JPWO2006085482A1 - 造血幹細胞の自己複製因子及び増幅方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 造血幹細胞の体外での増幅技術を開発する。本発明は、哺乳類、特にヒトの造血幹細胞を増幅する自己複製因子、及びこの因子を用いた造血幹細胞の体外での増幅技術を提供する。【解決手段】 本発明の造血幹細胞を増幅する自己複製因子F1は、4回膜貫通型の膜タンパク質EMP−3(別称YMP、HNMP-1)から成る。無血清培地で、F1又はその一部分やF1の変異体や誘導体の存在下で造血幹細胞を共培養したり、F1やその一部分等を添加し造血幹細胞をフィーダー細胞と共培養したり、F1やその誘導体をフィーダー細胞に発現させて造血幹細胞を共培養することにより、造血幹細胞を分化させることなく効率よく安全に体外で増幅できる。この増幅した造血幹細胞やF1で増幅できる様々な組織幹細胞を用いて、様々な難治性血液疾患や様々な臓器疾患患者への移植治療、及び遺伝子治療を行うことができる。【選択図】 図1

Description

この発明は、哺乳動物の造血幹細胞の増幅に必要な自己複製因子、及びこの因子を用いた造血幹細胞の体外での増幅技術に関する。
様々な白血病や再生不良性貧血など難治性血液疾患の治療には、骨髄移植が最も有効であるが、それには先ずHLA適合のドナーを捜さなければならない。運良く見つかっても、成人患者の移植治療には大量の骨髄細胞を採取しなければならずドナーにも大変なリスクが伴う。従って、ドナーの承諾を得られないケースさえある。ドナーからの末梢血幹細胞を用いることも可能であれが、この場合にはG-CSFを大量投与し幹細胞数を増加させる処置が施されるが、これもドナーに取ってはG-CSFによる副作用やアフェレーシスに伴うリスクがある。また、臍帯血も利用することが可能であるが、血球回復遅延と臍帯血中の造血幹細胞は絶対数不足で、小児への移植治療には適用されるが成人には生着不全の頻度が高く適用が困難である。このように、骨髄や臍帯血に存在する造血幹細胞は、移植治療・再生医療に有益であれが、造血幹細胞の数は限られており拒絶反応があるために即座に適用できない。
従来、造血幹細胞を体外で培養増幅する技術としては、既に知られている造血因子やサイトカインを様々に組み合わせて、造血幹細胞を浮遊細胞として培養する方法が検討されてきた。例えば、SCF、FL、IL3、IL6、G-CSFを加えてCD34+CD38-ヒト造血幹細胞を1週間培養し2倍に増やした報告がある(非特許文献1)。また、SCF、FL、IL6、TPOを加え臍帯血CD34陽性細胞を9週間培養し、70倍に増幅できたとする報告がある(非特許文献2)。更に、SCF、FL、TPO、IL6と可溶性IL6レセプターを加え、臍帯血CD34陽性細胞を1週間培養し4倍に増やした報告もある(非特許文献3)。これら造血系サイトカインの共存下における一時的な体外増幅法は報告されているが、増幅に限界があり医療へ応用できるレベルではない。また、膜で分離されたHess-5というマウスのストローマ細胞共存下で、SCF、FL、TPOを添加し、臍帯血CD34陽性細胞を5日間培養して、10倍に増幅に成功した例もある(非特許文献4)。これはマウスの細胞を血清存在下で共培養させており、ウイルス感染の可能性などがあり臨床には応用できない。これら何れの方法も移植治療に適した造血幹細胞の増幅法ではない。先ず、増幅効率が不十分である。また、造血幹細胞だけを増幅しているのではなく、分化した大多数の血液細胞中に少数の造血幹細胞が共存する増幅法であり、非効率である上に実用化には適していない。また、ウシ血清を培地に添加しており、BSEを始め感染症の恐れがあり安全性に問題があった。
造血幹細胞を自己複製させる新たな因子が存在する可能性も考えられ、その遺伝子の探索が様々試みられて来たが、未だ同定に成功していない。過去には、Notchリガンド(JaggedやDeltaファミリー)、Tie-2リガンド(アンジオポエチン)、BMP-4などが、造血幹細胞の自己複製に重要な役割を担っていると報告されたが、これら因子単独又は組み合わせでは増幅は限定的であり、一刻も早い解決が待たれていた。最近、Weissmanらは、昔から知られていたWntが造血幹細胞を増幅させると報告した(非特許文献5)。Daleyらが報告していたHoxB4やNotchの誘導もあり説得力がある。NusseらはWnt3aを可溶性タンパク質として純化に成功し、Wnt3a単独で、造血幹細胞を約6倍に増幅できたと報告した(非特許文献6)。しかし、Wntは造血幹細胞自体で発現しており、自己複製因子の機能として矛盾がある。また、骨髄でWnt3aは発現しておらず、主に発現しているWntメンバーも本発明者の結果とは異なる(特願2003-413662)。また、増幅が実用化にはほど遠い上に、無血清培地ではない為分化した細胞も多く産生されており、実用化には問題がある。またWnt以外の幹細胞の自己複製に関与する因子も最近相次いで報告された。上野らはKirreが造血幹細胞の自己複製を行うと報告した(非特許文献7、特許文献1)。しかしKirre単独で幹細胞を体外で増幅できるとは記載されていない上に、Walzらの報告によれば全く異なる機能を持った膜タンパク質として報告されているなど、自己複製因子としての機能は疑わしい。Kirreは骨髄ストローマ細胞のみならず造血発生の時期のAGM領域でも発現を確認しているが(未発表データ)、その詳細な機能は今後の課題である。また、ISFが造血幹細胞の増幅に関与するとする報告もある(非特許文献8)が、確定していない。
なお、本発明により、造血幹細胞を増幅する自己複製因子F1を同定したが、これは4回膜貫通型の膜タンパク質EMP−3と同一であることが明らかになった。この膜タンパク質自体は既知であり(特許文献2)、このタンパク質が造血調節活性を有する可能性が示唆されていた(特許文献3)。
再公表03/018805(WO03/018805) WO98/11219 特表2002-513280 (WO98/30696) Conneally et al., Pro. Natl. Acad. Sci. 94, 9836-9841, 1997 Piacibello et al., Blood, 93, 3736-3749, 1999 Ueda et al., J. Clin. Iinvest. 105, 1013-1021, 2000 Kawada et al., Exp.Hematol., 27, 904-915, 1999 Nature 423, 409-414, 2003 Nature 423, 448-452, 2003 Ueno et al., Nat. Immunol. 4, 457-463, 2003 Tulin et al., J. Biol.Chem. 276, 27519-27526, 2001
造血幹細胞を体外で培養し増幅することができれば、患者自身の骨髄(あるいは生誕時の保存臍帯血)などから少量の幹細胞を採取するだけで移植治療に充分な量の幹細胞が産生可能となり、治療がHLA適合のドナーを待つことなく安全な医療が可能となる。つまり、自家移植が可能となり、移植に必要な幹細胞数も確保できる上に拒絶反応の問題も解決できる。自家移植が不可能な場合でも、増幅技術が確立できれば、ドナーの骨髄からの少量の細胞の採取だけで移植治療が可能となり、ドナーのリスクもなくなりドナー登録者も増え、ドナーが見つかるチャンスの急激な増大が期待できる。臍帯血も体外で増幅できれば、成人への治療が可能となる。このように造血幹細胞の体外での増幅技術の確立は、多くの難治性血液疾患患者の生命を救うことが可能になる。また、遺伝子治療に必要な幹細胞を簡単に入手が可能となり、レトロウイルスを用いない安全な遺伝子導入が可能となり、遺伝子治療が普及させることが可能となる。造血幹細胞の体外での増幅技術の開発は、難治生血液疾患患者の移植治療・再生治療及び遺伝子治療にとって緊急に解決すべき重要な技術課題となっている。
即ち、本発明は、哺乳動物の造血幹細胞の増幅に必要な自己複製因子、及びこの因子を用いた造血幹細胞の体外での増幅技術を提供することを目的とする。
本発明者は、造血幹細胞の自己複製因子を含むと考えられるマウス骨髄ストローマ細胞及びマウス・ストローマ細胞株OP9から発現cDNAライブラリーをpcDNA3.1ベクターを用いて作成し、cDNAプールをトランスフェクトしたフィーダー細胞(マウス繊維芽細胞C127)を造血幹細胞と無血清培地で共培養させ、その増幅能を指標にアッセイし、自己複製因子の候補遺伝子F1を単離した。本発明者は、その配列の解析から、F1が4回膜貫通型の膜タンパク質EMP-3(別名YMP、HNMP-1)と同一であることを突き止めた。本発明者は更に造血幹細胞とF1を発現するフィーダー細胞を無血清培地で共培養することにより、造血幹細胞を分化させることなく効率よく体外で増幅することに成功し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、4回膜貫通型の膜タンパク質EMP−3(別名YMP、HNMP-1)から成る哺乳動物の造血幹細胞を増幅する自己複製因子である。
また、本発明は、配列番号1若しくは配列番号3に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号1若しくは配列番号3に示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、哺乳動物の造血幹細胞の増幅能を有するタンパク質から成る哺乳動物の造血幹細胞を増幅する自己複製因子である。
更に、本発明は、4回膜貫通型の膜タンパク質EMP−3の2カ所の細胞膜外領域のペプチドのいずれか、若しくはこれらの混合物、又はこれら2つのペプチドをスペーサーを介して若しくは介さないで結合させたペプチドから成る哺乳動物の造血幹細胞を増幅する自己複製因子である。
また、本発明は、哺乳動物の造血幹細胞を上記の自己複製因子の存在下で、無血清培地で培養することから成る造血幹細胞の増幅方法である。
また、本発明は、上記の方法によって増幅された造血幹細胞である。
また、本発明は、上記の自己複製因子を含み、血清を含まない造血幹細胞培養用の培地である。
また、本発明は、上記のタンパク質又はペプチドをコードするDNAが導入されたフィーダー細胞である。本発明は、更に少なくとも1種の造血因子又は細胞刺激因子をコードするDNAを導入したフィーダー細胞である。
本発明者は本発明の自己複製因子F1により造血幹細胞が増幅することを確認した。
本発明の自己複製因子を用いて、造血幹細胞やF1に反応する全ての組織幹細胞や体細胞を体外で増幅し、増幅した造血幹細胞及びF1に反応する全ての組織幹細胞や体細胞を様々な難治性血液疾患や様々な組織疾患患者への移植治療、及び遺伝子治療に用いることができる。
本発明の自己複製因子を用いて増幅した造血幹細胞及びF1に反応する全ての組織幹細胞や体細胞は、従来の骨髄移植や臍帯血移植に代わる造血幹細胞移植などに用いることができる。
また、患者あるいは他人の造血幹細胞を各種血液細胞に分化させ、それらを患者の体内に移入することにより、各種血液細胞の形成が不十分な患者を治療することができる。また、本発明の培養方法によって得られる造血幹細胞は、再生不良性貧血などの貧血を呈する骨髄低形成に起因する造血不全症を改善することができる。その他、本発明の培養方法によって得られる造血幹細胞の移植が有効な疾患としては、慢性肉芽腫症、重複免疫不全症候群、無ガンマグロブリン血症、Wiskott-Aldrich症候群、後天性免疫不全症候群(AIDS)等の免疫不全症候群、サラセミア、酵素欠損による溶血性貧血、鎌状赤血球症等の先天性貧血、Gaucher病、ムコ多糖症等のリソゾーム蓄積症、副腎白質変性症、各種の癌又は腫瘍等が挙げられる。
また、本発明の自己複製因子は、造血幹細胞を未分化なまま、体内又は体外で増殖させることができるので、体外で造血幹細胞の培養・増殖方法に用いることができる他、放射線治療や制ガン剤等の化学療法剤による血球減少症の改善、リンパ球減少に起因する感染症の予防、骨髄形成不全症や骨髄抑制などの骨髄疾患の治療、白血病、高度腎障害・骨髄抑制などの骨髄疾患の治療、遺伝的疾患に由来する低血球症の治療、遺伝子治療時における組換え幹細胞の体外培養等に用いることができる。
また本発明の自己複製因子を、造血幹細胞以外の組織幹細胞を増幅させることもできると考えられる。その場合、本発明の自己複製因子F1を様々な組織の再生医療へ応用することができる。
本発明の自己複製因子は、4回膜貫通型の膜タンパク質EMP−3(別称YMP、HNMP-1)である。各種データベースには、ヒト膜タンパク質EMP−3として、NP_001416、NP_001415、NP_001414、CAGH09718、CAG33152、AAH09718、P54852等のアミノ酸配列、NM_001425、BC009718、CR456871等の塩基配列が登録されており、またマウス膜タンパク質EMP−3として、NP_034259、AAH01999、035912等のアミノ酸配列、NM_010129、BC001999等の塩基配列が登録されている。本発明においては、これらのいずれをも利用することができる。
また、本発明においては、哺乳類、特にヒトの造血幹細胞やF1に反応する全ての組織幹細胞や体細胞を増幅するものであれば、膜タンパク質EMP−3の由来は特に問わない。
また本発明の自己複製因子は、配列番号1(ヒト)又は配列番号3(マウス)に示すアミノ酸配列からなるタンパク質である。これらアミノ酸の相同性は92.6%である。
また本発明の自己複製因子は、配列番号1若しくは配列番号3に示すアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質、好ましくはそのアミノ酸配列との相同性が90%以上のアミノ酸配列からなるタンパク質であり、哺乳動物の造血幹細胞を増幅する活性を持つ。このタンパク質の造血幹細胞増幅能は後述する方法により測定することができる。
この哺乳動物は、マウスやカエルでもよいが、好ましくはヒトである。
また本発明の自己複製因子は4回膜貫通型の膜タンパク質であることから、その2つの細胞外ドメインも造血幹細胞の増幅能を持つものと考えられる。この細胞外ドメインは、ヒト膜タンパク質EMP−3(配列番号1)の場合、そのアミノ酸番号22〜60のペプチド及びアミノ酸番号117〜134又は121〜134のペプチドであるが、ヒト以外の膜タンパク質EMP−3の場合にはこれらに相当する2つのペプチドである。
従って本発明の自己複製因子として、2カ所の細胞膜外ドメインのペプチドのいずれか一方、又はこれらの混合物を用いることができる。更に、これら2つのペプチドを直接結合させたペプチドや、2つのペプチドをスペーサーを介して結合させたペプチドを用いることができる。
本発明の自己複製因子F1の遺伝子の完全長、その改変体、細胞膜外などの一部分、F1の一部又は全体とその融合タンパク質を、大腸菌などの細菌、酵母、動物細胞、カイコ等の昆虫又はその培養細胞、哺乳動物個体などで人工的に産生させて用いることが好ましい。
造血幹細胞は、ヒト及びマウス等の哺乳動物の臍帯血、胎児肝臓、骨髄、胎児骨髄、末梢血、サイトカインや抗癌剤の投与によって幹細胞を動員した末梢血、及び末梢血由来の細胞群等から採取することができる。これらの組織から、抗CD34抗体、抗CD133抗体、抗CD38抗体等を用いて免疫学的に染色し、セルソーターを用いてこれらの抗体の染色性により分離することにより造血幹細胞を取得することができる。
例えば、マウスでは、細胞分化抗原(Lineage)が陰性であり、かつc-kit及びSca-1陽性の細胞の内、CD34抗原が陰性から弱陽性の性質を示す細胞に造血幹細胞の性質が見られる。ヒト造血幹細胞のマーカーとしてはCD34抗原が知られており、特により未分化なマーカーとしてCD34陽性、CD38陰性、CD133陽性、KDR陽性、細胞分化抗原陰性等がある。また、造血幹細胞を単離することなく、ヒト又はマウス骨髄由来等の有核細胞あるいは幹細胞分画をそのまま培養に用いることもできる。例えば、ヒトやマウス骨髄や臍帯血や末梢血由来等の幹細胞分画としてSP(side population)細胞分画(造血幹細胞を約半分弱含み、他の組織幹細胞も含むと考えられている)を用いてもよい。
本発明の造血幹細胞を製造するための培養法においては、この造血幹細胞又は造血幹細胞分画を、本発明の自己複製因子の存在下で培養する。造血幹細胞の培養は、培養用のシャーレ、フラスコ、あるいは培地組成、pHなどを機械的に制御できるバイオリアクターにおいて適当な培地を用いて行なうことができる。培地は、造血幹細胞の生存・増殖が阻害されない限り特に限定されないが、例えば、SF-02培地(三光純薬)、Opti-MEM培地(GIBCO BRL)、MEM培地(GIBCO BRL)、DMEM培地(GIBCO BRL)、IMDM培地(GIBCO BRL)、PRMI1640培地(GIBCO BRL)、RD培地(RPMI1640:DMEM = 1:1(V/V)混合培地)等を用いることができる。培地には更に、例えば、インスリン、トランスフェリン、ラクトフェリン、2−メルカプトエタノール、エタノールアミン、亜セレン酸ナトリウム、HEPES、モノチオグリセロール、ピルビン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、各種ビタミン、各種アミノ酸、各種増殖因子、各種抗生物質、KSR(knockout serum replacement)等を必要に応じて添加してもよい。なお、培養においては、血清非存在下で行なうことが好ましい。
本発明の自己複製因子を、造血幹細胞の培養時に可溶性タンパク質(ペプチド)として、あるいは種々の化合物と共に不溶性タンパク質(ペプチド)として添加し、あるいは、培養容器に直接固定あるいは種々のタンパク質(ペプチド)等の担体を介して共有結合あるいは非共有結合で固定化して、無血清培地で造血幹細胞(F1因子で増幅可能な種々の組織幹細胞や体細胞)を体外で増幅することができる。
本発明において、造血幹細胞を増幅するにあたり、本発明の自己複製因子を単独で用いるだけでなく、少なくとも1種の造血因子又は細胞刺激因子を共存させて作用させることにより、より効率の良い造血幹細胞を体外で増幅することができる。
この造血因子又は細胞刺激因子は、造血細胞に自己複製や増殖などの刺激を与える因子をいい、例えば、Wnt(wingless/int-1)ファミリー、SCF(幹細胞成長因子;stem cell factor)、TPO(トロンボポエチン)、IL-3(インターロイキン−3)、IL-11(インターロイキン−11)、GM-CSF(顆粒球マクロファージ・コロニー刺激因子;granulocyte/macrophage colony-stimulating factor)、G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子;granulocyte colony-stimulating factor)、TGF-β(トランスフォーミング成長因子−β)、MIP-1α、Flt3/Flk2-リガンド(FL)、Flk2/Flk3リガンド、EPO(エリスロポエチン)、Notchリガンド(Jaggedファミリー、Deltaファミリー)、Tie2リガンド(アンジオポエチン)、BMP4、bFGF、オンコスタチンM、IL6/sIL6R、EGF及びLIF等が挙げられる。
特に、本発明者らが既に発見したWnt2やWnt5aなどのWntは、細胞分化を抑制するか、増殖を相乗的に増幅させる役割を果たす因子として働いていると思われるため(特許出願2003-413662)、有効な細胞刺激因子であると考えられる。
本発明の造血幹細胞及びF1に反応する全ての組織幹細胞や体細胞を増幅するための培養法においては、本発明の自己複製因子F1を培地に添加してもよいし、本発明の自己複製因子F1を培地に添加しフィーダー細胞と共培養してもよいし、本発明の自己複製因子F1を様々な担体を介して或いは介さずにシャーレ等培養器(装置)に付着あるいは共有結合させて培養してもよい、また本発明の自己複製因子F1を発現するフィーダー細胞と共培養してもよい。
この自己複製因子F1を発現するフィーダー細胞は、本発明の自己複製因子F1のアミノ酸配列をコードするDNA(配列番号2等)を発現ベクターに導入し、この組換え体をフィーダー細胞にトランスフェクトすることにより得ることができる。このベクターとしては、pcDNA3.1など動物細胞で発現させることができるベクターなら何でも利用することができる。
培地に添加する造血因子又は細胞刺激因子の濃度は、通常約1ng/ml〜約100ng/ml、好ましくは約5ng/ml〜約50ng/ml、より好ましくは約5ng/ml〜約30ng/mlである。
本発明の造血幹細胞を製造するために、造血幹細胞をフィーダー細胞と共培養することは必須ではないが、好ましい。このフィーダー細胞としては、無血清培養が可能な線維芽細胞(C127、NN3T3、L・P3等)、無血清培養可能な他の株化細胞(JCT-19、JCT-12、COS7等)、胎児由来細胞、間葉系幹細胞、血管内皮細胞、前脂肪細胞等を用いてもよく、また株化された様々なヒトや種々の動物細胞や昆虫細胞を用いてもよい。また、無血清下で生存可能なヒト由来細胞を用いることが好ましく、ヒト由来細胞としてヒト口腔内上皮細胞などの患者由来の一次培養体細胞を用いることが更に好ましい。特に無血清培地で培養が可能となった細胞株や、患者から採取した一次培養細胞を無血清培地で用いることが最も好ましい。
培養は、通常、33〜39℃、好ましくは37℃、3〜6%CO2、好ましくは5%CO2の条件下で、5〜50日間行なう。
造血幹細胞の増幅は通常細胞表面抗原を指標に確認することができる。例えば、ヒト造血幹細胞のマーカーとしては、少なくともCD34抗原陽性、好ましくはCD34抗原陽性、CD38抗原陰性、CD133陽性、KDR陽性、細胞分化抗原陰性等であることをヒト造血幹細胞の指標として用いることができる。造血幹細胞の存在を確認する手段として放射線照射マウスを用いた移植実験系又はin vitroのコロニー形成法を用いてもよい。放射線照射マウスを用いた移植実験系では、放射線照射し造血系に障害を与えたマウス(レシピエント)に、他のマウス(ドナー)から分離した骨髄細胞や造血幹細胞含有画分を移植し、移植後、レシピエント由来とドナー由来の造血系細胞の割合(キメリズム)を指標に、長期骨髄再構築能を有する造血幹細胞の存在を確認する。コロニー形成法において、造血幹細胞を種々の血液細胞が出現できるように種々のサイトカインを添加した培地にて培養すると、分化方向の決定された造血前駆細胞は、小数あるいは、単一な分化系列の細胞しか含まないコロニーを形成するが、多分化能を持つ造血幹細胞は、複数の分化系列の血液細胞を含むコロニーを形成することができる。特に、赤血球を含む混合コロニー(CFU-Emix)を形成することが、ヒトでは造血幹細胞の指標とされている。

以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
本発明者は、新たな造血幹細胞の自己複製因子を同定するために、マウス骨髄ストローマ細胞mRNA及びマウスストローマ細胞株OP9 mRNAから発現cDNAライブラリーをpcDNA3.1ベクターに作成した。そのプールcDNA(100、200又は500個など)をマウス繊維芽細胞C127にリポフェクトアミン2000を用いてトランスフェクションし24穴又は96穴プレートにG418耐性細胞を1週間後に得た。使ったDNA量は0.02〜1mgまでの範囲で様々な条件で行った。
造血幹細胞は、ベータGALトランスジェニックマウスの骨髄からSP細胞(Hoechst33342陰性Rhodamine123陰性細胞)を蛍光表示式細胞分取器(FACS)(ベクトン・デッキンソン社製FACS Vantage SE)を用いてソーティングして単離した。1穴当たり90〜400個のSP細胞を用いて上記トランスフェクタントと共培養した。
培地はDMEMに5% Knockout serum replacement (KSR)とペニシリン・ストレプトマイシンのみの無血清培地を用いた。5〜7日後に細胞を固定しベータGAL陽性細胞数をカウントした。バックグランド(0〜50個)より高い陽性細胞のあるプールから、10分の1(又は5分の1)サイズのcDNAプールを再度C127細胞にトランスフェクションしアッセイを繰り返した。8個以下のプールとなった時点で、その5倍の数のcDNAインサートをシークエンスし完全長で且つ膜タンパク質をコードしている新規因子を検索し、可能性ある候補遺伝子を検索した。その結果、単離された単一の候補遺伝子(配列番号4)が得られたので、F1と命名した。このF1は機能が不明瞭なマウスEMP-3と同一遺伝子であり、18kDaの4回膜貫通型の膜タンパク質をコードしていた。
pcDNA3.1ベクターに導入されたF1遺伝子(配列番号4)を、マウス繊維芽細胞C127にリポフェクトアミン2000を用いてトランスフェクションした。
マウス造血幹細胞として正常マウス(8〜10週齢のC57BL/6)骨髄からKSL細胞(c-Kit陽性Sca1陽性Lineage陰性CD34陰性又は弱陽性)を用いた。
このC127トランスフェクタントをフィーダー細胞とし、マウス造血幹細胞と1〜16日間上述の無血清培地で共培養した。培養後、FACSでc-Kit陽性Sca1陽性細胞をカウントした。
なお、コントロールとしてトランスフェクトしていないフィーダー細胞(マウス繊維芽細胞C127)のみと共培養した場合には、造血幹細胞はほとんど増殖していなかった。
上記F1発現フィーダー細胞を用いて増幅した造血幹細胞数からフィーダー細胞のみのバックグラウンドを差し引いて、F1によって増幅した造血幹細胞を算出した。
Lineage陽性細胞は観察されなかったので、造血幹細胞だけが増えていると考えられた。増幅効率としては最終的に16日で1000倍程度まで増幅していると概算できた。2週間余りで10回細胞分裂する速度であり大変妥当な数字と考えられた。
その結果を図1に示す。
増幅能はFACSを用いて確認するだけでなく顕微鏡下で増幅を確認した。ベータGAL陽性、GFP陽性、あるいは蛍光物質を付加した造血幹細胞とF1発現C127細胞を共培養し、数日後から2週間後に継代後に蛍光顕微鏡で観察することにより行った。造血幹細胞はC127細胞の下に潜り込んで増幅していることが観察できた。図2はフィーダー細胞をピンセットで強制的に剥離して撮影した、増幅後のマウス造血幹細胞を示す。造血幹細胞が増殖するためにはフィーダー細胞の存在が必要である可能性を示唆している。
造血幹細胞として、ヒト臍帯血からのCD34陽性CD38弱陽性細胞をFACSを用いて収集し、マウス造血幹細胞(KSL細胞)を用いて実施例2と同様に、マウスF1発現フィーダー細胞で共培養し、ヒトCD34陽性細胞が増幅していることが観察された(結果は省略する)。
マウスF1遺伝子(配列番号4)のヒト・ホモログをRT-PCRによってヒト骨髄細胞より単離し、pcDNA3.1に導入した。ヒトF1遺伝子(配列番号2)はマウスとアミノ酸配列で92.6%同一であった。
このヒトF1遺伝子(配列番号2)を発現したC127フィーダー細胞を用いて、ヒト臍帯血由来CD34陽性CD38弱陽性細胞及びマウスKSL細胞を造血幹細胞として、実施例2と同様に増幅実験を行ったが、マウスF1発現フィーダー細胞と同じ増幅能が観察された(結果は省略する)。
マウスF1及びヒトF1でも種を越えてマウス及びヒト造血幹細胞が増幅できた。
F1は4回膜貫通型の膜タンパク質であることが分かったので、F1の細胞膜外ドメインだけを用いて造血幹細胞の増幅能を調べた。
ヒトF1(配列番号1)の細胞外ドメインのペプチド(アミノ酸22-60のペプチド、及び、アミノ酸117-134又は121-134のペプチド、の2カ所)を作成してアッセイした。各ペプチドミックス又は各アミノ酸の融合ペプチド(直接結合させたタイプと、Gly-Gly-Ser-Gly-Gly-Ser(配列番号5)のスペーサーを付けて結合したタイプ)をC127細胞共存下において添加し培養したところ、造血幹細胞の増幅が弱いながら観察できた。
造血幹細胞の増幅効率を示す図である。横軸は培養時間を示す。マウス造血幹細胞(KSL細胞 c-Kit+Sca1+Lin-CD34low/-細胞)をマウスF1発現フィーダー細胞と共培養し、FACSにより増幅したc-Kit+Sca1+細胞をカウントした。増幅効率は培養前後の細胞数の比で表す。 F1発現フィーダー細胞の下で増幅したマウスの造血幹細胞の写真である。フィーダー細胞を物理的に剥がして撮影した。

Claims (20)

  1. 4回膜貫通型の膜タンパク質EMP−3から成る哺乳動物の造血幹細胞を増幅する自己複製因子。
  2. 配列番号1若しくは配列番号3に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号1若しくは配列番号3に示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、哺乳動物の造血幹細胞の増幅能を有するタンパク質から成る哺乳動物の造血幹細胞を増幅する自己複製因子。
  3. 4回膜貫通型の膜タンパク質EMP−3の2カ所の細胞膜外領域のペプチドのいずれか、若しくはこれらの混合物、又はこれら2つのペプチドをスペーサーを介して若しくは介さないで結合させたペプチドから成る哺乳動物の造血幹細胞を増幅する自己複製因子。
  4. 前記膜タンパク質EMP−3が、配列番号1若しくは配列番号3に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号1若しくは配列番号3に示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、哺乳動物の造血幹細胞の増幅能を有するタンパク質である請求項3に記載の自己複製因子。
  5. 前記2カ所の細胞膜外領域のペプチドが、ヒト膜タンパク質EMP−3(配列番号1)のアミノ酸番号22〜60のペプチド及びアミノ酸番号117〜134若しくは121〜134のペプチド、又はヒト以外の膜タンパク質EMP−3の場合にはこれらに相当する2つのペプチドである請求項3又は4に記載の自己複製因子。
  6. 前記哺乳動物がヒトである請求項1〜5のいずれか一項に記載の自己複製因子。
  7. 哺乳動物の造血幹細胞を請求項1〜6のいずれか一項に記載の自己複製因子の存在下で、無血清培地で培養することから成る造血幹細胞の増幅方法。
  8. 少なくとも1種の造血因子又は細胞刺激因子の存在下及び血清非存在下で培養を行なう請求項7に記載の方法。
  9. 前記哺乳動物がヒトである請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記自己複製因子を培地に添加する請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記自己複製因子を培地に添加し、前記造血幹細胞をフィーダー細胞と無血清培地で共培養する請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記造血幹細胞を前記自己複製因子を発現するフィーダー細胞と無血清培地で共培養する請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記フィーダー細胞が無血清下で生存可能なヒト由来細胞である請求項11又は12に記載の方法。
  14. 請求項7〜13のいずれかの方法によって増幅された造血幹細胞。
  15. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の自己複製因子を含み、血清を含まない造血幹細胞培養用の培地。
  16. 更に、フィーダー細胞を含む請求項15に記載の培地。
  17. 更に、少なくとも1種の造血因子又は細胞刺激因子を含む請求項15又は16に記載の培地。
  18. 前記フィーダー細胞が無血清下で生存可能なヒト由来細胞である請求項16に記載の培地。
  19. (1)〜(4)のいずれかのタンパク質又はペプチドをコードするDNAが導入されたフィーダー細胞。
    (1)4回膜貫通型の膜タンパク質EMP−3
    (2)配列番号1若しくは配列番号3に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号1若しくは配列番号3に示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、哺乳動物の造血幹細胞の増幅能を有するタンパク質
    (3)4回膜貫通型の膜タンパク質EMP−3の2カ所の細胞膜外領域のペプチドのいずれか、若しくはこれらの混合物、又はこれら2つのペプチドをスペーサーを介して若しくは介さないで結合させたペプチド
    (4)(3)の細胞膜外領域のペプチドが、ヒト膜タンパク質EMP−3(配列番号1)のアミノ酸番号22〜60のペプチド及びアミノ酸番号117〜134若しくは121〜134のペプチド、又はヒト以外の膜タンパク質EMP−3の場合にはこれらに相当する2つのペプチド
  20. 更に、少なくとも1種の造血因子又は細胞刺激因子をコードするDNAを導入した請求項19に記載のフィーダー細胞。
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