシ、ハロホルミル、オキザロ、メルカプト、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、スルフィノ、スルフォ、スルホアミノ、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、ホルミルオキシ、チオキソ、アルコキシアルコキシ、アルキルチオアルコキシ等が挙げられる。
「光学活性体」とは、本発明化合物が不斉炭素を有する場合、特定の光学異性体を包含する。
「ラセミ体」とは、対掌体を等量ずつ有する化合物のことを意味する。
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカンのシクロアルカンとしては、下記の基が挙げられる。該シクロアルカンの置換可能な位置に1〜4個のC1−C4アルキルが置換したシクロアルカンが好ましい。C1−C4アルキルとしては、メチル及びエチルが好ましい。
特に、以下に示す5〜7員のシクロアルカンが好ましい。該シクロアルカンの置換可能な位置に1〜2個のC1−C4アルキルが置換したシクロアルカンが好ましい。C1−C4アルキルとしては、特にメチルが好ましい。
一般式(I)〜(III)で示される化合物の(R1)n、R2〜R4、X、W、およびnの好ましい置換基の群を(Ia)〜(In)で示す。それらの可能な組合せの化合物が好ましい。
(R1)nは、(Ia)水素原子、ハロゲン原子、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、置換されていてもよいアミノ又はアルコキシカルボニルアルコキシが好ましく、さらに、(Ib)水素原子、ハロゲン原子、アルキル、アルコキシ、置換されていてもよいアミノ又はアルコキシカルボニルアルコキシが好ましく、もっとも、(Ic)水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアミノ又はアルコキシカルボニルアルコキシが好ましい。
R2およびR3は異なって、(Id)一方がC2−C4アルキル又はC2−C3アルケニルで、他方がC1−C4アルキル又はC2−C3アルケニルが好ましく、さらに、(Ie)一方がC2−C4アルキルで、他方がC1−C4アルキルが好ましい。
R4は、(If)C1−C4アルキル又はC2−C4アルケニルが好ましく、さらに、(Ig)C1−C4アルキルが好ましい。
Xは、(Ih)酸素原子又は硫黄原子。
Wは、(Ii)−CH2CH2CH2CH2−、−OCH2O−、又は−CH=CH−CH=CH−が好ましく、さらに、(Ij)−CH=CH−CH=CH−が好ましい。
又はR2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含み(Ik)C1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカンが好ましく、さらに、(Il)C1−C4アルキルで置換された5〜7員のシクロアルカンが好ましい。
nは、(Im)0〜2の整数、さらに(In)0〜1の整数が好ましい。
(R1)nは、(Ia)水素原子、ハロゲン原子、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、置換されていてもよいアミノ又はアルコキシカルボニルアルコキシが好ましく、さらに、(Ib)水素原子、ハロゲン原子、アルキル、アルコキシ、置換されていてもよいアミノ又はアルコキシカルボニルアルコキシが好ましく、もっとも、(Ic)水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアミノ又はアルコキシカルボニルアルコキシが好ましい。
R2およびR3は異なって、(Id)一方がC2−C4アルキル又はC2−C3アルケニルで、他方がC1−C4アルキル又はC2−C3アルケニルが好ましく、さらに、(Ie)一方がC2−C4アルキルで、他方がC1−C4アルキルが好ましい。
R4は、(If)C1−C4アルキル又はC2−C4アルケニルが好ましく、さらに、(Ig)C1−C4アルキルが好ましい。
Xは、(Ih)酸素原子又は硫黄原子。
Wは、(Ii)−CH2CH2CH2CH2−、−OCH2O−、又は−CH=CH−CH=CH−が好ましく、さらに、(Ij)−CH=CH−CH=CH−が好ましい。
又はR2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含み(Ik)C1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカンが好ましく、さらに、(Il)C1−C4アルキルで置換された5〜7員のシクロアルカンが好ましい。
nは、(Im)0〜2の整数、さらに(In)0〜1の整数が好ましい。
本発明化合物は、優れたカンナビノイド受容体アゴニスト作用を有し、安全性も高いことから、医薬品、とりわけ疼痛治療剤として有用である。
本発明に係る化合物は、以下に示す工程によって製造することができる。なお、式(I)〜(V)の構造式は、ラセミ体または光学活性体を示している。
(式中、R1は同一又は異なって、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアラルキルオキシ、シクロアルキル、ハロゲン原子、ヒドロキシ、ニトロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、置換されていてもよいカルバモイル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、置換されていてもよいアミノアルキル、アルコキシイミノアルキル、アルコキシアルコキシ、アルキルチオアルコキシ、アルコキシカルボニルアルコキシ、カルボキシアルコキシ、アルキルスルホニルオキシ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、シアノ、シアノアルコキシ、又は式:-C(=O)-RH(RHは水素、アルキル、置換されていてもよいアリール、又は置換されていてもよい非芳香族複素環式基)で示される基;
R2及びR3は異なって、C1−C6アルキル、C2−C4アルケニル、又はC2−C4アルキニル;又は
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換されていてもよい5〜8員のシクロアルカン又は隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換されていてもよい5〜8員の含酸素ヘテロ環を形成してもよい;
R4はC1−C4アルキル、C2−C4アルケニル、C2−C4アルキニル、又はC1−C4アルコキシC1−C4アルキル;
R5は同一又は異なって、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい保護基で保護されたアミノ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアラルキルオキシ、シクロアルキル、ハロゲン原子、保護基で保護されたヒドロキシ、ニトロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、置換されていてもよいカルバモイル、保護基で保護されたカルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、置換されていてもよいアミノアルキル、アルコキシイミノアルキル、アルコキシアルコキシ、アルキルチオアルコキシ、アルコキシカルボニルアルコキシ、カルボキシアルコキシ、アルキルスルホニルオキシ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、又は式:-C(=O)-RH(RHは水素、アルキル、置換されていてもよいアリール、又は置換されていてもよい非芳香族複素環式基)で示される基;
Xは酸素原子又は硫黄原子;
Wが−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−OCH2O−、−OCH2CH2O−、又は−CH=CH−CH=CH−;
nは0〜7の整数)
第1工程
式(IV)で示される化合物のアミノ基をイソチオシアン酸エステル(イソチオシアネート)に変換し、式(V)で示される化合物を製造する工程である。
アミノ基からイソチオシアン酸エステル(イソチオシアネート)への変換法としては、(1)アンモニア(NH3、NH4OH)やトリエチルアミン(Et3N)などの塩基の存在下にニ硫化炭素(CS2)を作用させて得られるジチオカルバミド酸塩を、クロロ炭酸エチル(ClCO2Et)、トリエチルアミン(Et3N)で処理する方法、(2)前記ジチオカルバミド酸塩を、硝酸鉛等の金属塩で処理する方法、(3)チオホスゲン(CSCl2)を作用させる方法、(4)チオカルボニルジイミダゾールを作用させる方法等が挙げられる。
(1)の場合、塩基(1.0〜1.5当量)及び二硫化炭素(1.0〜1.5当量)を化合物(IV)に加え、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)中で0.5時間〜10時間攪拌する。その後、クロロ炭酸エチル(1.0〜1.5当量)及びトリエチルアミン(1.0〜1.5当量)を加え、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)中で0.5時間〜10時間攪拌する。反応温度としては0℃〜100℃が好ましく、特に0℃〜室温が好ましい。
(3)の場合、チオホスゲン(1.0〜1.5当量)を化合物(IV)に加え、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)中で0.5時間〜10時間攪拌する。反応温度としては0℃〜100℃が好ましく、特に0℃〜室温が好ましい。
(4)の場合、チオカルボニルジイミダゾール(1.0〜1.5当量)を化合物(IV)に加え、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)中で0.5時間〜10時間攪拌する。反応温度としては0℃〜100℃が好ましく、特に0℃〜室温が好ましい。
式(IV)で示される化合物として、1−アミノナフタレン、1−アミノ−2−フルオロナフタレン、1−アミノ−3−フルオロナフタレン、1−アミノ−4−フルオロナフタレン、1−アミノ−5−フルオロナフタレン、1−アミノ−6−フルオロナフタレン、1−アミノ−7−フルオロナフタレン、1−アミノ−8−フルオロナフタレン、1−アミノ−2−クロロナフタレン、1−アミノ−3−クロロナフタレン、1−アミノ−4−クロロナフタレン、1−アミノ−5−クロロナフタレン、1−アミノ−6−クロロナフタレン、1−アミノ−7−クロロナフタレン、1−アミノ−8−クロロナフタレン、1−アミノ−2−ブロモナフタレン、1−アミノ−3−ブロモナフタレン、1−アミノ−4−ブロモナフタレン、1−アミノ−5−ブロモナフタレン、1−アミノ−6−ブロモナフタレン、1−アミノ−7−ブロモナフタレン、1−アミノ−8−ブロモナフタレン、1−アミノ−2−メチルナフタレン、1−アミノ−3−メチルナフタレン、1−アミノ−4−メチルナフタレン、1−アミノ−5−メチルナフタレン、1−アミノ−6−メチルナフタレン、1−アミノ−7−メチルナフタレン、1−アミノ−8−メチルナフタレン、1−アミノ−2−メトキシナフタレン、1−アミノ−3−メトキシナフタレン、1−アミノ−4−メトキシナフタレン、1−アミノ−5−メトキシナフタレン、1−アミノ−6−メトキシナフタレン、1−アミノ−7−メトキシナフタレン、1−アミノ−8−メトキシナフタレン、1−アミノ−2−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−3−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−4−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−5−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−6−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−7−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−8−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−2−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−3−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−4−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−5−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−6−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−7−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−8−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−4−(2−ピリジル)ナフタレンおよびそれらの5,6,7,8−テトラヒドロ体等が挙げられる。
第2工程
式(V)で示される化合物のイソチオシアン酸エステル(イソチオシアネート)に、NH2−CH2C(R2R3)CH2−OH(R2及びR3は前記と同意語)を反応させ、式(VI)で示される化合物を製造する工程である。
本工程は、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)中で行うことができる。
反応温度としては、0℃〜100℃が好ましく、特に0℃〜室温が好ましく、反応時間としては、0.5時間〜10時間が好ましい。
NH2−CH2C(R2R3)CH2−OHは、化合物(V)に対して1.0〜1.5当量用いればよい。
NH2−CH2C(R2R3)CH2−OHとしては、3−アミノ−2−イソプロピル−2−メチルプロパノール、3−アミノ−2−エチル−2−イソプロピルプロパノール、3−アミノ−2−イソプロピル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−i−ブチル−2−イソプロピルプロパノール、3−アミノ−2−t−ブチル−2−イソプロピルプロパノール、3−アミノ−2−メチル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−エチル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−イソプロピル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−i−ブチル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−t−ブチル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−i−ブチル−2−メチルプロパノール、3−アミノ−2−i−ブチル−2−エチル−2−プロパノール、3−アミノ−2−t−ブチル−2−メチルプロパノール、3−アミノ−2−s−ブチル−2−エチルプロパノール、3−アミノ−2、2−(2−メチルテトラメチレン)プロパノール、3−アミノ−2、2−(2,2−ジメチルテトラメチレン)プロパノール、3−アミノ−2、2−(2−ジメチルペンタメチレン)プロパノール、3−アミノ−2、2−(2,2−ジメチルペンタメチレン)プロパノール、およびそれらの光学活性対等が挙げられる。
第3工程
式(VI)で示される化合物を閉環させ、式(VII)で示される化合物を製造する工程である。
閉環方法としては、(1)四塩化炭素及びトリフェニルホスフィン(Ph3P)で処理後、炭酸カリウム等の塩基で処理する方法、(2)塩酸で処理する方法等が挙げられる。
(1)の場合は、溶媒として非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)等を用い、0.5時間〜5時間、0℃〜室温で行えばよい。四塩化炭素及びトリフェニルホスフィン(Ph3P)は、それぞれ化合物(VI)に対して1.0〜1.5当量用いればよい。
(2)の場合は、濃塩酸中で0.5時間〜10時間、加熱還流すればよい。
第4工程
式(VII)で示される化合物に、C(=X)−SR4を導入し、式(Ia)で示される化合物を製造する工程である。
本工程は、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン等)の存在下、式:Hal−C(=X)−SR4(式中、R4及びXは前記と同意義、Halはハロゲン原子を表わす)で示される化合物を反応させることにより行うことができる。通常のN−アシル化の条件に従って行えばよく、例えば、溶媒として非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)等を使用し、0℃〜100℃で、0.5時間〜10時間、反応を行えばよい。
また、塩基(例えば、水素化ナトリウム等)の存在下、二硫化炭素(CS2)を反応させ、次いで、アルキルハライド(例えば、ヨードメタン、ヨードエタン等)又はアルコキシアルキルハライド(例えば、クロロメチルメチルエーテル等)を反応させることによっても得ることができる。この場合、溶媒としては、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)を用いることができ、0℃〜室温で反応は進行する。
第5工程
R5が保護基で保護されている基を有する場合、a)脱保護またはb)脱保護後、アルキル化を行い、式(I)で示される化合物を製造する工程である。
脱保護は、Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Green (John Wiley & Sons)等に記載の方法で除去することができる。
アルキル化は、塩基(例えば、水素化ナトリウム等)の存在下、アルキルハライド(例えば、ヨードメタン、ヨードエタン等)又は(アルコキシカルボニル)アルキルハライド(例えば、t−ブトキシカルボニルメチルブロミド等)を反応させることによって得ることができる。この場合、溶媒としては、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)を用いることができ、0℃〜室温で反応は進行する。
なお、各工程において再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー(キラルなカラムを用いた場合は、光学活性体を得ることができる)等通常の方法により精製し、次の工程に使用することができる。
R2及びR3は異なって、C1−C6アルキル、C2−C4アルケニル、又はC2−C4アルキニル;又は
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換されていてもよい5〜8員のシクロアルカン又は隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換されていてもよい5〜8員の含酸素ヘテロ環を形成してもよい;
R4はC1−C4アルキル、C2−C4アルケニル、C2−C4アルキニル、又はC1−C4アルコキシC1−C4アルキル;
R5は同一又は異なって、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい保護基で保護されたアミノ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアラルキルオキシ、シクロアルキル、ハロゲン原子、保護基で保護されたヒドロキシ、ニトロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、置換されていてもよいカルバモイル、保護基で保護されたカルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、置換されていてもよいアミノアルキル、アルコキシイミノアルキル、アルコキシアルコキシ、アルキルチオアルコキシ、アルコキシカルボニルアルコキシ、カルボキシアルコキシ、アルキルスルホニルオキシ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、又は式:-C(=O)-RH(RHは水素、アルキル、置換されていてもよいアリール、又は置換されていてもよい非芳香族複素環式基)で示される基;
Xは酸素原子又は硫黄原子;
Wが−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−OCH2O−、−OCH2CH2O−、又は−CH=CH−CH=CH−;
nは0〜7の整数)
第1工程
式(IV)で示される化合物のアミノ基をイソチオシアン酸エステル(イソチオシアネート)に変換し、式(V)で示される化合物を製造する工程である。
アミノ基からイソチオシアン酸エステル(イソチオシアネート)への変換法としては、(1)アンモニア(NH3、NH4OH)やトリエチルアミン(Et3N)などの塩基の存在下にニ硫化炭素(CS2)を作用させて得られるジチオカルバミド酸塩を、クロロ炭酸エチル(ClCO2Et)、トリエチルアミン(Et3N)で処理する方法、(2)前記ジチオカルバミド酸塩を、硝酸鉛等の金属塩で処理する方法、(3)チオホスゲン(CSCl2)を作用させる方法、(4)チオカルボニルジイミダゾールを作用させる方法等が挙げられる。
(1)の場合、塩基(1.0〜1.5当量)及び二硫化炭素(1.0〜1.5当量)を化合物(IV)に加え、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)中で0.5時間〜10時間攪拌する。その後、クロロ炭酸エチル(1.0〜1.5当量)及びトリエチルアミン(1.0〜1.5当量)を加え、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)中で0.5時間〜10時間攪拌する。反応温度としては0℃〜100℃が好ましく、特に0℃〜室温が好ましい。
(3)の場合、チオホスゲン(1.0〜1.5当量)を化合物(IV)に加え、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)中で0.5時間〜10時間攪拌する。反応温度としては0℃〜100℃が好ましく、特に0℃〜室温が好ましい。
(4)の場合、チオカルボニルジイミダゾール(1.0〜1.5当量)を化合物(IV)に加え、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)中で0.5時間〜10時間攪拌する。反応温度としては0℃〜100℃が好ましく、特に0℃〜室温が好ましい。
式(IV)で示される化合物として、1−アミノナフタレン、1−アミノ−2−フルオロナフタレン、1−アミノ−3−フルオロナフタレン、1−アミノ−4−フルオロナフタレン、1−アミノ−5−フルオロナフタレン、1−アミノ−6−フルオロナフタレン、1−アミノ−7−フルオロナフタレン、1−アミノ−8−フルオロナフタレン、1−アミノ−2−クロロナフタレン、1−アミノ−3−クロロナフタレン、1−アミノ−4−クロロナフタレン、1−アミノ−5−クロロナフタレン、1−アミノ−6−クロロナフタレン、1−アミノ−7−クロロナフタレン、1−アミノ−8−クロロナフタレン、1−アミノ−2−ブロモナフタレン、1−アミノ−3−ブロモナフタレン、1−アミノ−4−ブロモナフタレン、1−アミノ−5−ブロモナフタレン、1−アミノ−6−ブロモナフタレン、1−アミノ−7−ブロモナフタレン、1−アミノ−8−ブロモナフタレン、1−アミノ−2−メチルナフタレン、1−アミノ−3−メチルナフタレン、1−アミノ−4−メチルナフタレン、1−アミノ−5−メチルナフタレン、1−アミノ−6−メチルナフタレン、1−アミノ−7−メチルナフタレン、1−アミノ−8−メチルナフタレン、1−アミノ−2−メトキシナフタレン、1−アミノ−3−メトキシナフタレン、1−アミノ−4−メトキシナフタレン、1−アミノ−5−メトキシナフタレン、1−アミノ−6−メトキシナフタレン、1−アミノ−7−メトキシナフタレン、1−アミノ−8−メトキシナフタレン、1−アミノ−2−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−3−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−4−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−5−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−6−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−7−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−8−N,N−ジメチルアミノナフタレン、1−アミノ−2−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−3−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−4−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−5−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−6−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−7−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−8−ベンジルオキシナフタレン、1−アミノ−4−(2−ピリジル)ナフタレンおよびそれらの5,6,7,8−テトラヒドロ体等が挙げられる。
第2工程
式(V)で示される化合物のイソチオシアン酸エステル(イソチオシアネート)に、NH2−CH2C(R2R3)CH2−OH(R2及びR3は前記と同意語)を反応させ、式(VI)で示される化合物を製造する工程である。
本工程は、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)中で行うことができる。
反応温度としては、0℃〜100℃が好ましく、特に0℃〜室温が好ましく、反応時間としては、0.5時間〜10時間が好ましい。
NH2−CH2C(R2R3)CH2−OHは、化合物(V)に対して1.0〜1.5当量用いればよい。
NH2−CH2C(R2R3)CH2−OHとしては、3−アミノ−2−イソプロピル−2−メチルプロパノール、3−アミノ−2−エチル−2−イソプロピルプロパノール、3−アミノ−2−イソプロピル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−i−ブチル−2−イソプロピルプロパノール、3−アミノ−2−t−ブチル−2−イソプロピルプロパノール、3−アミノ−2−メチル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−エチル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−イソプロピル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−i−ブチル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−t−ブチル−2−n−プロピルプロパノール、3−アミノ−2−i−ブチル−2−メチルプロパノール、3−アミノ−2−i−ブチル−2−エチル−2−プロパノール、3−アミノ−2−t−ブチル−2−メチルプロパノール、3−アミノ−2−s−ブチル−2−エチルプロパノール、3−アミノ−2、2−(2−メチルテトラメチレン)プロパノール、3−アミノ−2、2−(2,2−ジメチルテトラメチレン)プロパノール、3−アミノ−2、2−(2−ジメチルペンタメチレン)プロパノール、3−アミノ−2、2−(2,2−ジメチルペンタメチレン)プロパノール、およびそれらの光学活性対等が挙げられる。
第3工程
式(VI)で示される化合物を閉環させ、式(VII)で示される化合物を製造する工程である。
閉環方法としては、(1)四塩化炭素及びトリフェニルホスフィン(Ph3P)で処理後、炭酸カリウム等の塩基で処理する方法、(2)塩酸で処理する方法等が挙げられる。
(1)の場合は、溶媒として非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)等を用い、0.5時間〜5時間、0℃〜室温で行えばよい。四塩化炭素及びトリフェニルホスフィン(Ph3P)は、それぞれ化合物(VI)に対して1.0〜1.5当量用いればよい。
(2)の場合は、濃塩酸中で0.5時間〜10時間、加熱還流すればよい。
第4工程
式(VII)で示される化合物に、C(=X)−SR4を導入し、式(Ia)で示される化合物を製造する工程である。
本工程は、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン等)の存在下、式:Hal−C(=X)−SR4(式中、R4及びXは前記と同意義、Halはハロゲン原子を表わす)で示される化合物を反応させることにより行うことができる。通常のN−アシル化の条件に従って行えばよく、例えば、溶媒として非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)等を使用し、0℃〜100℃で、0.5時間〜10時間、反応を行えばよい。
また、塩基(例えば、水素化ナトリウム等)の存在下、二硫化炭素(CS2)を反応させ、次いで、アルキルハライド(例えば、ヨードメタン、ヨードエタン等)又はアルコキシアルキルハライド(例えば、クロロメチルメチルエーテル等)を反応させることによっても得ることができる。この場合、溶媒としては、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)を用いることができ、0℃〜室温で反応は進行する。
第5工程
R5が保護基で保護されている基を有する場合、a)脱保護またはb)脱保護後、アルキル化を行い、式(I)で示される化合物を製造する工程である。
脱保護は、Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Green (John Wiley & Sons)等に記載の方法で除去することができる。
アルキル化は、塩基(例えば、水素化ナトリウム等)の存在下、アルキルハライド(例えば、ヨードメタン、ヨードエタン等)又は(アルコキシカルボニル)アルキルハライド(例えば、t−ブトキシカルボニルメチルブロミド等)を反応させることによって得ることができる。この場合、溶媒としては、非プロトン性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等)を用いることができ、0℃〜室温で反応は進行する。
なお、各工程において再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー(キラルなカラムを用いた場合は、光学活性体を得ることができる)等通常の方法により精製し、次の工程に使用することができる。
本発明化合物はプロドラッグに変換することができる。プロドラッグとは、生理学的条件下でインビボにおいて薬学的に活性な本発明化合物となる化合物である。適当なプロドラッグ誘導体を選択する方法および製造する方法は、例えばDesign of Prodrugs, Elsevier, Amsterdam 1985に記載されている。
本発明に係る化合物のプロドラッグは、脱離基を導入することが可能なA環上の置換基(例えば、アミノ、ヒドロキシ等)に、脱離基を導入して製造することができる。アミノ基のプロドラッグとしては、カルバメート体(例えば、メチルカルバメート、シクロプロピルメチルカルバメート、t−ブチルカルバメート、ベンジルカルバメート等)、アミド体(例えば、ホルムアミド、アセタミド等)、N−アルキル体(例えば、N−アリルアミン、N−メトキシメチルアミン等)等が挙げられる。ヒドロキシ基のプロドラッグとしては、エーテル体(メトキシメチルエーテル、メトキシエトキシメチルエーテル等)、エステル体(例えば、アセテート、ピバロエート、ベンゾエート等)等が挙げられる。
製薬上許容される塩としては、塩基性塩として、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ブロカイン塩等の脂肪族アミン塩;N,N-ジベンジルエチレンジアミン等のアラルキルアミン塩;ピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等のヘテロ環芳香族アミン塩;テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩;アルギニン塩、リジン塩等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。酸性塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩;メタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸等が挙げられる。
溶媒和物としては、式(I)又は式(II)で示される化合物、そのプロドラッグ、又はその製薬上許容される塩の溶媒和物を意味し、例えば、一溶媒和物、二溶媒和物、一水和物、二水和物等が挙げられる。
本発明に係る化合物のプロドラッグは、脱離基を導入することが可能なA環上の置換基(例えば、アミノ、ヒドロキシ等)に、脱離基を導入して製造することができる。アミノ基のプロドラッグとしては、カルバメート体(例えば、メチルカルバメート、シクロプロピルメチルカルバメート、t−ブチルカルバメート、ベンジルカルバメート等)、アミド体(例えば、ホルムアミド、アセタミド等)、N−アルキル体(例えば、N−アリルアミン、N−メトキシメチルアミン等)等が挙げられる。ヒドロキシ基のプロドラッグとしては、エーテル体(メトキシメチルエーテル、メトキシエトキシメチルエーテル等)、エステル体(例えば、アセテート、ピバロエート、ベンゾエート等)等が挙げられる。
製薬上許容される塩としては、塩基性塩として、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ブロカイン塩等の脂肪族アミン塩;N,N-ジベンジルエチレンジアミン等のアラルキルアミン塩;ピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等のヘテロ環芳香族アミン塩;テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩;アルギニン塩、リジン塩等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。酸性塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩;メタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸等が挙げられる。
溶媒和物としては、式(I)又は式(II)で示される化合物、そのプロドラッグ、又はその製薬上許容される塩の溶媒和物を意味し、例えば、一溶媒和物、二溶媒和物、一水和物、二水和物等が挙げられる。
本発明化合物は、カンナビノイド受容体アゴニストが関与する疾患に対して治療又は予防の目的で使用することができる。例えば、ネーチャー(Nature) 1993年、第365巻、p. 61−65には、カンナビノイド受容体アゴニストが抗炎症作用、鎮痛作用を有する旨、ジャーナルオブカンナビスセラペウティックス(Journal of Cannabis Therapeutics) 2002年、2巻1号、p.59−71には、カンナビノイド受容体アゴニストが気管支拡張作用を有する旨、および国際公開第03/035109号パンフレットには抗掻痒作用を有する旨が記載されている。
すなわち、本発明化合物は、抗炎症剤、抗アレルギー剤、鎮痛剤、疼痛治療剤(侵害性疼痛治療剤、神経因性疼痛治療剤、心因性疼痛治療剤、急性疼痛治療剤、慢性疼痛治療剤等)、免疫不全治療剤、免疫抑制剤、免疫調節剤、自己免疫疾患治療剤、慢性関節リューマチ治療剤、多発性硬化症治療剤、気道炎症性細胞浸潤抑制剤、気道過敏性亢進抑制剤、気管支拡張剤、粘液分泌抑制剤、抗掻痒剤等として用いることができる。
本発明化合物を治療に用いるには、通常の経口又は非経口投与用の製剤として製剤化する。本発明化合物を含有する医薬組成物は、経口及び非経口投与のための剤形をとることができる。即ち、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤などの経口投与製剤、あるいは、静脈注射、筋肉注射、皮下注射などの注射用溶液又は懸濁液、吸入薬、点眼薬、点鼻薬、坐剤、もしくは軟膏剤などの経皮投与用製剤などの非経口投与製剤とすることもできる。
これらの製剤は当業者既知の適当な担体、賦形剤、溶媒、基剤等を用いて製造することができる。例えば、錠剤の場合、活性成分と補助成分を一緒に圧縮又は成型する。補助成分としては、製剤的に許容される賦形剤、例えば結合剤(例えば、トウモロコシでん粉等)、充填剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロース等)、崩壊剤(例えば、でん粉グリコール酸ナトリウム等)又は滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)などが用いられる。錠剤は、適宜、コーティングしてもよい。シロップ剤、液剤、懸濁剤などの液体製剤の場合、例えば、懸濁化剤(例えば、メチルセルロース等)、乳化剤(例えば、レシチン等)、保存剤などを用いる。注射用製剤の場合、溶液、懸濁液又は油性もしくは水性乳濁液の形態のいずれでもよく、これらは懸濁安定剤又は分散剤などを含有していてもよい。吸入剤として使用する場合は吸入器に適応可能な液剤として、点眼剤として使用する場合も液剤又は懸濁化剤として用いる。
本発明化合物の投与量は、投与形態、患者の症状、年令、体重、性別、あるいは併用される薬物(あるとすれば)などにより異なり、最終的には医師の判断に委ねられるが、経口投与の場合、体重1kgあたり、1日0.01〜100mg、好ましくは0.01〜10mg、より好ましくは0.1〜10mg、非経口投与の場合、体重1kgあたり、1日0.001〜100mg、好ましくは0.001〜1mg、より好ましくは0.01〜1mgを投与する。これを1〜4回に分割して投与すればよい。
以下に実施例を挙げて本発明を詳しく説明するが、これらは単なる例示であり本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、各略号は以下に示す意味を有する。
Me:メチル
すなわち、本発明化合物は、抗炎症剤、抗アレルギー剤、鎮痛剤、疼痛治療剤(侵害性疼痛治療剤、神経因性疼痛治療剤、心因性疼痛治療剤、急性疼痛治療剤、慢性疼痛治療剤等)、免疫不全治療剤、免疫抑制剤、免疫調節剤、自己免疫疾患治療剤、慢性関節リューマチ治療剤、多発性硬化症治療剤、気道炎症性細胞浸潤抑制剤、気道過敏性亢進抑制剤、気管支拡張剤、粘液分泌抑制剤、抗掻痒剤等として用いることができる。
本発明化合物を治療に用いるには、通常の経口又は非経口投与用の製剤として製剤化する。本発明化合物を含有する医薬組成物は、経口及び非経口投与のための剤形をとることができる。即ち、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤などの経口投与製剤、あるいは、静脈注射、筋肉注射、皮下注射などの注射用溶液又は懸濁液、吸入薬、点眼薬、点鼻薬、坐剤、もしくは軟膏剤などの経皮投与用製剤などの非経口投与製剤とすることもできる。
これらの製剤は当業者既知の適当な担体、賦形剤、溶媒、基剤等を用いて製造することができる。例えば、錠剤の場合、活性成分と補助成分を一緒に圧縮又は成型する。補助成分としては、製剤的に許容される賦形剤、例えば結合剤(例えば、トウモロコシでん粉等)、充填剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロース等)、崩壊剤(例えば、でん粉グリコール酸ナトリウム等)又は滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)などが用いられる。錠剤は、適宜、コーティングしてもよい。シロップ剤、液剤、懸濁剤などの液体製剤の場合、例えば、懸濁化剤(例えば、メチルセルロース等)、乳化剤(例えば、レシチン等)、保存剤などを用いる。注射用製剤の場合、溶液、懸濁液又は油性もしくは水性乳濁液の形態のいずれでもよく、これらは懸濁安定剤又は分散剤などを含有していてもよい。吸入剤として使用する場合は吸入器に適応可能な液剤として、点眼剤として使用する場合も液剤又は懸濁化剤として用いる。
本発明化合物の投与量は、投与形態、患者の症状、年令、体重、性別、あるいは併用される薬物(あるとすれば)などにより異なり、最終的には医師の判断に委ねられるが、経口投与の場合、体重1kgあたり、1日0.01〜100mg、好ましくは0.01〜10mg、より好ましくは0.1〜10mg、非経口投与の場合、体重1kgあたり、1日0.001〜100mg、好ましくは0.001〜1mg、より好ましくは0.01〜1mgを投与する。これを1〜4回に分割して投与すればよい。
以下に実施例を挙げて本発明を詳しく説明するが、これらは単なる例示であり本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、各略号は以下に示す意味を有する。
Me:メチル
実施例1 5−イソブチル−5−イソプロピル−3−[(メチルチオ)チオカルボニル]−2−ナフチルイミノ−1,3−チアジン(I−48)の合成
ナフチルイソチオシアネート(1、3.71 g)のジクロロメタン(20mL)溶液に3−アミノ−2−エチル−2−イソプロピルプロパノール (3.47 g)のジクロロメタン(20 mL)溶液を氷冷下で加え、室温で一夜攪拌した。反応を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:8)で精製を行ない1−(3−ヒドロキシ−2−イソブチル−2−イソプロピルプロピル)−3−ナフチルチオウレア(2、5.51 g、収率77%)を無色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3)δppm:0.58 (3H, d, J=6.6), 0.69-1.00 (11H, m), 1.46-1.70 (3H, m), 3.30-3.47 (3H, m), 3.90 (1H, dd, J=13.9, 6.6), 6.53 (1H, s), 7.43-7.63 (5H, m), 7.70 (1H, s), 7.87-7.93 (2H, m), 8.03 (1H, m).
1−(3−ヒドロキシ−2−イソブチル−2−イソプロピルプロピル)−3−ナフチルチオウレア (2、2.15 g)とトリフェニルホスフイン (3.15 g)とアセトニトリル (18 mL)の混合液に四塩化炭素(1.85 g)を氷冷下で加え、室温で2時間攪拌した後、炭酸カリウム(1.66 g)を加え、室温で一夜攪拌した。反応液に水(30 mL)を加え、析出した結晶をn−ヘキサンで洗浄しながらろ取し、5−イソブチル−5−イソプロピル−2−ナフチルイミノ−1,3−チアジン(3、1.63 g、収率80%)を無色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3)δppm:0.90-0.97 (12H, m), 1.37-1.54 (2H, m), 1.73 (1H, m), 2.12 (1H, sept, J=6.6), 2.58-3.34 (4H, m), 5.78 (1H, br s), 7.00 (1H, d, J=7.3), 7.35-7.48 (3H, m), 7.55 (1H, d, J=8.2), 7.81 (1H, m), 8.02 (1H, m).
5−イソブチル−5−イソプロピル−2−ナフチルイミノ−1,3−チアジン (3、0.272 g)と二硫化炭素 (0.1 mL)およびDMF (2.4 mL)の混合液に60%水素化ナトリウム (0.064 g)を氷冷化で加え、0℃で30分間攪拌した後、ヨウ化メチル (0.1 mL)を氷冷下で加え、0℃で2時間攪拌した。反応液を氷水(20 mL)に加え、ジエチルエーテル(20 mL)で抽出した。抽出液を食塩水(20 mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:98)で精製した後に再結晶(n−ヘキサン)を行ない5−イソブチル−5−イソプロピル−3−[(メチルチオ)チオカルボニル]−2−ナフチルイミノ−1,3−チアジン(I−48、0.23 g、収率67%)を黄色結晶として得た。
mp115〜117℃、
1H−NMR(CDCl3)δppm:0.89-1.07 (12H, m), 1.44 (1H, dd, J=14.5, 5.6), 1.53-1.87 (2H, m), 2.01 (1H, sept, J=6.9), 2.69 (3H, s), 2.72 (1H, d, J=13.9), 2.78 (1H, d, J=13.9), 4.41 (1H, d, J=14.2), 4.94 (1H, d, J=14.2), 7.07 (1H, d, J=7.3), 7.42-7.53 (3H, m), 7.66 (1H, d, J=8.2), 7.85 (1H, m), 8.07 (1H, m).
1H−NMR(CDCl3)δppm:0.58 (3H, d, J=6.6), 0.69-1.00 (11H, m), 1.46-1.70 (3H, m), 3.30-3.47 (3H, m), 3.90 (1H, dd, J=13.9, 6.6), 6.53 (1H, s), 7.43-7.63 (5H, m), 7.70 (1H, s), 7.87-7.93 (2H, m), 8.03 (1H, m).
1−(3−ヒドロキシ−2−イソブチル−2−イソプロピルプロピル)−3−ナフチルチオウレア (2、2.15 g)とトリフェニルホスフイン (3.15 g)とアセトニトリル (18 mL)の混合液に四塩化炭素(1.85 g)を氷冷下で加え、室温で2時間攪拌した後、炭酸カリウム(1.66 g)を加え、室温で一夜攪拌した。反応液に水(30 mL)を加え、析出した結晶をn−ヘキサンで洗浄しながらろ取し、5−イソブチル−5−イソプロピル−2−ナフチルイミノ−1,3−チアジン(3、1.63 g、収率80%)を無色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3)δppm:0.90-0.97 (12H, m), 1.37-1.54 (2H, m), 1.73 (1H, m), 2.12 (1H, sept, J=6.6), 2.58-3.34 (4H, m), 5.78 (1H, br s), 7.00 (1H, d, J=7.3), 7.35-7.48 (3H, m), 7.55 (1H, d, J=8.2), 7.81 (1H, m), 8.02 (1H, m).
5−イソブチル−5−イソプロピル−2−ナフチルイミノ−1,3−チアジン (3、0.272 g)と二硫化炭素 (0.1 mL)およびDMF (2.4 mL)の混合液に60%水素化ナトリウム (0.064 g)を氷冷化で加え、0℃で30分間攪拌した後、ヨウ化メチル (0.1 mL)を氷冷下で加え、0℃で2時間攪拌した。反応液を氷水(20 mL)に加え、ジエチルエーテル(20 mL)で抽出した。抽出液を食塩水(20 mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:98)で精製した後に再結晶(n−ヘキサン)を行ない5−イソブチル−5−イソプロピル−3−[(メチルチオ)チオカルボニル]−2−ナフチルイミノ−1,3−チアジン(I−48、0.23 g、収率67%)を黄色結晶として得た。
mp115〜117℃、
1H−NMR(CDCl3)δppm:0.89-1.07 (12H, m), 1.44 (1H, dd, J=14.5, 5.6), 1.53-1.87 (2H, m), 2.01 (1H, sept, J=6.9), 2.69 (3H, s), 2.72 (1H, d, J=13.9), 2.78 (1H, d, J=13.9), 4.41 (1H, d, J=14.2), 4.94 (1H, d, J=14.2), 7.07 (1H, d, J=7.3), 7.42-7.53 (3H, m), 7.66 (1H, d, J=8.2), 7.85 (1H, m), 8.07 (1H, m).
実施例2 5−イソブチル−5−イソプロピル−3−[(メチルチオ)カルボニル]−2−ナフチルイミノ−1,3−チアジン(I−49)の合成
5−イソブチル−5−イソプロピル−2−ナフチルイミノ−1,3−チアジン (3、0.272 g)とトリエチルアミン (0.121 g)のジクロロメタン (2.4 mL)溶液に氷冷下でメチルクロロチオールホーメート (0.1 mL)を加え、室温で一夜攪拌した。反応後、水(10 mL)を加え、酢酸エチル(10 mL)で抽出した。抽出液を食塩水(10 mL)で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣にトルエン(4 mL)を加え、17時間加熱還流した。反応液を冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=4:96)で精製した後に再結晶(n−ヘキサン)を行ない5−イソブチル−5−イソプロピル−3−[(メチルチオ)カルボニル]−2−ナフチルイミノ−1,3−チアジン(I−49、0.25 g、収率76%)を無色結晶として得た。
mp87〜89℃、1H−NMR(CDCl3)δppm:0.93-1.01 (12H, m), 1.37 (1H, dd, J=14.5, 5.9), 1.51-1.85 (2H, m), 1.96 (1H, sept, J=6.9), 2.38 (3H, s), 2.63 (1H, d, J=13.5), 2.80 (1H, d, J=13.5), 3.84 (1H, d, J=13.9), 4.16 (1H, d, J=13.9), 6.98 (1H, d, J=6.6), 7.40-7.51 (3H, m), 7.64 (1H, d, J=7.9), 7.84 (1H, m), 8.12 (1H, m).
mp87〜89℃、1H−NMR(CDCl3)δppm:0.93-1.01 (12H, m), 1.37 (1H, dd, J=14.5, 5.9), 1.51-1.85 (2H, m), 1.96 (1H, sept, J=6.9), 2.38 (3H, s), 2.63 (1H, d, J=13.5), 2.80 (1H, d, J=13.5), 3.84 (1H, d, J=13.9), 4.16 (1H, d, J=13.9), 6.98 (1H, d, J=6.6), 7.40-7.51 (3H, m), 7.64 (1H, d, J=7.9), 7.84 (1H, m), 8.12 (1H, m).
上記の本発明化合物の試験例を以下に示す。
試験例1 ヒトカンナビノイド受容体結合阻害実験
ヒトカンナビノイド受容体は、CB1又はCB2受容体を安定発現させたCHO細胞の膜画分を用いた。調製した膜標品と披検化合物、及び38,000 dpmの[3H]CP55940(終濃度0.5 nM:PerkinElmer Life & Analytical Sciences 社製)をアッセイ緩衝液(0.5% 牛血清アルブミンを含む50 mM Tris-HCl緩衝液(pH 7.4)、1 mM EDTA、3 mM MgCl2)中で、25℃、2時間のインキュベーションを行なった。インキュベーションの後、1% ポリエチレンイミン処理したグラスフィルターにて濾過、0.1% BSAを含む50 mM Tris-HCl緩衝液(pH 7.4)にて洗浄後、液体シンチレーションカウンターにてグラスフィルター上の放射活性を求めた。非特異的結合は10μMの WIN55212-2(US 5081122記載のカンナビノイド受容体アゴニスト、Sigma社製)存在下で測定し、特異的結合に対する被検化合物の50%阻害濃度(IC50値)を求めた。披検化合物のKi値は、得られたIC50値と[3H]CP55940のKd値から算出した。
試験例2 カンナビノイド受容体を介するcAMP生成阻害実験
ヒトCB1又はCB2受容体を発現させたCHO細胞に、被検化合物を添加し15分間インキュベーションの後、フォルスコリン(終濃度4 μM、SIGMA社)を加えて20分間インキュベーションした。1N HClを添加して反応を停止させた後、上清中のcAMP量をCyclic AMP kit (CIS bio international社製)を用いて測定した。フォルスコリン刺激によるcAMP生成をフォルスコリン無刺激に対して100%とし、50%の抑制作用を示す被検化合物の濃度(IC50値)を求めた。
試験例3 ddy系マウスにおけるホルマリン侵害刺激に対する抑制効果
実験にはddy系雄性マウス(5週齢)を使用し、ホルマリン侵害刺激に対する本発明化合物の抑制効果を調べた。被検化合物をゴマ油に溶解し、ホルマリン投与の2時間前にマウスに経口投与した後に、右後肢にホルマリン(2%、20μL)を皮下投与した。この実験ではホルマリン投与後30分間測定し、ホルマリン投与直後の5分間(第1相)と10から30分までの20分間(第2相)に分けた。痛みの強度は右後肢に対するlicking及びbiting行動の合計時間を指標にして被検化合物の抑制効果を測定し、ED50値を算出した。
試験例1〜3の結果を表18〜20に示した。
試験例4 ddy系マウスにおけるCompound 48/80誘発痒みに対する抑制効果
Inagakiらの方法 (Eur J Pharmacol 1999;367:361-371)を一部改変して実験を行った。即ち、雌性ddy系マウスの予め剃毛した背部にcompound 48/80 (3 μg/50 μl/site)を皮内注射して反応を惹起し、その直後から観察される注射部位への後肢での引っ掻き回数を30分間に渡ってカウントした。披検化合物をゴマ油に溶解し、マウスに経口投与した後、あらかじめ設定した最高血中濃度が得られる時間にcompound 48/80の接種によりかゆみを惹起した。痒み抑制の評価は、化合物投与群の引っ掻き回数と媒体投与群における引っ掻き回数とを比較することにより行ない、ED50値を算出した。
試験例1 ヒトカンナビノイド受容体結合阻害実験
ヒトカンナビノイド受容体は、CB1又はCB2受容体を安定発現させたCHO細胞の膜画分を用いた。調製した膜標品と披検化合物、及び38,000 dpmの[3H]CP55940(終濃度0.5 nM:PerkinElmer Life & Analytical Sciences 社製)をアッセイ緩衝液(0.5% 牛血清アルブミンを含む50 mM Tris-HCl緩衝液(pH 7.4)、1 mM EDTA、3 mM MgCl2)中で、25℃、2時間のインキュベーションを行なった。インキュベーションの後、1% ポリエチレンイミン処理したグラスフィルターにて濾過、0.1% BSAを含む50 mM Tris-HCl緩衝液(pH 7.4)にて洗浄後、液体シンチレーションカウンターにてグラスフィルター上の放射活性を求めた。非特異的結合は10μMの WIN55212-2(US 5081122記載のカンナビノイド受容体アゴニスト、Sigma社製)存在下で測定し、特異的結合に対する被検化合物の50%阻害濃度(IC50値)を求めた。披検化合物のKi値は、得られたIC50値と[3H]CP55940のKd値から算出した。
試験例2 カンナビノイド受容体を介するcAMP生成阻害実験
ヒトCB1又はCB2受容体を発現させたCHO細胞に、被検化合物を添加し15分間インキュベーションの後、フォルスコリン(終濃度4 μM、SIGMA社)を加えて20分間インキュベーションした。1N HClを添加して反応を停止させた後、上清中のcAMP量をCyclic AMP kit (CIS bio international社製)を用いて測定した。フォルスコリン刺激によるcAMP生成をフォルスコリン無刺激に対して100%とし、50%の抑制作用を示す被検化合物の濃度(IC50値)を求めた。
試験例3 ddy系マウスにおけるホルマリン侵害刺激に対する抑制効果
実験にはddy系雄性マウス(5週齢)を使用し、ホルマリン侵害刺激に対する本発明化合物の抑制効果を調べた。被検化合物をゴマ油に溶解し、ホルマリン投与の2時間前にマウスに経口投与した後に、右後肢にホルマリン(2%、20μL)を皮下投与した。この実験ではホルマリン投与後30分間測定し、ホルマリン投与直後の5分間(第1相)と10から30分までの20分間(第2相)に分けた。痛みの強度は右後肢に対するlicking及びbiting行動の合計時間を指標にして被検化合物の抑制効果を測定し、ED50値を算出した。
試験例1〜3の結果を表18〜20に示した。
Inagakiらの方法 (Eur J Pharmacol 1999;367:361-371)を一部改変して実験を行った。即ち、雌性ddy系マウスの予め剃毛した背部にcompound 48/80 (3 μg/50 μl/site)を皮内注射して反応を惹起し、その直後から観察される注射部位への後肢での引っ掻き回数を30分間に渡ってカウントした。披検化合物をゴマ油に溶解し、マウスに経口投与した後、あらかじめ設定した最高血中濃度が得られる時間にcompound 48/80の接種によりかゆみを惹起した。痒み抑制の評価は、化合物投与群の引っ掻き回数と媒体投与群における引っ掻き回数とを比較することにより行ない、ED50値を算出した。
製剤例
以下に示す製剤例1〜8は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。「活性成分」なる用語は、本発明化合物、その互変異性体、それらのプロドラッグ、それらの製薬的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を意味する。
製剤例1
硬質ゼラチンカプセルは次の成分を用いて製造する:
用量
(mg/カプセル)
活性成分 250
デンプン(乾燥) 200
ステアリン酸マグネシウム 10
合計 460mg
製剤例2
錠剤は下記の成分を用いて製造する:
用量
(mg/錠剤)
活性成分 250
セルロース(微結晶) 400
二酸化ケイ素(ヒューム) 10
ステアリン酸 5
合計 665mg
成分を混合し、圧縮して各重量665mgの錠剤にする。
製剤例3
以下の成分を含有するエアロゾル溶液を製造する:
重量
活性成分 0.25
エタノール 25.75
プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 74.00
合計 100.00
活性成分とエタノールを混合し、この混合物をプロペラント22の一部に加え、−30℃に冷却し、充填装置に移す。ついで必要量をステンレススチール容器へ供給し、残りのプロペラントで希釈する。バブルユニットを容器に取り付ける。
製剤例4
活性成分60mgを含む錠剤は次のように製造する:
活性成分 60mg
デンプン 45mg
微結晶性セルロース 35mg
ポリビニルピロリドン(水中10%溶液) 4mg
ナトリウムカルボキシメチルデンプン 4.5mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
滑石 1mg
合計 150mg
活性成分、デンプン、およびセルロースはNo.45メッシュU.S.のふるいにかけて、十分に混合する。ポリビニルピロリドンを含む水溶液を得られた粉末と混合し、ついで混合物をNo.14メッシュU.S.ふるいに通す。このようにして得た顆粒を50℃で乾燥してNo.18メッシュU.S.ふるいに通す。あらかじめNo.60メッシュU.S.ふるいに通したナトリウムカルボキシメチルデンプン、ステアリン酸マグネシウム、および滑石をこの顆粒に加え、混合した後、打錠機で圧縮して各重量150mgの錠剤を得る。
製剤例5
活性成分80mgを含むカプセル剤は次のように製造する:
活性成分 80mg
デンプン 59mg
微結晶性セルロース 59mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
合計 200mg
活性成分、デンプン、セルロース、およびステアリン酸マグネシウムを混合し、No.45メッシュU.S.のふるいに通して硬質ゼラチンカプセルに200mgずつ充填する。
製剤例6
活性成分225mgを含む坐剤は次のように製造する:
活性成分 225mg
飽和脂肪酸グリセリド 2000mg
合計 2225mg
活性成分をNo.60メッシュU.S.のふるいに通し、あらかじめ必要最小限に加熱して融解させた飽和脂肪酸グリセリドに懸濁する。ついでこの混合物を、みかけ2gの型に入れて冷却する。
製剤例7
活性成分50mgを含む懸濁剤は次のように製造する:
活性成分 50mg
ナトリウムカルボキシメチルセルロース 50mg
シロップ 1.25ml
安息香酸溶液 0.10ml
香料 q.v.
色素 q.v.
精製水を加え合計 5ml
活性成分をNo.45メッシュU.S.のふるいにかけ、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよびシロップと混合して滑らかなペーストにする。安息香酸溶液および香料を水の一部で希釈して加え、攪拌する。ついで水を十分量加えて必要な体積にする。
製剤例8
静脈用製剤は次のように製造する:
活性成分 100mg
飽和脂肪酸グリセリド 1000ml
上記成分の溶液は通常、1分間に1mlの速度で患者に静脈内投与される。
以下に示す製剤例1〜8は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。「活性成分」なる用語は、本発明化合物、その互変異性体、それらのプロドラッグ、それらの製薬的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を意味する。
製剤例1
硬質ゼラチンカプセルは次の成分を用いて製造する:
用量
(mg/カプセル)
活性成分 250
デンプン(乾燥) 200
ステアリン酸マグネシウム 10
合計 460mg
製剤例2
錠剤は下記の成分を用いて製造する:
用量
(mg/錠剤)
活性成分 250
セルロース(微結晶) 400
二酸化ケイ素(ヒューム) 10
ステアリン酸 5
合計 665mg
成分を混合し、圧縮して各重量665mgの錠剤にする。
製剤例3
以下の成分を含有するエアロゾル溶液を製造する:
重量
活性成分 0.25
エタノール 25.75
プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 74.00
合計 100.00
活性成分とエタノールを混合し、この混合物をプロペラント22の一部に加え、−30℃に冷却し、充填装置に移す。ついで必要量をステンレススチール容器へ供給し、残りのプロペラントで希釈する。バブルユニットを容器に取り付ける。
製剤例4
活性成分60mgを含む錠剤は次のように製造する:
活性成分 60mg
デンプン 45mg
微結晶性セルロース 35mg
ポリビニルピロリドン(水中10%溶液) 4mg
ナトリウムカルボキシメチルデンプン 4.5mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
滑石 1mg
合計 150mg
活性成分、デンプン、およびセルロースはNo.45メッシュU.S.のふるいにかけて、十分に混合する。ポリビニルピロリドンを含む水溶液を得られた粉末と混合し、ついで混合物をNo.14メッシュU.S.ふるいに通す。このようにして得た顆粒を50℃で乾燥してNo.18メッシュU.S.ふるいに通す。あらかじめNo.60メッシュU.S.ふるいに通したナトリウムカルボキシメチルデンプン、ステアリン酸マグネシウム、および滑石をこの顆粒に加え、混合した後、打錠機で圧縮して各重量150mgの錠剤を得る。
製剤例5
活性成分80mgを含むカプセル剤は次のように製造する:
活性成分 80mg
デンプン 59mg
微結晶性セルロース 59mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
合計 200mg
活性成分、デンプン、セルロース、およびステアリン酸マグネシウムを混合し、No.45メッシュU.S.のふるいに通して硬質ゼラチンカプセルに200mgずつ充填する。
製剤例6
活性成分225mgを含む坐剤は次のように製造する:
活性成分 225mg
飽和脂肪酸グリセリド 2000mg
合計 2225mg
活性成分をNo.60メッシュU.S.のふるいに通し、あらかじめ必要最小限に加熱して融解させた飽和脂肪酸グリセリドに懸濁する。ついでこの混合物を、みかけ2gの型に入れて冷却する。
製剤例7
活性成分50mgを含む懸濁剤は次のように製造する:
活性成分 50mg
ナトリウムカルボキシメチルセルロース 50mg
シロップ 1.25ml
安息香酸溶液 0.10ml
香料 q.v.
色素 q.v.
精製水を加え合計 5ml
活性成分をNo.45メッシュU.S.のふるいにかけ、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよびシロップと混合して滑らかなペーストにする。安息香酸溶液および香料を水の一部で希釈して加え、攪拌する。ついで水を十分量加えて必要な体積にする。
製剤例8
静脈用製剤は次のように製造する:
活性成分 100mg
飽和脂肪酸グリセリド 1000ml
上記成分の溶液は通常、1分間に1mlの速度で患者に静脈内投与される。
カンナビノイド受容体アゴニスト作用を有する2−ナフチルイミノ−5,5−ジ置換−1,3−チアジン誘導体が鎮痛効果、疼痛治療効果、抗掻痒効果、又は気管支拡張効果を示すことを見出した。
Claims (16)
- 一般式(I):
R2及びR3は異なって、C1−C6アルキル、C2−C4アルケニル、又はC2−C4アルキニル;又は
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカン又は隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員の含酸素ヘテロ環を形成してもよい;
R4はC1−C4アルキル、C2−C4アルケニル、C2−C4アルキニル、又はC1−C4アルコキシC1−C4アルキル;
Xは酸素原子又は硫黄原子;
Wが−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−OCH2O−、−OCH2CH2O−、又は−CH=CH−CH=CH−;
nは0〜7の整数)で示される化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。 - R2及びR3が異なってC1−C4アルキルである請求項1記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
- R2及びR3が一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜7員のシクロアルカンを形成する請求項1記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
- R4がメチル、エチル、又はアリルである請求項1〜3のいずれかに記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
- 一般式(II):
R2及びR3は異なって、C1−C6アルキル、C2−C4アルケニル、又はC2−C4アルキニル;又は
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカンを形成してもよい;
R4はC1−C4アルキル又はC2−C4アルケニル;
Xは酸素原子又は硫黄原子;
nは0〜4の整数)で示される化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。 - R2及びR3が異なってC1−C4アルキルである請求項5記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
- R2及びR3が一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜7員のシクロアルカンを形成する請求項5記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
- R4がメチル、エチル、又はアリルである請求項5〜7のいずれかに記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
- 一般式(III):
R2及びR3は異なって、C1−C6アルキル、C2−C4アルケニル、又はC2−C4アルキニル;又は
R2及びR3は一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜8員のシクロアルカンを形成してもよい;
R4はC1−C4アルキル又はC2−C4アルケニル;
Xは酸素原子又は硫黄原子;
nは0〜3の整数)で示される化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。 - R2及びR3が異なってC1−C4アルキルである請求項9記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
- R2及びR3が一緒になって、隣接する炭素原子を含みC1−C4アルキルで置換された5〜7員のシクロアルカンを形成する請求項9記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
- R4がメチル、エチル、又はアリルである請求項9〜11のいずれかに記載の化合物、その光学活性体、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有する医薬組成物。
- 疼痛治療剤である請求項13記載の医薬組成物。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物を投与することを特徴とする疼痛の治療方法。
- 疼痛治療剤を製造するための、請求項1〜12のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
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