JPWO2006022132A1 - 高周波回路およびこれを用いた通信装置 - Google Patents

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    • H03H11/28Impedance matching networks
    • H03H11/30Automatic matching of source impedance to load impedance

Abstract

異なる通信規格に対応して受信周波数が変化したことにより、整合状態から外れようとする際に、整合回路を自動的に可変させ最良な条件でインピーダンス整合を行えるようにする。ダミー回路101はインピーダンス可変整合回路106と同等の構成を有する回路、基準インピーダンス回路103は、信号処理回路107のインピーダンスを実現する回路である。試験信号は試験信号発振器100からダミー回路101に印加され、ダミー回路101と基準インピーダンス回路103との分圧信号は信号比較回路102へ入力され、入力端子104から入力された信号レベルと比較され、整合条件からのずれが算出される。そのずれ信号を用いてインピーダンス可変整合回路106とダミー回路101のインピーダンスを制御する。

Description

本発明は、高周波回路およびこれを用いた通信装置に関し、特に入力される信号の周波数、周波数帯が変化しても整合状態を維持することのできる高周波回路とこれを用いた通信装置に関するものである。
近年、無線通信用回路は異なる通信方式にも単一のシステムで対応可能となることが要求されている。通信規格が異なることにより使用する周波数帯も異なることもあり、無線通信システム内の回路においては異なる周波数に対応する場合はその周波数に対応する整合回路が必要となる。インピーダンス整合とは、2つの回路を接続する時、接続点からみた両回路のインピーダンスを等しくして、電圧や電流の反射による損失を防ぐことである。例えば、従来異なる周波数帯の信号を使用するマルチバンド対応の端末では信号の増幅器の整合回路構成は、周波数帯によって電力を最大または雑音のレベルを最小にする最適な条件が異なるため、通常は増幅器を使用する周波数帯の数だけ用意する必要があった(例えば、特許文献1参照)。図15は、特許文献1にて開示された従来のマルチバンド高周波増幅回路の構成を示すブロック図である。
この構成では、信号を入力する入力端子1A、信号を出力する出力端子2A、信号を増幅する能動素子を有する増幅部30A、入力端子1Aと増幅部30Aのインピーダンス整合を行う入力整合回路10A、出力端子2Aと増幅部30Aのインピーダンス整合を行う出力整合回路20Aから第1の増幅回路を構成し、また、信号を入力する入力端子1B、信号を出力する出力端子2B、信号を増幅する能動素子を有する増幅部30B、入力端子1Bと増幅部30Bのインピーダンス整合を行う入力整合回路10B、出力端子2Bと増幅部30Bのインピーダンス整合を行う出力整合回路20Bから第2の増幅回路を構成している。
そして、これら2つの増幅回路を異なる周波数帯域で動作させるよう単純に同一チップ上に構成し、さらに増幅部30A用の第1バイアス回路40A、増幅部30B用の第2バイアス回路40B、それら第1、第2バイアス回路40A、40Bの一方を選択するためのバイアススイッチ回路50も同チップ上に構成したものである。3A、3Bは、第1、第2バイアス回路40A、40Bの切替えと増幅部30A、30Bへの印加電圧の制御を行うための信号が入力されるバイアス制御端子であり、4は電源端子である。このように構成することによって、2個の増幅回路を選択的に動作させ、希望する周波数帯の利得を得ることができる。
一方、マルチバンドに一つの整合回路によって対応する回路の開発も行われている(例えば、特許文献2参照)。図16(a)、(b)は、特許文献2にて開示された高周波回路のブロック図である。図16(a)に示すように、電磁波を放射および受信するアンテナ5が整合回路6と接続してあり、整合回路6は、バンドスイッチ7の可動接点側と接続してある。このバンドスイッチ7の可動接点は、第1の周波数を使用するシステムに対応する場合には第1の高周波回路8側の固定接点に接続し、第2の周波数を使用するシステムに対応する場合には第2の高周波回路9側の固定接点に接続する。
ここで、整合回路6は第1の周波数を使用するシステムに対応する際にはアンテナ5のインピーダンスと第1の高周波回路8のインピーダンスとの整合を行い、第2の周波数を使用するシステムに対応する際にはアンテナ5のインピーダンスと第2の高周波回路9のインピーダンスとの整合を行う。また、高周波回路8、9は、高周波信号の送信処理および受信処理を行う。ここでは、各高周波回路8、9のインピーダンスは約50Ωであるとする。
図16(b)は、整合回路6の内部構成を示す図である。第1〜第3の回路61〜63を備えており、第1の回路61は、第1の周波数に対応する際アンテナ5のインピーダンス値を所定値(ここでは50Ω程度)に変換し、第2の周波数に対応する際アンテナ5のインピーダンス値を任意の値に変換する。第2の回路62は、第1の回路61で処理されたインピーダンス値を第1の周波数のときは変化させないで、第2の周波数のときはレジスタンス値およびコンダクタンス値が所定の値になるように、ここでは、レジスタンス値が50Ω未満かつコンダクタンス値が0.02[1/Ω]未満となる範囲内に変換する。
第3の回路63は、第2の回路62で処理されたインピーダンス値を第1の周波数のときは変化させないで、第2の周波数のときには所定値(ここでは50Ω程度)に変換する。
特開2000−332551号公報 特開平11−205183号公報
上述した従来の、複数の異なる周波数に対応する回路をチップ上に並列配置し、切り換えて使用する方法では、それぞれの周波数に対応する整合回路が必要となりさらにその回路を切り換えるスイッチが必要となるためチップサイズが増大する。一方、一つの整合回路を2バンドで併用する従来例では、回路設計条件が厳しくなる上に整合回路での信号減衰が大きくなる。さらに、従来の整合回路では、固定の回路が用いられていたため、同一バンド内であっても良好な整合条件を維持することができなかった。すなわち、通常は利用するバンドの中央付近で整合がとれるように設計されるため、バンドの上下端付近においては整合条件からからのずれが大きくなる問題があった。
本発明の課題は、上述した従来技術の問題点を解決することであって、その目的は、比較的簡素な回路構成の高周波回路によって、異なる通信規格に対応してあるいは同一周波数帯内で周波数が変化しても常に安定して整合条件を満たすことができるようにすることである。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、入力信号が入力されるインピーダンス可変整合回路と、前記インピーダンス可変整合回路と同一又は同等のインピーダンス特性を再現できるダミー回路と、入力信号と同一若しくは近似の周波数における前記ダミー回路のインピーダンスと基準値との差分を検出する検出回路と、を備え、前記検出回路の出力に応じて前記インピーダンス可変整合回路および前記ダミー回路のインピーダンスを制御することを特徴とする高周波回路、が提供される。
また、上記の目的を達成するため、本発明によれば、入力信号が入力されるインピーダンス可変整合回路と、前記インピーダンス可変整合回路と同一又は同等のインピーダンス特性を再現できるダミー回路と、基準インピーダンス回路と、入力信号と同一若しくは近似の周波数における前記ダミー回路と前記基準インピーダンス回路とのインピーダンスの差分を検出する検出回路と、を備え、前記検出回路の出力に応じて前記インピーダンス可変整合回路および前記ダミー回路のインピーダンスを制御することを特徴とする高周波回路、が提供される。
そして、前記ダミー回路、または、前記ダミー回路および前記基準インピーダンス回路には入力信号と同一若しくは近似の周波数の試験信号が印加され、その試験信号は、好ましくは、前記インピーダンス可変整合回路に入力される信号をベースバンド信号若しくは中間周波数信号に変換するために用いられる局部発振器から得る。
本発明の高周波回路では、インピーダンス可変整合回路と同一の構成のダミー回路を所望の値にするように調整する手段を、同時にインピーダンス可変整合回路にも適用することでそのインピーダンスにインピーダンス可変整合回路のインピーダンスを調整している。そのため、ダミー回路のインピーダンスをインピーダンス可変整合回路が整合をとるべき回路のインピーダンスに調整することにより、入力信号の周波数によらず、自動的に整合条件を満たすように調整することができる。また、周波数帯毎に高周波増幅器を設けたりスイッチによって整合回路を切り換えたりするものではないため、回路を簡素化することができ、チップのダウンサイジングを実現することができる。
本発明の高周波回路の第1の実施の形態を示すブロック図。 本発明の高周波回路の第2の実施の形態を示すブロック図。 本発明の高周波回路の第3の実施の形態を示すブロック図。 本発明の高周波回路において用いられる整合回路およびダミー回路の具体的一例を示す回路図。 本発明の高周波回路において用いられる整合回路およびダミー回路の他の具体例を示す回路図。 本発明の高周波回路において用いられる信号比較回路の具体例を示す図。 本発明の高周波回路において用いられる信号比較回路の他の具体例を示す図。 本発明の高周波回路において用いられる整流回路の具体例を示す回路図。 本発明の高周波回路において用いられる電力検出器の具体例を示すブロック図。 本発明の高周波回路において用いられる演算器の具体的一例を示す回路図。 本発明の高周波回路において用いられる演算器の別の具体例を示す回路図。 本発明の受信機の一実施の形態を示すブロック図。 本発明の受信機の他の実施の形態を示すブロック図。 本発明の高周波回路の一実施例を示すブロック図。 従来のマルチバンドシステムの整合回路の構成を示すブロック図(第1の従来例)。 従来のマルチバンドシステムの整合回路の構成を示すブロック図(第2の従来例)。
符号の説明
100 試験信号発振器
101 ダミー回路
102 信号比較回路
103 基準インピーダンス回路
104 他の入力端子
105、401、801、901、1001、1002、1401 入力信号端子
106 インピーダンス可変整合回路
107 信号処理回路
108、404、802、904、1004、1405 出力信号端子
109 インピーダンス制御電圧入力部節点
201、202、805、1005 抵抗体
301、302 電流検出器
402、806、1006 容量
403 アクティブインダクタ
405、503、1102 直流バイアス端子
501 可変容量
502 インダクタ
601、602 入力端子
603、604 整流回路
605 演算器
606、1207 出力端子
701、702 電力検出器
803、804 ダイオード
902 リミッタ
902a、902b、902c、902d、902e、902f 差動増幅器
903 検波器
903a、903b、903c、903d、903e トランジスタ
1000、1202、1202a、1202b 自動整合回路
1003 オペアンプ
1101 能動素子
1201 アンテナ
1203 局部発振器
1203a 第1の局部発振器
1203b 第2の局部発振器
1204 整合回路
1205 低雑音増幅器
1206、1206a、1206b、1206c ミキサ
1301 可変増幅器
1402 入力側整合回路
1403 低雑音増幅段
1404 出力側整合回路
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図1は、本発明に係る高周波回路の第1の実施の形態を示すブロック図であって、入力側の整合回路に本発明を適用した場合の例を示す。入力信号端子105、出力信号端子108間に、入力側にインピーダンス可変整合回路106を備えた信号処理回路107が接続されている。信号処理回路107は、例えば高周波増幅回路であり、入力信号端子105には、例えばアンテナからの受信信号が入力され、出力信号端子108からの出力信号は、例えば出力側整合回路を介してミキサに入力される。試験信号発振器100からの出力される試験信号はダミー回路101と基準インピーダンス回路103との直列接続回路に入力される。試験信号発振器100の発振周波数は、入力信号端子105に入力される信号の周波数と同一または極めて近い値となっている。ダミー回路101は信号処理回路107のインピーダンス特性を再現できる回路またはインピーダンス可変整合回路106と同じ構成の回路である。基準インピーダンス回路103は、インピーダンス可変整合回路106がインピーダンス整合すべき前段回路の出力インピーダンスを再現する回路またはインピーダンス可変整合回路106によってその前後の整合条件が満たされた際のインピーダンス可変整合回路のインピーダンスを再現する回路であって、抵抗体または能動素子による可変抵抗で構成される。すなわち、そのインピーダンス値は周波数によらず一定である。試験信号発振器100の発振出力の、ダミー回路101と基準インピーダンス回路103との分圧回路による分圧信号は、信号比較回路102の一方の入力端子に入力され、他の入力端子104に入力される信号の電圧値と比較される。信号比較回路102の他の入力端子104には、試験信号発振器100の出力電圧の半分の電圧が入力されている。信号比較回路102の出力は、インピーダンス制御電圧入力部節点109を介してインピーダンス可変整合回路106およびダミー回路101に入力され、それらの回路のインピーダンスを制御する。図1中において、破線内に構成される自動整合回路1000内に形成される制御ループにより、ダミー回路101のインピーダンスは、基準インピーダンス回路103のそれと一致するように制御される。同時に、インピーダンス可変整合回路106のインピーダンスも基準インピーダンス回路103のそれと一致するように制御される。
いま、定常状態にあるものとすると、試験信号発振器100の発振周波数は入力信号端子105に入力される信号の周波数に一致しており、そしてダミー回路101とインピーダンス可変整合回路106のインピーダンスは基準インピーダンス回路103のインピーダンスと一致している。すなわち、信号処理回路107の入力側のインピーダンスは整合された状態にある。ここで、試験信号発振器100の発振周波数と入力信号端子105に入力される信号の周波数とが変化したとすると、ダミー回路101とインピーダンス可変整合回路106のインピーダンスが変化して、信号処理回路107の入力側は整合状態が維持されなくなる。このとき、信号比較回路102は、ダミー回路101のインピーダンスが基準インピーダンス回路103のそれからずれたことを検知する。そして、その検知信号によってダミー回路101のインピーダンスを制御するという制御ループの作用により、ダミー回路101のインピーダンスは基準インピーダンス回路103のそれに戻される。同時に、インピーダンス可変整合回路106のインピーダンスもインピーダンス制御電圧入力部節点109を介して入力される前記検知信号により元の値に戻される。すなわち、信号処理回路107の入力側はインピーダンス整合のとれた状態に復帰する。
以上述べた実施の形態は入力側の整合に関するものであるが、出力側に適用するようにしてもよい。また、ダミー回路101と基準インピーダンス回路103の接続が入れ替わったとしても同等の効果が得られる。
また、本実施の形態では、基準インピーダンス回路のインピーダンスはインピーダンス可変整合回路の所望のインピーダンスを実現する回路であったが、必ずしもそのようにする必要はなく、適当な抵抗値の抵抗体であってもよい。この場合、基準インピーダンス回路の抵抗値に合わせて信号比較回路の他方の入力端子104に入力される電圧値を変えなければならない。例えば基準インピーダンス回路のインピーダンスを所望のインピーダンスの半分の抵抗値となるように構成するとその比に相当する電圧値、つまり試験信号電圧の1/3の電圧を入力端子104に入力する必要がある。
図2は、本発明に係る高周波回路の第2の実施の形態を示すブロック図であって、入力側の整合回路に本発明を適用した場合の別の例を示す。本実施の形態では、第1の実施の形態に比較してインピーダンスの検出手段が異なる。本実施の形態においては、試験信号発振器100から出力される試験信号は、ダミー回路101と抵抗体201によって構成される分圧回路、および、基準インピーダンス回路103と抵抗体202によって構成される分圧回路にそれぞれ入力される。抵抗体201と抵抗体202とは同じ抵抗値に形成されている。二つの分圧回路から得られる二つの分圧信号は、信号比較回路102の二つの入力端子へ入力され、そして比較される。
本実施の形態も先の実施の形態の場合と同様に動作する。すなわち、定常状態においては、ダミー回路101とインピーダンス可変整合回路106のインピーダンスは、基準インピーダンス回路103のそれと一致しており、信号処理回路107の入力側はインピーダンス整合のとれた状態にある。入力信号端子105から入力される信号の周波数が変化すると、ダミー回路101とインピーダンス可変整合回路106のインピーダンスも変化するが、制御ループの作用により、ダミー回路101のインピーダンスが基準インピーダンス回路103の値に戻され、同時にインピーダンス可変整合回路106のインピーダンスも元の値に戻されて、信号処理回路107の入力側はインピーダンス整合のとれた状態に復帰する。本実施の形態によれば、第1の実施の形態において必要であった、信号比較器の入力端子104に入力する信号を作成する必要がなくなるという効果が得られる。
以上述べた実施の形態は入力側の整合に関するものであるが、出力側に適用するようにしてもよい。また、ダミー回路101と抵抗体回路201の接続、および、基準インピーダンス回路103と抵抗素子202の接続が入れ替わったとしても同等の効果が得られる。
図3は、本発明に係る高周波回路の第3の実施の形態を示すブロック図であって、入力側の整合回路に本発明を適用したさらに別の例を示す。本実施の形態では、第2の実施の形態に比較して分圧した電圧を比較するのではなく、ダミー回路101および基準インピーダンス回路103に流れる電流に相当する電圧値を電流検知器301、302で検知し、その検知信号を信号比較回路102の二つの入力端子に入力する。本実施の形態の動作も先の第1、第2の実施の形態の場合と同様である。以上述べた実施の形態は入力側の整合に関するものであるが、出力側に適用することもできる。
図4は、インピーダンス調整機能を有するインピーダンス可変整合回路又はダミー回路の具体的構成例を示す回路図である。この回路は、容量402とアクティブインダクタ403との直列回路により構成されている。401は入力信号端子、404は出力信号端子、405は、アクティブインダクタ403に制御電圧を供給する直流バイアス端子である。直流バイアス端子405には、インピーダンス制御電圧入力部節点109からの信号が入力される。ダミー回路が、信号処理回路107のインピーダンス特性を再現する回路である場合、容量402は段間容量、又はその容量に加え例えばトランジスタのゲート・ソース間の容量などを含むものである。この構成例の場合、整合回路およびダミー回路のインピーダンスは直流バイアス端子405に印加する電圧の制御により調整することができる。
図5は、インピーダンス調整機能を有するインピーダンス可変整合回路又はダミー回路の別の具体的構成例を示す回路図である。この回路は、入力信号端子401−出力信号端子404間に接続された、可変容量501とインダクタ502との直列回路により構成されている。503は、可変容量501を制御する電圧を供給する直流バイアス端子である。直流バイアス端子503には、インピーダンス制御電圧入力部節点109からの信号が入力される。ダミー回路が、信号処理回路107のインピーダンス特性を再現する回路である場合、可変容量501は段間容量、又はその容量に加え例えばトランジスタのゲート・ソース間の容量などを含むものである。この構成例の場合、整合回路およびダミー回路のインピーダンスは直流バイアス端子503に印加する電圧の制御により調整することができる。
図6は、信号比較回路102の具体的構成例を示す回路図である。入力端子601、602に入力されたそれぞれの信号は整流回路603、604により直流信号に変換され、その両信号を演算器605に入力しその差分を検出し、増幅している。増幅された信号は出力端子606へ出力される。
図7は、信号比較回路の別の具体的構成例を示す回路図である。入力端子601、602に入力されたそれぞれの信号は電力検出器701、702により電力に相当する電圧値に変換され、その両信号を演算器605に入力しその差分を検出し、増幅している。増幅された信号は出力端子606へ出力される。
図8は、整流回路603、604の具体的構成例を示す回路図である。この構成例では、整流回路は、ダイオード803、804、抵抗体805、容量806で構成されている。801は入力信号端子、802は出力信号端子である。本構成例は、同期整流方式を用いた整流回路である。入力される交流信号がプラスの時、ダイオード803が導通状態となり、入力信号は容量806に充電される。次に交流信号がマイナスの時、ダイオード803が非導通状態となり、容量806に充電されたエネルギーが抵抗体805へ供給される。これにより交流電力から直流電力へと電力変換される。
図9は、電力検出器701、702の具体的構成例を示す回路図である。この例では、電力検出器は、リミッタ902と検波器903によって構成されている。901は入力信号端子、904は出力信号端子である。すなわち、電力検出器は、入力信号端子901から入力される交流信号を増幅して入力信号の電力のレベルを検出するリミッタ902と、リミッタによって検出された入力信号の電力レベルの大きさに比例した直流電圧値を得ることができる検波器903とから構成される。リミッタ902は例えば6段に接続された差動増幅器902a、902b、902c、902d、902e、902fにより構成され、また検波器903は差動増幅器902a以外の差動増幅器出力に接続されたトランジスタ903a、903b、903c、903d、903eによって構成されている。このように構成された電力検出回路において、入力信号端子901を介して交流信号が入力されるとリミッタ902の差動増幅器902a、902b、902c、902d、902e、902fによって増幅される。そして入力信号の電力レベルの大きさによって差動増幅器904fから順に出力が飽和する。差動増幅器902f、902e、902d、902c、902b、902aの順に出力が飽和すると、検波器903は、トランジスタ903e、903d、903c、903b、903aの順に電流が供給されるので、電力のレベルの大きさに比例した直流電圧を出力信号端子904から出力することができる。
図10は、演算器605の具体的構成例を示す回路図である。この構成例では、演算器はオペアンプ1003出力部に積分回路を付加して構成される。1001、1002は入力信号端子、1004は出力信号端子である。積分回路は抵抗体1005、容量1006で構成されている。図6、図7に示される回路例において、演算器をオペアンプ自体によって構成することができるが、オペアンプの利得が低い場合には、ダミー回路のインピーダンスが基準インピーダンス回路のインピーダンスに近づくと、演算器に入力される信号の電位差が小さくなり、演算器はダミー回路および整合回路のインピーダンスを所望の値にするだけの信号を出力できなくなる。図10の構成例では、この問題を解決しており、オペアンプ1003の出力のピーク値が積分回路で保持されるので、電位差が小さくなっても、常に、インピーダンス調整に十分な出力が出力信号端子1004からダミー回路および整合回路に供給される。
図11は、演算器の別の具体的構成例を示す回路図である。本構成例では、オペアンプ出力部にリセット付き積分回路が接続される。図10に示された構成例では、オペアンプの出力が低い場合でも積分回路によって十分な制御信号を保持できるが、例えば、入力周波数が短時間で変化するような場合には、積分回路の時定数が長いので、その出力は追随できなくなる。本構成例では、図10の構成例に能動素子(例えばMOSFET等)1101が付加されている。このように構成することにより、直流バイアス端子1102に電圧を印加して能動素子1101をオンさせ、容量1006に充電されていた電荷を放電させることが可能になる。このように、適時演算器をリセットすることにより速い動作に追随させることが可能になる。
図12は、本発明に係る通信装置の一実施の形態を示すブロック図であって、本発明の高周波回路をダイレクトコンバージョン方式のフロントエンド受信機に適用した例を示す。アンテナ1201で受信された信号は、整合回路1204(図1〜図3のインピーダンス可変整合回路106に対応している)を経て低雑音増幅器1205に入力される。受信信号は低雑音増幅器で増幅された後、ミキサ1206にて局部発振器1203から出力される局部発振信号とミキシングされることにより、ベースバンド信号が得られ、出力端子1207から出力される。通常、ダイレクトコンバージョン方式を用いた受信機において、局部発振器で生成される信号の周波数が搬送周波数と同一であることを利用し、その信号を本発明の自動整合回路1202(図1〜図3の自動整合回路1000に対応している)へ試験信号として入力される。
いま、定常状態にあるものとすると、局部発振器1203の発振周波数はアンテナ1201から入力される信号の周波数に一致し、整合回路1204のインピーダンスは自動整合回路1202内に設置されているダミー回路(図示なし)のそれと一致しており、整合回路1204によりその前後のインピーダンスは整合された状態にある。ここで、入力信号の周波数を変更すべく局部発振器1203の発振周波数を変化させると、自動整合回路1202内に設置されたダミー回路(図示なし)のインピーダンスが変化する。しかし、自動整合回路1202に設置された制御ループ(図示なし)の作用により、ダミー回路のインピーダンスは、新たな受信周波数における整合回路1204のとるべきインピーダンス値に戻される。同時にこの制御ループの作用により、整合回路1204のインピーダンスも新たな受信周波数において前後の回路が整合された状態を維持できるインピーダンスに戻される。以上のように、本実施の形態では、従来の受信機に本回路を加えるだけで、受信機の受信信号の周波数に応じて低雑音増幅器1205の入力部で最適な入力整合状態へ調節することが可能となる。
図13は、本発明にかかる通信装置の他の実施の形態を示すブロック図であって、本発明の高周波回路をスーパーヘテロダイン方式の受信機に適用した例を示す。アンテナ1201で受信された信号は、整合回路1204を経て低雑音増幅器1205に供給される。
受信信号は、低雑音増幅器で増幅された後、ミキサ1206aにて第1の局部発振器1203aから出力される局部発振信号とミキシングされることにより、第1のIF信号(中間周波数信号)に変換される。ミキサ1206aより得られた第1のIF信号は可変増幅器1301によって増幅され、ミキサ1206bに入力される。ミキサ1206bはこの可変増幅器1301の出力信号と第2の局部発振器1203bからの局部発振信号とを混合し、第2のIF信号を出力端子1207から出力する。通常、ダブルスーパーへテロダイン方式を用いた受信機においては、第2のIF信号の周波数は受信周波数に対して十分に小さいため、第1の局部発振器と第2の局部発振器によって生成される信号の周波数を加算したものが搬送周波数と概略一致していることを利用し、第1の局部発振器1203aと第2の局部発振器1203bによって生成された信号をミキサ1206cによって加算し、本発明の自動整合回路1202へ試験信号として入力する。以上のように、本実施の形態では、従来の受信機に本回路を加えるだけで、受信機の受信信号の周波数に応じて低雑音増幅器1205の入力部での最適な入力整合状態へ調節することが可能となる。
本実施の形態はダブルスーパーへテロダイン方式に本発明を適用したものであったが、IF信号の周波数が受信周波数に対して十分に小さい場合には、通常のシングルスーパーへテロダイン方式受信機に本発明を適用することができる。
図14は、本発明の高周波回路の一実施例を示すブロック図であって、ダイレクトコンバージョン方式受信回路に設置された多段構成の低雑音増幅器内の一増幅段に本発明を適用した例を示す。入力信号端子1401から入力された信号は、入力側整合回路1402(図1〜図3のインピーダンス可変整合回路106に対応している)を経て低雑音増幅段1403に供給され、出力側整合回路1404を経て出力信号端子1405へ出力される。入力信号端子1401へは前段の低雑音増幅段からの信号が入力され、出力信号端子1405からの信号は次段の低雑音増幅段へ伝達される。入力側整合回路1402と出力側整合回路1404のインピーダンスはそれぞれ、局部発振器1203の発振出力が入力される自動整合回路1202a(図1〜図3の自動整合回路1000に対応している)、1202bによって制御される。この構成により、入力される信号の周波数によらず、低雑音増幅段1403の入・出力側は常にインピーダンス整合状態に維持される。

Claims (16)

  1. 入力信号が入力されるインピーダンス可変整合回路と、前記インピーダンス可変整合回路と同一又は同等のインピーダンス特性を再現できるダミー回路と、入力信号と同一若しくは近似の周波数における前記ダミー回路のインピーダンスと基準値との差分を検出する検出回路と、を備え、前記検出回路の出力に応じて前記インピーダンス可変整合回路および前記ダミー回路のインピーダンスを制御することを特徴とする高周波回路。
  2. 入力信号が入力されるインピーダンス可変整合回路と、前記インピーダンス可変整合回路と同一又は同等のインピーダンス特性を再現できるダミー回路と、基準インピーダンス回路と、入力信号と同一若しくは近似の周波数における前記ダミー回路と前記基準インピーダンス回路とのインピーダンスの差分を検出する検出回路と、を備え、前記検出回路の出力に応じて前記インピーダンス可変整合回路および前記ダミー回路のインピーダンスを制御することを特徴とする高周波回路。
  3. 前記入力信号と同一若しくは近似の周波数を有する試験信号が、前記ダミー回路と前記基準インピーダンス回路とを直列接続してなる分圧回路に入力され、前記検出回路は、前記分圧回路の分圧信号を利用することを特徴とする請求項2に記載の高周波回路。
  4. 前記検出回路は、前記分圧信号の整流出力または電力値と所定値との比較を行うものであることを特徴とする請求項3に記載の高周波回路。
  5. 前記入力信号と同一若しくは近似の周波数を有する試験信号が、前記ダミー回路を含む第1の分圧回路と前記基準インピーダンス回路を含む第2の分圧回路とに並列に入力され、前記検出回路は、前記第1および第2の分圧回路の出力信号を利用することを特徴とする請求項2に記載の高周波回路。
  6. 前記検出回路は、前記第1および第2の分圧回路の整流出力または電力値の比較を行うものであることを特徴とする請求項5に記載の高周波回路。
  7. 前記基準インピーダンス回路は、前記インピーダンス可変整合回路がインピーダンス整合すべき前段回路の出力インピーダンスを再現する回路であることを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の高周波回路。
  8. 前記基準インピーダンス回路は、印加される電圧の周波数に依存しないインピーダンスを有する回路であることを特徴とする請求項2から7のいずれかに記載の高周波回路。
  9. 前記基準インピーダンス回路は、受動の抵抗素子若しくは能動素子を用いた抵抗回路であることを特徴とする請求項2から8のいずれかに記載の高周波回路。
  10. 前記試験信号は、前記入力信号からベースバンド信号または中間周波数信号を得るために用いられる局部発振器から得られることを特徴とする請求項3から9のいずれかに記載の高周波回路。
  11. 前記インピーダンス可変整合回路および前記ダミー回路は、可変容量またはアクティブインダクタを含むことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の高周波回路。
  12. 前記検出回路は出力部に電圧比較回路を含むことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の高周波回路。
  13. 前記検出回路は出力部に積分回路を有する電圧比較回路を含むことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の高周波回路。
  14. 前記積分回路の出力電位をリセットする回路が付設されていることを特徴とする請求項13に記載の高周波回路。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載された高周波回路が、高周波増幅器の入力側若しくは出力側に設置されていることを特徴とする通信装置。
  16. 通信規格が異なる複数の周波数帯の信号を受信することが可能であることを特徴とする請求項15に記載の通信装置。
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