JPWO2005030752A1 - 8−シアノキノロンカルボン酸誘導体 - Google Patents

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Abstract

グラム陽性菌及びグラム陰性菌に対して強力な抗菌活性を示し、高い安全性を有するキノロン系抗菌薬及び感染症治療薬を提供する。下記式(1):(式中、R1は、置換基を有していてもよい炭素数3〜6の環状アルキル基等を示し、;R2は、水素原子等を示し;R3及びR4は、各々独立に、水素原子もしくは炭素数1〜6のアルキル基を示すか、又はアミノ酸、ジペプチド又はトリペプチド由来の置換カルボキシル基を示すが、R3及びR4が炭素数1〜6のアルキル基の場合、当該アルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキルチオ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基より選ばれる1又は2以上の原子又は基によって置換されていてもよい。nは、1〜3の整数を示す。)で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物、抗菌薬及び感染症治療薬。

Description

本願発明は、医薬、動物薬、水産用薬又は抗菌性の保存剤として有用なキノロン系化合物に関し、更にこの化合物を有効成分とする抗菌薬及び抗菌性製剤に関する。
キノロン系合成抗菌剤は、ノルフロキサシンの発見以来、抗菌活性や体内動態が改善され、ほぼ全身の感染症に有効な化学療法剤に発展し、多くの化合物が臨床の場に供されている。
しかし、近年、臨床の場ではキノロン系合成抗菌薬に対して低感受性菌が増加しつつある。例えば、グラム陽性菌において、β−ラクタム系抗生物質に非感受性の黄色ブドウ球菌(MRSA)や肺炎球菌(PRSP)、そしてアミノ配糖体系抗菌薬に非感受性の腸球菌(VRE)の如くキノロン系合成抗菌薬以外の薬剤に耐性の菌であって、更にキノロン系合成抗菌剤に低感受性の菌も増加している。従って、臨床の場では有効性がさらに高い薬剤が望まれている。
また、非ステロイド性の抗炎症剤との服用による痙攣、光毒性等の副作用も明らかとなっており、より安全性の高いキノロン系合成抗菌薬の開発が求められている。
キノロン系合成抗菌薬の抗菌活性、体内動態そして安全性には、キノロン骨格の7位及び1位の置換基の構造が大きく関与することが知られている。キノロン骨格の7位が3−アミノメチルピロリジニル基で置換されたキノロン誘導体は、グラム陰性菌及びグラム陽性菌に対して強い抗菌活性を有することが知られている。例えば、7−[3−(1−アミノメチル)ピロリジン−1−イル]キノロンカルボン酸誘導体(非特許文献1参照)である。更に、当該アミノメチル基が更に置換されたキノロンカルボン酸誘導体として、7−[3−(1−アミノエチル)ピロリジン−1−イル]キノロンカルボン酸誘導体(非特許文献2参照)、7−[3−(1−アミノ−1−メチルエチル)ピロリジン−1−イル]キノロンカルボン酸誘導体(非特許文献3参照)、7−[3−(1−アミノアルキル)ピロリジン−1−イル]キノロンカルボン酸誘導体(非特許文献4参照)等が知られている。
しかし、上記のキノロンカルボン酸誘導体の多くは選択毒性が低いために、細菌だけでなく真核生物の細胞に対しても作用し(非特許文献5参照)、医薬又は動物薬としての使用は困難であり、実際にこれまで臨床に供されたものはない。
一方、本願発明に関連するキノロン骨格の7位が3−(1−アミノシクロアルキル)ピロリジニル基で置換されたキノロンカルボン酸誘導体(A)(特許文献1参照)及び(B)(特許文献2参照)が知られている(尚、これらの化合物における置換基の定義は、それぞれ特許文献1、2において定義されたものであって、同じ記号であっても本願明細書における置換基の定義とは無関係である)。
Figure 2005030752
Figure 2005030752
しかしながら、これらの出願において具体的に開示されたキノロンカルボン酸誘導体は、キノロン骨格の8位がメチル基もしくはメトキシ基で置換、あるいはメトキシ基がキノロン骨格の窒素原子を含んで環を形成している化合物のみである。また、上記の化合物は、従来のキノロン誘導体に比較して強力な抗菌活性を示すが、急性毒性が強く、かつ遺伝毒性の指標である小核試験において総じて陽性を示す。
また、7位が3−(1−アミノシクロアルキル)ピロリジニル基で、8位がシアノ基で置換され、かつ6位が水素原子に限定されたキノロンカルボン酸誘導体(C)(特許文献3参照)が知られている(尚、これらの化合物における置換基の定義は、それぞれ特許文献3において定義されたものであって、同じ記号であっても本願明細書における置換基の定義とは無関係である)。
Figure 2005030752
更に、8位がシアノ基で、6位がフッ素原子で置換されたキノロンカルボン酸誘導体の開示があるが(特許文献4〜8参照)、当該化合物は7位に3−(1−アミノシクロアルキル)ピロリジニル基を有しない。
国際公開第96/00208号パンフレット 国際公開第97/19072号パンフレット 国際公開第02/40478号パンフレット 欧州特許第235762号明細書 西独国特許3702393号明細書 国際公開第96/11194号パンフレット 国際公開第97/31001号パンフレット 国際公開第98/26779号パンフレット ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー,第29巻,445頁(1986年) ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー,第36巻,871頁(1993年) ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー,第37巻,733頁(1994年) ケミカル & ファーマシューティカル ブレティン,第42巻,1442頁(1994年)
従って、本発明は、グラム陽性菌及びグラム陰性菌に対して強力な抗菌活性を示し、しかも高い安全性を有するキノロン系抗菌薬及び感染症治療薬を提供することを目的とする。
本発明者らは、斯かる実情に鑑み、抗菌力に優れ、かつ安全性の高いキノロン系化合物を得るべく鋭意研究した結果、下記式(1)で表わされる8−シアノキノロンカルボン酸誘導体、その塩又はそれらの水和物が、グラム陽性菌及びグラム陰性菌、特にMRSA、PRSP及びVREを含むグラム耐性腸球菌に代表される耐性菌に対して、公知のキノロン系化合物と比較して強力な抗菌活性を示し、更に抗菌薬として高い安全性を兼ね備えていることを見出し、本願発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記式(1):
Figure 2005030752
(式中、Rは、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲノアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜6の環状アルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数3〜5のヘテロアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数1〜6のアルキルアミノ基を示し;Rは、水素原子、フェニル基、アセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニル基、コリン基、ジメチルアミノエチル基、5−インダニル基、フタリジニル基、5−アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イルメチル基、3−アセトキシ−2−オキソブチル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜7のアルコキシメチル基又は炭素数1〜6のアルキレン基とフェニル基とからなるフェニルアルキル基を示し;R及びRは、各々独立に、水素原子もしくは炭素数1〜6のアルキル基を示すか、又はアミノ酸、ジペプチドもしくはトリペプチド由来の置換カルボキシル基を示すが、R及びRが炭素数1〜6のアルキル基の場合、当該アルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキルチオ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基より選ばれる1又は2以上の原子又は基によって置換されていてもよい。nは、1〜3の整数を示す。)
で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物を提供する。
本発明はまた、下記式で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物を提供する。
Figure 2005030752
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Figure 2005030752
Figure 2005030752
Figure 2005030752
本発明はまた、前記式(1)で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分とする医薬、抗菌薬及び感染症治療薬を提供する。
本発明はまた、前記式(1)で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分として投与することを特徴とする疾病の治療方法;前記式(1)で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分として投与することを特徴とする感染症の治療方法を提供する。
本発明は更に、前記式(1)で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分として配合することを特徴とする医薬の生産方法;前記式(1)で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分として配合することを特徴とする抗菌薬の生産方法;前記式(1)で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分として配合することを特徴とする感染症治療薬の生産方法を提供する。
本発明は更にまた、前記式(1)で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物の、医薬の生産のための使用;前記式(1)で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物の、抗菌薬の生産のための使用;前記式(1)で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物の、感染症治療薬の生産のための使用を提供する。
本発明の8−シアノキノロンカルボン酸誘導体は、グラム陽性菌及びグラム陰性菌に対して極めて優れた抗菌活性及び高い安全性を有する。従って、本発明の8−シアノキノロンカルボン酸誘導体は抗菌薬及び感染症治療薬として有用である。
前記式(1)で表わされる本発明の化合物の各置換基について説明する。
で示される炭素数1〜6のアルキル基は、炭素数1〜6の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味する。具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、エチル基が好ましい。炭素数2〜6のアルケニル基としては、ビニル基又は1−イソプロペニル基が好ましい。炭素数1〜6のハロゲノアルキル基は、ハロゲン原子で置換された前記アルキル基を意味する。具体的には、フルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基等が挙げられ、2−フルオロエチル基が好ましい。
炭素数3〜6の環状アルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等が挙げられ、シクロプロピル基が好ましい。炭素数3〜6の環状アルキル基は置換基を有していてもよいが、その置換基としては、ハロゲン原子、前記アルキル基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基等が挙げられ、ハロゲン原子が好ましい。置換基を有していてもよい炭素数3〜6の環状アルキル基としては、ハロゲノシクロプロピル基が好ましく、フルオロシクロプロピル基がより好ましい。ハロゲノシクロプロピル基は、モノハロゲノシクロプロピル基が好ましく、更にシス置換のものがより好ましい。
炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、フェニル基が好ましい。炭素数6〜20のアリール基は置換基を有していてもよいが、その置換基としては、前記環状アルキル基が有する置換基を挙げることができる。置換基の数は、1〜3が好ましく、複数の置換基によって置換されているときは、単一種であっても複数種であってもよい。具体的には、フェニル基、2−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル基、3−アミノ−4,6−ジフルオロフェニル基又は4,6−ジフルオロ−3−メチルアミノフェニル基が好ましい。
炭素数3〜5のヘテロアリール基は、S、N及びOから選ばれる1又は2以上のヘテロ原子を含む、5又は6員環の芳香族複素環基を意味する。このような芳香族複素環基としては、Nを1又は2以上含む5又は6員環の芳香族複素環基が好ましい。具体的には、ピリジル基、ピリミジル基、ピペリジニル基、ピロリジニル基、モルホリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基等が挙げられ、ピリジル基が好ましい。当該芳香族複素環基は置換基を有していてもよいが、その置換基としては、前記環状アルキル基が有する置換基を挙げることができ、前記炭素数1〜6のアルキル基、アミノ基又はハロゲン原子が好ましい。置換基を有していてもよい炭素数3〜5のヘテロアリール基としては、6−アミノ−3,5−ジフルオロ−2−ピリジル基が好ましい。
炭素数1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられ、メトキシ基が好ましい。
炭素数1〜6のアルキルアミノ基は、前記炭素数1〜6のアルキル基で置換されたアミノ基を意味する。具体的には、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基等が挙げられ、メチルアミノ基が好ましい。
としては、無置換の炭素数3〜6の環状アルキル基又はハロゲン原子で置換された炭素数3〜6の環状アルキル基が好ましい。
としては、水素原子、フェニル基、アセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニル基、コリン基、ジメチルアミノエチル基、5−インダニル基、フタリジニル基、5−アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イルメチル基、3−アセトキシ−2−オキソブチル基、前記炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜7のアルコキシメチル基及び炭素数1〜6のアルキレン基とフェニル基とからなるフェニルアルキル基が挙げられる。炭素数2〜7のアルコキシメチル基は、前記炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されたメチル基を意味し、具体的には、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基等が挙げられる。炭素数1〜6のアルキレン基とフェニル基とからなるフェニルアルキル基は、具体的には、フェニルメチル基、フェニルエチル基等が挙げられる。Rとしては、水素原子が好ましい。
一方、カルボン酸部分がエステルとなったキノロンカルボン酸誘導体は、合成中間体やプロドラッグとして有用である。合成中間体として有用なエステルとしては、例えば、アルキルエステル類、ベンジルエステル類、アルコキシアルキルエステル類、フェニルアルキルエステル類及びフェニルエステル類が挙げられる。プロドラッグとして有用なエステルとしては、生体内で容易に切断されてカルボン酸の遊離体を生成するようなエステルである。例えば、アセトキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステル、エトキシカルボニルエステル、コリンエステル、ジメチルアミノエチルエステル、5−インダニルエステル、フタリジニルエステル、5−アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イルメチルエステル、3−アセトキシ−2−オキソブチルエステル等が挙げられる。
及びRは、各々独立に、水素原子もしくは前記炭素数1〜6のアルキル基を示すか、又はアミノ酸、ジペプチドもしくはトリペプチド由来の置換カルボキシル基を示す。R及びRが前記炭素数1〜6のアルキル基の場合、当該アルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基等)及び前記炭素数1〜6のアルコキシ基より選ばれる1又は2以上の原子又は基によって置換されていてもよい。R及びRは、一方が水素原子であって、他方が水素原子、前記炭素数1〜6のアルキル基(好ましくは、メチル基)又はアミノ酸、ジペプチドあるいはトリペプチド由来の置換カルボキシル基が好ましく、一方が水素原子であって、他方が水素原子又は前記炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、いずれも水素原子であるか又は一方が水素原子であって他方がメチル基が特に好ましい。R及びRの一方が水素原子であって、他方がアミノ酸、ジペプチドあるいはトリペプチド由来の置換カルボキシル基であるキノロンカルボン酸誘導体は、プロドラッグとして特に有用である。
このようなアミノ酸、ジペプチド又はトリペプチドとしては、これらのカルボキシル基とキノロンカルボン酸誘導体の7位の置換基に存在するアミノ基とから形成されるペプチド結合が生体内で容易に切断されてアミンの遊離体を生成するものが挙げられる。具体的には、グリシン、アラニン、アスパラギン酸等のアミノ酸、グリシン−グリシン、グリシン−アラニン、アラニン−アラニン等のジペプチド類、又はグリシン−グリシン−アラニン、グリシン−アラニン−アラニン等のトリペプチド類が好ましい。
nは、1〜3の整数を示すが、1又は2が好ましく、1がより好ましい。すなわち、3員環である場合がより好ましい。
のハロゲノシクロプロピル基の立体化学的な環境は、シクロプロパン環に関し、ハロゲン原子とキノロンカルボン酸部分がシス配置であることが好ましい。更に、このシス配置の置換基としては、2−(S)−ハロゲノ−1−(R)−シクロプロピル基と2−(R)−ハロゲノ−1−(S)−シクロプロピル基があるが、これらのうちで前者が好ましい。
本発明の化合物は、キノロン骨格の8位にシアノ基を有し、更に7位に下記式(D):
Figure 2005030752
で表わされる置換基を有することにより優れた抗菌活性を示す。この置換基において、ピロリジン環の3位の不斉炭素原子に由来して、対掌関係となる2種類の光学異性体(下記式(D1)及び(D2))が存在するが、国際公開WO 02/40478号パンフレットに記載のように、これらのうちで3R体が好ましい。
Figure 2005030752
前記式(1)で表わされる本発明の化合物がジアステレオマーの存在する構造のものであるとき、本発明の化合物を動物を含むヒトに投与する際は、単一のジアステレオマーからなるものを投与することが好ましい。「単一のジアステレオマーからなる」とは、他のジアステレオマーを全く含有しない場合だけでなく、物理定数や活性に対して影響を与えない程度に他のジアステレオマーが含まれている場合であってもよい。また、「立体化学的に単一」とは、光学異性体が存在する場合に、1種の光学活性体のみによって化合物が構成されている場合だけでなく、物理定数や活性に対して影響を与えない程度に他の光学活性体が含まれている場合を含む。
本発明の化合物(1)は、遊離体のままでもよいが、酸付加塩又はカルボキシル基の塩としてもよい。酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩類;又は、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩類、酢酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩等のカルボン酸塩類などの有機酸塩類を挙げることができる。カルボキシル基の塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩類;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩類;アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、N−メチルグルカミン塩、トリス−(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩などを挙げることができる。また、本発明の化合物(1)の遊離体、酸付加塩又はカルボキシル基の塩は、水和物として存在することもある。
本発明の化合物(1)の具体例としては、以下のものを挙げることができる。
7−[3−(R)−(1−アミノシクロプロピル)ピロリジン−1−イル]−8−シアノ−6−フルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸、その塩又はそれらの水和物;7−[3−(R)−(1−アミノシクロプロピル)ピロリジン−1−イル]−8−シアノ−6−フルオロ−1−シクロプロピル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸、その塩又はそれらの水和物;8−シアノ−6−フルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−7−[3−(R)−(1−メチルアミノシクロプロピルピロリジン)−1−イル]−4−オキソキノリン−3−カルボン酸、その塩又はそれらの水和物;8−シアノ−6−フルオロ−7−[3−(R)−(1−エチルアミノシクロプロピル)ピロリジン−1−イル]−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸、その塩又はそれらの水和物。
本発明に関わる製造中間体として重要な新規化合物 エチル 8−シアノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボキシラート(11)の製造方法を詳細に説明するが、本願発明の製造方法はこの例に限定されるものではない。
Figure 2005030752
工程1:
公知化合物(9)(例えば、欧州特許第276700号明細書に合成法が開示。)の中間体(7)は、例えば、国際公開第WO98/47862号パンフレットに記載の方法によって製造することができる。化合物(7)は、後記参考例に記載のように、公知化合物(2)より製造することができる。化合物(9)と化合物(12)を溶媒中で反応させ、アミン交換により新規化合物 エチル 3−シアノ−α−{[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピルアミノ]メチレン}−2,4,5−トリフルオロ−β−オキソベンゼンプロパノアート(10)を製造することができる。
ここで、化合物(12)は、単一の異性体からなるシス体であり、特開平2−231475号公報に記載の方法によって製造することができる。化合物(12)は、化合物(9)に対して、1〜1.2当量程度用いればよい。
工程1で使用できる溶媒としては、反応を阻害しない限り如何なるものでもよく、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
反応温度としては、通常、−60〜50℃、好ましくは−20〜30℃である。反応時間は、30分〜48時間であり、通常、30分〜4時間程度で完結する。
ここで、化合物(12)が無機酸又は有機酸と塩を形成している場合には、化合物(12)を遊離のアミン化合物にする目的で、反応混合物に1〜1.5当量程度の塩基を添加すればよい。このような塩基としては、反応を阻害しないものであれば如何なるものでもよいが、第3級の有機塩基が好ましい。このような第3級の有機塩基としては、トリアルキルアミンが好ましく、具体例としてトリエチルアミンを挙げることができる。
化合物(10)は、通常用いられる方法によって単離することができるが、使用する溶媒によっては単離せず、工程2を続けて行うことができる。
工程2:
化合物(10)を溶媒中、塩基存在下で処理すると、例えば、新規化合物のエチル 8−シアノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボキシラート(11)を製造することができる。
工程2で使用できる溶媒としては、反応を阻害しない限り如何なるものでもよく、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、又はこれらの混合溶媒を挙げることができる。
使用される塩基としては、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、第3級ブトキシカリウム等を挙げることができる。
反応温度は、通常、氷冷下〜150℃、好ましくは20〜100℃である。反応時間は、30分〜48時間であり、通常、30分〜20時間程度で完結する。
この反応では、必要に応じて触媒を用いてもよい。例えば、クラウンエーテル、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の相間移動触媒が挙げられる。
工程1と2は、連続した反応として同一反応容器内でも実施できるが、化合物(11)を得る方法としては、反応終了後、反応混合物に塩酸等の酸性水溶液を滴下し、溶液の弱酸性に調整後、非水溶性溶媒で抽出し濃縮して溶媒を除去するか、析出する結晶をろ取する一般的方法がある。さらに精製する場合は、カラムクロマトグラフィー、再結晶、加熱スラリー等による一般的精製方法を使用することにより純品として単離できる。
本発明の化合物(1)は、化合物(11)より、例えば下記の方法によって製造できる。後記実施例の化合物番号1の化合物を例にその製造方法を説明する。
Figure 2005030752
化合物(14)は、化合物(11)を適当な溶媒に溶解し、塩基存在下、保護アミノシクロアルキルピロリジン(13)を反応させることにより得ることができる。保護基としては、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)基の他に、ベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基、アセチル基、メトキシアセチル基、トリフルオロアセチル基、ピバロイル基、ホルミル基、ベンゾイル基、tert−ブチル基、ベンジル基;トリメチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基等が使用できる。塩基としては、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素塩あるいは水酸化物塩、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等のトリアルキルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロウンデセン、N−メチルピペリジン等が使用できるが、トリエチルアミンが好ましい。使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限されず、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、エタノール、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン又はN−メチルピロリドンが好ましく、アセトニトリルがより好ましい。
更に、化合物(14)を加水分解し、次いでアミノ基の保護基を脱保護することにより、本発明の化合物(1)を得ることができる。化合物(14)の加水分解は、通常使用される条件下で実施すればよい。例えば、メタノール、エタノール等のアルコール溶媒中、塩基を作用させることにより実施できる。塩基としては水酸化ナトリウムが好ましい。反応は氷冷下で行うのが好ましい。脱保護は使用した保護基に適した条件下で実施できるが、例えば、化合物(15)をジクロロメタンに溶解し、氷冷下にてトリフルオロ酢酸で処理することにより行われる。反応終了後は、反応液を例えば水酸化ナトリウム水溶液で塩基性とする。
本発明の化合物は、強い抗菌作用を有することから、ヒト、動物及び魚類用の医薬として、又は農薬、食品の保存剤として使用することができる。本発明の化合物を人体用の医薬として使用する場合、投与量は成人一日当たり50mg〜1gであり、100〜500mgがより好ましい。また、動物用としての投与量は投与の目的、処置すべき動物の大きさ、感染した病原菌の種類、程度によって異なるが、一日量として一般的に動物の体重1kg当たり1〜200mgであり、5〜100mgがより好ましい。この一日量を一日1回、又は2〜4回に分けて投与する。尚、一日量は必要によっては上記の量を超えてもよい。
本発明の化合物は、各種の感染症の原因となる広範囲の微生物類に対して活性であり、これらの病原体によって引き起こされる疾病を治療、予防又は軽減することができる。本発明の化合物が有効なバクテリア類又はバクテリア様微生物類としては、ブドウ球菌属、化膿レンサ球菌、溶血レンサ球菌、腸球菌、肺炎球菌、ペプトストレプトコッカス属、淋菌、大腸菌、シトロバクター属、シゲラ属、肺炎桿菌、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、緑膿菌、インフルエンザ菌、アシネトバクター属、カンピロバクター属、トラコーマクラミジア等が挙げられる。
これらの病原体によって引き起される疾病としては、毛嚢炎、せつ、よう、丹毒、蜂巣炎、リンパ管(節)炎、ひょう疽、皮下膿瘍、汗腺炎、集簇性ざ瘡、感染性粉瘤、肛門周囲膿瘍、乳腺炎、外傷・熱傷・手術創などの表在性二次感染、咽喉頭炎、急性気管支炎、扁桃炎、慢性気管支炎、気管支拡張症、びまん性汎細気管支炎、慢性呼吸疾患の二次感染、肺炎、腎盂腎炎、膀胱炎、前立腺炎、副睾丸炎、淋菌性尿道炎、非淋菌性尿道炎、胆のう炎、胆管炎、細菌性赤痢、腸炎、子宮付属器炎、子宮内感染、バルトリン腺炎、眼瞼炎、麦粒腫、涙嚢炎、瞼板腺炎、角膜潰瘍、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、腹膜炎、心内膜炎、敗血症、髄膜炎、皮膚感染症等が挙げられる。
更に本発明の化合物が有効な抗酸菌類として、結核菌群(マイコバクテリウム チュバクロシス、M.ボビウス、M.アフリカナム)、非定型抗酸菌群(M.カンサシイ、M.マライナム、M.スクロファセウム、M.アビウム、M.イントラセルラーレ、M.キセノビ、M.フォーチュイタム、M.チェロネー)等が挙げられる。これらの病原体によって引き起こされる抗酸菌感染症は、その起因菌別に、結核症、非定型抗酸菌症、らいの3つに大きく分類される。結核菌感染症は、肺の他に、胸腔、気管・気管支、リンパ節、全身播種性、骨関節、髄膜・脳、消化器(腸・肝臓)、皮膚、乳腺、眼、中耳・咽頭、尿路、男性性器、女性性器等に見られる。非定型抗酸菌症(非結核性抗酸菌症)の主な羅患臓器は肺であり、その他にも局所リンパ節炎、皮膚軟部組織、骨関節、全身播種性型等が挙げられる。
また、動物の感染症の原因となる各種の微生物、例えば、エシエリキア属、サルモネラ属、パスツレラ属、ヘモフィルス属、ボルデテラ属、スタヒロコッカス属、マイコプラズマ属等に有効である。具体的な疾患としては、鳥類では大腸菌症、ひな白痢、鶏パラチフス症、家禽コレラ、伝染性コリーザ、ブドウ球菌症、マイコプラズマ感染症等、豚では大腸菌症、サルモネラ症、パスツレラ症、ヘモフィルス感染症、萎縮性鼻炎、滲出性麦皮炎、マイコプラズマ感染症等、牛では大腸菌症、サルモネラ症、出血性敗血症、マイコプラズマ感染症、牛肺疫、乳房炎等、犬では大腸菌性敗血症、サルモネラ感染症、出血性敗血症、子宮蓄膿症、膀胱炎等、そして猫では滲出性胸膜炎、膀胱炎、慢性鼻炎、ヘモフィルス感染症、仔猫の下痢、マイコプラズマ感染症等が挙げられる。
本発明の化合物からなる抗菌性剤は、投与法に応じ適当な製剤を選択し、通常用いられている各種製剤の調製法にて調製できる。本発明の化合物を主剤とする抗菌性剤の剤型としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、油性又は水性の懸濁剤液等が挙げられる。注射剤としては、製剤中に安定剤、防腐剤、溶液補助剤等を使用してもよく、これらを含有することもある溶液を容器に収納後、凍結乾燥等によって固形製剤として用時調製の製剤としてもよい。また、一投与量を容器に収納してもよく、多投与量を同一の容器に収納してもよい。外用製剤としては、例えば、溶液剤、懸濁液、乳濁液、軟膏、ゲル、クリーム、ローション、スプレー等が挙げられる。
固形製剤としては、活性化合物と共に製剤学上許容されている添加剤を含んでいてもよく、当該添加剤としては、例えば、充填剤類、結合剤類、崩壊剤類、溶液促進剤類、湿潤剤類、潤滑剤類等が挙げられる。液体製剤としては、溶液、懸濁液、乳液剤等が挙げられるが、添加剤として懸濁化剤、乳化剤等を含んでいてもよい。
以下に参考例及び実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[参考例1]
3−アセトキシメチル−2,4,5−トリフルオロ安息香酸エチル
Figure 2005030752
3−メチル−2,4,5−トリフルオロ安息香酸エチル(61.0g,279mmol)をベンゼン(1000mL)に溶解後、N−ブロモスクシンイミド(76.2g,428mmol)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(100mg)を加え、3日間加熱還流した。反応液を放冷し、析出した固体をろ別(ベンゼン洗浄)後、ろ液と洗液を併せ減圧下に濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=20:1〜10:1で溶出し、原料と3−ブロモメチル−2,4,5−トリフルオロ安息香酸エチルが約1対1の混合物57.8gを得た。この混合物をDMF(290mL)に溶解し、酢酸ナトリウム(22.1g,269mmol)を加え、90℃にて30分間撹拌した。反応液を放冷後、酢酸エチル(1000mL)を加え、水(500mL×2)、飽和食塩水(500mL)にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=20:1で溶出し、原料を27.4g(45%)回収すると共に、標題化合物26.5g(34%)を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(CDCl)δ ppm:1.40(3H,t,J=7.1Hz),2.09(3H,s),4.40(2H,q,J=7.1Hz),5.22(2H,t,J=1.5Hz),7.77−7.84(1H,m).
[参考例2]
3−ヒドロキシイミノメチル−2,4,5−トリフルオロ安息香酸エチル
Figure 2005030752
3−アセトキシメチル−2.4.5−トリフルオロ安息香酸エチル(15.0g,54.2mmol)をエタノール(280mL)に溶解し、氷冷下、21重量%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(18.9mL,54.2mmol)を滴下し、同温にて10分間撹拌した。反応液に氷冷下、飽和塩化アンモニウム水溶液(300mL)を加えた後、エタノールを減圧濃縮した。残留した水層を酢酸エチル(300mL×2)にて抽出し、併せた有機層を飽和食塩水(500mL)にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮し、残留物のジクロロメタン溶液(50mL)を氷冷下、ジクロロメタン(150mL)中、ピリジニウムジクロメート(PDC)(40.2g,107mmol)およびモレキュラーシーブス4A(40g)を添加した懸濁液へ滴下した。滴下終了後、反応液を室温にて16時間撹拌した後、ジエチルエーテル(200mL)およびシリカゲル(40g)を加え、溶媒量が半量になるまで減圧濃縮し、固体をろ別(ジエチルエーテル洗浄)した。ろ液と洗液を合わせて減圧濃縮した。残留物をエタノール(200mL)に溶解し、ヒドロキシルアミン塩酸塩(3.90g,56.1mmol)を加え、50℃にて19時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物を酢酸エチル(300mL)に溶解し、水(300mL)および飽和食塩水(300mL)にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮し、残留物をクロロホルム/n−ヘキサンより再結晶して標題化合物12.2g(91%)を白色固体として得た。
H−NMR(CDCl)δ ppm:1.40(3H,t,J=7.2Hz),4.37−4.44(2H,m),4.84(1H,s),7.73−7.84(1H,m),8.31(1H,s).
[参考例3]
3−シアノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸エチル
Figure 2005030752
3−ヒドロキシイミノメチル−2,4,5−トリフルオロ安息香酸エチル(5.5g,24.0mmol)をトリクロロアセトニトリル(25g)に溶解し、90℃にて16時間撹拌した。反応液を放冷後、析出した固体をろ別し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1で溶出して標題化合物3.35g(61%)を無色油状物として得た。
H−NMR(CDCl)δ ppm:1.41(3H,t,J=7.1Hz),4.44(2H,q,J=7.1Hz),8.07(1H,td,J=9.3,6.5Hz).
[参考例4]
3−シアノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸
Figure 2005030752
3−シアノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸エチル(3.35g,14.6mmol)を氷酢酸(5mL)に懸濁し、濃塩酸(10mL)を添加後、100℃にて4時間撹拌した。反応液に氷冷下、水(100mL)を加え、クロロホルム(100mL×4)にて抽出後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮し、残留物をクロロホルム/n−ヘキサンより再結晶して標題化合物2.86g(97%)を白色固体として得た。
H−NMR(CDCl)δ ppm:8.13(1H,td,J=9.3,6.6Hz).
[参考例5]
3−シアノ−2,4,5−トリフルオロベンゾイル酢酸エチル
Figure 2005030752
以下の反応は窒素雰囲気下にて行った。3−シアノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸(2.15g,10.7mmol)をジクロロメタン(22mL)に懸濁し、N,N−ジメチルホルムアミド(5滴)を加え、この混合物に氷冷攪拌下にて塩化オキザリル(1.16mL,12.9mmol)を滴下した。滴下終了後、反応液を室温(23〜25℃)にて5.5時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、トルエン(5mL×3)を加え共沸させ、濃縮残留物として酸クロライドを得た。一方、マロン酸モノエチルエステルモノカリウム塩(3.74g,22.0mmol)、塩化マグネシウム(3.15g,33.0mmol)およびトリエチルアミン(7.67mL,53.3mmol)を酢酸エチル(55mL)に加え、40℃にて6時間撹拌した。この混合物へ氷冷撹拌下、上記酸クロライドのジクロロメタン溶液(20mL)を加えた後、室温にて18時間撹拌した。反応液を氷冷し、10%クエン酸水溶液(100mL)を加え、室温にて10分間撹拌した。これを酢酸エチル(100mL×2)にて抽出し、併せた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム(150mL)、飽和食塩水(150mL)の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮して残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=6:1で溶出し、標題化合物2.54g(88%)を白色固体として得た。
H−NMR(CDCl)δ ppm:1.28(1.5H,t,J=7.1Hz),1.35(1.5H,t,J=7.1Hz),3.97(1H,d,J=3.9Hz),4.23(1H,q,J=7.1Hz),4.30(1H,q,J=7.1Hz),5.87(0.5H,s),7.98−8.11(1H,m),12.79(0.5H,s).
[実施例1]
8−シアノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチル
Figure 2005030752
3−シアノ−2,4,5−トリフルオロベンゾイル酢酸エチル(883mg,3.25mmol)をオルトギ酸エチル(1.35mL,8.13mmol)に溶解し、無水酢酸(1.07mL,11.4mmol)を加え、100℃にて5時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、トルエン(5mL×3)を加え共沸させた。この残留物を、ジクロロメタン(20mL)に溶解し、2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピルアミンのパラトルエンスルホン酸塩(964mg,3.90mmol)を加え、−10℃にて撹拌下、トリエチルアミン(679μL,4.88mmol)を滴下した。滴下終了後、反応液を室温にて17時間撹拌し、反応液に水(150mL)を加えて、酢酸エチル(150mL×2)にて抽出した。併せた有機層を飽和食塩水(150mL)にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮して得られた残留物を、ジメチルホルムアミド(8mL)に溶解し、氷冷撹拌下にて炭酸カリウム(898mg,6.50mmol)を加えた後、室温にて3時間撹拌した。反応液を氷冷し、1規定塩酸水溶液(15mL)および水(30mL)を加え、室温にて2時間撹拌した。析出した固体をろ取し、水および少量のエタノールで洗浄して標題化合物890mg(82%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(CDCl)δ ppm:1.41(3H,t,J=7.1Hz),1.74(1H,d,J=25.4Hz),1.86−1.97(1H,m),3.95−4.00(1H,m),4.41(2H,q,J=7.1Hz),5.11(1H,d,J=62.3Hz),8.55(1H,dd,J=17.3,8.5Hz).
[実施例2]
7−[3−(R)−(1−アミノシクロプロピル)ピロリジン−1−イル]−8−シアノ−6−フルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(化合物番号1)
Figure 2005030752
3−(R)−[1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロプロピル]ピロリジン(372mg;純度80%,1.32mmol)、8−シアノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチル(240mg,714μmol)をアセトニトリル(10mL)に加えた後、トリエチルアミン(185μL,1.33mmol)を加え、窒素雰囲気下、4時間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、残留物をクロロホルム(50mL)に溶解した。有機層を10%クエン酸水溶液(25mL)および飽和食塩水(25mL)にて洗浄後、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮し、氷冷下にて残留物のエタノール(5mL)溶液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.43mL)を加え、室温にて21時間撹拌した。反応液に10%クエン酸水溶液(30mL)を加えpH2〜3とし、クロロホルム(50mL×4)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(25mL)にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮し、残留物をジクロロメタン(2mL)に溶解し、氷冷下にてトリフルオロ酢酸(2mL)を滴下した後、室温にて3時間攪拌した。反応液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加えpH12.0とし、塩基性の水溶液を塩酸にてpH7.4に調整後、クロロホルム(100mL×5)およびクロロホルム:メタノール=9:1(100mL×2)にて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をメタノール−イソプロピルアルコールより再結晶精製後、減圧乾燥して標題化合物206mg(70%)を黄色結晶として得た。
H−NMR(400MHz,0.1N−NaOD)δ ppm:0.57−0.60(4H,m),1.45(1H,d,J=27.3Hz),1.66−1.80(2H,m),2.00−2.07(1H,m),2.15−2.24(1H,m),3.59−3.78(3H,m),3.91−4.04(2H,m),5.16(1H,d,J=64.2Hz)7.75(1H,d,J=15.6Hz),8.30(1H,d,J=3.7Hz).
IR(ATR)ν cm−1:3068,2974,2883,2200,1728,1622,1541,1441,1390,1348,1300,1259.
融点:138−140℃
元素分析値:C2120・0.5HOとして
理論値:C 59.57%;H 5.00%;N 13.23%
実測値:C 59.37%;H 4.88%;N 13.04%
[実施例3]
7−[3−(R)−(1−アミノシクロプロピル)ピロリジン−1−イル]−8−シアノ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(化合物番号2)
Figure 2005030752
3−(R)−[1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロプロピル]ピロリジン(196mg;純度80%,693μmol)、8−シアノ−1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチル(170mg,534μmol)をアセトニトリル(4mL)に加えた後、トリエチルアミン(112μL,801μmol)を加え、窒素雰囲気下、18時間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、残留物をクロロホルム(50mL)に溶解した。有機層を10%クエン酸水溶液(25mL)および飽和食塩水(25mL)にて洗浄後、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮し、氷冷下にて残留物のエタノール(5mL)溶液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(640μL)を加え、室温にて19時間撹拌した。反応液に10%クエン酸水溶液(10mL)を加えpH2〜3とし、クロロホルム(50mL×4)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(25mL)にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮し、残留物をジクロロメタン(2mL)に溶解し、氷冷下にてトリフルオロ酢酸(1mL)を滴下した後、室温にて2時間攪拌した。反応液を減圧留去し、得られた残留物をイソプロピルアルコールより再結晶精製後、減圧乾燥して標題化合物200mg(73%)を黄色結晶として得た。
H−NMR(400MHz,0.1N−NaOD)δ ppm:0.60(4H,brs),0.99(1H,brs),1.12−1.17(1H,m),1.26−1.31(1H,m),1.40−1.45(1H,m),1.73−1.81(1H,m),2.03−2.10(1H,m),2.19−2.26(1H,m),3.67−3.80(3H,m),3.98−4.03(2H,m),7.75(1H,dd,J=15.6,3.7Hz),8.42(1H,s).
IR(ATR)ν cm−1:3057,2951,2895,2204,1720,1672,1622,1543,1462,1448,1400,1350,
1317,1263.
融点:148−152℃
元素分析値:C2121FN・1トリフルオロ酢酸塩・0.75HOとして
理論値:C 52.72%;H 4.52%; N 10.69%
実測値:C 52.59%;H 4.36%;N 10.65%
[実施例4]
8−シアノ−6−フルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−7−[3−(R)−(1−メチルアミノシクロプロピル)ピロリジン−1−イル]−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(化合物番号3)
Figure 2005030752
3−(R)−[1−(tert−ブトキシカルボニルメチルアミノ)シクロプロピル]ピロリジン(213mg,886μmol)、エチル 8−シアノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボキシラート(248mg,738μmol)をアセトニトリル(6.0mL)に加えた後、トリエチルアミン(144μL,1.03mmol)を加え、窒素雰囲気下、30分間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、氷冷下にて残留物のエタノール(6mL)溶液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2.95mL)を加え、室温にて17時間撹拌した。反応液に10%クエン酸水溶液(25mL)及び水(25mL)を加えpH2〜3とし、析出固体をろ取し、水(25mL)にて洗浄した。残留物を氷冷下にて濃塩酸(5mL)に溶解後、水溶液をクロロホルム(50mL×3)にて洗浄した。水層に10mol/L水酸化ナトリウム水溶液(6mL)を加えpH12.0とし、塩基性の水溶液を塩酸にてpH7.4に調整後、クロロホルム(100mL×3)にて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をプレパラティブクロマトグラフィーにて精製後、イソプロピルアルコールより再結晶精製し、減圧乾燥して標題化合物86.0mg(27%)を淡黄色結晶として得た。
H−NMR(400MHz,0.1N−NaOD)δ ppm:0.58−0.64(4H,m),1.41−1.55(2H,m),1.69−1.81(1H,m),1.97−2.04(1H,m),2.35(3H,s),2.84(1H,brs),3.59−3.72(3H,m),3.90−4.04(2,m),5.16(1H,d,J=67.9Hz),7.76(1H,d,J=15.1Hz),8.30(1H,d,J=3.9Hz).
IR(ATR)ν cm−1:3332,3066,2945,2885,2794,2197,1726,1624,1541,1441,1375,1350,
1300,1259,1232.
融点:182−186℃
元素分析値:C2222・0.5HOとして
理論値:C 60.41%;H 5.30%;F 8.69%;N 12.81%
実測値:C 60.24%;H 5.42%;F 8.64%;N 12.34%
[実施例5]
8−シアノ−6−フルオロ−7−[3−(R)−(1−エチルアミノシクロプロピル)ピロリジン−1−イル]−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(化合物番号4)
Figure 2005030752
3−(R)−[1−(tert−ブトキシカルボニルエチルアミノ)シクロプロピル]ピロリジン(259mg,1.02mmol)、エチル 8−シアノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボキシラート(236mg,702μmol)をアセトニトリル(6.0mL)に加えた後、トリエチルアミン(144μL,1.03mmol)を加え、窒素雰囲気下、30分間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、氷冷下にて残留物のエタノール(6mL)溶液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2.80mL)を加え、室温にて17時間撹拌した。反応液に10%クエン酸水溶液(25mL)及び水(25mL)を加えpH2〜3とし、析出固体をろ取し、水(25mL)にて洗浄した。残留物を氷冷下にて濃塩酸(5mL)に溶解後、水溶液をクロロホルム(50mL×3)にて洗浄した。水層に10mol/L水酸化ナトリウム水溶液(6mL)を加えpH12.0とし、塩基性の水溶液を塩酸にてpH7.4に調整後、クロロホルム(100mL×3)にて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をイソプロピルアルコールより再結晶精製し、減圧乾燥して標題化合物89.9mg(27%)を淡黄色結晶として得た。
H−NMR(400MHz,0.1N−NaOD)δ ppm:0.58−0.65(4H,m),1.04−1.08(3H,m),1.43−1.54(2H,m),1.69−1.80(1H,m),2.00(1H,brs),2.71−2.75(2H,m),2.86(1H,brs),3.58−3.73(3H,m),3.90−4.05(2H,m),5.16(1H,d,J=64.5Hz),7.77(1H,d,J=15.1Hz),8.30(1H,s).
IR(ATR)ν cm−1:3072,2970,2887,2681,2200,1730,1622,1543,1441,1379,1348,1300,
1259,1234.
融点:133−137℃
元素分析値:C2324・1.75HOとして
理論値:C 58.28%;H 5.85%;F 8.02%;N 11.82%
実測値:C 58.29%;H 5.53%;F 7.73%;N 11.91%
[試験例1]
本発明化合物の抗菌活性の測定方法は、日本化学療法学会指定の標準法に準じて行い、その結果をMIC(μg/mL)で示す(表1)。尚、本発明化合物のMIC値の比較として、国際公開WO 02/40478号パンフレットに記載されている7−[3−(R)−(1−アミノシクロプロピル)ピロリジン−1−イル]−8−シアノ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(対照薬1:下記式)、レボフロキサシン(LVFX)及びシプロフロキサシン(CPFX)のMIC値を併せて示す。
Figure 2005030752
Figure 2005030752
Figure 2005030752
表1及び2から明らかなように、本発明の化合物は、耐性菌を含めたグラム陽性菌及びグラム陰性菌の何れに対しても幅広くかつ非常に強力な抗菌活性を示した。
[試験例2]
化合物番号1及び2の化合物について、マウス骨髄小核試験を以下に記載の方法にて実施した。
6週齢Slc:ddY系雄性マウスを各群5匹ずつ使用し、化合物番号1及び2の化合物を0.1mol/1NaOH/生理食塩水で溶解、希釈した。コントロールとして0.1mol/1NaOH/生理食塩水溶媒、陽性対照薬剤としてシクロホスファミドを生理食塩水で溶解、希釈した薬液を用いた。いずれもマイレックスGS 0.22μmフィルターで濾過滅菌した。各薬液を10mL/kg、0.2mL/minの投与速度で単回静脈投与(100、150mg/kg)した。投与後24時間に大腿骨から骨髄細胞を採取、塗沫標本を作成し、アクリルオレンジで染色した。蛍光顕微鏡で個体当たり1000個の多染性赤血球を観察し、小核を有する多染性赤血球の出現頻度及び赤血球1000個中の正染性赤血球と多染性赤血球の比を計数した。
その結果、特に本発明の化合物番号1の化合物は、150mg/kgの投与群において、コントロールと小核誘発率に有意差は見られず、判定結果は陰性であった。すなわち、本発明の化合物番号1の化合物は、小核誘発作用が極めて弱く、安全性が高いことが判明した。

Claims (29)

  1. 下記式(1):
    Figure 2005030752
    (式中、Rは、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲノアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜6の環状アルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数3〜5のヘテロアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数1〜6のアルキルアミノ基を示し;Rは、水素原子、フェニル基、アセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニル基、コリン基、ジメチルアミノエチル基、5−インダニル基、フタリジニル基、5−アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イルメチル基、3−アセトキシ−2−オキソブチル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜7のアルコキシメチル基又は炭素数1〜6のアルキレン基とフェニル基とからなるフェニルアルキル基を示し;R及びRは、各々独立に、水素原子もしくは炭素数1〜6のアルキル基を示すか、又はアミノ酸、ジペプチドもしくはトリペプチド由来の置換カルボキシル基を示すが、R及びRが炭素数1〜6のアルキル基の場合、当該アルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキルチオ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基より選ばれる1又は2以上の原子又は基によって置換されていてもよい。nは、1〜3の整数を示す。)
    で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物。
  2. 式(1)で表わされる化合物が、立体化学的に単一な化合物である請求項1に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  3. 式(1)で表わされる化合物が、立体化学的に単一な化合物であって、下記式(2):
    Figure 2005030752
    (式中、R、R、R、R及びnは前記定義の通りである。)
    で表わされる化合物である請求項1に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  4. が、置換基を有していてもよい炭素数3〜6の環状アルキル基である請求項2又は3に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  5. 置換基を有していてもよい炭素数3〜6の環状アルキル基が、ハロゲノシクロプロピル基である請求項4に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  6. ハロゲノシクロプロピル基が、1,2−シス−2−ハロゲノシクロプロピル基である請求項5に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  7. 1,2−シス−2−ハロゲノシクロプロピル基が、(1R、2S)−2−ハロゲノシクロプロピル基である請求項6記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  8. (1R、2S)−2−ハロゲノシクロプロピル基が、(1R、2S)−2−フルオロシクロプロピル基である請求項6又は7に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  9. nが1である請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  10. 及びRのいずれか一方が水素原子であり、他方がアミノ酸、ジペプチド又はトリペプチド由来の置換カルボキシル基である請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  11. 及びRのいずれか一方が水素原子であり、他方が炭素数1〜6のアルキル基である請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  12. 及びRがいずれも水素原子である請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  13. が水素原子である請求項1〜12に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物。
  14. 下記式で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物。
    Figure 2005030752
  15. 下記式で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物。
    Figure 2005030752
  16. 下記式で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物。
    Figure 2005030752
  17. 下記式で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物。
    Figure 2005030752
  18. 下記式で表わされる化合物、その塩又はそれらの水和物。
    Figure 2005030752
  19. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分とする医薬。
  20. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分とする抗菌薬。
  21. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分として含有することを特徴とする感染症治療薬。
  22. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分として投与することを特徴とする疾病の治療方法。
  23. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分として投与することを特徴とする感染症の治療方法。
  24. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分として配合することを特徴とする医薬の生産方法。
  25. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分として配合することを特徴とする抗菌薬の生産方法。
  26. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物を有効成分として配合することを特徴とする感染症治療薬の生産方法。
  27. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物の、医薬の生産のための使用。
  28. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物の、抗菌薬の生産のための使用。
  29. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物の、感染症治療薬の生産のための使用。
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