JPWO2006120987A1 - 表面改質方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
母材(42)の表面に溶射皮膜を形成し、該溶射皮膜の表層近傍を非流動状態に保ちながら該溶射皮膜を高周波誘導加熱することにより、表層近傍より下層側を再溶融させて該溶射皮膜を母材(42)に密着させる。この方法によれば、傾斜部分を有する複雑な形状の被処理物でも円滑に品質の良い耐摩耗性皮膜を母材の表面に形成して、表面を改質することができる。
Description
本発明は、例えば、回転部材の局部的な耐摩耗表面改質を行うための表面改質方法に関する。
例えば、土砂を多量に含んだ水を扱う水車やポンプ等の水力機械の羽根車では、羽根車の表面が水中の土砂の微粒子により削られ、早期に摩耗してしまう問題がある。このため、従来からこのような環境下で使用される羽根車等の回転部材を耐摩耗材料で被覆することが行われている。その1つの有力な方法として、表面に自溶性合金を各種の溶射方式により溶射して耐摩耗性の溶射皮膜を形成し、次いでこの溶射皮膜を再溶融し、溶射皮膜を緻密化するとともに溶射皮膜と基材との密着性を高めるようにする溶射溶融法が有る。
しかしながら、複雑な形状の部材を溶射溶融法で表面改質する場合、溶射皮膜を再溶融させた時に、特に傾斜部分において溶融金属が流れてしまい、皮膜厚さが不均一になる、あるいは寸法精度が低下するなどの不具合が有った。
しかしながら、複雑な形状の部材を溶射溶融法で表面改質する場合、溶射皮膜を再溶融させた時に、特に傾斜部分において溶融金属が流れてしまい、皮膜厚さが不均一になる、あるいは寸法精度が低下するなどの不具合が有った。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、傾斜部分を有する複雑な形状の被処理物でも円滑に品質の良い皮膜を形成して、表面を改質することができる方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、傾斜部分を有する複雑な形状の被処理物でも円滑に品質の良い耐摩耗性皮膜を母材の表面に形成して、表面を改質することができる方法が提供される。この方法は、前記母材の表面に溶射皮膜を形成する工程と、該溶射皮膜の表層近傍を非流動状態に保ちながら該溶射皮膜を高周波誘導加熱することにより、前記表層近傍より下層側を再溶融させて該溶射皮膜を前記母材に密着させる工程とを有する。
溶射皮膜を形成する耐摩耗性素材としては、炭化物粒子を含有する自溶性合金材料或いは溶融固化により炭化物を析出させる自溶性合金材料が好適である。溶射方法としては、アーク溶射やプラズマ溶射のような電気式溶射法、またはフレーム溶射のようなガス式溶射法が適宜に用いられる。高周波誘導加熱は、適当な不活性雰囲気中で行うことが望ましい。なお、溶射皮膜の表層近傍を非流動状態に保ちながら該溶射皮膜を高周波誘導加熱するのは、加工対象である母材の全表面である必要はなく、傾斜面等の必要箇所のみでよい。
前記再溶融工程において、前記表層近傍を、前記溶射皮膜の素材の液相線温度以下の非流動温度に維持してもよい。液相線温度以下の温度であれば、溶射皮膜は固相と液相の混合状態であり、流動化しにくい。実際に液相線温度以下のどの温度が良いかは、表面の傾斜等の条件によって変わるので、実験的に求めるのが好ましい。
前記再溶融工程において、前記溶射皮膜の表面に不活性ガスを吹き付けて強制的に冷却することによって前記溶射皮膜の表層近傍を非流動温度以下に保持してもよい。
前記再溶融工程において、前記溶射皮膜の表面温度を測定しながら該溶射皮膜を高周波誘導加熱してもよい。これにより、溶射皮膜の表面温度から溶射皮膜の表面近傍および母材近傍の温度を推定して、溶射皮膜の流動性と密着化の状況を判断することができる。
前記高周波誘導加熱の際に、ρ:比電気抵抗[Ω・cm],μ:比透磁率,f:周波数[Hz]として、δ[mm]=5.03×104×(ρ・μ−1・f−1)1/2で表される電流浸透深さδ[mm]が2[mm]以下となる範囲の周波数で高周波誘導加熱してもよい。
本発明の第2の態様によれば、傾斜部分を有する複雑な形状の被処理物でも円滑に品質の良い耐摩耗性皮膜を母材の表面に形成して、表面を改質することができる表面改質装置が提供される。この表面改質装置は、表面に溶射皮膜を形成した前記母材の該溶射皮膜を高周波誘導加熱する誘導加熱装置と、前記高周波誘導加熱の際に、前記溶射皮膜の表層近傍を冷却して、該表層近傍を非流動状態に保つ表面非流動化手段とを有する。
本発明によれば、溶射皮膜の表層近傍より下方側部分のみを再溶融させるので、溶射皮膜が原形を維持する。したがって、傾斜部分であっても或いは複雑な形状部分であっても、再溶融によって流動し、変形したり厚さが不均一になったりすることが防止される。したがって、寸法精度のよい、高品質の皮膜を、円滑に形成することができる。
本発明の第3の態様によれば、上述した表面改質方法によって耐摩耗性皮膜を形成した回転部材が提供される。本発明に係る回転部材には、寸法精度の高い表面改質皮膜が形成されており、回転部材は良好な耐摩耗性と機械部品としての高い性能を備える。
本発明の第4の態様によれば、上述した回転部材を有する流体機械が提供される。本発明に係る流体機械は、スラリーのような摩耗性流体を処理するのに好適な高品質の流体機械となる。
本発明の上述した目的ならびにその他の目的および効果は、本発明の好ましい実施形態を一例として図示した添付図面と照らし合わせれば、以下に述べる説明から明らかになるであろう。
本発明の第1の態様によれば、傾斜部分を有する複雑な形状の被処理物でも円滑に品質の良い耐摩耗性皮膜を母材の表面に形成して、表面を改質することができる方法が提供される。この方法は、前記母材の表面に溶射皮膜を形成する工程と、該溶射皮膜の表層近傍を非流動状態に保ちながら該溶射皮膜を高周波誘導加熱することにより、前記表層近傍より下層側を再溶融させて該溶射皮膜を前記母材に密着させる工程とを有する。
溶射皮膜を形成する耐摩耗性素材としては、炭化物粒子を含有する自溶性合金材料或いは溶融固化により炭化物を析出させる自溶性合金材料が好適である。溶射方法としては、アーク溶射やプラズマ溶射のような電気式溶射法、またはフレーム溶射のようなガス式溶射法が適宜に用いられる。高周波誘導加熱は、適当な不活性雰囲気中で行うことが望ましい。なお、溶射皮膜の表層近傍を非流動状態に保ちながら該溶射皮膜を高周波誘導加熱するのは、加工対象である母材の全表面である必要はなく、傾斜面等の必要箇所のみでよい。
前記再溶融工程において、前記表層近傍を、前記溶射皮膜の素材の液相線温度以下の非流動温度に維持してもよい。液相線温度以下の温度であれば、溶射皮膜は固相と液相の混合状態であり、流動化しにくい。実際に液相線温度以下のどの温度が良いかは、表面の傾斜等の条件によって変わるので、実験的に求めるのが好ましい。
前記再溶融工程において、前記溶射皮膜の表面に不活性ガスを吹き付けて強制的に冷却することによって前記溶射皮膜の表層近傍を非流動温度以下に保持してもよい。
前記再溶融工程において、前記溶射皮膜の表面温度を測定しながら該溶射皮膜を高周波誘導加熱してもよい。これにより、溶射皮膜の表面温度から溶射皮膜の表面近傍および母材近傍の温度を推定して、溶射皮膜の流動性と密着化の状況を判断することができる。
前記高周波誘導加熱の際に、ρ:比電気抵抗[Ω・cm],μ:比透磁率,f:周波数[Hz]として、δ[mm]=5.03×104×(ρ・μ−1・f−1)1/2で表される電流浸透深さδ[mm]が2[mm]以下となる範囲の周波数で高周波誘導加熱してもよい。
本発明の第2の態様によれば、傾斜部分を有する複雑な形状の被処理物でも円滑に品質の良い耐摩耗性皮膜を母材の表面に形成して、表面を改質することができる表面改質装置が提供される。この表面改質装置は、表面に溶射皮膜を形成した前記母材の該溶射皮膜を高周波誘導加熱する誘導加熱装置と、前記高周波誘導加熱の際に、前記溶射皮膜の表層近傍を冷却して、該表層近傍を非流動状態に保つ表面非流動化手段とを有する。
本発明によれば、溶射皮膜の表層近傍より下方側部分のみを再溶融させるので、溶射皮膜が原形を維持する。したがって、傾斜部分であっても或いは複雑な形状部分であっても、再溶融によって流動し、変形したり厚さが不均一になったりすることが防止される。したがって、寸法精度のよい、高品質の皮膜を、円滑に形成することができる。
本発明の第3の態様によれば、上述した表面改質方法によって耐摩耗性皮膜を形成した回転部材が提供される。本発明に係る回転部材には、寸法精度の高い表面改質皮膜が形成されており、回転部材は良好な耐摩耗性と機械部品としての高い性能を備える。
本発明の第4の態様によれば、上述した回転部材を有する流体機械が提供される。本発明に係る流体機械は、スラリーのような摩耗性流体を処理するのに好適な高品質の流体機械となる。
本発明の上述した目的ならびにその他の目的および効果は、本発明の好ましい実施形態を一例として図示した添付図面と照らし合わせれば、以下に述べる説明から明らかになるであろう。
図1は、この発明の表面改質装置の第1の実施の形態を示す図である。
図2は、この発明の表面改質装置の第2の実施の形態を示す図である。
図3は、図2の表面改質装置による作業状況を示す図である。
図2は、この発明の表面改質装置の第2の実施の形態を示す図である。
図3は、図2の表面改質装置による作業状況を示す図である。
以下、図1から図3を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の表面改質方法を実施するための表面改質装置の第1の実施形態を示すもので、表面改質装置は、電源10と、電源10に接続された誘導加熱装置本体12と、誘導電流供給ケーブル14と、ケース内に構成された出力変成器16と、出力変成器16の先端に接続された加熱コイル18と、出力変成器16を保持し、姿勢制御しつつ所定の経路に沿って移動させるロボット装置20とを備えている。誘導電流供給ケーブル14、出力変成器16、及び加熱コイル18は、冷却水循環ユニット22から継手15を介して供給される冷却水により水冷されている。誘導加熱装置本体12及びロボット装置20は周知のものであるので、詳細な説明を省略する。この表面改質装置は、雰囲気を不活性に制御できる空間内に配置される。
この表面改質装置は、被処理物体の表面に向けてAr等の不活性ガスを吹き付ける冷却ガス噴射装置24と、被処理物体の表面温度を遠隔的に測定する放射温度計26とを備えている。冷却ガス噴射装置24は、調整弁28を有する不活性ガス源(ガスボンベ)30と、これにガス供給管32を介して接続されたシャワーヘッド34とを有している。シャワーヘッド34は、例えば、下面に複数の噴射口が形成された筒体状に構成され、噴射口を加熱コイル18の下側に向けるようにして、出力変成器16のケースに取付部材36を介して取り付けられている。放射温度計26も同様に出力変成器16のケースに取り付けられ、そのプローブ38の先端は加熱コイル18の下側の被処理物体に向けられている。
以下、この実施の形態の表面改質装置を用いて被処理物体である回転部材の表面改質を行う方法を説明する。ここでは、図1に示すようなポンプの羽根車40の側板42の表面を硬化処理する方法を例示する。
このポンプは、例えばスラリーのような固形物を含む流体を取り扱うもので、その羽根車40には所定の耐摩耗性が要求される。そこで、羽根車40の母材(例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼)の表面に、自溶性合金材料を各種溶射方式により溶射して皮膜を形成する。溶射方法としては、アーク溶射やプラズマ溶射のような電気式溶射法、またはフレーム溶射のようなガス式溶射法が適宜に用いられる。
自溶性合金は、所定の組成の合金に対して、B,Siのようなフラックス成分を添加して、融点を低下させた合金であり、用途に応じて種々の組成のものが採用される。この実施の形態では、耐摩耗性を向上させるために、微細な炭化物粒子を含有する自溶性合金材料或いは溶融固化の際に炭化物を析出させるような成分を有する自溶性合金材料を採用している。
溶射のままでは、皮膜自体が多孔質であることと、皮膜と基材とが機械的な投錨(アンカー)効果のみで密着しているに過ぎないため、衝撃が加わると容易に皮膜剥離に至る可能性がある。そこで、溶射皮膜を再度溶融させ、溶射皮膜自体を緻密化するとともに基材との密着力を向上させる。この再溶融処理は、図1に示す表面改質装置を用いて、以下のように行う。
まず、被処理物である羽根車40を位置決めした後、誘導加熱装置をオフとしたままで、ロボット装置20に加熱コイル18の移動の経路を記憶させるティーチングを行う。これは、例えば人間が、ロボット装置20に保持された加熱コイル18をガイドしながら被処理面に沿って移動させて行う。加熱コイル18と被処理面の間の間隔を一定とするために、加熱コイル18に適当な治具を取り付けて行うとよい。加熱コイル18と被処理面との間隔は2〜4[mm]とするのが好ましい。
次に、必要に応じて被処理物を予熱し、冷却水循環ユニット22を作動させ、誘導加熱装置より加熱コイル18に所定の周波数及び電力量の電流を流し、ロボット装置20により、加熱コイル18をティーチングされた経路に沿って移動させる。この際に、特に被処理物の表面が傾斜している箇所の皮膜を再溶融させる場合には、不活性ガス源30から不活性ガスをシャワーヘッド34に供給して噴射口より噴射させ、溶射皮膜の表層近傍の温度をその非流動温度に維持する。表層近傍の温度の制御は、図示する実施の形態のように、放射温度計26により測温しながら、誘導加熱の電力や加熱コイル18の移動速度を制御することにより、より正確に行うことができる。
このように、表面の温度をその非流動温度に維持することにより、皮膜の少なくとも表面部分は再溶融しないので、皮膜が斜面を流れて皮膜厚さが不均一になるような事態を回避することができる。したがって、耐摩耗性皮膜を必要な部分に充分に形成することができ、また、充分な寸法精度を維持することができるので、機械加工の手間を省けるとともに、最終的に性能の高いポンプを提供することができる。
なお、表面以外の部分では、皮膜が充分に再溶融して、母材との融合、及び皮膜の緻密化を行うことが望ましい。但し、目的とする耐摩耗性、高密着性を実現するため、溶射方法と溶射材料の組合せごとに条件出しを実施し、非流動温度を設定する必要がある。これにより、例えば、溶射皮膜と基材間に、相互の金属が拡散し合って形成される拡散層が厚み5μm以上生成され、溶射層と母材間の密着力が向上し、皮膜剥離が発生しなくなる。
また、好適な周波数で高周波誘導加熱することにより、表皮効果によって溶射皮膜と基材との界面およびその近傍を集中的に加熱することができ、加熱効率が良く、また基材芯部への熱影響も軽減することができる。その値としては、式(1)で表される浸透深さδが2[mm]以下となる周波数で高周波誘導加熱するのが好ましい。
浸透深さδ[mm]=5.03×104×(ρ・μ−1・f−1)1/2・・・(1)
(ρ:比電気抵抗[Ω・cm],μ:比透磁率,f:周波数[Hz])
浸透深さδが2[mm]以下となる周波数は、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼では50[kHz]以上、マルテンサイト系ステンレス鋼では0.05[kHz]以上、フェライト系ステンレス鋼では0.02[kHz]以上、析出硬化系ステンレス鋼では0.5[kHz]以上である。
図2は、この発明の第2の実施の形態の表面改質装置を示すもので、誘導電流供給ケーブル14、出力変成器16、及び加熱コイル18を含む誘導加熱装置と、ガス供給管32、シャワーヘッド34を含む冷却ガス噴射装置24が、ロボット20ではなく、バランスアーム50に取り付けられて、人手により容易に操作することができるようになっている。このバランスアーム50は、長尺状の枠体であり、誘導電流供給ケーブル14を保持するとともに、先端側に出力変成器16、加熱コイル18、及びシャワーヘッド34が取り付けられ、後端側にバランス用重り52が取り付けられている。バランスアーム50は、その中央部の軸支部54において上部より垂下する支持部材56の下端に傾動自在に取り付けられている。
支持部材56は、ワイヤやチェーン等の長尺部材で、その上端は天井に設置されたレール58に沿ってスライド可能になっている。支持部材56には、その中間部分にスプリングバランサ60が設けられている。これは、例えば支持部材56を巻き掛けるリールと、このリールを回転方向に付勢してスプリングを有しており、支持部材56を所定の力で巻き取るように構成されている。従って、支持部材56は、必要に応じて適宜の長さに調整が可能になっている。冷却ガス噴射装置24や放射温度計26の構成は先の実施の形態と同じである。
図3は、この実施の形態の表面改質装置を羽根車40の表面処理に使用する方法を示している。操作者は、バランスアーム50を手に持ち、まず、支持部材56の上端をレール58に沿ってスライドさせて、羽根車40の上方の適当な位置に移動させる。次に、スプリングバランサ60を操作して支持部材56の高さ位置を調整し、バランスアーム50を傾動させて加熱コイルの位置や角度を処理部分に合わせて調整し、先の場合と同様に、不活性ガスをシャワーへッド34より噴射させながら、加熱コイル18に誘導加熱の電力や表面の皮膜を再溶融させる。この方法では、高価なロボット20を使用せずに、作業を行うことができる。
図1は、この発明の表面改質方法を実施するための表面改質装置の第1の実施形態を示すもので、表面改質装置は、電源10と、電源10に接続された誘導加熱装置本体12と、誘導電流供給ケーブル14と、ケース内に構成された出力変成器16と、出力変成器16の先端に接続された加熱コイル18と、出力変成器16を保持し、姿勢制御しつつ所定の経路に沿って移動させるロボット装置20とを備えている。誘導電流供給ケーブル14、出力変成器16、及び加熱コイル18は、冷却水循環ユニット22から継手15を介して供給される冷却水により水冷されている。誘導加熱装置本体12及びロボット装置20は周知のものであるので、詳細な説明を省略する。この表面改質装置は、雰囲気を不活性に制御できる空間内に配置される。
この表面改質装置は、被処理物体の表面に向けてAr等の不活性ガスを吹き付ける冷却ガス噴射装置24と、被処理物体の表面温度を遠隔的に測定する放射温度計26とを備えている。冷却ガス噴射装置24は、調整弁28を有する不活性ガス源(ガスボンベ)30と、これにガス供給管32を介して接続されたシャワーヘッド34とを有している。シャワーヘッド34は、例えば、下面に複数の噴射口が形成された筒体状に構成され、噴射口を加熱コイル18の下側に向けるようにして、出力変成器16のケースに取付部材36を介して取り付けられている。放射温度計26も同様に出力変成器16のケースに取り付けられ、そのプローブ38の先端は加熱コイル18の下側の被処理物体に向けられている。
以下、この実施の形態の表面改質装置を用いて被処理物体である回転部材の表面改質を行う方法を説明する。ここでは、図1に示すようなポンプの羽根車40の側板42の表面を硬化処理する方法を例示する。
このポンプは、例えばスラリーのような固形物を含む流体を取り扱うもので、その羽根車40には所定の耐摩耗性が要求される。そこで、羽根車40の母材(例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼)の表面に、自溶性合金材料を各種溶射方式により溶射して皮膜を形成する。溶射方法としては、アーク溶射やプラズマ溶射のような電気式溶射法、またはフレーム溶射のようなガス式溶射法が適宜に用いられる。
自溶性合金は、所定の組成の合金に対して、B,Siのようなフラックス成分を添加して、融点を低下させた合金であり、用途に応じて種々の組成のものが採用される。この実施の形態では、耐摩耗性を向上させるために、微細な炭化物粒子を含有する自溶性合金材料或いは溶融固化の際に炭化物を析出させるような成分を有する自溶性合金材料を採用している。
溶射のままでは、皮膜自体が多孔質であることと、皮膜と基材とが機械的な投錨(アンカー)効果のみで密着しているに過ぎないため、衝撃が加わると容易に皮膜剥離に至る可能性がある。そこで、溶射皮膜を再度溶融させ、溶射皮膜自体を緻密化するとともに基材との密着力を向上させる。この再溶融処理は、図1に示す表面改質装置を用いて、以下のように行う。
まず、被処理物である羽根車40を位置決めした後、誘導加熱装置をオフとしたままで、ロボット装置20に加熱コイル18の移動の経路を記憶させるティーチングを行う。これは、例えば人間が、ロボット装置20に保持された加熱コイル18をガイドしながら被処理面に沿って移動させて行う。加熱コイル18と被処理面の間の間隔を一定とするために、加熱コイル18に適当な治具を取り付けて行うとよい。加熱コイル18と被処理面との間隔は2〜4[mm]とするのが好ましい。
次に、必要に応じて被処理物を予熱し、冷却水循環ユニット22を作動させ、誘導加熱装置より加熱コイル18に所定の周波数及び電力量の電流を流し、ロボット装置20により、加熱コイル18をティーチングされた経路に沿って移動させる。この際に、特に被処理物の表面が傾斜している箇所の皮膜を再溶融させる場合には、不活性ガス源30から不活性ガスをシャワーヘッド34に供給して噴射口より噴射させ、溶射皮膜の表層近傍の温度をその非流動温度に維持する。表層近傍の温度の制御は、図示する実施の形態のように、放射温度計26により測温しながら、誘導加熱の電力や加熱コイル18の移動速度を制御することにより、より正確に行うことができる。
このように、表面の温度をその非流動温度に維持することにより、皮膜の少なくとも表面部分は再溶融しないので、皮膜が斜面を流れて皮膜厚さが不均一になるような事態を回避することができる。したがって、耐摩耗性皮膜を必要な部分に充分に形成することができ、また、充分な寸法精度を維持することができるので、機械加工の手間を省けるとともに、最終的に性能の高いポンプを提供することができる。
なお、表面以外の部分では、皮膜が充分に再溶融して、母材との融合、及び皮膜の緻密化を行うことが望ましい。但し、目的とする耐摩耗性、高密着性を実現するため、溶射方法と溶射材料の組合せごとに条件出しを実施し、非流動温度を設定する必要がある。これにより、例えば、溶射皮膜と基材間に、相互の金属が拡散し合って形成される拡散層が厚み5μm以上生成され、溶射層と母材間の密着力が向上し、皮膜剥離が発生しなくなる。
また、好適な周波数で高周波誘導加熱することにより、表皮効果によって溶射皮膜と基材との界面およびその近傍を集中的に加熱することができ、加熱効率が良く、また基材芯部への熱影響も軽減することができる。その値としては、式(1)で表される浸透深さδが2[mm]以下となる周波数で高周波誘導加熱するのが好ましい。
浸透深さδ[mm]=5.03×104×(ρ・μ−1・f−1)1/2・・・(1)
(ρ:比電気抵抗[Ω・cm],μ:比透磁率,f:周波数[Hz])
浸透深さδが2[mm]以下となる周波数は、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼では50[kHz]以上、マルテンサイト系ステンレス鋼では0.05[kHz]以上、フェライト系ステンレス鋼では0.02[kHz]以上、析出硬化系ステンレス鋼では0.5[kHz]以上である。
図2は、この発明の第2の実施の形態の表面改質装置を示すもので、誘導電流供給ケーブル14、出力変成器16、及び加熱コイル18を含む誘導加熱装置と、ガス供給管32、シャワーヘッド34を含む冷却ガス噴射装置24が、ロボット20ではなく、バランスアーム50に取り付けられて、人手により容易に操作することができるようになっている。このバランスアーム50は、長尺状の枠体であり、誘導電流供給ケーブル14を保持するとともに、先端側に出力変成器16、加熱コイル18、及びシャワーヘッド34が取り付けられ、後端側にバランス用重り52が取り付けられている。バランスアーム50は、その中央部の軸支部54において上部より垂下する支持部材56の下端に傾動自在に取り付けられている。
支持部材56は、ワイヤやチェーン等の長尺部材で、その上端は天井に設置されたレール58に沿ってスライド可能になっている。支持部材56には、その中間部分にスプリングバランサ60が設けられている。これは、例えば支持部材56を巻き掛けるリールと、このリールを回転方向に付勢してスプリングを有しており、支持部材56を所定の力で巻き取るように構成されている。従って、支持部材56は、必要に応じて適宜の長さに調整が可能になっている。冷却ガス噴射装置24や放射温度計26の構成は先の実施の形態と同じである。
図3は、この実施の形態の表面改質装置を羽根車40の表面処理に使用する方法を示している。操作者は、バランスアーム50を手に持ち、まず、支持部材56の上端をレール58に沿ってスライドさせて、羽根車40の上方の適当な位置に移動させる。次に、スプリングバランサ60を操作して支持部材56の高さ位置を調整し、バランスアーム50を傾動させて加熱コイルの位置や角度を処理部分に合わせて調整し、先の場合と同様に、不活性ガスをシャワーへッド34より噴射させながら、加熱コイル18に誘導加熱の電力や表面の皮膜を再溶融させる。この方法では、高価なロボット20を使用せずに、作業を行うことができる。
以下、この発明の方法を実験的に実施した実施例について説明する。
母材の素材:マルテンサイト系ステンレス鋼(13Cr−4Ni)
母材寸法:200×200×t30(実施例06と比較例05は200×200×t20)
溶射材料: Ni基自溶性合金、炭化物含有Ni基自溶性合金、Co基自溶性合金、およびW2C粉砕粉含有ワイヤ(3種)の6種を用いた。
溶射方法:フレーム溶射、アーク溶射、及びプラズマ溶射の3種を用いた。
溶射皮膜厚さ:0.15〜1.011mm
加熱条件
コイル/母材間距離:1.5〜4mm
誘導加熱出力:13kW,20kW
誘導加熱周波数:19kHz,80kHz
浸透深さδ:0.05mm,0.1mm
それぞれ、放射温度計にて測温をしながら誘導加熱し、実施例では非流動温度に維持し、比較例では表層も再溶融させた。
表1に、実施条件をまとめて示す。
それぞれ、実施例と比較例について、硬度を測定した。また、いくつかの実施例と比較例について耐スラリー試験を行った。試験条件は、ケイ砂9号を濃度1%で含むスラリーを、角度90deg、流速40m/sでサンプルに衝突させて、摩耗速度を算出した。表2に、結果をまとめて示す。
これらの結果から、実施例は比較例と遜色の無い性能を示すことが分かる。したがって、この発明の方法により、複雑な形状の被処理物に対しても、均一な厚さの耐摩耗性皮膜を、作業性良く形成することができたことが理解される。
これまで本発明の好ましい実施形態について図示および説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変更および改変が可能であることは容易に理解できよう。
母材の素材:マルテンサイト系ステンレス鋼(13Cr−4Ni)
母材寸法:200×200×t30(実施例06と比較例05は200×200×t20)
溶射材料: Ni基自溶性合金、炭化物含有Ni基自溶性合金、Co基自溶性合金、およびW2C粉砕粉含有ワイヤ(3種)の6種を用いた。
溶射方法:フレーム溶射、アーク溶射、及びプラズマ溶射の3種を用いた。
溶射皮膜厚さ:0.15〜1.011mm
加熱条件
コイル/母材間距離:1.5〜4mm
誘導加熱出力:13kW,20kW
誘導加熱周波数:19kHz,80kHz
浸透深さδ:0.05mm,0.1mm
それぞれ、放射温度計にて測温をしながら誘導加熱し、実施例では非流動温度に維持し、比較例では表層も再溶融させた。
表1に、実施条件をまとめて示す。
これまで本発明の好ましい実施形態について図示および説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変更および改変が可能であることは容易に理解できよう。
本発明は、回転部材の局部的な耐摩耗表面改質を行うための表面改質方法に利用可能である。
Claims (8)
- 母材の表面に耐摩耗性皮膜を形成する表面改質方法であって、
前記母材の表面に溶射皮膜を形成する工程と、
該溶射皮膜の表層近傍を非流動状態に保ちながら該溶射皮膜を高周波誘導加熱することにより、前記表層近傍より下層側を再溶融させて該溶射皮膜を前記母材に密着させる工程と、
を有する、表面改質方法。 - 前記再溶融工程において、前記表層近傍を、前記溶射皮膜の素材の液相線温度以下の非流動温度に維持する、請求項1に記載の表面改質方法。
- 前記再溶融工程において、前記溶射皮膜の表面に不活性ガスを吹き付けて強制的に冷却することによって前記溶射皮膜の表層近傍を非流動温度以下に保持する、請求項2に記載の表面改質方法。
- 前記再溶融工程において、前記溶射皮膜の表面温度を測定しながら該溶射皮膜を高周波誘導加熱する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の表面改質方法。
- 前記高周波誘導加熱の際に、ρ:比電気抵抗[Ω・cm],μ:比透磁率,f:周波数[Hz]として、δ[mm]=5.03×104×(ρ・μ−1・f−1)1/2で表される電流浸透深さδ[mm]が2[mm]以下となる範囲の周波数で高周波誘導加熱する、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の表面改質方法。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の表面改質方法によって耐摩性皮膜を形成した、回転部材。
- 請求項6に記載の回転部材を有する、流体機械。
- 母材の表面に耐摩耗性皮膜を形成する表面改質装置であって、
表面に溶射皮膜を形成した前記母材の該溶射皮膜を高周波誘導加熱する誘導加熱装置と、
前記高周波誘導加熱の際に、前記溶射皮膜の表層近傍を冷却して、該表層近傍を非流動状態に保つ表面非流動化手段と、
を有する、表面改質装置。
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