JPWO2004109390A1 - レーザ投射装置 - Google Patents

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研一 笠澄
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Abstract

本発明は、レーザ投射部(40)から出力される変調されたレーザ光をスクリーン上に投影する反射型レーザ投射装置(100)において、スクリーン(110)を構成する反射体(112)を、入射光のうちの、レーザ投射部(40)から投射される赤、青、緑の3色のレーザ光及びその周辺波長帯のみを反射し、それ以外の波長帯の光を透過させる反射特性を有するものとし、これにより、室内照明や屋外からの光の影響で、スクリーン(110)上の映像が見えにくくなるのを防止することができるものである。

Description

本発明は、レーザ投射装置に関し、特にコヒーレント光を利用する光情報分野に使用するレーザ投射装置に関する。
近年、プロジェクタ装置として、投射光にレーザ光を用いたレーザ投射装置が開発されており、WO96/038757には、反射型のレーザ投射装置が開示されている。
以下、このような従来のレーザ投射装置について説明する。
第14(a)図は、従来のレーザ投射装置の構成を示すものである。
従来のレーザ投射装置600は、レーザ光41を出力するレーザ投射部40と、該レーザ投射部40からのレーザ光41が投影されるスクリーン610とを有している。前記スクリーン610は、レーザ光41等の入射された光を反射させる反射体611と、前記反射体611の前面に配置された、光を拡散させる拡散体612とからなり、この拡散体612には、浅い凸凹を持つすりガラスや微小平面レンズ群等が用いられる。
ここで、前記レーザ投射部40は、赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源として赤色レーザ1、青色レーザ2、緑色レーザ3を有している。このレーザ投射部40は、該短波長レーザ光源からの3色のレーザ光P1,P2,P3を反射する、各レーザに対応するミラー51a,52a,53aと、前記3色のレーザ光P1〜P3を変調する光変調部20とを有している。
第14(b)図は、この光変調部20の具体的な構成を示す図である。
上記光変調部20は、各レーザ1,2,3からの光を変調する映像信号Svに従って変調する液晶セル71,72,73と、上記各ミラー51a,52a,53aで反射されたレーザ光P1,P2,P3を反射するミラー51b,52b,53bと、該各ミラー51b,52b,53bで反射されたレーザ光P1〜P3を、対応する液晶セル71,72,73に投射するレンズ系61a,62a,63aとを有している。なお、第14(a)図では、各レーザ光P1〜P3に対応する液晶セル71,72,73は、単に液晶セル7と略記し、各レーザ光P1〜P3に対応するレンズ系61a,62a,63aは、レンズ系6aと略記している。
また、上記光変調部20は、前記液晶セル71,72,73で変調されたレーザ光P1〜P3をそれぞれの光軸を一致させて出力する光学機器8と、該光学機器8から出力されたレーザ光を拡大して前記スクリーン610に照射するレンズ系6bとを有している。
なお、ここでは、前記赤色レーザ1は、半導体レーザの出力光を赤色レーザ光として出力するものであり、青色レーザ2及び緑色レーザ3は、半導体レーザの波長変換を用いて青色レーザ光、及び緑色レーザ光を出力するものである。また、上記スクリーン610としては、通常の水銀ランプを用いたプロジェクターで使用されるゲイン1のスクリーン(サイズ90インチ)を用いている。
次に動作について説明する。
このようなレーザ投射装置600では、各レーザ1,2,3から出力されたレーザ光P1,P2,P3がミラーを介して液晶セル7に投影され、該液晶セルで変調されたレーザ光がスクリーン610上に投影される。
具体的には、赤色レーザ1は連続発光動作しており、ここから出た赤色レーザ光P1はミラー51a,51bで反射され方向を変える。そして、ミラー5で反射された赤色レーザ光P1はレンズ系61aにより液晶セル71に投射され、液晶セル72により映像信号Svに従って変調される。前記液晶セル71で変調された赤色レーザ光P1は光学機器8に入力され、光学機器8から出力された赤色レーザ光P1はレンズ系6bで拡大され、スクリーン610上に投影される。同様に、青色レーザ2及び緑色レーザ3から出力された青色レーザ光P2及び緑色レーザ光P3は、ミラー52a,53a,52b,53b及びレンズ系62a,63aを介して、対応する液晶セル72及び73に投射され、各液晶セルで変調された青色レーザ光P2及び緑色レーザ光P3は、光学機器8及びレンズ系6bを介してスクリーン610上に投影される。
ここで、前記レーザ光が投射される、従来の前記スクリーン610の反射率は、第16図に示されるように、視感度、つまり人間の眼の光に対する感度が著しく落ちる波長(すなわち400nm以下あるいは700nm以上)を除く波長で、ほぼ一律になっている。
このスクリーン610は、人が該スクリーン610の手前(レーザ投射部側)から、該スクリーン610で反射、散乱した光を観察するものであり、スクリーン610全面を全白にしたとき、このスクリーン610は200ルクス程度の明るさとなっていた。
しかしながら、上記のように、レーザ光41をスクリーン610に投射し、該スクリーンで反射されたレーザ光41を、人が該スクリーン610の前面より観測する場合、例えば、第15図に示すように、室内照明30や屋外の光31がスクリーン610に照射されると、黒浮き、つまりスクリーン610上の映像の本来黒いところが白っぽく見える現象が生じてしまうという問題がある。なお、第15図中、32は照明光の反射光、42はレーザ反射光である。
具体的には、室内照明30を点灯したときスクリーン610上の明るさが20ルクスとなる状況では、前記室内照明30を消灯したときにスクリーン610上の映像のコントラストが1000:1であったものが、前記室内照明30の点灯によりコントラストが10:1まで低下しまうこととなる。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、室内照明や屋外からの光の影響で、スクリーン上の映像が見えにくくなるのを防止することができるレーザ投射装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のレーザ投射装置は、レーザ光を変調して投射するレーザ投射装置であって、少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源と、前記レーザ光源からのレーザ光を画像信号に基づいて変調する変調部と、変調されたレーザ光を投射するスクリーンとを備え、前記スクリーンの、入射した光を反射する特性は、入射光の反射ピークが、前記短波長レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長及びその付近に位置するものである。
これにより、映像情報が載せられたレーザ光に加えて、該レーザ光以外の明かり(例えば室内照明、太陽などの外光)がスクリーンに照射されても、該レーザ光以外の明かりが前記スクリーンにおいて反射されないようにすることができ、この結果、該レーザ光以外の明かりの影響によって、スクリーン上の映像が見えにくくなるのを防止できる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記スクリーンは、前記短波長レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光及びその付近の波長帯の光のみを反射する反射体を有するものである。
これにより、前記スクリーンに、レーザ光及びその付近の波長のみを反射させ、それ以外の光(例えば室内照明、太陽などの外光)は透過させる反射特性を持たせることができる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記反射体により反射される、前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長付近の波長幅は、該各レーザ光の波長を中心とする3nm以上10nm以下の範囲であるものである。
これにより、スクリーン上の映像の黒浮きをさらに防止でき、該映像のコントラストを改善することができる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記反射体は、誘電体多層膜であるものである。
これにより、レーザ光の波長及びその付近の波長のみを反射する反射特性を有するスクリーンを簡単に実現できる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記反射体は、ホログラム記録材料を用いて形成したものである。
これにより、レーザ光の波長及びその付近の波長のみを反射する反射特性を持ち、且つ曲げ強度に強いスクリーンを実現できる。
また、本発明のレーザ投射装置は、上記スクリーンが配置される投射室を、前記短波長レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長に相当する波長成分のレベルが落ち込んだ照明光により照明するものである。
これにより、レーザ光以外の明かりがスクリーン上に照射されたとしても、スクリーン上の映像に黒浮きがほとんど生じないようにすることができ、スクリーン上の映像のコントラストを大幅に改善できる。
本発明のレーザ照射装置は、レーザ光を変調して投射するレーザ投射装置であって、少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源と、前記レーザ光源からのレーザ光を画像信号に基づいて変調する変調部と、変調されたレーザ光を投射するスクリーンと、前記スクリーンに投射された画像を観察するための観察器具とを備え、上記観察器具は、入射光の透過ピークが、前記短波長レーザ光源から発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長及びその付近に位置する光透過部材を通して、前記スクリーンに投射された画像を観察するものである。
これにより、従来のレーザ投射装置を用いた際にも、レーザ光以外の明かりがスクリーン上に照射されたときに、スクリーン上の映像に黒浮きが生じないようにすることができる。
本発明のレーザ照射装置は、レーザ光を変調して投射するレーザ投射装置であって、少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源と、前記レーザ光源からのレーザ光を画像信号に基づいて変調する変調部と、変調されたレーザ光を投射するスクリーンとを備え、前記スクリーンの、入射した光が透過する特性は、入射光の透過ピークが、前記短波長レーザ光源から発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長及びその付近に位置するものであるものである。
これにより、映像情報が載せられたレーザ光以外の明かり(例えば室内照明、太陽などの外光)がスクリーンに照射されても、該スクリーンから透過されないようにし、前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光をのみを透過させるようにして、背面型レーザ投射装置においても、映像が見えにくくなるのを防止できる。
また、本発明のレーザ投射装置は前記スクリーンは、前記短波レーザ光源から発生される前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光及びその付近の波長帯の光と、視感度が著しく落ちる波長帯の光とを透過する吸収体を有するものである。
これにより、前記スクリーンに、レーザ光及びその付近の波長のみを透過させ、それ以外の光(例えば室内照明、太陽などの外光)は吸収する透過特性を持たせることができる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記吸収体により透過される、前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長付近の波長幅は、該各レーザ光の波長を中心とする3nm以上10nm以下の範囲であるものである。
これにより、スクリーン上の映像の黒浮きをさらに防止でき、該映像のコントラストを改善することができる。
また本発明のレーザ装置は、前記吸収体は、それぞれが該吸収体に入射された光うちの所定の波長のみの光を遮断する複数枚のフィルターを重ねてなるものである。
これにより、レーザ光の波長及びその付近の波長以外の明かりを吸収し、スクリーン上の映像に黒浮きが発生しないスクリーンを実現できる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記レーザ光源を前記スクリーンの背面側に配置し、前記レーザ光源から該スクリーン上に投射された投射光を、前記スクリーン前面側から観察するものである。
これにより、背面投写型映像投射装置においても、スクリーン上の映像のコントラストを改善することができる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記スクリーンが配置される投射室を、前記短波レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長に相当する波長成分のレベルが落ち込んだ照明光により照明するものである。
これにより、レーザ光以外の明かりがスクリーン上に照射されたとしても、スクリーン上の映像に黒浮きがほとんど生じないようにすることができ、スクリーン上の映像のコントラストを大幅に改善することができる。
第1図は、本発明の実施の形態1にかかるレーザ投射装置の構成を示す図である。
第2図は、本発明の実施の形態1にかかるレーザ投射装置のレーザ投射部を詳細に示す図である。
第3図は、本発明の実施の形態1にかかる反射体の一例を示す図である。
第4図は、本発明の実施の形態1にかかるスクリーンの反射特性を示す図である。
第5図は、本発明の実施の形態2にかかるレーザ投射装置の構成を示す図である。
第6図は、本発明の実施の形態2にかかるレーザ投射装置のレーザ投射部を詳細に示す図である。
第7(a)図は、本発明の実施の形態2にかかる反射体の一例を示す図である。
第7(b)図は、本発明の実施の形態2にかかる反射体の生成方法を示す図である。
第8図は、本発明の実施の形態3にかかるレーザ投射装置の構成を示す図である。
第9(a)図は、本発明の実施の形態3にかかる室内照明の一例を示す図である。
第9(b)図は、本発明の実施の形態3にかかる室内照明の別の例を示す図である。
第10図は、本発明の実施の形態4にかかるレーザ投射装置の構成を示す図である。
第11図は、本発明の実施の形態4にかかるレーザ投射装置のレーザ投射部を詳細に示す図である。
第12図は、本発明の実施の形態4にかかるスクリーンの透過特性を示す図である。
第13図は、本発明の実施の形態5にかかるレーザ投射装置の構成を示す図である。
第14(a)図は、従来のレーザ投射装置を説明する全体構図である。
第14(b)図は、従来のレーザ投射装置における光変調部の具体的な構成を示す図である。
第15図は、従来のレーザ投射装置の問題点を説明する図である。
第16図は、従来のレーザ投射装置におけるスクリーンの反射特性を示す図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1を第1図〜第4図を用いて説明する。
本発明の実施の形態1によるレーザ投射装置は、スクリーンの反射特性を、レーザ投射部から出力されるレーザ光の波長及びその付近の波長のみを反射するものとした反射型のレーザ投射装置であり、そのような反射特性をもつスクリーン上に、上記レーザ投射部からのレーザ光を変調して投影するものである。
第1図は、本発明の実施の形態1によるレーザ投射装置100を説明する図である。
本実施の形態1にかかるレーザ投射装置100は、レーザ光41を出力するレーザ投射部40と、該レーザ投射部40からのレーザ光41が投影されるスクリーン110とを有している。
そして、この実施の形態1では、前記スクリーン110は、当該スクリーン110に入射された光のうち、特定の波長、つまり前記レーザ投射部40から出力されたレーザ光及びその付近の波長帯の光のみを反射し、それ以外の波長が透過する反射体111と、前記反射体111の前面に配置された、光を拡散させる拡散体112とから構成している。なお、この拡散体112には、従来のレーザ投射装置600におけるものと同様、浅い凸凹を持つすりガラスや微小平面レンズ群等が用いられる。
この実施の形態1では、上記レーザ投射部40は、従来のレーザ投射装置600におけるものと実質的に同一の構成を有しているが、以下、まず、実施の形態1で短波長光源として用いるレーザについて簡単に説明する。
前記赤色レーザ1は、640nmの赤色半導体レーザの出力光を赤色レーザ光として出力するものであり、青色レーザ2及び緑色レーザ3は、半導体レーザの出力光を波長変換して青色レーザ光、及び緑色レーザ光を出力するものである。
ここでは、赤色レーザ1として640nmの赤色半導体レーザを用い、青色レーザ2及び緑色レーザ3には、半導体レーザのレーザ出力を光波長変換する短波長レーザ光源を用いている。また、光波長変換を行う光波長変換素子には、MgOドープのLiNbO3基板を用いている。青色レーザ2および緑色レーザ3として用いる短波長レーザ光源は同一構成であるので、簡単に青色のものについて説明する。
ここで用いた半導体レーザは波長930nm、出力600mWのものである。この600mWの半導体レーザにより200mWの青色光(波長465nm)が得られ、また、緑色レーザでは200mWのレーザ出力が、赤色半導体レーザでは400mWのレーザ出力が得られた。各レーザから出力されるレーザ光は、その横モードおよびパワーが安定で色再現性が良いものであり、かつ、スクリーン上でコントラストの良い映像が得られるものであった。
次に、本実施の形態1のレーザ投射装置100におけるスクリーン110について説明する。
この実施の形態1では、上記スクリーン110を構成する反射体111は、例えば、誘電体多層膜を用いたものである。
この誘電体多層膜は、第3図に示すように、SiO層111aとTiO層111bとを交互に積層してなるものであり、SiO層111a及びTiO層111bがそれぞれ50層程度積層されている。
第4図は、上記誘電体多層膜からなる反射体111の反射特性を示しており、該反射体111は、第4図に示すように、入射した青色光(465nm)、緑色光(532nm)、赤色光(635nm)の95%を反射する反射特性を有するものとなっている。
そして、このような反射特性を有する反射体111の前に拡散体112を配置してなるスクリーン110では、反射体111と拡散体112の両方の特性により、入射光に対する反射光の、上記各レーザ出力の波長を中心とする波長許容幅Aは、一定範囲内の値となっている。ここで、波長許容幅Aは、反射率が中心波長の反射率(Rp)の1/2以上である波長範囲を示すものとする。
なお、この波長許容幅Aは、3nm以上かつ10nm以下であることが望ましく、以下、この波長許容幅Aの下限値と上限値に根拠について簡単に説明する。
例えば、第2図に示すように、室内照明30の下で、本実施の形態1のレーザ投射装置100による投影を行う場合、前記レーザ投射部40よりレーザ光41がスクリーン110上に投影されると、該レーザ光41はスクリーン110で反射されるが、室内照明30からの照明光31はスクリーン110ではほとんど反射されず、その一部のレーザ光の波長と同じ波長成分のみがスクリーンで反射することとなる。この結果、該室内照明30からの照明光31の影響で、スクリーン110上の映像が見えにくくなるのを防止することができる。
このように照明光31がある部屋でも、スクリーン上の映像に黒浮きが少なく、コントラストの良い画面が得られるのは、前記レーザ投射部40から発生されるレーザ光の発振波長幅が極めて狭いことにより可能となっている。
例えば、上記波長許容幅Aが10nm以上になると、レーザ投射部40から発生されるレーザ光41の波長成分以外の成分を有する、室内照明などの光がスクリーン110で反射されることとなり、スクリーン110上の映像に黒浮きが生じてくる。従って、上記反射波長幅Aは10nm以下がよい。
また、レーザの発振波長のばらつきや変化は、環境温度の変化を考慮しても2nm以下である。例えば、赤色レーザ1が、発振波長に関して1nmの個体ばらつきを持ち、且つ温度変化に応じて0.06nm/℃の波長変化が発生するものである場合、例えば、30℃の温度範囲でその発振波長の変動幅は約2nmとなり、それに赤色レーザ1の発振波長の個体ばらつき幅1nmと併せると、このレーザの波長ばらつき幅は3nmとなる。
以上のことから、本実施の形態1のスクリーン110において反射されるレーザ光41の波長許容幅Aは、前記レーザ光41の波長を中心に3nm以上10nm以下の値であることが望ましい。
この場合、具体的には、従来のスクリーンを用いた場合より、スクリーン上の映像のコントラストが約10倍改善される結果が得られた。
次に作用効果について説明する。
この実施の形態1のレーザ投射装置100では、従来のレーザ投射装置600と同様に、各レーザ1,2,3から出力されたレーザ光P1,P2,P3がミラーを介して液晶セル7に投影され、該液晶セルで変調されたレーザ光P1,P2,P3がスクリーン110上に投影される。
そして、この実施の形態1では、スクリーン110では、投影された各レーザの出力レーザ光41と同じ波長成分の光、つまり、青色光(465nm)、緑色光(532nm)、赤色光(635nm)及びその周辺波長の光のみが反射されることとなる。
従って、第2図に示すように、スクリーン110に室内照明30の照明光31が入射しても、その大部分の波長成分の光はスクリーンを透過し、スクリーン110で反射した照明反射光132は、照明光31に含まれる波長成分のうちの、各レーザの出力レーザ光41と同じ波長成分の光のみとなる。
このように本実施の形態1によれば、レーザ投射部40から出力される変調されたレーザ光をスクリーン上に投影する反射型レーザ投射装置100において、スクリーン110を構成する反射体112を、入射光のうちの、レーザ投射部40から投射される赤、青、緑の3色のレーザ光及びその周辺波長帯のみを反射し、それ以外の波長帯は透過させる反射特性を有するものとしたので、スクリーン110からの反射光における、映像信号により変調された投影レーザ光142の、照明光132などの映像信号の変調を受けていない光に対する強度の比率を大きく保持することができ、これにより、室内照明や屋外からの光の影響で、スクリーン110上の映像が見えにくくなるのを防止することができる。
また、本実施の形態1によれば、前記スクリーン110の反射体111から反射される波長幅が、前記レーザ投射部40から発生する各レーザ光の波長を中心に3nm以上10nm以下であるようにしたので、実際のレーザの出力光の波長ばらつきを考慮して、スクリーン110では、投影されたレーザ出力光のみを効率よく反射して、スクリーン上での映像のコントラストを大きく改善することができる。
実施の形態2.
以下、本発明の実施の形態2を、第5図〜第7図を用いて説明する。
この実施の形態2のレーザ投射装置は、実施の形態1の、反射体を誘電体多層膜で構成したスクリーンに代えて、反射体をホログラム記録材料で構成したスクリーンを備えたものであり、以下詳述する。
第5図は、本発明の実施の形態1によるレーザ投射装置100を説明する図である。
本実施の形態2にかかるレーザ投射装置200は、実施の形態1のレーザ投射装置100と同様、レーザ光41を出力するレーザ投射部40と、該レーザ投射部40からのレーザ光41が投影されるスクリーン210とを有している。
そして、この実施の形態2では、前記スクリーン210は、該スクリーン210に入射された光のうち、特定の波長、つまり前記レーザ投射部40で発生させるレーザ光及びその付近の波長帯のみを反射させ、それ以外の波長は透過させる反射体211と、前記反射体211の前面に配置された、光を拡散させる拡散体212とから構成している。なお、この拡散体212には、従来のレーザ投射装置600におけるものと同様、浅い凸凹を持つすりガラスや微小平面レンズ群等が用いられる。
また、本実施の形態2では、前記レーザ投射部40の短波長レーザ光源として、3原色光を発生する3種類の固体レーザのレーザ出力を波長変換するものを用いており、以下この実施の形態2の短波長レーザ光源について具体的に説明する。
ここでは、レーザ出力の波長が1320nm、1064nmである固体レーザは、Nd:YAG結晶を用いた固体レーザとし、レーザ出力の波長が914nmである固体レーザは、Nd:YVO4結晶を用いた固体レーザとしている。そして、この実施の形態2では、前記レーザ投射部40における短波長レーザ光源を、これらの固体レーザのレーザ出力を、光波長変換を行う第二高調波発生回路(図示せず)により、その半分の波長を有するレーザ光に変換し、4Wの赤色レーザP1(波長660nm)、1Wの緑色レーザP3(波長532nm)、1Wの青色レーザP2(波長457nm)を出力するものとしている。なお、固体レーザは、温度変化によりレーザ出力の波長がほとんど変化しないため、固体レーザを用いることにより、反射する波長帯域の狭い狭帯域の反射膜を用いた反射体を用いることが可能となる。
次に、本実施の形態2のレーザ投射装置200におけるスクリーン210について詳しく説明する。
この実施の形態2では、上記スクリーン210を構成する反射体211を、ホログラム記録材料を用いて作成した。そして、短波長レーザ光源は、赤色レーザ光(波長660nm)、緑色レーザ光(波長532nm)、青色レーザ光(波長457nm)を出力するので、前記反射体211は、入射した青色光(457nm)、緑色光(532nm)、赤色光(660n)を選択的に反射する反射特性を有するものとなっている。
なお、前記反射体211にて反射させたい波長が青457nm、緑532nm、赤660nmの3つであるため、ホログラム記録材料には、周期の異なる3つのグレーティングを重ねて形成する。
第7(a)図は、ホログラム記録材料に形成された周期の異なる3つのグレーティングを示しており、211aは第1の周期を有するグレーティングを構成する第1の露光層、211bは第2の周期を有するグレーティングを構成する第2の露光層、211cは第3の周期を有するグレーティングを構成する第3の露光層である。
また、周期の異なる3つのグレーティングは、例えば第7(b)図に示すように、ホログラム記録材料に対する干渉露光を3回行うことにより形成する。第7(b)図中、Ep1〜Ep3はそれぞれ、第1回目〜第3回目の干渉露光に用いる、位相の一致した一対の光であり、これらの光Ep1〜Ep3は、ホログラム記録材料に対する入射角が異なるものである。
また、前記拡散体212は、従来と同様、前記反射体211の前面に配置され、該反射体211から出力された光を拡散させるものであり、ここでは微小平面レンズ群を用いている。なお、開口数0.1を持ち、直径0.5mmの微小平面レンズを平面に並べることにより、ロスの少ない、有効に機能する拡散体が得られる。
さらに、前記拡散体212として、複数のグレーティングが多重化されたホログラム記録材料の一側面に、前述したような微小平面レンズ群を並べるのではなく、例えば、該ホログラム記録材料の表面部分を型押しにより、微小平面レンズ群が並んでいるような形状に加工することで、拡散体212を形成してもよい。このようにすれば、反射体211と拡散体212とを一体形成することが可能となり、この結果、前述したような反射特性を有するスクリーン210をより安価に提供することができる。
次に作用効果について説明する。
この実施の形態2のレーザ投射装置200では、実施の形態1のレーザ投射装置100と同様に、各レーザ1,2,3から出力されたレーザ光P1,P2,P3がミラーを介して液晶セル7に投影され、該液晶セルで変調されたレーザ光P1,P2,P3がスクリーン210上に投影される。
そして、この実施の形態2では、スクリーン210では、第6図に示すように、投影された各レーザの出力レーザ光41と同じ波長成分の光、つまり、青色光(457nm)、緑色光(532nm)、赤色光(660nm)及びその周辺波長の光のみが反射されることとなる。
従って、第6図に示すように、スクリーン210に室内照明30の照明光31が入射しても、その大部分の波長成分の光はスクリーンを透過し、スクリーン210で反射した照明反射光132は、照明光31に含まれる波長成分のうちの、各レーザの出力レーザ光41と同じ波長成分の光のみとなる。
この結果、該室内照明30からの照明光31の影響で、スクリーン210上の映像が見えにくくなるのを防止することができる。
本実施の形態2においては、当該レーザ投射部40の短波長レーザ光源として固体レーザを用いたことで、前記実施の形態1よりスクリーンの反射体許容波長幅Aを小さくできる。具体的には、ここでは前記許容波長幅Aを5nmに設定できたため、従来のスクリーンを用いた場合より、スクリーン210上の映像のコントラストが20まで改善される結果が得られた。
このように、本実施の形態2によれば、スクリーン210の反射体211を、入射光のうちの、レーザ投射部40から投射される3色のレーザ光41の波長及びその付近の波長のみを反射させ、それ以外は透過する構成にしたので、室内照明30が点灯していたとしてもスクリーン210上の映像に黒浮きが生じないようにすることができる。
また、本実施の形態2によれば、前記スクリーン210の反射体211として、ホログラム記録材料を用いるようにしたので、曲げ強度がつよくなり、また散乱体212と反射体211と一体形成することも可能となり、前述したような反射特性を有するスクリーンを安価に提供できる効果もある。
実施の形態3.
以下、本発明の実施の形態3を、第8図及び第9図を用いて説明する。
この実施の形態3のレーザ投射装置は、実施の形態1のレーザ投射装置と同一のものであり、この実施の形態3では、室内照明として、実施の形態1の各レーザ出力に対応する波長の光をフィルタを用いて遮断した構造としたものを用いている。
第8図は、本発明の実施の形態3によるレーザ投射装置300を説明する図である。
本実施の形態3にかかるレーザ投射装置300は、実施の形態1のレーザ投射装置100と同様、レーザ光41を出力するレーザ投射部40と、該レーザ投射部40からのレーザ光41が投影されるスクリーン110とを有している。
そして、本実施の形態3における室内照明330は、前記レーザ投射部40より発生されるレーザ光、ここでは、赤635nm近傍、青465nm近傍、緑532nm近傍、に対応する波長がカットされた照明光331を出力するものとしている。
ここで室内照明330は、例えば第9(a)図に示されるように、市販の蛍光灯331の周囲に前記レーザ投射部40より発生されるレーザ光に対応する波長成分をカットするフィルタ332を貼り付けたものである。
なお、この実施の形態3で用いる室内照明は、第9(a)図に示すものに限らず、例えば、第9(b)図に示されるように、蛍光灯341等の照明用ライトを覆うカバーを、前記レーザ投射部40より発生されるレーザ光に対応する波長成分をカットするフィルタを有するものとしてもよい。
このような室内照明330を投射室に設置すれば、前記室内照明330からの照明光331はスクリーン110で反射される波長が予めカットされたものとなっているため、第8図に示すように、前記スクリーン110で照明光331が反射されず、すべて透過されることとなり、スクリーン110では、前記レーザ投射部40より投射されたレーザ光41のみが前記スクリーン110から反射される。この結果、スクリーン110の映像に生じる黒浮きをより効果的に防止できる。
具体的には、照明をつけた状態において、従来のスクリーンを用いた場合より、スクリーン上の映像のコントラストが300まで改善されるという結果が得られた。
このように、本実施の形態3によれば、スクリーン110の反射体111を、入射光のうち、レーザ投射部40から投射される3色のレーザ光41の波長及びその付近の波長のみを反射させ、それ以外は透過する構成にすると共に、該レーザ投射部40が設置された投射室の室内照明330を、前記レーザ投射部40より発生されるレーザ光に対応する波長成分がカットされた照明光331を出力するものにしたので、室内照明330が点灯していたとしてもスクリーン110上の映像に黒浮きがまったく生じないようにすることができる。
なお、上記実施の形態3では、投射室に設置する室内照明として、蛍光灯の光の特定波長成分をフィルタによりカットする構成のものを用いたが、室内照明には、レーザを用いてもよい。
例えば、上記室内照明に、470nm、550nm、620nmの波長のレーザ光を出力するレーザを用いることにより、スクリーンで反射される光の波長選択性がより増大することとなり、これにより、スクリーン110上の映像のコントラストを改善することができ、且つ該スクリーン110上の映像に黒浮きがまったく発生しないようにすることも可能となる。
また、投射室に設置する室内照明330として、レーザ投射部40から発生されるレーザ波長41とは異なる発光波長のLEDを用いるようにしても良く、このようにすれば、LED照明は安価であるから、投射室に設置する室内照明330を安価に提供できるという効果もある。
また、本実施の形態3では、レーザ投射装置は実施の形態1のレーザ投射装置と同一構成であるとして説明したが、実施の形態3のレーザ投射装置は、実施の形態2と同じ構成を有するものであってもよく、この場合も同じ効果が得られる。
実施の形態4.
以下、本発明の実施の形態4を、第10図〜第12図を用いて説明する。
この実施の形態4のレーザ投射装置は、スクリーンの背面からレーザ光を投射する背面投射型のものであり、スクリーンの光透過特性を、レーザ投射部から出力されるレーザ光の波長及びその付近の波長の光と、視感度が著しく落ちる波長帯の光とを透過させる特性としたものである。
第10図は、本発明の実施の形態4によるレーザ投射装置400を説明する図である。
本実施の形態4にかかるレーザ投射装置400は、レーザ光51を出力するレーザ投射部50と、該レーザ投射部50からのレーザ光51が投影されるスクリーン410とを有している。
そして、この実施の形態4では、前記スクリーン410は、当該スクリーン410に入射された光のうち、特定の波長、つまり前記レーザ投射部50から出力されたレーザ光及びその付近の波長帯の光と、視感度が著しく落ちる波長帯の光を透過させ、それ以外の波長は吸収する吸収体413と、該吸収体413の前面に配置された、光を拡散させる拡散体412とから構成している。なお、この拡散体412には、浅い凸凹を持つすりガラスや微小平面レンズ群等である拡散体412等が用いられる。
前記レーザ投射部50は、短波長レーザ光源にて発生した3色のレーザ光それぞれを変調し、スクリーン410上に、水平方向及び垂直方向のスキャニングを行いつつ投影するものである。つまり、前記レーザ投射部50は、赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源である赤、青、緑色レーザ1,2,3と、該短波長レーザ光源からの3色のレーザ光P1〜P3を変調する、各レーザ光P1〜P3に対応する変調回路54a〜54cからなる変調部54とを有している。上記レーザ投射部50は、その変調された各レーザ光をスクリーン上での水平方向のスキャンニングが行われるよう偏向する、ポリゴンミラーを用いた水平偏向部55a、55b,55cと、変調された各レーザ光を、スクリーン上での垂直方向のスキャンニングが行われるよう偏向する、ガルバノミラーを用いた垂直偏向部56a,56b,56cとを有している。なお、本実施の形態4では、前記赤色レーザ1は、640nmの赤色半導体レーザの出力光を赤色レーザ光として出力するものであり、青色レーザ2及び緑色レーザ3は、半導体レーザの出力光を波長変換して青色レーザ光、及び緑色レーザ光を出力するものである。
ここでは、実施の形態1と同様に、赤色レーザ1として640nmの赤色半導体レーザを用い、青色レーザ2及び緑色レーザ3には、半導体レーザのレーザ出力を光波長変換する短波長レーザ光源を用いている。また、光波長変換を行う光波長変換素子には、MgOドープのLiNbO基板を用いている。青色レーザ2および緑色レーザ3として用いる短波長レーザ光源は同一構成であるので、簡単に青色のものについて説明する。
ここで用いた半導体レーザは波長930nm、出力600mWのものである。この600mWの半導体レーザにより200mWの青色光(波長465nm)が得られ、また、緑色レーザでは200mWのレーザ出力が、赤色半導体レーザでは400mWのレーザ出力が得られた。各レーザから出力されるレーザ光は、その横モードおよびパワーが安定で色再現性が良いものであり、かつ、スクリーン上でコントラストの良い映像が得られるものであった。
次に、本実施の形態4のレーザ投射装置400におけるスクリーン410について説明する。
第12図は、このスクリーン410の透過特性を示す図である。
本実施の形態4のスクリーン410は、前述したように吸収体413と拡散体412からなる。そして、前記吸収体413は、第12図に示すように、前記レーザ投射部50で発生する3色のレーザ光それぞれの波長である、青457nm、緑532nm、赤650nmに対する光透過率が90%となるように重ねられた2枚の色のフィルターを有している。なお、第12図においては、2枚のフィルターとして、505nmに吸収ピークを持つフィルタ、590nmに吸収ピークを持つフィルタを例としてあげている。また、この吸収体413は、400nm以下の波長、及び700nm以上の波長をも透過するものであるが、これらの波長は視感度が著しく落ちるところなので、この波長帯の光は、吸収体413を透過しても視覚上無視できるものである。
一方、前記スクリーン110の前記拡散体412は、前記吸収体413にて透過された光をある程度散乱させるものであり、ここでは浅い凹凸を持つすりガラスを用いている。
このような透過特性を有するスクリーン410を用いれば、第11図に示すように、前記レーザ投射部50より投射されたレーザ光51及びその付近の波長帯の光と、視感度が著しく落ちる波長帯の光のみが、前記吸収体413を透過し、それ以外の波長帯の光が該吸収帯413で吸収される。この結果、スクリーン410の映像に生じる黒浮きをかなり防止できる。
このように照明光31がある部屋でも、スクリーン上の映像に黒浮きが少なく、コントラストの良い画面が得られるのは、前記レーザ投射部50から発生されるレーザ光の発振波長幅が極めて狭いことにより可能となっている。
例えば、各レーザからの出力光の波長を中心波長とする、吸収体413を透過する波長許容幅Bが10nm以上になると、レーザ投射部50から発生されるレーザ光51の波長成分以外の、人間の眼に感じる波長成分の光が吸収体413を透過し、スクリーン410上の映像に黒浮きが生じてくる。従って、前記吸収体413を透過する光の許容波長幅Bは10nm以下がよい。
また、レーザの発振波長のばらつきや変化は、環境温度の変化を考慮しても2nm以下である。例えば、赤色レーザ1が、発振波長に関して1nmの個体ばらつきを持ち、且つ温度変化に応じて0.06nm/℃の波長変化が発生するものである場合、例えば、30℃の温度範囲でその発振波長の変動幅は約2nmとなり、それに赤色レーザ1の発振波長の個体ばらつき幅1nmと併せると、このレーザの波長ばらつき幅は3nmとなる。
以上のことから、本実施の形態4のスクリーン410において透過されるレーザ光51の許容波長幅Bは、前記レーザ光51の波長を中心に3nm以上10nm以下が望ましい。
この場合、具体的には、従来のスクリーンを用いた場合より、スクリーン上の映像のコントラストが約10倍改善される結果が得られた。
次に、作用効果について説明する。
この実施の形態4のレーザ投射装置400では、各レーザ1,2,3から出力されたレーザ光P1,P2,P3がそれぞれ対応する変調回路54a〜54cにより映像信号(図示せず)に従って変調され、変調されたレーザ光が水平偏向部55a〜55c及び垂直偏向部56を介してスクリーン410の背面側に投影される。
具体的には、赤色レーザ1は連続発光動作しており、ここから出たレーザ光P1は変調回路54aで映像信号が載せられ、ポリゴンミラーを用いた水平偏向装置55a、及びガルバノミラーを用いた垂直偏向装置56で、スクリーン410上をスキャンされる。同様に、青色レーザ2及び緑色レーザ3から出力された青色レーザ光P2及び緑色レーザ光P3も、前記変調回路54b,54cにて映像信号を載せるための変調をうけ、スクリーン410上に投影される。
そして、前記スクリーン410の吸収体413では、レーザ光51及び室内照明30からの照明光31のうちの、青465nm、緑532nm、赤635nmの周辺波長の光と、視感度が著しく落ちる400nm以下、700nm以上の波長の光とが透過し、該レーザ透過光452、及び照明透過光432が拡散体412によりある程度各方向に散乱されて、スクリーン410上から発散される。この背面透過型レーザ投射装置400では、人は、該スクリーン410の手前(レーザ投射部とは反対側)からスクリーン410上の映像を見ることとなる。
このように、本実施の形態4によれば、レーザ投射部50から出力される変調されたレーザ光をスクリーンの背面側に投影する背面透過型レーザ投射装置400において、スクリーン410を構成する吸収体413を、入射光のうちの、レーザ投射部50から投射される赤、青、緑の3色のレーザ光及びその付近波長帯の光と、視感度が著しく落ちる波長帯の光のみを透過させる透過特性を有するものとしたので、室内照明や屋外からの光の影響で、スクリーン410上の映像が見えにくくなるのを防止することができる。
また、本実施の形態4によれば、前記スクリーン410の吸収体413から透過される波長幅が、前記レーザ投射部50から発生する各レーザ光の波長を中心に3nm以上10nm以下であるようにしたので、実際のレーザの出力光の波長ばらつきを考慮して、スクリーン410では、投影されたレーザ出力光を効率よく透過して、スクリーン上での映像のコントラストを大きく改善することができる。
なお、このような背面投射型のレーザ投射装置400においても、前記実施の形態3で説明した照明を用いることも可能である。このようにすれば、スクリーン410上の映像のコントラストをさらに良くすることができる。
実施の形態5.
以下、本実施の形態5を、第13図を用いて説明する。
本実施の形態5のレーザ投射装置500は、スクリーン上の投影された映像を、特定光透過特性を有するメガネなどの光透過部材を用いて見るものである。
第13図は、本発明の実施の形態5によるレーザ投射装置500を説明する図である。
本実施の形態5にかかるレーザ投射装置500は、レーザ光41を出力するレーザ投射部40と、該レーザ投射部40からのレーザ光41が投影されるスクリーン610と、該スクリーン610に投影される映像を観測するためのメガネ510とを有するものであり、前記レーザ投影部40は、実施の形態2のものと同一構成であり、スクリーン610は従来のレーザ投射装置におけるものと同じ構成である。
そして、本実施の形態5では、スクリーン600上の画像を見るのに用いるメガネ510は、各レーザから出力される3色のレーザ光のみ透過するフィルターを用いたものである。
次に作用効果について説明する。
本実施の形態5では、スクリーン600上の画像を見るのに用いるメガネ510を、各レーザから出力される3色のレーザ光のみ透過するフィルタを有するものとしたので、室内照明30をつけた状態においても、このメガネ510を用いてスクリーン上の画像を見たときのスクリーン610上でのコントラストは100まで向上した。
具体的には、本実施の形態では、レーザの出力光、つまり660nm近傍、532nm近傍、457nm近傍の波長の光のみ511をメガネを通して見ることができ、スクリーンで反射した照明光32など他の波長の光はカットされ目に入ることがない。
なお、上記実施の形態5では、スクリーン上の画像を見るのに用いる、特定光透過特性を有する光透過部材としてメガネを挙げているが、該光透過部材は、メガネに限らずゴーグル等目を覆うものであれば良い。
また、上記実施の形態5では、室内照明30は、蛍光灯などの一般的なものとしているが、室内照明には、480nm、555nm、630nmの波長のレーザ光を発生するレーザを用いてもよい。この場合、メガネなどの光透過部材での波長選択性が増大するため、スクリーン410上の映像のコントラストを改善させることができ、且つ該スクリーン410上の映像に黒浮きがまったく発生しないようにすることも可能となる。また、ここで、室内照明に用いるレーザ光の波長は、上記のものに限るものではないことは言うまでもない。
さらに、本実施の形態5においては、レーザ投射装置が、実施の形態2のレーザ投射装置と同一構成である場合について説明したが、この実施の形態5のレーザ投射装置は、従来のレーザ投射装置や実施の形態1のレーザ投射装置と同様の構成のものであっても、あるいは、実施の形態4で挙げた背面透過型のレーザ投射装置と同一構成のものであってもよく、同様の効果が得られる。
さらに、前記各実施の形態では、短波長レーザ光源として3原色の赤、青、緑色レーザ1,2,3を用いたが、青色について例えば450nmと490nmの2本のレーザを用い、合計4波長のレーザを用いることも可能であるし、またそれ以上の数のレーザを用いても良い。
本発明のレーザ投射装置は、レーザ光以外の明かりがスクリーンに照射される場所で、コントラストの良いきれいな映像を見ることができるものとして、有用である。
本発明は、レーザ投射装置に関し、特にコヒーレント光を利用する光情報分野に使用するレーザ投射装置に関する。
近年、プロジェクタ装置として、投射光にレーザ光を用いたレーザ投射装置が開発されており、国際公開第96/038757号パンフレットには、反射型のレーザ投射装置が開示されている。
以下、このような従来のレーザ投射装置について説明する。
図14(a)は、従来のレーザ投射装置の構成を示すものである。
従来のレーザ投射装置600は、レーザ光41を出力するレーザ投射部40と、該レーザ投射部40からのレーザ光41が投影されるスクリーン610とを有している。前記スクリーン610は、レーザ光41等の入射された光を反射させる反射体611と、前記反射体611の前面に配置された、光を拡散させる拡散体612とからなり、この拡散体612には、浅い凸凹を持つすりガラスや微小平面レンズ群等が用いられる。
ここで、前記レーザ投射部40は、赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源として赤色レーザ1、青色レーザ2、緑色レーザ3を有している。このレーザ投射部40は、該短波長レーザ光源からの3色のレーザ光P1,P2,P3を反射する、各レーザに対応するミラー51a,52a,53aと、前記3色のレーザ光P1〜P3を変調する光変調部20とを有している。
図14(b)は、この光変調部20の具体的な構成を示す図である。
上記光変調部20は、各レーザ1,2,3からの光を映像信号Svに従って変調する液晶セル71,72,73と、上記各ミラー51a,52a,53aで反射されたレーザ光P1,P2,P3を反射するミラー51b,52b,53bと、該各ミラー51b,52b,53bで反射されたレーザ光P1〜P3を、対応する液晶セル71,72,73に投射するレンズ系61a,62a,63aとを有している。なお、図14(a)では、各レーザ光P1〜P3に対応する液晶セル71,72,73は、単に液晶セル7と略記し、各レーザ光P1〜P3に対応するレンズ系61a,62a,63aは、レンズ系6aと略記している。
また、上記光変調部20は、前記液晶セル71,72,73で変調されたレーザ光P1〜P3をそれぞれの光軸を一致させて出力する光学機器8と、該光学機器8から出力されたレーザ光を拡大して前記スクリーン610に照射するレンズ系6bとを有している。
なお、ここでは、前記赤色レーザ1は、半導体レーザの出力光を赤色レーザ光として出力するものであり、青色レーザ2及び緑色レーザ3は、半導体レーザの波長変換を用いて青色レーザ光、及び緑色レーザ光を出力するものである。また、上記スクリーン610としては、通常の水銀ランプを用いたプロジェクターで使用されるゲイン1のスクリーン(サイズ90インチ)を用いている。
次に動作について説明する。
このようなレーザ投射装置600では、各レーザ1,2,3から出力されたレーザ光P1,P2,P3がミラーを介して液晶セル7に投影され、該液晶セルで変調されたレーザ光がスクリーン610上に投影される。
具体的には、赤色レーザ1は連続発光動作しており、ここから出た赤色レーザ光P1はミラー51a,51bで反射され方向を変える。そして、ミラー51a,51bで反射された赤色レーザ光P1はレンズ系61aにより液晶セル71に投射され、液晶セル71により映像信号Svに従って変調される。前記液晶セル71で変調された赤色レーザ光P1は光学機器8に入力され、光学機器8から出力された赤色レーザ光P1はレンズ系6bで拡大され、スクリーン610上に投影される。同様に、青色レーザ2及び緑色レーザ3から出力された青色レーザ光P2及び緑色レーザ光P3は、ミラー52a,53a,52b,53b及びレンズ系62a,63aを介して、対応する液晶セル72及び73に投射され、各液晶セルで変調された青色レーザ光P2及び緑色レーザ光P3は、光学機器8及びレンズ系6bを介してスクリーン610上に投影される。
ここで、前記レーザ光が投射される、従来の前記スクリーン610の反射率は、図16に示されるように、視感度、つまり人間の眼の光に対する感度が著しく落ちる波長(すなわち400nm以下あるいは700nm以上)を除く波長で、ほぼ一律になっている。
このスクリーン610は、人が該スクリーン610の手前(レーザ投射部側)から、該スクリーン610で反射、散乱した光を観察するものであり、スクリーン610全面を全白にしたとき、このスクリーン610は200ルクス程度の明るさとなっていた。
しかしながら、上記のように、レーザ光41をスクリーン610に投射し、該スクリーンで反射されたレーザ光41を、人が該スクリーン610の前面より観測する場合、例えば、図15に示すように、室内照明30や屋外の光31がスクリーン610に照射されると、黒浮き、つまりスクリーン610上の映像の本来黒いところが白っぽく見える現象が生じてしまうという問題がある。なお、図15中、32は照明光の反射光、42はレーザ反射光である。
具体的には、室内照明30を点灯したときスクリーン610上の明るさが20ルクスとなる状況では、前記室内照明30を消灯したときにスクリーン610上の映像のコントラストが1000:1であったものが、前記室内照明30の点灯によりコントラストが10:1まで低下しまうこととなる。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、室内照明や屋外からの光の影響で、スクリーン上の映像が見えにくくなるのを防止することができるレーザ投射装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のレーザ投射装置は、レーザ光を変調して投射するレーザ投射装置であって、少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源と、前記レーザ光源からのレーザ光を画像信号に基づいて変調する変調部と、変調されたレーザ光を投射するスクリーンとを備え、前記スクリーンの、入射した光を反射する特性は、入射光の反射ピークが、前記短波長レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長及びその付近に位置するものである。
これにより、映像情報が載せられたレーザ光に加えて、該レーザ光以外の明かり(例えば室内照明、太陽などの外光)がスクリーンに照射されても、該レーザ光以外の明かりが前記スクリーンにおいて反射されないようにすることができ、この結果、該レーザ光以外の明かりの影響によって、スクリーン上の映像が見えにくくなるのを防止できる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記スクリーンは、前記短波長レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光及びその付近の波長帯の光のみを反射する反射体を有するものである。
これにより、前記スクリーンに、レーザ光及びその付近の波長のみを反射させ、それ以外の光(例えば室内照明、太陽などの外光)は透過させる反射特性を持たせることができる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記反射体により反射される、前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長付近の波長幅は、該各レーザ光の波長を中心とする3nm以上10nm以下の範囲であるものである。
これにより、スクリーン上の映像の黒浮きをさらに防止でき、該映像のコントラストを改善することができる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記反射体は、誘電体多層膜であるものである。
これにより、レーザ光の波長及びその付近の波長のみを反射する反射特性を有するスクリーンを簡単に実現できる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記反射体は、ホログラム記録材料を用いて形成したものである。
これにより、レーザ光の波長及びその付近の波長のみを反射する反射特性を持ち、且つ曲げ強度に強いスクリーンを実現できる。
また、本発明のレーザ投射装置は、上記スクリーンが配置される投射室を、前記短波長レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長に相当する波長成分のレベルが落ち込んだ照明光により照明するものである。
これにより、レーザ光以外の明かりがスクリーン上に照射されたとしても、スクリーン上の映像に黒浮きがほとんど生じないようにすることができ、スクリーン上の映像のコントラストを大幅に改善できる。
本発明のレーザ投射装置は、レーザ光を変調して投射するレーザ投射装置であって、少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源と、前記レーザ光源からのレーザ光を画像信号に基づいて変調する変調部と、変調されたレーザ光を投射するスクリーンと、前記スクリーンに投射された画像を観察するための観察器具とを備え、上記観察器具は、入射光の透過ピークが、前記短波長レーザ光源から発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長及びその付近に位置する光透過部材を通して、前記スクリーンに投射された画像を観察するものである。
これにより、従来のレーザ投射装置を用いた際にも、レーザ光以外の明かりがスクリーン上に照射されたときに、スクリーン上の映像に黒浮きが生じないようにすることができる。
本発明のレーザ投射装置は、レーザ光を変調して投射するレーザ投射装置であって、少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源と、前記レーザ光源からのレーザ光を画像信号に基づいて変調する変調部と、変調されたレーザ光を投射するスクリーンとを備え、前記スクリーンの、入射した光が透過する特性は、入射光の透過ピークが、前記短波長レーザ光源から発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長及びその付近に位置するものであるものである。
これにより、映像情報が載せられたレーザ光以外の明かり(例えば室内照明、太陽などの外光)がスクリーンに照射されても、該スクリーンから透過されないようにし、前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光をのみを透過させるようにして、背面型レーザ投射装置においても、映像が見えにくくなるのを防止できる。
また、本発明のレーザ投射装置は前記スクリーンは、前記短波レーザ光源から発生される前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光及びその付近の波長帯の光と、視感度が著しく落ちる波長帯の光とを透過する吸収体を有するものである。
これにより、前記スクリーンに、レーザ光及びその付近の波長のみを透過させ、それ以外の光(例えば室内照明、太陽などの外光)は吸収する透過特性を持たせることができる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記吸収体により透過される、前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長付近の波長幅は、該各レーザ光の波長を中心とする3nm以上10nm以下の範囲であるものである。
これにより、スクリーン上の映像の黒浮きをさらに防止でき、該映像のコントラストを改善することができる。
また、本発明のレーザ装置は、前記吸収体は、それぞれが該吸収体に入射された光のうちの所定の波長のみの光を遮断する複数枚のフィルターを重ねてなるものである。
これにより、レーザ光の波長及びその付近の波長以外の明かりを吸収し、スクリーン上の映像に黒浮きが発生しないスクリーンを実現できる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記レーザ光源を前記スクリーンの背面側に配置し、前記レーザ光源から該スクリーン上に投射された投射光を、前記スクリーン前面側から観察するものである。
これにより、背面投射型映像投射装置においても、スクリーン上の映像のコントラストを改善することができる。
また、本発明のレーザ投射装置は、前記スクリーンが配置される投射室を、前記短波レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長に相当する波長成分のレベルが落ち込んだ照明光により照明するものである。
これにより、レーザ光以外の明かりがスクリーン上に照射されたとしても、スクリーン上の映像に黒浮きがほとんど生じないようにすることができ、スクリーン上の映像のコントラストを大幅に改善することができる。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1を図1〜図4を用いて説明する。
本発明の実施の形態1によるレーザ投射装置は、スクリーンの反射特性を、レーザ投射部から出力されるレーザ光の波長及びその付近の波長のみを反射するものとした反射型のレーザ投射装置であり、そのような反射特性をもつスクリーン上に、上記レーザ投射部からのレーザ光を変調して投影するものである。
図1は、本発明の実施の形態1によるレーザ投射装置100を説明する図である。
本実施の形態1にかかるレーザ投射装置100は、レーザ光41を出力するレーザ投射部40と、該レーザ投射部40からのレーザ光41が投影されるスクリーン110とを有している。
そして、この実施の形態1では、前記スクリーン110は、当該スクリーン110に入射された光のうち、特定の波長、つまり前記レーザ投射部40から出力されたレーザ光及びその付近の波長帯の光のみを反射し、それ以外の波長が透過する反射体111と、前記反射体111の前面に配置された、光を拡散させる拡散体112とから構成している。なお、この拡散体112には、従来のレーザ投射装置600におけるものと同様、浅い凸凹を持つすりガラスや微小平面レンズ群等が用いられる。
この実施の形態1では、上記レーザ投射部40は、従来のレーザ投射装置600におけるものと実質的に同一の構成を有しているが、以下、まず、実施の形態1で短波長光源として用いるレーザについて簡単に説明する。
前記赤色レーザ1は、640nmの赤色半導体レーザの出力光を赤色レーザ光として出力するものであり、青色レーザ2及び緑色レーザ3は、半導体レーザの出力光を波長変換して青色レーザ光、及び緑色レーザ光を出力するものである。
ここでは、赤色レーザ1として640nmの赤色半導体レーザを用い、青色レーザ2及び緑色レーザ3には、半導体レーザのレーザ出力を光波長変換する短波長レーザ光源を用いている。また、光波長変換を行う光波長変換素子には、MgOドープのLiNbO3基板を用いている。青色レーザ2および緑色レーザ3として用いる短波長レーザ光源は同一構成であるので、簡単に青色のものについて説明する。
ここで用いた半導体レーザは波長930nm、出力600mWのものである。この600mWの半導体レーザにより200mWの青色光(波長465nm)が得られ、また、緑色レーザでは200mWのレーザ出力が、赤色半導体レーザでは400mWのレーザ出力が得られた。各レーザから出力されるレーザ光は、その横モードおよびパワーが安定で色再現性が良いものであり、かつ、スクリーン上でコントラストの良い映像が得られるものであった。
次に、本実施の形態1のレーザ投射装置100におけるスクリーン110について説明する。
この実施の形態1では、上記スクリーン110を構成する反射体111は、例えば、誘電体多層膜を用いたものである。
この誘電体多層膜は、図3に示すように、SiO2層111aとTiO2層111bとを交互に積層してなるものであり、SiO2層111a及びTiO2層111bがそれぞれ50層程度積層されている。
図4は、上記誘電体多層膜からなる反射体111の反射特性を示しており、該反射体111は、図4に示すように、入射した青色光(465nm)、緑色光(532nm)、赤色光(635nm)の95%を反射する反射特性を有するものとなっている。
そして、このような反射特性を有する反射体111の前に拡散体112を配置してなるスクリーン110では、反射体111と拡散体112の両方の特性により、入射光に対する反射光の、上記各レーザ出力の波長を中心とする波長許容幅Aは、一定範囲内の値となっている。ここで、波長許容幅Aは、反射率が中心波長の反射率(Rp)の1/2以上である波長範囲を示すものとする。
なお、この波長許容幅Aは、3nm以上かつ10nm以下であることが望ましく、以下、この波長許容幅Aの下限値と上限値に根拠について簡単に説明する。
例えば、図2に示すように、室内照明30の下で、本実施の形態1のレーザ投射装置100による投影を行う場合、前記レーザ投射部40よりレーザ光41がスクリーン110上に投影されると、該レーザ光41はスクリーン110で反射されるが、室内照明30からの照明光31はスクリーン110ではほとんど反射されず、その一部のレーザ光の波長と同じ波長成分のみがスクリーンで反射することとなる。この結果、該室内照明30からの照明光31の影響で、スクリーン110上の映像が見えにくくなるのを防止することができる。
このように照明光31がある部屋でも、スクリーン上の映像に黒浮きが少なく、コントラストの良い画面が得られるのは、前記レーザ投射部40から発生されるレーザ光の発振波長幅が極めて狭いことにより可能となっている。
例えば、上記波長許容幅Aが10nm以上になると、レーザ投射部40から発生されるレーザ光41の波長成分以外の成分を有する、室内照明などの光がスクリーン110で反射されることとなり、スクリーン110上の映像に黒浮きが生じてくる。従って、上記反射波長幅Aは10nm以下がよい。
また、レーザの発振波長のばらつきや変化は、環境温度の変化を考慮しても2nm以下である。例えば、赤色レーザ1が、発振波長に関して1nmの個体ばらつきを持ち、且つ温度変化に応じて0.06nm/℃の波長変化が発生するものである場合、例えば、30℃の温度範囲でその発振波長の変動幅は約2nmとなり、それに赤色レーザ1の発振波長の個体ばらつき幅1nmと併せると、このレーザの波長ばらつき幅は3nmとなる。
以上のことから、本実施の形態1のスクリーン110において反射されるレーザ光41の波長許容幅Aは、前記レーザ光41の波長を中心に3nm以上10nm以下の値であることが望ましい。
この場合、具体的には、従来のスクリーンを用いた場合より、スクリーン上の映像のコントラストが約10倍改善される結果が得られた。
次に作用効果について説明する。
この実施の形態1のレーザ投射装置100では、従来のレーザ投射装置600と同様に、各レーザ1,2,3から出力されたレーザ光P1,P2,P3がミラーを介して液晶セル7に投影され、該液晶セルで変調されたレーザ光P1,P2,P3がスクリーン110上に投影される。
そして、この実施の形態1では、スクリーン110では、投影された各レーザの出力レーザ光41と同じ波長成分の光、つまり、青色光(465nm)、緑色光(532nm)、赤色光(635nm)及びその周辺波長の光のみが反射されることとなる。
従って、図2に示すように、スクリーン110に室内照明30の照明光31が入射しても、その大部分の波長成分の光はスクリーンを透過し、スクリーン110で反射した照明反射光132は、照明光31に含まれる波長成分のうちの、各レーザの出力レーザ光41と同じ波長成分の光のみとなる。
このように本実施の形態1によれば、レーザ投射部40から出力される変調されたレーザ光をスクリーン上に投影する反射型レーザ投射装置100において、スクリーン110を構成する反射体112を、入射光のうちの、レーザ投射部40から投射される赤、青、緑の3色のレーザ光及びその周辺波長帯のみを反射し、それ以外の波長帯は透過させる反射特性を有するものとしたので、スクリーン110からの反射光における、映像信号により変調された投影レーザ光142の、照明光132などの映像信号の変調を受けていない光に対する強度の比率を大きく保持することができ、これにより、室内照明や屋外からの光の影響で、スクリーン110上の映像が見えにくくなるのを防止することができる。
また、本実施の形態1によれば、前記スクリーン110の反射体111から反射される波長幅が、前記レーザ投射部40から発生する各レーザ光の波長を中心に3nm以上10nm以下であるようにしたので、実際のレーザの出力光の波長ばらつきを考慮して、スクリーン110では、投影されたレーザ出力光のみを効率よく反射して、スクリーン上での映像のコントラストを大きく改善することができる。
実施の形態2.
以下、本発明の実施の形態2を、図5〜図7を用いて説明する。
この実施の形態2のレーザ投射装置は、実施の形態1の、反射体を誘電体多層膜で構成したスクリーンに代えて、反射体をホログラム記録材料で構成したスクリーンを備えたものであり、以下詳述する。
図5は、本発明の実施の形態2によるレーザ投射装置200を説明する図である。
本実施の形態2にかかるレーザ投射装置200は、実施の形態1のレーザ投射装置100と同様、レーザ光41を出力するレーザ投射部40と、該レーザ投射部40からのレーザ光41が投影されるスクリーン210とを有している。
そして、この実施の形態2では、前記スクリーン210は、該スクリーン210に入射された光のうち、特定の波長、つまり前記レーザ投射部40で発生させるレーザ光及びその付近の波長帯のみを反射させ、それ以外の波長は透過させる反射体211と、前記反射体211の前面に配置された、光を拡散させる拡散体212とから構成している。なお、この拡散体212には、従来のレーザ投射装置600におけるものと同様、浅い凸凹を持つすりガラスや微小平面レンズ群等が用いられる。
また、本実施の形態2では、前記レーザ投射部40の短波長レーザ光源として、3原色光を発生する3種類の固体レーザのレーザ出力を波長変換するものを用いており、以下この実施の形態2の短波長レーザ光源について具体的に説明する。
ここでは、レーザ出力の波長が1320nm、1064nmである固体レーザは、Nd:YAG結晶を用いた固体レーザとし、レーザ出力の波長が914nmである固体レーザは、Nd:YVO4結晶を用いた固体レーザとしている。そして、この実施の形態2では、前記レーザ投射部40における短波長レーザ光源を、これらの固体レーザのレーザ出力を、光波長変換を行う第二高調波発生回路(図示せず)により、その半分の波長を有するレーザ光に変換し、4Wの赤色レーザP1(波長660nm)、1Wの緑色レーザP3(波長532nm)、1Wの青色レーザP2(波長457nm)を出力するものとしている。なお、固体レーザは、温度変化によりレーザ出力の波長がほとんど変化しないため、固体レーザを用いることにより、反射する波長帯域の狭い狭帯域の反射膜を用いた反射体を用いることが可能となる。
次に、本実施の形態2のレーザ投射装置200におけるスクリーン210について詳しく説明する。
この実施の形態2では、上記スクリーン210を構成する反射体211を、ホログラム記録材料を用いて作成した。そして、短波長レーザ光源は、赤色レーザ光(波長660nm)、緑色レーザ光(波長532nm)、青色レーザ光(波長457nm)を出力するので、前記反射体211は、入射した青色光(457nm)、緑色光(532nm)、赤色光(660nm)を選択的に反射する反射特性を有するものとなっている。
なお、前記反射体211にて反射させたい波長が青457nm、緑532nm、赤660nmの3つであるため、ホログラム記録材料には、周期の異なる3つのグレーティングを重ねて形成する。
図7(a)は、ホログラム記録材料に形成された周期の異なる3つのグレーティングを示しており、211aは第1の周期を有するグレーティングを構成する第1の露光層、211bは第2の周期を有するグレーティングを構成する第2の露光層、211cは第3の周期を有するグレーティングを構成する第3の露光層である。
また、周期の異なる3つのグレーティングは、例えば図7(b)に示すように、ホログラム記録材料に対する干渉露光を3回行うことにより形成する。図7(b)中、Ep1〜Ep3はそれぞれ、第1回目〜第3回目の干渉露光に用いる、位相の一致した一対の光であり、これらの光Ep1〜Ep3は、ホログラム記録材料に対する入射角が異なるものである。
また、前記拡散体212は、従来と同様、前記反射体211の前面に配置され、該反射体211から出力された光を拡散させるものであり、ここでは微小平面レンズ群を用いている。なお、開口数0.1を持ち、直径0.5mmの微小平面レンズを平面に並べることにより、ロスの少ない、有効に機能する拡散体が得られる。
さらに、前記拡散体212として、複数のグレーティングが多重化されたホログラム記録材料の一側面に、前述したような微小平面レンズ群を並べるのではなく、例えば、該ホログラム記録材料の表面部分を型押しにより、微小平面レンズ群が並んでいるような形状に加工することで、拡散体212を形成してもよい。このようにすれば、反射体211と拡散体212とを一体形成することが可能となり、この結果、前述したような反射特性を有するスクリーン210をより安価に提供することができる。
次に作用効果について説明する。
この実施の形態2のレーザ投射装置200では、実施の形態1のレーザ投射装置100と同様に、各レーザ1,2,3から出力されたレーザ光P1,P2,P3がミラーを介して液晶セル7に投影され、該液晶セルで変調されたレーザ光P1,P2,P3がスクリーン210上に投影される。
そして、この実施の形態2では、スクリーン210では、図6に示すように、投影された各レーザの出力レーザ光41と同じ波長成分の光、つまり、青色光(457nm)、緑色光(532nm)、赤色光(660nm)及びその周辺波長の光のみが反射されることとなる。
従って、図6に示すように、スクリーン210に室内照明30の照明光31が入射しても、その大部分の波長成分の光はスクリーンを透過し、スクリーン210で反射した照明反射光132は、照明光31に含まれる波長成分のうちの、各レーザの出力レーザ光41と同じ波長成分の光のみとなる。
この結果、該室内照明30からの照明光31の影響で、スクリーン210上の映像が見えにくくなるのを防止することができる。
本実施の形態2においては、当該レーザ投射部40の短波長レーザ光源として固体レーザを用いたことで、前記実施の形態1よりスクリーンの反射体許容波長幅Aを小さくできる。具体的には、ここでは前記許容波長幅Aを5nmに設定できたため、従来のスクリーンを用いた場合より、スクリーン210上の映像のコントラストが20まで改善される結果が得られた。
このように、本実施の形態2によれば、スクリーン210の反射体211を、入射光のうちの、レーザ投射部40から投射される3色のレーザ光41の波長及びその付近の波長のみを反射させ、それ以外は透過する構成にしたので、室内照明30が点灯していたとしてもスクリーン210上の映像に黒浮きが生じないようにすることができる。
また、本実施の形態2によれば、前記スクリーン210の反射体211として、ホログラム記録材料を用いるようにしたので、曲げ強度がつよくなり、また拡散体212と反射体211と一体形成することも可能となり、前述したような反射特性を有するスクリーンを安価に提供できる効果もある。
実施の形態3.
以下、本発明の実施の形態3を、図8及び図9を用いて説明する。
この実施の形態3のレーザ投射装置は、実施の形態1のレーザ投射装置と同一のものであり、この実施の形態3では、室内照明として、実施の形態1の各レーザ出力に対応する波長の光をフィルタを用いて遮断した構造としたものを用いている。
図8は、本発明の実施の形態3によるレーザ投射装置300を説明する図である。
本実施の形態3にかかるレーザ投射装置300は、実施の形態1のレーザ投射装置100と同様、レーザ光41を出力するレーザ投射部40と、該レーザ投射部40からのレーザ光41が投影されるスクリーン110とを有している。
そして、本実施の形態3における室内照明330は、前記レーザ投射部40より発生されるレーザ光、ここでは、赤635nm近傍、青465nm近傍、緑532nm近傍、に対応する波長がカットされた照明光331を出力するものとしている。
ここで室内照明330は、例えば図9(a)に示されるように、市販の蛍光灯331の周囲に前記レーザ投射部40より発生されるレーザ光に対応する波長成分をカットするフィルタ332を貼り付けたものである。
なお、この実施の形態3で用いる室内照明は、図9(a)に示すものに限らず、例えば、図9(b)に示されるように、蛍光灯341等の照明用ライトを覆うカバーを、前記レーザ投射部40より発生されるレーザ光に対応する波長成分をカットするフィルタを有するものとしてもよい。
このような室内照明330を投射室に設置すれば、前記室内照明330からの照明光331はスクリーン110で反射される波長が予めカットされたものとなっているため、図8に示すように、前記スクリーン110で照明光331が反射されず、すべて透過されることとなり、スクリーン110では、前記レーザ投射部40より投射されたレーザ光41のみが前記スクリーン110から反射される。この結果、スクリーン110の映像に生じる黒浮きをより効果的に防止できる。
具体的には、照明をつけた状態において、従来のスクリーンを用いた場合より、スクリーン上の映像のコントラストが300まで改善されるという結果が得られた。
このように、本実施の形態3によれば、スクリーン110の反射体111を、入射光のうち、レーザ投射部40から投射される3色のレーザ光41の波長及びその付近の波長のみを反射させ、それ以外は透過する構成にすると共に、該レーザ投射部40が設置された投射室の室内照明330を、前記レーザ投射部40より発生されるレーザ光に対応する波長成分がカットされた照明光331を出力するものにしたので、室内照明330が点灯していたとしてもスクリーン110上の映像に黒浮きがまったく生じないようにすることができる。
なお、上記実施の形態3では、投射室に設置する室内照明として、蛍光灯の光の特定波長成分をフィルタによりカットする構成のものを用いたが、室内照明には、レーザを用いてもよい。
例えば、上記室内照明に、470nm、550nm、620nmの波長のレーザ光を出力するレーザを用いることにより、スクリーンで反射される光の波長選択性がより増大することとなり、これにより、スクリーン110上の映像のコントラストを改善することができ、且つ該スクリーン110上の映像に黒浮きがまったく発生しないようにすることも可能となる。
また、投射室に設置する室内照明330として、レーザ投射部40から発生されるレーザ波長41とは異なる発光波長のLEDを用いるようにしても良く、このようにすれば、LED照明は安価であるから、投射室に設置する室内照明330を安価に提供できるという効果もある。
また、本実施の形態3では、レーザ投射装置は実施の形態1のレーザ投射装置と同一構成であるとして説明したが、実施の形態3のレーザ投射装置は、実施の形態2と同じ構成を有するものであってもよく、この場合も同じ効果が得られる。
実施の形態4.
以下、本発明の実施の形態4を、図10〜図12を用いて説明する。
この実施の形態4のレーザ投射装置は、スクリーンの背面からレーザ光を投射する背面投射型のものであり、スクリーンの光透過特性を、レーザ投射部から出力されるレーザ光の波長及びその付近の波長の光と、視感度が著しく落ちる波長帯の光とを透過させる特性としたものである。
図10は、本発明の実施の形態4によるレーザ投射装置400を説明する図である。
本実施の形態4にかかるレーザ投射装置400は、レーザ光51を出力するレーザ投射部50と、該レーザ投射部50からのレーザ光51が投影されるスクリーン410とを有している。
そして、この実施の形態4では、前記スクリーン410は、当該スクリーン410に入射された光のうち、特定の波長、つまり前記レーザ投射部50から出力されたレーザ光及びその付近の波長帯の光と、視感度が著しく落ちる波長帯の光を透過させ、それ以外の波長は吸収する吸収体413と、該吸収体413の前面に配置された、光を拡散させる拡散体412とから構成している。なお、この拡散体412には、浅い凸凹を持つすりガラスや微小平面レンズ群等である拡散体412等が用いられる。
前記レーザ投射部50は、短波長レーザ光源にて発生した3色のレーザ光それぞれを変調し、スクリーン410上に、水平方向及び垂直方向のスキャニングを行いつつ投影するものである。つまり、前記レーザ投射部50は、赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源である赤、青、緑色レーザ1,2,3と、該短波長レーザ光源からの3色のレーザ光P1〜P3を変調する、各レーザ光P1〜P3に対応する変調回路54a〜54cからなる変調部54とを有している。上記レーザ投射部50は、その変調された各レーザ光をスクリーン上での水平方向のスキャンニングが行われるよう偏向する、ポリゴンミラーを用いた水平偏向部55a、55b,55cと、変調された各レーザ光を、スクリーン上での垂直方向のスキャンニングが行われるよう偏向する、ガルバノミラーを用いた垂直偏向部56a,56b,56cとを有している。なお、本実施の形態4では、前記赤色レーザ1は、640nmの赤色半導体レーザの出力光を赤色レーザ光として出力するものであり、青色レーザ2及び緑色レーザ3は、半導体レーザの出力光を波長変換して青色レーザ光、及び緑色レーザ光を出力するものである。
ここでは、実施の形態1と同様に、赤色レーザ1として640nmの赤色半導体レーザを用い、青色レーザ2及び緑色レーザ3には、半導体レーザのレーザ出力を光波長変換する短波長レーザ光源を用いている。また、光波長変換を行う光波長変換素子には、MgOドープのLiNbO3基板を用いている。青色レーザ2および緑色レーザ3として用いる短波長レーザ光源は同一構成であるので、簡単に青色のものについて説明する。
ここで用いた半導体レーザは波長930nm、出力600mWのものである。この600mWの半導体レーザにより200mWの青色光(波長465nm)が得られ、また、緑色レーザでは200mWのレーザ出力が、赤色半導体レーザでは400mWのレーザ出力が得られた。各レーザから出力されるレーザ光は、その横モードおよびパワーが安定で色再現性が良いものであり、かつ、スクリーン上でコントラストの良い映像が得られるものであった。
次に、本実施の形態4のレーザ投射装置400におけるスクリーン410について説明する。
図12は、このスクリーン410の透過特性を示す図である。
本実施の形態4のスクリーン410は、前述したように吸収体413と拡散体412からなる。そして、前記吸収体413は、図12に示すように、前記レーザ投射部50で発生する3色のレーザ光それぞれの波長である、青457nm、緑532nm、赤650nmに対する光透過率が90%となるように重ねられた2枚の色のフィルターを有している。なお、図12においては、2枚のフィルターとして、505nmに吸収ピークを持つフィルタ、590nmに吸収ピークを持つフィルタを例としてあげている。また、この吸収体413は、400nm以下の波長、及び700nm以上の波長をも透過するものであるが、これらの波長は視感度が著しく落ちるところなので、この波長帯の光は、吸収体413を透過しても視覚上無視できるものである。
一方、前記スクリーン110の前記拡散体412は、前記吸収体413にて透過された光をある程度散乱させるものであり、ここでは浅い凹凸を持つすりガラスを用いている。
このような透過特性を有するスクリーン410を用いれば、図11に示すように、前記レーザ投射部50より投射されたレーザ光51及びその付近の波長帯の光と、視感度が著しく落ちる波長帯の光のみが、前記吸収体413を透過し、それ以外の波長帯の光が該吸収帯413で吸収される。この結果、スクリーン410の映像に生じる黒浮きをかなり防止できる。
このように照明光31がある部屋でも、スクリーン上の映像に黒浮きが少なく、コントラストの良い画面が得られるのは、前記レーザ投射部50から発生されるレーザ光の発振波長幅が極めて狭いことにより可能となっている。
例えば、各レーザからの出力光の波長を中心波長とする、吸収体413を透過する波長許容幅Bが10nm以上になると、レーザ投射部50から発生されるレーザ光51の波長成分以外の、人間の眼に感じる波長成分の光が吸収体413を透過し、スクリーン410上の映像に黒浮きが生じてくる。従って、前記吸収体413を透過する光の許容波長幅Bは10nm以下がよい。
また、レーザの発振波長のばらつきや変化は、環境温度の変化を考慮しても2nm以下である。例えば、赤色レーザ1が、発振波長に関して1nmの個体ばらつきを持ち、且つ温度変化に応じて0.06nm/℃の波長変化が発生するものである場合、例えば、30℃の温度範囲でその発振波長の変動幅は約2nmとなり、それに赤色レーザ1の発振波長の個体ばらつき幅1nmと併せると、このレーザの波長ばらつき幅は3nmとなる。
以上のことから、本実施の形態4のスクリーン410において透過されるレーザ光51の許容波長幅Bは、前記レーザ光51の波長を中心に3nm以上10nm以下が望ましい。
この場合、具体的には、従来のスクリーンを用いた場合より、スクリーン上の映像のコントラストが約10倍改善される結果が得られた。
次に、作用効果について説明する。
この実施の形態4のレーザ投射装置400では、各レーザ1,2,3から出力されたレーザ光P1,P2,P3がそれぞれ対応する変調回路54a〜54cにより映像信号(図示せず)に従って変調され、変調されたレーザ光が水平偏向部55a〜55c及び垂直偏向部56を介してスクリーン410の背面側に投影される。
具体的には、赤色レーザ1は連続発光動作しており、ここから出たレーザ光P1は変調回路54aで映像信号が載せられ、ポリゴンミラーを用いた水平偏向装置55a、及びガルバノミラーを用いた垂直偏向装置56で、スクリーン410上をスキャンされる。同様に、青色レーザ2及び緑色レーザ3から出力された青色レーザ光P2及び緑色レーザ光P3も、前記変調回路54b,54cにて映像信号を載せるための変調をうけ、スクリーン410上に投影される。
そして、前記スクリーン410の吸収体413では、レーザ光51及び室内照明30からの照明光31のうちの、青465nm、緑532nm、赤635nmの周辺波長の光と、視感度が著しく落ちる400nm以下、700nm以上の波長の光とが透過し、該レーザ透過光452、及び照明透過光432が拡散体412によりある程度各方向に散乱されて、スクリーン410上から発散される。この背面透過型レーザ投射装置400では、人は、該スクリーン410の手前(レーザ投射部とは反対側)からスクリーン410上の映像を見ることとなる。
このように、本実施の形態4によれば、レーザ投射部50から出力される変調されたレーザ光をスクリーンの背面側に投影する背面透過型レーザ投射装置400において、スクリーン410を構成する吸収体413を、入射光のうちの、レーザ投射部50から投射される赤、青、緑の3色のレーザ光及びその付近波長帯の光と、視感度が著しく落ちる波長帯の光のみを透過させる透過特性を有するものとしたので、室内照明や屋外からの光の影響で、スクリーン410上の映像が見えにくくなるのを防止することができる。
また、本実施の形態4によれば、前記スクリーン410の吸収体413から透過される波長幅が、前記レーザ投射部50から発生する各レーザ光の波長を中心に3nm以上10nm以下であるようにしたので、実際のレーザの出力光の波長ばらつきを考慮して、スクリーン410では、投影されたレーザ出力光を効率よく透過して、スクリーン上での映像のコントラストを大きく改善することができる。
なお、このような背面投射型のレーザ投射装置400においても、前記実施の形態3で説明した照明を用いることも可能である。このようにすれば、スクリーン410上の映像のコントラストをさらに良くすることができる。
実施の形態5.
以下、本実施の形態5を、図13を用いて説明する。
本実施の形態5のレーザ投射装置500は、スクリーン上の投影された映像を、特定光透過特性を有するメガネなどの光透過部材を用いて見るものである。
図13は、本発明の実施の形態5によるレーザ投射装置500を説明する図である。
本実施の形態5にかかるレーザ投射装置500は、レーザ光41を出力するレーザ投射部40と、該レーザ投射部40からのレーザ光41が投影されるスクリーン610と、該スクリーン610に投影される映像を観測するためのメガネ510とを有するものであり、前記レーザ投影部40は、実施の形態2のものと同一構成であり、スクリーン610は従来のレーザ投射装置におけるものと同じ構成である。
そして、本実施の形態5では、スクリーン610上の画像を見るのに用いるメガネ510は、各レーザから出力される3色のレーザ光のみ透過するフィルターを用いたものである。
次に作用効果について説明する。
本実施の形態5では、スクリーン610上の画像を見るのに用いるメガネ510を、各レーザから出力される3色のレーザ光のみ透過するフィルタを有するものとしたので、室内照明30をつけた状態においても、このメガネ510を用いてスクリーン上の画像を見たときのスクリーン610上でのコントラストは100まで向上した。
具体的には、本実施の形態では、レーザの出力光、つまり660nm近傍、532nm近傍、457nm近傍の波長の光511のみをメガネを通して見ることができ、スクリーンで反射した照明光32など他の波長の光はカットされ目に入ることがない。
なお、上記実施の形態5では、スクリーン上の画像を見るのに用いる、特定光透過特性を有する光透過部材としてメガネを挙げているが、該光透過部材は、メガネに限らずゴーグル等目を覆うものであれば良い。
また、上記実施の形態5では、室内照明30は、蛍光灯などの一般的なものとしているが、室内照明には、480nm、555nm、630nmの波長のレーザ光を発生するレーザを用いてもよい。この場合、メガネなどの光透過部材での波長選択性が増大するため、スクリーン610上の映像のコントラストを改善させることができ、且つ該スクリーン610上の映像に黒浮きがまったく発生しないようにすることも可能となる。また、ここで、室内照明に用いるレーザ光の波長は、上記のものに限るものではないことは言うまでもない。
さらに、本実施の形態5においては、レーザ投射装置が、実施の形態2のレーザ投射装置と同一構成である場合について説明したが、この実施の形態5のレーザ投射装置は、従来のレーザ投射装置や実施の形態1のレーザ投射装置と同様の構成のものであっても、あるいは、実施の形態4で挙げた背面透過型のレーザ投射装置と同一構成のものであってもよく、同様の効果が得られる。
さらに、前記各実施の形態では、短波長レーザ光源として3原色の赤、青、緑色レーザ1,2,3を用いたが、青色について例えば450nmと490nmの2本のレーザを用い、合計4波長のレーザを用いることも可能であるし、またそれ以上の数のレーザを用いても良い。
本発明のレーザ投射装置は、レーザ光以外の明かりがスクリーンに照射される場所で、コントラストの良いきれいな映像を見ることができるものとして、有用である。
本発明の実施の形態1にかかるレーザ投射装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるレーザ投射装置のレーザ投射部を詳細に示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる反射体の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるスクリーンの反射特性を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかるレーザ投射装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかるレーザ投射装置のレーザ投射部を詳細に示す図である。 本発明の実施の形態2にかかる反射体の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかる反射体の生成方法を示す図である。 本発明の実施の形態3にかかるレーザ投射装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態3にかかる室内照明の一例を示す図である。 本発明の実施の形態3にかかる室内照明の別の例を示す図である。 本発明の実施の形態4にかかるレーザ投射装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態4にかかるレーザ投射装置のレーザ投射部を詳細に示す図である。 本発明の実施の形態4にかかるスクリーンの透過特性を示す図である。 本発明の実施の形態5にかかるレーザ投射装置の構成を示す図である。 従来のレーザ投射装置を説明する全体構図である。 従来のレーザ投射装置における光変調部の具体的な構成を示す図である。 従来のレーザ投射装置の問題点を説明する図である。 従来のレーザ投射装置におけるスクリーンの反射特性を示す図である。

Claims (13)

  1. レーザ光を変調して投射するレーザ投射装置であって、
    少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源と、
    前記レーザ光源からのレーザ光を画像信号に基づいて変調する変調部と、
    変調されたレーザ光を投射するスクリーンとを備え、
    前記スクリーンの、入射した光を反射する特性は、
    入射光の反射ピークが、前記短波長レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長及びその付近に位置するものである、
    ことを特徴とするレーザ投射装置。
  2. 請求の範囲第1項に記載のレーザ投射装置において、
    前記スクリーンは、前記短波長レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光及びその付近の波長帯のみの光を反射する反射体を有する、
    こと特徴とするレーザ投射装置。
  3. 請求の範囲第2項に記載のレーザ投射装置において、
    前記反射体により反射される、前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長付近の波長幅は、該各レーザ光の波長を中心とする3nm以上10nm以下の範囲である、
    ことを特徴とするレーザ投射装置。
  4. 請求の範囲第2項に記載のレーザ投射装置において、
    前記反射体は、誘電体多層膜である、
    ことを特徴とするレーザ投射装置。
  5. 請求の範囲第2項に記載のレーザ投射装置において、
    前記反射体は、ホログラム記録材料を用いて形成したものである、
    ことを特徴とするレーザ投射装置。
  6. 請求の範囲第1項に記載のレーザ投射装置において、
    前記スクリーンが配置される投射室を、前記短波長レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長に相当する波長成分のレベルが落ち込んだ照明光により照明する、
    ことを特徴とするレーザ投射装置。
  7. レーザ光を変調して投射するレーザ投射装置であって、
    少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源と、
    前記レーザ光源からのレーザ光を画像信号に基づいて変調する変調部と、
    変調されたレーザ光を投射するスクリーンと、
    前記スクリーンに投射された画像を観察するための観察器具とを備え、
    上記観察器具は、入射光の透過ピークが、前記短波長レーザ光源から発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長及びその付近に位置する光透過部材を通して、前記スクリーンに投射された画像を観察するものである、
    ことを特徴とするレーザ投射装置。
  8. レーザ光を変調して投射するレーザ投射装置であって、
    少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光を発生する短波長レーザ光源と、
    前記レーザ光源からのレーザ光を画像信号に基づいて変調する変調部と、
    変調されたレーザ光を投射するスクリーンとを備え、
    前記スクリーンの、入射した光が透過する特性は、
    入射光の透過ピークが、前記短波長レーザ光源から発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長及びその付近に位置するものである、
    ことを特徴とするレーザ投射装置。
  9. 請求の範囲第8項に記載のレーザ投射装置において、
    前記スクリーンは、前記短波レーザ光源から発生される前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光及びその付近の波長帯の光と、視感度が著しく落ちる波長帯の光とを透過する吸収体を有する、
    こと特徴とするレーザ投射装置。
  10. 請求の範囲第9項に記載のレーザ投射装置において、
    前記吸収体により透過される、前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長付近の波長幅は、該各レーザ光の波長を中心とする3nm以上10nm以下の範囲である、
    ことを特徴とするレーザ投射装置。
  11. 請求の範囲第9項に記載のレーザ投射装置において、
    前記吸収体は、それぞれが該吸収体に入射された光うちの所定の波長の光を遮断する複数枚のフィルターを重ねてなるものである、
    ことを特徴とする
  12. 請求の範囲第8項に記載のレーザ投射装置において、
    前記レーザ光源を前記スクリーンの背面側に配置し、
    前記レーザ光源から該スクリーン上に投射された投射光を、前記スクリーン前面側から観察する、
    ことを特徴とするレーザ投射装置。
  13. 請求の範囲第1項または請求の範囲第8項に記載のレーザ投射装置において、
    前記スクリーンが配置される投射室を、前記短波レーザ光源で発生する前記少なくとも赤、青、緑の3色のレーザ光の波長に相当する波長成分のレベルが落ち込んだ照明光により照明する、
    ことを特徴とするレーザ投射装置。
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