JPWO2005067012A1 - 露光方法及び装置並びにデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

互いに異なる方向に伸びる光軸を持つ光学系を保持する複数の部分鏡筒を有する反射屈折投影光学系を用いて、マスク上のパターンを基板上に転写する露光方法であって、前記マスク及び前記基板の少なくとも一方と交差する光軸周りの前記反射屈折投影光学系の回転量を計測し、前記回転量の計測結果に基づいて、前記マスク及び前記基板の少なくとも一方の、姿勢と走査方向の少なくとも一方を調整する。投影光学系の回転に起因する基板上での投影像の回転を相殺するようにマスク及び基板の少なくとも一方の姿勢と走査方向の少なくとも一方を調整して基板を露光することで、良好な露光精度が得られる。

Description

本発明は、マスクに形成されたパターンを、反射屈折投影光学系を介して基板上に露光転写する露光方法及び装置、並びに当該方法及び装置を用いて各種デバイスを製造するデバイス製造方法に関する。
半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD(charge Coupled Device)等)、薄膜磁気ヘッド等の各種デバイスは、マスクとしてのレチクルに形成されたパターンを基板(レジストが塗布された半導体ウェハ又はガラスプレート等)上に転写する、所謂フォトグラフィーの手法により製造される。このフォトグラフィー工程で使用される露光装置として、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(所謂、ステッパ)又はステップ・アンド・スキャン方式の露光装置が多用されている。
上記のステッパは、基板を二次元的に移動自在な基板ステージ上に載置し、この基板ステージにより基板を歩進(ステッピング)させて、レチクルのパターンの縮小像を基板上の各ショット領域に一括露光する動作を順次繰り返す露光装置である。また、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置は、スリット状のパルス露光光をレチクルに照射している状態で、レチクルを載置したレチクルステージと基板を載置した基板ステージとを投影光学系に対して互いに同期走査させつつレチクルに形成されたパターンの一部を基板のショット領域に逐次転写し、1つのショット領域に対するパターンの転写が終了すると基板をステッピングさせて他のショット領域にパターンの転写を行う露光装置である。
近年においては、デバイスに形成するパターンのより一層の高集積化に対応するために、投影光学系の更なる高解像度化が望まれている。投影光学系の解像度は使用する露光光の波長が短くなるほど、また投影光学系の開口数が大きいほど高くなる。このため、露光装置で使用される露光光の波長は年々短波長化しており、投影光学系の開口数も増大している。現在主流の露光装置は、光源としてKrFエキシマレーザ(波長248nm)を備えているが、より短波長のArFエキシマレーザ(波長193nm)を備える露光装置も実用化されつつある。更には、Fレーザ(波長157nm)又はArレーザ(波長126nm)を備える露光装置も提案されている。
また、近年では、投影光学系の底面と基板表面との間を水や有機溶媒等の液体で満たし、投影光学系の開口数を大きくして解像度を向上させるとともに焦点深度の拡大を図る液浸式の露光装置が案出されている。この液浸式の露光装置においては、投影光学系の実質的な開口数の向上を図ることができるが、開口数の向上に伴って投影光学系が巨大化してしまう。投影光学系の大型化を抑えるには、反射屈折系を適用した投影光学系を用いるのが効果的とされている。尚、上記の液浸式の露光装置の詳細については、例えば以下の特許文献1を、反射屈折系を適用した投影光学系を備える露光装置については、例えば以下の特許文献2を参照されたい。
国際公開第99/49504号パンフレット 特開2002−198280号公報
ところで、反射系を含まない屈折系の投影光学系は光軸が1本であるが、反射屈折系の投影光学系は複数の光軸を有する。屈折系の投影光学系は上記の光軸(基板に交差する光軸)の周りに回転しても、投影光学系の回転に合わせて基板上への投影像が回転することはない。しかしながら、複数の光軸を有する反射屈折系の投影光学系は、基板に交差する光軸の周りに回転してしまうと、投影光学系の回転に合わせて基板上への投影像も回転してしてしまう。
露光装置に設けられる投影光学系は剛性の高いフレーム上に保持されているため、投影光学系が短時間で急激に大きく回転することはない。しかしながら、経時変化によるフレーム剛性の低下、又はフレーム上に設けられるレチクルステージの移動等が原因で、僅かではあるが回転が生ずる虞がある。反射屈折系の投影光学系において、投影光学系の回転により基板上への投影像が回転すると、基板上に形成される転写像の歪みにより露光精度の悪化を引き起こすという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、反射屈折投影光学系を備える露光装置において、反射屈折投影光学系が基板に交差する光軸周りに回転した場合であっても、マスクのパターンを高い露光精度で基板上に露光転写することができる露光方法及び装置、並びに当該方法及び装置を用いてデバイスを製造するデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の露光方法は、互いに異なる方向に伸びる光軸(AX1〜AX3)を持つ複数の部分鏡筒(4、5)を有する反射屈折投影光学系(PL)を用いて、マスク(R)上のパターンを基板(W)上に転写する露光方法であって、前記マスク及び前記基板の少なくとも一方と交差する光軸(AX3)周りの前記反射屈折投影光学系の回転量を計測し、前記回転量の計測結果に基づいて、前記マスク及び前記基板の少なくとも一方の、姿勢と走査方向の少なくとも一方を調整することを特徴としている。
また、本発明の露光方法は、互いに異なる方向に伸びる光軸(AX1〜AX3)を持つ部分鏡筒(4、5)を有する反射屈折投影光学系(PL)を用いて、マスク(R)と基板(W)とを走査しながら、前記マスク上のパターンを前記基板上に転写する露光方法であって、前記マスクと前記基板の少なくとも一方と交差する光軸(AX3)周りの前記反射屈折投影光学系の回転量に応じて、前記マスク及び前記基板の少なくとも一方の、姿勢と走査方向の少なくとも一方を調整することを特徴としている。
また、本発明の露光装置は、互いに異なる方向に伸びる光軸(AX1〜AX3)を持つ複数の部分鏡筒(4、5)を有する反射屈折投影光学系(PL)と、マスク(R)を保持するマスクステージ(9)と、基板(W)を保持する基板ステージ(16)とを備え、前記マスク上のパターンを前記反射屈折投影光学系を介して前記基板上に転写する露光装置(EX)であって、前記マスク及び前記基板の少なくとも一方と交差する光軸(AX3)周りの前記反射屈折投影光学系の回転量を計測する計測装置(25〜28、40a〜42a、40b〜42b、43a〜43c、44a〜44c)と、前記回転量の計測結果に基づいて、前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の、姿勢と走査方向の少なくとも一方を調整する制御装置(30)とを備えることを特徴としている。
これらの発明によると、マスク又は基板の少なくとも一方と交差する光軸周りの反射屈折投影光学系の回転量に応じてマスク及び基板の少なくとも一方の、姿勢と走査方向の少なくとも一方が調整された上で基板に対する露光が行われる。
本発明のデバイス製造方法は、上記の露光方法又は露光装置を用いて基板に対して露光処理を行う露光工程(S26)と、前記露光工程を経た基板の現像を行う現像工程(S27)とを含むことを特徴としている。
この発明によると、反射屈折投影光学系の光軸周りの回転量の計測結果に基づいて、マスクと基板の少なくとも一方の、姿勢と走査方向の少なくとも一方が調整された状態で基板が露光されて現像される。
なお、上述の本発明の説明において、各要素に括弧付き符号を付して、図1〜図9に示す実施の形態の構成と対応付けしているが、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明によれば、投影光学系の回転に起因する基板上での投影像の回転を相殺するようにマスク及び基板の少なくとも一方の姿勢と走査方向の少なくとも一方を調整して基板を露光することで、良好な露光精度(解像度、転写忠実度、重ね合わせ精度等)が得られるという効果がある。
また、本発明によれば、マスクのパターンを高い露光精度をもって忠実に基板上に転写することができるため、微細なパターンが形成されたデバイスを高い歩留まりで製造することができ、ひいてはデバイスの製造コストを低減することができるという効果がある。
本発明の一実施形態による露光装置の概略構成を示す図である。 第1部分鏡筒4における固定鏡25,26の取り付け位置を示す平面図である。 本発明の一実施形態による露光装置に設けられる投影光学系PLの詳細な構成例を示す断面図である。 本発明の一実施形態において、ウェハステージ16の走査方向の調整方法を説明する図である。 同様に、ウェハステージ16の走査方向の調整方法を説明する図である。 同様に、ウェハステージ16の走査方向の調整方法を説明する図である。 同様に、ウェハステージ16の走査方向の調整方法を説明する図である。 本発明の一実施形態において、レチクルステージ9の走査方向の調整方法を説明する図である。 投影光学系PLの光軸周りの回転を計測する他の計測例を示す図である。 同様に、同計測例を示す図である。 同様に、同計測例を示す図である。 投影光学系PLの光軸周りの回転を計測する他の計測例を示す図である。 同様に、同計測例を示す図である。 同様に、同計測例を示す図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。 半導体デバイスの場合における、図8のステップS13の詳細なフローの一例を示す図である。
符号の説明
4 第1部分鏡筒(部分鏡筒) 5 第2部分鏡筒(部分鏡筒) 9 レチクルステージ(マスクステージ) 16 ウェハステージ(基板ステージ) 25,26 固定鏡(計測装置、反射鏡) 27,28 レーザ干渉計(計測装置) 30 主制御系(制御装置) 40a,40b固定鏡(計測装置、反射鏡) 41a,41b照射部(計測装置) 42a,42b受光部(計測装置) 43a〜43c観察部(計測装置) 44a〜44c反射鏡(計測装置) 45a〜45cマーク(位置計測用マーク) AX1 第1光軸(光軸) AX2 第2光軸(光軸) AX3 第3光軸(光軸) EX 露光装置 G2 第2レンズ群 L2,L3 レンズ M2 凹面鏡 PL 投影光学系(反射屈折投影光学系) R マスク(レチクル) W ウェハ(基板)
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による露光方法及び装置並びにデバイス製造方法について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による露光装置の概略構成を示す図である。尚、図1においては、一部断面図を織り交ぜて図示している。図1に示す本実施形態の露光装置EXは、反射屈折系を適用した投影光学系PLに対してマスクとしてのレチクルRと基板としてのウェハWとを相対的に移動させつつ、レチクルRに形成されたパターンをウェハWに逐次転写して半導体素子を製造するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置である。
尚、以下の説明においては、必要であれば図中にXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY軸がウェハWに対して平行となるよう設定され、Z軸がウェハWに対して直交する方向に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。また、本実施形態では、投影光学系PLが設計通りに組み込まれており、Z軸の周りの回転量が生じていない状態における露光時のレチクルRの移動方向(走査方向SD1)及びウェハWの移動方向(走査方向SD2)をY方向(+Y方向,−Y方向)に設定している。
図1において、1は断面が略長方形状の平行光束である露光光ILを射出する露光光源であり、例えばArFエキシマレーザ光源(波長193nm)である。露光光源1からの波長193nmの紫外パルスよりなる露光光ILは、ビームマッチングユニット(BMU)2を通り、照明光学系3を介してマスクとしてのレチクルRのパターン面(下面)を照明する。照明光学系3は、オプティカル・インテグレータ、照明系の開口絞り(σ絞り)、リレーレンズ系、視野絞り(レチクルブラインド)、及びコンデンサレンズ系等を備えている。ビームマッチングユニット2及び照明光学系3はそれぞれ気密性の高いサブチャンバ(不図示)内に収納されている。
レチクルRを透過した露光光ILは、反射屈折系よりなる投影光学系PLを介して、基板としてのウェハW上にそのレチクルRのパターンの像を形成する。ウェハWは例えば半導体(シリコン等)又はSOI(Silicon On Insulator)等の円板状の基板であり、ウェハWの表面にはフォトレジスト(感光材料)が塗布されている。投影光学系PLは、第1光軸AX1を光軸とする第1レンズ群G1と、その表面に2面の平面反射鏡(反射面)m1,m2が形成された反射鏡ブロックM1と、第1光軸AX1に対して交差する第2光軸AX2を光軸とするレンズ群G2及び凹面鏡M2と、第2光軸AX2に対して交差する第3光軸AX3を光軸とする第2レンズ群G3及び第3レンズ群G4とを含んで構成される。
レチクルRからの結像光束は、第1レンズ群G1を透過した後、反射鏡ブロックM1に形成された平面反射鏡m1で反射されて、第2レンズ群G2を透過して凹面鏡M2に至る。そして、凹面鏡M2で反射されて再び第2レンズ群G2を透過して反射鏡ブロックM1に形成された平面反射鏡m2に至る。平面反射鏡m2で反射された結像光束は、続いて第3レンズ群G3及び第4レンズ群G4を順に透過して、ウェハW上にレチクルRのパターンの投影像を形成する。投影光学系PLのレチクルRからウェハWへの結像倍率は例えば1/4〜1/5倍程度の縮小倍率であり、投影光学系PLの内部も気密化されている。
投影光学系PLにおいて、第1レンズ群G1、反射鏡ブロックM1、第3レンズ群G3、及び第4レンズ群G4は、共通に第1部分鏡筒4によって保持されている。本実施形態では、第1レンズ群G1の第1光軸AX1はレチクルRのパターン面(レチクル面)に垂直に設定され、第3レンズ群G3及び第4レンズ群G4の第3光軸AX3はウェハWの露光面(ウェハ面)に垂直に設定され、第1光軸AX1と第3光軸AX3とは同一軸となっている。そして、ウェハ面はほぼ水平面であり、第1光軸AX1及び第3光軸AX3は鉛直方向(Z軸と平行な方向)に延びている。但し、第1光軸AX1及び第3光軸AX3は、必ずしも同一の軸である必要はない。また、第1レンズ群G1は保持機構h1により第1部分鏡筒4に保持されており、第3レンズ群G3は保持機構h3及び位置調整機構d3を介して、第4レンズ群G4は保持機構h4及び位置調整機構d4を介してそれぞれ第1部分鏡筒4に保持されている。
一方、第2光軸AX2を光軸とする第2レンズ群G2及び凹面鏡M2は、保持機構h2を介して第2部分鏡筒5に保持されており、第2部分鏡筒5は、第1部分鏡筒4に対して不図示の連結部材によって機械的に結合されている。そして、第1部分鏡筒4に設けられたフランジ部が、マウント部6を介して本体フレーム7(後述)に設けられた開口を通して設置されている。即ち、投影光学系PLは全体として本体フレーム7によって支持されており、投影光学系PL中では第1部分鏡筒4によって第2部分鏡筒5が支持されている。
本実施形態の露光装置EXを構成する部分のうち、レチクルRのパターンをウェハW上に転写する露光本体部は、全体として箱型の本体フレーム7内に支持されている。そして、レチクルRは、レチクルベース8上でY方向に走査可能に載置されたレチクルステージ9上に保持されている。レチクルステージ9の2次元的な位置情報及び回転情報は、レチクルステージ9上の移動鏡10(実際にはX軸用、Y軸用の2軸分がある。以下同様。)、及びこれに対応して本体フレーム7上の台座11上に配置されたレーザ干渉計12によって計測され、この計測値が装置全体の動作を制御する主制御系30に供給される。レーザ干渉計12の計測値及び主制御系30からの制御情報に基づいて、レチクルステージ制御系13がレチクルステージ9のX方向、Y方向の位置、Z軸回りの回転及び速度を制御し、更に主制御系30の制御信号に応じてレチクルステージ9の走査方向を調整する。
レチクルベース8、レチクルステージ9、及びこの駆動機構(不図示)等からレチクルステージ系が構成されており、レチクルベース8は、能動型除振機構14a,14b(実際には例えば3箇所に配置されている)を介して本体フレーム7上に支持されている。能動型除振機構14a,14bは、エアーダンパと電磁式のアクチュエータ(ボイスコイルモータ等)とを組み合わせて構成されており、エアーダンパによって高周波数の振動を遮断し、アクチュエータから低周波数の振動を相殺するための振動を発生させて、広い周波数域の振動の伝達を阻止する機構である。能動型除振機構14a,14bによって、レチクルステージ9の走査により生じる振動が本体フレーム7に伝達することが防止される。
ウェハWは、ウェハホルダ15を介してウェハステージ(Zレベリングステージ)16上に保持される。ウェハステージ16はウェハベース17上にY方向に走査可能に、且つX方向、Y方向にステップ移動可能に載置されている。ウェハステージ16の2次元的な位置情報と回転情報は、ウェハステージ16上の移動鏡18、及びこれに対応して本体フレーム7内に配置されたレーザ干渉計19によって計測されており、この計測値が主制御系30に供給される。
レーザ干渉計19の計測値及び主制御系30からの制御情報に基づいて、ウェハステージ制御系20がウェハステージ16のX方向、Y方向の位置、Z軸回りの回転及び速度を制御し、更に主制御系30の制御信号に応じてウェハステージ16の走査方向を調整する。また、ウェハステージ16は、不図示のオートフォーカスセンサ(斜入射方式で光学式のセンサ)からのウェハWの表面の複数の計測点でのフォーカス位置(Z方向の位置)の情報に基づいて、露光中にウェハWの表面が投影光学系PLの像面に合焦されるように、サーボ方式でウェハWのフォーカス位置及びX軸、Y軸の回りの傾斜角を制御する。
また、投影光学系PLの上端側面及び下端側面には、それぞれ固定鏡21,22(実際にはそれぞれX軸用、Y軸用の2軸分がある)が取り付けられており、固定鏡21,22の位置がそれぞれ本体フレーム7内に設置されたレーザ干渉計23,24によって計測され、この計測値が主制御系30に供給されている。主制御系30はこの計測値に基づいて、投影光学系PLのX方向及びY方向の位置並びに傾き(X軸、Y軸周りの倒れ角)を求める。固定鏡21,22の位置、即ち投影光学系PLの位置に応じてレチクルステージ9及びウェハステージ16の位置が補正される。
更に、投影光学系PLの第1部分鏡筒4には、投影光学系PLの第1光軸AX1及び第3光軸AX3周りの回転量を計測するための固定鏡25,26が取り付けられている。図2は、第1部分鏡筒4における固定鏡25,26の取り付け位置を示す平面図である。図2に示す通り、固定鏡25,26は第1光軸AX1を挟むように対になって第1部分鏡筒4に取り付けられている。図1及び図2に示す例では、固定鏡25は第1部分鏡筒4と第2部分鏡筒5との付け根部の近傍に取り付けられており、固定鏡26は第1光軸AX1に関して固定鏡25の取り付け位置と対称な位置に取り付けられている。
これら固定鏡25,26に対して本体フレーム7に取り付けられたレーザ干渉計27,28からレーザ光が−X方向に向けてそれぞれ照射され、固定鏡25,26で+X方向に反射されたレーザ光がレーザ干渉計27,28でそれぞれ受光されて固定鏡25,26各々のX方向の位置が計測され、この計測値が主制御系30に供給される。主制御系30はレーザ干渉計27,28の計測値の差から投影光学系PLの第1光軸AX1(第3光軸AX3)周りの回転量を求め、この回転量に応じてウェハステージ16の走査方向を調整する。
上記構成の露光装置EXにおいて、ウェハWを露光するときには、レチクルRに対して露光光ILを照射し、レチクルRに形成されたパターンの像の一部が投影光学系PLを介してウェハW上の一つのショット領域に投影されている状態で、レチクルRとウェハWとを投影光学系PLの結像倍率を速度比としてY方向に同期移動する動作が行われる。また、露光を終えたショット領域から次に露光を行うショット領域に移動する場合には、レチクルRに対して露光光ILが照射されていない状態でウェハWをステップ移動させる動作が行われる。これらの動作、即ちステップ・アンド・スキャン動作が繰り返されて、ウェハW上の各ショット領域にレチクルRのパターンの像が転写される。
ここで、本実施形態の露光装置EXに設けられる投影光学系PLのレンズ構成例について説明する。図3は、本発明の一実施形態による露光装置に設けられる投影光学系PLの詳細な構成例を示す断面図である。図3に示す例では、第1部分鏡筒4中の第1レンズ群G1は、1枚のレンズL1より構成され、第3レンズ群G3はレンズL4〜L6より構成され、第4レンズ群G4はレンズL7〜L9より構成されている。また、第2部分鏡筒5中の第2レンズ群G2はレンズL2,L3より構成されている。レンズL4〜L6は共通の保持機構h3内に保持され、保持機構h3が複数箇所の位置調整機構d3を介して第1部分鏡筒4内に保持されており、レンズL7〜L9は共通の保持機構h4内に保持され、保持機構h4が複数箇所の位置調整機構d4を介して第1部分鏡筒4内に保持されている。なお、第1〜第4レンズ群G1,G2,G3,G4は、それぞれ一つの光学素子で構成されていてもよいし、複数の光学素子で形成されていてもよい。
ここで、ウェハW上のショット領域を露光する場合には、レーザ干渉計23,24の計測結果に応じて投影光学系PLのXY面内における位置を計測し、この計測結果に基づいて投影光学系PLに対するレチクルステージ9とウェハステージ16とのXY平面内における位置を補正した上で、これらのステージを走査方向SD1,SD2に走査してレチクルRのパターンをウェハW上に転写している。従来の屈折系による投影光学系を備える露光装置においても露光時には同様の補正が行われるが、屈折系の投影光学系の場合には、投影光学系が光軸の周りで回転しても、投影光学系による投影像は投影光学系の回転に合わせて回転することはない。このため投影光学系PLの回転に応じて走査方向を調整せずとも、ウェハ上の所望の位置にレチクルのパターンを転写することが可能であった。
しかしながら、本実施形態の露光装置EXのように反射屈折系の投影光学系PLを備える場合には、投影光学系PLの回転(第1光軸AX1、第3光軸AX3周りの回転)に合わせて投影光学系による投影像が回転する。投影光学系PLが回転してしまっている状態では、投影光学系PLに対するレチクルステージ9及びウェハステージ16のXY平面内における位置を補正しても、露光対象のショット領域の中心に投影像の中心を合わせることはできるものの、ショット領域の外周付近では回転による誤差が生じてしまい露光精度が低下する。投影光学系PLの回転は、露光装置EXが設置される環境(例えば、気温又は湿度)の変化による本体フレーム7の経時的な変化などによって生ずる。
また、レチクルステージ9やウェハステージ16といった可動部材(振動源)は、能動型除振機構14a,14b等によって、投影光学系PLが保持される本体フレーム7に振動が伝わらないように隔離されているが、それでも僅かな振動が本体フレーム7に伝達して投影光学系PLを振動させることは避けられない。特に本実施形態のように投影光学系PLが反射屈折系である場合には、その鏡筒の構造が複雑であるため、外力による僅かな振動によって容易に振動してしまう可能性がある。この振動の周期が、ウェハW上の1点の所定の露光時間(像の転写時間)、例えば100msec程度より長い場合には、その振動によって像位置がずれる問題が生じ、振動の周期が上記の露光時間より短い場合には、振動によって像のシャープさが低下するという問題が生じることになる。
本実施形態では、以上の投影光学系PLの回転により生ずる問題を、以下の方法で解決している。つまり、図2に示した通り、第1光軸AX1を挟むように第1部分鏡筒4に2つの固定鏡25,26を取り付け、レーザ干渉計27と固定鏡25との間の距離及びレーザ干渉計28と固定鏡26との間の距離を計測し、この計測値を主制御系30に供給してその差から第1光軸AX1周りの投影光学系PLの回転量を求める。第1光軸AX周りの投影光学系PLの回転量に対する投影像の回転量は、主制御系30の演算部における設計データに基づく計算、又は事前の実験で止められているテーブル(又は近似式等)により決定することができる。
そこで、主制御系30は、レーザ干渉計27,28の計測結果から求めた投影光学系PLの回転量に応じたウェハW上における投影像の回転量を算出するとともに、その投影像の回転を相殺するウェハステージ16の走査方向SD2の補正量を算出する。そして、算出された補正量はウェハステージ制御系20に送られ、この補正量に基づいてウェハステージ16の走査方向SD2が調整される。従って、投影光学系PLが回転していると、レチクルステージ9の走査方向SD1はY方向であるが、投影光学系PLの回転による投影像の回転量に応じてウェハステージ16の走査方向SD2をY方向からずらすことになる。すなわち、投影像の回転量に応じてウエハステージ16の走査方向SD2をY方向に対して所定角度だけずらす。かかる調整によって、露光時には投影光学系PLの回転によって生じた投影像の回転が相殺される方向に調整された走査方向SD2にウェハステージ16が走査されて露光が行われる。
図4A〜4Dは、本発明の一実施形態において、ウェハステージ16の走査方向の調整方法を説明する図である。まず、投影光学系PLの回転が生じていない場合には、ウェハW上に投影される投影像は、図4Aに示す通り、X方向に延びたスリット状の投影像Imになる。これに対し、投影光学系PLの回転が生じている場合には、例えば図4Bに示すように、ウェハW上に投影される投影像Imは、図4Aに示す投影像ImをXY平面内において投影光学系PLの回転量に応じて回転した状態となる。尚、図4Bに示す例では、投影像Imの回転量の回転方向がX軸からY軸へ向かう方向である場合を例に挙げて図示しており、その回転量を誇張して図示している。
図4Bに示す通り投影像Imが回転している状態で、ウェハステージ16の走査方向SD2の調整を行なわずに、レチクルステージ9及びウェハステージ16をY方向に移動させる(走査方向SD1,SD2が共にY方向に設定されている)と、ウェハWは図4Cに示す通り露光される。つまり、ウェハWは、回転した状態にある投影像ImをウェハW上においてY方向に移動させた状態に露光される。尚、図4Cにおいては、理解を容易にするために、回転した状態にある投影像を隣接させて図示しているが、実際にはウェハWは連続して露光されるため、一度の走査で露光される領域は平行四辺形状になり、ウェハW上にはレチクルRのパターンと相似なパターンが転写されない。すなわち、矩形状に形成されるべきレチクルRの転写像が、平行四辺形状に歪んでウェハW上に形成されてしまう。
これに対し、投影像Imの回転が相殺される方向(投影像Imの回転方向)にウェハステージ16の走査方向SD2を調整した上で、レチクルステージ9を走査方向SD1(Y方向)に、ウェハステージ16を走査方向SD2にそれぞれ移動させつつ露光を行うと、図4Dに示す通りウェハW上において露光される領域は矩形形状になり、レチクルRのパターンと相似なパターンが転写される。これにより、投影光学系PLの回転による転写像の結像特性や露光精度(転写忠実度や重ね合わせ精度等)を劣化させることを防止できる。
尚、ウェハステージ16の走査方向SD2を調整するだけで、レチクルRのパターンと相似なパターンをウェハW上に転写することができるが、ウェハW上に既に形成されているパターンとの重ね合わせ精度を高めるために、投影像Imの回転量と同じ量だけウェハステージ16をXY平面内において回転させて露光処理を行うことが望ましい。また、ウェハW上に既に形成されているパターンとの重ね合わせを行なう場合には、投影像Imの回転量だけでなく、ウェハW上に既に形成されているパターンの歪みも考慮して、ウェハステージ16の走査方向SD2を調整するのが望ましい。なお、投影光学系PLの回転に加えて、投影光学系PLの傾き(X軸、Y軸周りの倒れ角)がある場合には、調整された走査方向SDへウェハステージ16を移動させるときに、投影光学系PLの傾きに応じてウェハステージ16のZ方向の位置を変えつつ移動させる制御が行われる。
以上の説明においては、投影光学系PLの回転による投影像の回転を相殺するために、ウェハステージ16の走査方向SD2を調整していたが、レチクルステージ9の走査方向SD1の調整によっても投影像の回転を相殺することができる。図5は、本発明の一実施形態において、レチクルステージ9の走査方向の調整方法を説明する図である。図5は、レチクルRの上面を図示しており、このレチクルRには、露光光ILが通過する光通過領域r1と不要な露光光ILを遮光する遮光領域r2とが設けられている。レチクルRの下面(投影光学系PLに向く面)の外周部にはクロム(Cr)等の金属が蒸着されており、このクロムが蒸着された領域が遮光領域r2となり、他の領域が光通過領域r1となる。
レチクルRの下面における光通過領域r1には、ウェハWに転写すべきパターンが形成されている。
投影光学系PLの回転による投影像の回転を補正するためには、図5に示す通り、レチクルRに対する照明光ILの照明領域IRを、投影像の回転方向(ここでは、X軸からY軸へ向かう方向)とは逆の方向に、投影像の回転量と等しい量だけ回転させる。照明領域IRの回転は、例えば、照明光学系3に含まれる不図示の視野絞り(レチクルブラインド)を回転させることで行う。また、図5に示す通り、照明領域IRの回転に合わせて、投影像の回転方向とは逆の方向に照明領域IRの回転量と等しい量だけレチクルRを回転させるとともにレチクルステージ9の走査方向SD1を調整する。
以上の調整を行った上で、レチクルステージ9を図5に示す走査方向SD1に、ウェハステージ16をXY平面内で回転させることなく走査方向SD2(Y方向)にそれぞれ移動させつつ露光を行うと、ウェハW上にはレチクルRに形成されたパターンと相似なパターンが転写される。これにより、投影光学系PLの回転による転写像の結像特性や露光精度(転写忠実度や重ね合わせ精度等)を劣化させることを防止することができる。
尚、投影光学系PLの回転による投影像の回転量の計測は所定の間隔で行われる。例えば、本体フレーム7の経時変化によって生ずる回転は、半日毎、毎日、一月毎に計測される。また、例えばレチクルステージ9の移動によって生ずる回転は常時計測される。後者の場合には、例えばウェハW上に形成されたショット領域毎にウェハステージ16の走査方向を調整しつつ露光が行われる。尚、後者の場合には、レーザ干渉計27,28を用いた投影光学系PLの回転量計測に換えて、加速度センサによる回転量計測を行っても良い。
加速度センサによる回転量計測を行う場合には、投影光学系PLに取り付けられた加速度センサの検出結果を主制御系30が備える演算部に入力して時間積分により速度を求め、更に速度を時間積分して投影光学系PLの移動量を算出する。投影光学系PLの複数箇所に取り付けられた加速度センサの検出結果から得られる各取り付け位置での移動量を総合すれば、投影光学系PLの回転量を求めることができる。
加速度センサは、例えば図2中の固定鏡25,26の位置に取り付けられる。投影光学系PLの回転による移動は、第1光軸AX1及び第3光軸AX3から離れた箇所ほど大きくなる。このため、加速度センサの少なくとも一つを第2部分鏡筒5(例えば、凹面鏡M2の付近)に取り付けることが望ましい。加速度センサを用いて投影光学系PLの回転量が求められると、前述した方法と同様の方法で、ウェハステージ16の走査方向SD2等、又はレチクルステージ9の走査方向SD1等の調整を行った上で露光処理を行う。
尚、以上の説明においては、ウェハステージ16の走査方向SD2等のみを調整する場合、及びレチクルステージ9の走査方向SD1等のみを調整する場合について説明したが、ウェハステージ16の走査方向SD2等の調整と、レチクルステージ9の走査方向SD1等の調整とを共に行っても良い。例えば、投影光学系PLの回転による投影像の回転量の半分を相殺するようにウェハステージ16の走査方向SD2を調整し、残りの回転量を相殺するようにレチクルステージ9の走査方向SD1を調整するといった具合である。かかる調整は、何れか一方の調整では投影像の回転量の全てを相殺することができない場合に有効である。
また、上記実施形態では、第1光軸AX1に関して対称に第1部分鏡筒4に取り付けられた固定鏡25,26と、レーザ干渉計27,28とを用いて投影光学系PLの第1光軸AX1(第3光軸AX3)周りの回転を計測していたが、第2部分鏡筒5に取り付けた固定鏡とレーザ干渉計とを用いて投影光学系PLの回転を計測するようにしても良い。図6A〜6Cは、投影光学系PLの光軸周りの回転を計測する他の計測例を示す図である。図6Aに示す通り、第1部分鏡筒4に一つの固定鏡40aが、第2部分鏡筒5に他の固定鏡40bがそれぞれ取り付けられている。固定鏡40bは第2部分鏡筒5の第1光軸AX1から最も離れた部位に取り付けられており、第1光軸AX1に関して固定鏡40aとは対称に配置されてはいない。
一方の固定鏡40aには、固定鏡40aに対して斜め方向から検出ビームを照射する照射部41aと、固定鏡40aで反射された検出ビームを受光する受光部42aとが設けられている。同様に、他方の固定鏡40bには、固定鏡40bに対して斜め方向から検出ビームを照射する照射部41bと、固定鏡40bで反射された検出ビームを受光する受光部42bとが設けられている。受光部42a,42bは、例えば二次元CCD等の二次元撮像素子を備えており、検出ビームの入射位置を検出する。
以上の構成において、投影光学系PLがX方向に平行移動した場合には、受光部42a,42bの各々における検出ビームの検出位置は変化しない。これに対し、図6Bに示す通り、投影光学系PLが−Y方向に平行移動した場合を考えると、投影光学系PLの移動に合わせて固定鏡40a,40bが−Y方向に移動する。このため、照射部41a,41bの各々からの検出ビームの入射位置が変化し、その結果として固定鏡40a,40bで反射された検出ビームは、投影光学系PLの−Y方向への位置ずれがない場合に通る光路(図6B中において破線で示した光路)とは異なる光路を通って受光部42a,42bの各々に入射する。
また、図6Cに示す通り、投影光学系PLが第1光軸AX1の周りでX軸からY軸に向かう方向に回転した場合を考えると、投影光学系PLの回転に合わせて固定鏡40a,40bも第1光軸AX1の周りで回転する。かかる回転が生ずると、固定鏡40aに対する照射部41aからの検出ビームの入射角と固定鏡40bに対する照射部41bからの検出ビームの入射角とが共に大きくなる。その結果として、検出ビームの反射角も大きくなって固定鏡40a,40bで反射された検出ビームは、投影光学系PLの回転がない場合に通る光路(図6C中において破線で示した光路)とは異なる方向へ向かって進み受光部42a,42bの各々に入射する。
受光部42a,42bにおける検出ビームの入射位置の検出結果は主制御系30に出力される。ここで、図6Bと図6Cとを比較すると、投影光学系PLがY方向へ平行移動した場合と投影光学系PLが回転した場合とでは、受光部42bに対する検出ビームの入射位置の変化は同じ変化をする。しかしながら、受光部42aに対する検出ビームの入射位置の変化は異なる変化をする。よって、受光部42aの検出結果と受光部42bの検出結果とを用いて、投影光学系PLのY方向への移動量と投影光学系PLの回転量とを求めることができる。
尚、受光部42a,42bの検出結果のみでは投影光学系PLのY方向への移動量と投影光学系PLの回転量とを明確に切り分けることができない場合には、レーザ干渉計23,24で検出される投影光学系PLのY方向の位置を用いることにより、投影光学系PLの回転量を求めることができる。また、レーザ干渉計23,24の検出結果を用いる場合には、固定鏡40a、照射部41a、及び受光部42aを省略して固定鏡40b、照射部41b、及び受光部42bのみとし、受光部42bの検出結果とレーザ干渉計23,24の検出結果とから投影光学系PLの回転量を求めることができる。
また、投影光学系PLの回転量は、投影光学系PLに取り付けた位置検出用のマークを観察することによっても求められる。図7A〜7Cは、影光学系PLの光軸周りの回転を計測する他の計測例を示す図である。図7Bに示す通り、第1部分鏡筒4の上端(レチクルR側の端部)であって、露光光ILを遮光しない位置には、3つの位置検出用のマーク45a〜45cが第1光軸AX1を中心として互いに120°の間隔をもって取り付けられている。
また、図7A,7Bに示す通り、マーク45a〜45cの上方(+Z方向)には反射鏡44a〜44cがそれぞれ設けられており、更にこれらの反射鏡44a〜44cを介してマーク45a〜45cのそれぞれを観察する観察部43a〜43cが設けられている。観察部43aは、ハロゲンランプ等の光源、CCD等の二次元撮像素子、及び撮像素子で得られた画像信号を画像処理してマーク45aの位置情報を求める位置情報算出部とを含んで構成されている。
マーク45aの位置情報を求める時には、観察部43aの光源から反射鏡44aへ向けて光が照射され、この光が反射鏡44aで反射されてマーク45aを照明し、マーク45aで反射されて反射鏡44aを介した光を撮像素子で撮像する。そして、得られる画像信号を位置情報算出部で画像処理することでマーク45aの位置情報が算出される。尚、観察部43b,43cは、観察部43aと同様の構成であるため、ここでは説明を省略する。
マーク45aは、例えば図7Cに示す通り、Y方向に延びたマーク要素をX方向に配列した第1マークe1と、X方向に延びたマーク要素をY方向に配列した第2マークe2とから構成される。尚、マーク45b,45cは、マーク45aと同様の構成であるが、マーク45bはマーク45aをX軸からY軸に向かう方向に120°だけ回転した状態で取り付けられ、マーク45cはマーク45aをX軸からY軸に向かう方向に240°だけ回転した状態で取り付けられる。
観察部43a〜43cの各々の位置情報算出部は、各々に設けられた撮像素子から出力される画像信号に対し、例えば折り返し自己相関処理や、所定のテンプレートを用いたテンプレートマッチング処理や、或いはエッジ位置計測処理(マークの輪郭を求める処理、得られた輪郭からマークをなすマーク要素各々のエッジ位置を検出する処理、検出したエッジ位置から第1マークe1の中心及び第2マークe2の中心を求める処理)等のマーク位置計測処理を行って、マーク45a〜45cの位置情報を求める。マーク45aの場合には、第1マークe1からX方向の位置情報が求められ、第2マークe2からY方向の位置情報が求められる。
観察部43a〜43cの各々で得られたマーク45a〜45cの位置情報は主制御系30へ出力され、主制御系30の演算部で投影光学系PLの回転量が算出される。尚、図7A〜7Cにおいては、マーク45a〜45cの全てが第1部分鏡筒4に取り付けられている場合を例に挙げて説明したが、マークが第2部分鏡筒5に取り付けられていても良い。第2部分鏡筒5にマークを取り付ける場合には、加速度センサを取り付ける場合と同様に、第2部分鏡筒5の先端部(例えば、凹面鏡M2の付近)に取り付けることが望ましい。またた、図7A〜7Cでは、マークを3つ取り付ける場合を例に挙げたが、マークは投影光学系に2つ以上取り付けられていれば良い。
尚、以上のように投影光学系PLの回転量を計測して投影像の回転量を求める場合には、投影光学系PLの回転量と投影像の回転量との関係が予め判明している必要がある。この関係は、光学設計データ及び機械設計データから、理論的に算出することができるため、この理論値に従ってレチクルステージ9の走査方向SD1等、及びウェハステージ16の走査方向SD2等を調整することができる。また、予め実験により、投影光学系PLの回転量と投影像の回転量との関係を計測しておき、この計測結果をテーブル、又は近似式の形で記憶しておくことも可能である。
例えば、ウェハWの配置される位置(像面)に、撮像素子やナイフエッジセンサ等の位置計測可能なセンサを配置し、このセンサ上にレチクルパターンの投影像を投影した状態で、投影光学系PLを第1光軸AX1(第3光軸AX3)の周りに所定量ずつ回転させて、そのセンサによってその投影像の位置ずれを計測することで、その投影光学系PLの回転量と投影像の回転量との関係を実験的に求めることができる。
尚、以上の実施の形態においては、第1レンズ群G1、第3レンズ群G3、及び第4レンズ群G4は、同一の第1部分鏡筒4により保持されており、第1部分鏡筒4の周りの回転量を計測する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、例えば各レンズ群G1,G3,G4がそれぞれ別の部分鏡筒に保持された構成の投影光学系PLにも本発明を適用することができる。かかる構成の投影光学系PLに対しては、同時に2つ又は3つの部分鏡筒の回転量を計測することで更に高い精度で回転量を計測することができる。
尚、上述の実施形態においては、投影光学系PLの回転量を計測し、その計測結果に基づいてレチクルRやウェハWの走査方向等の調整を行っているが、投影光学系PLの回転量の経時変化等が実験やシミュレーションで予測できる場合には、投影光学系PLの回転量の計測を行わずに、投影光学系PLの回転量の予測値等に基づいてレチクルRやウェハWの走査方向等の調整を行うようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、平面反射鏡m1,m2は、1つの部材(反射鏡ブロックM1)上に一体的に形成されるものとしたが、2枚の反射鏡m1,m2が別々の部材上に形成されていても構わない。但し、2面の反射鏡m1,m2が一体的に形成されていた方が、調整が容易であるとともに安定性の点でも有利であることは勿論である。
また、上記の実施の形態で示した投影光学系PLの第2部分鏡筒5には、第2レンズ群G2と凹面鏡M2とを含むものとしたが、凹面鏡のみを含む部分鏡筒や、レンズのみを含む部分鏡筒であっても、本発明を適用することができる。また、上記の実施の形態の投影光学系PLは、互いに異なる方向に伸びる光軸を持つ2つの部分鏡筒を備えているが、それ以外に、互いに異なる方向に伸びる光軸を持つ3つ以上の部分鏡筒を有する投影光学系にも本発明を適用することがきる。また、本発明は、投影光学系として、レチクルRからウェハWに向かう光軸を持つ光学系と、その光軸に対してほぼ直交する光軸を持つ反射屈折光学系とを有し、内部で中間像を2回形成する反射屈折投影光学系を用いる場合にも適用することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置について説明したが、本発明はステップ・アンド・リピート方式の露光装置にも適用することができる。ステップ・アンド・リピート方式の露光装置の場合には、投影光学系PLの回転により投影光学系PLの投影像の全体がXY面内において回転するだけであるため、投影像の回転を相殺するようにウェハステージをXY面内において回転させてウェハステージの姿勢を調整した状態で露光を行えばよい。また、ウェハステージの姿勢に代えてレチクルステージの姿勢を調整してもよく、更にウェハステージ及びレチクルステージの姿勢を共に調整しても良い。
尚、上記実施形態においては、露光光源1として、ArFエキシマレーザ(波長193nm)を備える場合を例に挙げて説明したが、これ以外にKrFエキシマレーザ(波長248nm)、Fレーザ(フッ素レーザ:波長157nm)、Krレーザ(クリプトンダイマーレーザ:波長146nm)、Arレーザ(アルゴンダイマーレーザ:波長126nm)を用いることができる。また、YAGレーザの高調波発生装置、又は半導体レーザの高調波発生装置等の実質的に真空紫外域の光源を露光光源1として使用することもできる。また、本発明は、KrFエキシマレーザ(波長248nm)のように、波長が200nm程度以上の露光光を使用する場合であっても、投影光学系の構造が反射屈折系のように複雑であるときには適用することができる。
また、上記実施形態では、投影光学系PLとウェハWとの間に大気が配置される露光装置EXを例に挙げて説明したが、投影光学系PLとウェハWとの間に純水や例えばフッ素系オイルや過フッ化ポリエーテル(PFPE)等のフッ素系の溶液等の液体で満たした状態で露光処理を行う液浸式の露光装置にも、本発明を適用することができる。波長が193nm程度の露光光に対する純水(水)の屈折率nはほぼ1.44であるため、露光光の光源としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)を用いた場合、ウェハW上では1/n、即ち約134nmに短波長化されて高い解像度が得られる。更に、焦点深度は空気中に比べて約n倍、即ち約1.44倍に拡大されるため、空気中で使用する場合と同程度の焦点深度が確保できればよい場合には、投影光学系PLの開口数をより増加させることができ、この点でも解像度が向上する。
また、本発明は、ウェハ等の被処理基板を別々に載置してXY方向に独立に移動可能な2つのステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。ツインステージ型の露光装置の構造及び露光動作は、例えば特開平10−163099号及び特開平10−214783号(対応米国特許6,341,007、6,400,441、6,549,269及び6,590,634)、特表2000−505958号(対応米国特許5,969,441)あるいは米国特許6,208,407に開示されており、本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、それらの開示を援用して本文の記載の一部とする。
また本発明は、ウェハ等の被処理基板を保持する露光用のステージと基準部材や計測センサなどを搭載した計測用のステージが別々である露光装置にも適用することができる。露光ステージと計測ステージとを備えた露光装置は、例えば特開平11−135400号に記載されており、本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、この文献の記載内容を援用して本文の記載の一部とする。
更に、本発明は半導体素子の製造に用いられる露光装置だけではなく、液晶表示素子(LCD)、プラズマディスプレイ等を含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられてデバイスパターンをセラミックウェハ上へ転写する露光装置、及び、CCD等の撮像素子、マイクロマシーン、又はDNAチップの製造に用いられる露光装置等にも適用することができる。
更には、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウェハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置、又は電子線露光装置などでは透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウェハなどが用いられる。なお、このような露光装置は、WO99/34255号、WO99/50712号、WO99/66370号、特開平11−194479号、特開2000−12453号、特開2000−29202号等に開示されている。
次に、本発明の実施形態による露光装置及び露光方法をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法の実施形態について説明する。図8は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造工程の一例を示すフローチャートである。図8に示すように、まず、ステップS10(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS12(ウェハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウェハを製造する。
次に、ステップS13(ウェハ処理ステップ)において、ステップS10〜ステップS12で用意したマスクとウェハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウェハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステップ)において、ステップS13で処理されたウェハを用いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダイシング工程、ボンディィング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ステップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
図9は、半導体デバイスの場合における、図8のステップS13の詳細なフローの一例を示す図である。図9において、ステップS21(酸化ステップ)においてはウェハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においてはウェハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においてはウェハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においてはウェハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウェハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウェハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウェハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンをウェハに転写する。次に、ステップS27(現像ステップ)においては露光されたウェハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウェハ上に多重に回路パターンが形成される。
以上説明した本実施形態のマイクロデバイス製造方法を用いれば、露光工程(ステップS26)において、投影光学系PLの回転による投影像の回転を相殺するようにマスク及びウェハの少なくとも一方の走査方向等が調整されてマスクのパターンが精確にウェハ上に転写される。このため、結果的に微細なパターンを有する高集積度のデバイスを歩留まり良く生産することができる。
投影光学系の回転に起因する基板上での投影像の回転を相殺するようにマスク及び基板の少なくとも一方の姿勢と走査方向の少なくとも一方を調整して基板を露光することで、良好な露光精度(解像度、転写忠実度、重ね合わせ精度等)が得られる。
また、マスクのパターンを高い露光精度をもって忠実に基板上に転写することができるため、微細なパターンが形成されたデバイスを高い歩留まりで製造することができ、ひいてはデバイスの製造コストを低減することができる。

Claims (13)

  1. 互いに異なる方向に伸びる光軸を持つ光学系を保持する複数の部分鏡筒を有する反射屈折投影光学系を用いて、マスク上のパターンを基板上に転写する露光方法であって、
    前記マスク及び前記基板の少なくとも一方と交差する光軸周りの前記反射屈折投影光学系の回転量を計測し、
    前記回転量の計測結果に基づいて、前記マスク及び前記基板の少なくとも一方の、姿勢と走査方向の少なくとも一方を調整する
    ことを特徴とする露光方法。
  2. 前記複数の部分鏡筒は、前記マスクから前記基板へ伸びる第1光軸を持つ第1部分鏡筒と、前記第1光軸に交差する第2光軸を持つ第2部分鏡筒とを含み、
    前記反射屈折投影光学系の回転量は、前記第1部分鏡筒の少なくとも2箇所に取り付けられた反射鏡に対して検出光を照射し、得られる反射光の検出結果から求めることを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  3. 前記複数の部分鏡筒は、前記マスクから前記基板へ伸びる第1光軸を持つ第1部分鏡筒と、前記第1光軸に交差する第2光軸を持つ第2部分鏡筒とを含み、
    前記反射屈折投影光学系の回転量は、前記第1部分鏡筒の少なくとも2箇所に取り付けられた位置計測用マークの計測結果から求めることを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  4. 前記反射屈折投影光学系の回転量は、前記反射屈折投影光学系に取り付けられた加速度センサの検出結果から求めることを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  5. 互いに異なる方向に伸びる光軸を持つ光学系を保持する部分鏡筒を有する反射屈折投影光学系を用いて、マスクと基板とを走査しながら、前記マスク上のパターンを前記基板上に転写する露光方法であって、
    前記マスクと前記基板の少なくとも一方と交差する光軸周りの前記反射屈折投影光学系の回転量に応じて、前記マスク及び前記基板の少なくとも一方の、姿勢と走査方向の少なくとも一方を調整する
    ことを特徴とする露光方法。
  6. 互いに異なる方向に伸びる光軸を持つ複数の部分鏡筒を有する反射屈折投影光学系と、マスクを保持するマスクステージと、基板を保持する基板ステージとを備え、前記マスク上のパターンを前記反射屈折投影光学系を介して前記基板上に転写する露光装置であって、
    前記マスク及び前記基板の少なくとも一方と交差する光軸周りの前記反射屈折投影光学系の回転量を計測する計測装置と、
    前記回転量の計測結果に基づいて、前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の、姿勢と走査方向の少なくとも一方を調整する制御装置と
    を備えることを特徴とする露光装置。
  7. 前記複数の部分鏡筒は、前記マスクから前記基板へ伸びる第1光軸を持つ第1部分鏡筒と、前記第1光軸に交差する第2光軸を持つ第2部分鏡筒とを含むことを特徴とする請求項6記載の露光装置。
  8. 前記計測装置は、複数の部分鏡筒のうちの少なくとも1つを計測対象として、前記反射屈折投影光学系の回転量を計測することを特徴とする請求項7記載の露光装置。
  9. 前記計測装置は、前記第1部分鏡筒の少なくとも2箇所に取り付けられた反射鏡に対して検出光を照射し、前記反射鏡の各々の位置情報から前記反射屈折投影光学系の回転量を求めることを特徴とする請求項8記載の露光装置。
  10. 前記計測装置は、前記第1部分鏡筒の少なくとも2箇所に取り付けられた位置計測用マークを観察し、当該観察結果から前記反射屈折投影光学系の回転量を求めることを特徴とする請求項8記載の露光装置。
  11. 前記計測装置は、前記反射屈折投影光学系に取り付けられた加速度センサの検出結果から前記反射屈折投影光学系の回転量を求めることを特徴とする請求項8記載の露光装置。
  12. 前記第2部分鏡筒は、反射鏡とレンズとを含むことを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  13. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載の露光方法又は請求項6から請求項12の何れか一項に記載の露光装置を用いて基板に対して露光処理を行う露光工程と、
    前記露光工程を経た基板の現像を行う現像工程と
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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