JPWO2005023108A1 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Abstract

ラディアルサンプリング法あるいはラディアルサンプリング法と位相エンコードを組み合わせたハイブリッドラディアル法において、高速かつ高精度に体動補正を行う磁気共鳴イメージング方法を提供する。複数のエコー信号群からなる少なくとも2つのブロックの取得データから、低空間周波数領域の一部のデータ配列例えばk空間の円状の軌跡に沿った円周上のデータ配列を抽出する。基準となるブロックのデータ配列とその他のブロックのデータ配列との位相差を算出して回転補正を行う。次いで、回転補正後のデータについて位相差を算出して並行移動の補正を行い、補正後の全ブロックのエコー信号群を合成し最終画像を再構成する。

Description

本発明は、核磁気共鳴現象を利用して被検体の検査部位の断層画像を得る磁気共鳴イメージング装置に関し、特に被検体の体動によって発生する画像上のアーチファクトを信号補正により低減する技術に関する。
磁気共鳴イメージング装置(以下、「MRI装置」という)では、撮影中に被検体が動いた場合、その影響は画像全体に及び、位相エンコード方向に画像が流れた様なアーチファクト(以下、「体動アーチファクト」と呼ぶ)が生じる。これは、図1(a)に示すように、k空間上の各格子点のエコー信号をサンプリングするに際し、周波数エンコード方向に平行なサンプリングを位相エンコード方向に繰り返す(以下、「直交系(Cartesian)サンプリング法」という)ためである。
体動による位置ずれを補正する方法としては、一般的に、相関関係により被検体の動き量を算出し補正する手法(以下、相関法と呼ぶ)があり、例えば下記の非特許文献1に開示されている。
Takizawa et.al.,Nuclear magnetic resonance imaging method and device,USP6,541,970
しかし上記相関法で動き量の算出精度を向上するためには、繰り返し演算回数を増加する必要がある。つまり、この相関法の演算は、基準となるデータに対して、取得したデータの移動量を後処理で少しずつずらしながら、相関値が最少となるものを探す演算を繰り返すため、算出精度を向上するためにはずらしの単位量を微少にする必要があり、その反面、演算回数が増加して処理時間が長くかかる。また、併進のみでなく回転運動を補正するには、二次元的に演算を行う必要があるため、さらに計算時間がかかる。
一方、下記の非特許文献2には、全計測を複数のブロックに分割し、各ブロックを異なるk空間の回転角で計測するハイブリッドラディアル法(図1(c))が開示され、回転移動と平行移動による体動をそれぞれ相関法又は相関法と同様の手法を用いて補正することが記載されている。しかしハイブリッドラディアル法では、回転移動のみを補正する場合でも、回転した画像を作成する処理(グリッティング)と相関計算とを検出精度で決まる繰り返し回数(例えば100回)繰り返す必要があるため、処理速度は非常に遅くなる。検出精度を高めようとすると更に処理速度は低下する。この問題は、k空間を放射線状に計測するラディアル法(図1(b))でも同様である。
James G.Pipe,Motion Correction With PROPELLER MRI:Application to Head Motion and Free−Breathing Cardiac Imaging,Magnetic Resonance inMedicine 42:963−969(1999)
そこで本発明では、ハイブリッドラディアル法或いはラディアルサンプリング法において、高速かつ高精度に被検体の回転及び平行移動に起因する体動を補正することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は次のように構成される。
(1)(a)被検体からのエコー信号を計測する工程であって、k空間の原点を通る計測軌跡を含む単位k空間データを取得する単位計測工程と、
(b)前記k空間の座標軸に対する前記計測軌跡の角度を変えて前記単位計測工程を繰り返すことによって、前記被検体の画像の再構成に必要な全k空間データを取得する単位計測繰り返し工程と、
(c)前記単位計測工程でそれぞれ取得した各単位k空間データを共通のk空間に再配置する再配置工程と、
(d)複数の単位k空間データの中から基準とする単位k空間データを選択する基準選択工程と、
(e)前記基準単位k空間データの取得時と他の単位k空間データの取得時との間における前記被検体の体動量を検出して、前記体動が画像に及ぼす影響を除去するように、他の単位k空間データを体動補正する体動補正工程と、
(f)前記体動補正工程(e)を繰り返して、全ての前記他の単位k空間データに対して前記体動補正を行う体動補正繰り返し工程と、
(g)前記基準k空間データ及び体動補正後の他の単位k空間データを共通のk空間上で合成した後、画像を再構成する画像再構成工程と、
を含む磁気共鳴イメージング方法において、
前記体動補正工程(e)は、前記基準単位k空間データと前記他の単位k空間データの低空間周波数領域の少なくとも一部のデータを抽出して相互の位相差を求め、当該位相差から前記体動量を検出する。
本発明の磁気共鳴イメージング方法によれば、抽出された一部のデータの位相差から体動量を検出するので、相関法による繰り返し処理を必要とせず、体動補正に必要な演算量を低減することができ、高速かつ高精度に体動補正を行うことができる。
(2)好ましくは(1)に記載の磁気共鳴イメージング方法において、前記体動補正工程(e)は、
(h)前記低空間周波数領域から第1のデータ配列を抽出して、前記体動量の回転移動成分を検出する回転移動成分検出工程と、
(i)前記回転移動成分を補正する回転移動成分補正工程と、
(j)前記低空間周波数領域から第2のデータ配列を抽出して、前記体動量の平行移動成分を検出する平行移動成分検出工程と、
(k)前記平行移動成分を補正する平行移動成分補正工程と、
を含む構成にすることができる。
これにより、計測空間にて被検体の体動量を回転と平行移動の成分毎に算出して補正を行うことができるため、高精度な体動補正を行うことができる。
(3)好ましくは(2)に記載の磁気共鳴イメージング方法において、
前記第1のデータ配列として、前記k空間の原点を囲む所定半径の円周上の少なくとも一部のデータを用いる。
(4)また、好ましくは(3)に記載の磁気共鳴イメージング方法において、
前記回転移動成分検出工程は、前記第1のデータ配列をフーリエ変換した後に位相差を求め、当該位相差の一次変化から前記回転移動成分を検出する。
(5)また、好ましくは(2)に記載の磁気共鳴イメージング方法において、
前記回転移動成分補正工程(i)は、体動補正すべき単位k空間データに対し、当該単位k空間データについて検出された回転移動成分と同量であって逆方向の回転移動を加える。
(6)また、好ましくは(2)に記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
前記第2のデータ配列は、前記低空間周波数領域内の前記原点を通る線分上のデータであり、
前記平行移動成分検出工程(j)は、前記第2のデータ配列から位相差を求め、当該位相差にフィッティングされた一次直線から前記線分方向の平行移動成分を検出する。
(7)また、好ましくは(2)記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
前記第2のデータ配列は、前記低空間周波数領域内の前記原点を含む領域のデータであり、
前記平行移動成分検出工程(j)は、前記第2のデータ配列から位相差を求め、当該位相差にフィッティングされた一次平面から平行移動成分を検出する。
(8)また、好ましくは(2)記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
前記平行移動成分補正工程(k)は、体動補正すべき単位k空間データに対し、当該単位k空間データについて検出された平行移動成分がキャンセルされるように位相回転を与える。
(9)また、好ましくは(2)記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
前記再配置工程(c)を、回転移動成分補正工程(i)における回転移動補正と同時に実行する。
これにより、再配置工程を省略することができ、画像再構成のための演算量を低減できる。
(10)また、好ましくは(2)記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
前記基準選択工程(d)は、前記体動補正工程(e)より前に実行され、前記体動補正繰り返し工程(f)は省略され、
前記体動補正工程(e)は、前記単位計測工程(a)と前記単位計測繰り返し工程(b)との間に実行され、検出した前記体動量に対応して、少なくとも前記体動を検出した単位k空間データを補正し且つ前記単位計測繰り返し工程(b)で次に行う前記単位計測工程(a)の計測条件を変更し、
前記単位計測繰り返し工程(b)は、前記変更された計測条件で前記単位計測工程(a)を行うことにより前記エコー信号を計測する。
この磁気共鳴イメージング方法によれば、検出した体動量に対応して、その後の単位計測工程の計測条件を変更するので、より体動アーチファクトを抑制した画像を形成することができる。
(11)また、好ましくは(10)記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
前記体動補正工程(e)は、検出した前記体動量の回転移動成分に対応して、前記単位計測工程における前記k空間の座標軸に対する計測軌跡の角度を変更する。
(12)また、好ましくは(10)記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
前記体動量補正工程(e)は、検出した前記体動量の平行移動成分に対応して前記単位計測工程におけるエコー信号の受信周波数及び受信位相のうち少なくとも一方を変更する。
(13)また、好ましくは(10)記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
前記体動量補正工程(e)は、検出した体動量に基き、当該体動量が検出された単位k空間データを補正する。
(14)また、好ましくは(1)記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
前記単位計測工程は、前記k空間の低空間周波数領域から高空間周波数領域に亘って所定の幅を有する単位領域であって、複数の平行な計測軌跡からなる単位領域のk空間データを計測する。
(15)また、好ましくは(1)記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
前記単位計測工程は、前記原点を通る複数の放射線状直線上のk空間データを計測する。
(16)また、本発明の別の態様としては、
被検体に静磁場を印加する静磁場発生手段と、
傾斜磁場を印加する傾斜磁場発生手段と、
前記被検体内の原子核スピンに核磁気共鳴を誘起する高周波磁場パルスを照射する高周波磁場発生手段と、
核磁気共鳴により放出されるエコー信号を検出するエコー信号受信手段と、
前記エコー信号を用いて画像を再構成する演算を行う画像再構成手段と、
前記エコー信号のデータが配置されるk空間を、その原点を通る計測軌跡を有するブロックであって前記k空間の座標軸に対する前記計測軌跡の角度が互いに異なる複数のブロックに分割して計測するように、前記傾斜磁場発生手段、高周波磁場発生手段及びエコー信号受信手段を制御する計測制御手段と、
各ブロックのデータを共通のk空間に再配置して合成する手段と、
基準とするブロックと他のブロックの計測の間に生じた前記被検体の体動量を検出して、前記体動が画像に及ぼす影響を除去するように、前記他のブロックのデータを体動補正する体動補正手段とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
前記体動補正手段は、前記基準ブロックと前記他のブロックにおける低周波計測領域の少なくとも一部のデータを抽出して相互の位相差を求め、当該位相差から前記体動量を検出する。
(17)好ましくは(16)記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記体動補正手段は、前記体動量の回転移動成分を検出して該回転移動成分を補正する回転移動成分補正手段と、前記体動量の平行移動成分を検出して該平行移動成分を補正する平行移動成分補正手段とを備える。
(18)また、好ましくは(17)記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記回転移動成分補正手段は、体動補正すべきブロックのデータに対し、当該ブロックのデータについて検出された回転移動成分と同量であって逆方向の回転移動を加える。
(19)また、好ましくは(17)記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記平行移動成分補正手段は、体動補正すべきブロックのデータに対し、当該ブロックのデータについて検出された平行移動成分がキャンセルされるように位相回転を与える。
(20)また、好ましくは(16)記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記体動補正手段は、前記体動量に対応して前記エコー信号の計測条件を変更し、
前記計測制御手段は、変更された計測条件でエコー信号を計測する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一符号を付けた要素は同一機能を有するものであり、その繰り返しの説明は省略する。
[装置の概要]
図2は本発明によるMRI装置の全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、核磁気共鳴(NMR)現象を利用して被検体の断層画像を得るもので、図2に示すように、静磁場発生系2と、傾斜磁場発生系3と、送信系5と、受信系6と、信号処理系7と、シーケンサ4と、中央処理装置(CPU)8とを備えて構成される。
静磁場発生系2は、被検体1の周りの空間にその体軸方向または体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生させるもので、被検体1の周りに永久磁石方式または常電導方式あるいは超電導方式の磁場発生手段が配置されている。
傾斜磁場発生系3は、X,Y,Zの3軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源10とから成り、後述のシーケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動することにより、互いに直交する所望の3方向の傾斜磁場Gs,Gp,Gfを被検体1に印加する。例えば、X,Y,Zのいずれかの1方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面を設定し、残り2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)を印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。
シーケンサ4は、高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」という)と傾斜磁場パルスを所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する制御手段で、CPU8の制御で動作し、被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系5、傾斜磁場発生系3、および受信系6に送る。パルスシーケンスは撮像方法によって決まる種々のものがあり、本発明ではラディアルサンプリング法或いはハイブリッドラディアル法を採用したパルスシーケンスが実行される。
送信系5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるためにRFパルスを照射するもので、高周波発振器11と変調器12と高周波増幅器13と送信側の高周波コイル14aとから成る。高周波発振器11から出力された高周波パルスをシーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器12により振幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器13で増幅した後に被検体1に近接して配置された高周波コイル14aに供給することにより、電磁波(RFパルス)が被検体1に照射される。
受信系6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル14bと増幅器15と直交位相検波器16と、A/D変換器17とから成る。送信側の高周波コイル14aから照射された電磁波によって誘起される被検体1の応答の電磁波(MR信号)が被検体1に近接して配置された高周波コイル14bで検出され、増幅器15で増幅された後、シーケンサ4からの指令によるタイミングで直交位相検波器16により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器17でディジタル量に変換されて、信号処理系7に送られる。
信号処理系7は、光ディスク19、磁気ディスク18等の外部記憶装置と、CRT等からなるディスプレイ20とを有し、受信系6からのデータがCPU8に入力されると、CPU8が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体1の断層画像をディスプレイ20に表示すると共に、外部記憶装置の磁気ディスク18等に記録する。
なお、図2において、送信側及び受信側の高周波コイル14a,14bと傾斜磁場コイル9は、被検体1の周りの空間に配置された静磁場発生系2の静磁場空間内に設置されている。
現在MRI装置の撮影対象スピン種は、臨床で普及しているものとしては、被検体の主たる構成物質であるプロトンである。プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和現象の空間分布を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3次元的に撮影する。
[撮像方法]
次にこのような構成におけるMRI装置による撮像方法について説明する。
[第1の実施形態]
この実施形態では、ハイブリッドラディアル法による撮像を行い、これにより取得したデータについて体動補正を行い画像を再構成する場合を説明する。
ハイブリッドラディアル法による撮像では、k空間を複数のブロック(単位領域)に分割し、各ブロックを異なるk空間の回転角で計測し、ブロック内で計測されるエコー信号に位相エンコードを付与する(図1(c))。ハイブリッドラディアル法を用いたグラディエントエコーパルスシーケンスを図3に示す。図中、RF,Gs,Gp,Gr,A/D,echoはそれぞれ、RFパルス、第1の方向(スライス)の傾斜磁場、第2の方向の傾斜磁場、第3の方向の傾斜磁場、A/D変換、エコー信号の時間軸を表す。301はRFパルス、302はスライス選択傾斜磁場パルス、303、304は周波数エンコードのパルス領域、305、306は位相エンコードのパルス領域、307はサンプリングウインド、3081〜3084はエコー信号、309は繰り返し時間(RFパルス301の間隔)である。
図3に示すパルスシーケンスでは、計測310を4つのブロック(ブレードとも呼ばれる)309−1〜309−4に分割し、それぞれのブロック内で5個のエコー信号を取得する場合を例示している。ブロック309−1〜309−4毎に異なるk空間上の回転角となるように、傾斜磁場出力を設定し、それぞれのブロック309−1〜309−4内では、位相エンコードパルスを付加している。具体的には、傾斜磁場303、304は回転角度に応じて出力が変化するように構成され、その前に印加される傾斜磁場305、306で位相エンコード量を付加される。そして、第1のブロック309−1内で位相エンコード量305−1の異なる5つのエコー信号3081−1〜3081−5を取得した後、第2のブロック309−2に移行して、位相エンコード量305−2及び306−2の異なる5つのエコー信号3082−1〜3082−5を取得する。この操作を第3のブロック309−3、第4のブロック309−4についても同様に行い、エコー信号3083−1〜3083−5、3084−1〜3084−5を取得し、画像再構成に必要な全てのエコー信号を取得する。
図示する例では、ブロック309−1はKx軸に、ブロック309−3はKy軸に平行となるようにシーケンスを実行している(ブロック309−1とブロック309−3は互いに直交する)ため、傾斜磁場306−1と305−3には位相エンコード成分が含まれず、出力が一定である。
このようにして取得したエコー信号を、k空間に配置した結果は図1(c)に示したようになる。この場合では、各ブロック309−1〜309−4毎に、角度φで回転し、位相エンコード量が異なる5個のエコー信号からなるデータ401−1〜401−4が得られる。この回転角度φは、ブロック数をnとするとφ=2π/nである。
次に得られたデータ401−1〜401−4をグリッディング処理する。グリッディング処理とは、非直交系サンプリングで取得したデータをk空間の格子点の座標に再配置する処理である。即ち、k空間400は、図4に黒丸で示すように規則正しい格子点の座標を有する。しかし、非直交系サンプリングで取得したデータ、例えばデータ401−2はk空間に対して異なる軌跡(座標)を通るので、白丸で示すサンプリングされたデータはk空間の格子点座標と一致しない。グリッディング処理では、これらサンプリングされたデータ(図中の白丸)を用いて、補間処理により規則正しい格子点座標(図中の黒丸)にデータを再配置する。なお、グリッディング処理については、例えばJ.I Jackson et.al.,Selection of a Convolution Function for Fourier Inversion Using Gridding,IEEE Trans.Med.Imaging,Vol.10,PP.473−478,1991などに紹介されており、sinc関数やKaiser−Bessel関数の補間用関数を用いて行うことができる。
こうして取得したデータのグリッディングが終了したならば、ブロックのデータ間の体動補正を行う。図5に補正手順を模式的に示す。体動補正は、回転補正501(ステップ503〜506)及び平行移動補正502(ステップ507〜509)とからなり、まず複数のブロックのうちの一つを基準ブロックとして基準ブロックのデータに対する他のブロックのデータを回転補正し、次いで回転補正されたデータについて平行移動補正を行う。
回転補正501では、まず各ブロックの計測の間に生じた体動回転量を検出するためのデータ配列を作成する(ステップ503)。データ配列は、各ブロックのデータが重なり合う領域(共通領域)から体動(回転)を反映したデータを抽出し作成する。本実施形態ではデータ配列を作成するために、k空間原点を中心とする所定の半径Rの円周上のデータを抽出する。
このステップ503の詳細について、図6を用いて説明する。図6(a)〜(d)は、各ブロックのk空間データ401−1〜401−4を模式的に示したものであり、灰色部分がデータを取得した領域である。このとき、k空間の低周波領域に、開始点Aから終了点Bまでの円状の軌跡610に沿ってデータを選択し、この円周上のデータを円周の回転角を横軸として配列したデータ配列を作成する。各ブロックについて作成したデータ配列を開始点Aと終了点Bが一致するように配置したものを図6(e)に模式的に示す。図中、横軸はk空間原点を中心とする円周上の位置k、縦軸は信号強度を示し、611−1〜611−4はそれぞれ401−1〜401−4から抽出した円周上のデータ配列を表したものである。
画像空間での回転は、k空間での回転と対応するので、被検体の動きにより画像に回転が生じると、各ブロックで作成した円周上のデータ配列611−1〜611−4に位置(k方向)のシフトが生じる。すなわち回転方向の体動がなければ、図6(e)のデータ配列611−1〜611−4は同じk空間座標値のデータであるので、重なるはずであるが、回転方向の体動があるとk方向にずれが生じる。
このように各ブロックについてデータ配列611−1〜611−4を作成したならば、次いで、一つのブロック(例えばブロック1)のデータ配列611−1を基準として、その他のデータ配列611−2〜611−4のk方向のシフト量、即ち回転方向のシフト量(回転量)を求め、これを補正する(ステップ504)。このシフト量Δkは、フーリエ変換後の空間での位相変化と対応するため、この性質を利用して回転量を算出する。
このことを図7を参照して説明する。図7(a)は、横軸を位置(X)、縦軸を信号強度(I)としたエコー信号のプロジェクションを模式的に示したものである(位置の範囲は、1≦x≦Xとする)。ここでプロジェクション701−1が、Δxだけ平行移動しプロジェクション701−2へ移行したとする。図7(b)は、これら2つのプロジェクションをフーリエ変換し、横軸を時間(t)、縦軸をプロジェクションの移動量Δxに対応した信号の位相値として示したものである。
このとき、移動前のプロジェクション701−1に対しては、移動量が0であるので、位相702−1も0となる。これに対し、移動後のプロジェクション701−2に対しては、移動量Δxに対応して位相702−2が回転する。この位相と移動量Δxとは式(1)で表される。
θ(t)=2π(Δx/X)t (1)
上記データ配列の位置ずれについても同様の関係が成り立ち(次式(2))、データ配列をフーリエ変換した後のデータの位相差を求めることにより、次式(2)により、ずれΔkを求めることができる。
θ(l)=2π(Δk/K)l (2)
ここでKは円周の長さ、lはkをフーリエ変換したデータの次元を表す。
このため、まず各データ配列611−1〜611−4をフーリエ変換し、基準となるデータ配列611−1のフーリエ変換後データと、その他のデータ配列611−2〜611−4をフーリエ変換したデータとの位相差を算出する。
データ間の位相差の算出は、例えば、フーリエ変換後の複素データをC、Dとしたとき、次式(3)、(4)より、2データ間の複素差分Eを算出し、その差分から位相値θを求めることで算出できる。
Re[E]=(Re[C]×Re[D]−Im[c]×Im[D])/|D| (3)
Im[E]=(Im[C]×Re[D]+Re[c]×Im[D])/|D| (4)
(ここで、Re[],Im[]はそれぞれデータの実部、虚部を表し| |は絶対値を表す)、
θ=arc
tan(Im[E]/Re[E]) (5)
図6(f)は、算出した各ブロックのデータの位相差を模式的に示したものである。612−2〜612−4は、基準となる円周上のデータ配列611−1に対する、他のデータ配列611−2〜611−4のそれぞれの位置ずれ(回転方向のずれ)に対応した位相差である。前述したように、k方向のシフト量Δkに対する位相回転は、前述の式(2)で与えられ、この式(2)から位相差の傾き(2π×Δk/K)を求めることができる。ここで位相差の傾きを
Δp=2π×Δk/K (6)
とすると、k方向のシフト量Δkは、
Δk=Δp×K/2π (7)
となる。このシフト量Δkは、Rを円周(601)の半径として角度(ラディアン)で表すと、
Δφ=Δk/R (8)
となる。円周の長さKは
K=2πR (9)
であるから、式(7)〜(9)より、回転方向のずれ(回転量)は
Δφ=Δk/R=Δp×K/2πR=Δp (10)
となる。以上の計算をデータ配列611−1を基準として各データ配列611−2〜611−4について実行することにより、各ブロックにおける回転量(Δφ)505−1〜505−3を算出できる。
次に算出した回転量Δφ(505−1〜505−3)を用いて、それぞれのブロックのデータ401−2〜401−4を回転補正する(ステップ506)。回転補正501では、各ブロックで求めた回転量505−1〜505−3に応じて、各ブロックのk空間データ401−2〜401−4をグリッディングにより回転することで、体動のうち回転成分を補正できる。回転補正されたデータは、平行移動の補正502に渡される。
平行移動の補正では、基準ブロックのk空間データ401−1と、回転補正後の各ブロックのデータを用いて位相差を算出する(ステップ507−1〜507−3)。位相の回転量(位相量)はk空間データ同士の計算で求めることができ、具体的にはk空間の複素データに対し前述の式(3)〜(5)を当てはめることにより求めることができる。
こうして算出した位相量508−1〜508−3には、基準ブロックのデータ401−1を計測した時点に対する、それぞれのブロックのデータ401−2〜401−4計測時における被検体の平行移動に起因する位相変化が含まれているので、データ401−2〜401−4をこれら位相量508−1〜508−3で補正することにより、2次元的な平行移動を除去したデータ411−1〜411〜3が得られる。
位相差の算出には、計測データ全部を用いる必要はなく、計測データの一部を用いて算出することができ、好適には同一領域のデータであって低域データを用いる。また2方向(例えばx軸方向及びy軸方向)の移動成分からなる平行移動量を2方向のそれぞれについて算出することも、各成分に分けることなく算出することも可能である。図8(a)、(b)に、平行移動量を求めるためのデータ配列の一例を示す。
図8(a)は、2方向(x軸方向及びy軸方向)の平行移動量をそれぞれ求めるためデータ配列を示す図である。図示する例では、位相差を算出するためにkx方向、ky方向の原点を通る線分データ801、802を、基準ブロックのデータ及び各ブロックデータから抽出して、位相差を求める。ここで一次関数で表される位相回転のみが位置シフトに起因する成分であるので、算出された位相差を一次関数でフィッティングする。各ブロックデータ(k空間データ)を、各方向に一次関数で求められる位相量だけ逆位相回転させる。これにより2方向について平行移動を除去したデータ411−1〜411〜3が得られる。
図8(b)は、全体としての平行移動量を一度に求めるためのデータ配列を示す図である。図示する例では、原点を含む低域データ803を、基準ブロックのデータ及び各ブロックデータから抽出して位相差を求め、一次平面フィッティングする。各ブロックデータ(k空間データ)を、一次平面関数で求められる位相量だけ逆位相回転させることにより2方向について平行移動を除去したデータ411−1〜411〜3が得られる。
このようにk空間で算出した位相差をk空間データからそのまま除去することにより1ピクセル以内の平行移動でも精度良く検出し補正することができる。また求めた位相差を一次関数或いは一次平面関数でフィッティングすることにより、補正精度を向上することができる。
なお平行移動の補正は上記方法のほか、位相差をピクセルのシフト量に換算して、画像データを補正する方法もあり、本発明においては、そのいずれを採用することも可能である。またステップ504及びステップ507で算出した位相には、通常ノイズ成分が多く含まれるので、好適には、メディアンフィルタやスムージング処理を適用し、ノイズ成分を除去することで補正の精度が向上する。
以上のようにして回転補正(501)及び平行移動補正(502)が終了したならば、最後に、基準に設定した第1ブロックのk空間データ401−1と、各ブロックの補正後のk空間データ411−1〜411−3を結合し(ステップ510)、最終的なk空間データ420を作成する。
以上説明したように本実施形態によれば、各ブロックの計測データから抽出し、作成した参照データ(データ配列)を用いて簡単な手法で各ブロック間に生じる体動の回転成分を補正することができるので全体として体動補正に必要な演算量を大幅に削減することができる。
一般に相関法では、検出精度を設定した後、それぞれのピッチで比較のためのデータを作成し、それと動きがない参照データとの相関係数が最小となるように移動量を求めるので、例えば、検出範囲を±5ピクセル、検出ピッチを0.1ピクセルとした場合、100回(5×2×(1/0.1))の繰り返し演算が必要である。これに対し、本発明では1回の位相差計算で同じ0.1ピクセル単位の移動量を検出することができる。このような条件で、前述の非特許文献2に記載された相関法で体動補正する場合と本発明により体動補正する場合を比較すると、前者では、回転移動補正について[(回転した画像作成+相関計算)×100回]、平行移動補正について[(平行移動した画像作成+相関計算)×100×2軸]の計算が必要となるが、本発明の方法によれば、回転移動補正については、[位相差計算+傾き計算]、平行移動補正について[(位相差計算+傾き計算)×2軸]となり、大幅に(1/100以下)に演算量が低減される。
[第2の実施の形態]
次に本発明の第2の実施形態を説明する。
本実施形態においてもハイブリッドラディアル法の撮像により複数のブロックのデータを取得することは第1の実施形態と同じであり、ここでも一例として4つのブロックの計測を行った場合を説明する。図9に本実施形態における補正手順を示す。
本実施形態と第1の実施形態(図5)との違いは、図3のパルスシーケンスにおいて各ブロック309−1〜309−4で取得したエコー信号3081〜3084を画像用の直交座標系にグリッディングせず、縦軸を位相エンコード量、横軸を読み出し傾斜磁場の量として、それぞれ異なる座標系に配置したデータ405−1〜405−4を用いることである。この場合、それぞれのブロックのデータ405−1〜405−4は、取得したエコー信号を位相エンコード量に応じて平行に並べて配置したものとなる。
第2の実施形態でも第1の実施形態と同様に、体動補正は回転補正901と、平行移動補正502から構成される。回転補正901では、第1の実施形態と同様に、基準となるブロックの取得データ405−1と、それ以外のブロックの取得データ405−2〜405−4との回転量を求めるため、円周上のデータ配列を作成し(ステップ503−1〜503−4)、次いで、それぞれのブロックの回転角を算出する(ステップ504−1〜504−3)。このとき、算出した回転量902−1〜902−3には、被検体の体動に起因する回転量と、シーケンスで設定したそれぞれのブロックの回転角が含まれる。
そこで、算出した回転量902−1〜902−3を用いて、各ブロックで取得したエコー信号3081〜3084を画像用のk空間にグリッディングする。これによりグリッディングと同時に体動の補正が行える。それに続く平行移動補正502は、第1の実施形態と同様に処理する。本実施形態では、取得したデータをグリッディングせずに、直接回転量を算出するため、画像再構成に必要なグリッディング回数を低減でき、画像再構成時間を短縮できる。
[第3の実施形態]
以上、説明した第1及び第2の実施形態では、ハイブリッドラディアル法による撮像方法を採用した場合を説明したが、本発明はラディアル法による撮像方法にも適用することが可能である。このような実施形態を以下に説明する。
ラディアルサンプリング法を用いたグラディエントパルスシーケンスを図10に示す。ラディアルサンプリング法では直交系サンプリング法とは異なり、位相エンコード傾斜磁場の軸Gpにも周波数エンコード傾斜磁場905と同様の傾斜磁場904を印加するとともに、パルスシーケンスの各繰り返し907毎にGp,Gr軸に印加する傾斜磁場904,905の振幅を変える。パルスシーケンスの各繰り返し907で傾斜磁場904,905の振幅を異ならせることで、図1(b)に示すようなk空間の略一点を中心として放射状に回転したデータを取得できる。
図1(b)は、907を12回繰り返し、それぞれ906−1〜906−Cのエコー信号を取得した場合である。この場合、k空間を均等に埋めるために必要な回転角ψは、
ψ=π/12
であり、このようなサンプリングを行うため、Gp、Gr軸の傾斜磁場出力GP、GRは、直交系サンプリング法で用いる周波数エンコード傾斜磁場の出力をG、繰り返し番号をn(1≦n≦12)とした時、
GP(n)=G×sin(ψ×(n−1))
GR(n)=G×cos(ψ×(n−1))
である。
本実施形態では、このようなラディアルサンプリングの回転の開始角をずらして複数回を行い、複数回の計測によって取得したデータを合成して一枚の画像を再構成する。逆に言うと、一枚の画像を得るためのラディアルサンプリング法によるk空間データを、回転の開始角(角度オフセット)が異なる複数のブロックに分けて取得する。
以下、図11を参照して本実施形態を説明する。図では、一例として一枚の画像再構成用のデータを4つのブロックに分けて撮影を行い、各ブロック113−1〜113−4では、それぞれ12個のエコー信号を取得する場合を示している。図中、(b)〜(e)は、各ブロック113−1〜113−4で取得したエコー信号を、k空間に配置した状態を模式的に示している。各ブロック113−1〜113−4内では、取得するエコー信号の数及び回転角ψは同じであるが、それぞれ回転の開始角(角度オフセット)114が異なる。
各ブロック113−1〜113−4で取得したエコー信号は信号結合処理115にて結合され、最終的なk空間データ116が作成される。このとき、各ブロック113−1〜113−4で回転のオフセット角114−1〜114−4が異なることから、k空間データ116は、エコーが重複することなく密にサンプリングできる。
本実施形態では、この信号結合処理115に先立って、各ブロックの計測と計測との間に生じた体動(回転と平行移動)を補正する。本実施例でも体動補正は、回転補正と平行移動補正とからなり、最初に回転補正をすることは上述した第1の実施形態と同じである。即ち、まず各ブロックのデータをグリッディングして直交系のk空間データとして再配置した後、座標の原点を中心とする所定の円周上のデータ配列を作成する。ラディアルサンプリング法では、k空間の中心(ラディアルサンプリングの回転中心)からの半径をRとしたとき、
Np≧2×R×π
の関係を満たすエコー数Npを取得すれば、k空間の半径Rの位置における円周上のデータ配列を作成可能である。各ブロック113−1〜113−4内では、k空間の低空周波数領域が密にサンプリングされているので、各ブロック内で取得したエコー数Np(図11の例では12)から、上式で表す半径Rを算出し、開始点Aから終了点Bまでの円周上のデータを抽出し、横軸を回転角方向とするデータ配列を作成する。開始点A及び終了点Bは、それぞれ全てのブロックにおいて同じk空間座標の点である。円周上のデータ配列作成後は、第1の実施形態における回転補正501と同様に、データ配列をフーリエ変換したデータについて基準ブロックとそれ以外のブロックとの位相差を算出し、この位相差の傾きから回転量を求め、各ブロックのデータを補正する。
回転補正後は、第1の実施形態の平行移動補正502と同様に平行移動補正を行い、補正後のk空間データを作成する。補正後のk空間データを信号結合し、画像用のk空間データ116を得る。
本実施形態によれば、ラディアルサンプリング法による撮像方法においても、ハイブリッドラディアル法の場合と同様に、高速で高精度の体動補正を行なうことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、以上の実施形態で開示された内容にとどまらず、本発明の趣旨を踏まえた上で各種形態を取り得る。例えば、上記実施形態ではグラディエントエコーパルスシーケンスについて記載したが、ラディアルサンプリング法及びハイブリッドラディアル法はパルスシーケンスの種類には依存せず、SEパルスシーケンス、FSEパルスシーケンス、EPIパルスシーケンスなどに適用できる。
また、ラディアルサンプリング法及びハイブリッドラディアル法の実施例として、二次元面内のGr軸、Gp軸でk空間の回転を行う場合について説明したが、Gr軸、Gp軸は撮影空間のX、Y、Zの任意の軸と対応させることが可能であり、オブリーク撮影やオフセンター撮影も実行できる。更に、三次元球内での回転を行うこともできる。
さらにハイブリッドラディアル法ついて、ブロック数が4の場合を説明したが、実際の撮影では、ブロック数とブロック内のエコー数は任意に設定することができ、この場合も同様の処理を行い、同様の効果を得ることができる。ラディアルサンプリング法についても、取得するエコー数及び回転角、セグメント数は任意に設定することができる。
また上述した実施形態では、回転量を求めるためのデータ配列として、円周上にある全データを用いることを説明したが、データ配列は回転方向のデータのずれが検出できるようなデータであればよく、k空間の中心を含む共通する領域の同じ座標のデータであればよい。例えば円周上のデータの一部、半円部分や円周上のデータを間引いたものでもよい。さらに一列のデータではなく、一定の幅を持つ領域のデータを用いてもよい。この場合には、同一半径方向のデータを加算したものを用いる。
更に、ダイナミック撮影やフルオロスコピーのような連続撮影や、これら連続撮影時にk空間の一部のデータを更新する、エコーシェア法に本発明を適用することも可能である。
本実施形態による撮像方法は、回転量を求める計算をきわめて短時間で行うことが可能であるので、例えば図3に示す計測310を連続して繰り返す場合には、2つのブロック間について求めた回転量を次のブロック或いはさらに先のブロックの計測に反映させることも可能である。
[第4の実施形態]
図12は、第1の実施形態の撮像方法を応用した連続撮像方法の実施形態を示す図である。図中、1101は各ブロックの計測を示し、1102は各ブロックの取得データから作成したデータ配列を示し、1103は基準ブロック(ここではブロック1)を計測したときからの体動の回転成分を算出した回転量、1104は体動補正、1105は回転量1103を用いた位置の更新処理を示している。
ブロック1の計測1101−1とブロック2の計測1101−2が終了した時点で、それぞれの取得データを用いてデータ配列1102−1、1102−2を作成し、回転量1103−1を求めること、またこの回転量に基き回転補正するとともに回転補正されたデータを平行移動補正することは図5の場合と同じである。但し、この実施形態ではブロック1(基準ブロック)とブロック2との間に生じた回転量を解消するようにブロック3の計測位置,即ち回転角度を調整する。即ち、ブロック1とブロック2との回転量がΔφであったとすると、ブロック3では、本来はky軸に平行な方向にk空間データを取得するように図3の位相エンコード方向傾斜磁場303及び周波数エンコード方向傾斜磁場304が決められているが、ky軸に対して−Δφ傾いた方向となるように傾斜磁場303、304を調整する。
すなわち位相エンコード傾斜磁場Gp及び周波数エンコード傾斜磁場Grの傾斜磁場出力GP、GRは、直交系サンプリングで用いる周波数エンコード傾斜磁場の出力をG、ブロック数nの場合、
GP(n)=G×sin(ψ×(n−1))
GR(n)=G×cos(ψ×(n−1))
であるところ、
GP(n)=G×sin(ψ×(n−1)−Δφ)
GR(n)=G×cos(ψ×(n−1)−Δφ)
とする。但し取得データは本来の傾斜磁場強度で決められるk空間座標に配置される。これによりブロック3のデータは、ブロック2計測までの回転の影響を含まないデータとなる。
ブロック3の計測が終了したならば、その取得データからデータ配列1102−3を作成するとともに基準ブロックのデータから作成したデータ配列1102−1から回転量1103−2を求め、この回転量1103−2に基き回転補正するとともに回転補正されたデータを平行移動補正する。また回転量1103−2とブロック1とブロック2との回転量1103−1とを加算した回転量を用いて、ブロックの計測における回転角度を決定する。
以下、同様に直前に算出されたそれまでの回転量に基いて計測すべきブロックの傾斜磁場の条件を変更することにより、計測の時点でそれまでの体動(回転)の影響を含まないデータを取得することができる。
なお、図12の実施形態では、回転量のみを用いて後続の計測における傾斜磁場強度を制御する場合を説明したが、さらに図5の平行移動補正ステップ502で算出した平行移動量(或いは位相量)を用いて、その後の計測の条件を変更することも可能である。この場合には、平行移動量に対応してエコー信号を受信する受信位相および周波数のうち少なくとも一方を変更する。
平行移動の場合の計測条件の変更について、ハイブリッドラディアルシーケンスの場合を例に説明する。ハイブリッドラディアルシーケンスにおける各ブロックのk空間のkx軸との回転角をφ(b)(bはブロック番号で、ブロック数をBとするとき、1≦b≦Bである)とし、画像空間におけるx軸方向及びy軸方向の移動量をそれぞれΔx、Δyとすると、周波数は各ブロックで設定する周波数f(b)に対して、次式に従い変更する。
Figure 2005023108
式中、γは磁気回転比、Gは読み出し傾斜磁場出力量である。
また位相のシフトは、各ブロック内でE個のエコー信号を取得する場合、エコー番号e(1≦e≦E)のデータ取得時に設定する位相は、元の位相Θ(b,e)に対して次式に従い変更する。
Figure 2005023108
ここでMatは再構成後の画像マトリクス(ピクセル数)である。
このように各ブロックの計測と基準ブロックの計測との間に生じた平行移動量に基きブロックの計測条件を変更することにより、各ブロックで取得されるデータは平行移動量による誤差成分を含まないものとなる。この平行移動量に対応した計測条件の変更はそれのみで実行してもよく、その場合には、上述した第1又は第2の実施形態における体動回転成分の補正と同様の補正処理のみを取得データに施すことにより、体動による誤差を含まず体動アーチファクトが抑制された画像を得ることができる。また平行移動に対応した計測条件の変更と、上述した体動の回転移動成分に応じた計測条件の変更、即ち各ブロックの回転角の変更と併せて実行することにより、取得データの補正を行なわなくても体動アーチファクトが抑制された画像を得ることができる。
なお上記実施形態では、ハイブリッドラディアル法による取得データに適用した場合を説明したが、セグメント化されたラディアルサンプリング法についても、同様に適用することができ、例えば第1ブロックと第2ブロックとの間の回転量を用いて次のブロックの計測における回転量(開始のオフセット量)を補正することも可能である。またそれを平行移動に対応した計測条件の変更と併せて実行することも可能である。
第4の実施形態として、体動の回転成分及び/又は平行移動成分を検出し、それに基づきその後のブロックの計測条件を変更する実施形態を説明したが、このような計測条件の制御は、ブロックのデータの体動補正とは独立して実行することが可能である。例えば、計測条件の制御のみでも体動に基くアーチファクトをある程度低減することは可能である。併せて取得データに対する体動補正も適用すれば更にアーチファクトを低減できる。或いは体動が検出されたブロックのデータを計測条件を制御して再計測してもよい。
本発明によれば、ラディアルサンプリング法、或いはラディアルサンプリング法に位相エンコードを組み合わせたハイブリッドラディアル法に対し、k空間にて被検体の体動量を直接算出し補正を行うことにより、相関法による体動検出の際の繰り返し処理を必要とせず、かつ1ピクセル以内の動きも精度良く検出できるため、高速かつ高精度な体動補正を行うことができる。
サンプリング方法とk空間を説明する図。 本発明が適用されるMRI装置の全体構成を示す図。 本発明が適用されるハイブリッドラディアル法のパルスシーケンスを説明する図。 グリッディングの概念を説明する図。 第1の実施形態における処理手順を説明する図。 第1の実施形態における信号処理(回転補正)を説明する図。 フーリエ変換の数学的な性質を説明する図。 第1の実施形態における信号処理(平行移動補正)を説明する図。 第2の実施形態における処理手順を説明する図。 本発明が適用されるラディアルサンプリング法のパルスシーケンスを説明する図。 第3の実施形態を説明する図。 第4の実施形態を説明する図。
符号の説明
1 被検体、2 静磁場発生系、3 傾斜磁場発生系、4 シーケンサ、5 送信系、6 受信系、7 信号処理系、8 中央処理装置(CPU)、9 傾斜磁場コイル、10 傾斜磁場電源、11 高周波発振器、12 変調器、13 高周波増幅器、14a 高周波コイル(送信側)、14b 高周波コイル(受信側)、15 増幅器、16 直交位相検波器、17 A/D変換器、18 磁気ディスク、19 光ディスク、20 ディスプレイ

Claims (20)

  1. (a)被検体からのエコー信号を計測する工程であって、k空間の原点を通る計測軌跡を含む単位k空間データを取得する単位計測工程と、
    (b)前記k空間の座標軸に対する前記計測軌跡の角度を変えて前記単位計測工程を繰り返すことによって、前記被検体の画像の再構成に必要な全k空間データを取得する単位計測繰り返し工程と、
    (c)前記単位計測工程でそれぞれ取得した各単位k空間データを共通のk空間に再配置する再配置工程と、
    (d)複数の単位k空間データの中から基準とする単位k空間データを選択する基準選択工程と、
    (e)前記基準単位k空間データの取得時と他の単位k空間データの取得時との間における前記被検体の体動量を検出して、前記体動が画像に及ぼす影響を除去するように、他の単位k空間データを体動補正する体動補正工程と、
    (f)前記体動補正工程(e)を繰り返して、全ての前記他の単位k空間データに対して前記体動補正を行う体動補正繰り返し工程と、
    (g)前記基準k空間データ及び体動補正後の他の単位k空間データを共通のk空間上で合成した後、画像を再構成する画像再構成工程と、
    を含む磁気共鳴イメージング方法において、
    前記体動補正工程(e)は、前記基準単位k空間データと前記他の単位k空間データの低空間周波数領域の少なくとも一部のデータを抽出して相互の位相差を求め、当該位相差から前記体動量を検出することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  2. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記体動補正工程(e)は、
    (h)前記低空間周波数領域から第1のデータ配列を抽出して、前記体動量の回転移動成分を検出する回転移動成分検出工程と、
    (i)前記回転移動成分を補正する回転移動成分補正工程と、
    (j)前記低空間周波数領域から第2のデータ配列を抽出して、前記体動量の平行移動成分を検出する平行移動成分検出工程と、
    (k)前記平行移動成分を補正する平行移動成分補正工程と、
    を含むことを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  3. 請求項2記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記第1のデータ配列は、前記k空間の原点を囲む所定半径の円周上の少なくとも一部のデータであることを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  4. 請求項3記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記回転移動成分検出工程は、前記第1のデータ配列をフーリエ変換した後に位相差を求め、当該位相差の一次変化から前記回転移動成分を検出することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  5. 請求項2記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記回転移動成分補正工程(i)は、体動補正すべき単位k空間データに対し、当該単位k空間データについて検出された回転移動成分と同量であって逆方向の回転移動を加えることを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  6. 請求項2記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記第2のデータ配列は、前記低空間周波数領域内の前記原点を通る線分上のデータであり、
    前記平行移動成分検出工程(j)は、前記第2のデータ配列から位相差を求め、当該位相差にフィッティングされた一次直線から前記線分方向の平行移動成分を検出することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  7. 請求項2記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記第2のデータ配列は、前記低空間周波数領域内の前記原点を含む領域のデータであり、
    前記平行移動成分検出工程(j)は、前記第2のデータ配列から位相差を求め、当該位相差にフィッティングされた一次平面から平行移動成分を検出することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  8. 請求項2記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記平行移動成分補正工程(k)は、体動補正すべき単位k空間データに対し、当該単位k空間データについて検出された平行移動成分がキャンセルされるように位相回転を与えることを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  9. 請求項2記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記再配置工程(c)を、回転移動成分補正工程(i)における回転移動補正と同時に実行することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  10. 請求項2記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記基準選択工程(d)は、前記体動補正工程(e)より前に実行され、前記体動補正繰り返し工程(f)は省略され、
    前記体動補正工程(e)は、前記単位計測工程(a)と前記単位計測繰り返し工程(b)との間に実行され、検出した前記体動量に対応して、少なくとも前記体動を検出した単位k空間データを補正し且つ前記単位計測繰り返し工程(b)で次に行う前記単位計測工程(a)の計測条件を変更し、
    前記単位計測繰り返し工程(b)は、前記変更された計測条件で前記単位計測工程(a)を行うことにより前記エコー信号を計測することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  11. 請求項10記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記体動補正工程(e)は、検出した前記体動量の回転移動成分に対応して、前記単位計測工程における前記k空間の座標軸に対する計測軌跡の角度を変更することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  12. 請求項10記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記体動量補正工程(e)は、検出した前記体動量の平行移動成分に対応して前記単位計測工程におけるエコー信号の受信周波数及び受信位相のうち少なくとも一方を変更することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  13. 請求項10記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記体動量補正工程(e)は、検出した体動量に基き、当該体動量が検出された単位k空間データを補正することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  14. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記単位計測工程は、前記k空間の低空間周波数領域から高空間周波数領域に亘って所定の幅を有する単位領域であって、複数の平行な計測軌跡からなる単位領域のk空間データを計測することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  15. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング方法であって、
    前記単位計測工程は、前記原点を通る複数の放射線状直線上のk空間データを計測することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
  16. 被検体に静磁場を印加する静磁場発生手段と、
    傾斜磁場を印加する傾斜磁場発生手段と、
    前記被検体内の原子核スピンに核磁気共鳴を誘起する高周波磁場パルスを照射する高周波磁場発生手段と、
    核磁気共鳴により放出されるエコー信号を検出するエコー信号受信手段と、
    前記エコー信号を用いて画像を再構成する演算を行う画像再構成手段と、
    前記エコー信号のデータが配置されるk空間を、その原点を通る計測軌跡を有するブロックであって前記k空間の座標軸に対する前記計測軌跡の角度が互いに異なる複数のブロックに分割して計測するように、前記傾斜磁場発生手段、高周波磁場発生手段及びエコー信号受信手段を制御する計測制御手段と、
    各ブロックのデータを共通のk空間に再配置して合成する手段と、
    基準とするブロックと他のブロックの計測の間に生じた前記被検体の体動量を検出して、前記体動が画像に及ぼす影響を除去するように、前記他のブロックのデータを体動補正する体動補正手段とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
    前記体動補正手段は、前記基準ブロックと前記他のブロックにおける低周波計測領域の少なくとも一部のデータを抽出して相互の位相差を求め、当該位相差から前記体動量を検出することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  17. 請求項16記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記体動補正手段は、前記体動量の回転移動成分を検出して該回転移動成分を補正する回転移動成分補正手段と、前記体動量の平行移動成分を検出して該平行移動成分を補正する平行移動成分補正手段とを備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  18. 請求項17記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記回転移動成分補正手段は、体動補正すべきブロックのデータに対し、当該ブロックのデータについて検出された回転移動成分と同量であって逆方向の回転移動を加えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  19. 請求項17記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記平行移動成分補正手段は、体動補正すべきブロックのデータに対し、当該ブロックのデータについて検出された平行移動成分がキャンセルされるように位相回転を与えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  20. 請求項16記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記体動補正手段は、前記体動量に対応して前記エコー信号の計測条件を変更し、
    前記計測制御手段は、変更された計測条件でエコー信号を計測することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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