JPWO2006006559A1 - ミリ波帯電磁波を用いた生体情報の獲得方法、生体情報を獲得して表示する装置 - Google Patents

ミリ波帯電磁波を用いた生体情報の獲得方法、生体情報を獲得して表示する装置 Download PDF

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Abstract

生体にミリ波領域の電磁波を照射し、その透過・反射・自発放射の信号を分析し、医学的に有用な情報を抽出する方法と装置を提供する。生体に少なくとも波長が6 mmから14mmの電磁波成分を有する電磁波を照射した状態および照射しない状態で計測される透過、反射、自発電磁波データから生体表面および生体内部の電磁波特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理したデータベースをあらかじめ準備して、検査対象の生体へ同様の電磁波を照射した状態および照射しない状態で測定される透過、反射、自発電磁波データから検査対象の生体構成要素の実態情報を前記データベース情報に基づいて獲得する工程または獲得手段、被計測者の測定部位の位置情報を三次元の経絡経穴と関連づける工程、画像表示するための工程を有する方法と表示装置。

Description

本発明は、生体組織用の電磁波画像分析法及び装置であって、ミリ波領域の電磁波の照射手段およびその透過・反射・自発放射の受信手段を備えた分析手段、および電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する受信手段のみからなる分析手段のうち少なくとも一方を2以上具備し、適切なインターフェースを有するコンピューターによって、前記受信手段からの信号を合成・画像処理し表示して、生体組織の異常や3次元構造、断面構造、表面構造等を画像表示して、ヒトや動物等の組織の観察や様々な種類の病気の早期診断、予防診断、治療などに適用する。
医療画像診断法及び装置としては、従来、超音波エコー診断法および装置、X線断層撮影法及び装置(X線CT)、磁気共鳴法及び装置(MRI)、陽子射出撮影法及び装置(PET)等が広く普及している。
一方、電磁波は、レーダや通信に使われるいわゆる電波のみならず、電波よりはるかに高周波である光やX線(レントゲン線)も含まれる。医療計測としてはX線の利用がよく知られているが、光の領域やテラヘルツ(THz)の領域を用いた医療計測技術も公知である(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
もちろん、いわゆる電波の領域を用いた医療計測も公知である(特許文献4、特許文献5、特許文献6参照)。特に、電磁波が超広帯域(UWB: Ultra Wide Band)電磁波であってそれを用いて医療計測することも公知である(特許文献7、特許文献8、特許文献9参照)。ここで、超広帯域電磁波とは、信号の中心周波数から25%以上、あるいは1.5GHz以上の伝送帯域を持つものである。特許文献9には発振した電磁パルスの反射波を受信し、その信号から医学的に有用なイメージを得て診断に利用することも記載されている。また特許文献12は特定の周波数(430−480MHzおよびその倍数)の電磁波を照射し該照射によって生じる吸収線や周波数シフトを電磁気スペクトル分析装置で観察し、生体組織の異方性に関する情報を得て、ヒトや動物などの多くの生体組織について女性胸部の異常、生殖器、癌などの病理学上の異常の有無を評価する方法と装置を開示している。
概して10GHz以上の電磁波領域では生体データの蓄積は少ない。これに対して、MHz帯から10GHz程度まで(波長では「m」や「cm」のオーダ)は、癌化細胞と正常細胞の電気的特性データが蓄積されているので、特許文献5、特許文献6のような医療診断も可能である。しかし、波長で「mm」のオーダである10GHzを超える周波数での生体データはまだ整備されていない。このためこれら従来の医療画像診断法及び装置は、解像度が低い、生体組織に放射線損傷を与える、診断時間が長い、装置が高価であり診断費が嵩む等の課題がある。特に一例として、癌診断を例に取ると、現在普及している上記の医療診断法及び装置で発見した癌は中末期であることが多く、また初期の変異を早期に発見することが治療の鍵であるにもかかわらず、これを実現するのは非常に難しい。上記の医療診断法及び装置の解像度は細かくても数mmであるため、数μmから1mm程度の初期の変異を早期に発見することは非常に困難であった。
一方、ミリ波レーダ装置を使用して観測対象の検知精度を上げる技術も公知である。たとえば特許文献11は、道路上を走行する車両の観測用、あるいは地中の地雷探査、資源探査用である。しかし、ミリ波電磁波を医用画像イメージングへ利用することについては、前記のように生体データが未整備であることもあって、これを開示しているものはない。
ところで、上記の生体情報の獲得方法は、生体に電磁波を照射した状態で計測される透過電磁波および反射電磁波データから生体情報を「能動的に」計測する方法である。これに対し、生体に電磁波を照射しない状態で「受動的に」計測される自発放射電磁波データから、生体情報を獲得する方法も公知である。自発放射電磁波は、いわゆる熱線と呼ばれる赤外域の電磁波放射であって、生体の温度に依存した情報が得られる。公知のサーモグラフ、サーモビューアなどの表面温度分布イメージャは、これを利用したものである。これらは生体表面温度の情報イメージング装置といえる。
自発放射電磁波のイメージング装置である特許文献10は、自発放射電磁波として赤外線の放射強度データから生体内部の温度情報を得、腫瘍の存在や体内の代謝活動を知る方法を開示している。これは生体内の温度伝播現象を電気回路に置き換えて近似し、その電気回路モデルによって、生体の自発放射電磁波データから逆に生体内部の熱源位置の情報を得て、熱源分布イメージを出力するものである。該発明はしかしながら体表面の熱的変異を知るのみであり三次元構造を画像表示することはできない。
特許文献13(特開平10-192282)は歯牙や骨に電磁波を照射し輻射される反射あるいは透過の電磁波を撮像する、あるいは商社なしに輻射される電磁波を撮像することによって、生体の健否を知る装置である。使用する電磁波は赤外線を例としてあげているものの紫外線、可視光、ラジオ波、X線、γ線など、コヒーレントおよびインコヒーレントでもよいとしている。使用される電磁波についての限定はなされていない。どういう電磁波がどのように有効であるかという言及は一切なされていない。
特許文献14(特開2002-248088)は第一の経穴に超極短波(UHF)電磁波を放射し第二の経穴から放射される電磁波を検出することで両経穴間の信号の伝導率あるいは誘電率から器官の状態を診断する発明である。該発明では二点間の計測であり人体全体を面状あるいは立体状に計測するものではない。
特許文献15(特開2003-294535)は人体から放射される電磁波を受信し測定部位の伝導率あるいは誘電率を測定し、伝導率あるいは誘電率を温度に変換し該測定部位の温度を計測する装置及び方法の発明である。しかし人体の特定の部位を測定するのみであり全体を面状あるいは立体状に計測するものではない。
また、特許文献16(特開2001-14446)、特許文献17(特開2004-180932)、特許文献18(特開2003-190101)などにおいて、複数の医療画像装置によって得られた画像の同一部位を合成させる方法が開示されている。
特許第1911906号「光断層像画像化装置」新技術事業団ほか 特許第3365397号「マルチチャンネル光計測装置」株式会社島津製作所 国際出願WO00/50859号「Method and apparatus for TeraHerz Imaging」Toshiba Research Europe Ltd. 米国特許6448788号「Fixed array microwave imaging apparatus and method」 Microwave Imaging System Technologies, Inc. 米国特許6421550号「Microwave discrimination between malignant and benign breast tumors」INTERSTITIAL INC. 米国特許6061589号「Microwave antenna for cancer detection system」INTERSTITIAL INC. 米国特許5361070号「Ultra-wideband radar motion sensor」Regents of the University of California 米国公開特許2003/0090407「Ultra-wideband imaging system」Santhoff, John H. 国際出願WO01/18533号「Radar Apparatus for Imaging and/or Spectrometric Analysis and Methods of Performing Imaging and/or Spectrometric Analysis of a Substance for Dimensional Measurement, Identification and Precision Radar Mapping」Stove George Colin 米国特許6023637号「Method and apparatus for thermal radiation imaging」Liu , et al 特開2003−299066「画像処理装置およびその方法」松下電器産業株式会社 特表2003−530902「化学的に組織されたシステムにおける異方性の電磁気分析装置」ベドルッチョ、クラルブルーノ 特開平10-192282「生体診断装置」株式会社江川 特開2002-248088「超極短波信号を利用した生体診断用データ獲得装置および方法」三星電子 特開2003-294535「非侵襲的な生体温度の測定装置及びその方法」三星電子 特開2001-14446「医用画像処理装置」東芝、他一社 特開2004-180932「コンピュータ支援診断装置」東芝 特開2003-190101「生体診断装置」コニカ
特許文献1から特許文献12のように、生体に光を含めた種々の電磁波を照射して得られる透過・反射・自発放射の信号を分析し、医学的に有用な情報を抽出する方法と装置、および、生体の自発電磁波を分析し、医学的に有用な情報を抽出する方法と装置が公知である。しかしながら、より有用な情報を得るには、ミリ波帯電磁波を用いることが有効である。本発明は、生体にミリ波領域の電磁波を照射し、その透過・反射・自発放射の信号を分析し、医学的に有用な情報を抽出する方法と装置を提供するものである。
すなわち、本発明は、生体にミリ波帯電磁波を照射した状態で計測される透過電磁波および反射電磁波データから生体表面および生体内部のミリ波帯電磁波特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第一のデータベースをあらかじめ準備する(図3参照)とともに、生体に電磁波を照射しない状態で計測される自発放射電磁波データから生体の電磁波自発放射特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第二のデータベースをあらかじめ準備し(図4参照)、検査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射した状態で測定される透過電磁波および反射電磁波データから検査対象の生体構成要素の実態情報を第一のデータベース情報に基づいて獲得する工程(図5参照)と、検査対象の生体へ電磁波を照射しない状態で測定される自発放射電磁波データから検査対象の生体構成要素の実態情報を第二のデータベース情報に基づいて獲得する工程(図6参照)をもつ生体情報の獲得方法である。本明細書において「実態」とは生体の物理的な位置、硬さ、寸法などに関連する計測された様子を意味する。
図3が生体内部のミリ波帯電磁波特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第一のデータベースを準備するフロー説明図、図4が生体の電磁波自発放射特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第二のデータベースを準備するフロー説明図、図5が検査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射した状態で測定される透過電磁波および反射電磁波データから検査対象の生体構成要素の実態情報を第一のデータベース情報に基づいて獲得する工程フローの説明図、図6が検査対象の生体へ電磁波を照射しない状態で測定される自発放射電磁波データから検査対象の生体構成要素の実態情報を第二のデータベース情報に基づいて獲得する工程フローの説明図である。
ミリ波帯電磁波で好適であるのは、6 mmから14mmの電磁波成分を有する電磁波であって、もっとも好適であるのは、8mm波長(37.5GHz)である。この電磁波は、超広帯域(UWB: Ultra Wide Band)電磁波として生体に照射されるのが好ましい。なぜなら、超広帯域電磁波とすれば個々の周波数のエネルギーを下げうるので特定の周波数電磁波が生体に与える有害な影響を回避できるからである。生体表面に与えられる電磁波エネルギー密度は、40mW/cm以下にするのがよい。
超広帯域電磁波は、時間的に連続する複数の繰り返し電磁パルスによって発生される。すなわち、本案のミリ波帯電磁波の帯域幅が1.5GHz以上で、少なくとも波長が6 mmから14mmの電磁波成分を有するものであり、生体表面および生体内部のミリ波帯電磁波特性が、少なくとも波長が6 mmから14mmの電磁波における特性を含むものであるのが好ましく、本案のミリ波帯電磁波が、時間的に連続する複数の繰り返し電磁パルスによって発生されるものであって、該電磁パルスのパルス時間幅が0.1から10ナノ秒、複数電磁パルスの繰り返し時間間隔が0.1から10マイクロ秒であるのが好ましい。
ここで、6 mmから14mmの電磁波成分を有する電磁波の有効性は以下の3通りである。1:第一のデータベースの準備として、6 mmから14mmの電磁波成分を有する電磁波を照射して得られる任意の波長域の透過電磁波および反射電磁波データが生体情報として有効である。2:第二のデータベースの準備として、生体に電磁波を照射しない状態で計測される6 mmから14mmの波長域の自発放射電磁波データが生体情報として有効である。3:6 mmから14mmの電磁波成分を有する電磁波を照射したあとで時間的に遅れて自発放射があらわれ、その自発放射の6 mmから14mmの波長域の電磁波データが生体情報として有効である。
3:は、6 mmから14mmの電磁波成分を有する電磁波の照射がきっかけ(引き金)となって、生体内の電磁反応が誘起され、6 mmから14mmの波長域の自発放射を誘導したものである。ゆえに広い意味では1:に含まれる。当然ではあるが、前記の1:の有効性を利用するため任意(特定)の波長域電磁波を受信する手段が必要となる。また当然ではあるが、前記の2:3:の有効性を利用するため、6 mmから14mmの電磁波を受信する手段が必要となる。
多くの生体情報を獲得するために、異なる固定位置からミリ波帯電磁波を生体に放射する複数の固定放射源を有する構成と、ミリ波帯電磁波放射源が移動手段に積載され移動しつつ異なる位置から電磁波を生体に放射する移動放射源とする構成とが考えられる。いずれの構成でも電磁波が生体に対しどのような位置関係(方向や距離)で照射されたか、の情報が受信後に弁別できることが望ましい。そのため、ミリ波帯電磁波発生源の位置情報を放射電磁波自身に埋め込んで(重畳して)照射することが望ましい。これは電磁波の暗号化技術で実現できる。暗号は受信されたあとで解読され、受信電磁波を生成した照射電磁波の位置情報が得られる。重畳暗号は生体情報の獲得に影響を与えないデジタル暗号であることが望ましい。レーダ探査の技術として放射電波にデジタル暗号を重畳し、受信側で暗号解読して利用する手法は公知である。
すなわち、ミリ波帯電磁波が、異なる固定位置または時間的に異なる位置にて発生され、かつ、該発生位置の情報を暗号化して重畳されたものであって、ミリ波帯電磁波を照射した状態で計測される透過電磁波および反射電磁波データを前記発生位置の情報を暗号化し重畳した暗号化法にもとづいて解読して得られるミリ波帯電磁波発生位置情報を、生体表面および生体内部のミリ波帯電磁波特性に付加することが好適である。
異なる固定位置で同時発生、または時間的に異なる位置で複数のタイミングで発生したミリ波帯電磁波を生体に照射して計測される透過電磁波および反射電磁波データは、公知の合成開口レーダ(Synthetic Aperture Radar: SAR)の技術で二次元または三次元の生体画像情報に変換される。この画像情報生成にて、前記の暗号解読によって得られるミリ波帯電磁波発生位置情報が利用される。
生体画像情報を得る際に、生体内の組織や臓器の位置のプリセットデータがあると画像変換の処理効率が向上する。この位置のプリセットにて好適なのは、東洋医学でいうところの「経穴」「経絡」の位置(針灸のツボの位置)である。これらの位置をプリセットデータとして生体内の組織や臓器の位置を特定する際の位置関係を示す仮決め位置とする、またはこれらの位置を画像解析の網(メッシュ)の交点として利用するとよい。経穴経絡は体の三次元の相対的な位置座標であると同時に、被計測者の健康状態を知るために生体情報を測定する計測位置でもある。経穴経絡における正常な場合の生体情報値をあらかじめデータベースに蓄積しておき、被計測者の対応する経穴経絡における生体情報値を計測し、該正常値及び該計測値を比較して、被計測者の状態が正常であるか否かを知る手がかりとすることが可能である。例えば小腸の経絡機能が均衡を失ったとして、本発明に係わる医療診断装置によって小腸経絡線を描くと、正常な小腸経絡線との間で差が生じる。その差が大きければ大きいほど失調状態が大きいことを示し、小腸経絡に対応する臓腑や組織器官の重点的な検査を行うことが望ましい。しかし機能が正常であれば、計測された経絡線と正常の経絡線との差は小さいかあるは一致し、病状はないと言うことを意味する。 また、前記課題を解決するために、本発明に係る電磁波医療診断法及び装置は、電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析方法および電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する手段のみからなる分析方法のうち少なくとも一方を2以上具備し、適切なインターフェースを有するコンピューターによって、前記分析方法からの信号を合成・画像処理して、患部の3次元構造や断面構造あるいは表面構造等を画像表示する手段を取ることを特徴とする。また、前記課題を解決するために、本発明に係る電磁波医療診断法及び装置は、上記2以上の分析方法からの信号類を、夫々適切なインターフェース類を介してデジタル信号処理器類で処理し、該信号類を、記憶部と分析部を有し、かつ診断ソフトウエアを組み込んだデジタル信号処理器類に導入し、両信号を合成し分析診断演算処理を施し、該演算処理結果を出力する信号をデジタル信号処理器類に入力して画像処理等の処理を施し、画像表示装置等へ出力し表示する手段を取ることを特徴とする。
従来の電磁波領域を用いた生体情報獲得法で得られる生体情報に対して、ミリ波帯電磁波を用いることによって、質も量も勝る有効な生体情報が効率よく得られ、より適切な医療診断が可能になる。また、高解像度で、放射線損傷も無く、高速診断が可能な画像診断法および装置を提供し、廉価な診断費を実現できる効果がある。また、本発明を癌診断に適用する場合を例に取ると、高解像度で3次元画像診断や断面画像診断と患部の色付け表示等による診断等により確実に行うことができ、初期の患部を早期に発見することが可能となり、治療を容易にすることを実現できる効果がある。図7に本案装置にて医師の診断のための生体情報を提供することの説明図を示す。
生体表面に接触する電磁波放射手段・受信手段を用いた本案の生体情報の獲得装置(超音波CT断層画像表示装置と同様)の説明図 生体表面に非接触の電磁波放射手段・受信手段を用いた本案の生体情報の獲得装置(X線CT断層画像表示装置と同様)の説明図 生体内部のミリ波帯電磁波特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第一のデータベースを準備するフローの説明図 生体の電磁波自発放射特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第二のデータベースを準備するフローの説明図 検査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射した状態で測定される透過電磁波および反射電磁波データから検査対象の生体構成要素の実態情報を第一のデータベース情報に基づいて獲得する工程フローの説明図 検査対象の生体へ電磁波を照射しない状態で測定される自発放射電磁波データから検査対象の生体構成要素の実態情報を第二のデータベース情報に基づいて獲得する工程フローの説明図 本案装置にて医師の診断のための生体情報を提供することの説明図 ミリ波帯電磁波の暗号化手段とその解読手段の説明図 ミリ波帯電磁波放射手段の構成例の図 電磁波受信手段の構成例の図 本発明に係るレーダー医療診断法及び装置の一例を示す要部のブロック図。 本発明に係るレーダー医療診断法及び装置の一適用例を示す要部の模式図。 立体画像作成のフローチャート。 二種類の立体画像の作成フローチャート。 MB法とMC法の演算所要時間の比較。 DMC法のブロック図。 VOMIシステムのブロック図。 本発明に係るレーダー医療診断法及び装置によるグレースケール3次元像表示の一例を示す人体要部の模式図。
符号の説明
D1:生体表面に接触する方式の電磁波受信手段(超音波CT断層画像表示装置と同様)
D2:生体表面に非接触の電磁波受信手段(X線CT断層画像表示装置と同様)
M :検査対象の生体を積載しD2による検査ゾーン内において直線移動する手段
P :検査対象の生体
Rad:ミリ波帯電磁波の放射手段(放射アンテナ)
Rec:ミリ波帯電磁波が検査生体で反射・透過した電磁波の受信手段または生体自発放射電磁波の受信手段(受信アンテナ)
DSP:デジタル信号処理器、
101:電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段部、
102:電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する手段のみからなる分析手段部、
103:画像処理部、
201:診断ベッド、
202:人体、
203:受信手段、
204:走査方向、
301:データ採取部、
302:再サンプリング部、
303:分割/分類部、
304:多辺形部(変換部および立体描画部)、
305:多辺形部(表面抽出部および変換部)、
306:ディスプレー部、
501:マスター部、
502:スレーブ部、
601:データ採取部、
602:データ処理部、
603:視野変換部、
604:ビームトレース部、
605:体ユニット投影部、
606:視野変換部、
607:表示部、
701:立体画像データ、
702:中間面表示部、
703:デジタル立体画像部、
801:データ採取部、
802:データ処理部、
803:データ庫、
804:前処理部、
805:視点変換部、
806:スライス作成部、
807:面画像作成部、
808:体画像作成部、
809:表示部、
810:インタラクティブ部、
811:画像変換部
本発明を実施するための最良の形態として本発明の装置について説明する。本発明の装置は、電磁パルス発生器、電磁波周波数調整器、電磁波受信器、信号処理器などで構成されるが、これらは公知の技術の組み合わせで実現可能である。受信器について、音波受信器、光受信器、および赤外線(温度)領域の電磁波受信器(サーモグラフィ)などを必要に応じて用いる。
また、本案において、第一、第二のデータベースの物理的データ値を色・濃淡情報として用いて、CT(Computer Tomography)同様の生体断層画像あるいは三次元の立体画像を再構築し表示することも公知のソフトウェア、画像表示装置で容易に実現できる。複雑な生体内情報を把握するため、対象となる生体の断層画像あるいは三次元の立体画像を並列表示することも好適であり、これも公知技術で容易に実現できる。
本案を構成するハードウェア(電磁波発生器と電磁波受信器)については2通りの実現(implementations)が考えられる。ひとつは、超音波診断装置のように電磁波(音波)発生器と受信器を生体表面に直接接触させる方式、もうひとつは、X線CT(Computer Tomography)のように電磁波(X線)発生器と受信器を生体から離隔させ、たとえば生体をリング状に取り囲んで配置するものである。前者を図1に、後者を図2に図示する。
図1と図2にて、D1は、生体表面に接触する方式の電磁波受信手段(超音波CT断層画像表示装置と同様)、D2は、生体表面に非接触の電磁波受信手段(X線CT断層画像表示装置と同様)、Mは、検査対象の生体を積載しD2による検査ゾーン内において直線移動する手段、Pは、 検査対象の生体、Radは、電磁波の能動的放射手段、Recは、Redで放射された電磁波の反射・透過電磁波の検知手段または生体にミリ波帯電磁波を照射しない状態で計測される自発放射電磁波の検知手段である。Recはこれら2者、すなわち、反射・透過電磁波の能動的検知手段と自発放射電磁波の受動的検知手段の両方を示し、簡単のため、これらを分けて図示していない。
図2のD2は、リング状に、360度全周にわたって配置されているが、これを部分的に配置してその配置部分をリングの中心軸周りに旋回させて測定してもよい。こういった技術は、CT(Computer Tomography)技術でも公知であり、それを踏襲して容易に実現できる。
本案の第一、第二のデータベースについては、通常のコンピュータ記憶装置などで構成される一般的データベースであって特別なものではない。データベースの製作にあたって、電磁波の生体内での透過・反射・自発放射信号の強度の対応のみならず、時間ドメイン(周波数ドメイン)、位相ドメインでのデータ整理を行うことも好適であり、公知の信号処理技術、データベース構築技術で可能である。
装置構成をまとめて記載すると、生体にミリ波帯電磁波を照射した状態で計測される透過電磁波および反射電磁波データから生体表面および生体内部のミリ波帯電磁波特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第一のデータベースと、生体に電磁波を照射しない状態で計測される自発放射電磁波データから生体の電磁波自発放射特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第二のデータベースと、ミリ波帯電磁波を検査対象の生体へ放射するミリ波帯電磁波放射手段と、該ミリ波帯電磁波を照射された検査対象の生体から電磁波を受信する第一受信手段と、検査対象の生体から自発放射される電磁波を受信する第二受信手段と、前記第一受信手段および第二受信手段で得られたデータと前記第一データベースおよび第二データベース情報に基づいて検査対象の生体構成要素の実態情報を得る手段を有する生体情報獲得装置である。(ここで、ミリ波帯電磁波放射手段は図1、図2のRad、第一受信手段および第二受信手段は図1、図2では分けて図示されていないRecである。)
ミリ波帯電磁波放射手段は、少なくとも波長が6 mmから14mmの電磁波成分を有する電磁波を放射する放射源を有するものであり、第一受信手段は、少なくとも波長が6 mmから14mmの電磁波成分を有する電磁波を受信する受信器を有するものである。また、ここで放射源は、時間的に連続する複数の繰り返し電磁パルスを発生する電磁パルス発生器を具備し、該電磁パルスのパルス時間幅は0.1から10ナノ秒、複数電磁パルスの繰り返し時間間隔が0.1から10マイクロ秒である。これらの放射手段と受信手段の構成例を図9と図10に示す。図9と図10の「プログラム可能な遅延調整器」は、次に説明する暗号化に関わるものである。その他の図中ブロックの説明は略す。
図1、図2のようにミリ波帯電磁波放射手段が、異なる固定位置からミリ波帯電磁波を生体に放射する複数の固定放射源からなる場合、前記放射源が放射する電磁波に放射源の固定位置情報を暗号化して重畳する電磁波暗号化手段を併せ持つものであり、第一受信手段が、前記固定位置情報を暗号化し重畳した暗号化法にもとづいて受信電磁波データを解読する暗号解読手段を併せ持つ。このようにして、ミリ波帯電磁波が生体に対しどのような位置関係(方向や距離)で照射されたか、の情報を受信後に弁別して生体情報の把握に役立てる。より具体的には、生体内の組織や臓器の位置の特定、生体内の組織や臓器の状態の判定について、電磁波照射の方向や距離が重要な条件になる。
ミリ波帯電磁波放射手段が、移動手段に積載され移動しつつ異なる位置からミリ波帯電磁波を生体に放射する移動放射源である場合(図示は略す:請求項9)、前記移動放射源が放射した電磁波に放射時の位置情報を暗号化して重畳する電磁波暗号化手段を併せ持つものであり、第一受信手段が、前記電磁波放射時の位置情報を暗号化し重畳した暗号化法にもとづいて受信電磁波データを解読する暗号解読手段を併せ持つ。上記同様に、ミリ波帯電磁波が生体に対しどのような位置関係(方向や距離)で照射されたか、の情報を受信後に弁別して生体情報の把握に役立てる。図8がミリ波帯電磁波の暗号化手段とその解読手段の説明図である。図8の図中ブロックの説明は略す。
以下に、本発明の実施の形態に係る電磁波医療診断法及び装置に関し、図面に基いて詳細に説明する。
図11は、本発明に係る電磁波医療診断法及び装置の一例を示す要部のブロック図である。
前記医療診断法及び装置は、電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段部101と電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する手段のみからなる分析手段部102と、これら2系統の分析手段からの信号を合成・分析診断して画像信号とする画像処理部103との3つのブロックから成る。
電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段部101では、10〜20mW程度の低出力な可変周波数発振部とアンテナ部から成る合成開口レーダーからの信号を、増幅器で増幅して適切なデジタル信号とする32ビット程度の小規模なデジタル信号処理器(DSP)で処理して画像処理部103へ送る。
電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段として使われる方法及び装置の一つに合成開口レーダーが挙げられる。合成開口レーダーは位相配列アンテナの技術を応用したものである。
位相配列アンテナには複数のマイクロ波センサーのアンテナを群にして用いる。それぞれのアンテナには位相器が設けられ、それぞれの位相を段階的にずらすことによって、位相配列アンテナはひとつのアンテナ群として、絞ったビームの一点(方向と距離)に焦点が合うように設定される。電波は位相すなわち焦点の合った点では強めあうため、鋭い指向性と高い分解能で測定することができる。合成開口レーダーは位相配列アンテナを元に、例えば気象衛星における場合では衛星の移動にしたがって線状に連続的に信号を取り込み、データ処理により面状の計測に変換するものである。
合成開口レーダーは、相対的に大口径のレーダーの解像度を小さなセンサーの群によって得られ、高い解像度が得られる半面、受信した信号処理には膨大な計算量を要することからコンピューターの性能の発展した近年活発に活用がなされるようになり、主に気象衛星や軍用機に搭載されている。
本発明においては、合成開口レーダーの高い解像度を利用して、数μmから1mm程度の被検体の初期の変異を早期に発見することができるようになる。
一例の二つ目の受信手段として、電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する受信手段のみからなる分析手段部102では、一例では被検体からの放射赤外線を受光するレンズ系を含んだ2個以上の赤外線センサー群部から成る受信手段からの信号を、32ビット程度の小規模なデジタル信号処理器(DSP)で処理して、各種雑音の除去、信号の平滑化、等の信号処理をほどこすと共にデータサイズを縮小して適切なデジタル信号とし、画像処理部103へ送る。
画像処理部103では、電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段部101からの信号と電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する手段のみからなる分析手段部102からの信号を、記憶部や分析部を含む診断ソフトウエアを組み込んだ256ビット程度の大規模なデジタル信号処理器(DSP)で合成し分析診断の演算処理を高速で施し、該演算処理を施した信号を64ビット程度の中規模なデジタル信号処理器(DSP)で画像処理を施して、該画像処理信号を画像表示器へと出力する。
デジタル信号処理機(DSP)の規模を、大中小として256,64,32ビットと示したが、該規模は例を挙げるのみであり本発明において限定するものではない。
本発明においては電磁波の照射手段を備えた受信手段を患者の組織の構造上の変異を検知する目的で活用される。
電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する手段のみからなる分析手段の一例には赤外線センサーの応用がある。該受信手段の原理は東洋医学的視点に由来するものであり、人体体表の温度分布を測定することによって病巣の位置を体表からの深度までをも含めて探るものである。
東洋医学においては例えば、唇の温度が上昇していると腫瘍が成長しやすい環境である、へその温度が下がると病後の快復が思わしくない、などの判断がなされる。体表温度の測定には赤外線センサーなどが活用される。
赤外線センサーによる方法の一部に以下の考え方がある。赤外線センサーで人体体表からの熱輻射を測定し、体表の温度分布図を得る。熱源の深さ、すなわち体表からの生体組織の異常部の位置の推定は、ガウス分布を体表の温度分布のモデル化に使えるという仮定に基づいている。半値点はガウス分布曲線によって囲まれる面積を二等分する点である。半値点を見つけることができれば熱源の深さを見つけることができる。以上のように仮定して考えるものである。
本発明においては電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する手段のみからなる分析手段に赤外線センサーを1個或いは2個以上用いることによって患部などの対象の位置をより正確に把握することを可能にしている。
ひとつの赤外線センサーによっても、生体組織の異常部の深さを推定することは可能である。しかし熱源の位置を複数の該受信手段の赤外線センサーにより異なる角度から検知することによってより正確に熱源の位置の特定を可能にする。
本発明に係わる方法或いは装置においては、電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段と電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する手段のみからなる分析手段という原理の異なる複数の方式の分析手段を用いて患部の異なる変異を検知し、該検知結果を演算と多視化することによって、患部をより正確に診断することが可能になる。
図12は、本発明に係る電磁波医療診断法及び装置の一適用例を示す要部の模式図である。
診断ベッド201上には、被検体の一例である人体202が設置され、合成開口レーダー等の受信手段203が人体上を走査方向104に走査する。ここで受信手段とは電磁波の照射手段を備えた受信手段と電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する受信手段のみからなる方法とを総称するものとする。
診断ベッド201は、大きさが約2m長×80cm幅であり、外部環境等からの電磁波雑音や雑音等の雑音類を遮断する、シールドルーム内に設置される。診断ベッド201には電磁波を反射する反射板が設置されて成る。
診断ベッド201上に設置される人体202等の生体検体には、電磁波や赤外線を透過するアクリルやポリエステル或いはナイロン等の合成繊維等から成る診察着を着衣する事になる。
受信手段203の走査方法には、二つの方法があり、一つは人体202は静止して受信手段が動く方法であり、今一つは受信手段203は静止して診断ベッド201及び人体202が動く方法である。
取り込まれた立体画像データは一例として透明画像として表示される。透明画像の表示法には例えば、最大反響波法、最小反響波法、X線法などがある。3次元構造、断面構造、表面構造、冠状構造などを描く。
最大反響波法は反響波の大きい部位を表示することにより、たとえば肝血管瘤のように病変を検知することが可能である。最小反響波法は嚢腫瘍などの反響波の小さい部位の病変を検知することが可能である。X線法はX線検査の図と似た表示法で、最大反響波法と最小反響波法の結果のグレースケール平均値で与えられる。
図7は受信手段より取り込まれた信号を可視化するフローチャートであり、図11の主に103部分をより詳細に説明するものである。図12に示した診断ベッド201に対応する部分が本図の一部に示されている。
測定対象である人体などの生体組織の内部から対象とする患部或いは生体臓器などの画像を抽出して描くための方法である。適切なしきい値を設定することによって患部あるいは生体臓器などの測定対象を判定する。
受信手段203から取り込まれた信号をデータ採取部301にて受け取り、該信号を再サンプリング部302にて、ノイズ除去、両受信手段の異なるフォーマットを同一の画像ファイルフォーマットに統一、両受信手段の体素(voxelともいう)サイズの統一、および体素の空間座標の統一などを行う。分割/分類部303において信号を別の系統に振り分け、患部あるいは生体臓器などの測定対象を、一方においては立体化処理部304、他方においては多辺化処理部305をおこない形状を現すことをおこなう。立体化処理部304においては測定対象の人体などをあたかも透明であるかのように見て内部構造を描く方法である。多辺化処理部305においては、一つのしきい値の体素を描くことによって患部或いは生体臓器などの形状を描く。立体化処理部304および多辺化処理部305において処理された画像はディスプレー部306に表示される。
図13は立体画像を作成するためのフローチャートである。受信手段203からのデータはデータ採取部601に取り込まれる。該データは続いて信号の増幅やノイズ除去などの処理するデータ処理部602に送られる。続いて視野変換部603にて取り込まれた生のデータを立体空間の体素の値へ変換、座標系の変換、スクリーン座標系への変換などを行う。
ビームトレース部604においてはビームトレース法による処理を行う。ビームトレース法は視点から測定対象の各点に向けてビームを発することを想定し、そのビーム上の点の色値や不透明度を求め、「その点にどこの何色が見えるか調べて全部合計する」という、原理に基づいている。
体ユニット投影法は各体素の色値や不透明度を求め、立体の形状を求める方法である。体ユニット投影部605においては、等値面上の描画する各点の透明度及び色値(RGB)や傾きの勾配などを計算し、物質に応じて光の拡散、反射、透過、吸収、散乱などの光沢モデルを計算し、曲面である立体画像を作成する。
視野変換部606においては、患部あるいは生体臓器などの測定対象を眺める角度や拡大縮小の倍率やしきい値の設定によってどの患部に注目するかなどを指定する。表示部607において、描かれた立体画像を表示する。
図14は立体図形の二つの製作法を述べるものである。一つの方法は面画像製作と称し、図4に述べてきた方法である。元の立体画像データ701からしきい値あるいは極値を用いて等値面を抽出し、等値面により形成される画像を中間面と称し、中間面表示部702に対して図4で述べてきたように光の反射、透過などの計算を行い、曲面画像を作成し、デジタル立体画像部703に表示する。
面画像製作は対象物の体積、面積、長さなどの測定に適している。面画像製作が演算においてハードウェアに対する負担が軽いことから現在においては主流である。
体画像製作は元の立体画像データ701から中間面を構成することなく直接描かれる。画像は階調を持った非二値画像であり、半透明な構造を描くことにより、画像をより現実的に直感的に表現することができる。近年では注目を浴びている方法である。
以下に、本発明のレーダー医療診断法及び装置に関し、図11及び図12に係る他の実施例の詳細を記す。
電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段の電磁波照射器の電磁波は、照射される電磁波の持続時間が0.1ナノ秒から10ナノ秒かつパルス間のインターバルが該パルス持続時間の100倍から10000倍であるパルス電磁波であり、かつ6 mmから12mmの波長域のなかから単一の波長である電磁波である。該レーダーの受信センサーはマイクロ波センサーのアンテナ群であり、波長可変なマイクロ波等の照射される電磁波の放射器のパワーは検体に影響の無い程度に押さえて生体検体に対する負担を軽くする為に10kW程度以下であり、検体全体の走査時には10mW程度の電磁波を照射して患部のみの走査時には20mW程度の電磁波を照射する。
検体を人体とした場合の走査時間は10〜30秒と短時間である。取分け患部を区切って走査する場合は10秒程度の短時間で済む。該電磁波の照射手段を備えた受信手段に於ける検知波は小信号なので、増幅器で増幅して初段デジタル信号処理器(DSP)に送る。
電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する受信手段のみからなる分析手段は生体からの微小なパワーの自発電磁波も受信できる。
電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する受信手段のみからなる方法の一例として活用される赤外線照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する手段のみからなる分析手段は、人体等の検体から発生する赤外線や遠赤外線を検出する電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する受信手段のみからなる分析手段であり、該赤外線などの電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する受信手段のみからなる方法で生体組織の異常の部位と現象を熱的に検知する。赤外線などの電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する受信手段のみからなる分析手段の信号量が大きいので、初段デジタル信号処理器(DSP)にて縮小処理と制御を行う。
大規模のデジタル信号処理器(DSP)では、電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段と電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する受信手段のみからなる分析手段からの信号を分析して合成し、画像処理する中心であり、画像処理用チップとソフトウエアで部位および現象を、画像および信号で判断できるように演算処理する。
中規模のデジタル信号処理器(DSP)では、大規模のデジタル信号処理器(DSP)からの信号を画像出力する為の処理を行う。
検体中の動的部位を検出するには、ドップラー効果の測定にて動きを検知する。動的部位には、心臓や血管や血流、あるいは胃腸の蠕動運動等がある。
一例として、臓器への血液の流入の評価によって臓器の閉塞および腫瘍に伴う血管の新生を検知することができる。
新生血管を検知することで腫瘍の形態と位置を判断することに応用できる。
検体の異常部(患部)は2個以上のセンサーを用いて多視化する方法を用いて検出する。
合成画像の性能は、異常部は色付けして表示できる性能を有するものである。
合成画像の解像度は、例えば干渉を回避する為に固体高周波発振管を用いて、多放射源(例えば3放射源)からの照射を放射角1度で5×5mの範囲を行った場合、0.05×0.05mmと高解像度である。
該方式は、前記の如く高解像度である為に初期癌の発見が可能であり、しかも患部の部位の特定が検体のあらゆる場所(例えば腸内壁や腸外壁を問わず)で可能となる。
図15は等値面の抽出を行う各種の計算法を各種の測定対象に適用してみた際の処理時間を示す例である。MC法はMarching Cube 法であり古典的な計算方法である。隣接する体素のうち体素の輝度が同じである体素を見つけて、測定対象の等値面の形状を描く方法である。
演算の構造は単純であり、その半面、演算量は膨大になりコンピューターに高い能力を要求する。
MB法はMarching Boxes法であり、元の立体データの立体を小さな単位立方体の群に分割し、単位立方体に隣接する他の単位立方体のうち輝度が等しい単位立方体と順次併合していくことによって等値面を描く計算方法である。
OctreeMB法は等値面の検出を高速に行うための計算方法であり、元の画像データをOctree表現するものである。
演算時間が短縮でき、処理の高速化を達成できる。
図15に、MB法、MC法、OctreeMB法それぞれを、A,B,Cを対象に適用した際の演算時間を示す。多辺形(ポリゴンとも言う)の面片数はMC法に比べMB法及びOctreeMB法では40%台まで削減できた。演算時間についてはいずれの測定対象の場合でも、MC法に比べMB法は演算時間がかかり、OctreeMB法を採用するとMC法と同程度まで演算時間を短縮することができることがわかった。
図16は発明者らが実施したSun Sparc 1などのコンピューターを接続したUNIX(登録商標)ネットワーク上に構築した計算法の構造を示すブロック図であり、DMC法(Distributed Marching Cubes法)と称する。
プログラムをマスター側501とスレーブ側502に分け、マスター側501ではユーザーインターフェイス、データ収集及びデータ分解などを行い、スレーブ側502で等値面の計算を行わせ、マスター側に結果を返す。
マスター501はデータの規模に応じて使用するスレーブ502の数を決定する。スレーブ502はMC法及びPhongモデルを実行し、処理結果をマスター501に返す。マスター501はz−buffer法にて隠面消去を施し、ディスプレー上に画像を表示する。
本実施例においては等値面の抽出計算法にはMC法を採用し、光沢モデルには簡単な光沢モデルであるPhongモデルを採用し、立体の陰になっている部分を画面上で消して表示する方法である穏面消去にはz−buffer法を採用している。またスレーブ数を図16においてはスレーブ502−1、スレーブ502−2,スレーブ502−3の3つとした。以上の計算法は例を示すのみであり本発明において限定するものではない。
Phongモデルは、散乱拡散、鏡面反射、環境光照という 3 つの特性を使い、照明によるハイライト部分をもつ、滑らかな曲面を作りだすことを特徴としたモデルである。z−buffer法は、表示しようとする面のZ値(視点からの奥行き)を各画素ごとに蓄える方法である。各々の面を透視投影面に投影し、その面が占める画素の位置に、その面のZ値を格納する。この際、すでに格納されている面があれば、そのZ値と比較し、小さい方の面の情報を記憶する。
図17は医療画像可視化(visualization of medical imaging)のフローチャート例である。VOMIシステムと称することとする。
レーダー類からの生データがデータ採取部801に取り込まれる。該データはデータ処理部802にてデータ庫803に保存あるいはデータ庫803より読み出される。
データ庫803はコンピューターのハードディスク、フレキシブルディスク、CD−R、光磁気ディスク、大規模容量記憶装置である。
該データは前処理部804にすすみ、ノイズ除去などの処理が施される。
視点変換部805にて、対象を観察したい角度あるいは対象の断面の部位などの設定を行う。
マウス、キーボードなどのユーザー入力手段により視点を変更することができ、さまざまな角度からの表示を指示することができる。
続いて三つの工程に必要に応じて分岐する。一つ或いは二つ以上の工程を必要に応じて選択することが可能である。
スライス作成部806においては、対象の観察したい部位の断面を描く計算を行う。3次元のデータから任意の平面のスライスを作成する。
面画像作成部807においては、対象の部位たとえば特定の臓器や腫瘍などの立体形状を描く計算を行う。
対象の部位の体積計算、統計分析、2次元、3次元の形状測定などを行うことができる。
体画像作成部808においては、階調を持った半透明の立体画像を作成する計算を行う。
表示部809においては806,807,808において計算された画像をディスプレー、プリンター、フィルムなどに表示する。
インタラクティブ部810においては、表示させる画像の角度、拡大縮小、どの臓器或いは患部を描くかのためにしきい値の設定などユーザーがコンピューターに対して指示を行う。
画像変換部811においてはインタラクティブ部810にて与えられた指示に従って画像を変換する。
図18は、本発明に係るレーダー医療診断法及び装置によるグレースケール3次元像表示の一例を示す人体要部の模式図である。
以上述べてきたように、本発明に係わるレーダー医療診断方法及び装置によって課題が解決される。すなわち、
本発明に係わるレーダー医療診断法及び装置に用いられるマイクロ波も赤外線も解像度は超音波エコー診断法および装置などと比べてきわめて高く、数μmの解像度まで得ることが可能である。
本発明に係わるレーダー医療診断法及び装置は、X線断層撮影法及び装置(X線CT)や陽子射出撮影法及び装置(PET)のような放射線を用いないため人体など生体への放射能損傷の危険性はない。
本発明に係わるレーダー医療診断法及び装置は実施例1に述べたようにX線断層撮影法及び装置(X線CT)や磁気共鳴法及び装置(MRI)や陽子射出撮影法及び装置(PET)などと比べて診断時間は短い。
本発明に係わるレーダー医療診断法及び装置は、X線断層撮影法及び装置(X線CT)のようなX線発生装置、磁気共鳴法及び装置(MRI)のような磁場発生装置およびガンマ線検出装置などのような大掛かりで高価な装置を必要とせず、簡単で小型のアンテナあるいはセンサーと電気回路であるデジタル信号処理機のみで形成することができるため、廉価に製作することが可能である。
本発明は、電磁波医療診断のみならず、コンクリートやトンネルなどの構造体や材料体の亀裂や鉄筋の様子など、組織体等の非破壊診断、地質学上の非破壊診断、また地層、地中の配管の様子、水脈の探査などの埋蔵物診断、その他の物理学上の各種非破壊診断にも用いる事ができる。

【発明の名称】ミリ波帯電磁波を用いた生体情報の獲得方法、生体情報を獲得して表示す
る装置
【0001】
【技術分野】
[0001] 本発明は、生体組織用の電磁波画像分析法及び装置であって、ミリ波領域
の電磁波の照射手段およびその透過・反射・自発放射の受信手段を備えた分析手段、およ
び電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する受信手段のみ
からなる分析手段のうち少なくとも一方を2以上具備し、適切なインターフェースを有す
るコンピューターによって、前記受信手段からの信号を合成・画像処理し表示して、生体
組織の異常や3次元構造、断面構造、表面構造等を画像表示して、ヒトや動物等の組織の
観察や様々な種類の病気の早期診断、予防診断、治療などに適用する。
【背景技術】
[0002] 医療画像診断法及び装置としては、従来、超音波エコー診断法および装置
、X線断層撮影法及び装置(X線CT)、磁気共鳴法及び装置(MRI)、陽子射出撮影
法及び装置(PET)等が広く普及している。
一方、電磁波は、レーダや通信に使われるいわゆる電波のみならず、電波よりはるかに高
周波である光やX線(レントゲン線)も含まれる。医療計測としてはX線の利用がよく知
られているが、光の領域やテラヘルツ(THz)の領域を用いた医療計測技術も公知であ
る(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
[0003] もちろん、いわゆる電波の領域を用いた医療計測も公知である(特許文献
4、特許文献5、特許文献6参照)。特に、電磁波が超広帯域(UWB:Ultra W
ide Band)電磁波であってそれを用いて医療計測することも公知である(特許文
献7、特許文献8、特許文献9参照)。ここで、超広帯域電磁波とは、信号の中心周波数
から25%以上、あるいは1.5GHz以上の伝送帯域を持つものである。特許文献9に
は発振した電磁パルスの反射波を受信し、その信号から医学的に有用なイメージを得て診
断に利用することも記載されている。また特許文献12は特定の周波数(430−480
MHzおよびそ


【0003】
える。
[0007] 自発放射電磁波のイメージング装置である特許文献10は、自発放射電磁
波として赤外線の放射強度データから生体内部の温度情報を得、腫瘍の存在や体内の代謝
活動を知る方法を開示している。これは生体内の温度伝播現象を電気回路に置き換えて近
似し、その電気回路モデルによって、生体の自発放射電磁波データから逆に生体内部の熱
源位置の情報を得て、熱源分布イメージを出力するものである。該発明はしかしながら体
表面の熱的変異を知るのみであり三次元構造を画像表示することはできない。
[0008] 特許文献13(特開平10−192282)は歯牙や骨に電磁波を照射し
輻射される反射あるいは透過の電磁波を撮像する、あるいは照射なしに輻射される電磁波
を撮像することによって、生体の健否を知る装置である。使用する電磁波は赤外線を例と
してあげているものの紫外線、可視光、ラジオ波、X線、γ線など、コヒーレントおよび
インコヒーレントでもよいとしている。使用される電磁波についての限定はなされていな
い。どういう電磁波がどのように有効であるかという言及は一切なされていない。
特許文献14(特開2002−248088)は第一の経穴に超極短波(UHF)電磁波
を放射し第二の経穴から放射される電磁波を検出することで両経穴間の信号の伝導率ある
いは誘電率から器官の状態を診断する発明である。該発明では二点間の計測であり人体全
体を面状あるいは立体状に計測するものではない。
特許文献15(特開2003−294535)は人体から放射される電磁波を受信し測定
部位の伝導率あるいは誘電率を測定し、伝導率あるいは誘電率を温度に変換し該測定部位
の温度を計測する装置及び方法の発明である。しかし人体の特定の部位を測定するのみで
あり全体を面状あるいは立体状に計測するものではない。
また、特許文献16(特開2001−14446)、特許文献17(特開2004−18
0932)、特許文献18(特開2003−190101)などにおいて、複数の医療画
像装置によって得られた画像の同一部位を合成させる方法が開示されている。
[0009]【特許文献1】特許第1911906号「光断層像画像化装置」新技術事業
団ほか
【特許文献2】特許第3365397号「マルチチャンネル光計測装置」株式会社島津製
作所
【特許文献3】国際出願WO00/50859号「Method and appara
tus for TeraHerz Imaging」


【0005】
【特許文献18】特開2003−190101「生体診断装置」コニカ
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
[0010] 特許文献1から特許文献12のように、生体に光を含めた種々の電磁波を
照射して得られる透過・反射・自発放射の信号を分析し、医学的に有用な情報を抽出する
方法と装置、および、生体の自発電磁波を分析し、医学的に有用な情報を抽出する方法と
装置が公知である。しかしながら、より有用な情報を得るには、ミリ波帯電磁波を用いる
ことが有効である。本発明は、生体にミリ波領域の電磁波を照射し、その透過・反射・自
発放射の信号を分析し、医学的に有用な情報を抽出する方法と装置を提供するものである

【課題を解決するための手段】
[0011] すなわち、本発明は、生体にミリ波帯電磁波を照射した状態で計測される
透過電磁波および反射電磁波データから生体表面および生体内部のミリ波帯電磁波特性を
生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第一のデータベースをあらかじめ準備する(
図3参照)とともに、生体に前記ミリ波帯電磁波を照射した状態に続く電磁波を照射しな
い状態で計測される自発放射電磁波データから生体の電磁波自発放射特性を生体構成要素
の実態ごとに分類かつ整理した第二のデータベースをあらかじめ準備し(図4参照)、検
査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射した状態で測定される透過電磁波および反射電磁波
データから検査対象の生体構成要素の実態情報を第一のデータベース情報に基づいて獲得
する工程(図5参照)と、検査対象の生体へ電磁波を照射しない状態で測定される自発放
射電磁波データから検査対象の生体構成要素の実態情報を第二のデータベース情報に基づ
いて獲得する工程(図6参照)をもつ生体情報の表示方法である。本明細書において「実
態」とは生体の物理的な位置、硬さ、寸法などに関連する計測された様子を意味する。
[0012] 図3が生体内部のミリ波帯電磁波特性を生体構成要素の実態ごとに分類か
つ整理した第一のデータベースを準備するフロー説明図、図4が生体の電磁波自発放射特
性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第二のデータベースを準備するフロー説
明図、図5が検査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射した状態で測定され


【0008】
画像変換の処理効率が向上する。この位置のプリセットにて好適なのは、東洋医学でいう
ところの「経穴」「経絡」の位置(針灸のツボの位置)である。これらの位置をプリセッ
トデータとして生体内の組織や臓器の位置を特定する際の位置関係を示す仮決め位置とす
る、またはこれらの位置を画像解析の網(メッシュ)の交点として利用するとよい。経穴
経絡は体の三次元の相対的な位置座標であると同時に、被計測者の健康状態を知るために
生体情報を測定する計測位置でもある。経穴経絡における正常な場合の生体情報値をあら
かじめデータベースに蓄積しておき、被計測者の対応する経穴経絡における生体情報値を
計測し、該正常値及び該計測値を比較して、被計測者の状態が正常であるか否かを知る手
がかりとすることが可能である。例えば小腸の経絡機能が均衡を失ったとして、本発明に
係わる医療診断装置によって小腸経絡線を描くと、正常な小腸経絡線との間で差が生じる
。その差が大きければ大きいほど失調状態が大きいことを示し、小腸経絡に対応する臓腑
や組織器官の重点的な検査を行うことが望ましい。しかし機能が正常であれば、計測され
た経絡線と正常の経絡線との差は小さいかあるいは一致し、病状はないと言うことを意味
する。また、前記課題を解決するために、本発明に係る電磁波医療診断装置は、電磁波の
照射手段および受信手段を備えた分析方法および電磁波照射手段を持たず検体である生体
組織からの自発電磁波を受信する手段のみからなる分析方法のうち少なくとも一方を2以
上具備し、適切なインターフェースを有するコンピューターによって、前記分析方法から
の信号を合成・画像処理して、患部の3次元構造や断面構造あるいは表面構造等を画像表
示する手段を取ることを特徴とする。また、前記課題を解決するために、本発明に係る電
磁波医療診断装置は、上記2以上の分析方法からの信号類を、夫々適切なインターフェー
ス類を介してデジタル信号処理器類で処理し、該信号類を、記憶部と分析部を有し、かつ
診断ソフトウエアを組み込んだデジタル信号処理器類に導入し、両信号を合成し分析診断
演算処理を施し、該演算処理結果を出力する信号をデジタル信号処理器類に入力して画像
処理等の処理を施し、画像表示装置等へ出力し表示する手段を取ることを特徴とする。
【発明の効果】
[0021] 従来の電磁波領域を用いた生体情報獲得法で得られる生体情報に対して、
ミリ波


【0009】
帯電磁波を用いることによって、質も量も勝る有効な生体情報が効率よく得られ、より適
切な医療診断が可能になる。また、高解像度で、放射線損傷も無く、高速診断が可能な画
像診断法および装置を提供し、廉価な診断費を実現できる効果がある。また、本発明を癌
診断に適用する場合を例に取ると、高解像度で3次元画像診断や断面画像診断と患部の色
付け表示等による診断等により確実に行うことができ、初期の患部を早期に発見すること
が可能となり、治療を容易にすることを実現できる効果がある。図7に本案装置にて医師
の診断のための生体情報を提供することの説明図を示す。
【図面の簡単な説明】
[0022][図1]生体表面に接触する電磁波放射手段・受信手段を用いた本案の生体
情報の獲得装置(超音波CT断層画像表示装置と同様)の説明図
[図2]生体表面に非接触の電磁波放射手段・受信手段を用いた本案の生体情報の獲得装
置(X線CT断層画像表示装置と同様)の説明図
[図3]生体内部のミリ波帯電磁波特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第
一のデータベースを準備するフローの説明図
[図4]生体の電磁波自発放射特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第二の
データベースを準備するフローの説明図
[図5]検査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射した状態で測定される透過電磁波および
反射電磁波データから検査対象の生体構成要素の実態情報を第一のデータベース情報に基
づいて獲得する工程フローの説明図
[図6]検査対象の生体へ電磁波を照射しない状態で測定される自発放射電磁波データか
ら検査対象の生体構成要素の実態情報を第二のデータベース情報に基づいて獲得する工程
フローの説明図
[図7]本案装置にて医師の診断のための生体情報を提供することの説明図
[図8]ミリ波帯電磁波の暗号化手段とその解読手段の説明図
[図9]ミリ波帯電磁波放射手段の構成例の図
[図10]電磁波受信手段の構成例の図
[図11]本発明に係るレーダー医療診断装置の一例を示す要部のブロック図。


【0010】
[図12]本発明に係るレーダー医療診断法及び装置の一適用例を示す要部の模式図。
[図13]立体画像作成のフローチャート。
[図14]二種類の立体画像の作成フローチャート。
[図15]MB法とMC法の演算所要時間の比較。
[図16]DMC法のブロック図。
[図17]VOMIシステムのブロック図。
[図18]本発明に係るレーダー医療診断装置によるグレースケール3次元像表示の一例
を示す人体要部の模式図。
【符号の説明】
[0023]D1:生体表面に接触する方式の電磁波受信手段(超音波CT断層画像表示
装置と同様)
D2:生体表面に非接触の電磁波受信手段(X線CT断層画像表示装置と同様)
M :検査対象の生体を積載しD2による検査ゾーン内において直線移動する手段
P :検査対象の生体
Rad:ミリ波帯電磁波の放射手段(放射アンテナ)
Rec:ミリ波帯電磁波が検査生体で反射・透過した電磁波の受信手段または生体自発放
射電磁波の受信手段(受信アンテナ)
DSP:デジタル信号処理器、
101:電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段部、
102:電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する手段の
みからなる分析手段部、
103:画像処理部、
201:診断ベッド、
202:人体、
203:受信手段、
204:走査方向、
301:データ採取部、


10
【0014】
[0032] 図1、図2のようにミリ波帯電磁波放射手段が、異なる固定位置からミリ
波帯電磁波を生体に放射する複数の固定放射源からなる場合、前記放射源が放射する電磁
波に放射源の固定位置情報を暗号化して重畳する電磁波暗号化手段を併せ持つものであり
、第一受信手段が、前記固定位置情報を暗号化し重畳した暗号化法にもとづいて受信電磁
波データを解読する暗号解読手段を併せ持つ。このようにして、ミリ波帯電磁波が生体に
対しどのような位置関係(方向や距離)で照射されたか、の情報を受信後に弁別して生体
情報の把握に役立てる。より具体的には、生体内の組織や臓器の位置の特定、生体内の組
織や臓器の状態の判定について、電磁波照射の方向や距離が重要な条件になる。
[0033] ミリ波帯電磁波放射手段が、移動手段に積載され移動しつつ異なる位置か
らミリ波帯電磁波を生体に放射する移動放射源である場合(図示は略す:請求項9)、前
記移動放射源が放射した電磁波に放射時の位置情報を暗号化して重畳する電磁波暗号化手
段を併せ持つものであり、第一受信手段が、前記電磁波放射時の位置情報を暗号化し重畳
した暗号化法にもとづいて受信電磁波データを解読する暗号解読手段を併せ持つ。上記同
様に、ミリ波帯電磁波が生体に対しどのような位置関係(方向や距離)で照射されたか、
の情報を受信後に弁別して生体情報の把握に役立てる。図8がミリ波帯電磁波の暗号化手
段とその解読手段の説明図である。図8の図中ブロックの説明は略す。
[0034] 以下に、本発明の実施の形態に係る電磁波医療診断装置に関し、図面に基
いて詳細に説明する。
[0035] 図11は、本発明に係る電磁波医療診断装置の一例を示す要部のブロック
図である。
[0036] 前記医療診断装置は、電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段
部101と電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する手段
のみからなる分析手段部102と、これら2系統の分析手段からの信号を合成・分析診断
して画像信号とする画像処理部103との3つのブロックから成る。
[0037] 電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段部101では、10〜
20mW程度の低出力な可変周波数発振部とアンテナ部から成る合成開口レーダーからの



14
【0017】
を備えた分析手段と電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信
する手段のみからなる分析手段という原理の異なる複数の方式の分析手段を用いて患部の
異なる変異を検知し、該検知結果を演算と多視化することによって、患部をより正確に診
断することが可能になる。
[0052] 図12は、本発明に係る電磁波医療診断装置の一適用例を示す要部の模式
図である。
[0053] 診断ベッド201上には、被検体の一例である人体202が設置され、合
成開口レーダー等の受信手段203が人体上を走査方向104に走査する。ここで受信手
段とは電磁波の照射手段を備えた受信手段と電磁波照射手段を持たず検体である生体組織
からの自発電磁波を受信する受信手段のみからなる方法とを総称するものとする。
[0054] 診断ベッド201は、大きさが約2m長×80cm幅であり、外部環境等
からの電磁波雑音や雑音等の雑音類を遮断する、シールドルーム内に設置される。診断ベ
ッド201には電磁波を反射する反射板が設置されて成る。
[0055] 診断ベッド201上に設置される人体202等の生体検体には、電磁波や
赤外線を透過するアクリルやポリエステル或いはナイロン等の合成繊維等から成る診察着
を着衣する事になる。
[0056] 受信手段203の走査方法には、二つの方法があり、一つは人体202は
静止して受信手段が動く方法であり、今一つは受信手段203は静止して診断ベッド20
1及び人体202が動く方法である。
[0057] 取り込まれた立体画像データは一例として透明画像として表示される。透
明画像の表示法には例えば、最大反響波法、最小反響波法、X線法などがある。3次元構
造、断面構造、表面構造、冠状構造などを描く。
[0058] 最大反響波法は反響波の大きい部位を表示することにより、たとえば肝血
管瘤のように病変を検知することが可能である。最小反響波法は嚢腫瘍などの反響波の小
さい部位の病変を検知することが可能である。X線法はX線検査の図と似た表示法で、最
大反響波法と最小反響波法の結果のグレースケール平均値で与えられる。
[0059] 図7は受信手段より取り込まれた信号を可視化するフローチャートであり
、図11の主に103部分をより詳細に説明するものである。図12に示した診断ベッド
201に対応


17
【0019】
や拡大縮小の倍率やしきい値の設定によってどの患部に注目するかなどを指定する。表示
部607において、描かれた立体画像を表示する。
[0066] 図14は立体図形の二つの製作法を述べるものである。一つの方法は面画
像製作と称し、図4に述べてきた方法である。元の立体画像データ701からしきい値あ
るいは極値を用いて等値面を抽出し、等値面により形成される画像を中間面と称し、中間
面表示部702に対して図4で述べてきたように光の反射、透過などの計算を行い、曲面
画像を作成し、デジタル立体画像部703に表示する。
[0067] 面画像製作は対象物の体積、面積、長さなどの測定に適している。面画像
製作が演算においてハードウェアに対する負担が軽いことから現在においては主流である

[0068] 体画像製作は元の立体画像データ701から中間面を構成することなく直
接描かれる。画像は階調を持った非二値画像であり、半透明な構造を描くことにより、画
像をより現実的に直感的に表現することができる。近年では注目を浴びている方法である

【実施例1】
[0069] 以下に、本発明のレーダー医療診断装置に関し、図11及び図12に係る
他の実施例の詳細を記す。
[0070] 電磁波の照射手段および受信手段を備えた分析手段の電磁波照射器の電磁
波は、照射される電磁波の持続時間が0.1ナノ秒から10ナノ秒かつパルス間のインタ
ーバルが該パルス持続時間の100倍から10000倍であるパルス電磁波であり、かつ
6mmから12mmの波長域のなかから単一の波長である電磁波である。該レーダーの受
信センサーはマイクロ波センサーのアンテナ群であり、波長可変なマイクロ波等の照射さ
れる電磁波の放射器のパワーは検体に影響の無い程度に押さえて生体検体に対する負担を
軽くする為に10kW程度以下であり、検体全体の走査時には10mW程度の電磁波を照
射して患部のみの走査時には20mW程度の電磁波を照射する。
[0071] 検体を人体とした場合の走査時間は10〜30秒と短時間である。取分け
患部を区切って走査する場合は10秒程度の短時間で済む。該電磁波の照射手段を備えた
受信手段に於ける検知波は小信号なので、増幅器で増幅して初段デジタル信号処理器(D
SP)に送る。
[0072] 電磁波照射手段を持たず検体である生体組織からの自発電磁波を受信する
受信


19
【0023】
[0094] 続いて三つの工程に必要に応じて分岐する。一つ或いは二つ以上の工程を
必要に応じて選択することが可能である。
スライス作成部806においては、対象の観察したい部位の断面を描く計算を行う。3次
元のデータから任意の平面のスライスを作成する。
[0095] 面画像作成部807においては、対象の部位たとえば特定の臓器や腫瘍な
どの立体形状を描く計算を行う。
対象の部位の体積計算、統計分析、2次元、3次元の形状測定などを行うことができる。
[0096] 体画像作成部808においては、階調を持った半透明の立体画像を作成す
る計算を行う。
[0097] 表示部809においては806,807,808において計算された画像
をディスプレー、プリンター、フィルムなどに表示する。
[0098] インタラクティブ部810においては、表示させる画像の角度、拡大縮小
、どの臟器或いは患部を描くかのためにしきい値の設定などユーザーがコンピューターに
対して指示を行う。
[0099] 画像変換部811においてはインタラクティブ部810にて与えられた指
示に従って画像を変換する。
【実施例5】
[0100] 図18は、本発明に係るレーダー医療診断装置によるグレースケール3次
元像表示の一例を示す人体要部の模式図である。
[0101] 以上述べてきたように、本発明に係わるレーダー医療診断装置によって課
題が解決される。すなわち、
[0102] 本発明に係わるレーダー医療診断装置に用いられるマイクロ波も赤外線も
解像度は超音波エコー診断法および装置などと比べてきわめて高く、数μmの解像度まで
得ることが可能である。
[0103] 本発明に係わるレーダー医療診断装置は、X線断層撮影法及び装置(X線
CT)や陽子射出撮影法及び装置(PET)のような放射線を用いないため人体など生体
への放射能損傷の危険性はない。


23
【0024】
[0104] 本発明に係わるレーダー医療診断装置は実施例1に述べたようにX線断層
撮影法及び装置(X線CT)や磁気共鳴法及び装置(MRI)や陽子射出撮影法及び装置
(PET)などと比べて診断時間は短い。
[0105] 本発明に係わるレーダー医療診断装置は、X線断層撮影法及び装置(X線
CT)のようなX線発生装置、磁気共鳴法及び装置(MRI)のような磁場発生装置およ
びガンマ線検出装置などのような大掛かりで高価な装置を必要とせず、簡単で小型のアン
テナあるいはセンサーと電気回路であるデジタル信号処理機のみで形成することができる
ため、廉価に製作することが可能である。
【産業上の利用可能性】
[0106] 本発明は、電磁波医療診断のみならず、コンクリートやトンネルなどの構
造体や材料体の亀裂や鉄筋の様子など、組織体等の非破壊診断、地質学上の非破壊診断、
また地層、地中の配管の様子、水脈の探査などの埋蔵物診断、その他の物理学上の各種非
破壊診断にも用いる事ができる。


24

Claims (17)

  1. 生体にミリ波帯電磁波を照射した状態で計測される透過電磁波および反射電磁波データから生体表面および生体内部のミリ波帯電磁波特性を生体構成要素ごとに分類かつ整理した第一のデータベースをあらかじめ準備する工程、
    生体に電磁波を照射しない状態で計測される自発放射電磁波データから生体の電磁波自発放射特性を生体構成要素ごとに分類かつ整理した第二のデータベースをあらかじめ準備する工程、
    検査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射した状態で測定される透過電磁波および反射電磁波データから検査対象の生体構成要素の実態情報を第一のデータベースのデータに基づいて獲得する工程、
    検査対象の生体へ電磁波を照射しない状態で測定される自発放射電磁波データから検査対象の生体構成要素の実態情報を第二のデータベースのデータに基づいて獲得する工程をもつ生体情報の獲得方法
  2. 第一または第二のデータベースを準備する工程のいずれかが、
    生体の経穴経絡の位置を生体構成要素との相対的な遠近関係で示した経穴経絡プリセット位置情報をデータベースのデータに付加する工程を含み、
    検査対象の生体構成要素の実態情報を獲得する工程が、
    前記第一または第二のデータベースのデータに付加された経穴経絡プリセット位置情報と
    検査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射した状態で測定される透過電磁波および反射電磁波データと
    検査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射しない状態で測定される自発放射電磁波データとから
    検査対象の生体の経穴経絡の実態位置を判定する工程を含むものである
    請求項1の生体情報の獲得方法
  3. 第一及び第二のデータベースを準備する工程のいずれかが、
    正常時の生体の経穴経絡の位置範囲を生体構成要素との相対的な遠近関係で示した正常時の経穴経絡の位置範囲情報を第一または第二のデータベースのデータに付加する工程を含み、かつ、
    検査対象の生体構成要素の実態情報を獲得する工程が、
    検査対象の生体の経穴経絡の実態位置を判定する工程で得た経穴経絡の実態位置と前記正常時の経穴経絡の位置範囲情報によって、検査対象の生体の経穴経絡の位置が正常値の範囲内か否かを判定する工程、
    を含むものである請求項2の生体情報の獲得方法
  4. 照射するミリ波帯電磁波の帯域幅が1.5GHz以上で、
    該帯域に少なくとも波長が6 mmから14mmの電磁波成分を有するものであり、
    第一のデータベースの生体表面および生体内部のミリ波帯電磁波特性および/または第二のデータベースの生体の電磁波自発放射特性が少なくとも波長が6 mmから14mmの電磁波における特性を含むものである請求項1から3のいずれかに記載された生体情報の獲得方法
  5. 照射するミリ波帯電磁波が、
    時間的に連続する複数の繰り返し電磁パルスによって発生されるものであって、
    該電磁パルスのパルス時間幅が0.1から10ナノ秒、
    複数電磁パルスの繰り返し時間間隔が0.1から10マイクロ秒である請求項1から3のいずれかに記載された生体情報の獲得方法
  6. 複数の繰り返し電磁パルス間のパルス休止インターバルが該電磁パルスのパルス時間幅の100倍から10000倍である請求項5の生体情報の獲得方法
  7. 照射するミリ波帯電磁波が、異なる固定位置または時間的に異なる位置にて
    発生されるものであって、
    ミリ波帯電磁波の照射に際して該発生位置情報を暗号化して照射電磁波に重畳する暗号化工程を有し、
    検査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射した状態で計測される透過電磁波および反射電磁波データを前記暗号化法にもとづいて解読し、解読された発生位置情報を、
    生体表面および生体内部のミリ波帯電磁波特性に付加することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載された生体情報の獲得方法
  8. 生体にミリ波帯電磁波を照射した状態で計測される透過電磁波および反射電磁波データから生体表面および生体内部のミリ波帯電磁波特性を生体構成要素ごとに分類かつ整理した第一のデータベースと、
    生体に電磁波を照射しない状態で計測される自発放射電磁波データから生体の電磁波自発放射特性を生体構成要素の実態ごとに分類かつ整理した第二のデータベースと、
    ミリ波帯電磁波を検査対象の生体へ放射するミリ波帯電磁波放射手段と、
    該ミリ波帯電磁波を照射された検査対象の生体から電磁波を受信する第一受信手段と、
    検査対象の生体から自発放射される電磁波を受信する第二受信手段と、
    前記第一受信手段で得られたデータと前記第一データベースのデータに基づいて
    検査対象の生体構成要素の実態情報を獲得する第一生体実態情報獲得手段と、
    前記第二受信手段で得られたデータと前記第二データベースのデータに基づいて検査対象の生体構成要素の実態情報を獲得する第二生体実態情報獲得手段と、
    第一および第二のデータベースのデータ、および第一および第二の生体実態情報獲得手段で得られた情報に基づいて生体情報を表示する手段を有する生体情報を獲得して表示する装置
  9. 第一または第二のデータベースが、
    生体の経穴経絡の位置を生体構成要素との相対的な遠近関係で示した経穴経絡プリセット位置情報に関するデータを含むものであり、
    検査対象の生体構成要素の実態情報を獲得する第一または第二の生体実態情報獲得手段が、
    前記第一または第二のデータベースのデータに含まれる経穴経絡プリセット位置情報と検査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射した状態で測定される透過電磁波および反射電磁波データと、
    検査対象の生体へミリ波帯電磁波を照射しない状態で測定される自発放射電磁波データとから検査対象の生体の経穴経絡の実態位置を判定する手段を含むものであり、
    生体情報を表示する手段が、
    前記検査対象の生体の経穴経絡の実態位置を判定する手段で得られた経穴経絡の実態位置を表示する手段を含むものである請求項8の生体情報を獲得して表示する装置
  10. 第一または第二のデータベースのデータが、
    正常時の生体の経穴経絡の位置範囲を生体構成要素との相対的な遠近関係で示した正常時の経穴経絡の位置範囲情報に関するデータを含むものであり、
    検査対象の生体構成要素の実態情報を獲得する第一または第二の生体実態情報獲得手段が、
    検査対象の生体の経穴経絡の実態位置を判定する手段で得られた経穴経絡の実態位置と前記正常時の経穴経絡の位置範囲情報によって、
    検査対象の生体の経穴経絡の位置が正常範囲内か否かを判定する手段、
    生体情報を表示する手段が、
    前記正常範囲内か否かの判定手段の判定を表示する手段を含むものである請求項9の生体情報を獲得して表示する装置
  11. 照射するミリ波帯電磁波の帯域幅が1.5GHz以上で、該帯域に少なくとも波長が6 mmから14mmの電磁波成分を有するものであり、
    第一のデータベースの生体表面および生体内部のミリ波帯電磁波特性および/または第二のデータベースの生体の電磁波自発放射特性が少なくとも波長が6 mmから14mmの電磁波における特性を含むものであり、
    ミリ波帯電磁波放射手段が、少なくとも波長が6 mmから14mmの電磁波成分を有する電磁波を放射する放射源を有するものであり、
    第一受信手段が、少なくとも波長が6 mmから14mmの電磁波成分を有する電磁波を受信する受信器を有するものである請求項8から10のいずれかに記載された生体情報を獲得して表示する装置
  12. 照射するミリ波帯電磁波が、時間的に連続する複数の繰り返し電磁パルスによって発生されるものであって、
    該電磁パルスのパルス時間幅が0.1から10ナノ秒、
    複数電磁パルスの繰り返し時間間隔が0.1から10マイクロ秒である請求項8から10のいずれかに記載された生体情報を獲得して表示する装置
  13. 複数の繰り返し電磁パルス間のパルス休止インターバルが該電磁パルスのパルス時間幅の100倍から10000倍である、
    請求項12の生体情報を獲得して表示する装置
  14. ミリ波帯電磁波放射手段および第一受信手段が、合成開口レーダの送受信手段であって、
    複数の位相がずれた透過または反射電磁波を送受信し、
    検査対象の生体から見かけ上開口度が大きな受信手段で得られるものと同等の電磁波を受信するものである請求項8から10のいずれかに記載された生体情報を獲得して表示する装置
  15. ミリ波帯電磁波放射手段が、異なる固定位置からミリ波帯電磁波を生体に放射する
    複数の固定放射源からなり、
    かつ、前記放射源が放射する電磁波に放射源の固定位置情報を暗号化して重畳する電磁波暗号化手段を併せ持つものであり、
    第一受信手段が、前記固定位置情報を暗号化し重畳した暗号化法にもとづいて受信電磁波データを解読する暗号解読手段を併せ持つものである請求項8から10のいずれかに記載された生体情報を獲得して表示する装置
  16. ミリ波帯電磁波放射手段が、移動手段に積載され移動しつつ異なる位置からミリ波帯電磁波を生体に放射する移動放射源であり、かつ、前記移動放射源が放射した電磁波に放射時の位置情報を暗号化して重畳する電磁波暗号化手段を併せ持つものであり、
    第一受信手段が、前記電磁波放射時の位置情報を暗号化し重畳した暗号化法にもとづいて受信電磁波データを解読する暗号解読手段を併せ持つものである請求項8から10のいずれかに記載された生体情報を獲得して表示する装置
  17. 請求項9の経穴経絡の実態位置を表示する手段が、
    経穴を点及び経絡を線として、
    経穴経絡のプリセット位置情報と計測された経穴経絡の実態位置情報のそれぞれについて三次元データを構築する手段、
    該三次元データを視点により二次元表示に転換する手段、
    を含むものであることを特徴とする生体情報を獲得して表示する装置

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