JPWO2006070666A1 - 遺伝子多型の同時検出方法 - Google Patents

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文嗣 日野
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郁之進 加藤
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和之 川上
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Abstract

標的の核酸における反復配列多型(VNTR)の検出と当該VNTRの反復単位配列中に存在する一塩基多型(SNP)の検出を同時に行うことを特徴とする多型の検出方法であって、多型の検出を行う標的の核酸と少なくとも3つのオリゴヌクレオチドとを同時にハイブリダイズさせる工程を包含する検出方法および該方法に使用する組成物、キット。

Description

本発明は疾病予知や薬効ならびに副作用に関連した遺伝子のVNTRと当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを迅速・簡便・高感度に検出する方法、組成物及びキットに関する。
同一種に属する生物個体のゲノム上に含有される遺伝暗号は同一ではなく、多型(polymorphism)と呼ばれる塩基配列上の差違が存在することが知られている。多型には1〜数十塩基の欠失や挿入、特定の塩基配列が重複するもの(反復配列多型:VNTR)などが知られているが、1個の塩基が他の塩基に置換されているものは一塩基置換多型(single nucleotide polymorphism、SNP)と呼ばれている。
VNTRを検出する方法として、直接塩基配列を解読する方法、制限断片長多型(restriction fragment length polymorphism:RFLP)解析法、核酸増幅反応後、アガロースゲル電気泳動により増幅断片長を決定する方法などが用いられている。
SNPを検出する方法としては、ハイブリダイゼーションに基づくもの、プライマー伸長に基づくもの、あるいは酵素の基質特異性を利用するものに大別される。
例えば、サイクリングプローブ反応(cycling probe reaction、例えば特許文献1)、TaqMan法(例えば、特許文献2)、DNAポリメラーゼを使用する方法として塩基置換を検出しようとする塩基部分に3’末端がアニーリングするプライマーを使用し、プライマー伸長反応の有無から塩基置換を検出する方法(例えば、特許文献3)、3’末端から2番目のヌクレオチドに検出しようとする塩基置換部位が位置するプライマーを使用し、プライマー伸長反応の有無から塩基置換を検出する方法(例えば、特許文献4)、塩基置換を検出しようとする塩基の3’側に隣接する塩基に3’末端がアニーリングするプライマーを使用し、当該プライマーに取り込まれる塩基を判別して目的部分の変異の有無とその塩基を決定する方法、DNAリガーゼを使用する方法、インベーダー(Invader)法(例えば、特許文献5)が開発されている。
チミジル酸合成酵素(Thymidylate Synthase:TS)は、細胞内で5’デオキシウリジル酸(dUMP)から5’チミジル酸(dTMP)を合成する酵素で、ヒト由来のTS(hTS)の遺伝子配列が解読され、5’UTR領域に28bpの3回反復配列があることが示されている(例えば、非特許文献1)。
さらに、TS遺伝子の5’UTR領域の28bp反復配列は2回の反復(2R)と3回の反復(3R)の反復配列多型(VNTR)をなしていることが示され(例えば、非特許文献2)、次いで5’UTRの3R配列がTS発現を高めていることが明らかとなり、TSを標的とする抗がん剤5−FU(5−fluorouracil)治療との関連が示唆された(例えば、非特許文献3)。上記知見に基づき、TS遺伝子の5’UTR領域に存在するVNTRの検出を行う方法が報告されている(例えば、特許文献6、特許文献7)。特許文献7には、3Rに特異的なオリゴヌクレオチドのハイブリダイズによるVNTRのみが検出可能な方法が開示されているが、数塩基のミスマッチに基づいたハイブリダイズの可否による検出であるため、厳密なハイブリダイズの条件下での検出が求められる。
TS遺伝子の5’UTR領域の多型は、上記VNTRに加えて、該VNTRの反復配列中に一塩基置換多型(SNP)が存在することが明らかにされている(例えば、特許文献8)。特許文献1には、TS遺伝子の5’UTR領域をPCR法により増幅し、その増幅産物の半分をアガロースゲル電気泳動法に供し、その増幅産物の長さによりVNTRを決定し、残りの半分を制限断片長多型(RFLP)解析技術によりSNPを検出する方法が開示されている。上記SNPと5−FUの薬効との関連についても報告されている(例えば、非特許文献4、非特許文献5)。さらに、3RGアレルはTS高発現遺伝子多型と評価され、5FUの薬効、副作用の判定に利用できることが示されている(例えば、非特許文献6)。また、特に東洋人では単なる2R/3Rの遺伝子多型だけでは5−FUの薬効、副作用との関連は認められず、3RG多型が大きく影響していることが示されている(例えば、非特許文献7)。
従来のSNP解析方法は、VNTRの反復単位配列中に存在するSNPには、SNPおよびその周辺の配列が反復しているため適用は困難であり、VNTRの検出はできない。従って、現在VNTRと当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPの解析は、PCR法などにより標的遺伝子を増幅した後、増幅産物を複数のチューブに分け、必要に応じて増幅産物を精製し、数種の制限酵素により消化し、ゲル電気泳動法によりRFLP分析によって行われている。しかし、上記方法は時間がかかり(24時間)、結果判定も複雑で、煩雑な検査操作を必要としていた。さらに疫学調査や大規模な臨床試験では、PCR反応後チューブを開けることによるクロスコンタミネーションによる間違ったタイピング結果がもたらされるなど、多くの問題が生じている。
米国特許第5,660,988号明細書 米国特許第5,210,015号明細書 米国特許第5,137,806号明細書 国際公開第2001/42498号パンフレット 米国特許第5,846,717号明細書 国際公開第2001/36686号パンフレット 国際公開第2004/031408号パンフレット 国際公開第2004/037852号パンフレット Takeishi K、他5名、Nucleic Acids Res.1985年、vol.13、p.2035−43 Horie N、他4名、Cell Structure Function、1995年、vol.20、p.191−7 Kawakami K、他3名、Anticancer Res.1999年、vol.19、p.3249−52 Mandola M V、他6名、Cancer Res.2003年、vol.63、p.2898−2904 Kawakami K、他1名、Cancer Res.2003年、vol.63、p.6004−7 Marcuello E、他5名、Int.J.Cancer 2004年、vol.112、p.733−737 川上和之、Bio Industry、2004年、vol.21、p.50−57
本発明の目的は、上記従来技術を鑑みて行われたものであり、VNTRと当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPのタイピングを同時に、簡便かつ高感度に検出する方法および該方法に使用する組成物、キットを提供することにある。
本発明者らは、少なくとも3つのオリゴヌクレオチドを同時にハイブリダイズさせる工程により、VNTRと当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPのタイピングを同時に、簡便かつ高感度に検出する方法および該方法に使用する組成物、キットを構築し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1の発明は、標的の核酸における反復配列多型(VNTR)の検出と当該VNTRの反復単位配列中に存在する一塩基多型(SNP)の検出を同時に行うことを特徴とする多型の検出方法であって、多型の検出を行う標的の核酸と少なくとも3つのオリゴヌクレオチドとを同時にハイブリダイズさせる工程を包含する検出方法に関する。本発明の第1の発明において、3つのオリゴヌクレオチドが、
(1)VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、
(2)反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、
(3)反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、であってもよい。さらに、多型の検出を行う標的の核酸の増幅反応と同時にハイブリダイゼーションを行ってもよい。
本発明の第2の発明は、以下の工程:
(1)VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる3つのオリゴヌクレオチド、多型の検出を行う標的の核酸を含有すると思われる試料、多型の検出を行う標的の核酸を増幅するためのプライマー、を含有する反応溶液を調製する工程;
(2)工程(1)で調製した反応溶液を、多型の検出を行う標的の核酸を増幅する反応に供する工程;および
(3)増幅反応の過程および/または反応後の反応溶液中の標識オリゴヌクレオチド由来の信号を検出する工程;
を包含する標的の核酸におけるVNTRの検出と当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPの検出を同時に行うことを特徴とする多型の検出方法に関する。
本発明の第1の発明および第2の発明において、多型の検出を行う標的の核酸がチミジル酸合成酵素(TS)遺伝子の5’非翻訳領域に相当する核酸であってもよく、この場合、配列表の配列番号1及び2記載のオリゴヌクレオチドからなる群、配列番号3及び12記載のオリゴヌクレオチドからなる群、および配列番号4、13及び14記載のオリゴヌクレオチドからなる群よりそれぞれ少なくとも1つずつ選択されるオリゴヌクレオチドを使用してもよい。
本発明の第3の発明は、標的の核酸におけるVNTRの検出と当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPの検出を同時に行う多型の検出方法に使用される組成物であって、VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含有する組成物に関する。本発明の第3の発明において、VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、および反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドが、配列表の配列番号1及び2記載のオリゴヌクレオチドからなる群、配列番号3及び12記載のオリゴヌクレオチドからなる群、および配列番号4、13及び14記載のオリゴヌクレオチドからなる群よりそれぞれ少なくとも1つずつ選択されるオリゴヌクレオチドであってもよい。
本発明の第4の発明は、標的の核酸におけるVNTRの検出と当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPの検出を同時に行う多型の検出方法に使用されるキットであって、VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含有するキットに関する。本発明の第3の発明において、VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドが、それぞれ配列表の配列番号1及び2記載のオリゴヌクレオチドからなる群、配列番号3及び12記載のオリゴヌクレオチドからなる群、および配列番号4、13及び14記載のオリゴヌクレオチドからなる群よりそれぞれ少なくとも1つずつ選択されるオリゴヌクレオチドであってもよい。
本発明により、VNTRと当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPのタイピングを同時に、簡便かつ高感度に検出することが可能となる。
本発明の遺伝子多型の検出方法による多型検出の結果を示す図である。 本発明の遺伝子多型の検出方法による多型検出の結果を示す図である。 本発明の遺伝子多型の検出方法の一例を示す模式図である。
本明細書において反復配列多型(variable number of tandem repeat:VNTR)とは、同一あるいは極めてよく似た塩基配列が2つ以上反復して存在する反復配列において、その塩基配列の反復回数が異なる多型を示す。VNTRはミニサテライトともいう。また、その反復する繰り返し単位である塩基配列は反復単位配列と記載する。反復単位配列の比較的短いものに、マイクロサテライト(short tandem repeat:STRとも言う)があるが、VNTRとSTRの明確な区別はなく、本発明の方法に使用するオリゴヌクレオチドが設計可能なSTRもVNTRに含める。
本明細書において一塩基多型(single nucleotide polymorphism:SNP)とは、複数の個体間においてゲノムなどの核酸の塩基配列が1塩基異なる多型を意味する。
本明細書において上流および下流とは、プロモーター配列からRNAが転写される方向に対する位置関係を示す。例えば翻訳開始点を基準とする場合、5’UTR(非翻訳領域:untranslated region)が上流であり、コード領域が下流となる。
本明細書において、VNTRの検出と当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPの検出を同時に行うとは、複数の構成成分の混合により1つの反応溶液もしくは組成物を調製し、該調製物を反応させた反応溶液がVNTRとSNPの検出が可能な状態にあることを意味する。
本明細書においてハイブリダイズとは、一本鎖の核酸が相補的塩基対形成によってハイブリッド(雑種二本鎖核酸分子)を形成することを意味する。本明細書においては、核酸がハイブリッドを形成すればハイブリダイズすることを意味し、ハイブリッドを形成する核酸の配列が完全に相補的、一部相補的のどちらであってもよい。
本明細書において境界領域とは、連結された2つの特定の配列において境界となる領域(連結部分)を意味する。境界領域にハイブリダイズするということは、上記2つの特定の配列それぞれに、全部又は一部においてハイブリダイズすることを意味する。
(1) 本発明の遺伝子の多型の検出方法
本発明の方法は、VNTRと該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPの同時検出を特徴とする遺伝子の多型の検出方法であって、少なくとも3つのオリゴヌクレオチドを同時にハイブリダイズさせる工程を包含する検出方法である。本発明の方法に使用するオリゴヌクレオチドは、VNTRとSNPの検出を同時に行うことができれば特に限定はされないが、例えば、
(a)VNTRの反復単位の配列中のSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、
(b)反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、
(c)反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、が挙げられる。本明細書において、少なくとも3つのオリゴヌクレオチドを同時にハイブリさせるとの記載は、標的の核酸に少なくとも3箇所においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズしている状態を意味し、それぞれのオリゴヌクレオチドがハイブリダイズに関係しない部分で連結されていても少なくとも3箇所でハイブリダイズしていれば、実質的に少なくとも3つのオリゴヌクレオチドであることを示す。
(a)VNTRの反復単位の配列中のSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドは、ハイブリダイズしてからのエンドヌクレアーゼやエキソヌクレアーゼなどの酵素によるオリゴヌクレオチドの切断、DNAポリメラーゼなどによるオリゴヌクレオチドの伸長反応によりSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドのいずれもが好適に使用できる。また、SNPの部位をオリゴヌクレオチドの5’末端、3’末端又はオリゴヌクレオチドの内部に設定することが可能である。SNPを識別する方法は、特に限定はされないが、例えば特許文献1〜特許文献5の方法を用いることができる。
標識オリゴヌクレオチドの内部にSNP部位を設定した場合、標的のVNTR反復配列にハイブリダイズした後、ミスマッチ感受性のヌクレアーゼによる切断によりSNPの識別を行うことができる。例えば、標的のVNTR反復配列と標識オリゴヌクレオチドが完全にハイブリダイズする場合、SNP部位を切断する制限酵素、ニッキングエンドヌクレアーゼ(NEB社製)、特定のDNA構造を認識するcleavase(特許文献5参照)などが使用できる。上記ヌクレアーゼにより切断された標識オリゴヌクレオチドを検出することによりSNPを識別する。標識オリゴヌクレオチドがハイブリダイズする標的の核酸の切断を避けたい場合は、標的核酸のメチル化、核酸アナログの使用などにより、ヌクレアーゼによる切断を防ぐことができる(Nelson M、他2名、Nucleic Acids Res.1993年、vol.21、p.3139−54、Sayers J、他2名、Nucleic Acids Res.1989年、vol.17、p.9495参照)。さらに、オリゴヌクレオチドのSNP部位をリボヌクレオチドとすることにより、リボヌクレアーゼHが好適に使用できる。この場合、SNP部位と、必要に応じてその前後の配列をリボヌクレオチドとし、その他のヌクレオチドをデオキシリボヌクレオチドとすることで、キメラオリゴヌクレオチドのSNP部位又はその前後の部位をマッチ、ミスマッチに応じて切断することが可能となりSNPを識別できる。リボヌクレアーゼHは市販の酵素を使用してもよく、耐熱性のリボヌクレアーゼHは国際公開第02/22831号パンフレット記載の方法で調製することができる。また、標的のVNTR反復配列と標識オリゴヌクレオチドのハイブリダイズにミスマッチが生じる場合、ミスマッチ特異的ヌクレアーゼを使用することができる(Smith J、他1名、Proc.Natl.Acid.Sci.USA、1996年、vol.93、p.4374−9参照)。
標識オリゴヌクレオチドの標的の核酸へのハイブリダイズは、オリゴヌクレオチドの長さ、反応溶液、温度によって決定される。反応溶液、温度は、使用する酵素が活性を保持しうる範囲でそれぞれ適宜設定すればよい。設定した反応溶液、温度に応じて、標的の核酸にハイブリダイズする適切な長さの標識オリゴヌクレオチドを設計することができる。設計したオリゴヌクレオチドのTmを算出し、反応温度と比較することにより、標的の核酸にハイブリダイズするかどうか予測できる。一般的に、オリゴヌクレオチドのTmは、例えば、下記の式により求められる。
Tm=81.5−16.6(log10[Na])+0.41(%G+C)−(600/N)
(式中、Nはオリゴヌクレオチドの鎖長であり、%G+Cはオリゴヌクレオチドプローブまたはプライマー中のグアニンおよびシトシン残基の含有量である。)また、オリゴヌクレオチドの鎖長が18塩基より短い場合、Tmは、例えば、A+T(アデニン+チミン)残基の含有量と2℃との積と、G+C残基の含有量と4℃との積との和〔(A+T)×2+(G+C)×4〕により推定してもよい。
内部にSNP部位を設定した場合の標識オリゴヌクレオチドは、標的の核酸にハイブリダイズし、酵素により開裂した後、標的の核酸から遊離するような鎖長であってもよい。この場合、別の標識オリゴヌクレオチド分子が標的の核酸に対してハイブリダイズを繰り返し、検出感度が向上するので本発明の方法に好適である。開裂した後のオリゴヌクレオチド断片のTmが反応温度と比較して小さくなるほど、標的の核酸から遊離しやすい。開裂した後の標識オリゴヌクレオチドの鎖長は、特に限定されないが例えば、3〜40塩基、好ましくは4〜25塩基、より好ましくは5〜20塩基である。
標識オリゴヌクレオチドの5’末端にSNP部位を設定した場合、標的のVNTR反復配列にハイブリダイズした後、例えば、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼによる5’末端の切断により生じる遊離した核酸の標識を検出することにより、SNPを識別することができる。例えば、SNPを検出する標識オリゴヌクレオチドとして、特許文献2に記載されるTaqManプローブを使用し、該プローブの5’末端の分解を検出することにより、本発明の検出方法を実施することができる。
標識オリゴヌクレオチドの3’末端にSNP部位を設定した場合、標的のVNTR反復配列にハイブリダイズした後、標的配列を鋳型とするポリメラーゼ反応などによる3’末端の塩基の取り込みの有無によりSNPを識別することができる。また、標識オリゴヌクレオチドの3’末端を標的配列のSNP部位の隣の塩基に設定し、ポリメラーゼ反応などにより取り込まれるSNP部位の塩基によりSNPを識別することも可能である。例えば、SNPを検出する標識オリゴヌクレオチドとして、特許文献3、4に記載されるプライマーを使用し、該プライマーの3’末端からの伸長反応を検出することにより、本発明の検出方法を実施することができる。
SNPを識別する標識オリゴヌクレオチドは、そのSNPに応じて複数使用してもよく、それぞれのSNPの塩基に応じて標識を選択することが可能である。さらに、標識オリゴヌクレオチドの設計、使用するヌクレアーゼ、検出方法に応じて適宜標識を選択することができる。本発明に使用できる標識物質はSNPの識別が可能であれば特に限定はないが、例えば、ビオチン、アビジン、抗原、抗体などの相互作用による標識、ラジオアイソトープ、色素、蛍光物質などによる信号の検出による標識であってもよい。特に、ヌクレアーゼによる切断によりSNPを識別する方法の場合、切断により生じる分子のそれぞれに異なる蛍光物質や、蛍光物質と消光物質を組み合わせて標識することが好適である。当該物質の組み合わせとしては、6−FAM(6-carboxyfluorescein)とDABCYL(4-dimethylaminoazobenzene-4'-sulfone)、ROX(6-carboxy-X-rhodamine)とDABCYL、6−FAMとEclipse(Epoch Biosciences社製)、ROXとEclipse、TET(tetrachlorofluorescein)とDABCYL、TETとEclipse等が好適に使用できる。さらに、HEX(hexachlorofluorescein)も好適に使用できる。
(b)反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドは、最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列の両方にハイブリダイズし、最も上流にある反復配列へのVNTRの反復単位の配列中のSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドのハイブリダイズを阻害又は競合するオリゴヌクレオチドである。
(c)反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドは、最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列の両方にハイブリダイズし、最も下流にある反復配列へのVNTRの反復単位の配列中のSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドのハイブリダイズを阻害又は競合するオリゴヌクレオチドである。
本発明に使用するオリゴヌクレオチド、すなわち上記(a)〜(c)のオリゴヌクレオチドは、必要に応じて、その3’末端からのポリメラーゼなどによる伸長が生じないように修飾されていてもよい。反応液中にDNAポリメラーゼなど、伸長反応を触媒する酵素が存在し、オリゴヌクレオチドからの伸長反応を望まない場合に修飾すればよい。例えば、3'末端にジデオキシヌクレオチド、リボースの3位の水酸基が修飾されたヌクレオチド、DNAポリメラーゼによる伸長が立体障害により妨害されるような修飾を付されたヌクレオチド等を付加することがあげられる。上記のヌクレオチドのリボースの3位の水酸基の修飾方法としては、アルキル化、アミド化、アミノ化やその他の公知の修飾方法を利用することができ、例えばアミノアルキル化することにより、DNA伸長反応を防ぐことができる。該修飾は、上記性質を獲得できるものであれば、当該オリゴヌクレオチドの3’末端あるいは3’末端側のいずれに位置していてもよい。
さらに、本発明に使用するオリゴヌクレオチドは、必要に応じて、その5’末端がエキソヌクレアーゼによる切断を生じないように修飾されていてもよい。反応液中に5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼなど、切断、分解反応を触媒する酵素が存在し、オリゴヌクレオチド5’末端の切断を望まない場合に修飾すればよい。該修飾は特に限定するものではないが、例えば5’末端の脱リン酸化、リボースの3位の水酸基の修飾、リン酸基に結合する酸素原子が硫黄原子に置換された(α−S)ヌクレオチドの使用、ペプチド核酸(PNA、peptide nucleic acid; Nature, 365, 566-568 (1993))の使用、アミノアルキル化、色素・蛍光物質・発光物質・消光物質・種々のリガンド(ビオチン、ジゴキシゲニン等)・酵素等の付加、立体障害となり得る置換基の導入などが挙げられる。該修飾は、上記性質を獲得できるものであれば、当該オリゴヌクレオチドの5’末端あるいは5’末端側のいずれに位置していてもよい。オリゴヌクレオチドの合成は、通常合成を行う会社が受託しており、オリゴヌクレオチドの合成を受託する会社により、上記オリゴヌクレオチドの3’末端、5’末端の修飾が、通常のオプションメニューとして提供されている。
本発明に使用するオリゴヌクレオチドは、標的の核酸とのハイブリダイズにおいて、標的核酸の配列と相補的であることが好ましく、また一部分の配列が相補的であってもよい。さらに、本発明に使用するオリゴヌクレオチドの相補的な配列は、ハイブリダイズすればオリゴヌクレオチド内で局在していてもよく、散在していても良い。オリゴヌクレオチドの長さ、塩基の組成、オリゴヌクレオチドが含まれる溶液の組成、温度などのハイブリダイズの条件は、当技術分野において公知の知見に基づき決定すればよい。特に限定はされないが、例えば2001年、コールド スプリング ハーバー ラボラトリー発行、Sambrook Jら、モレキュラー クローニング:ア ラボラトリー マニュアル第3版(Molecular Cloning:A Laboratory Manual 3rd ed.)のチャプター8〜11、14に記載のハイブリダイゼーション条件、核酸の増幅反応を同時に行う場合はPCR反応条件を参照すればよい。特に、市販のリアルタイムPCRシステムが推奨するバッファー、反応条件、及び該条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドが好適に使用できる。さらに、本発明に使用するオリゴヌクレオチドは、標的核酸中VNTRの反復単位と反復単位の境界領域をまたいで複数の反復単位にハイブリダイズする1つのオリゴヌクレオチドであってもよく、標的核酸中VNTRの反復単位と反復単位の境界領域をまたがない複数の反復単位にハイブリダイズしない1つのオリゴヌクレオチドであってもよい。
本発明に使用するオリゴヌクレオチドの長さは、その標的とする遺伝子のVNTR反復単位の長さ、使用する酵素、標識する場合は標識の種類、ハイブリダイズの条件により適切な長さを選択すればよく、特に限定はされないが例えば、6〜80塩基、好ましくは8〜50塩基、より好ましくは10〜40塩基の長さである。
本発明の遺伝子多型の検出方法は、VNTRの反復配列の中で最も上流にある反復配列と最も下流にある反復配列に、上記(b)、(c)のオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする。従って、(a)の標識オリゴヌクレオチドがハイブリダイズすれば、反復配列が3回以上反復するVNTRであり、ハイブリダイズしなければ反復配列が2回の反復、若しくは反復しないVNTRであることが分かる。つまり、反復配列がない、または1回の反復の場合は、(a)の標識オリゴヌクレオチドがハイブリダイズせず、3回の反復の場合は、(a)の標識オリゴヌクレオチドが標的配列の1箇所にハイブリダイズする。同様に、4回の反復の場合は、(a)の標識オリゴヌクレオチドが標的配列の2箇所に、5回の反復の場合は3箇所にハイブリダイズする。さらに、(a)の標識オリゴヌクレオチドがハイブリダイズする、VNTRの反復配列の中で最も上流の反復配列と最も下流にある反復配列以外の反復配列のSNPが同時に区別可能である。例えば、3回の反復の場合は、真ん中の反復配列のSNPが識別可能となる。また、(a)の標識オリゴヌクレオチドが標的配列の複数箇所にハイブリダイズする場合は、SNPに応じて(a)の標識オリゴヌクレオチドを複数用意することにより、SNPの種類を分類することが可能である。つまり、本発明の遺伝子多型の検出方法は、ある特定の多型のタイピング、複数のタイプのうちのいずれかのタイプであることの検出、ある特定のタイプではないことの確認が包含される。
本発明の方法は、上記VNTRとSNPの検出は、1つの反応系、1つの反応容器で行うことができ、検出反応の過程で試薬などの追加、反応産物の精製、分離、抽出、反応系の変更、バッファー交換などの作業が必要なく、極めてコンタミネーションなどの事故の少ない方法である。さらに、上記(a)の標識オリゴヌクレオチドは、上記(b)、(c)のオリゴヌクレオチドと競合的にハイブリダイズするため、厳密なハイブリダイズ条件を設定し、コントロールする必要がなく、検出の精度が高いという特徴を有する。
本発明の遺伝子多型の検出方法は、その多型の検出が迅速に行える。本発明のVNTRとSNPの検出に要する時間は、特に限定はされないが、12時間以内、好ましくは6時間以内、より好ましくは3時間以内、さらに好ましくは2時間以内、特に好ましくは90分以内である。
本発明の遺伝子多型の検出方法は、その多型の検出が高感度に行える。標的の遺伝子に対立遺伝子がある場合、その遺伝子多型のタイプがヘテロであれば、標的の核酸を含有する試料には複数のタイプが混在することになる。本発明の遺伝子多型の検出方法は、異なるタイプの多型が、特に限定はされないが、50%、好ましくは30%以上、より好ましくは10%以上、さらに好ましくは5%以上存在する試料のタイピングが可能であり、高感度な検出方法である。
本発明の遺伝子多型の検出方法は、VNTRの反復単位の配列中にSNPの存在が疑われる多型であれば、いかなる遺伝子も標的の遺伝子とすることができる。特に限定はされないが、例えば、チミジル酸合成酵素(Thymidylate Synthase:TS)遺伝子の5’UTR領域の多型を検出する場合、28塩基からなるVNTRの反復単位(配列番号7)の配列中に存在するSNP(12番目の塩基のCとG)を識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを使用すればよい。
以下、本明細書において、TS遺伝子の5’UTR多型の遺伝子型を以下の通り定義する。2RはVNTRにおいて反復単位(配列番号7)の反復回数が2回であり、2RGは、SNPが上流から順にG(すなわち、配列番号7において12番目の塩基がGである)、Gの遺伝子型を示す。2RCは、SNPが上流からG、C(すなわち、配列番号7において12番目の塩基がCである)の遺伝子型を示す。3RはVNTRにおいて反復回数が3回であり、3RGは、SNPが上流からG、G、Cの遺伝子型を示す。3RCは、SNPが上流からG、C、Cの遺伝子型を示す。
本発明の方法を用いたTS遺伝子5’UTR多型の検出は、特に限定はされないが例えば、SNPのCを識別する標識ヌクレオチドとSNPのGを識別する別の標識オリゴヌクレオチドを使用すれば、これらの標識オリゴヌクレオチドのハイブリダイズにより2Rと3R以上のVNTRが判別できる。すなわち、上記標識ヌクレオチドのどちらかがハイブリダイズすれば3R以上のVNTRであることを示し、ハイブリダイズしなければ2RのVNTRまたはVNTRが存在しないことを示す。さらに標識オリゴヌクレオチドの信号により、CとGのSNPが判別できる。すなわち、3Rの場合、Gを識別する標識ヌクレオチドにより3RGが、Cを識別する標識ヌクレオチドにより3RCが判別可能である。また、4Rの場合、Gを識別する標識ヌクレオチドの信号のみであれば真ん中の2つの反復配列がGG、Cを識別する標識ヌクレオチドの信号のみであれば真ん中の2つの反復配列がCC、両方の標識ヌクレオチドの信号が検出されれば真ん中の2つの反復配列がGCまたはCGであることを示す。例えば、試料中に、2RG、2RC、3RG、3RCのタイプの核酸が存在する可能性がある場合、例えばSNPのGを識別する標識オリゴヌクレオチドの信号が得られれば、3RGのタイプの核酸が存在することが検出できる。TS遺伝子の3RG多型および4R以上の多型は、抗がん剤5−FUの感受性、薬効に大きく影響を与えるため、5−FU治療の前に3RG多型を検出し、遺伝子のタイピングを行うことは、非常に有用である。
TS遺伝子の5’UTR領域の多型を検出する場合、特に限定はされないが、例えば、VNTRの反復単位の配列中のSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドのうち、GのSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドとして、5’末端がFAM、3’末端がEclipseで標識された配列番号1記載の配列を有するオリゴヌクレオチド、CのSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドとして、5’末端がHEX、3’末端がEclipseで標識された配列番号2記載の配列を有するオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドとして、3’末端がアミノ化により修飾された配列番号3又は12記載の配列を有するオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドとして、3’末端がアミノ化により修飾された配列番号4、13又は14記載の配列を有するオリゴヌクレオチドが好適に使用できる。この場合、VNTRの反復単位の配列中のSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドが標的の核酸にハイブリダイズし、該オリゴヌクレオチドのリボヌクレアーゼHによる切断により、蛍光物質のエネルギー転移に伴う波長の変化を検出することにより、多型を検出することができる。本発明のTS遺伝子の5’UTR領域の多型を検出する方法としては、特に限定はされないが一例として、図3に模式図を示す。図3において、標的の核酸の多型が3RGの場合にはGのSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドの標識(標識G)が検出され(+)、3RCの場合にはCのSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドの標識(標識C)が検出される(+)。
本発明の遺伝子多型の検出方法は、多型の検出と同時に、多型の存在する領域の核酸増幅を行っても良い。同時に核酸の増幅を行うことにより、多型の検出感度を向上させることができる。核酸の増幅方法は、公知の方法を用いることができるが、例えば例えばポリメラーゼ連鎖反応法(PCR;polymerase chain reaction、米国特許第4,683,195号)、鎖置換型増幅法(SDA;strand displacement amplification、特公平7-114718号)、ICAN法(Isothermal and Chimeric primer-initiated Amplification of Nucleic acids、国際公開第00/56877号パンフレット)等の核酸増幅方法を使用することができる。
核酸の増幅反応は、市販の製品に添付されているバッファーを使用すればよく、添付の手順書に従い行うことができる。
TS遺伝子の5’UTR領域の多型を検出する場合、特に限定はされないが、例えば、配列番号5記載の配列を有するプライマー、配列番号6記載の配列を有するプライマーを用いたPCR反応が好適である。
本発明の遺伝子多型の検出方法は、継続的、断続的に標識の信号を検出するリアルタイム検出を行ってもよく、反応途中の任意の特定の時点、反応終了後の時点でエンドポイント検出を行ってもよい。
(2)本発明の遺伝子多型を検出するための組成物及びキット
本発明の組成物及びキットは、VNTRの検出と該VNTRの反復単位中に存在するSNPの検出を同時に行うことを特徴とする遺伝子の多型の検出方法に使用でき、少なくとも以下の3つのオリゴヌクレオチドを含有する組成物及びキットである。
(a)VNTRの反復単位の配列中のSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、
(b)反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、
(c)反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド。
本発明の組成物及びキットは、(1)記載の本発明の方法に使用できる。また、標的遺伝子のVNTR領域の核酸を増幅するためのプライマーを含有していても良い。さらに、DNAポリメラーゼ、制限酵素、cleavase、エンドヌクレアーゼ、エキソヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼHなどの酵素や蛍光色素などの標準物質としての標識を含有していても良い。また本発明のキットには、指示書が含まれていてもよい。該「指示書」とは、当該キットの使用方法、例えば試薬液の調製方法、推奨される反応条件等を記載した印刷物であり、パンフレットまたはリーフレット形式の取り扱い説明書のほか、キットに添付されたラベル、キットが納められたパッケージ等に記載されたものを含む。さらに、インターネットのような電子媒体を通し、開示、提供された情報も含まれる。
本発明の組成物は、反応バッファーを含有していてもよい。本発明に使用する反応バッファーは、SNPを検出する方法、標識の信号を検出する方法、さらに核酸の増幅を行う方法により、適宜選択すればよい。これらの方法は、大腸菌をはじめとする微生物由来の酵素を使用する場合が多く、一般的に反応が進行する環境には共通点が多いので、それぞれの反応が進行する共通の反応溶液を設定することは容易である。特に限定はされないが例えば、本発明に使用する反応バッファーは、緩衝成分、マグネシウム塩やその他の金属塩、dNTPを含有するものが使用される。また、使用する酵素の金属要求性等に応じて塩の種類及び濃度を最適化するのは当然のことである。緩衝成分は、特に限定はないが、例えば、ビシン、トリシン、ヘペス、トリス、リン酸塩(リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等)が好適に使用できる。特にビシン、トリシン、ヘペス、あるいはリン酸塩を緩衝成分として含有するバッファーが本発明に好適である。特に限定はされないが、例えば、反応温度が高い場合は、温度変化によるpHの変化が少ないビシン緩衝液が好ましく、また使用するRNaseHの種類によってはヘペス緩衝液が好ましい場合がある。従って、反応温度、使用するDNAポリメラーゼあるいはエンドヌクレアーゼ等によって、最適な緩衝液を選択すればよい。該緩衝成分の最終濃度は5mM〜100mMの範囲、特に好ましくは10mM〜50mMの範囲であり、またpH6.0〜9.5、特に好ましくはpH7.0〜9.2の範囲のものが使用される。また、マグネシウム塩を含む場合は、特に限定はないが例えば、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウムあるいは硫酸マグネシウムが好適に使用でき、その濃度は、最終濃度で1mM〜20mM、特に好ましくは2mM〜10mMの範囲である。また、DNA伸長反応の基質となるdNTPs(dATP、dCTP、dGTP、dTTP混合物)を含む場合は、最終濃度で、それぞれ0.1mM〜3.0mM、特に好ましくは0.2mM〜1.2mMの範囲である。使用するオリゴヌクレオチドの量は、0.01μM〜10μMの範囲であり、特に0.05μM〜1μMの範囲が好ましい。さらに、反応液中には増幅反応の安定化等を目的とした添加物を共存させることができ、それぞれ最終濃度として0.1%以下のウシ血清アルブミン(BSA)、10%以下のジメチルスルホキシド(DMSO)、4mM以下のプトレスシン2塩酸塩あるいは0.01%以下のプロピレンジアミンを添加してもよい。この他、NMP(1−メチル−2−ピロロリジノン)、グリセロール、ポリエチレングリコール、ジメチルスルホキシドおよび/またはホルムアミドを含んでもよく、これらの有機溶媒の添加により、オリゴヌクレオチドの非特異的なアニーリングが軽減されることが期待される。
エンドヌクレアーゼを使用する場合は、例えば、大腸菌由来のRNaseHならば、反応液量50μl当たり3〜200Uの範囲が好ましく、特に15U〜60Uの範囲が好適である。同様に、ピロコッカス属細菌由来あるいはアルカエオグロバス属細菌由来RNaseHならば、反応液量50μlあたり3〜200Uの範囲、さらに好ましくは5〜50Uの範囲である。また、DNAポリメラーゼは、例えば、BcaBEST DNAポリメラーゼ(タカラバイオ社製)ならば、反応液量50μl当たり0.5U〜100Uの範囲、特に1U〜22Uの範囲が好ましい。
本発明においてエンドヌクレアーゼとDNAポリメラーゼを組み合わせる場合、特に限定はされないが、例えば大腸菌由来、ピロコッカス属細菌由来あるいはアルカエオグロバス属細菌由来のRNaseH及びBcaBEST DNAポリメラーゼの組み合わせが好適である。さらに、上記エンドヌクレアーゼ及びDNAポリメラーゼはいずれもその種類によって好適に使用できるユニット数が異なる場合が予想される。その際には、検出感度の向上あるいは増幅産物量を指標にして、使用されるバッファーの組成ならびに酵素の添加量を調整すればよい。いずれの場合においても、使用する酵素の種類にあわせて反応バッファーの組成等を至適化するのは当然のことである。
本発明の組成物及びキットは、VNTRの反復単位の配列中にSNPが存在が疑われる多型を有するあらゆる遺伝子の多型の検出方法に使用できる。特に限定はされないが、例えば、チミジル酸合成酵素(Thymidylate Synthase:TS)遺伝子の5’UTR領域の多型を検出する場合、本発明の組成物及びキットは、28塩基からなるVNTRの反復単位(配列番号7)の配列中に存在するSNP(12番目の塩基のCとG)を識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含有する。
TS遺伝子の5’UTR領域の多型を検出するための組成物及びキットの場合、特に限定はされないが、例えば、VNTRの反復単位の配列中のSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドのうち、GのSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドとして、5’末端がFAM、3’末端がEclipseで標識された配列番号1記載の配列を有するオリゴヌクレオチド、CのSNPを識別する標識オリゴヌクレオチドとして、5’末端がHEX、3’末端がEclipseで標識された配列番号2記載の配列を有するオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドとして、3’末端がアミノ化により修飾された配列番号3又は12記載の配列を有するオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドとして、3’末端がアミノ化により修飾された配列番号4、13又は14記載の配列を有するオリゴヌクレオチドが好適である。
さらに、本発明の組成物及びキットは、TS遺伝子の5’UTR領域の核酸を増幅するためのプライマーを含有していてもよく、特に限定はされないが、例えば、配列番号5記載の配列を有するプライマー、配列番号6記載の配列を有するプライマーを含有していても良い。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
また、本明細書に記載の操作のうち、基本的な操作については2001年、コールド スプリング ハーバー ラボラトリー発行、T.マニアティス(T.Maniatis)ら編集、モレキュラー クローニング:ア ラボラトリー マニュアル第3版(Molecular Cloning:A Laboratory Manual 3rd ed.)に記載の方法によった。
実施例1 TS 5’−UTR VNTR/SNPの検出
5’末端をFAM、3’末端をeclipse(エポック バイオサイエンス)により標識したオリゴヌクレオチドVN2G(配列番号1)、5’末端をHEX、3’末端をeclipseにより標識したオリゴヌクレオチドVN2C(配列番号2)、オリゴヌクレオチドVN1(配列番号3)、オリゴヌクレオチドVN3(配列番号4)、プライマー1F(配列番号5)、プライマー2R(配列番号6)をDNA合成機を用いて作製した。
検出系を評価するために、3RG3RG(すなわち、対立遺伝子がいずれも3RG、以下同様)、2RG3RG、2RC3RG、3RG3RC、2RC3RC、2RG3RC、3RC3RC、2RG2RC、2RC2RCの遺伝子型を有する標準ゲノムDNAを用いた。標準ゲノムDNAは、Cancer Res.2003年、vol.63、p.6004−7(非特許文献5)の方法に従って、インフォームドコンセントの得られたヒト血液より調製し、HaeIIIを用いたPCR−RFLP法によりTS 5’UTRのVNTR/SNPのジェノタイプを決定した。配列番号8記載に3RG、配列番号9記載に3RC、配列番号10記載に2RG、配列番号11記載に2RCのVNTR/SNP領域の配列を示す。
Thermococcus litoralis(Tli)由来のリボヌクレアーゼHを国際公開第02/22831号パンフレット記載の方法で調製した。
GC buffer II(タカラバイオ)、0.4mM dNTPs、0.2μM primer 1F、0.2μM primer 2R、0.1μM VN2G、0.1μM VN2C、1.6μM VN1、1.6μM VN3、1% ROX Reference Dye(インビトロジェン)、1.25U TaKaRa LA Taq(タカラバイオ)、50U Tli RNaseH II(タカラバイオ)、100ng 標準ゲノムDNAからなる25μlの増幅反応液を作成した。ABI7500 system(アプライドバイオシステムズ社)を用いて、PCR増幅および検出を行った。PCR反応条件は、95℃、15秒、60℃、40秒、72℃、30秒のサイクルを45サイクル行った。ABI7500 systemによりFAMおよびHEXの蛍光を測定した。その結果を図1に示す。図1は各遺伝子型について、縦軸にVN2GによるFAMの蛍光シグナルを、横軸にVN2CによるHEXの蛍光シグナルをプロットした図を示す。その結果、3RG3RG(図中3G3G)、2RG3RG(図中2G3G)、2RC3RG(図中2C3G)の3RGを有する遺伝子型ではVN2GによるFAMの蛍光シグナルの上昇が検出され、VN2CによるHEXの蛍光シグナルの上昇は認められなかった。2RC3RC(図中2C3C)、2RG3RC(図中2G3C)、3RC3RC(図中3C3C)の3RCを有する遺伝子型では、VN2CによるHAMの蛍光シグナルの上昇が検出され、VN2GによるFAMの蛍光シグナルの上昇は認められなかった。また、3RG3RC(図中3G3C)の遺伝子型では、両方のオリゴヌクレオチドによるFAMおよびHEXの蛍光の上昇が認められた。2RG2RC(図中2G2C)および2RC2RC(図中2C2C)の3Rの遺伝子型を有しない遺伝子型では、両方の蛍光シグナルともに上昇は認められなかった。図1に示すとおり、本方法により、TS 5’−UTR VNTR/SNPの3RGおよび3RCの遺伝子型を明確に判定することができた。
実施例2 TS 5’−UTR VNTR/SNPの検出感度
本方法による3RGの検出感度を求めるために、3RG3RGの遺伝子型を有するゲノムDNAを3RC3RCの遺伝子型を有するゲノムDNAで希釈し、100、50、25、10、5%の3RG3RGゲノム溶液を作成した。これらを実施例1と同様の方法により、ロータージーン2000(Corbett Research社)を用いて3RGの検出を行った。その結果を図2に示す。図2に示すとおり、5% 3RG3RGゲノム溶液においてもVN2GによるFAMの蛍光シグナルの上昇が検出され、100% 3RC3RC(図2の0%)のゲノム溶液と比較して優位に高い蛍光シグナルが得られた。したがって、本方法は、5%の3RGゲノムの混入でも検出可能な高感度な検出系であることが示された。
実施例3 オリゴヌクレオチドの検討
実施例1におけるVN1の代わりにVN1.2(配列番号12)、VN3の代わりにVN3.2(配列番号13)、VN3.3(配列番号14)を使用し、実施例1と同様の実験を行った。その結果、実施例1と同様に遺伝子型の判定をすることができた。
本発明により、VNTRとSNPのタイピングを同時に、簡便かつ高感度に検出する方法および該方法に使用するキットを提供される。
SEQ ID NO:1: Chimeric oligonucleotide designated as VN2G. "nucleotide 4 is ribonucleotide-other nucleotides are deoxyribonucleotides"
SEQ ID NO:2: Chimeric oligonucleotide designated as VN2C. "nucleotide 4 is ribonucleotide-other nucleotides are deoxyribonucleotides"
SEQ ID NO:3: Oligonucleotide designated as VN1.
SEQ ID NO:4: Oligonucleotide designated as VN3.
SEQ ID NO:5: Oligonucleotide primer designated as 1F.
SEQ ID NO:6: Oligonucleotide primer designated as 2R.
SEQ ID NO:12: Oligonucleotide designated as VN1.2.
SEQ ID NO:13: Oligonucleotide designated as VN3.2.
SEQ ID NO:14: Oligonucleotide designated as VN3.3.

Claims (10)

  1. 標的の核酸における反復配列多型(VNTR)の検出と当該VNTRの反復単位配列中に存在する一塩基多型(SNP)の検出を同時に行うことを特徴とする多型の検出方法であって、多型の検出を行う標的の核酸と少なくとも3つのオリゴヌクレオチドとを同時にハイブリダイズさせる工程を包含する検出方法。
  2. 3つのオリゴヌクレオチドが、
    (1)VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、
    (2)反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、
    (3)反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、
    である請求項1記載の多型の検出方法。
  3. 多型の検出を行う標的の核酸の増幅反応と同時にハイブリダイゼーションを行う請求項1又は2記載の多型の検出方法。
  4. 以下の工程:
    (1)VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる3つのオリゴヌクレオチド、多型の検出を行う標的の核酸を含有すると思われる試料、多型の検出を行う標的の核酸を増幅するためのプライマー、を含有する反応溶液を調製する工程;
    (2)工程(1)で調製した反応溶液を、多型の検出を行う標的の核酸を増幅する反応に供する工程;および
    (3)増幅反応の過程および/または反応後の反応溶液中の標識オリゴヌクレオチド由来の信号を検出する工程;
    を包含する標的の核酸におけるVNTRの検出と当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPの検出を同時に行うことを特徴とする多型の検出方法。
  5. 多型の検出を行う標的の核酸がチミジル酸合成酵素(TS)遺伝子の5’非翻訳領域に相当する核酸である、請求項1〜4のいずれか1項記載の多型の検出方法。
  6. 配列表の配列番号1及び2記載のオリゴヌクレオチドからなる群、配列番号3及び12記載のオリゴヌクレオチドからなる群、および配列番号4、13及び14記載のオリゴヌクレオチドからなる群よりそれぞれ少なくとも1つずつ選択されるオリゴヌクレオチドを使用することを特徴とする、請求項5記載の多型の検出方法。
  7. 標的の核酸におけるVNTRの検出と当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPの検出を同時に行う多型の検出方法に使用される組成物であって、VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含有する組成物。
  8. VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、および反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドが、配列表の配列番号1及び2記載のオリゴヌクレオチドからなる群、配列番号3及び12記載のオリゴヌクレオチドからなる群、および配列番号4、13及び14記載のオリゴヌクレオチドからなる群よりそれぞれ少なくとも1つずつ選択されるオリゴヌクレオチドである請求項7記載の組成物。
  9. 標的の核酸におけるVNTRの検出と当該VNTRの反復単位配列中に存在するSNPの検出を同時に行う多型の検出方法に使用されるキットであって、VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含有するキット。
  10. VNTRの反復単位配列中に存在するSNPを識別する標識オリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も上流にある反復配列と該配列に隣接するその上流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、反復配列の中で最も下流にある反復配列と該配列に隣接するその下流の配列との境界領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドが、それぞれ配列表の配列番号1及び2記載のオリゴヌクレオチドからなる群、配列番号3及び12記載のオリゴヌクレオチドからなる群、および配列番号4、13及び14記載のオリゴヌクレオチドからなる群よりそれぞれ少なくとも1つずつ選択されるオリゴヌクレオチドである請求項9記載のキット。

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