JPWO2006028114A1 - 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム - Google Patents

情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006028114A1
JPWO2006028114A1 JP2006535774A JP2006535774A JPWO2006028114A1 JP WO2006028114 A1 JPWO2006028114 A1 JP WO2006028114A1 JP 2006535774 A JP2006535774 A JP 2006535774A JP 2006535774 A JP2006535774 A JP 2006535774A JP WO2006028114 A1 JPWO2006028114 A1 JP WO2006028114A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
information
area
layer
recorded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006535774A
Other languages
English (en)
Inventor
堀川 邦彦
邦彦 堀川
黒田 和男
和男 黒田
谷口 昭史
昭史 谷口
加藤 正浩
正浩 加藤
村松 英治
英治 村松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Corp filed Critical Pioneer Corp
Publication of JPWO2006028114A1 publication Critical patent/JPWO2006028114A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/007Arrangement of the information on the record carrier, e.g. form of tracks, actual track shape, e.g. wobbled, or cross-section, e.g. v-shaped; Sequential information structures, e.g. sectoring or header formats within a track
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/0045Recording
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/007Arrangement of the information on the record carrier, e.g. form of tracks, actual track shape, e.g. wobbled, or cross-section, e.g. v-shaped; Sequential information structures, e.g. sectoring or header formats within a track
    • G11B7/00736Auxiliary data, e.g. lead-in, lead-out, Power Calibration Area [PCA], Burst Cutting Area [BCA], control information
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/125Optical beam sources therefor, e.g. laser control circuitry specially adapted for optical storage devices; Modulators, e.g. means for controlling the size or intensity of optical spots or optical traces
    • G11B7/126Circuits, methods or arrangements for laser control or stabilisation
    • G11B7/1267Power calibration
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/2403Layers; Shape, structure or physical properties thereof
    • G11B7/24035Recording layers
    • G11B7/24038Multiple laminated recording layers

Abstract

レーザ光(LB)を照射することで記録情報を記録するための第1記録層と、第1記録層(L0層)を介してレーザ光を照射することで記録情報を記録するための第2記録層(L1層)とを備え、第2記録層は、レーザ光の最適パワーを算出するためのパターン情報を記録するためであって、且つ記録情報が未記録である第1記録層の記録領域(104)に対応する第1較正用エリア(113)を有し、第1較正用エリアの先頭部分は、未記録である記録領域の先頭部分を基準として、パターン情報を記録する方向へ所定距離だけ移動した位置に配置される

Description

本発明は、例えばDVD等の情報記録媒体、DVDレコーダ等の情報記録装置及び方法並びにコンピュータをこのような情報記録装置として機能させるコンピュータプログラムの技術分野に関する。
例えば、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc−Recordable)、DVD−ROMなどの光ディスク等の情報記録媒体では、同一基板上に複数の記録層が積層されてなる多層型若しくはダブルレイヤ又はマルチプルレイヤ型の光ディスク等も開発されている。より具体的には、二層型の光ディスクは、一層目として、情報記録装置で記録される際のレーザ光の照射側から見て最も手前側(即ち、光ピックアップに近い側)に位置する第1記録層(本願では適宜「L0層」と称する)を有しており、更にその奥側(即ち、光ピックアップから遠い側)に位置する半透過反射膜を有する。二層目として、該半透過反射膜の奥側に接着層等の中間層を介して位置する第2記録層(本願では適宜「L1層」と称する)を有しており、更にその奥側に位置する反射膜を有する。そして、このような多層型の情報記録媒体を作成する際には、L0層とL1層とを別々に形成し、最後に夫々の層を貼り合わせることで、低コストに二層型の光ディスクを製造することができる。
そして、このような二層型の光ディスクを記録する、CDレコーダ等の情報記録装置では、L0層に対して記録用のレーザ光を集光(或いは、照射)することで、L0層に対して情報を加熱などによる非可逆変化記録加熱などによる非可逆変化記録方式や書換え可能方式で記録し、L1層に対して該レーザ光を集光することで、L1層に対して情報を加熱などによる非可逆変化記録加熱などによる非可逆変化記録方式や書換え可能方式で記録することになる。
他方で、光ディスク等の情報記録媒体を記録する情報記録再生装置においては、光ディスクの種類、情報記録再生装置の種類及び記録速度等に応じて、OPC(Optimum Power Calibration)処理により、記録パワーにおける最適パワーが設定される。即ち、記録パワーのキャリブレーション(較正)が行われる。これにより、光ディスクにおける適切な記録動作を実現できる。例えば、光ディスクが装填されて書き込みのコマンドが入力されると、順次段階的に光強度が切り換えられて試し書き用のデータがOPCエリアに記録され、いわゆる試し書きの処理が実行される。その後、このようにして記録された試し書き用のデータが再生され、この再生結果が所定の評価基準により判定されて、最適パワーが設定される(特許文献1)。また、実際の記録動作と同時に行うOPC(所謂、ランニングOPC)によっても、最適パワーを設定することができる。
特許第3159454号公報
このような2層型の光ディスクにおいては、夫々の記録層において、内周側又は外周側でOPCを行う。このとき、レーザ光を照射する側から見て手前側の記録層(例えば、L0層)の記録条件は、レーザ光を照射する側から見て奥側の記録層(例えば、L1層)の状態(例えば、データが記録済であるか或いは未記録であるか)に左右される。同様に、レーザ光を照射する側から見て奥側の記録層(例えば、L1層)の記録条件は、レーザ光を照射する側から見て手前側の記録層(例えば、L0層)の状態に左右される。従って、2層型の光ディスクにおいてOPCを行なうには、このような記録条件の相違を考慮する必要がある。しかしながら、上述した背景技術におけるOPCによれば、このような記録条件の相違を考慮せず、夫々の記録層に設けられたOPCエリアにおいて行なっている。このため、2層型の光ディスクの夫々の記録層にとって、真に最適な記録パワーを求めることは困難或いは不可能であるという技術的な問題点を有している。
特に、現状の2層型の光ディスクの大多数が、手前側の記録層にデータを記録した後に奥側の記録層にデータを記録しているが、上述した背景技術におけるOPCはこのような記録条件を考慮していないという技術的な問題点を有している。
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば複数の記録層を有する情報記録媒体であっても、適切に最適な記録パワーを求めることを可能とならしめる情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
(情報記録媒体)
本発明の情報記録媒体は上記課題を解決するために、レーザ光を照射することで記録情報を記録するための第1記録層と、前記第1記録層を介して前記レーザ光を照射することで前記記録情報を記録するための第2記録層とを備え、前記第2記録層は、前記レーザ光の最適パワーを求めるためのパターン情報を記録するためであって且つ前記記録情報が未記録である前記第1記録層の記録領域に対応する第1較正用エリアを有し、前記第1較正用エリアの先頭部分は、前記未記録である前記第1記録層の記録領域の先頭部分を基準として、前記パターン情報を記録する方向へ所定距離だけ移動した位置に配置される。
本発明の情報記録媒体によれば、複数の記録層(即ち、第1記録層及び第2記録層)の夫々において各種記録情報を記録することが可能である。係る複数の記録層は、例えば基板の一方の面上に積層構造に形成されていてもよい。
本発明では特に、第1較正用エリアの先頭部分が、該第1較正用エリアに対応する未記録の第1記録層の記録領域の先頭部分を基準として所定距離だけ移動している。特に、第1較正用エリアの先頭部分が、未記録の記録領域の先頭部分よりも、パターン情報を記録する方向へ移動している。即ち、レーザ光が照射される側から見て、第1較正用エリアの先頭部分と未記録の記録領域の先頭部分とが一致していない(或いは、対応していない)。このため、パターン情報を記録する際には、第1記録層において記録情報が記録されていない状態を維持することができる。仮に、未記録領域に情報が記録されるとしても、第1較正用エリアの先頭部分が一致していないため、結果として未記録の記録領域に対応する第1較正用エリアにパターン情報を記録することが可能となる。或いは、情報記録媒体に偏心等が生じていたとしても、先頭部分の不一致により偏心の悪影響を排除することができ、結果として未記録の記録領域に対応する第1較正用エリアにパターン情報を記録することが可能となる。これにより、適切にレーザ光の最適パワーを求めることができる。そして、後述の如く算出情報を用いることで、最適パワー(或いは、後述の基準パワー)に基づき、複数の記録層の夫々の記録状態に応じたより好適な最適パワーを算出することが可能となる。
本発明の情報記録媒体の一の態様では、前記記録情報が未記録である前記第1記録層の記録領域は、前記記録情報の記録及び再生のうち少なくとも一方を管理するための管理情報を記録するための管理情報エリアであって、前記管理情報エリアにおいて前記管理情報を記録する方向と前記第1較正用エリアにおいて前記パターン情報を記録する方向は同一である。
この態様によれば、例えば管理情報エリアに管理情報が記録されていく速度よりも、第1較正用エリアにパターン情報が記録されていく速度の方が速ければ、該パターン情報を記録する際には、第1記録層において記録情報が記録されていない状態を維持することができる。これにより、適切に最適パワーを求めることができる。
本発明の情報記録媒体によれば、前記所定距離は、少なくとも前記第1記録層と前記第2記録層との間の偏心に相当する距離である。
この態様によれば、複数の記録層を有する情報記録媒体に偏心が生じていたとしても、偏心による悪影響を排除し、適切に未記録の第1記録層の記録領域に対応する第1較正用エリアにパターン情報を記録することができる。
本発明の情報記録媒体の他の態様は、前記第1及び第2記録層の少なくとも一方は、所定の基準値に対する前記最適パワーの比を示す比情報、前記基準値と前記最適パワーとの差分を示す差分情報、並びに前記最適パワーのうち少なくとも一つが記録されている。
この態様によれば、比情報や差分情報等を参照することで、比較的容易に最適パワー(或いは、所定の記録条件下における最適パワー)を求めることができる。
(情報記録装置)
本発明の情報記録装置は上記課題を解決するために、上述した本発明の情報記録媒体(但し、その各種態様を含む)であって、且つ前記第1記録層は、前記パターン情報を記録するためであって、且つ前記記録情報が未記録である前記第2記録層の記録領域に対応する第2較正用エリアを有している情報記録媒体に前記記録情報を記録可能な記録手段と、前記第1較正用エリア及び前記第2較正用エリアのうち少なくとも一方に前記パターン情報を記録するように前記記録手段を制御することで、前記レーザ光の基準パワーを求める較正手段と、前記基準パワーに基づいて、前記記録情報を前記第1記録層及び前記第2記録層の少なくとも一方へ記録する際の前記レーザ光の最適パワーを算出する算出手段と、前記第1較正用エリアにおいて前記パターン情報を記録する方向が、前記記録情報が未記録である第1記録層の記録領域において前記記録情報を記録する方向と同一となるように前記記録手段を制御する制御手段とを備える。
本発明の情報記録装置によれば、複数の記録層(即ち、第1記録層及び第2記録層)の夫々において各種記録情報を記録することが可能である。係る複数の記録層は、例えば基板の一方の面上に積層構造に形成されていてもよい。また、較正手段の動作により記録情報を記録する際のレーザ光のパワー値の基準となる基準パワーを求めることができる。ここに、本発明における「基準パワー」とは、レーザ光のパワー値そのものに加えて、該パワー値を実現するような各種パラメータをも表す広い趣旨である。このとき較正手段は、情報記録媒体が有する第1較正用エリア及び第2較正用エリアの双方又はいずれか一方にパターン情報を記録することで、この基準パワーを求める。
本発明では特に、制御手段の動作により、第1較正用エリアにおいてパターン情報が記録される方向と、記録情報が未記録である第1記録層の記録領域において記録情報が記録される方向とが同一方向となる。このため、仮に未記録領域に記録情報が記録されていったとしても、尚も第1記録層の未記録領域に対応する第1較正用エリアにおいてパターン情報を記録することができる。これは、未記録領域に記録情報が記録されていく速度よりも、第1較正用エリアにパターン情報が記録されていく速度の方が速ければ、これからパターン情報を記録する第1較正用エリアに対応する第1記録層には記録情報が以前記録されていないからである。即ち、第1較正用エリアの先頭部分と未記録領域の先頭部分のズレに相当する大きさだけ、確実に未記録領域に対応する第1較正用エリアを確保することができる。そして、後述するように、未記録領域に記録情報が記録されていく速度よりも、第1較正用エリアにパターン情報が記録されていく速度の方が概ね速い。従って、第1較正用エリアにおいては、第1記録層の記録条件に影響を受けることなく、適切に基準パワーを求めることができる。加えて、第2較正用エリアにおいても当然に適切な基準パワーを求めることができる。
そして、係る適切な基準パワーに基づいて、算出手段の動作により最適パワーを算出することが可能となる。特に、後述するように、複数の記録層の記録条件を考慮した最適パワーを算出することが可能となる。このため、第1記録層がどのような記録状態であろうと、或いは第2記録層がどのような記録状態であろうと、夫々の記録状態に対応した適切な最適パワーを算出することが可能となる。
以上の結果、本発明の情報記録装置によれば、即ち、比較的容易に、複数の記録層を有する情報記録媒体について夫々の記録層の最適な記録パワーを算出することが可能となる。
本発明の情報記録装置の一の態様では、前記較正手段は、前記第2較正用エリアに前記パターン情報を記録するように前記記録手段を制御し、前記記録情報が未記録である前記第2記録層の記録領域に対応する前記第1記録層の記録領域に前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の第1基準パワーを求める第1較正手段と、前記第1較正用エリアに前記パターン情報を記録するように前記記録手段を制御し、前記記録情報が未記録である前記第1記録層の記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域に前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の第2基準パワーを求める第2較正手段とを備える。
この態様によれば、第1記録層におけるレーザ光の基準となる第1基準パワー及び第2記録層におけるレーザ光の基準となる第2基準パワーを適切に求めることが可能となる。
本発明の情報記録装置の他の態様では、前記最適パワーは、前記第1記録層の記録領域に前記記録情報を記録した後に該記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域へ前記記録情報を記録する場合の、前記記録情報が未記録である前記第2記録層の記録領域に対応する前記第1記録層の記録領域に前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の最適パワーたる第1最適パワーと、前記記録情報が記録済である前記第2記録層の記録領域に対応する前記第1記録層の記録領域に、前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の最適パワーたる第2最適パワーと、前記第2記録層の記録領域に前記記録情報を記録した後に該記録領域に対応する前記第1記録層の記録領域へ前記記録情報を記録する場合の、前記記録情報が未記録である前記第1記録層の記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域に前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の最適パワーたる第3最適パワーと、前記記録情報が記録済である前記第1記録層の記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域に、前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の最適パワーたる第4最適パワーとの少なくとも一つを含んでなる。
この態様によれば、第1記録層及び第2記録層夫々の各種記録条件に応じた最適パワーを適切に算出することが可能となる。また、較正手段により求められる第1基準パワー及び第2基準パワーも、所定の記録条件下における最適パワーとなり得るものである。従って、本発明に係る情報記録装置によれば、第1記録層及び第2記録層の夫々の記録条件毎に好適に対応した最適パワーを適切に算出することができる。
本発明の情報記録装置の他の態様は、前記算出手段は、前記最適パワーを算出するための情報である算出情報を用いて前記最適パワーを算出する。
この態様によれば、算出情報に基づいて、算出手段は、比較的容易に最適パワーを算出することが可能となる。
上述の如く算出情報を用いる情報記録装置の態様では、前記算出情報を格納する格納手段を更に備えているように構成してもよい。
このように構成すれば、格納手段に記録されている算出情報を参照することで、算出手段は、比較的容易に最適パワーを算出することができる。
上述の如く算出情報を用いる情報記録装置の態様では、前記算出情報は、前記基準パワーを基準値とする前記最適パワーの比を示す比情報が含まれているように構成してもよい。或いは、前記算出情報は、前記基準パワーと前記最適パワーとの差分を示す差分情報が含まれているように構成してもよい。
このように構成すれば、比情報や差分情報等を参照することによって、複数の記録層の各記録条件毎の最適パワーを比較的容易に算出することが可能となる。
(情報記録方法)
本発明の情報記録方法は上記課題を解決するために、上述した本発明の情報記録媒体(但し、その各種態様を含む)であって、前記第1記録層は、前記パターン情報を記録するためであって且つ前記記録情報が未記録である前記第2記録層の記録領域に対応する第2較正用エリアを有している情報記録媒体に前記記録情報を記録する記録手段を備える情報記録装置における情報記録方法であって、前記記録手段を制御することで、前記記録情報を記録する記録工程と、前記第1較正用エリア及び前記第2較正用エリアのうち少なくとも一方に前記パターン情報を記録するように前記記録手段を制御することで、前記レーザ光の基準パワーを求める較正工程と、前記基準パワーに基づいて、前記記録情報を前記第1記録層及び前記第2記録層の少なくとも一方へ記録する際の前記レーザ光の最適パワーを算出する算出工程と、前記第1較正用エリアにおいて前記パターン情報を記録する方向が、前記記録情報が未記録である第1記録層の記録領域において前記記録情報を記録する方向と同一となるように前記記録手段を制御する制御工程とを備える。
本発明の情報記録方法によれば、上述した本発明の情報記録装置と同様の各種利益を享受することができる。
尚、上述した本発明の情報記録装置における各種態様に対応して、本発明に係る情報記録方法も各種態様を採ることが可能である。
(コンピュータプログラム)
本発明のコンピュータプログラムは上記課題を解決するために、上述した本発明の情報記録装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータを制御する記録制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記較正手段、前記算出手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させる。
本発明に係るコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の情報記録装置を比較的簡単に実現できる。
尚、上述した本発明の情報記録装置における各種態様に対応して、本発明のコンピュータプログラムも各種態様を採ることが可能である。
コンピュータ読取可能な媒体内のコンピュータプログラム製品は上記課題を解決するために、上述した本発明の情報記録装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータにより実行可能なプログラム命令を明白に具現化し、該コンピュータを、前記較正手段、前記算出手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させる。
本発明のコンピュータプログラム製品によれば、当該コンピュータプログラム製品を格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラム製品をコンピュータに読み込めば、或いは、例えば伝送波である当該コンピュータプログラム製品を、通信手段を介してコンピュータにダウンロードすれば、上述した本発明の情報記録装置を比較的容易に実施可能となる。更に具体的には、当該コンピュータプログラム製品は、上述した本発明の情報記録装置として機能させるコンピュータ読取可能なコード(或いはコンピュータ読取可能な命令)から構成されてよい。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされる。
以上説明したように、本発明の情報記録媒体は、第1記録層と第2記録層を備え、第1較正用エリアの先頭部分は未記録の記録領域の先頭部分を基準として所定距離だけ移動している。また、本発明の情報記録装置及び方法は、記録手段、較正手段、算出手段及び制御手段、又は較正工程、算出工程及び制御工程を備える。従って、複数の記録層を有する情報記録媒体であっても、適切に最適パワーの算出を行うことができる。
本発明の情報記録媒体の実施例に係る複数の記録領域を有する光ディスクの基本構造を示した概略平面図であり、該光ディスクの概略断面図と、これに対応付けられた、その半径方向における記録領域構造の図式的概念図である。 本実施例に係る情報記録媒体のデータ構造の例を概念的に示すデータ構造図である。 本実施例における情報記録媒体にデータを記録する条件を示す表である。 本発明の情報記録装置に係る実施例の基本構成を概念的に示すブロック図である。 本実施例に係る情報記録装置の記録動作全体の流れを示すフローチャートである。 本実施例に係る情報記録装置が行なうOPCにおいて、16パワーステップの場合の1回のOPC処理を示した模式的タイミングチャート図である。 本実施例に係る情報記録装置が行なうOPCにより算出される、最適記録レーザパワーとアシンメトリとの相関関係を概念的に示すグラフである。 本実施例に係る情報記録装置に用いられる、アシンメトリ値を基準とする算出情報を具体的に示す表である。 本実施例に係る情報記録装置に用いられる、記録レーザパワー値を基準とする算出情報を具体的に示す表である。
符号の説明
100、100a、100b 光ディスク
102、112 リードインエリア
103、113 PCA
104、114 記録管理情報ゾーン
108、118 リードアウトエリア
109、119 ミドルエリア
120 算出情報
300 情報記録装置
352 光ピックアップ
354 CPU
355 メモリ
358 LDドライバ
359 OPCパターン発生器
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例毎に順に図面に基づいて説明する。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(情報記録媒体の実施例)
先ず、図1及び図2を参照して、本発明の情報記録媒体に係る実施例について説明を進める。
先ず図1を参照して、本発明の情報記録媒体の実施例に係る光ディスクの基本構造について説明する。ここに、図1(a)は、本発明の情報記録媒体の実施例に係る複数の記録領域を有する光ディスクの基本構造を示した概略平面図であり、図1(b)は、該光ディスクの概略断面図と、これに対応付けられた、その半径方向における記録領域構造の図式的概念図である。
図1(a)及び図1(b)に示されるように、光ディスク100は、例えば、DVDと同じく直径12cm程度のディスク本体上の記録面に、センターホール101を中心として本実施例に係るリードインエリア102、データ記録エリア107並びにリードアウトエリア108又はミドルエリア109が設けられている。そして、光ディスク100の例えば、透明基板200に、記録層等が積層されている。そして、この記録層の各記録領域には、例えば、センターホール101を中心にスパイラル状或いは同心円状に、例えば、グルーブトラック及びランドトラック等のトラックが交互に設けられている。また、このトラック上には、データがECCブロックという単位で分割されて記録される。ECCブロックは、記録情報がエラー訂正可能なプリフォーマットアドレスによるデータ管理単位である。
尚、本発明は、このような三つのエリアを有する光ディスクには特に限定されない。例えば、リードインエリア102、リードアウトエリア108又はミドルエリア109が存在せずとも、以下に説明するデータ構造等の構築は可能である。また、後述するように、リードインエリア102、リードアウトエリア108又はミドルエリア109は更に細分化された構成であってもよい。
特に、本実施例に係る光ディスク100は、図1(b)に示されるように、例えば、透明基板に、後述される本発明に係る第1及び第2記録層の一例を構成するL0層及びL1層が積層された構造をしている。このような2層型の光ディスク100の記録再生時には、図1(b)中、上側から下側に向かって照射されるレーザ光LBの集光位置をいずれの記録層に合わせるかに応じて、L0層における記録再生が行なわれるか又はL1層における記録再生が行われる。
また、本実施例に係る光ディスク100は、2層片面、即ち、デュアルレイヤーに限定されるものではなく、2層両面、即ちデュアルレイヤーダブルサイドであってもよい。更に、上述の如く2層の記録層を有する光ディスクに限られることなく、3層以上の多層型の光ディスクであってもよい。
尚、2層型光ディスクにおけるオポジットトラックパス方式及びパラレルトラックパス方式による記録再生手順及び各層におけるデータ構造については、後述される。
続いて、図2を参照して、本実施例に係る情報記録媒体のデータ構造をより詳細に説明する。ここに、図2は、本実施例に係る情報記録媒体のデータ構造の例を概念的に示すデータ構造図である。
図2に示すように、光ディスク100のL0層には、本発明における「第2較正用エリア」の一具体例たるPCA(Power Calibration Area)103、記録管理情報エリア(Recording Management Area)104、リードインエリア102、データ記録エリア107及び図示しないリードアウトエリア108が設けられている。また、L1層には、リザーブドエリア(Reserved Area)、本発明における「第1較正用エリア」の一具体例たるPCA113、記録管理情報エリア114、リードインエリア112、データ記録エリア117及び図示しないリードアウトエリア118が設けられている。即ち、光ディスク100はパラレルトラックパス方式の光ディスクである。
PCA103及び113は、最適な記録レーザパワーを求める(即ち、記録レーザパワーのキャリブレーション)処理に用いられる領域である。特に、PCA103は、L0層の最適な記録レーザパワーを求めるために用いられ、一方PCA113はL1層の最適な記録レーザパワーを求めるために用いられる。ここでの「最適な」とは、文字通り最も適した場合のみならず、適切にデータを記録することが可能な程度をも含んだ広い趣旨である。より好ましくは、例えば後述するようにアシンメトリの影響が記録動作に影響を与えない程度であったり、或いは記録されたデータの再生エラーレートや再生ジッタ値が0或いは概ね記録動作に影響を与えない程度に低い状態を実現できる程度であることが好ましい。例えば、OPCパターンの試し書きの完了後には、試し書きされたOPCパターンが再生され、再生されたOPCパターンのサンプリングが順次行われて、最適な記録レーザパワーが求められる。尚、OPC動作については、後に詳述する。
記録管理情報エリア104及び114は、当該光ディスク100へのデータの記録を制御するための各種制御情報(例えば、ディスクステータスや記録ストラテジ情報、OPC等により求めた最適な記録レーザパワーの値等)が記録される。記録管理情報エリア104には、主としてL0層へのデータの記録を制御する各種制御情報が記録され、記録管理情報ゾーン114には、主としてL1層へのデータの記録を制御する各種制御情報が記録されてもよい。そして、これらの各種制御情報は、後述の情報記録装置の動作により随時記録されていく。
リザーブドエリアは、光ディスク100の予備的な記録領域であって、例えば新たなエリアを作成したい場合等の特別な場合において、当該リザーブエリアの記録領域を用いて新たなエリアを作成する。従って、通常リザーブドエリアには、データは予め記録されていないことが好ましい。また、リザーブドエリアのうちPCA103の未記録部に対応する記録領域を使用しないように、当該PCA103の未記録部に対応する記録領域を除くリザーブドエリアの記録領域を用いて新たなエリアを作成することが望ましい。具体的には、OPCパターンの記録に使用されるPCA103の記録領域が相対的に外周側から割り当てられていることを考慮して、リザーブドエリアの最外周側から内周方向に向かって新たなエリアを作成するように当該リザーブドエリアを用いることが望ましい。
本実施例では特に、リードインエリア102内に算出情報120が記録されている。算出情報120は、後述するようにアシンメトリ値や最適記録レーザパワー、或いは変調度等の比情報や差分情報或いは絶対値を含んでいる。そして、この算出情報120は、光ディスク100上に記録ピット或いは記録マークとして記録されていてもよいし、ウォブル(Wobble)或いはランドプリピット(LPP)として記録されていてもよい。
尚、算出情報120は、必ずしもリードインエリア102に記録されていなくとも、例えばL1層のリードインエリア112や或いはその他の記録領域に記録されていてもよい。また、後述する情報記録装置が算出情報120を保持していれば、光ディスク100上に記録されていなくともよい。
更に、本実施例では特に、PCA113の先頭部分は、記録管理情報エリア104の先頭部分と比較して、より外周方向に位置している。この先頭部分のズレに相当する大きさは、例えば光ディスク100の偏心(例えば貼り合わせ誤差による偏心や、ディスクの回転中心のズレによる偏心、或いはディスク反り返りによる偏心等)に相当する大きさであってもよい。偏心は、せいぜい数十μmオーダであるが、例えばDVDの規格上許容されている偏心の最大量は70μmであるため、この最大量に相当する大きさだけ夫々の先頭部分をずらすように構成してもよい。或いは、それ以上の大きさであってもそれ以下の大きさであってもよいが、より好ましくは偏心に相当する大きさに相応のマージンを加えた大きさであることが好ましい。或いは、PCA113の先頭部分の近傍領域(例えば、偏心に相当する大きさの領域等)においてOPCを行なわないように構成すれば、PCA113の先頭部分が、記録管理情報エリア104の先頭部分と揃うように構成してもよい。
そして、PCA113におけるデータ(例えば、後述のOPCパターン)の記録方向は、記録管理情報エリア104におけるデータ(例えば、各種制御情報)の記録方向と同じ外周方向へ向かっている。加えて、記録管理エリア114におけるデータの記録方向も、これらと同じく外周方向へ向かっている。他方、PCA103におけるデータの記録方向は、これらとは逆に記録動作を行なうたびに追記しながら内周方向へ向かっている。
このようにPCA113の先頭部分を記録管理情報ゾーン104の先頭部分よりも外周側へずらすことで、記録管理情報エリア104に各種制御情報が記録されていない状態で、PCA113にOPCパターンを記録することが可能となる。特に、PCA113の記録方向と記録管理情報エリア104の記録方向とが同一であるため、仮に記録管理情報エリア104に各種制御情報が記録されていったとしても、更に外周側に存在するPCA113においてOPCパターンを記録すれば、記録管理情報エリア104に各種制御情報が記録されていない状態で、PCA113にOPCパターンを記録することが可能となる。また、記録管理情報エリア104に各種制御情報が記録されていく速度よりも、PCA113にOPCパターンが記録されていく速度の方が速ければ、記録管理情報エリア104に各種制御情報が記録されていない状態で、PCA113にOPCパターンを記録することが可能となる。
この点、PCA113に記録されるOPCパターンは1ECCブロックから20ECCブロック(平均すると概ね2ECCブロック)に相当する大きさであり、原則として光ディスク100のローディング時に行なわれる。他方記録管理情報エリア104に記録される各種制御情報は、概ね1ECCブロックに相当する大きさであり、原則イジェクト時に記録されるに過ぎない。従って、一般的には記録管理情報エリア104に各種制御情報が記録されていく速度よりも、PCA113にOPCパターンが記録されていく速度の方が速い。このため、記録管理情報エリア104に各種制御情報が記録されていない状態で、PCA113にOPCパターンを記録することは概ね実現可能である。
このため、PCA113においては、常に或いは概ねL0層にデータが記録されていない状態でL1層にデータを記録するという記録条件の下での最適記録レーザパワーを求めることができる。また、PCA103においては、常に或いは概ねL1層にデータが記録されていない状態でL0層にデータを記録するという記録条件の下での最適記録レーザパワーを求めることができる。
ここで、具体的に、2層型の光ディスクにおける記録条件について、図3を参照しながら説明する。ここに、図3は、本実施例における情報記録媒体にデータを記録する条件を示す表である。
図3に示すように、L0層においては、条件1、2及び3の3つの記録条件に区別される。また、L1層においては、条件2、3及び4の3つの記録条件に区別される。図中に示す丸囲み数字は、夫々の記録層において、データの記録が行なわれる順番を示しているものである。
具体的には、L0層における記録条件1は、L1層にデータが未記録の記録領域に対応するL0層の記録領域にデータを記録する場合を示す。特に、L0層においてデータが記録された後も(特に、そのデータを再生する際にも)、対応するL1層の記録領域にはデータは記録されない。
L0層における記録条件2は、L1層にデータが未記録の記録領域に対応するL0層の記録領域にデータを記録する場合を示すという点では記録条件1と同じである。記録条件2は特に、L0層においてデータが記録された後に(特に、そのデータを再生する際に)、対応するL1層の記録領域にデータが記録される場合を示している。これは、L0層にデータを記録する場合に、対応するL1層にデータが記録されていなくとも、該L0層に記録されたデータを再生する場合に、対応するL1層にデータが記録されていると、L0層に記録されたデータの再生品質(例えば、再生信号のアシンメトリ値等)が異なってくるためである。
L0層における記録条件3は、L1層にデータが記録済の記録領域に対応するL0層の記録領域にデータを記録する場合を示す。即ち、先にL1層にデータが記録された後にL0層にデータが記録される場合を示す。
続いて、L1層における記録条件2は、L0層にデータが記録済の記録領域に対応するL1層の記録領域にデータを記録する場合を示す。即ち、先にL0層にデータが記録された後にL1層にデータが記録される場合を示す。
L1層における記録条件3は、L0層にデータが未記録の記録領域に対応するL1層の記録領域にデータを記録する場合を示すという点では記録条件4と同じである。この記録条件3は特に、L1層においてデータが記録された後に(特に、そのデータを再生する際に)、対応するL0層の記録領域にデータが記録される場合を示している。
L1層における記録条件4は、L0層にデータが未記録の記録領域に対応するL1層の記録領域にデータを記録する場合を示す。特に、L1層においてデータが記録された後も(特に、そのデータを再生する際にも)、対応するL0層の記録領域にはデータは記録されない。
以上のように、L0層及びL1層の夫々が上述の3つの記録条件を有している。そして、夫々の記録条件毎に最適記録レーザパワーは異なる場合がある。そして、上述したPCA103においてなされるOPCにより求められる最適記録レーザパワーは、L0層における記録条件1に対応する最適記録レーザパワー(即ち、本発明における「第1基準パワー」の一具体例)に相当する。また、PCA113においてなされるOPCにより求められる最適記録レーザパワーは、L1層における記録条件4に対応する最適な記録レーザパワー(即ち、本発明における「第2基準パワー」の一具体例)に相当する。
そして、OPCにより最適記録レーザパワーが求められる場合の記録条件以外の記録条件(即ち、L0層における条件2及び3、並びにL1層における条件2及び3)での最適記録レーザパワーは、算出情報120を用いて算出することができる。この算出動作については、後に詳述する(図8及び9参照)。また、L0層における記録条件1に対応する最適記録レーザパワー(即ち、本発明における「第1基準パワー」)からL1層における記録条件4に対応する最適記録レーザパワー(即ち、本発明における「第2基準パワー」)を算出するための情報(例えば、後述の比や差分等)や、或いはL1層における記録条件4に対応する最適記録レーザパワーからL0層における記録条件1に対応する最適記録レーザパワーを算出するための情報が含まれていれば、L0層における記録条件1に対応する最適記録レーザパワー及びL1層における記録条件4に対応する最適記録レーザパワーのいずれか一方をOPCにより求めることで、夫々の記録条件毎の最適記録レーザパワーを算出することができる。
以上の結果、本実施例に係る光ディスク100によれば、図3に示すような2層型の光ディスクにおける全ての記録条件毎に最適記録レーザパワーを算出することができる。このため、2層型の光ディスクにおけるいずれの記録条件の場合であっても、適切にデータを記録することが可能となる。即ち、データの記録品質を向上させることができ、その結果、該記録されたデータの再生品質の向上にもつながるという利点を有している。
また、例えば算出情報120として、最適記録レーザパワーの絶対値を含んでいれば、記録時において、全ての記録条件の下でOPC等を行なう必要がない。このため、OPCを行なう回数を減少することができるという利点をも有する。その結果、PCAの記録容量の効率的な利用、記録動作の簡略化、記録動作完了速度の向上或いは情報記録装置の処理負担の軽減を図ることができるという各種利益をも享受することができる。
尚、PCA103及び113が設けられる記録領域は、図2に示した位置に限らず、例えばリードインエリア102内に設けてもよいし、リードアウトエリア108やミドルエリア109内に設けてもよいし、或いはデータ記録エリア107やその他のエリアに設けてもよい。また、PCA103をL0層に複数設けるように構成してもよいし、或いはPCA113をL1層に複数設けるように構成してもよい。いずれの場合であっても、上述したように、PCA103にOPCパターンを記録する場合には、該PCA103(特に、OPCパターンを記録する記録領域)に対応するL1層の記録領域にデータが記録されていなければ足りる。また、PCA113にOPCパターンを記録する場合には、該PCA113(特に、OPCパターンを記録する記録領域)に対応するL0層の記録領域にデータが記録されていなければ足りる。
また、上述の説明は、パラレルトラックパス方式の光ディスクを具体例として説明したが、もちろんオポジットトラックパス方式の光ディスクについても同様データ構造を採用すれば、上述した各種利益を享受することができることは言うまでもない。更には、3層以上の多層型の光ディスクにおいても、同様のデータ構造を採用すれば、上述した各種利益を享受することができる。
(情報記録装置の実施例)
続いて、図4から図9を参照して、本発明の情報記録装置に係る実施例について説明を進める。
(1)基本構成
先ず、図4を参照して本実施例に係る情報記録装置の基本構成について説明する。ここに、図4は、本実施例に係る情報記録装置の基本構成を概念的に示すブロック図である。
図4に示すように、情報記録装置300は、プロセッサ354の制御下で、光ディスク100に情報を記録すると共に、光ディスク100に記録された情報を読み取る装置である。
情報記録装置300は、光ディスク100、スピンドルモータ351、光ピックアップ352、信号記録再生手段353、CPU(ドライブ制御手段)354、メモリ355、データ入出力制御手段356、LDドライバ358、OPCパターン発生器359、及びバス357により構成されている。
スピンドルモータ351は光ディスク100を回転及び停止させるもので、光ディスクへのアクセス時に動作する。より詳細には、スピンドルモータ351は、図示しないサーボユニット等によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク100を回転及び停止させるように構成されている。
光ピックアップ352は、本発明における「記録手段」の一具体例であって、光ディスク100への記録再生を行うもので、レーザ装置とレンズから構成される。より詳細には、光ピックアップ352は、光ディスク100に対してレーザビーム等の光ビームを、再生時には読み取り光として第1のパワーで照射し、記録時には書き込み光として第2のパワーで且つ変調させながら照射する。
信号記録再生手段353は、スピンドルモータ351と光ピックアップ352を制御することで光ディスク100に対して記録再生を行う。
CPU(ドライブ制御手段)354は、本発明における「制御手段」の一具体例であって、信号記録再生手段353、メモリ355と、バス357を介して接続され、各制御手段に指示を行うことで、情報記録装置300全体の制御を行う。通常、CPU354が動作するためのソフトウェアは、メモリ355に格納されている。
メモリ355は、記録再生データのバッファ領域や、信号記録再生手段353で使用出来るデータに変換する時の中間バッファとして使用される領域など情報記録装置300におけるデータ処理全般において使用される。また、メモリ355はこれらレコーダ機器としての動作を行うためのプログラムが格納されるROM領域と、映像データの圧縮伸張で用いるバッファやプログラム動作に必要な変数が格納されるRAM領域などから構成される。
本実施例では特に、メモリ355は、例えばROM、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリを含んでなり、上述の算出情報120が記録されていてもよい。但し、光ディスク100にこの算出情報120が記録されている場合には、メモリ355には算出情報が記録されていなくともよい。
データ入出力制御手段356は、例えば外部機器等から、光ディスク100に記録すべきデータの入力が行なわれる。そして、データ入出力手段356は、入力されたデータを、バス357を介して信号記録再生手段353へ出力する。尚、光ディスク100に記録されたデータを再生可能な場合は、データ入出力手段356は、液晶ディスプレイ等の外部出力機器へ再生されたデータを出力可能に構成されてもよい。
OPCパターン発生器359は、本発明における「較正手段」の一具体例であって、後述する各種ストラテジを用いて、本発明における「パターン情報」の一具体例たる所定のOPCパターンを生成するために用いられる。
LDドライバ358は、光ピックアップ352のレーザダイオード等を所定の周波数で発振させることで、該光ピックアップ352から照射されるレーザビームを制御する。
尚、図4を参照して説明した本実施例に係る情報記録装置300は、情報記録再生装置の実施例も兼ねる。即ち、信号記録再生手段353(例えば、ヘッドアンプやRF検出器等)を介して、記録情報を再生可能であり、本実施例は、情報再生装置の機能或いは情報記録再生装置の機能を含む。
(2)動作原理
続いて、図5から図9を随時参照して、本実施例に係る情報記録装置300の記録動作について説明する。
先ず、図5を参照して、本実施例に係る情報記録装置300の記録動作の概略について説明する。ここに、図5は、本実施例に係る情報記録装置300の記録動作全体の流れを示すフローチャートである。
図5において、先ず光ディスク100が装填されると、CPU354の制御下で、光ピックアップ352によりシーク動作が行われ、光ディスク100への記録処理に必要な各種管理用データが取得される。この管理用データに基づいて、CPU354の制御により、例えば外部入力機器等からの指示に応じて、インタフェースを介して光ディスク100へのデータの記録が行われる。
続いて、CPU354の制御の下で、まずL0層において、具体的にはPCA103においてOPC処理を行なう(ステップS101)。
ここで、OPC処理について、図6及び図7を参照しながら詳細な説明を加える。ここに、図6は、16パワーステップの場合の1回のOPC処理を示した模式的タイミングチャート図であり、図7は、最適記録レーザパワーとアシンメトリとの相関関係を概念的に示すグラフである。
まずCPU354による制御下で、光ピックアップ352がリードインエリア102内に設けられたPCA103(或いは、リードインエリア112内に設けられたPCA113)へ移動される。そして、OPCパターン発生器359及びLDドライバ358の動作により、順次段階的に(例えば、相互に異なる16段階の)記録レーザパワーが切り換えられて、OPCパターンがPCA103又は113に記録される。具体的には、図6に示すような基準OPCパターンが記録される。例えば2Tパルスに相当する短ピット(マーク)及び8Tパルスに相当する長ピット(マーク)を夫々同一の長さの無記録区間(スペース)と共に交互に形成した記録パターンが一つの例として挙げられる。
LDドライバ358は、このOPCパターン発生器359から出力されるOPCパターンにより、記録レーザパワーを順次段階的に切り換えるように、光ピックアップ352内の半導体レーザを駆動する。
更に、このようなPCA103又は113への試し書きの完了後には、CPU354の制御下で、該PCA103又は113において試し書きされたOPCパターンが再生される。具体的には、図示しないエンベロープ検波器に入力されたRF信号より、当該RF信号のエンベロープ検波のピーク値及びボトム値がサンプリングされる。その後、このようなOPCパターンの再生が、1回のOPC処理において、例えば記録されたOPCパターンの回数に応じて行われた後に、最適記録レーザパワーが求められる。即ち、これらのピーク値及びボトム値より求められるアシンメトリから、例えば記録特性の品質を表すジッタ値が最小付近となるような最適記録レーザパワーが求められる。
具体的には、図7に示すように、16段階に切り替えられた記録レーザパワー毎に記録されたOPCパターンのアシンメトリ値をサンプリングし、記録レーザパワーとの対応関係を作成する。具体的には、図7に示すようなグラフを作成してもよいし、記録レーザパワーとアシンメトリ値との対応関係を示す関数を作成してもよいし、或いは記録レーザパワーとアシンメトリ値との対応関係を示す表やテーブルであってもよい。そして、目標となるアシンメトリ値たるターゲットβを実現する記録レーザパワーが求められるべき最適記録レーザパワーとなる。例えばターゲットβが“0.02”であり、アシンメトリ値が0.02“となる記録レーザパワーが”18.2mW“であれば、求められるべき最適記録レーザパワーはこの”18.2mW“となる。
再び、図5において、ステップS101におけるOPC処理の結果、図3に示したようにL0層における記録条件1の場合の最適記録レーザパワーが求められる。
続いて、L1層において、具体的にはPCA113においてOPC処理を行なう(ステップS102)。ここでも、上述したような動作が繰り返され最適記録レーザパワーが求められる。ここでは、図3に示したようにL1層における記録条件4の場合の最適記録レーザパワーが求められる。
続いて、算出情報120を読み取る(ステップS103)。この算出情報120は、図2に示したように光ディスク100に記録されていれば、該光ディスク100より読み取り、情報記録装置300のメモリ355に記録されていれば、該メモリ355より読み取る。
尚、光ディスク100に記録されている算出情報120を優先的に読み取るように構成してもよいし、或いはメモリ355に記録されている算出情報120を優先的に読み取るように構成してもよい。また、例えばCPU354の制御の下で、光ディスク100及びメモリ355のいずれに算出情報120が記録されているかを判断するように構成してもよいし、CPU354の動作或いは情報記録装置300のユーザの選択に応じていずれを優先的に読み取るかを決定するように構成してもよい。
続いて、ステップS101及びステップS102において求められた最適記録レーザパワー、並びにステップS103において読み取られた算出情報120に基づいて、本発明における「算出手段」の一具体例たるCPU354の制御の下に、各記録条件における最適記録レーザパワーを算出する(ステップS104)。
ここで、算出情報120の具体例と該算出情報を用いて各記録条件における最適記録レーザパワーの算出の具体例について、図8及び図9を参照しながら説明する。ここに、図8は、アシンメトリ値を基準とする算出情報120を具体的に示す表であり、図9は、記録レーザパワー値を基準とする算出情報120を具体的に示す表である。
図8(a)に示すように、算出情報120として、各記録条件における最適記録パワーのターゲットβ(即ち、最適記録レーザパワーを実現するアシンメトリ値の絶対値)を有するように構成してもよい。
例えば、図8(a)の具体例について説明すると、L0層においては、記録条件1における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβは“0.05”である。また、記録条件2における最適記録レーザパワー(即ち、本発明における「第1最適パワー」の一具体例)を実現するターゲットβは“0.03”であり、記録条件3における最適記録レーザパワー(即ち、本発明における「第2最適パワー」の一具体例)を実現するターゲットβは“0.05”である。
また、L1層においては、記録条件2における最適記録レーザパワー(即ち、本発明における「第4最適パワー」の一具体例)を実現するターゲットβは“0.05”であり、記録条件3における最適記録レーザパワー(即ち、本発明における「第3最適パワー」の一具体例)を実現するターゲットβは“0.03”であり、記録条件4における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβは“0.05”である。
従って、これらのターゲットβに基づいて、L0層における夫々の最適記録レーザパワーを算出する際にはPCA103において、他方L1層における夫々の最適記録レーザパワーを算出する際にはPCA113においてOPCを行なう。例えば、L0層の記録条件2における最適記録レーザパワーを算出する(即ち、求める)際には、PCA103においてOPCを行い、ターゲットβが“0.03”となるような記録レーザパワーを、その記録条件における最適記録レーザパワーとして算出する(即ち、求める)。
尚、図5のステップS101におけるOPC動作に先立って予め算出情報120を読み込んでおけば、一度のOPC動作によって、L0層の各記録条件毎の最適記録レーザパワーを同時に求めることも可能である。また、図5のステップS102におけるOPC動作に先立って予め算出情報120を読み込んでおけば、一度のOPC動作によって、L1層の各記録条件毎の最適記録レーザパワーを同時に求めることも可能である。以下の各算出情報120の態様についても同様ことが言える。
図8(b)に示すように、算出情報120として、各記録条件における最適記録パワーのターゲットβの差分を有するように構成してもよい。即ち、所定の値を基準とする差分を算出情報120としてもよい。
例えば、図8(b)の具体例について説明すると、L0層においては、記録条件1における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβが基準の値となっている。このときの基準となるターゲットβの値は、図5のステップS101におけるOPC動作により算出できる。記録条件1における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの差分は、当然に“0”であり、記録条件2における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの差分は“−0.02”であり、記録条件3における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの差分は“0”である。具体的には、基準値たる記録条件1におけるターゲットβの値が“0.05”とすると、記録条件2におけるターゲットβの値は、0.05+(−0.02)=0.03となる。また、記録条件3におけるターゲットβの値は、0.05+0=0.05となる。
L1層においては、記録条件4における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβが基準の値となっている。記録条件2における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの差分は、 “0”であり、記録条件3における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの差分は“−0.02”であり、記録条件4における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの差分は、当然に“0”である。
図8(c)に示すように、算出情報120として、各記録条件における最適記録パワーのターゲットβの比を有するように構成してもよい。即ち、所定の値を基準とする比を算出情報120としてもよい。
例えば、図8(c)の具体例について説明すると、L0層においては、記録条件1における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβが基準の値となっている。記録条件1における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの比は、当然に“1”であり、記録条件2における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの比は“0.6”であり、記録条件3における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの比は“1”である。具体的には、基準値たる記録条件1におけるターゲットβの値が“0.05”とすると、記録条件2におけるターゲットβの値は、0.05×0.6=0.03となる。また、記録条件3におけるターゲットβの値は、0.05×1=0.05となる。
L1層においては、記録条件4における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβが基準の値となっている。記録条件2における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの比は、“1”であり、記録条件3における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの比は“0.6”であり、記録条件4における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの比は、当然に“1”である。
図9(a)に示すように、算出情報120として、各記録条件における最適記録パワー値(即ち、記録パワーの絶対値)を有するように構成してもよい。
例えば、図9(a)の具体例について説明すると、L0層においては、記録条件1における最適記録レーザパワーは“14.0mW”であり、記録条件2における最適記録レーザパワーは“13.8mW”であり、記録条件3における最適記録レーザパワーは“13.6mW”である。
また、L1層においては、記録条件2における最適記録レーザパワーは“17.6mW”であり、記録条件3における最適記録レーザパワーは“17.8mW”であり、記録条件4における最適記録レーザパワーは“18.0mW”である。
従って、これらの算出情報120に基づいて、記録層毎の各記録条件に応じた記録レーザパワーを設定する。この場合、あえてPCA103又は113においてOPCを行なう必要はないが、もちろんOPCを行ってもよい。
図9(b)に示すように、算出情報120として、各記録条件における最適記録パワーの差分を有するように構成してもよい。即ち、所定の記録レーザパワーの値を基準とする差分を算出情報120としてもよい。
例えば、図9(b)の具体例について説明すると、L0層においては、記録条件1における最適記録レーザパワーが基準の値となっている。記録条件1における最適記録レーザパワーの差分は、当然に“0mW”であり、記録条件2における最適記録レーザパワーの差分は“−0.2mW”であり、記録条件3における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの差分は“−0.4mW”である。具体的には、基準値たる記録条件1における最適記録レーザパワーの値が“14.0mW”とすると、記録条件2における最適記録レーザパワーの値は、14.0+(−0.2)=13.8mWとなる。また、記録条件3における最適記録レーザパワーの値は、14.0+(−0.4)=13.6mWとなる。
L1層においては、記録条件4における最適記録レーザパワーが基準の値となっている。記録条件2における最適記録レーザパワーの差分は、 “−0.4mW”であり、記録条件3における最適記録レーザパワーの差分は“−0.2mW”であり、記録条件4における最適記録レーザパワーの差分は、当然に“0mW”である。
図9(c)に示すように、算出情報120として、各記録条件における最適記録パワーの比を有するように構成してもよい。即ち、所定の記録レーザパワーの値を基準とする比を算出情報120としてもよい。
例えば、図9(c)の具体例について説明すると、L0層においては、記録条件1における最適記録レーザパワーが基準の値となっている。記録条件1における最適記録レーザパワーの比は、当然に“1”であり、記録条件2における最適記録レーザパワーの比は“0.986”であり、記録条件3における最適記録レーザパワーの差分は“0.971”である。具体的には、基準値たる記録条件1における最適記録レーザパワーの値が“14.0mW”とすると、記録条件2における最適記録レーザパワーの値は、14.0×0.986=13.8mWとなる。また、記録条件3における最適記録レーザパワーの値は、14.0×0.971=13.6mWとなる。
L1層においては、記録条件4における最適記録レーザパワーが基準の値となっている。記録条件2における最適記録レーザパワーの比は、“0.978”であり、記録条件3における最適記録レーザパワーの比は“0.989”であり、記録条件4における最適記録レーザパワーを実現するターゲットβの比は、当然に“1”である。
このように、算出情報120として、図9に示すように、最適レーザパワーの値を直接的に示す絶対値や比や差分を示す情報を用いてもよいし、或いは、図8に示すように、最適レーザパワーの値を間接的に示すアシンメトリ値の絶対値や比や差分を示す情報を用いてもよい。また、算出情報120には、これらのアシンメトリ値や最適レーザパワー値に加えて又は代えて、例えば変調度や再生エラーレート等に代表される、他の最適レーザパワーの値を直接的に又は間接的に示すような比や差分や絶対値等を示す情報を用いるように構成してもよい。
尚、算出情報120として、光ディスク100上における記録位置の変化(即ち、光ピックアップ352がレーザビームを照射する位置の変化)に応じた比や差分等が記録されていてもよい。例えば、光ディスク100の内周側と外周側では、その記録面上における記録特性の相違により、最適記録レーザパワーが変化することもありえる。従って、記録位置の変化に起因する最適記録レーザパワーの変化に対応して、算出情報120に含まれる比や差分或いは記録レーザパワー値も例えば内周側と外周側との双方を有しているように構成してもよい。
また、算出情報120として、図8及び図9に示す情報のほかに、L0層とL1層との最適記録レーザパワーの比や差分を示す情報を用いてもよい。例えば、図9(a)に示すL1層の記録条件4の最適記録レーザパワーである“18.0mW”は、L0層の記録条件1の最適記録パワーである“14.0mW“を基準とする比情報として、“1.286”と示される。図9(a)に示すL1層の記録条件4の最適記録レーザパワーである“18.0mW”は、L0層の記録条件1の最適記録パワーである“14.0mW“を基準とする差分情報として、“+4.0mW”と示される。このように異なる層間の関係を示す算出情報120を持つことにより、L0層及びL1層のいずれか一方のOPCのみで全ての記録条件における最適記録パワーを算出することが可能である。
以上の結果、本実施例に係る情報記録装置300によれば、図3に示すような2層型の光ディスクにおける全ての記録条件毎に最適記録レーザパワーを算出することができる。このため、2層型の光ディスクにおけるいずれの記録条件の場合であっても、適切にデータを記録することが可能となる。具体的には、記録したデータの特性として、より好適なアシンメトリ値や反射率や変調度やジッタ値等を得ることができるし、また良好な記録感度を実現することができる。即ち、上述した本実施例に係る光ディスク100が有する各種利益を享受することが可能となる。
尚、図5においては、データの記録動作に入る前に算出情報120を読み取っているが、必ずしもこの時点で算出情報120を読み取らなくともよい。例えば実際に所定の記録条件でデータの記録を行なうと判断したときに、必要な算出情報を読み取り、当該記録条件における最適記録レーザパワーを算出するように構成してもよい。但し、記録動作の前に予め各記録条件における最適記録レーザパワーを算出しておけば、記録動作時において記録レーザパワーの算出動作を行なう必要がない。即ち、LDドライバ358により、発振させるレーザ光のパワーを変更すれば足りる。従って、記録動作の迅速化を図るという点からは、図5に示すように、記録動作の前に予め最適レーザパワーを算出しておくことが好ましい。
また、メモリ355には、例えば情報記録装置300の製造メーカ等により、その製造時に予め算出情報120を記録するように構成してもよいし、或いは、CD−ROMやDVD−ROM等の光ディスク、ICカードやメモリスティック、SDカード等のリムーバル型メディアを用いて、適宜記録するように構成してもよい。或いは、有線や無線の形態を採るネットワーク経由で適宜記録するように構成してもよい。
そして、光ディスク100に記録された算出情報120も、書き換えが可能な態様で記録されていれば、情報記録装置300の動作により適宜書き換えるように構成してもよい。また、光ディスク100に記録されている算出情報120をメモリ355に記録するように構成してもよい。特に、記録動作中に随時各記録条件における最適記録レーザパワーを算出する態様では、相対的に読取速度の速いメモリ355に算出情報120が記録されていれば、最適記録レーザパワーの算出に要する時間を短縮することができるという利点も有することとなる。
尚、上述の実施例では、光ディスク100の一具体例として、2層型の光ディスクを例にして説明を進めたが、もちろん3層以上の多層型の光ディスクであっても同様の利益を享受することは可能である。即ち、基準パワーを適切に算出でき、且つ夫々の記録層の記録条件に応じた算出情報に基づいて、様々な記録条件下での最適パワーを比較的容易に算出することができる。
また、上述の実施例では、情報記録媒体の一例として光ディスク100及び情報記録装置の一例として光ディスク100に係るレコーダについて説明したが、本発明は、光ディスク及びそのレコーダに限られるものではなく、他の高密度記録或いは高転送レート対応の各種情報記録媒体並びにそのレコーダにも適用可能である。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びに、記録制御用のコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明に係る情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラムは、例えば、DVD等の高密度光ディスクに利用可能であり、更にDVDレコーダ等の情報記録装置に利用可能である。また、例えば民生用或いは業務用の各種コンピュータ機器に搭載される又は各種コンピュータ機器に接続可能な情報記録装置等にも利用可能である。



Claims (12)

  1. レーザ光を照射することで記録情報を記録するための第1記録層と、
    前記第1記録層を介して前記レーザ光を照射することで前記記録情報を記録するための第2記録層と
    を備え、
    前記第2記録層は、前記レーザ光の最適パワーを求めるためのパターン情報を記録するためであって、且つ前記記録情報が未記録である前記第1記録層の記録領域に対応する第1較正用エリアを有し、
    前記第1較正用エリアの先頭部分は、前記未記録である前記第1記録層の記録領域の先頭部分を基準として、前記パターン情報を記録する方向へ所定距離だけ移動した位置に配置されることを特徴とする情報記録媒体。
  2. 前記記録情報が未記録である前記第1記録層の記録領域は、前記記録情報の記録及び再生のうち少なくとも一方を管理するための管理情報を記録するための管理情報エリアであって、
    前記管理情報エリアにおいて前記管理情報を記録する方向と前記第1較正用エリアにおいて前記パターン情報を記録する方向は同一であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体。
  3. 前記所定距離は、少なくとも前記第1記録層と前記第2記録層との間の偏心に相当する距離であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体。
  4. 前記第1及び第2記録層の少なくとも一方は、所定の基準値に対する前記最適パワーの比を示す比情報、前記基準値と前記最適パワーとの差分を示す差分情報、並びに前記最適パワーのうち少なくとも一つが記録されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体。
  5. 請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体であって、前記第1記録層が、前記パターン情報を記録するためであって且つ前記記録情報が未記録である前記第2記録層の記録領域に対応する第2較正用エリアを有している情報記録媒体に前記記録情報を記録可能な記録手段と、
    前記第1較正用エリア及び前記第2較正用エリアのうち少なくとも一方に前記パターン情報を記録するように前記記録手段を制御することで、前記レーザ光の基準パワーを求める較正手段と、
    前記基準パワーに基づいて、前記記録情報を前記第1記録層及び前記第2記録層の少なくとも一方へ記録する際の前記レーザ光の最適パワーを算出する算出手段と、
    前記第1較正用エリアにおいて前記パターン情報を記録する方向が、前記記録情報が未記録である前記第1記録層の記録領域において前記記録情報を記録する方向と同一となるように前記記録手段を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする情報記録装置。
  6. 前記較正手段は、
    前記第2較正用エリアに前記パターン情報を記録するように前記記録手段を制御し、前記記録情報が未記録である前記第2記録層の記録領域に対応する前記第1記録層の記録領域に前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の第1基準パワーを求める第1較正手段と、
    前記第1較正用エリアに前記パターン情報を記録するように前記記録手段を制御し、前記記録情報が未記録である前記第1記録層の記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域に前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の第2基準パワーを求める第2較正手段と
    を備えることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の情報記録装置。
  7. 前記最適パワーは、
    前記第1記録層の記録領域に前記記録情報を記録した後に当該第1記録層の記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域へ前記記録情報を記録する場合の、前記記録情報が未記録である前記第2記録層の記録領域に対応する前記第1記録層の記録領域に前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の最適パワーたる第1最適パワーと、
    前記記録情報が記録済である前記第2記録層の記録領域に対応する前記第1記録層の記録領域に、前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の最適パワーたる第2最適パワーと、
    前記第2記録層の記録領域に前記記録情報を記録した後に当該第2記録層の記録領域に対応する前記第1記録層の記録領域へ前記記録情報を記録する場合の、前記記録情報が未記録である前記第1記録層の記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域に前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の最適パワーたる第3最適パワーと、
    前記記録情報が記録済である前記第1記録層の記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域に、前記記録情報を記録する場合の前記レーザ光の最適パワーたる第4最適パワーと
    の少なくとも一つを含んでなることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の情報記録装置。
  8. 前記算出手段は、前記最適パワーを算出するための情報である算出情報を用いて前記最適パワーを算出することを特徴とする請求の範囲第5項に記載の情報記録装置。
  9. 前記算出情報は、前記基準パワーを基準値とする前記最適パワーの比を示す比情報が含まれていることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の情報記録装置。
  10. 前記算出情報は、前記基準パワーと前記最適パワーとの差分を示す差分情報が含まれていることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の情報記録装置。
  11. 請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体であって、前記第1記録層は、前記パターン情報を記録するためであって且つ前記記録情報が未記録である前記第2記録層の記録領域に対応する第2較正用エリアを有している情報記録媒体に前記記録情報を記録する記録手段を備える情報記録装置における情報記録方法であって、
    前記記録手段を制御することで、前記記録情報を記録する記録工程と、
    前記第1較正用エリア及び前記第2較正用エリアのうち少なくとも一方に前記パターン情報を記録するように前記記録手段を制御することで、前記レーザ光の基準パワーを求める較正工程と、
    前記基準パワーに基づいて、前記記録情報を前記第1記録層及び前記第2記録層の少なくとも一方へ記録する際の前記レーザ光の最適パワーを算出する算出工程と、
    前記第1較正用エリアにおいて前記パターン情報を記録する方向が、前記記録情報が未記録である第1記録層の記録領域において前記記録情報を記録する方向と同一となるように前記記録手段を制御する制御工程と
    を備えることを特徴とする情報記録方法。
  12. 請求の範囲第5項に記載の情報記録装置に備えられたコンピュータを制御する記録制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記較正手段、前記算出手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。

JP2006535774A 2004-09-09 2005-09-07 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム Pending JPWO2006028114A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004262615 2004-09-09
JP2004262615 2004-09-09
PCT/JP2005/016393 WO2006028114A1 (ja) 2004-09-09 2005-09-07 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2006028114A1 true JPWO2006028114A1 (ja) 2008-07-31

Family

ID=36036395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006535774A Pending JPWO2006028114A1 (ja) 2004-09-09 2005-09-07 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20080074972A1 (ja)
EP (1) EP1788561A4 (ja)
JP (1) JPWO2006028114A1 (ja)
KR (1) KR100869270B1 (ja)
CN (1) CN100530368C (ja)
TW (1) TWI362658B (ja)
WO (1) WO2006028114A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4664425B2 (ja) * 2009-06-05 2011-04-06 株式会社日立製作所 多層光ディスクの記録方法
JP2011008843A (ja) * 2009-06-24 2011-01-13 Hitachi Ltd 多層光ディスクおよびその記録方法
JP5455523B2 (ja) * 2009-09-25 2014-03-26 パナソニック株式会社 記録再生制御情報を持った情報記録媒体およびその記録再生装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3720624B2 (ja) * 1999-04-26 2005-11-30 株式会社リコー 光ディスク記録再生装置と光ディスクの最適記録パワー値決定方法
JP3720644B2 (ja) 1999-08-06 2005-11-30 株式会社リコー 最適記録パワー値決定方法と最適記録パワー値決定装置
EP1318509B1 (en) * 2000-09-13 2011-11-09 Panasonic Corporation Optical information recording medium and optical information recording method, optical information recording device
US20020136122A1 (en) * 2001-03-21 2002-09-26 Kazuhiko Nakano Optical information record medium, method of recording information on optical information record medium, and information recording apparatus
US20040085874A1 (en) * 2002-10-28 2004-05-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical information recording medium, optical recording and reproducing method and optical recording and reproducing apparatus
JP4596752B2 (ja) * 2003-06-17 2010-12-15 ソニー株式会社 記録装置及び記録方法
JP2005038584A (ja) * 2003-06-25 2005-02-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ディスクとその製造方法、並びに、この光ディスクを用いたデータの記録方法及び再生方法
JP4424211B2 (ja) * 2004-04-09 2010-03-03 日本ビクター株式会社 情報記録媒体の記録方法及び記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2006028114A1 (ja) 2006-03-16
CN101015004A (zh) 2007-08-08
EP1788561A4 (en) 2008-08-20
CN100530368C (zh) 2009-08-19
KR20070057174A (ko) 2007-06-04
TWI362658B (en) 2012-04-21
EP1788561A1 (en) 2007-05-23
TW200623066A (en) 2006-07-01
KR100869270B1 (ko) 2008-11-18
US20080074972A1 (en) 2008-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7539114B2 (en) Recording apparatus and recording method
JPWO2005122159A1 (ja) 情報記録媒体、並びに情報記録装置及び方法
US20070217313A1 (en) Information Recording Medium, Information Recording Device and Method, and Record Controlling Computer Program
US20050276212A1 (en) Information record medium, and information record apparatus and method
JP4043490B2 (ja) 情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム
KR100869270B1 (ko) 정보 기록 매체, 정보 기록 장치 및 방법
JP4502138B2 (ja) 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム
JP4837945B2 (ja) 記録装置
JP4502139B2 (ja) 情報記録装置及びコンピュータプログラム
JPWO2005031719A1 (ja) 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報記録再生装置及び方法、並びにコンピュータプログラム
JP2006179162A (ja) 情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム
JP2006179162A6 (ja) 情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム
JP4475428B2 (ja) 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム
KR100836700B1 (ko) 기록 장치 및 기록 방법
KR100852227B1 (ko) 기록 장치, 기록 방법 및 컴퓨터 프로그램
JP2005276390A (ja) 光ディスク媒体、記録再生装置、レーザパワー決定方法
JP4877409B2 (ja) 記録装置、記録方法
US7801007B2 (en) Information recording medium, and information recording apparatus and method
WO2006028115A1 (ja) 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム
WO2005122160A1 (ja) 情報記録媒体、並びに情報記録装置及び方法
JPWO2009072179A1 (ja) 記録装置及び方法、コンピュータプログラム、並びに記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080522

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080610

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080905