JPWO2005064286A1 - 超音波流量計 - Google Patents

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Abstract

【目的】 配管からの反射波を原因とする測定誤差を低減して、より正確な流量を計測する技術を提供する。【構成】 所要周波数の超音波パルスを超音波トランスジューサから測定線に沿って流体配管(10)内の被測定流体(11)中へ入射させる超音波送信手段(20)と、 被測定流体(11)に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコー(反射波A)を受信し、測定領域における被測定流体(11)の流速分布を測定する流体速度分布測定手段(20)と、 前記被測定流体(11)の流速分布に基づいて、前記測定領域における被測定流体の流量を演算する流量演算手段とを備える。また、被測定流体(11)の流体配管(10)の内壁には吸音材(40)を備え、その吸音材(40)の音響インピーダンスは、流体配管(10)の音響インピーダンスと近似値となるような高密度な材質とする。吸音材(40)を含む流体配管(10)の内壁は面一となるように形成する。【選択図】 図1

Description

本発明は、 本発明は、測定領域の流速分布から被測定流体の流量を時間依存で瞬時に測定することが可能な超音波流量計およびそれに関連する技術に関する。
非接触で流量を測定可能であるドップラ式超音波流量計については、さまざまな技術が提供されている。(例えば、特開2000−97742号)
特開2000−97742号
上記の技術を具体的に説明する。上記文献に開示されているドップラ式超音波流量計は、所要周波数の超音波パルスを超音波トランスジューサから測定線に沿って流体(たとえば水)の配管内の被測定流体中へ入射させる超音波送信手段と、被測定流体に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコーを受信し、測定領域における被測定流体の流速分布を測定する流体速度分布測定手段と、前記被測定流体の流速分布に基づいて、前記測定領域における被測定流体の流量を演算する流量演算手段とを備えて被測定流体の流量を測定するものである。
この技術は、配管内を流れる被測定流体の流速分布を測定し、時間的に変動する過渡時の流量を応答性に優れている。また、流体の流れが充分に発達していない箇所や流れが三次元になっている場所、例えばエルボ配管やU字状の反転配管のように曲げられた配管の直後でも、被測定流体の流量を効率的に精度よく瞬時に測定できる。それ以前に提供されていた超音波流量計と比較した場合、実験値や経験値などから割り出された「流量補正係数」がなくても正確な測定が可能であるという特徴があり、大きく評価されている。
ところで、配管を腐蝕させやすい流体(例えば海水や各種の排水)を流す場合、腐食防止のためには、耐腐食性の材質の配管を採用する場合の他、ポリエチレンやガラスフレークなどの耐食性材料のパイプを鋼製の配管内壁に溶着させる「ライニング」と呼ばれる技術が用いられている。ライニングの肉厚は、配管、流体の種類や速度などの条件によって異なるが、一般には7〜10mmが多い。
さて、上述のドップラ式超音波流量計につき、更なる測定精度の向上を目指していたところ、以下のような問題点が浮上した。
図5および図6を用いて説明する。超音波送信手段が送信する超音波は、被測定流体中の気泡などに対して正常に反射した反射波のみ(図5および図6中に示す「反射波A」)を用いたい。しかし図5に示すように、送信した超音波が流体配管10に到達し、その流体配管10からの反射波(図5中の「反射波B」)が別の気泡にぶつかって反射波Aと同一経路をたどることによって超音波送受信手段20が受信してしまい、測定誤差の原因となっていることが判明した。
また、図6に示すように、流体配管10内へ超音波を入射した場合に非測定流体11へ入射されずに流体配管10内を反射波が伝わった後に被測定流体11へ入り、その後に気泡へぶつかって反射し、その反射波Bを超音波送受信手段20が受信して測定してしまうことによる測定誤差も生じていることが把握された。
図示は省略するが、被測定流体中の気泡などに反射した反射波のみで被測定流体の流速分布を測定できたとすれば、その測定結果は理論的には放物線を描くはずであるが、実際の測定結果は放物線の頂上付近に平らな直線上の部位が描かれてしまうのである。
上述した問題は、ライニングを施した配管においても、同様に発生していた。ポリエチレンやガラスフレークなどの材質では、反射波Bのような存在を吸収したりはできないからである。
本発明が解決しようとする課題は、配管からの反射波を原因とする測定誤差を低減して、より正確な流量を計測する技術を提供することである。
請求項1から請求項3記載の発明の目的は、配管からの反射波を原因とする測定誤差を低減して、より正確な流量を計測する超音波流量計を提供することにある。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、所要周波数の超音波パルスを超音波トランスジューサから測定線に沿って流体配管(10)内の被測定流体(11)中へ入射させる超音波送信手段(20)と、 被測定流体(11)に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコー(反射波A)を受信し、測定領域における被測定流体(11)の流速分布を測定する流体速度分布測定手段(20)と、 前記被測定流体(11)の流速分布に基づいて、前記測定領域における被測定流体の流量を演算する流量演算手段とを備えて被測定流体の流量を測定する超音波流量計に係る。
そして、被測定流体(11)の流体配管(10)に対して前記超音波送信手段(20)を固定する付近の流体配管(11)の内壁には、流体配管(10)の音響インピーダンスと近似値となるような音響インピーダンスである高密度な材質の吸音材(40)を備えたことを特徴とする。
上記の超音波流量計には、一般のドップラ式超音波流量計と、相関法を用いた超音波流量計とを含む。相関法を用いた超音波流量計とは、例えば、特開2003−344131号に開示されているような超音波流量計である。
両者とも、所要周波数の超音波パルスを超音波トランスジューサから測定線に沿って流体配管内の被測定流体中へ入射させる超音波送信手段と、 被測定流体に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコーを受信し、測定領域における被測定流体の流速分布を測定する流体速度分布測定手段と、 前記被測定流体の流速分布に基づいて、前記測定領域における被測定流体の流量を演算する流量演算手段とを備えて被測定流体の流量を測定する。
(用語説明)
「流量演算手段」は、流量をm(t)とするとき、

Figure 2005064286


の演算を行う手段である。
また、上記の式(1)から、流体配管を流れる時間tの流量m(t)は、次式に書き換えることができる。

Figure 2005064286
なお、配管内を流れる被測定流体の流れが、管軸方向の流れで半径方向や角度θの流れvr,vθを無視できるとすると、vx>>vr=vθとなり、流量計測は簡素化され、次式で表わされる。

Figure 2005064286

ここで、αとは、超音波トランスジューサから発信される超音波の入射角度、すなわち管壁への垂線に対してなす角度である。
「吸音材(40)が備えられる「被測定流体(11)の流体配管(10)に対して前記超音波送信手段(20)を固定する付近の流体配管(10)の内壁」の位置とは、超音波トランスジューサ(20)から発信される超音波の入射角度、配管の材質、配管の内径および外径または肉厚、被測定流体の種類などの可変条件が特定されることによって特定される。例えば、被測定流体(11)を挟んだ反対側の配管内壁の場合(例えば図1)、超音波トランスジューサ(20)から発信される超音波の入射側における配管内壁の場合(例えば図2)などがある。
なお、前記の可変条件から導き出せる最大領域すべての流体配管(10)の内壁を、吸音材(40)にて予め覆っておくこととしても良い。
吸音材の音響インピーダンスにつき、「流体配管の音響インピーダンスと近似値となるような高密度な材質」としたのは、そのようにしないと吸音材と配管との界面において超音波が反射してしまうからである。具体的な材質としては、合成樹脂(たとえばエポキシ樹脂)に高密度金属粉(たとえばタングステンの微粉末)を配合して成形したものが好適であった。高密度金属としては、他にクロム、モリブデンなども採用可能である。
「流体配管の音響インピーダンスと近似値」とは、例えばプラスマイナス約15%程度、好ましくはプラスマイナス約10%程度、より好ましくはプラスマイナス約5%程度である。
なお、既存の配管設備に対して本請求項に係る発明を適用する場合において、予めライニングが施されている場合には、以下のようにして行う。すなわち、吸音材(40)が必要とされる箇所を切削し、吸音材(40)を埋め込み、表面(流体にとっての配管内壁面)を円滑にする処理を行う、という作業手順となる。
(作用)
まず、所要周波数の超音波パルスを超音波トランスジューサ(20)から測定線に沿って流体配管(10)内の被測定流体(11)中へ入射させる。すると、被測定流体(11)に入射された超音波パルスのうち、測定領域から反射されたもの(図1中では「反射波A」)が測定対象となり、反射されなかった超音波パルスの一部(図1中では「超音波C」)は被測定流体(11)の流体配管(10)に到達する。しかし、その到達位置における配管外壁には吸音材(40)が固定されており、その吸音材(40)の音響インピーダンスは、流体配管(10)の音響インピーダンスと近似値となるような高密度な材質なので、ほとんどが吸収される。したがって、流体配管(10)からの反射波が測定対象となって測定誤差の原因となることを抑制できる。
流体速度分布測定手段(超音波トランスジューサ(20)は、超音波エコーを受信し、測定領域における被測定流体(11)の流速分布を測定する。そして前記被測定流体(11)の流速分布に基づいて、前記測定領域における被測定流体(11)の流量を流量演算手段が演算する。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、被測定流体に係る流体配管へ接続して用いるフランジおよび配管を備え、被測定流体に係る流体配管に挟まれて固定される超音波流量計に係る。
すなわち、前記流体配管(10)と内径を同一とする部分配管(15)と、 その部分配管(15)を被測定流体(11)に係る流体配管(10)へ固定するためのフランジ(16,16)と、 前記部分配管(15)に固定されるとともに所要周波数の超音波パルスを超音波トランスジューサから測定線に沿って流体配管内の被測定流体中へ入射させる超音波送信手段(20)とを備える。また、その超音波送信手段(20)によって入射される超音波が到達する前記部分配管(15)の内壁には、流体配管(10)の音響インピーダンスと近似値となるような音響インピーダンスである高密度な材質吸音材(40)を備える。
更に、前記超音波送信手段(20)には、被測定流体(11)に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコーを受信し、測定領域における被測定流体の流速分布を測定する流体速度分布測定手段と、 前記被測定流体の流速分布に基づいて、前記測定領域における被測定流体の流量を演算する流量演算手段とを接続したことを特徴とする。
(作用)
流量を測定したい被測定流体に係る流体配管(10)の途中に、フランジ(16,16)を用いて本請求項に係る超音波流量計を取り付ける。取り付けた超音波流量計は、その部分配管(15)が測定したい流体配管(10)の内径と同一であるので、内壁は連続し、被測定流体(11)の流れを変化させるようなことはない。
所要周波数の超音波パルスを超音波トランスジューサ(20)から測定線に沿って流体配管(10)内の被測定流体(11)中へ入射させる。すると、被測定流体(11)に入射された超音波パルスのうち、測定領域から反射されたもの(反射波A)が測定対象となり、超音波パルスの一部は被測定流体(11)の流体配管(10)に到達したり、被測定流体(11)に達することなく流体配管(10)内部で反射したりする。しかし、その到達位置における配管内壁には吸音材(40)が固定されており、その吸音材(40)の音響インピーダンスは、流体配管(10)の音響インピーダンスと近似値となるような高密度な材質なので、ほとんどが吸収される。したがって、流体配管(10)からの反射波が測定対象となって測定誤差の原因となることを抑制できる。
超音波トランスジューサ(20)は、超音波エコーを受信し、超音波トランスジューサ(20)に接続された流体速度分布測定手段が測定領域における被測定流体(11)の流速分布を測定する。そして、前記被測定流体(11)の流速分布に基づいて、前記測定領域における被測定流体の流量を流量演算手段が演算する。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2のいずれかに記載の超音波流量計を限定したものである。
すなわち、前記吸音材(40)は、配管(10)内側に備えられたライナーと一体的に設置されることを特徴とする。
(作用)
吸音材(40)とライナーとを一体的に形成するには、例えば、以下のような方法とする。予めライニングが施されている配管(10)にあっては、吸音材(40)が必要とされる箇所を切削し、その切削箇所へ、吸音材(40)をライニングと一体的に設置する。これより、吸音(40)によって形成される内面がライナー部分における内壁面と面一となる。そのため、測定対象となる流体の流速が、吸音材(40)の存在を理由として変化することはない。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明を限定したものである。
すなわち、吸音材(40)の音響インピーダンスは、流体配管(10)の音響インピーダンスと近似値となるような高密度な材質としたとする。
「流体配管の音響インピーダンスと近似値」とは、例えばプラスマイナス約15%程度、好ましくはプラスマイナス約10%程度、より好ましくはプラスマイナス約5%程度である。
より具体的には、合成樹脂に高密度金属粉を配合して成形した材質にて形成する。これにより、厚さが5〜15mm程度でもほとんどの反射波を吸収できる。この厚さ寸法により、ライニングを施した配管に採用しても、管の内壁を面一にすることができる。
請求項1から請求項3に記載の発明によれば、、配管からの反射波を原因とする測定誤差を低減して、より正確な流量を計測する超音波流量計を提供することができた。
以下、本発明を実施の形態及び図面に基づいて、更に詳しく説明する。ここで使用する図面は、図1乃至図4である。
(図1)
図1は、被測定流体11が流れる流体配管10の流量を計測するための超音波流量計において、被測定流体11に入射された超音波パルスの測定領域から反射された超音波エコーを受信する受信機を兼ねた超音波送受信手段(トランスジューサ20)を備える。そのトランスジューサ20は、樹脂製のくさび30にて配管10の所定箇所に固定されている。くさび30の材質は、例えばエポキシ樹脂である。
トランスジューサ20は、被測定流体11に対して測定線に沿って所要周波数(基本周波数)の超音波パルスを送信させる超音波送信手段と、被測定流体に入射された超音波パルスの測定領域から反射された超音波エコーを受信し、測定領域における被測定流体の流速分布を測定する流体速度分布測定手段とを兼ねている。そして、その流速分布に基づいて被測定流体の流量を時間依存で求める流量演算手段としてのマイコン、CPU、MPU等のコンピュータと、このコンピュータからの出力を時系列的に表示可能な表示装置とに接続されている。
また、トランスジューサ20には、トランスジューサ20を加振させる信号発生器としての加振用アンプを備えており、加振用アンプから所要の基本周波数のパルス電気信号が超音波トランスジューサへ入力されるようになっている。そして、パルス電気信号の印加により基本周波数の超音波パルスが測定線に沿って発信せしめられる。超音波パルスは、パルス幅5mm程度で拡がりをほとんど持たない直進性のビームである。
トランスジューサ20は、発信し超音波パルスが流体11中の反射体12に当って反射される超音波エコー(反射波A)を受信するようになっている。ここで反射体12とは、被測定流体11中に一様に含まれる気泡である。基本的に、被測定流体11とは、音響インピーダンスが異なる異物でなければならない。
トランスジューサ20にて受信された超音波エコーは、図示を省略した反射波レシーバーにて受信され、その反射波レシーバーにてエコー電気信号へ変換される。このエコー電気信号は、増幅器で増幅された後、AD変換器を通ってデジタル化される。そして、デジタル化されたデジタルエコー信号が流速分布計測回路を備えた流速計算装置に入力される。
流速計算装置には、発信用アンプからの基本周波数の電気信号がデジタル化されて入力され、両信号の周波数差からドップラシフトに基づく流速の変化もしくは両信号の相互相関値を用いて流速を計測し、測定線に沿う測定領域の流速分布を算出している。測定領域の流速分布を超音波の入射角度αで較正することによって、流体配管の横断面における流速分布を計測することができる。
さて、流体配管10の寸法(外径、肉厚、内径のいずれか2つ以上)、流体配管10の材質、流体11の種類などが予め把握できている場合には、前述した超音波の入射角度αは特定できる。その場合には、くさび30を省略して「接液形」とすることができる。
トランスジューサ20による超音波の入射角度αが決定され、更に配管の材質、配管の内径および外径または肉厚、被測定流体の種類などの可変条件が特定されると、吸音材40が備えられるべき流体配管10における内壁の位置が決定される。その位置に吸音材40が位置するように、吸音材サポータ41が当該吸音材40を配置固定する。なお、吸音材40の厚さは7〜15mmである。また、超音波パルスは、パルス幅5mm程度で拡がりをほとんど持たない直進性のビームであるので、可変条件が特定されている場合には、吸音材40は10〜20mm程度の直径であれば足りる。
なお、吸音材40および吸音材サポータ41によって形成される内面は、それらが存在しない流体配管10における内壁面と面一となるように形成し、流速の変化が生じないようにしている。
前述の「吸音材サポータ41」の材質は、配管10を流れる液体が鋼製の配管を腐蝕させるような液体(例えば海水や各種の排水)である場合であって、ライニングを採用する場合には、ライニングに採用される材質(ポリエチレン、ガラスフレーク)となる。耐腐食性の材質の配管を採用する場合にも、「吸音材サポータ41」の材質は、当該液体で腐蝕しない材質であることが望ましい。
予めライニングが施されている配管10にあっては、吸音材40が必要とされる箇所を切削し、その切削箇所へ、吸音材をライニングと一体的に設置する。これより、吸音材40によって形成される内面は、ライナー部分における内壁面と面一となり、流速の変化を生じない。
上述の吸音材40の音響インピーダンスは、流体配管10の音響インピーダンスと近似値となるような高密度な材質としている。より具体的には、合成樹脂(エポキシ樹脂)に高密度金属粉(タングステン粉)を配合して成形した材質である。この吸音材40の存在により、流体中の気泡12に反射しなかった超音波Cが流体配管10の内壁に反射して発生する反射波を抑制できる。したがって、流体配管10からの反射波が測定対象となって測定誤差の原因となることを抑制できる。
なお、吸音材の材質は、エポキシ樹脂にタングステン粉を配合して成形したものに限られず、流体配管10の音響インピーダンスと近似値となるような高密度な材質であればよく、例えばタングステンの代わりに鉛やモリブデンを用いることもできる。
トランスジューサ20の受信機が受信した反射波は、図示を省略した増幅器で増幅された後、AD変換器を通ってデジタル化される。そして、デジタル化されたデジタルエコー信号を用いて音速計算装置が音速を算出する。算出された音速は、超音波流量計に対して出力され、流量、流速分布などをリアルタイムで算出するのに用いられる。
なお、測定領域にて反射されなかった超音波パルスの一部が、被測定流体の流体配管に到達して反射したことで測定誤差が生じたと考えられる事態が発生したとする。その場合、配管外壁に対する当該吸音材40の固定位置が適切でないと考えられるので、吸音材40および吸音材サポータ41の配置を見直す。例えば、適切な位置へ吸音材40を移動させる、吸音材40の固定箇所を増やす、あるいは流体配管10に対するトランスジューサ20の照射角度を変更する、といった対処をする。
適切な位置に吸音材40および吸音材サポータ41が配置されている場合には、流体中の気泡12に反射しなかった超音波Cを原因とする測定誤差は発生を確認できなかった。
(図2)
図2に示す実施形態は、トランスジューサ20から発信された超音波のうち、流体配管10を介して非測定流体11の内部へ発信されずに、流体配管10の内壁に反射して発生した反射波Eが非測定流体11の内部へ入らないように、その反射波Eの到達位置に吸音材40を配置したものである。吸音材40および吸音材サポータ41によって形成される内面が、それらが存在しない流体配管10における内壁面と面一となるように形成し、流速の変化が生じないようにしている点など、図1に示した実施形態と同様である。
(図3)
図3に示す第三の実施形態は、流量を測定したい被測定流体に係る流体配管10の途中に、フランジ16,16を用いて取り付け可能に形成したフランジ付き超音波流量計である。
すなわち、流量を測定したい被測定流体に係る流体配管10と内径を同一とする部分配管15と、 その部分配管15を被測定流体11に係る流体配管10へ固定するためのフランジ16,16と、 前記部分配管15に固定されるとともに所要周波数の超音波パルスを超音波トランスジューサから測定線に沿って流体配管内の被測定流体中へ入射させる超音波送信手段20とを備えている。
部分配管15における吸音材40および吸音材サポータ41によって形成される内面が、流量を測定したい被測定流体に係る流体配管10の内壁面と面一となるように形成しておく必要がある。取り付けた超音波流量計は、その部分配管15が測定したい流体配管10の内径と同一であるので、内壁は連続し、被測定流体11の流れを変化させるようなことはない。
なお、トランスジューサ20はくさび30にて固定したものとして図示しているが、更に配管の材質、配管の内径および外径または肉厚、被測定流体の種類などの可変条件が特定できている場合には、接液型として提供することも可能である。
(図4)
図4に示す実施形態は、図1および図2に示す実施形態を組み合わせたようなものである。すなわち、トランスジューサ20とは反対側の流体配管10の内壁面へ到達する超音波Cのための吸音材40と、流体配管10の内壁に反射して発生した反射波Eのための吸音材40とを備えたものである。このように、吸音材40は組み合わせて配置することが合理的である。
先行技術も実施形態も、超音波送信手段と超音波エコーの受信手段とを一体に形成した超音波流量計として説明した。しかし、超音波送信手段と超音波エコーの受信手段とを別体として備えた超音波流量計においても、被測定流体の流体配管における超音波パルスの到達位置における配管外壁に、固定可能な上述のような吸音材を備えることによって、流体配管からの反射波による測定誤差の発生を抑制できる。
さて、吸音材40を用いたにも関わらず配管10からの反射波による測定誤差の発生を抑制できない場合には、吸音材40の位置が適切でないと考えられる。その場合には、トランスジューサ20による超音波の入射角度を変更する。すなわち、くさび30の種類を変更することによってトランスジューサ20の固定角度が異ならせ、トランスジューサ20による超音波の入射角度を変更するのである。これは、図1から図4に示したいずれの実施形態にて、同様である。
本願発明は、ドップラ式超音波流量計に限られず、一般の超音波流量計に属する流量計においても採用することができる。
また、超音波流量計の製造業のほか、超音波流量計取り付け業、メンテナンス業においても用いられる。
第一の実施形態を示す概念図である。 第二の実施形態を示す概念図である。 第三の実施形態を示す概念図である。 第四の実施形態を示す概念図である。 従来の技術の問題点を示すための概念図である。 従来の技術の問題点を示すための概念図である。
符号の説明
10 流体配管 11 被測定流体
12 流体中の気泡
15 部分配管 16 フランジ
20 超音波送受信手段(トランスジューサ)
30 くさび
40 吸音材

Claims (4)

  1. 所要周波数の超音波パルスを超音波トランスジューサから測定線に沿って流体配管内の被測定流体中へ入射させる超音波送信手段と、 被測定流体に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコーを受信し、測定領域における被測定流体の流速分布を測定する流体速度分布測定手段と、 前記被測定流体の流速分布に基づいて、前記測定領域における被測定流体の流量を演算する流量演算手段とを備えて被測定流体の流量を測定する超音波流量計であって、
    被測定流体の流体配管に対して前記超音波送信手段を固定する付近の流体配管の内壁には、流体配管の音響インピーダンスと近似値となるような音響インピーダンスである高密度な材質の吸音材を備えたことを特徴とする超音波流量計。
  2. 被測定流体に係る流体配管に挟まれて固定される超音波流量計であって、
    前記流体配管と内径を同一とする部分配管と、
    その部分配管を被測定流体に係る流体配管へ固定するためのフランジと、
    前記部分配管に固定されるとともに所要周波数の超音波パルスを超音波トランスジューサから測定線に沿って流体配管内の被測定流体中へ入射させる超音波送信手段とを備え、
    その超音波送信手段によって入射される超音波が到達する前記部分配管の内壁には、流体配管の音響インピーダンスと近似値となるような音響インピーダンスである高密度な材質吸音材を備え、
    前記超音波送信手段には、被測定流体に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコーを受信し、測定領域における被測定流体の流速分布を測定する流体速度分布測定手段と、 前記被測定流体の流速分布に基づいて、前記測定領域における被測定流体の流量を演算する流量演算手段とを接続したことを特徴とする超音波流量計。
  3. 前記吸音材は、配管内側に備えられたライナーと一体的に設置されることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の超音波流量計。
  4. 吸音材は、合成樹脂に高密度金属粉を配合して成形した材質にて形成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波流量計。
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