JPWO2005083847A1 - 電気用差込みプラグ - Google Patents

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Abstract

プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、相手側のコンセントが固定されていない電源用のコンセントからも片手で静かに、且つ、楽に引き抜くことが出来る電気用差込みプラグを提供しようとするもので、プラグ体の先端側に握る手の第1指と第2指を当てる表側部と裏側部を設け、該表側部と裏側部の後部よりプラグ体の先端より手の4指幅程の位置の前後に至る間の部分に握りずれ止手段を備える第3指以後の指の握り部を設け、プラグ体の先端側に握る手の第1指と第2指を当て、第3指以後で握り部を持ち第1指の先でコンセントの上面を押すことにより電気用差込みプラグをコンセントより引き抜くようにしたものである。

Description

本発明は、電源用のコンセントに差込んで電力を引出すのに広く用いられている電気用差込みプラグに関する。特に、プラグ体がその先端に相手側のコンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される形の電気用差込みプラグに関する。
従来、電源用のコンセントに差込まれた電気用差込みプラグを引き抜くのは意外と面倒に感じることがある。特に、コンセントが壁等に固定されていない場合は、一方の手でコンセントを押えておかねばならないので両手を使う必要がある。本来、固く嵌まったものを支点を持たずに引き抜くという動作は、安定性に欠けるのでやり辛いという欠点がある。例えば、狭く奥まった所にあるコンセントからプラグを片手で抜くような際に、プラグが抜けた瞬間の勢いで腕や手を周囲の物にぶつけることもある。
プラグ体の後部に引き抜き用の指穴あるいは紐穴を設け、それらの穴に指や輪状にした紐を通して引き抜き易くしたもの、あるいは、プラグ体後部のコード部分にその先端をプラグ体側に固定されたビニールやゴム等の比較的長いパイプ状部やタブ部を設け、これらの部分を手で持って引き抜くことが出来るようにしたものが知られている。これらはプラグを直に手で持たずに引き抜けるが、不安定であることには変わりなく、引き抜く際にプラグの脚を曲げたり、プラグが抜けた瞬間の勢いでプラグを周囲の物にぶつけたりしやすい欠点がある。特に、潰れやすくて伸びやすいビニールや織物のパイプをコード部分に被せたものでは、握る力でコードを押圧して直にコードを引張るのと変わりがなく、コードを曲げや引張りの力から十分保護しえない。
プラグ体の両側ないし片側に突出したレバーやスライド釦を設け、該レバーやスライド釦を指で操作してコンセントからプラグを引き抜くようにしたものは、静かに抜ける利点があるが、プラグ自体を特別のものにしなくてはならない上に、構造的にも複雑で大きくなってしまう欠点がある。
日本国公開実用新案公報、実開昭48−52090号に開示されるものは、プラグ本体の後端に握り部を設けて、該握り部を握って引き抜くようにしたものの一つである。引き抜く手の全体はプラグ本体後部の握り部に位置するものであって、後端に指掛りを有する握り部の長さは、プラグ本体の後端より手の幅程の長さに長くなることが示されている。
日本国公開実用新案公報、実開昭49−84688号に開示されるものは、電気機器のコードの自動巻取機に於けるプラグ部分でのコードの断線原因の除去を目的の一つとしている。プラグの保持部を形成する絶縁体の後部を一旦細くした後にコードの自動巻取り口の開口部より大きくした部分を設けたものである。そして、この大きくした部分を直に掴んで引き抜くことも可能であるとされている。その前部の細い部分は自動巻取り口へのプラグの衝突をやわらげる為のもので、その長さや太さ等は、使用する絶縁体の材質の硬さによって決められることが述べられている。
日本国公開実用新案公報、実開平1−79281号に開示されるものは、通信機器などの手の入らない多数の密接したコネクタージャックに差し込むプラグに関わるものである。従来、プラグケース後部に帯板状の引抜きタブが設けられていたが、これに代るものとして、プラグケース後部よりケーブルの外側を覆うようにして後方へ突出する筒状の挿脱用部材を設け、該挿脱用部材部分を握って固定されているコネクタージャックにプラグを抜き差し出来るようにしたものである。
電気用差込みプラグは、普通には、プラグ体部分を直に掴んで抜き差しし得るようになっている。それにも拘わらず、プラグ体の後部などに更に引き抜きの為の各種の手段を設ける提案が多くなされている。しかし、この類の電気用差込みプラグは今日まで広く普及するには至っていない。
電気用差込みプラグを片手で安全、且つ楽に引き抜くには、第1指(親指)の押す力を用いるのがよい。その為には、第1指でコンセント面を押す力をプラグ体に伝えるべく、その後部側の部分が残りの指でずれないように握られておくことが肝要である。しかも、そこに負担を感じないことが大事である。つまり、その握られる部分が指に大きな負担を与えることなくずれる方向への側方力に抗しきれるような形や性状が与えられている必要がある。
本発明の目的は、相手側のコンセントが固定されているかいないかに関わらず、片手で静かに楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明な手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の後部に長く出っ張らず邪魔にならない手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明は、プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体がその先端側にその引き抜き時に握る手の第1指を当てる表側部と第2指で受ける裏側部を備え、プラグ体の前記表側部と前記裏側部の後部より前記プラグ体の先端より前記握る手の第2指から第5指に至る4指幅程の位置の前後に至る間の部分に握りずれ止手段を備える第3指以後側の指の握り部を設け、前記第1指でコンセントの上面を押して引き抜くようにした電気用差込みプラグにある。
又、上記握りずれ止手段は、握り部の後端に隆起するように設けた隆起部とすることが出来る。
さらに、上記握りずれ止手段は、プラグ体の後端より引出されるコードの外周を後方へ略平行以上の形に伸びて太く覆うコードと分離された握り部とすることも出来る。
さらに、上記握りずれ止手段は、その先端部より後方へ略平行以上の形で伸びた略長方体のプラグ体の握る手の第3指以後の部分に設けた握り部とすることが出来る。
第1図はコンセントに差込まれた状態を示す差込みプラグの正面図、第2図は第1図に於ける2−2矢視図、第3図は他の実施例を示す差込みプラグの正面図、第4図はさらに他の実施例を示す差込みプラグの正面図、第5図はさらに他の実施例を示す差込みプラグの正面図、第6図はさらに他の実施例を示す差込みプラグの正面図である。
以下に発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
第1図〜第2図に示す実施例において、電気装置より伸びるコード1の端部にある差込みプラグ2は、プラグ体3の先端に二つの脚部4を備え、該脚部4をコンセント5に差込んで使用される。安定した通電が得られるように脚部4は確りとコンセント5に保持されている。家電用の電気コードは2本の丸い被覆線を横並びに一体にした形のものが多く、柔軟である。通常、プラグ体3のコード引出し部にはコードを傷めないように保護する適度に曲がる短い保護ブッシュが設けられている。ここでは、プラグ体3の後部よりコード1の外周を覆って後方へ伸びる握り部6が形成されている。該握り部6はコード1とは分離されており、保護ブッシュと同じような多数の横溝を有し柔軟性を備えている。そして、その後側の端部には太く隆起した隆起部7が形成されている。ここでは、プラグ体3の先端より隆起部7までの間隔である符号Sの寸法は70mm程になっている。握り部6の太さは8.5mm程の円形に近い形になっている。図に仮想線で差込みプラグ2を引き抜く際の手の指の位置関係が示されている。第1指(親指)tをプラグ体3の表側に当て、第2指(人差し指)iをプラグ体3の裏側を受けるように当てて持ち、第3指(中指)m、第4指(薬指)r、第5指(小指)lが握り部6を裏側から抱くように握っている。この状態で第1指tを先方へずらすようにしてその先でコンセント5の上面8を押すことにより静かにプラグ2をコンセント5より引き抜くことができる。この際、第5指lの後側の側部が隆起部7に押し当てられ握り部6を握っている各指の後方向へのずれ止めがなされる。従って、握り部6を持つ各指は軽く握っているくらいでよく、隆起部7がより効果的に握りずれ止機能を果たしている。このように隆起部7は握り部6を握る最も後側の指の直ぐ後側に位置するように決められる。第1指tでコンセントの上面8を押す際に、同時に第2指iの前側の側部でコンセントの上面8を押してやるようにすることも出来る。握り部6はプラグ体と繋がる根元部分をより強く造られている。
第3図は他の実施例である。ここで、以後の実施例において前述の実施例と同じ部分については、各実施例毎に同一の符号にa、b、c、dの添字を付して示し、その詳しい説明を省略して主に異なる部分について説明する。前述のような方法で差込みプラグを引き抜く際に、第3指から第5指で細いものを滑らないように確りと握っておくのは大変難しくてやり辛いものである。この実施例においては、前例のような隆起部を持っていない。プラグ体3aの後部よりコード1aの外周を覆って後方へ向かって真っ直ぐに伸びる握り部6aを備えている。プラグ体3aの先端より握り部6aの後端部までの長さである符号Saの寸法は75mm程になっている。幅寸法5.3mm、厚さ寸法2.6mmのコード1aに対し、握り部6aの太さである符号Tの寸法は8.5mm程の円形に近い形になっている。コード1aとは分離されており、握りの押圧で変形し難く、握り易い太さになっている。保護ブッシュと同じような多数の横溝を有しているが、保護ブッシュのような後細りに傾斜した形にはなっていない。平行かむしろ稍後太りの形になっている。そこで、第3指ma、第4指ea、第5指laは握り部6aを特に握り辛さを感じることなく普通の感覚で確りと握ることが出来る。そして該握り部6aは、第1指taでコンセントの上面8aを押す力を前記3指を介して受け止め、プラグ体3aに伝えるに充分な後方向へのずれに対する抵抗力を発揮する。つまり、握り部6a自体が握りずれ止め機能を確りと果たしている。握り部6aはある程度確り握っても変形し難いものがよい。この例で示すような多数の横溝を有しない適度に硬い滑り難いゴム材等で成型したものであっても充分である。又、形状は後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。ここに、後方へ略平行以上にと云うのは、後方へ先太りを含む目に見えて先細りでない形状のことである。目立たない緩やかな後細り程度は問題にならない。
握り部の長さは、さらに一杯に短くして実施することも出来る。第4図はその一実施例である。ここでは、プラグ体3bの先端より隆起部7bまでの間隔である符号Sbの寸法は50mm程になっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2bを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mbと第4指rbの2本がプラグ体3bと垂直の端面を持つ太い隆起部7bの間にあって、握り部6bを裏側から握っている。この際にあてがわれる指の数や指の握りの深さ等は、扱う人の手の大きさによって変わってくる。第1指tbの先でコンセントの上面8bを押す力に抗して第4指rbの後側の側部が隆起部7bに押し当てられることにより握りずれ止め機能が果され、楽に静かに差込みプラグ2bをコンセント5bより引き抜くことが出来る。
握り部は、プラグ体自体に形成することも出来る。第5図は短いプラグ体3c内に短い握り部6cを形成した例である。ここで、プラグ体3cはその先端部より後方へ真っ直ぐに伸びた長方体の形になっている。先端より後端までの長さである符号Scの寸法は50mm程と通常のこの種の差込みプラグに比べかなり長くなっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2cを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mcと第4指rcの二本がプラグ体3cの後側の握り部6cを裏側から握っている。プラグ体3cがこの形であれば第3指mcと第4指ecは握り部6cを十分確りと握ることが出来る。そして第1指tcでコンセントの上面8cを押す力に抗して握りずれ止機能を果す。ここでも負担を感じることなく差込みプラグ2cをコンセント5cより引き抜くことが出来る。ここでも充分な握りずれ止機能を発揮させるべく、後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。握り部6cが目に見えた後細りの傾斜面を持たないことが大事で、なるべくは後太りの形状が好ましい。又、指が滑り難くする為に、握り部の指の位置する周囲に図示のような窪み部や鋸刃状の刻み目を設けたり、全体を粗面にしたり、あるいはプラグ体を滑り難い性状の材質にするなどの配慮をすることは望ましいことである。
第6図は、握り部をプラグ体自体に備える他の実施例である。ここでは、プラグ体3dの握り部6d部分の後側に窪み部9が設けてあり、その後側には隆起した隆起部7dが形成されている。プラグ体3dの先端より隆起部7dまでの間隔である符号Sdの寸法は45mm程になっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2dを引き抜く際の各指の位置関係では、第4指rdが窪み部9の中にあって隆起部7d側を手のひらに押し付けるようにして確り握っている。そこで、該握り部6dを握っている指の後方向へのずれに対する抵抗がより一層強められる。第3指mdと第4指rdの二本で握りずれ止機能を充分に発揮することが出来る。
以上のように、隆起部の位置などの握り部周りの形状、寸法そして性状等は、最初に述べた引き抜き操作の方法と密接に関連してその方法に相応しいものに決められる。実施例に示した各握り部は、プラグの引き抜きに充分な握りずれ止機能を果たすことの出来る握りずれ止手段を備えるものである。
本発明は以上のように構成されるので、相手側が固定されていないコンセントであっても、プラグ体を含むその後部を片手で握って親指でコンセントの上面を押すようにすることで、楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明なプラグ周りの構造によって片手で引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、その後端に隆起部を備える握り部とすることによって、コードへの悪影響を抑えつつ一層楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
本発明は、一般家庭用を含め電気用差込みプラグとして広く利用できる。
本発明は、電源用のコンセントに差込んで電力を引出すのに広く用いられている電気用差込みプラグに関する。特に、プラグ体がその先端に相手側のコンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される形の電気用差込みプラグに関する。
従来、電源用のコンセントに差込まれた電気用差込みプラグを引き抜くのは意外と面倒に感じることがある。特に、コンセントが壁等に固定されていない場合は、一方の手でコンセントを押えておかねばならないので両手を使う必要がある。本来、固く嵌まったものを支点を持たずに引き抜くという動作は、安定性に欠けるのでやり辛いという欠点がある。例えば、狭く奥まった所にあるコンセントからプラグを片手で抜くような際に、プラグが抜けた瞬間の勢いで腕や手を周囲の物にぶつけることもある。
プラグ体の後部に引き抜き用の指穴あるいは紐穴を設け、それらの穴に指や輪状にした紐を通して引き抜き易くしたもの、あるいは、プラグ体後部のコード部分にその先端をプラグ体側に固定されたビニールやゴム等の比較的長いパイプ状部やタブ部を設け、これらの部分を手で持って引き抜くことが出来るようにしたものが知られている。これらはプラグを直に手で持たずに引き抜けるが、不安定であることには変わりなく、引き抜く際にプラグの脚を曲げたり、プラグが抜けた瞬間の勢いでプラグを周囲の物にぶつけたりしやすい欠点がある。特に、潰れやすくて伸びやすいビニールや織物のパイプをコード部分に被せたものでは、握る力でコードを押圧して直にコードを引張るのと変わりがなく、コードを曲げや引張りの力から十分保護しえない。
プラグ体の両側ないし片側に突出したレバーやスライド釦を設け、該レバーやスライド釦を指で操作してコンセントからプラグを引き抜くようにしたものは、静かに抜ける利点があるが、プラグ自体を特別のものにしなくてはならない上に、構造的にも複雑で大きくなってしまう欠点がある。
日本国公開実用新案公報、実開昭48−52090号に開示されるものは、コードを持って引抜くことをしないように、プラグ本体の後端に握り部を設けて、該握り部を握って引き抜くようにしたものの一つである。引き抜く手の全体はプラグ本体後部の握り部に位置するものであって、後端に指掛りを有する握り部の長さは、プラグ本体の後端より手の幅程の所定長さであることが明記されている
日本国公開実用新案公報、実開昭49−84688号に開示されるものは、電気機器のコードの自動巻取機に於けるプラグ部分でのコードの断線原因の除去を目的の一つとしている。プラグの保持部を形成する絶縁体の後部を一旦細くした後にコードの自動巻取り口の開口部より大きくした部分を設けたものである。そして、この大きくした部分を直に掴んで引き抜くことも可能であるとされている。その前部の細い部分は自動巻取り口へのプラグの衝突をやわらげる為のもので、その長さや太さ等は、使用する絶縁体の材質の硬さによって決められることが述べられている。
日本国公開実用新案公報、実開平1−79281号に開示されるものは、通信機器などの手の入らない多数の密接したコネクタージャックに差し込むプラグに関わるものである。従来、プラグケース後部に帯板状の引抜きタブが設けられていたが、これに代るものとして、プラグケース後部よりケーブルの外側を覆うようにして後方へ突出する筒状の挿脱用部材を設け、該挿脱用部材部分を握って固定されているコネクタージャックにプラグを抜き差し出来るようにしたものである。
電気用差込みプラグは、普通には、プラグ体部分を直に掴んで抜き差しし得るようになっている。それにも拘わらず、プラグ体の後部などに更に引き抜きの為の各種の手段を設ける提案が多くなされている。しかし、この類の電気用差込みプラグは今日まで広く普及するには至っていない。
実開昭48−52090号公報 実開昭49−84688号公報 実開平1−79281号公報
本発明の目的は、相手側のコンセントが固定されているかいないかに関わらず、片手で静かに楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明な手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の後部に長く出っ張らず邪魔にならない手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
電気用差込みプラグを片手で安全、且つ楽に引き抜くには、第1指(親指)の押す力を用いるのがよい。その為には、第1指でコンセント面を押す力をプラグ体に伝えるべく、その後部側の部分が残りの指でずれないように握られておくことが肝要である。しかも、そこに負担を感じないことが大事である。つまり、その握られる部分が指に大きな負担を与えることなくずれる方向への側方力に抗しきれるような形や性状が与えられている必要がある。
本発明の電気用差込みプラグは、プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体の先端より手の第2指から第5指までの至る位置少なくとも前記プラグ体の先端より50mm程の位置の間の部分に前記プラグ体がその後側に隆起する隆起部の握りずれ止め手段を備える第3指以後の指の握り部を備え、プラグ引抜き時に前記手の第1指と第2指を前記プラグ体の先端側に位置せしめ前記第3指以後の指で前記握り部を握り、前記第1指と前記握り部を握る指との間を前記第1指がコンセント面を押す方向にずらして引き抜くようにしたものである。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体の先端より手の第2指から第5指までの至る位置少なくとも前記プラグ体の先端より50mm程の位置の間の部分に前記プラグ体と前記プラグ体の後部に繋がり前記プラグ体の後部より引き出されるコードの引き出し部分の外周部を前記コードと分離されて柔軟に覆いその後側が太く隆起する隆起部の握りずれ止め手段を備える第3指以後の指の握り部を備え、プラグ引抜き時に前記手の第1指と第2指を前記プラグ体の先端側に位置せしめ前記第3指以後の指で前記握り部を握り、前記第1指と前記握り部を握る指との間を前記第1指がコンセント面を押す方向にずらして引き抜くようにすることが出来る。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体の先端より手の第2指から第5指までの至る位置少なくとも前記プラグ体の先端より70mm程の位置の間の部分に前記プラグ体と前記プラグ体の後部に繋がり前記プラグ体の後部より引き出されるコードの引き出し部分の外周部を前記コードと分離されて柔軟に覆い太い略平行の形から後側が太くなる形の間で後方へ伸びる握りずれ止め手段を備える第3指以後の指の握り部を備え、プラグ引抜き時に前記手の第1指と第2指を前記プラグ体の先端側に位置せしめ前記第3指以後の指で前記握り部を握り、前記第1指と前記握り部を握る指との間を前記第1指がコンセント面を押す方向にずらして引き抜くようにすることも出来る。
本発明は以上のように構成されるので、相手側が固定されていないコンセントであっても、プラグ体を含むその後部を片手で握って親指でコンセントの上面を押すようにすることで、楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明なプラグ周りの構造によって片手で引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、その後端に隆起部を備える握り部とすることによって、コードへの悪影響を抑えつつ一層楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
プラグ体の先端より手の4指幅程の位置、少なくともプラグ体の先端より50mm程の位置に至る間の部分に握りずれ止手段を備える第3指以後の指の握り部を設け、プラグ体の先端側に握る手の第1指と第2指を当て、第3指以後の指で握り部を持ち第1指の先でコンセントの上面を押すことにより電気用差込みプラグをコンセントより引き抜けるようにした。
図1〜図2に示す実施例において、電気装置より伸びるコード1の端部にある差込みプラグ2は、プラグ体3の先端に二つの脚部4を備え、該脚部4をコンセント5に差込んで使用される。安定した通電が得られるように脚部4は確りとコンセント5に保持されている。家電用の電気コードは2本の丸い被覆線を横並びに一体にした形のものが多く、柔軟である。通常、プラグ体3のコード引出し部にはコードを傷めないように保護する適度に曲がる短い保護ブッシュが設けられている。ここでは、プラグ体3の後部よりコード1の外周を覆って後方へ図のように伸びる握り部6が形成されている。該握り部6はコード1とは分離されており、保護ブッシュと同じような多数の横溝を有し柔軟性を備えている。そして、その後側の端部には太く隆起した隆起部7が形成されている。ここでは、プラグ体3の先端より隆起部7までの間隔である符号Sの寸法は70mm 程になっている。握り部6の太さは8.5mm程の円形に近い形になっている。図に仮想線で差込みプラグ2を引き抜く際の手の指の位置関係が示されている。第1指(親指)tをプラグ体3の表側に当て、第2指(人差し指)iをプラグ体3の裏側を受けるように当てて持ち、第3指(中指)m、第4指(薬指)r、第5指(小指)lが握り部6を裏側から抱くように握っている。この状態で第1指tを先方へずらすようにしてその先でコンセント5の上面8を押すことにより静かにプラグ2をコンセント5より引き抜くことができる。この際、第5指lの後側の側部が隆起部7に押し当てられ握り部6を握っている各指の後方向へのずれ止めがなされる。従って、握り部6を持つ各指は軽く握っているくらいでよく、隆起部7がより効果的に握りずれ止機能を果たしている。このように隆起部7は握り部6を握る最も後側の指の直ぐ後側に位置するように決められる。第1指tでコンセントの上面8を押す際に、同時に第2指iの前側の側部でコンセントの上面8を押してやるようにすることも出来る。握り部6はプラグ体と繋がる根元部分をより強く造られている。
図3は他の実施例である。ここで、以後の実施例において前述の実施例と同じ部分については、各実施例毎に同一の符号にa、b、c、dの添字を付して示し、その詳しい説明を省略して主に異なる部分について説明する。前述のような方法で差込みプラグを引き抜く際に、第3指から第5指で細いものを滑らないように確りと握っておくのは大変難しくてやり辛いものである。この実施例においては、前例のような隆起部を持っていない。プラグ体3aの後部よりコード1aの外周を覆って後方へ向かって真っ直ぐに伸びる握り部6aを備えている。プラグ体3aの先端より握り部6aの後端部までの長さである符号Saの寸法は75mm程になっている。幅寸法5.3mm、厚さ寸法2.6mmのコード1aに対し、握り部6aの太さである符号Tの寸法は8.5mm程の円形に近い形になっている。コード1aとは分離されており、握りの押圧で変形し難く、握り易い太さになっている。保護ブッシュと同じような多数の横溝を有しているが、保護ブッシュのような後細りに傾斜した形にはなっていない。平行かむしろ稍後太りの形になっている。そこで、第3指ma、第4指ra、第5指laは握り部6aを特に握り辛さを感じることなく普通の感覚で確りと握ることが出来る。そして該握り部6aは、第1指taでコンセントの上面8aを押す力を前記3指を介して受け止め、プラグ体3aに伝えるに充分な後方向へのずれに対する抵抗力を発揮する。つまり、握り部6a自体が握りずれ止め機能を確りと果たしている。握り部6aはある程度確り握っても変形し難いものがよい。この例で示すような多数の横溝を有しない適度に硬い滑り難いゴム材等で成型したものであっても充分である。又、形状は後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。ここに、後方へ略平行以上にと云うのは、後方へ先太りを含む目に見えて先細りでない形状のことである。目立たない緩やかな後細り程度は問題にならない。
握り部の長さは、さらに一杯に短くして実施することも出来る。図4はその一実施例である。ここでは、プラグ体3bの先端より図のような垂直の端面を持つ太い隆起部7bまでの間隔である符号Sbの寸法は50mm程になっている。 図に仮想線で示される差込みプラグ2bを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mbと第4指rbの2本がプラグ体3bと隆起部7bの垂直の端面の間にあって、握り部6bを裏側から握っている。この際にあてがわれる指の数や指の握りの深さ等は、扱う人の手の大きさによって変わってくる。第1指tbの先でコンセントの上面8bを押す力に抗して第4指rbの後側の側部が隆起部7bの端面に押し当てられることにより握りずれ止め機能が果され、楽に静かに差込みプラグ2bをコンセント5bより引き抜くことが出来る。
握り部は、プラグ体自体に形成することも出来る。図5は短いプラグ体3c内に短い握り部6cを形成した例である。ここで、プラグ体3cはその先端部より後方へ真っ直ぐに伸びた長方体の形になっている。先端より後端までの長さである符号Scの寸法は50mm程と通常のこの種の差込みプラグに比べかなり長くなっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2cを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mcと第4指rcの二本がプラグ体3cの後側の握り部6cを裏側から握っている。プラグ体3cがこの形であれば第3指mcと第4指rcは握り部6cを十分確りと握ることが出来る。そして第1指tcでコンセントの上面8cを押す力に抗して握りずれ止機能を果す。ここでも負担を感じることなく差込みプラグ2cをコンセント5cより引き抜くことが出来る。ここでも充分な握りずれ止機能を発揮させるべく、後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。握り部6cが目に見えた後細りの傾斜面を持たないことが大事で、なるべくは後太りの形状が好ましい。又、指が滑り難くする為に、握り部の指の位置する周囲に図示のような窪み部や鋸刃状の刻み目を設けたり、全体を粗面にしたり、あるいはプラグ体を滑り難い性状の材質にするなどの配慮をすることは望ましいことである。
図6は、握り部をプラグ体自体に備える他の実施例である。ここでは、プラグ体3dの握り部6d部分の後側に窪み部9が設けてあり、その後側には隆起した隆起部7dが形成されている。プラグ体3dの先端より隆起部7dまでの間隔である符号Sdの寸法は45mm程になっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2dを引き抜く際の各指の位置関係では、第4指rdが窪み部9の中にあって隆起部7d側を手のひらに押し付けるようにして確り握っている。そこで、該握り部6dを握っている指の後方向へのずれに対する抵抗がより一層強められる。第3指mdと第4指rdの二本で握りずれ止機能を充分に発揮することが出来る。
以上のように、隆起部の位置などの握り部周りの形状、寸法そして性状等は、最初に述べた引き抜き操作の方法と密接に関連してその方法に相応しいものに決められる。実施例に示した各握り部は、プラグの引き抜きに充分な握りずれ止機能を果たすことの出来る握りずれ止手段を備えるものである。
本発明は、一般家庭用を含め電気用差込みプラグとして広く利用できる。
コンセントに差込まれた状態を示す差込みプラグの正面図(実施例1) 図1に於ける2−2矢視図(実施例1) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例2) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例3) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例4) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例5)
符号の説明
1、1a、1b、1c、1d コード
2、2a、2b、2c、2d プラグ
3、3a、3b、3c、3d プラグ体
4、4a、4b、4c、4d 脚
5、5a、5b、5c、5d コンセント
6、6a、6b、6c、6d 握り部
7、7b、7d 隆起部
t、ta、tb、tc、td 親指(第1指)
i、ia、ib、ic、id 人差し指(第2指)
m、ma、mb、mc、md 中指(第3指)
r、ra、rb、rc、rd 薬指(第4指)
l、la 小指(第5指)
【図4】
Figure 2005083847
図6は、握り部をプラグ体自体に備える他の実施例である。ここでは、プラグ体3dの握り部6d部分の後側に窪み部9が設けてあり、その後側には隆起した隆起部7dが形成されている。プラグ体3dの先端より隆起部7dまでの間隔である符号Sdの寸法は45mm程になっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2dを引き抜く際の各指の位置関係では、第4指rdが窪み部9の中にあって隆起部7d側を手のひらに押し付けるようにして確り握っている。そこで、該握り部6dを握っている指の後方向へのずれに対する抵抗がより一層強められる。第3指mdと第4指rdの二本で握りずれ止機能を充分に発揮することが出来る。
以上のように、隆起部の位置などの握り部周りの形状、寸法そして性状等は、最初に述べた引き抜き操作の方法と密接に関連してその方法に相応しいものに決められる。実施例に示した各握り部は、本発明によるプラグの引き抜きに充分な握りずれ止機能を果たすことの出来る握りずれ止手段を備えるものである。
因みに第2指から第5指の4指幅について周囲を実際に調査したところでは、指の長さの中間ほどの位置の部分で測ってみて、殆どの人は85mm以内に入る幅であった。いずれにしても、実施に当たってはなるべく実施例に近い短い形で実施されることが望ましい。
電気用差込みプラグを片手で安全、且つ楽に引き抜くには、第1指(親指)の押す力を用いるのがよい。その為には、第1指でコンセント面を押す力をプラグ体に伝えるべく、その後部側の部分が残りの指でずれないように握られておくことが肝要である。しかも、そこに負担を感じないことが大事である。つまり、その握られる部分が指に大きな負担を与えることなくずれる方向への側方力に抗しきれるような形や性状が与えられている必要がある。
本発明の電気用差込みプラグは、プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体の先端より該プラグ体を握る手の第2指から第5指までの至る位置の間の部分少なくともプラグ体の先端より45mm程の位置の間の部分にプラグ体が握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部と先端部の後側で後方へ平行から少なくとも後太りに後端が大きくなる形で伸びる握る手の第3指以後の指の握り部を備え、プラグ引抜き時に第1指と第3指以後側の指との間を第1指がコンセント面を押す方向にずらして引抜くようにしたものである。
又、握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部と握る手の第3指以後の指の握り部をプラグ体の先端より75mm程の位置の間の部分、少なくともプラグ体の先端より45mm程の位置の間の部分に設けた時に、本発明の電気用差込みプラグの短さの特徴がより一層発揮される。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体が該プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部と該先端部の後側で一旦細く窪んで後方へ伸びその後端で大きく隆起する隆起部を備える握る手の第3指以後の指の握り部を備えるものとすることが出来る。
又、上記電気用差込みプラグは、握る手の第3指以後の指の握り部がプラグ体の先端部の後側でプラグ体の後部より引き出されるコードの引き出し部をコードと分離されて覆う柔軟に曲る握り部に形成することも出来る。
電気用差込みプラグを片手で安全、且つ楽に引き抜くには、第1指(親指)の押す力を用いるのがよい。その為には、第1指でコンセント面を押す力をプラグ体に伝えるべく、その後部側の部分が残りの指でずれないように握られておくことが肝要である。しかも、そこに負担を感じないことが大事である。つまり、その握られる部分が指に大きな負担を与えることなくずれる方向への側方力に抗しきれるような形や性状が与えられている必要がある。
本発明の電気用差込みプラグは、プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体の先端より該プラグ体を握る手の第2指から第5指までの至る位置の間の部分少なくともプラグ体の先端より45mm程の位置の間の部分に、プラグ体が該プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部と、該先端部の後側で後方へ平行から少なくとも後太りに後端が大きくなる形で伸びるプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部を備え、プラグ引抜き時に前記第1指と前記第3指以後側の指との間を前記第1指がコンセント面を押す方向にずらして引抜くようにしたものである。
又、プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部と、該先端部の後側のプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部をプラグ体の先端より75mm程の位置の間の部分、少なくともプラグ体の先端より45mm程の位置の間の部分に設けることで、その短さの特徴をより充分に発揮させ得る。
さらに、上記電気用差込みプラグは、プラグ体が該プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部と、該先端部の後側で後方へ略平行に伸びてその後端側で隆起する隆起部を備えるプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部を備えるものとすることが出来る。
又、プラグ体がその先端部の後側のプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部の周りに、プラグ体を握る手の第3指以後の3本の指の内の例えば第3指、あるいは第4指、あるいは第3指と第4指、あるいは第3指と第4指と第5指など所望の指に対応して設けた窪み部を備えるものとすることが出来る。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体が該プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部と該先端部の後側でプラグ体の後部より引き出されるコードの引き出し部を前記コードと分離されて覆い柔軟に曲るプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部を備えるものとすることも出来る。
本発明は、電源用のコンセントに差込んで電力を引出すのに広く用いられている電気用差込みプラグに関する。特に、プラグ体がその先端に相手側のコンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される形の電気用差込みプラグに関する。
従来、電源用のコンセントに差込まれた電気用差込みプラグを引き抜くのは意外と面倒に感じることがある。特に、コンセントが壁等に固定されていない場合は、一方の手でコンセントを押えておかねばならないので両手を使う必要がある。本来、固く嵌まったものを支点を持たずに引き抜くという動作は、安定性に欠けるのでやり辛いという欠点がある。例えば、狭く奥まった所にあるコンセントからプラグを片手で抜くような際に、プラグが抜けた瞬間の勢いで腕や手を周囲の物にぶつけることもある。
プラグ体の後部に引き抜き用の指穴あるいは紐穴を設け、それらの穴に指や輪状にした紐を通して引き抜き易くしたもの、あるいは、プラグ体後部のコード部分にその先端をプラグ体側に固定されたビニールやゴム等の比較的長いパイプ状部やタブ部を設け、これらの部分を手で持って引き抜くことが出来るようにしたものが知られている。これらはプラグを直に手で持たずに引き抜けるが、不安定であることには変わりなく、引き抜く際にプラグの脚を曲げたり、プラグが抜けた瞬間の勢いでプラグを周囲の物にぶつけたりしやすい欠点がある。特に、潰れやすくて伸びやすいビニールや織物のパイプをコード部分に被せたものでは、握る力でコードを押圧して直にコードを引張るのと変わりがなく、コードを曲げや引張りの力から十分保護しえない。
プラグ体の両側ないし片側に突出したレバーやスライド釦を設け、該レバーやスライド釦を指で操作してコンセントからプラグを引き抜くようにしたものは、静かに抜ける利点があるが、プラグ自体を特別のものにしなくてはならない上に、構造的にも複雑で大きくなってしまう欠点がある。
日本国公開実用新案公報、実開昭48−52090号に開示されるものは、コードを持って引抜くことをしないように、プラグ本体の後端に握り部を設けて、該握り部を握って引き抜くようにしたものの一つである。引き抜く手の全体はプラグ本体後部の握り部に位置するものであって、後端に指掛りを有する握り部の長さは、プラグ本体の後端より手の幅程の所定長さであることが明記されている
日本国公開実用新案公報、実開昭49−84688号に開示されるものは、電気機器のコードの自動巻取機に於けるプラグ部分でのコードの断線原因の除去を目的の一つとしている。プラグの保持部を形成する絶縁体の後部を一旦細くした後にコードの自動巻取り口の開口部より大きくした部分を設けたものである。そして、この大きくした部分を直に掴んで引き抜くことも可能であるとされている。その前部の細い部分は自動巻取り口へのプラグの衝突をやわらげる為のもので、その長さや太さ等は、使用する絶縁体の材質の硬さによって決められることが述べられている。
日本国公開実用新案公報、実開平1−79281号に開示されるものは、通信機器などの手の入らない多数の密接したコネクタージャックに差し込むプラグに関わるものである。従来、プラグケース後部に帯板状の引抜きタブが設けられていたが、これに代るものとして、プラグケース後部よりケーブルの外側を覆うようにして後方へ突出する筒状の挿脱用部材を設け、該挿脱用部材部分を握って固定されているコネクタージャックにプラグを抜き差し出来るようにしたものである。
電気用差込みプラグは、普通には、プラグ体部分を直に掴んで抜き差しし得るようになっている。それにも拘わらず、プラグ体の後部などに更に引き抜きの為の各種の手段を設ける提案が多くなされている。しかし、この類の電気用差込みプラグは今日まで広く普及するには至っていない。
実開昭48−52090号公報 実開昭49−84688号公報 実開平1−79281号公報
本発明の目的は、相手側のコンセントが固定されているかいないかに関わらず、片手で静かに楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明な手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の後部に長く出っ張らず邪魔にならない手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
電気用差込みプラグを片手で安全、且つ楽に引き抜くには、第1指(親指)の押す力を用いるのがよい。その為には、第1指でコンセント面を押す力をプラグ体に伝えるべく、その後部側の部分が残りの指でずれないように握られておくことが肝要である。しかも、そこに負担を感じないことが大事である。つまり、その握られる部分が指に大きな負担を与えることなくずれる方向への側方力に抗しきれるような形や性状が与えられている必要がある。
本発明の電気用差込みプラグは、プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体の先端より該プラグ体を握る手の第2指から第5指までの至る位置の間の部分少なくともプラグ体の先端より45mm程の位置の間の部分に、プラグ体が該プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部と、該先端部の後側で後方へ略平行に伸びる形から平行以上の後太りに伸びる形の間の所望の形に形成されたプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部を備え、プラグ引抜き時に前記第1指と前記第3指以後側の指との間を前記第1指がコンセント面を押す方向にずらして引抜くようにしたものである。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部と、該先端部の後側のプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部をプラグ体の先端より75mm程の位置の間の部分、少なくともプラグ体の先端より45mm程の位置の間の部分に設けることによって、その短さの特徴をより充分に発揮させることが出来る。
さらに、本発明の電気用差込みプラグは、プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体の先端より該プラグ体を握る手の第2指から第5指までの至る位置の間の部分少なくともプラグ体の先端より45mm程の位置の間の部分に、プラグ体が該プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部と、該先端部の後側で後方へ略平行に伸びてその後端側で隆起する隆起部を備えるプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部を備え、プラグ引抜き時に前記第1指と前記第3指以後側の指との間を前記第1指がコンセント面を押す方向にずらして引抜くようにすことも出来る。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部の後側のプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部の周りに、プラグ体を握る手の第3指以後の3本の指の内の例えば第3指、あるいは第4指、あるいは第3指と第4指、あるいは第3指と第4指と第5指など所望の指に対応して設けた窪み部を備えるものとすることが出来る。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体が該プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端部と該先端部の後側でプラグ体の後部より引き出されるコードの引き出し部を前記コードと分離されて覆い柔軟に曲るプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部を備えるものとすることも出来る。
本発明は以上のように構成されるので、相手側が固定されていないコンセントであっても、プラグ体を含むその後部を片手で握って親指でコンセントの上面を押すようにすることで、楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明なプラグ周りの構造によって片手で引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、その後端に隆起部を備える握り部とすることによって、コードへの悪影響を抑えつつ一層楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
プラグ体の先端より手の4指幅程の位置、少なくともプラグ体の先端より50mm程の位置に至る間の部分に握りずれ止手段を備える第3指以後の指の握り部を設け、プラグ体の先端側に握る手の第1指と第2指を当て、第3指以後の指で握り部を持ち第1指の先でコンセントの上面を押すことにより電気用差込みプラグをコンセントより引き抜けるようにした。
図1〜図2に示す実施例において、電気装置より伸びるコード1の端部にある差込みプラグ2は、プラグ体3の先端に二つの脚部4を備え、該脚部4をコンセント5に差込んで使用される。安定した通電が得られるように脚部4は確りとコンセント5に保持されている。家電用の電気コードは2本の丸い被覆線を横並びに一体にした形のものが多く、柔軟である。通常、プラグ体3のコード引出し部にはコードを傷めないように保護する適度に曲がる短い保護ブッシュが設けられている。ここでは、プラグ体3の後部よりコード1の外周を覆って後方へ図のように伸びる握り部6が形成されている。該握り部6はコード1とは分離されており、保護ブッシュと同じような多数の横溝を有し柔軟性を備えている。そして、その後側の端部には太く隆起した隆起部7が形成されている。ここでは、プラグ体3の先端より隆起部7までの間隔である符号Sの寸法は70mm 程になっている。握り部6の太さは8.5mm程の円形に近い形になっている。図に仮想線で差込みプラグ2を引き抜く際の手の指の位置関係が示されている。第1指(親指)tをプラグ体3の表側に当て、第2指(人差し指)iをプラグ体3の裏側を受けるように当てて持ち、第3指(中指)m、第4指(薬指)r、第5指(小指)lが握り部6を裏側から抱くように握っている。この状態で第1指tを先方へずらすようにしてその先でコンセント5の上面8を押すことにより静かにプラグ2をコンセント5より引き抜くことができる。この際、第5指lの後側の側部が隆起部7に押し当てられ握り部6を握っている各指の後方向へのずれ止めがなされる。従って、握り部6を持つ各指は軽く握っているくらいでよく、隆起部7がより効果的に握りずれ止機能を果たしている。このように隆起部7は握り部6を握る最も後側の指の直ぐ後側に位置するように決められる。第1指tでコンセントの上面8を押す際に、同時に第2指iの前側の側部でコンセントの上面8を押してやるようにすることも出来る。握り部6はプラグ体と繋がる根元部分をより強く造られている。
図3は他の実施例である。ここで、以後の実施例において前述の実施例と同じ部分については、各実施例毎に同一の符号にa、b、c、dの添字を付して示し、その詳しい説明を省略して主に異なる部分について説明する。前述のような方法で差込みプラグを引き抜く際に、第3指から第5指で細いものを滑らないように確りと握っておくのは大変難しくてやり辛いものである。この実施例においては、前例のような隆起部を持っていない。プラグ体3aの後部よりコード1aの外周を覆って後方へ向かって真っ直ぐに伸びる握り部6aを備えている。プラグ体3aの先端より握り部6aの後端部までの長さである符号Saの寸法は75mm程になっている。幅寸法5.3mm、厚さ寸法2.6mmのコード1aに対し、握り部6aの太さである符号Tの寸法は8.5mm程の円形に近い形になっている。コード1aとは分離されており、握りの押圧で変形し難く、握り易い太さになっている。保護ブッシュと同じような多数の横溝を有しているが、保護ブッシュのような後細りに傾斜した形にはなっていない。平行かむしろ稍後太りの形になっている。そこで、第3指ma、第4指ra、第5指laは握り部6aを特に握り辛さを感じることなく普通の感覚で確りと握ることが出来る。そして該握り部6aは、第1指taでコンセントの上面8aを押す力を前記3指を介して受け止め、プラグ体3aに伝えるに充分な後方向へのずれに対する抵抗力を発揮する。つまり、握り部6a自体が握りずれ止め機能を確りと果たしている。握り部6aはある程度確り握っても変形し難いものがよい。この例で示すような多数の横溝を有しない適度に硬い滑り難いゴム材等で成型したものであっても充分である。又、形状は後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。ここに、後方へ略平行以上にと云うのは、後方へ先太りを含む目に見えて先細りでない形状のことである。目立たない緩やかな後細り程度は問題にならない。
握り部の長さは、さらに一杯に短くして実施することも出来る。図4はその一実施例である。ここでは、プラグ体3bの先端より図のような垂直の端面を持つ太い隆起部7bまでの間隔である符号Sbの寸法は50mm程になっている。 図に仮想線で示される差込みプラグ2bを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mbと第4指rbの2本がプラグ体3bと隆起部7bの垂直の端面の間にあって、握り部6bを裏側から握っている。この際にあてがわれる指の数や指の握りの深さ等は、扱う人の手の大きさによって変わってくる。第1指tbの先でコンセントの上面8bを押す力に抗して第4指rbの後側の側部が隆起部7bの端面に押し当てられることにより握りずれ止め機能が果され、楽に静かに差込みプラグ2bをコンセント5bより引き抜くことが出来る。
握り部は、プラグ体自体に形成することも出来る。図5は短いプラグ体3c内に短い握り部6cを形成した例である。ここで、プラグ体3cはその先端部より後方へ真っ直ぐに伸びた長方体の形になっている。先端より後端までの長さである符号Scの寸法は50mm程と通常のこの種の差込みプラグに比べかなり長くなっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2cを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mcと第4指rcの二本がプラグ体3cの後側の握り部6cを裏側から握っている。プラグ体3cがこの形であれば第3指mcと第4指rcは握り部6cを十分確りと握ることが出来る。そして第1指tcでコンセントの上面8cを押す力に抗して握りずれ止機能を果す。ここでも負担を感じることなく差込みプラグ2cをコンセント5cより引き抜くことが出来る。ここでも充分な握りずれ止機能を発揮させるべく、後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。握り部6cが目に見えた後細りの傾斜面を持たないことが大事で、なるべくは後太りの形状が好ましい。又、指が滑り難くする為に、握り部の指の位置する周囲に図示のような窪み部や鋸刃状の刻み目を設けたり、全体を粗面にしたり、あるいはプラグ体を滑り難い性状の材質にするなどの配慮をすることは望ましいことである。
図6は、握り部をプラグ体自体に備える他の実施例である。ここでは、プラグ体3dの握り部6d部分の後側に窪み部9が設けてあり、その後側には隆起した隆起部7dが形成されている。プラグ体3dの先端より隆起部7dまでの間隔である符号Sdの寸法は45mm程になっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2dを引き抜く際の各指の位置関係では、第4指rdが窪み部9の中にあって隆起部7d側を手のひらに押し付けるようにして確り握っている。そこで、該握り部6dを握っている指の後方向へのずれに対する抵抗がより一層強められる。第3指mdと第4指rdの二本で握りずれ止機能を充分に発揮することが出来る。
以上のように、隆起部の位置などの握り部周りの形状、寸法そして性状等は、最初に述べた引き抜き操作の方法と密接に関連してその方法に相応しいものに決められる。実施例に示した各握り部は、本発明によるプラグの引き抜きに充分な握りずれ止機能を果たすことの出来る握りずれ止手段を備えるものである。
因みに第2指から第5指の4指幅について周囲を実際に調査したところでは、指の長さの中間ほどの位置の部分で測ってみて、殆どの人は85mm以内に入る幅であった。いずれにしても、実施に当たってはなるべく実施例に近い短い形で実施されることが望ましい。
本発明は、一般家庭用を含め電気用差込みプラグとして広く利用できる。
コンセントに差込まれた状態を示す差込みプラグの正面図(実施例1) 図1に於ける2−2矢視図(実施例1) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例2) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例3) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例4) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例5)
符号の説明
1、1a、1b、1c、1d コード
2、2a、2b、2c、2d プラグ
3、3a、3b、3c、3d プラグ体
4、4a、4b、4c、4d 脚
5、5a、5b、5c、5d コンセント
6、6a、6b、6c、6d 握り部
7、7b、7d 隆起部
t、ta、tb、tc、td 親指(第1指)
i、ia、ib、ic、id 人差し指(第2指)
m、ma、mb、mc、md 中指(第3指)
r、ra、rb、rc、rd 薬指(第4指)
I、Ia 小指(第5指)
本発明は、電源用のコンセントに差込んで電力を引出すのに広く用いられている電気用差込みプラグに関する。特に、プラグ体がその先端に相手側のコンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される形の電気用差込みプラグに関する。
従来、電源用のコンセントに差込まれた電気用差込みプラグを引き抜くのは意外と面倒に感じることがある。特に、コンセントが壁等に固定されていない場合は、一方の手でコンセントを押えておかねばならないので両手を使う必要がある。本来、固く嵌まったものを支点を持たずに引き抜くという動作は、安定性に欠けるのでやり辛いという欠点がある。例えば、狭く奥まった所にあるコンセントからプラグを片手で抜くような際に、プラグが抜けた瞬間の勢いで腕や手を周囲の物にぶつけることもある。
プラグ体の後部に引き抜き用の指穴あるいは紐穴を設け、それらの穴に指や輪状にした紐を通して引き抜き易くしたもの、あるいは、プラグ体後部のコード部分にその先端をプラグ体側に固定されたビニールやゴム等の比較的長いパイプ状部やタブ部を設け、これらの部分を手で持って引き抜くことが出来るようにしたものが知られている。これらはプラグを直に手で持たずに引き抜けるが、不安定であることには変わりなく、引き抜く際にプラグの脚を曲げたり、プラグが抜けた瞬間の勢いでプラグを周囲の物にぶつけたりしやすい欠点がある。特に、潰れやすくて伸びやすいビニールや織物のパイプをコード部分に被せたものでは、握る力でコードを押圧して直にコードを引張るのと変わりがなく、コードを曲げや引張りの力から十分保護しえない。
プラグ体の両側ないし片側に突出したレバーやスライド釦を設け、該レバーやスライド釦を指で操作してコンセントからプラグを引き抜くようにしたものは、静かに抜ける利点があるが、プラグ自体を特別のものにしなくてはならない上に、構造的にも複雑で大きくなってしまう欠点がある。
日本国公開実用新案公報、実開昭48−52090号に開示されるものは、コードを持って引抜くことをしないように、プラグ本体の後端に握り部を設けて、該握り部を握って引き抜くようにしたものの一つである。引き抜く手の全体はプラグ本体後部の握り部に位置するものであって、後端に指掛りを有する握り部の長さは、プラグ本体の後端より手の幅程の所定長さであることが明記されている。
日本国公開実用新案公報、実開昭49−84688号に開示されるものは、電気機器のコードの自動巻取機に於けるプラグ部分でのコードの断線原因の除去を目的の一つとしている。プラグの保持部を形成する絶縁体の後部を一旦細くした後にコードの自動巻取り口の開口部より大きくした部分を設けたものである。そして、この大きくした部分を直に掴んで引き抜くことも可能であるとされている。その前部の細い部分は自動巻取り口へのプラグの衝突をやわらげる為のもので、その長さや太さ等は、使用する絶縁体の材質の硬さによって決められることが述べられている。
日本国公開実用新案公報、実開平1−79281号に開示されるものは、通信機器などの手の入らない多数の密接したコネクタージャックに差し込むプラグに関わるものである。従来、プラグケース後部に帯板状の引抜きタブが設けられていたが、これに代るものとして、プラグケース後部よりケーブルの外側を覆うようにして後方へ突出する筒状の挿脱用部材を設け、該挿脱用部材部分を握って固定されているコネクタージャックにプラグを抜き差し出来るようにしたものである。
電気用差込みプラグは、普通には、プラグ体部分を直に掴んで抜き差しし得るようになっている。それにも拘わらず、プラグ体の後部などに更に引き抜きの為の各種の手段を設ける提案が多くなされている。しかし、この類の電気用差込みプラグは今日まで広く普及するには至っていない。
実開昭48−52090号公報 実開昭49−84688号公報 実開平1−79281号公報
本発明の目的は、相手側のコンセントが固定されているかいないかに関わらず、片手で静かに楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明な手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の後部に長く出っ張らず邪魔にならない手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
電気用差込みプラグを片手で安全、且つ楽に引き抜くには、第1指(親指)の押す力を用いるのがよい。その為には、第1指でコンセント面を押す力をプラグ体に伝えるべく、その後部側の部分が残りの指でずれないように握られておくことが肝要である。しかも、そこに負担を感じないことが大事である。つまり、その握られる部分が指に大きな負担を与えることなくずれる方向への側方力に抗しきれるような形や性状が与えられている必要がある。
本発明の電気用差込みプラグは、プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体の先端より該プラグ体を握る手の第2指から第5指までの至る位置の間の部分に、プラグ体が該プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端と、該先端の後側で後方へ略平行に伸びる形から後太りに伸びる形の間の所望の形に形成されたプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部を備え、プラグ引抜き時に前記第1指と前記第3指以後側の指との間を前記第1指がコンセント面を押す方向にずらして引抜くようにしたものである。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端と、該先端の後側のプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部をプラグ体の先端より75mm程の位置の間の部分に設けることによって、その短さの特徴をより充分に発揮させることが出来る。
さらに、本発明の電気用差込みプラグは、プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体の先端より該プラグ体を握る手の第2指から第5指までの至る位置の間の部分に、プラグ体が該プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端と、該先端の後側で後方へ略平行に伸びてその後端側で隆起する隆起部を備えるプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部を備え、プラグ引抜き時に前記第1指と前記第3指以後側の指との間を前記第1指がコンセント面を押す方向にずらして引抜くようにすことも出来る。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端の後側のプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部の周りに、プラグ体を握る手の第3指以後の3本の指の内の例えば第3指、あるいは第4指、あるいは第3指と第4指、あるいは第3指と第4指と第5指など所望の指に対応して設けた窪み部を備えるものとすることが出来る。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体が該プラグ体を握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端と該先端の後側でプラグ体の後部より引き出されるコードの引き出し部を前記コードと分離されて覆い柔軟に曲るプラグ体を握る手の第3指以後の指の握り部を備えるものとすることも出来る。
本発明は以上のように構成されるので、相手側が固定されていないコンセントであっても、プラグ体を含むその後部を片手で握って親指でコンセントの上面を押すようにすることで、楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明なプラグ周りの構造によって片手で引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、その後端に隆起部を備える握り部とすることによって、コードへの悪影響を抑えつつ一層楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
プラグ体の先端より手の4指幅程の位置、少なくともプラグ体の先端より50mm程の位置に至る間の部分に握りずれ止手段を備える第3指以後の指の握り部を設け、プラグ体の先端側に握る手の第1指と第2指を当て、第3指以後の指で握り部を持ち第1指の先でコンセントの上面を押すことにより電気用差込みプラグをコンセントより引き抜けるようにした。
図1〜図2に示す実施例において、電気装置より伸びるコード1の端部にある差込みプラグ2は、プラグ体3の先端に二つの脚部4を備え、該脚部4をコンセント5に差込んで使用される。安定した通電が得られるように脚部4は確りとコンセント5に保持されている。家電用の電気コードは2本の丸い被覆線を横並びに一体にした形のものが多く、柔軟である。通常、プラグ体3のコード引出し部にはコードを傷めないように保護する適度に曲がる短い保護ブッシュが設けられている。ここでは、プラグ体3の後部よりコード1の外周を覆って後方へ図のように伸びる握り部6が形成されている。該握り部6はコード1とは分離されており、保護ブッシュと同じような多数の横溝を有し柔軟性を備えている。そして、その後側の端部には太く隆起した隆起部7が形成されている。ここでは、プラグ体3の先端より隆起部7までの間隔である符号Sの寸法は70mm 程になっている。握り部6の太さは8.5mm程の円形に近い形になっている。図に仮想線で差込みプラグ2を引き抜く際の手の指の位置関係が示されている。第1指(親指)tをプラグ体3の表側に当て、第2指(人差し指)iをプラグ体3の裏側を受けるように当てて持ち、第3指(中指)m、第4指(薬指)r、第5指(小指)lが握り部6を裏側から抱くように握っている。この状態で第1指tを先方へずらすようにしてその先でコンセント5の上面8を押すことにより静かにプラグ2をコンセント5より引き抜くことができる。この際、第5指lの後側の側部が隆起部7に押し当てられ握り部6を握っている各指の後方向へのずれ止めがなされる。従って、握り部6を持つ各指は軽く握っているくらいでよく、隆起部7がより効果的に握りずれ止機能を果たしている。このように隆起部7は握り部6を握る最も後側の指の直ぐ後側に位置するように決められる。第1指tでコンセントの上面8を押す際に、同時に第2指iの前側の側部でコンセントの上面8を押してやるようにすることも出来る。握り部6はプラグ体と繋がる根元部分をより強く造られている。
図3は他の実施例である。ここで、以後の実施例において前述の実施例と同じ部分については、各実施例毎に同一の符号にa、b、c、dの添字を付して示し、その詳しい説明を省略して主に異なる部分について説明する。前述のような方法で差込みプラグを引き抜く際に、第3指から第5指で細いものを滑らないように確りと握っておくのは大変難しくてやり辛いものである。この実施例においては、前例のような隆起部を持っていない。プラグ体3aの後部よりコード1aの外周を覆って後方へ向かって真っ直ぐに伸びる握り部6aを備えている。プラグ体3aの先端より握り部6aの後端部までの長さである符号Saの寸法は75mm程になっている。幅寸法5.3mm、厚さ寸法2.6mmのコード1aに対し、握り部6aの太さである符号Tの寸法は8.5mm程の円形に近い形になっている。コード1aとは分離されており、握りの押圧で変形し難く、握り易い太さになっている。保護ブッシュと同じような多数の横溝を有しているが、保護ブッシュのような後細りに傾斜した形にはなっていない。平行かむしろ稍後太りの形になっている。そこで、第3指ma、第4指ra、第5指laは握り部6aを特に握り辛さを感じることなく普通の感覚で確りと握ることが出来る。そして該握り部6aは、第1指taでコンセントの上面8aを押す力を前記3指を介して受け止め、プラグ体3aに伝えるに充分な後方向へのずれに対する抵抗力を発揮する。つまり、握り部6a自体が握りずれ止め機能を確りと果たしている。握り部6aはある程度確り握っても変形し難いものがよい。この例で示すような多数の横溝を有しない適度に硬い滑り難いゴム材等で成型したものであっても充分である。又、形状は後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。ここに、後方へ略平行以上にと云うのは、後方へ先太りを含む目に見えて先細りでない形状のことである。目立たない緩やかな後細り程度は問題にならない。
握り部の長さは、さらに一杯に短くして実施することも出来る。図4はその一実施例である。ここでは、プラグ体3bの先端より図のような垂直の端面を持つ太い隆起部7bまでの間隔である符号Sbの寸法は50mm程になっている。 図に仮想線で示される差込みプラグ2bを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mbと第4指rbの2本がプラグ体3bと隆起部7bの垂直の端面の間にあって、握り部6bを裏側から握っている。この際にあてがわれる指の数や指の握りの深さ等は、扱う人の手の大きさによって変わってくる。第1指tbの先でコンセントの上面8bを押す力に抗して第4指rbの後側の側部が隆起部7bの端面に押し当てられることにより握りずれ止め機能が果され、楽に静かに差込みプラグ2bをコンセント5bより引き抜くことが出来る。
握り部は、プラグ体自体に形成することも出来る。図5は短いプラグ体3c内に短い握り部6cを形成した例である。ここで、プラグ体3cはその先端部より後方へ真っ直ぐに伸びた長方体の形になっている。先端より後端までの長さである符号Scの寸法は50mm程と通常のこの種の差込みプラグに比べかなり長くなっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2cを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mcと第4指rcの二本がプラグ体3cの後側の握り部6cを裏側から握っている。プラグ体3cがこの形であれば第3指mcと第4指rcは握り部6cを十分確りと握ることが出来る。そして第1指tcでコンセントの上面8cを押す力に抗して握りずれ止機能を果す。ここでも負担を感じることなく差込みプラグ2cをコンセント5cより引き抜くことが出来る。ここでも充分な握りずれ止機能を発揮させるべく、後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。握り部6cが目に見えた後細りの傾斜面を持たないことが大事で、なるべくは後太りの形状が好ましい。又、指が滑り難くする為に、握り部の指の位置する周囲に図示のような窪み部や鋸刃状の刻み目を設けたり、全体を粗面にしたり、あるいはプラグ体を滑り難い性状の材質にするなどの配慮をすることは望ましいことである。
図6は、握り部をプラグ体自体に備える他の実施例である。ここでは、プラグ体3dの握り部6d部分の後側に窪み部9が設けてあり、その後側には隆起した隆起部7dが形成されている。プラグ体3dの先端より隆起部7dまでの間隔である符号Sdの寸法は45mm程になっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2dを引き抜く際の各指の位置関係では、第4指rdが窪み部9の中にあって隆起部7d側を手のひらに押し付けるようにして確り握っている。そこで、該握り部6dを握っている指の後方向へのずれに対する抵抗がより一層強められる。第3指mdと第4指rdの二本で握りずれ止機能を充分に発揮することが出来る。
以上のように、隆起部の位置などの握り部周りの形状、寸法そして性状等は、最初に述べた引き抜き操作の方法と密接に関連してその方法に相応しいものに決められる。実施例に示した各握り部は、本発明によるプラグの引き抜きに充分な握りずれ止機能を果たすことの出来る握りずれ止手段を備えるものである。
本発明は、一般家庭用を含め電気用差込みプラグとして広く利用できる。
コンセントに差込まれた状態を示す差込みプラグの正面図(実施例1) 図1に於ける2−2矢視図(実施例1) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例2) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例3) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例4) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例5)
符号の説明
1、1a、1b、1c、1d コード
2、2a、2b、2c、2d プラグ
3、3a、3b、3c、3d プラグ体
4、4a、4b、4c、4d 脚
5、5a、5b、5c、5d コンセント
6、6a、6b、6c、6d 握り部
7、7b、7d 隆起部
t、ta、tb、tc、td 親指(第1指)
i、ia、ib、ic、id 人差し指(第2指)
m、ma、mb、mc、md 中指(第3指)
r、ra、rb、rc、rd 薬指(第4指)
I、Ia 小指(第5指)
本発明は、電源用のコンセントに差込んで電力を引出すのに広く用いられている電気用差込みプラグに関する。特に、プラグ体がその先端に相手側のコンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される形の電気用差込みプラグに関する。
従来、電源用のコンセントに差込まれた電気用差込みプラグを引き抜くのは意外と面倒に感じることがある。特に、コンセントが壁等に固定されていない場合は、一方の手でコンセントを押えておかねばならないので両手を使う必要がある。本来、固く嵌まったものを支点を持たずに引き抜くという動作は、安定性に欠けるのでやり辛いという欠点がある。例えば、狭く奥まった所にあるコンセントからプラグを片手で抜くような際に、プラグが抜けた瞬間の勢いで腕や手を周囲の物にぶつけることもある。
プラグ体の後部に引き抜き用の指穴あるいは紐穴を設け、それらの穴に指や輪状にした紐を通して引き抜き易くしたもの、あるいは、プラグ体後部のコード部分にその先端をプラグ体側に固定されたビニールやゴム等の比較的長いパイプ状部やタブ部を設け、これらの部分を手で持って引き抜くことが出来るようにしたものが知られている。これらはプラグを直に手で持たずに引き抜けるが、不安定であることには変わりなく、引き抜く際にプラグの脚を曲げたり、プラグが抜けた瞬間の勢いでプラグを周囲の物にぶつけたりしやすい欠点がある。特に、潰れやすくて伸びやすいビニールや織物のパイプをコード部分に被せたものでは、握る力でコードを押圧して直にコードを引張るのと変わりがなく、コードを曲げや引張りの力から十分保護しえない。
プラグ体の両側ないし片側に突出したレバーやスライド釦を設け、該レバーやスライド釦を指で操作してコンセントからプラグを引き抜くようにしたものは、静かに抜ける利点があるが、プラグ自体を特別のものにしなくてはならない上に、構造的にも複雑で大きくなってしまう欠点がある。
日本国公開実用新案公報、実開昭48−52090号に開示されるものは、コードを持って引抜くことをしないように、プラグ本体の後端に握り部を設けて、該握り部を握って引き抜くようにしたものの一つである。引き抜く手の全体はプラグ本体後部の握り部に位置するものであって、後端に指掛りを有する握り部の長さは、プラグ本体の後端より手の幅程の所定長さであることが明記されている。
日本国公開実用新案公報、実開昭49−84688号に開示されるものは、電気機器のコードの自動巻取機に於けるプラグ部分でのコードの断線原因の除去を目的の一つとしている。プラグの保持部を形成する絶縁体の後部を一旦細くした後にコードの自動巻取り口の開口部より大きくした部分を設けたものである。そして、この大きくした部分を直に掴んで引き抜くことも可能であるとされている。その前部の細い部分は自動巻取り口へのプラグの衝突をやわらげる為のもので、その長さや太さ等は、使用する絶縁体の材質の硬さによって決められることが述べられている。
日本国公開実用新案公報、実開平1−79281号に開示されるものは、通信機器などの手の入らない多数の密接したコネクタージャックに差し込むプラグに関わるものである。従来、プラグケース後部に帯板状の引抜きタブが設けられていたが、これに代るものとして、プラグケース後部よりケーブルの外側を覆うようにして後方へ突出する筒状の挿脱用部材を設け、該挿脱用部材部分を握って固定されているコネクタージャックにプラグを抜き差し出来るようにしたものである。
電気用差込みプラグは、普通には、プラグ体部分を直に掴んで抜き差しし得るようになっている。それにも拘わらず、プラグ体の後部などに更に引き抜きの為の各種の手段を設ける提案が多くなされている。しかし、この類の電気用差込みプラグは今日まで広く普及するには至っていない。
実開昭48−52090号公報 実開昭49−84688号公報 実開平1−79281号公報
本発明の目的は、相手側のコンセントが固定されているかいないかに関わらず、片手で静かに楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明な手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の後部に長く出っ張らず邪魔にならない手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
電気用差込みプラグを片手で安全、且つ楽に引き抜くには、第1指(親指)の押す力を用いるのがよい。その為には、第1指でコンセント面を押す力をプラグ体に伝えるべく、その後部側の部分が残りの指でずれないように握られておくことが肝要である。しかも、そこに負担を感じないことが大事である。つまり、その握られる部分が指に大きな負担を与えることなくずれる方向への側方力に抗しきれるような形や性状が与えられている必要がある。
本発明の電気用差込みプラグは、プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体がその引き抜き時に握る手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端側の部分と、その後部にプラグ体の先端より後方へ前記握る手の第2指から第5指の4指幅程の位置に至る間の部分に真直ぐに伸びて後端側に任意の形で隆起する隆起部の握りずれ止め手段を備える第3指以後の指の握り部を備え、引抜き時に第1指と第3指以後側の指との間を第1指がコンセント面を押す方向にずらして片手で引き抜くようにしたものである。
本発明は以上のように構成されるので、相手側が固定されていないコンセントであっても、プラグ体を含むその後部を片手で握って親指でコンセントの上面を押すようにすることで、楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明なプラグ周りの構造によって片手で引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、その後端に隆起部を備える握り部とすることによって、コードへの悪影響を抑えつつ一層楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
プラグ体の先端より手の4指幅程の位置の前後に至る間の部分に握りずれ止手段を備える第3指以後の指の握り部を設け、プラグ体の先端側に握る手の第1指と第2指を当て、第3指以後の指で握り部を持ち第1指の先でコンセントの上面を押すことにより電気用差込みプラグをコンセントより引き抜けるようにした。
図1〜図2に示す実施例において、電気装置より伸びるコード1の端部にある差込みプラグ2は、プラグ体3の先端に二つの脚部4を備え、該脚部4をコンセント5に差込んで使用される。安定した通電が得られるように脚部4は確りとコンセント5に保持されている。家電用の電気コードは2本の丸い被覆線を横並びに一体にした形のものが多く、柔軟である。通常、プラグ体3のコード引出し部にはコードを傷めないように保護する適度に曲がる短い保護ブッシュが設けられている。ここでは、プラグ体3の後部よりコード1の外周を覆って後方へ図のように伸びる握り部6が形成されている。該握り部6はコード1とは分離されており、保護ブッシュと同じような多数の横溝を有し柔軟性を備えている。そして、その後側の端部には太く隆起した隆起部7が形成されている。ここでは、プラグ体3の先端より隆起部7までの間隔である符号Sの寸法は70mm 程になっている。握り部6の太さは8.5mm程の円形に近い形になっている。図に仮想線で差込みプラグ2を引き抜く際の手の指の位置関係が示されている。第1指(親指)tをプラグ体3の表側に当て、第2指(人差し指)iをプラグ体3の裏側を受けるように当てて持ち、第3指(中指)m、第4指(薬指)r、第5指(小指)lが握り部6を裏側から抱くように握っている。この状態で第1指tを先方へずらすようにしてその先でコンセント5の上面8を押すことにより静かにプラグ2をコンセント5より引き抜くことができる。この際、第5指lの後側の側部が隆起部7に押し当てられ握り部6を握っている各指の後方向へのずれ止めがなされる。従って、握り部6を持つ各指は軽く握っているくらいでよく、隆起部7がより効果的に握りずれ止機能を果たしている。このように隆起部7は握り部6を握る最も後側の指の直ぐ後側に位置するように決められる。第1指tでコンセントの上面8を押す際に、同時に第2指iの前側の側部でコンセントの上面8を押してやるようにすることも出来る。握り部6はプラグ体と繋がる根元部分をより強く造られている。
図3は他の実施例である。ここで、以後の実施例において前述の実施例と同じ部分については、各実施例毎に同一の符号にa、b、c、dの添字を付して示し、その詳しい説明を省略して主に異なる部分について説明する。前述のような方法で差込みプラグを引き抜く際に、第3指から第5指で細いものを滑らないように確りと握っておくのは大変難しくてやり辛いものである。この実施例においては、前例のような隆起部を持っていない。プラグ体3aの後部よりコード1aの外周を覆って後方へ向かって真っ直ぐに伸びる握り部6aを備えている。プラグ体3aの先端より握り部6aの後端部までの長さである符号Saの寸法は75mm程になっている。幅寸法5.3mm、厚さ寸法2.6mmのコード1aに対し、握り部6aの太さである符号Tの寸法は8.5mm程の円形に近い形になっている。コード1aとは分離されており、握りの押圧で変形し難く、握り易い太さになっている。保護ブッシュと同じような多数の横溝を有しているが、保護ブッシュのような後細りに傾斜した形にはなっていない。平行かむしろ稍後太りの形になっている。そこで、第3指ma、第4指ra、第5指laは握り部6aを特に握り辛さを感じることなく普通の感覚で確りと握ることが出来る。そして該握り部6aは、第1指taでコンセントの上面8aを押す力を前記3指を介して受け止め、プラグ体3aに伝えるに充分な後方向へのずれに対する抵抗力を発揮する。つまり、握り部6a自体が握りずれ止め機能を確りと果たしている。握り部6aはある程度確り握っても変形し難いものがよい。この例で示すような多数の横溝を有しない適度に硬い滑り難いゴム材等で成型したものであっても充分である。又、形状は後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。ここに、後方へ略平行以上にと云うのは、後方へ先太りを含む目に見えて先細りでない形状のことである。目立たない緩やかな後細り程度は問題にならない。
握り部の長さは、さらに一杯に短くして実施することも出来る。図4はその一実施例である。ここでは、プラグ体3bの先端より図のような垂直の端面を持つ太い隆起部7bまでの間隔である符号Sbの寸法は50mm程になっている。 図に仮想線で示される差込みプラグ2bを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mbと第4指rbの2本がプラグ体3bと隆起部7bの垂直の端面の間にあって、握り部6bを裏側から握っている。この際にあてがわれる指の数や指の握りの深さ等は、扱う人の手の大きさによって変わってくる。第1指tbの先でコンセントの上面8bを押す力に抗して第4指rbの後側の側部が隆起部7bの端面に押し当てられることにより握りずれ止め機能が果され、楽に静かに差込みプラグ2bをコンセント5bより引き抜くことが出来る。
握り部は、プラグ体自体に形成することも出来る。図5は短いプラグ体3c内に短い握り部6cを形成した例である。ここで、プラグ体3cはその先端部より後方へ真っ直ぐに伸びた長方体の形になっている。先端より後端までの長さである符号Scの寸法は50mm程と通常のこの種の差込みプラグに比べかなり長くなっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2cを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mcと第4指rcの二本がプラグ体3cの後側の握り部6cを裏側から握っている。プラグ体3cがこの形であれば第3指mcと第4指rcは握り部6cを十分確りと握ることが出来る。そして第1指tcでコンセントの上面8cを押す力に抗して握りずれ止機能を果す。ここでも負担を感じることなく差込みプラグ2cをコンセント5cより引き抜くことが出来る。ここでも充分な握りずれ止機能を発揮させるべく、後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。握り部6cが目に見えた後細りの傾斜面を持たないことが大事で、なるべくは後太りの形状が好ましい。又、指が滑り難くする為に、握り部の指の位置する周囲に図示のような窪み部や鋸刃状の刻み目を設けたり、全体を粗面にしたり、あるいはプラグ体を滑り難い性状の材質にするなどの配慮をすることは望ましいことである。
図6は、握り部をプラグ体自体に備える他の実施例である。ここでは、プラグ体3dの握り部6d部分の後側に窪み部9が設けてあり、その後側には隆起した隆起部7dが形成されている。プラグ体3dの先端より隆起部7dまでの間隔である符号Sdの寸法は45mm程になっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2dを引き抜く際の各指の位置関係では、第4指rdが窪み部9の中にあって隆起部7d側を手のひらに押し付けるようにして確り握っている。そこで、該握り部6dを握っている指の後方向へのずれに対する抵抗がより一層強められる。第3指mdと第4指rdの二本で握りずれ止機能を充分に発揮することが出来る。
以上のように、隆起部の位置などの握り部周りの形状、寸法そして性状等は、最初に述べた引き抜き操作の方法と密接に関連してその方法に相応しいものに決められる。実施例に示した各握り部は、本発明によるプラグの引き抜きに充分な握りずれ止機能を果たすことの出来る握りずれ止手段を備えるものである。
本発明は、一般家庭用を含め電気用差込みプラグとして広く利用できる。
コンセントに差込まれた状態を示す差込みプラグの正面図(実施例1) 図1に於ける2−2矢視図(実施例1) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例2) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例3) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例4) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例5)
符号の説明
1、1a、1b、1c、1d コード
2、2a、2b、2c、2d プラグ
3、3a、3b、3c、3d プラグ体
4、4a、4b、4c、4d 脚
5、5a、5b、5c、5d コンセント
6、6a、6b、6c、6d 握り部
7、7b、7d 隆起部
t、ta、tb、tc、td 親指(第1指)
i、ia、ib、ic、id 人差し指(第2指)
m、ma、mb、mc、md 中指(第3指)
r、ra、rb、rc、rd 薬指(第4指)
I、Ia 小指(第5指)
本発明は、電源用のコンセントに差込んで電力を引出すのに広く用いられている電気用差込みプラグに関する。特に、プラグ体がその先端に相手側のコンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される形の電気用差込みプラグに関する。
従来、電源用のコンセントに差込まれた電気用差込みプラグを引き抜くのは意外と面倒に感じることがある。特に、コンセントが壁等に固定されていない場合は、一方の手でコンセントを押えておかねばならないので両手を使う必要がある。本来、固く嵌まったものを支点を持たずに引き抜くという動作は、安定性に欠けるのでやり辛いという欠点がある。例えば、狭く奥まった所にあるコンセントからプラグを片手で抜くような際に、プラグが抜けた瞬間の勢いで腕や手を周囲の物にぶつけることもある。
プラグ体の後部に引き抜き用の指穴あるいは紐穴を設け、それらの穴に指や輪状にした紐を通して引き抜き易くしたもの、あるいは、プラグ体後部のコード部分にその先端をプラグ体側に固定されたビニールやゴム等の比較的長いパイプ状部やタブ部を設け、これらの部分を手で持って引き抜くことが出来るようにしたものが知られている。これらはプラグを直に手で持たずに引き抜けるが、不安定であることには変わりなく、引き抜く際にプラグの脚を曲げたり、プラグが抜けた瞬間の勢いでプラグを周囲の物にぶつけたりしやすい欠点がある。特に、潰れやすくて伸びやすいビニールや織物のパイプをコード部分に被せたものでは、握る力でコードを押圧して直にコードを引張るのと変わりがなく、コードを曲げや引張りの力から十分保護しえない。
プラグ体の両側ないし片側に突出したレバーやスライド釦を設け、該レバーやスライド釦を指で操作してコンセントからプラグを引き抜くようにしたものは、静かに抜ける利点があるが、プラグ自体を特別のものにしなくてはならない上に、構造的にも複雑で大きくなってしまう欠点がある。
日本国公開実用新案公報、実開昭48−52090号に開示されるものは、コードを持って引抜くことをしないように、プラグ本体の後端に握り部を設けて、該握り部を握って引き抜くようにしたものの一つである。引き抜く手の全体はプラグ本体後部の握り部に位置するものであって、後端に指掛りを有する握り部の長さは、プラグ本体の後端より手の幅程の所定長さであることが明記されている。
日本国公開実用新案公報、実開昭49−84688号に開示されるものは、電気機器のコードの自動巻取機に於けるプラグ部分でのコードの断線原因の除去を目的の一つとしている。プラグの保持部を形成する絶縁体の後部を一旦細くした後にコードの自動巻取り口の開口部より大きくした部分を設けたものである。そして、この大きくした部分を直に掴んで引き抜くことも可能であるとされている。その前部の細い部分は自動巻取り口へのプラグの衝突をやわらげる為のもので、その長さや太さ等は、使用する絶縁体の材質の硬さによって決められることが述べられている。
日本国公開実用新案公報、実開平1−79281号に開示されるものは、通信機器などの手の入らない多数の密接したコネクタージャックに差し込むプラグに関わるものである。従来、プラグケース後部に帯板状の引抜きタブが設けられていたが、これに代るものとして、プラグケース後部よりケーブルの外側を覆うようにして後方へ突出する筒状の挿脱用部材を設け、該挿脱用部材部分を握って固定されているコネクタージャックにプラグを抜き差し出来るようにしたものである。
電気用差込みプラグは、普通には、プラグ体部分を直に掴んで抜き差しし得るようになっている。それにも拘わらず、プラグ体の後部などに更に引き抜きの為の各種の手段を設ける提案が多くなされている。しかし、この類の電気用差込みプラグは今日まで広く普及するには至っていない。
実開昭48−52090号公報 実開昭49−84688号公報 実開平1−79281号公報
本発明の目的は、相手側のコンセントが固定されているかいないかに関わらず、片手で静かに楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明な手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の後部に長く出っ張らず邪魔にならない手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
電気用差込みプラグを片手で安全、且つ楽に引き抜くには、第1指(親指)の押す力を用いるのがよい。その為には、第1指でコンセント面を押す力をプラグ体に伝えるべく、その後部側の部分が残りの指でずれないように握られておくことが肝要である。しかも、そこに負担を感じないことが大事である。つまり、その握られる部分が指に大きな負担を与えることなくずれる方向への側方力に抗しきれるような形や性状が与えられている必要がある。
本発明は、プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体の先端より70mm程後方の位置に至る間の任意の部分にプラグ体がその4指幅が70mm程の手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端側の部分と、該先端側の部分の後部にその後端部に任意の形で隆起する隆起部を備える前記手の第3指以後の指の所望の指数をあてがう握り部を備え、プラグ引抜き時に第1指と第3指以後側の指との間を第1指がコンセント面を押す方向にずらして引抜く電気用差込みプラグである。
ここで4指幅とは手の第2指から第5指に至る4指の幅のことを呼ぶものである。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体がその4指幅が70mm程の手の第1指と第2指をその表裏に位置させる先端側の部分と、該先端側の部分の後側で該プラグ体の先端より50mm程後方の位置に垂直な端面の隆起部(7b)を備えプラグ体の後部より引き出されるコードの引き出し部を該コードと分離されて柔軟に曲るように覆う前記手の第3指と第4指をあてがう握り部(6b)を備えるものとすることが出来る。
本発明は以上のように構成されるので、相手側が固定されていないコンセントであっても、プラグ体を含むその後部を片手で握って親指でコンセントの上面を押すようにすることで、楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明なプラグ周りの構造によって片手で引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、その後端に隆起部を備える握り部とすることによって、コードへの悪影響を抑えつつ一層楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
プラグ体の先端より手の4指幅程の位置の前後に至る間の部分に握りずれ止手段を備える第3指以後の指の握り部を設け、プラグ体の先端側に握る手の第1指と第2指を当て、第3指以後の指で握り部を持ち第1指の先でコンセントの上面を押すことにより電気用差込みプラグをコンセントより引き抜けるようにした。
図1〜図2に示す実施例において、電気装置より伸びるコード1の端部にある差込みプラグ2は、プラグ体3の先端に二つの脚部4を備え、該脚部4をコンセント5に差込んで使用される。安定した通電が得られるように脚部4は確りとコンセント5に保持されている。家電用の電気コードは2本の丸い被覆線を横並びに一体にした形のものが多く、柔軟である。通常、プラグ体3のコード引出し部にはコードを傷めないように保護する適度に曲がる短い保護ブッシュが設けられている。ここでは、プラグ体3の後部よりコード1の外周を覆って後方へ図のように伸びる握り部6が形成されている。該握り部6はコード1とは分離されており、保護ブッシュと同じような多数の横溝を有し柔軟性を備えている。そして、その後側の端部には太く隆起した隆起部7が形成されている。ここでは、プラグ体3の先端より隆起部7までの間隔である符号Sの寸法は70mm 程になっている。握り部6の太さは8.5mm程の円形に近い形になっている。図に仮想線で差込みプラグ2を引き抜く際の手の指の位置関係が示されている。第1指(親指)tをプラグ体3の表側に当て、第2指(人差し指)iをプラグ体3の裏側を受けるように当てて持ち、第3指(中指)m、第4指(薬指)r、第5指(小指)lが握り部6を裏側から抱くように握っている。この状態で第1指tを先方へずらすようにしてその先でコンセント5の上面8を押すことにより静かにプラグ2をコンセント5より引き抜くことができる。この際、第5指lの後側の側部が隆起部7に押し当てられ握り部6を握っている各指の後方向へのずれ止めがなされる。従って、握り部6を持つ各指は軽く握っているくらいでよく、隆起部7がより効果的に握りずれ止機能を果たしている。このように隆起部7は握り部6を握る最も後側の指の直ぐ後側に位置するように決められる。第1指tでコンセントの上面8を押す際に、同時に第2指iの前側の側部でコンセントの上面8を押してやるようにすることも出来る。握り部6はプラグ体と繋がる根元部分をより強く造られている。
図3は他の実施例である。ここで、以後の実施例において前述の実施例と同じ部分については、各実施例毎に同一の符号にa、b、c、dの添字を付して示し、その詳しい説明を省略して主に異なる部分について説明する。前述のような方法で差込みプラグを引き抜く際に、第3指から第5指で細いものを滑らないように確りと握っておくのは大変難しくてやり辛いものである。この実施例においては、前例のような隆起部を持っていない。プラグ体3aの後部よりコード1aの外周を覆って後方へ向かって真っ直ぐに伸びる握り部6aを備えている。プラグ体3aの先端より握り部6aの後端部までの長さである符号Saの寸法は75mm程になっている。幅寸法5.3mm、厚さ寸法2.6mmのコード1aに対し、握り部6aの太さである符号Tの寸法は8.5mm程の円形に近い形になっている。コード1aとは分離されており、握りの押圧で変形し難く、握り易い太さになっている。保護ブッシュと同じような多数の横溝を有しているが、保護ブッシュのような後細りに傾斜した形にはなっていない。平行かむしろ稍後太りの形になっている。そこで、第3指ma、第4指ra、第5指laは握り部6aを特に握り辛さを感じることなく普通の感覚で確りと握ることが出来る。そして該握り部6aは、第1指taでコンセントの上面8aを押す力を前記3指を介して受け止め、プラグ体3aに伝えるに充分な後方向へのずれに対する抵抗力を発揮する。つまり、握り部6a自体が握りずれ止め機能を確りと果たしている。握り部6aはある程度確り握っても変形し難いものがよい。この例で示すような多数の横溝を有しない適度に硬い滑り難いゴム材等で成型したものであっても充分である。又、形状は後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。ここに、後方へ略平行以上にと云うのは、後方へ先太りを含む目に見えて先細りでない形状のことである。目立たない緩やかな後細り程度は問題にならない。
握り部の長さは、さらに一杯に短くして実施することも出来る。図4はその一実施例である。ここでは、プラグ体3bの先端より図のような垂直の端面を持つ太い隆起部7bまでの間隔である符号Sbの寸法は50mm程になっている。 図に仮想線で示される差込みプラグ2bを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mbと第4指rbの2本がプラグ体3bと隆起部7bの垂直の端面の間にあって、握り部6bを裏側から握っている。この際にあてがわれる指の数や指の握りの深さ等は、扱う人の手の大きさによって変わってくる。第1指tbの先でコンセントの上面8bを押す力に抗して第4指rbの後側の側部が隆起部7bの端面に押し当てられることにより握りずれ止め機能が果され、楽に静かに差込みプラグ2bをコンセント5bより引き抜くことが出来る。
握り部は、プラグ体自体に形成することも出来る。図5は短いプラグ体3c内に短い握り部6cを形成した例である。ここで、プラグ体3cはその先端部より後方へ真っ直ぐに伸びた長方体の形になっている。先端より後端までの長さである符号Scの寸法は50mm程と通常のこの種の差込みプラグに比べかなり長くなっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2cを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mcと第4指rcの二本がプラグ体3cの後側の握り部6cを裏側から握っている。プラグ体3cがこの形であれば第3指mcと第4指rcは握り部6cを十分確りと握ることが出来る。そして第1指tcでコンセントの上面8cを押す力に抗して握りずれ止機能を果す。ここでも負担を感じることなく差込みプラグ2cをコンセント5cより引き抜くことが出来る。ここでも充分な握りずれ止機能を発揮させるべく、後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。握り部6cが目に見えた後細りの傾斜面を持たないことが大事で、なるべくは後太りの形状が好ましい。又、指が滑り難くする為に、握り部の指の位置する周囲に図示のような窪み部や鋸刃状の刻み目を設けたり、全体を粗面にしたり、あるいはプラグ体を滑り難い性状の材質にするなどの配慮をすることは望ましいことである。
図6は、握り部をプラグ体自体に備える他の実施例である。ここでは、プラグ体3dの握り部6d部分の後側に窪み部9が設けてあり、その後側には隆起した隆起部7dが形成されている。プラグ体3dの先端より隆起部7dまでの間隔である符号Sdの寸法は45mm程になっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2dを引き抜く際の各指の位置関係では、第4指rdが窪み部9の中にあって隆起部7d側を手のひらに押し付けるようにして確り握っている。そこで、該握り部6dを握っている指の後方向へのずれに対する抵抗がより一層強められる。第3指mdと第4指rdの二本で握りずれ止機能を充分に発揮することが出来る。
以上のように、隆起部の位置などの握り部周りの形状、寸法そして性状等は、最初に述べた引き抜き操作の方法と密接に関連してその方法に相応しいものに決められる。実施例に示した各握り部は、本発明によるプラグの引き抜きに充分な握りずれ止機能を果たすことの出来る握りずれ止手段を備えるものである。
本発明は、一般家庭用を含め電気用差込みプラグとして広く利用できる。
コンセントに差込まれた状態を示す差込みプラグの正面図(実施例1) 図1に於ける2−2矢視図(実施例1) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例2) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例3) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例4) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例5)
符号の説明
1、1a、1b、1c、1d コード
2、2a、2b、2c、2d プラグ
3、3a、3b、3c、3d プラグ体
4、4a、4b、4c、4d 脚
5、5a、5b、5c、5d コンセント
6、6a、6b、6c、6d 握り部
7、7b、7d 隆起部
t、ta、tb、tc、td 親指(第1指)
i、ia、ib、ic、id 人差し指(第2指)
m、ma、mb、mc、md 中指(第3指)
r、ra、rb、rc、rd 薬指(第4指)
I、Ia 小指(第5指)
本発明は、電源用のコンセントに差込んで電力を引出すのに広く用いられている電気用差込みプラグに関する。特に、プラグ体がその先端に相手側のコンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される形の電気用差込みプラグに関する。
従来、電源用のコンセントに差込まれた電気用差込みプラグを引き抜くのは意外と面倒に感じることがある。特に、コンセントが壁等に固定されていない場合は、一方の手でコンセントを押えておかねばならないので両手を使う必要がある。本来、固く嵌まったものを支点を持たずに引き抜くという動作は、安定性に欠けるのでやり辛いという欠点がある。例えば、狭く奥まった所にあるコンセントからプラグを片手で抜くような際に、プラグが抜けた瞬間の勢いで腕や手を周囲の物にぶつけることもある。
プラグ体の後部に引き抜き用の指穴あるいは紐穴を設け、それらの穴に指や輪状にした紐を通して引き抜き易くしたもの、あるいは、プラグ体後部のコード部分にその先端をプラグ体側に固定されたビニールやゴム等の比較的長いパイプ状部やタブ部を設け、これらの部分を手で持って引き抜くことが出来るようにしたものが知られている。これらはプラグを直に手で持たずに引き抜けるが、不安定であることには変わりなく、引き抜く際にプラグの脚を曲げたり、プラグが抜けた瞬間の勢いでプラグを周囲の物にぶつけたりしやすい欠点がある。特に、潰れやすくて伸びやすいビニールや織物のパイプをコード部分に被せたものでは、握る力でコードを押圧して直にコードを引張るのと変わりがなく、コードを曲げや引張りの力から十分保護しえない。
プラグ体の両側ないし片側に突出したレバーやスライド釦を設け、該レバーやスライド釦を指で操作してコンセントからプラグを引き抜くようにしたものは、静かに抜ける利点があるが、プラグ自体を特別のものにしなくてはならない上に、構造的にも複雑で大きくなってしまう欠点がある。
日本国公開実用新案公報、実開昭48−52090号に開示されるものは、コードを持って引抜くことをしないように、プラグ本体の後端に握り部を設けて、該握り部を握って引き抜くようにしたものの一つである。引き抜く手の全体はプラグ本体後部の握り部に位置するものであって、後端に指掛りを有する握り部の長さは、プラグ本体の後端より手の幅程の所定長さであることが明記されている。
日本国公開実用新案公報、実開昭49−84688号に開示されるものは、電気機器のコードの自動巻取機に於けるプラグ部分でのコードの断線原因の除去を目的の一つとしている。プラグの保持部を形成する絶縁体の後部を一旦細くした後にコードの自動巻取り口の開口部より大きくした部分を設けたものである。そして、この大きくした部分を直に掴んで引き抜くことも可能であるとされている。その前部の細い部分は自動巻取り口へのプラグの衝突をやわらげる為のもので、その長さや太さ等は、使用する絶縁体の材質の硬さによって決められることが述べられている。
日本国公開実用新案公報、実開平1−79281号に開示されるものは、通信機器などの手の入らない多数の密接したコネクタージャックに差し込むプラグに関わるものである。従来、プラグケース後部に帯板状の引抜きタブが設けられていたが、これに代るものとして、プラグケース後部よりケーブルの外側を覆うようにして後方へ突出する筒状の挿脱用部材を設け、該挿脱用部材部分を握って固定されているコネクタージャックにプラグを抜き差し出来るようにしたものである。
電気用差込みプラグは、普通には、プラグ体部分を直に掴んで抜き差しし得るようになっている。それにも拘わらず、プラグ体の後部などに更に引き抜きの為の各種の手段を設ける提案が多くなされている。しかし、この類の電気用差込みプラグは今日まで広く普及するには至っていない。
実開昭48−52090号公報 実開昭49−84688号公報 実開平1−79281号公報
本発明の目的は、相手側のコンセントが固定されているかいないかに関わらず、片手で静かに楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明な手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
本発明の他の目的は、プラグ体の後部に長く出っ張らず邪魔にならない手段により前記引き抜きの出来る電気用差込みプラグを提供することにある。
電気用差込みプラグを片手で安全、且つ楽に引き抜くには、第1指(親指)の押す力を用いるのがよい。その為には、第1指でコンセント面を押す力をプラグ体に伝えるべく、その後部側の部分が残りの指でずれないように握られておくことが肝要である。しかも、そこに負担を感じないことが大事である。つまり、その握られる部分が指に大きな負担を与えることなくずれる方向への側方力に抗しきれるような形や性状が与えられている必要がある。
本発明は、プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体の先端より70mm程後方の位置に至る間の任意の部分にその第2指から第5指に至る4指幅が70mm程の手の第1指と第2指をその先端側の表裏に位置させるプラグ体と、該プラグ体の後側で略平行から後太りの所望の形で後方へ伸びその後端側に任意の形で隆起する隆起部の握りずれ止め手段を備える前記手の第3指以後の指の所望の指数をあてがう握り部を備え、プラグ引抜き時に第1指と第3指以後側の指との間を第1指がコンセント面を押す方向にずらして引抜く電気用差込みプラグである。
又、上記電気用差込みプラグは、プラグ体(3b)の先端より50mm程後方の位置にその第2指から第5指に至る4指幅が70mm程の手の第1指と第2指をその先端側の表裏に位置させるプラグ体(3b)と、該プラグ体(3b)の後側でプラグ体の後部より引き出されるコードの引き出し部を該コードと分離されて柔軟に曲るように覆いその後端側に垂直な端面の隆起部(7b)の握りずれ止め手段を備える前記手の第3指と第4指をあてがう握り部(6b)を備えるものとすることが出来る。
本発明は以上のように構成されるので、相手側が固定されていないコンセントであっても、プラグ体を含むその後部を片手で握って親指でコンセントの上面を押すようにすることで、楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、プラグ体の内部や周りに特別な装置を設けることなく、簡明なプラグ周りの構造によって片手で引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
又、その後端に隆起部を備える握り部とすることによって、コードへの悪影響を抑えつつ一層楽に引き抜くことの出来る電気用差込みプラグを得ることが出来る。
プラグ体の先端より手の4指幅程の位置の前後に至る間の部分に握りずれ止手段を備える第3指以後の指の握り部を設け、プラグ体の先端側に握る手の第1指と第2指を当て、第3指以後の指で握り部を持ち第1指の先でコンセントの上面を押すことにより電気用差込みプラグをコンセントより引き抜けるようにした。
図1〜図2に示す実施例において、電気装置より伸びるコード1の端部にある差込みプラグ2は、プラグ体3の先端に二つの脚部4を備え、該脚部4をコンセント5に差込んで使用される。安定した通電が得られるように脚部4は確りとコンセント5に保持されている。家電用の電気コードは2本の丸い被覆線を横並びに一体にした形のものが多く、柔軟である。通常、プラグ体3のコード引出し部にはコードを傷めないように保護する適度に曲がる短い保護ブッシュが設けられている。ここでは、プラグ体3の後部よりコード1の外周を覆って後方へ図のように伸びる握り部6が形成されている。該握り部6はコード1とは分離されており、保護ブッシュと同じような多数の横溝を有し柔軟性を備えている。そして、その後側の端部には太く隆起した隆起部7が形成されている。ここでは、プラグ体3の先端より隆起部7までの間隔である符号Sの寸法は70mm 程になっている。握り部6の太さは8.5mm程の円形に近い形になっている。図に仮想線で差込みプラグ2を引き抜く際の手の指の位置関係が示されている。第1指(親指)tをプラグ体3の表側に当て、第2指(人差し指)iをプラグ体3の裏側を受けるように当てて持ち、第3指(中指)m、第4指(薬指)r、第5指(小指)lが握り部6を裏側から抱くように握っている。この状態で第1指tを先方へずらすようにしてその先でコンセント5の上面8を押すことにより静かにプラグ2をコンセント5より引き抜くことができる。この際、第5指lの後側の側部が隆起部7に押し当てられ握り部6を握っている各指の後方向へのずれ止めがなされる。従って、握り部6を持つ各指は軽く握っているくらいでよく、隆起部7がより効果的に握りずれ止機能を果たしている。このように隆起部7は握り部6を握る最も後側の指の直ぐ後側に位置するように決められる。第1指tでコンセントの上面8を押す際に、同時に第2指iの前側の側部でコンセントの上面8を押してやるようにすることも出来る。握り部6はプラグ体と繋がる根元部分をより強く造られている。
図3は他の実施例である。ここで、以後の実施例において前述の実施例と同じ部分については、各実施例毎に同一の符号にa、b、c、dの添字を付して示し、その詳しい説明を省略して主に異なる部分について説明する。前述のような方法で差込みプラグを引き抜く際に、第3指から第5指で細いものを滑らないように確りと握っておくのは大変難しくてやり辛いものである。この実施例においては、前例のような隆起部を持っていない。プラグ体3aの後部よりコード1aの外周を覆って後方へ向かって真っ直ぐに伸びる握り部6aを備えている。プラグ体3aの先端より握り部6aの後端部までの長さである符号Saの寸法は75mm程になっている。幅寸法5.3mm、厚さ寸法2.6mmのコード1aに対し、握り部6aの太さである符号Tの寸法は8.5mm程の円形に近い形になっている。コード1aとは分離されており、握りの押圧で変形し難く、握り易い太さになっている。保護ブッシュと同じような多数の横溝を有しているが、保護ブッシュのような後細りに傾斜した形にはなっていない。平行かむしろ稍後太りの形になっている。そこで、第3指ma、第4指ra、第5指laは握り部6aを特に握り辛さを感じることなく普通の感覚で確りと握ることが出来る。そして該握り部6aは、第1指taでコンセントの上面8aを押す力を前記3指を介して受け止め、プラグ体3aに伝えるに充分な後方向へのずれに対する抵抗力を発揮する。つまり、握り部6a自体が握りずれ止め機能を確りと果たしている。握り部6aはある程度確り握っても変形し難いものがよい。この例で示すような多数の横溝を有しない適度に硬い滑り難いゴム材等で成型したものであっても充分である。又、形状は後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。ここに、後方へ略平行以上にと云うのは、後方へ先太りを含む目に見えて先細りでない形状のことである。目立たない緩やかな後細り程度は問題にならない。
握り部の長さは、さらに一杯に短くして実施することも出来る。図4はその一実施例である。ここでは、プラグ体3bの先端より図のような垂直の端面を持つ太い隆起部7bまでの間隔である符号Sbの寸法は50mm程になっている。 図に仮想線で示される差込みプラグ2bを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mbと第4指rbの2本がプラグ体3bと隆起部7bの垂直の端面の間にあって、握り部6bを裏側から握っている。この際にあてがわれる指の数や指の握りの深さ等は、扱う人の手の大きさによって変わってくる。第1指tbの先でコンセントの上面8bを押す力に抗して第4指rbの後側の側部が隆起部7bの端面に押し当てられることにより握りずれ止め機能が果され、楽に静かに差込みプラグ2bをコンセント5bより引き抜くことが出来る。
握り部は、プラグ体自体に形成することも出来る。図5は短いプラグ体3c内に短い握り部6cを形成した例である。ここで、プラグ体3cはその先端部より後方へ真っ直ぐに伸びた長方体の形になっている。先端より後端までの長さである符号Scの寸法は50mm程と通常のこの種の差込みプラグに比べかなり長くなっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2cを引き抜く際の各指の位置関係では、第3指mcと第4指rcの二本がプラグ体3cの後側の握り部6cを裏側から握っている。プラグ体3cがこの形であれば第3指mcと第4指rcは握り部6cを十分確りと握ることが出来る。そして第1指tcでコンセントの上面8cを押す力に抗して握りずれ止機能を果す。ここでも負担を感じることなく差込みプラグ2cをコンセント5cより引き抜くことが出来る。ここでも充分な握りずれ止機能を発揮させるべく、後方へ略平行以上の形で伸びていることが肝要である。握り部6cが目に見えた後細りの傾斜面を持たないことが大事で、なるべくは後太りの形状が好ましい。又、指が滑り難くする為に、握り部の指の位置する周囲に図示のような窪み部や鋸刃状の刻み目を設けたり、全体を粗面にしたり、あるいはプラグ体を滑り難い性状の材質にするなどの配慮をすることは望ましいことである。
図6は、握り部をプラグ体自体に備える他の実施例である。ここでは、プラグ体3dの握り部6d部分の後側に窪み部9が設けてあり、その後側には隆起した隆起部7dが形成されている。プラグ体3dの先端より隆起部7dまでの間隔である符号Sdの寸法は45mm程になっている。図に仮想線で示される差込みプラグ2dを引き抜く際の各指の位置関係では、第4指rdが窪み部9の中にあって隆起部7d側を手のひらに押し付けるようにして確り握っている。そこで、該握り部6dを握っている指の後方向へのずれに対する抵抗がより一層強められる。第3指mdと第4指rdの二本で握りずれ止機能を充分に発揮することが出来る。
以上のように、隆起部の位置などの握り部周りの形状、寸法そして性状等は、最初に述べた引き抜き操作の方法と密接に関連してその方法に相応しいものに決められる。実施例に示した各握り部は、本発明によるプラグの引き抜きに充分な握りずれ止機能を果たすことの出来る握りずれ止手段を備えるものである。
本発明は、一般家庭用を含め電気用差込みプラグとして広く利用できる。
コンセントに差込まれた状態を示す差込みプラグの正面図(実施例1) 図1に於ける2−2矢視図(実施例1) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例2) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例3) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例4) 他の実施例を示す差込みプラグの正面図(実施例5)
符号の説明
1、1a、1b、1c、1d コード
2、2a、2b、2c、2d プラグ
3、3a、3b、3c、3d プラグ体
4、4a、4b、4c、4d 脚
5、5a、5b、5c、5d コンセント
6、6a、6b、6c、6d 握り部
7、7b、7d 隆起部
t、ta、tb、tc、td 親指(第1指)
i、ia、ib、ic、id 人差し指(第2指)
m、ma、mb、mc、md 中指(第3指)
r、ra、rb、rc、rd 薬指(第4指)
I、Ia 小指(第5指)

Claims (7)

  1. プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体がその先端側にその引き抜き時に握る手の第1指を当てる表側部と第2指で受ける裏側部を備え、プラグ体の前記表側部と前記裏側部の後部より前記プラグ体の先端より前記握る手の第2指から第5指に至る4指幅程の位置の前後に至る間の部分に握りずれ止め手段を備える前記第3指以後側の指の握り部を有し前記第1指でコンセントの上面を押して引き抜くことを特徴とする電気用差込みプラグ。
  2. プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体がその先端側にその引き抜き時に握る手の第1指を当てる表側部と第2指で受ける裏側部を備え、プラグ体の前記表側部と前記裏側部の後部より前記プラグ体の先端より前記握る手の第2指から第5指に至る4指幅程の位置の前後に至る間の部分にプラグ体後部より引き出されるコードの外周を該コードと分離されて後方へ略平行以上の形で伸びて太く覆う握りずれ止め手段を備える前記第3指以後側の指の握り部を有し前記第1指でコンセントの上面を押して引き抜くことを特徴とする電気用差込みプラグ。
  3. プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体がその先端側にその引き抜き時に握る手の第1指を当てる表側部と第2指で受ける裏側部を備え、プラグ体の前記表側部と前記裏側部の後部より前記プラグ体の先端より前記握る手の第2指から第5指に至る4指幅程の位置の前後に至る間の部分にプラグ体後部より引き出されるコードの外周を該コードと分離されて覆いその後端で太く隆起した隆起部の握りずれ止め手段を備える前記第3指以後側の指の握り部を有し前記第1指でコンセントの上面を押して引き抜くことを特徴とする電気用差込みプラグ。
  4. プラグ体がその先端に相手側コンセントに差し込むように先方へ突出した脚部を備えており、プラグ体の後部よりコードが引き出される差込みプラグにおいて、プラグ体がその先端側にその引き抜き時に握る手の第1指を当てる表側部と第2指で受ける裏側部を備えると共に前記表側部と前記裏側部の後部より前記プラグ体の先端より前記握る手の第2指から第5指に至る4指幅程の位置の前後部に伸びる後部を備え、前記握る手の第3指の位置以後の部分に握りずれ止め手段を備える前記第3指以後側の指の握り部を有し前記第1指でコンセントの上面を押して引き抜くことを特徴とする電気用差込みプラグ。
  5. 握りずれ止め手段がその先端部より略平行以上の形で後方へ伸びた略長方体のプラグ体の握る手の第3指の位置以後の部分の握り部からなることを特徴とする請求項4記載の電気用差込みプラグ。
  6. 握りずれ止め手段がプラグ体の握る手の第3指の位置以後の部分の握り部の後端に形成した隆起部からなることを特徴とする請求項4記載の電気用差込みプラグ。
  7. 握りずれ止め手段がプラグ体の握る手の第3指の位置以後の部分の握り部の後部に形成した窪み部とその後側の隆起部からなることを特徴とする請求項4記載の電気用差込みプラグ。
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