JPWO2004096260A1 - 肝障害予防治療剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、成長ホルモン分泌誘導物質レセプターに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有し、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択される1のアミノ酸配列、または前記アミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤に関する。本発明の肝障害の予防または治療剤は、肝炎、肝硬変、肝不全などの肝疾患の治療または予防に適した医薬として有用である。さらに、本発明の肝障害の予防または治療剤は、肝切除術後の肝再生・肝機能回復促進剤などとしても有用である。

Description

本発明は肝障害治療剤に関する。より、詳細には、成長ホルモン分泌誘導物質レセプター(growth hormone secretagogue receptor;以下、GHS−Rと略称する。)に結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体を有効成分として含有し、肝炎、肝硬変もしくは肝不全などの肝疾患の治療もしくは予防、または肝切除術後の肝再生・肝機能の回復もしくは回復の促進に有用な医薬に関する。
肝臓は多くの物質の代謝に重要な役割を担う生命維持に不可欠な臓器である。生体調節系により、肝臓は糖および脂質の血中レベルの恒常性を保つために主要な機能を担い、生体全体の組織にエネルギーを供給している。さらに、肝臓は多くのペプチドを合成して血中および組織に送りだしている。このように、肝臓は糖代謝、アミノ酸・タンパク代謝、脂質代謝などの生体物質代謝、代謝生成物の排泄、アンモニアなどの化学物質の解毒、ビタミン類の貯蔵など、生命維持に極めて重要な機能を担っている。
肝臓はウィルス感染、アルコール摂取や薬物摂取などが原因となって肝炎を発症し、慢性化すると、その一部は肝硬変に移行して死亡率が高くなることが知られている。肝炎、肝硬変または肝不全などの肝障害患者では肝臓の機能低下にともなうフィブリノーゲン減少、血小板減少、血液凝固時間の延長、血清中肝臓逸脱酵素の上昇などが生じることが知られている。このため、出血性の傾向が現れて患者が死亡に至る要因となっている(非特許文献1)。現在、グリチルリチン、グルタチオン、ビタミン剤などが肝機能改善のために用いられるが、慢性肝炎、アルコール性肝障害、脂肪肝、肝硬変または肝不全などの肝障害疾患の治療に適した治療薬はいまだに開発されておらず、高タンパク質・高カロリー食による食事療法が治療の中心である。肝臓疾患に苦しむ患者は国内で200万人にも及び、肝硬変を経て肝癌で死亡する患者は年間2万人にも及ぶが、これまでのところ有効な治療法はない。ウィルス性肝炎に対しては、インターフェロンがよく用いられるが、全ての肝炎患者に対して効果を有するわけではなく、自殺が多発するなどの深刻な副作用が発現して問題となっている。
肝臓疾患に対しては上述したような薬物治療の他、エタノール注入法、microwave焼灼法もしくは肝動脈塞栓術などの内科的処置が施されるか、肝臓摘除術もしくは生体肝移植のような外科的処置が施されるかの治療が行われているのが現状である。前述の内科的処置または外科的処置の選択は、患者の年齢、身体状態、例えば癌の大きさや個数などの疾患の状態、肝機能などに応じ、医療現場においてケースバイケースで判断されるが、内科的処置が先行するのが普通である。外科的処置が行われる場合は、癌の個数が数個以内で限局し、残肝機能が保たれていることが前提となる。内科的処置を選択するにせよ、外科的処置を選択するにせよ、これらの処理後に肝機能の低下または異常を来すことが多い。特に、生体肝移植の場合は、提供者と被移植者の双方において、移植手術後に肝機能の低下または異常がしばしばみられる。現在、このような肝臓手術後における肝機能の低下または異常に対して、栄養状態管理などを施すことが行われているが、これを防止するまでには至っておらず、肝臓手術後における肝機能の低下または異常を防止または低減するための有効な治療が望まれている。
肝線維症、肝硬変モデル動物を用いて肝細胞増殖因子(HGF)(非特許文献2、非特許文献3)、インターフェロンα、βおよびγに肝線維症抑制作用が認められている(非特許文献4)。HGFには血管新生作用があり、副作用が懸念されている。また、成長ホルモン(GH)は肝臓に働いてInsulin−like Growth Factor−1(IGF−1)産生を刺激して肝細胞増殖作用を誘導すること(非特許文献5、非特許文献6)、IGF−1を肝細胞に作用させることによりHGFを誘導することが報告されているが(非特許文献7)、肝障害に対して治癒効果を検討した成績は見当たらない。また、GHには浮腫、インスリン抵抗性の悪化などの副作用が認められている。さらに、インスリンおよびEpidermal Growth Factor(EGF)(非特許文献8)、Transforming Growth Factor−α(TGF−α)にも(非特許文献9)、肝細胞増殖活性(DNAへのチミジン取り込み)を有することが示されているが、肝障害改善作用は明らかではない。
一方、グレリンは胃から発見された28残基のアミノ酸よりなるペプチドであり、3位セリンがオクタノイル基で修飾されている(特許文献1)。グレリンは成長ホルモン分泌誘導物質レセプター(Growth Hormone Secretagogue−Receptor;GHS−R)(非特許文献10)に働き、下垂体からのGH分泌を亢進させる内因性の脳−消化管ホルモンであることが示され(非特許文献11)、最近さらにグレリンが食欲を亢進させること、皮下投与することにより体重および体脂肪が増加することがマウスあるいはラットで示された(非特許文献12、非特許文献13、非特許文献14)。しかし、グレリンを肝障害の予防または治療剤として用いることは知られていない。
村上 雄一、吉村 和監修、「内科学書3」、1987年発行、発行所 中山書店 Matsuda et.al.,"Preventive and therapeutic effects in rats of hepatocyte growth factor infusion on liver fibrosis/cirrhosis",Hepatology,vol.26,No.1,p.81−89(1997) Takahiro Ueki et.al.,"Hepatocyte growth factor gene therapy of liver cirrhosis in rats",Nature Medicine,vol.5,p.226−230(1999) 谷口博順ら、「インターフェロンの肝線維化抑制機構」、最新医学、55巻、1803−1806頁(2000) Asakawa et,al.,Journal of Endocrinology Investment,vol.12,p.343−347(1989) Ekberg et.al.,Journal of Endocrinology,vol.135,p.59−67(1992) Skrtic et.al.,Endocrinology,vol.138,p.4683−4689(1997) Richman et.al.,Proceedings of the National Academy of Sciences,USA,vol.73,p.3589−3593(1976) E.M.Webber et.al.,"In vivo response of hepatocytes to growth factors requires an initial priming stimulus",Hepatology,vol.19,No.2,p.489−497(1994) Andrew D.Howard et.al.,"A Receptor in Pituitary and Hypothalamus That Functions in Growth Hormone Release",Science,vol.273,p.974−977(1996) Masayasu Kojima et.al.,"Ghrelin is a growth−hormone−releasing acylated peptide from stomach",Nature,vol.402,p.656−659(1999) Wren et.al.,Endocrinology,vol.141,p.4325−4328(2000) Masamitsu Nakazato et.al.,"A role for ghrelin in the central regulation of feeding",Nature,vol.409,p.194−198(2001) Mitsuyo Shintani et.al.,"Ghrelin,an Endogenous Growth Hormone Secretagogue,Is a Novel Orexigenic Peptide That Antagonizes Leptin Action Through the Activation of Hypothalamic Neuropeptide Y/Y1 Receptor Pathway",Diabetes,vol.50,p.227−232(2001) 国際公開第01/07475号パンフレット
本発明は、肝障害の予防または治療剤を提供することを目的とする。より具体的には、本発明は、肝炎、肝硬変、肝不全などの肝疾患の治療または予防に適した医薬を提供することを目的とする。さらに、本発明は、肝切除術後の肝再生・肝機能回復促進剤などとして使用することができる肝細胞増殖促進作用を有する医薬を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討したところ、GHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体が、肝炎、肝硬変、肝不全などの肝疾患に対し予防、進行緩和または治療効果を有するという知見を得た。さらに、本発明者らは、上記ポリペプチドの誘導体が肝細胞増殖促進作用を有し、その結果、肝臓手術後における肝機能低下の阻止、肝機能異常の防止または肝再生・肝機能の回復に有用であることも知見した。本発明者らはさらに検討を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1) GHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有し、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択される1のアミノ酸配列、または前記アミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤、
(2) ポリペプチドの誘導体が、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列および前記アミノ酸配列の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなる群から選択される1のアミノ酸配列からなるポリペプチドのアミノ酸配列において、アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を有し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩であることを特徴とする上記(1)に記載の肝障害の予防または治療剤、
(3) アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が、式(2)
Figure 2004096260
{式中、Rは、−T−P−Q(式中、Tは、C1−6アルキレン基、C2−6アルケニレン基、C1−4アルキレン−フェニレン基を表す。Pは、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−S−、−S−S−、−CO−NR−または−NR−CO−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、置換されていてもよいC1−20アルキル基、置換されていてもよいC2−20アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を表す。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を有することを特徴とする上記(2)に記載の肝障害の予防または治療剤、
(4) TがC1−6アルキレン基、Pが−O−CO−、Qが置換されていてもよいC1−20アルキル基であることを特徴とする上記(3)に記載の肝障害の予防または治療剤、
(5) Tがメチレンまたはエチレン、Pが−O−CO−、QがC1−20アルキル基であることを特徴とする上記(4)に記載の肝障害の予防または治療剤、
(6) QがCアルキル基であることを特徴とする上記(5)に記載の肝障害の予防または治療剤、
(7) 配列番号1〜22のアミノ酸配列が、配列番号1〜10または22のいずれかのアミノ酸配列であることと特徴とする上記(2)〜(6)のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤、
(8) 式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
Yは、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]
で示され、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤、
(9) 式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
Yは、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]で示されるポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤、
(10) Xが、式(4);HN−X−CO−(Xは、置換基を有していてもよいCアルキレン基、または前記Cアルキレン基の少なくとも1の炭素がO、NまたはSで置き換えられている有機基を表す。)で示される前記(8)または(9)に記載の肝障害の予防または治療剤、
(11) 式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]
で示され、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤、
(12) 式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]で示されるポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤、
(13) カルボキシル末端に、更に塩基性アミノ酸が結合していることを特徴とする上記(1)〜(12)のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤、
(14) カルボキシル末端におけるカルボキシル基が、塩、エステルまたはアミドを形成していることを特徴とする上記(1)〜(13)のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤、
(15) 肝障害が、肝炎、肝硬変および肝不全からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする上記(1)〜(14)のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤、
(16) 肝炎が、ウィルス性肝炎、アルコール性肝炎、薬物性肝炎および自己免疫性肝炎からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする上記(15)に記載の肝障害の予防または治療剤、
(17) 肝切除術後の肝再生・肝機能回復促進剤である上記(1)〜(14)のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤、
(18) 肝障害が肝臓移植後の疾患であることを特徴とする上記(1)〜(14)のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤、または
(19) 一日あたりの投与量が0.001〜100mgである上記(1)〜(18)のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤、
に関する。
また、本発明は、
(20) GHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有し、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択される1のアミノ酸配列、または前記アミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体またはその塩をヒト等の哺乳動物に投与することを含む肝障害の治療方法、
(21) 式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
Yは、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]
で示され、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩をヒト等の哺乳動物に投与することを含む肝障害の治療方法、
(28) 式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
Yは、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]で示されるポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩をヒト等の哺乳動物に投与することを含む肝障害の治療方法、
(23) Xが、式(4);HN−X−CO−(Xは、置換基を有していてもよいCアルキレン基、または前記Cアルキレン基の少なくとも1の炭素がO、NまたはSで置き換えられている有機基を表す。)で示される前記(21)または(22)に記載の肝障害の治療方法、
(24) 式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]
で示され、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩をヒト等の哺乳動物に投与することを含む肝障害の治療方法、
(25) 式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]で示されるポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩をヒト等の哺乳動物に投与することを含む肝障害の治療方法、
(26) カルボキシル末端に、更に塩基性アミノ酸が結合していることを特徴とする上記(20)〜(35)のいずれかに記載の肝障害の治療方法、
(27) カルボキシル末端におけるカルボキシル基が、塩、エステルまたはアミドを形成していることを特徴とする上記(20)〜(26)のいずれかに記載の肝障害の治療方法、
(28) 肝障害が、肝炎、肝硬変および肝不全からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする上記(20)〜(27)のいずれかに記載の肝障害の治療方法、
(29) 肝炎が、ウィルス性肝炎、アルコール性肝炎、薬物性肝炎および自己免疫性肝炎からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする上記(28)に記載の肝障害の治療方法、
(30) 肝切除術後の肝再生・肝機能回復促進剤である上記(20)〜(27)のいずれかに記載の肝障害の治療方法、
(31) 肝障害が肝臓移植後の疾患であることを特徴とする上記(20)〜(27)のいずれかに記載の肝障害の治療方法、または
(32) 一日あたりの投与量が0.001〜100mgである上記(20)〜(31)のいずれかに記載の肝障害の治療方法、
に関する。
また、本発明は、
(33) 肝障害の予防または治療を目的とする医薬を製造するための、GHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有し、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択される1のアミノ酸配列、または前記アミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体またはその塩の使用、
(34) 肝障害の予防または治療を目的とする医薬を製造するための、式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
Yは、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]
で示され、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用、
(35) 肝障害の予防または治療を目的とする医薬を製造するための、式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
Yは、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]で示されるポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用、
(36) Xが、式(4);HN−X−CO−(Xは、置換基を有していてもよいCアルキレン基、または前記Cアルキレン基の少なくとも1の炭素がO、NまたはSで置き換えられている有機基を表す。)で示される前記(34)または(35)に記載の使用、
(37) 肝障害の予防または治療を目的とする医薬を製造するための、式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]
で示され、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用、
(38) 肝障害の予防または治療を目的とする医薬を製造するための、式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]で示されるポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用、
(39) カルボキシル末端に、更に塩基性アミノ酸が結合していることを特徴とする上記(34)〜(38)のいずれかに記載の使用、
(40) カルボキシル末端におけるカルボキシル基が、塩、エステルまたはアミドを形成していることを特徴とする上記(34)〜(39)のいずれかに記載の使用、
(41) 肝障害が、肝炎、肝硬変および肝不全からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする上記(34)〜(40)のいずれかに記載の使用、
(42) 肝炎が、ウィルス性肝炎、アルコール性肝炎、薬物性肝炎および自己免疫性肝炎からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする上記(41)に記載の使用、
(43) 肝切除術後の肝再生・肝機能回復促進剤である上記(34)〜(40)のいずれかに記載の使用、
(44) 肝障害が肝臓移植後の疾患であることを特徴とする上記(34)〜(40)のいずれかに記載の使用、または
(45) 一日あたりの投与量が0.001〜100mgである上記(34)〜(44)のいずれかに記載の使用、
に関する。
また、本発明は、
(46) GHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有し、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択される1のアミノ酸配列もしくは前記アミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換または付加したアミノ酸配列からなるポリペプチドの誘導体、またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とする肝障害の予防または治療剤、
(47) ポリペプチドの誘導体が、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸配列からなるペプチドである上記(46)に記載の肝障害の予防または治療剤、
(48) ポリペプチドの誘導体が、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から10番目までのアミノ酸配列、または前記アミノ酸残基10個のアミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなるペプチドである上記(46)に記載の肝障害の予防または治療剤、
(49) ポリペプチドの誘導体が、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から15番目までのアミノ酸配列、または前記アミノ酸残基15個のアミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなるペプチドである上記(46)に記載の肝障害の予防または治療剤、
に関する。
また、本発明は、GHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有し、配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列において、(a)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列から選択される1のアミノ酸配列のアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸配列で、アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が上記式(1)を有するポリペプチドの誘導体、(b)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列から選択される1のアミノ酸配列のアミノ末端の1番目から10番目までのアミノ酸配列で、アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が上記式(1)を有するポリペプチドの誘導体、(c)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列から選択される1のアミノ酸配列のアミノ末端の1番目から15番目までのアミノ酸配列で、アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が上記式(1)を有するポリペプチドの誘導体、(d)アミノ末端の1番目から10番目までのアミノ酸配列から選択される1のアミノ酸配列のアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列で、アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が上記式(1)を有するポリペプチドの誘導体、または(e)アミノ末端の1番目から15番目までのアミノ酸配列から選択される1のアミノ酸配列のアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列で、アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が上記式(1)を有するポリペプチドの誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤、または、上記(a)〜(e)のいずれかのポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩をヒト等の哺乳動物に投与することを含む肝障害の治療方法、あるいは肝障害の予防または治療を目的とする医薬を製造するための、上記(a)〜(e)のいずれかのポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用などに関する。
第1図は、実施例1のフローチャートを示す。
第2図は、実施例1における生理食塩水投与群、グレリン3μg/kg投与群および30μg/kg投与群の生存曲線を示す。
第3図は、実施例3において、ki−67タンパクを免疫染色したラット肝細胞の光学顕微鏡写真を示す。Aは生理食塩水投与群の写真であり、Bはグレリン投与群の写真である。
本発明を説明するに際し、下記用語を以下のように定義する。
「アミノ酸」とは、同一分子内にアミノ基とカルボキシル基を有する化合物であり、例えば下記する天然アミノ酸または非天然アミノ酸のほか、天然アミノ酸のD−体、β−アミノ酸、γ−アミノ酸などあらゆるアミノ酸を含む。
「天然アミノ酸」とは、遺伝子によりコードされる20種類のアミノ酸をいう。
「非天然アミノ酸」としては、α−アミノ酸におけるα炭素が修飾されている化合物が挙げられる。即ち、下記式(6);
Figure 2004096260
(R’およびR”は、同一または異なってよく、天然アミノ酸に存在しない任意の置換基または水素原子を表す。ただし、R’およびR”がともに水素原子である場合を除く。)
で示される化合物が挙げられる。非天然アミノ酸はL−体であっても、D−体であってもよい。
「アルキル基」とは、直鎖、環状または分岐アルキル基を意味し、「C1−35アルキル基」とは、1〜35の炭素原子を有する直鎖、環状または分枝アルキル基を意味し、「C1−20アルキル基」とは、1〜20の炭素原子を有する直鎖、環状または分枝アルキル基を意味し、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロブチル、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、1−メチルブチル、ヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシル、3,3−ジメチルブチル、ヘプチル、シクロヘプチル、1−メチルシクロヘキシル、1−プロピルブチル、オクチル、1−メチルヘプチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシルまたはノナデシルなどが挙げられる。「C1−6アルキル基」は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ネオペンチル、1−メチルブチル、ヘキシル、イソヘキシルまたは1−メチルペンタンのような1〜6の炭素原子を有する直鎖状または分岐状の炭化水素基を意味し、「C1− アルキル基」は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルのような1〜4の炭素原子を有する直鎖状または分岐状の炭化水素基を意味し、「C1−16アルキル基」は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ネオペンチル、1−メチルブチル、ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンタン、3,3−ジメチルブチル、ヘプチル、1−プロピルブチル、オクチル、1−メチルヘプチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシルまたはヘキサデシルのような1〜16の炭素原子を有する直鎖状または分岐状の炭化水素基を意味し、「C3−8シクロアルキル基」は、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルのような3〜8の炭素原子を有する環状の炭化水素基を意味する。
「アルキレン基」とは1〜20の、炭素原子を有する直鎖または分岐アルキレン基を意味し、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、デカメチレン、ドデカメチレンまたはノナデカメチレンなどが挙げられる。「C1−6アルキレン」は、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレンまたはヘキサメチレンのような1〜6の炭素原子を有する直鎖状または分岐状の2価の炭化水素基を意味する。
「アルケニレン基」とは、2〜20の炭素原子を有する直鎖または分岐アルケニレン基を意味し、「C2−6アルケニレン」は、ビニレン、プロペニレン、1−ブテニレン、2−ブテニレン、1−ペンテニレン、2−ペンテニレンまたは3−ペンテニレンなどの直鎖状または分岐状の2価の炭化水素基を意味する。
「アルキニレン基」とは、2ないし20の炭素原子を有するアルキニレン基を意味し、「C2−6アルキニレン」は、エチニレン、プロピニレン、1−ブチニレン、2−ブチニレン、1−ペンチニレン、2−ペンチニレンまたは3−ペンチニレンなどの直鎖状または分岐状の2価の炭化水素基を意味する。
「アルケニル基」とは、2〜20の炭素原子を有する直鎖または分岐アルケニル基を意味する。アルケニル基の例としては、例えばビニル、アリル、n−プロペニル、イソプロペニル、n−ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニル、tert−ブテニル、n−ペンテニル、イソペンテニル、ネオペンテニル、1−メチルプロペニル、n−ヘキセニル、イソヘキセニル、1,1−ジメチルブテニル、2,2−ジメチルブテニル、3,3−ジメチルブテニル、3,3−ジメチルプロペニル、2−エチルブテニル、ヘプテニル、オクテニルまたはヘプタデカニルなどが挙げられる。
「アリール基」とは、6〜14の炭素原子を有する芳香族の炭素環式環または環系を意味する。アリール基の例としては、例えばフェニル、1−もしくは2−ナフチル、ビフェニル、1−,2−もしくは9−アントリル、1−,2−,3−,4−もしくは9−フェナントリル、アセナフチル、アントラセニルまたはアズレニルなどが挙げられる。
「アラルキル基」とは、7〜16の炭素原子を有する単環式アラルキルを意味する。アラルキル基の例としては、例えばベンジル、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、ベンズヒドリル、トリチル、メチル−ナフチルまたはエチル−フェニルなどが挙げられる。
本発明におけるGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有し、配列番号:1〜22に記載のアミノ酸配列からなる選択されるポリペプチドの誘導体としては、
(i)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列において、アミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1または2個以上〔好ましくは数個(〜5個)〕のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、(ii)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列において、アミノ末端の1番目から4番目までの位置以外に、1または2個以上〔好ましくは数個(〜5個)〕のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、(iii)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列において、アミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外の1または2個以上〔好ましくは数個(〜5個)〕のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、または(iv)それらを組み合わせたアミノ酸配列を含有するポリペプチドの誘導体などを用いてもよい。前記(ii)において付加されるアミノ酸、前記(iii)において置換されるアミノ酸は、非天然アミノ酸であってもよい。前記(i)〜(iv)に記載のポリペプチドの誘導体は、GHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性または成長ホルモンの分泌を誘導する活性を有することがより好ましい。
また、好ましくは配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列において一部のアミノ酸が欠失しているペプチドを用いてもよい。該ペプチドとしては、(v)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸配列からなるペプチド、(vi)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から10番目までのアミノ酸配列からなるペプチド、または(vii)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から15番目までのアミノ酸配列からなるペプチドが挙げられる。
また、(viii)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列におけるアミノ末端の1番目から10番目までのアミノ酸配列において、上述したように、アミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1または2個以上〔好ましくは数個(〜5個)〕のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなるペプチド、または(ix)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列におけるアミノ末端の1番目から15番目までのアミノ酸配列において、上述したように、アミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1または2個以上〔好ましくは数個(〜5個)〕のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなるペプチドを用いてもよい。付加されるアミノ酸または置換されるアミノ酸は非天然アミノ酸であってもよい。前記(viii)または(ix)に記載のペプチドは、GHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性または成長ホルモンの分泌を誘導する活性を有することがより好ましい。
上記ポリペプチドの誘導体としては、好ましくは配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列において、アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)もしくは−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を有し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体(以下、ポリペプチドの誘導体Iという。)が、好ましい態様としてあげられる。
上記Tで示される「二価の炭化水素基」としては、炭素数が1ないし20、好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6の直鎖または分岐アルキレン基、2ないし20の直鎖または分岐アルケニレン基、2ないし20の直鎖または分岐アルキニレン基などの二価の炭化水素基、フェニレン基またはそれらを組み合わせたもの(例えば、C1−6アルキレン−フェニレン、フェニレン−C1−6アルキレン、C1− アルキレン−フェニレン−C1−4アルキレンなど)などが挙げられる。なかでも、C1−6アルキレン基、C2−6アルケニレン基、C2−6アルキニレン基、フェニレン基、C1−4アルキレン−フェニレン基が好ましい。とりわけC1−6アルキレン基が好ましい。
上記「二価の炭化水素基」は置換基を有していてもよい。「二価の炭化水素基」が有してもよい置換基としては、例えば置換されていてもよいC1−6アルキル基〔例えば、水酸基、チオール(例えば、メルカプト、メチルチオなど)、C7−16アラルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、ヒドロキシフェニルなど)、複素環(例えば、インドール、イミダゾールなど)、カルボキシル、アミノ、グアニジノなどで置換されていてもよいアルキル基またはアルキル基など〕、C7−16アラルキル基、C6−14アリール基、置換されていてもよい水酸基(例、炭化水素基で置換されていてもよい水酸基など;好ましくは、C1−6アルキル基で置換されていてもよい水酸基、水酸基など)などが挙げられ、置換されていてもよいC1−6アルキル基が好ましい。置換基の位置および数は化学的に許容される限り特に限定されない。置換基の数は1ないし4個程度が好ましい。「フェニレン基」の置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなど)、C1−4アルキルチオ基、水酸基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1−4アルキルアミノ基、メルカプト基、C1−4アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、C2−5アルコキシカルボニル基、スルホ基(−SOH)、C1−4アルキルスルホニル基、カルバモイル基およびモノ−またはジ−C2−5アルキルカルバモイル基(例えば、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイルなど)などから選ばれる1ないし4個が用いられる。
で示される基は、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−S−、−S−S−、−CO−NR−または−NR−CO−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)が好ましく、−O−CO−がとりわけ好ましい。
で示される「アルキル基」としては、C1−20直鎖または分岐アルキル基が好ましく。より好ましくはC1−16直鎖または分岐アルキル基が好ましく、とりわけCアルキル基が好ましい。
で示される「アルケニル基」としては、好ましくは、C2−20直鎖または分岐アルケニル基が好ましい。
で示される「アルキル基」または「アルケニル基」における置換されていてもよい置換基としては、例えばハロゲン原子;カルボキシ基;水酸基;アミノ基;ニトロ基;シアノ基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどC1−6アルコキシ基;ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシなどのC7−16アラルキルオキシ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなどのC2−7アルコキシカルボニル基;C −14アリール基;メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオなどのC1−6アルキルチオ基;メチルスルフィニル、エチルスルフィニルなどのC1−6アルキルスルフィニル基;メチルスルホニル、エチルスルホニルなどのC1−6アルキルスルホニル基;メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミノなどのC1−6アルキルアミノ基;アセトアミド、プロピオニルアミドなどのアシルアミノ基などが挙げられる。該置換基の数は1〜5個程度、好ましくは1〜3個程度である。
で示される「シクロアルキル基」、「アリール基」または「アラルキル基」における、置換されていてもよい置換基としては、具体的には、C1−6アルキル基;水酸基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどのC1−6アルコキシ基;フッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;C1−6アシル基;ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシなどのC1−6アシルオキシ基;メルカプト基;メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオなどのC1−6アルキルチオ基;アミノ基;メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミノなどのC1−6アルキルアミノ基;ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノなどのジC1−6アルキルアミノ基;カルボキシ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなどのC2−7アルコキシカルボニル基;アミド基;トリフルオロメチルなどのハロゲン化アルキル基;メチルスルホニル、エチルスルホニルなどのC1−6アルキルスルホニル基;アミノスルホニル基;C3−7シクロアルキル基;アセトアミド、プロピオニルアミドなどのアシルアミド基などが挙げられる。該置換基の位置および数は化学的に許容される範囲であれば特に限定されない。置換基の数は1乃至3個程度が好ましい。
で示される「C1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基」は、上記炭素数1〜6のアルキル基と、上記炭素数3〜8のシクロアルキル基とが結合した置換基である。好ましくは、C1−4アルキレン−フェニレンである。「置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基」における置換基は、C1−6アルキル基部分が有していてもよいし、C3−8シクロアルキル基部分が有していてもよい。C1−6アルキル基部分の置換基としては上述のアルキル基の置換基と同一の置換基を例示でき、C3−8シクロアルキル基部分としては、上述のシクロアルキル基の置換基と同一の置換基を例示できる。
上記態様のポリペプチドの誘導体Iにおいては、アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が、下記式(2);
Figure 2004096260
{式中、Rは、−T−P−Q(式中、Tは、C1−6アルキレン基、C2−6アルケニレン基、C1−4アルキレン−フェニレン基を表す。Pは、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−S−、−S−S−、−CO−NR−または−NR−CO−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、置換されていてもよいC1−20アルキル基、置換されていてもよいC2−20アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を表す。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}
で示される基を有することがより好ましい。
上記式(2)において、置換基Rが−T−P−Qの場合、置換基Tは、C1−6アルキレン基またはC1−4アルキレン−フェニレンが好ましく、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレンまたはメチレン−フェニレンがより好ましい。
上記式(2)において、置換基Rが−T−P−Qまたは−P−Qの場合、置換基Pが−CO−O−、−O−CO−、−S−S−、−CO−NR−または−NR−CO−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)で、置換基Qが置換されていてもよいC1−20アルキル基(好ましくはC1−16アルキル基、とりわけ好ましくはCアルキル基)または置換されていてもよいC2−20アルケニル基であるか、置換基Pが−O−または−S−で、置換基Qが置換されていてもよいC1−20アルキル基、置換されていてもよいC2−20アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3− シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基であることが好ましい。該Qで示される基に置換してもよい置換基は、前記Qで示される基に置換する置換基と同じである。
上記態様のポリペプチドの誘導体Iにおけるアミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基としては、下記アミノ酸残基も好適である。まず、側鎖に水酸基を有するアミノ酸残基の水酸基がエステル、チオエステルまたはエーテルなどを形成しているアミノ酸残基が挙げられる。具体的には、側鎖の水酸基が−OCO−Q、−OCS−Qまたは−O−Q(Qは前記と同意義。)で表される置換基に変換されているセリン、トレオニン、チロシンまたはオキシプロリンなどが挙げられる。次に、側鎖にメルカプト基を有するアミノ酸残基のメルカプト基がチオエステル、チオエーテルまたはジスルフィドなどを形成しているアミノ酸残基が挙げられる。具体的には、−SCO−Q、−SCS−Q、−S−Qまたは−S−S−Q(Qは前記と同意義。)で表される置換基に変換されているシステインなどが挙げられる。次に、側鎖にアミノ基を有するアミノ酸残基の側鎖のアミノ基が、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アミド、カルバモイルなどを形成しているアミノ酸残基が挙げられる。具体的には、側鎖のアミノ基が−NR−CO−Q、−NR−CS−Q、−NH(Q)、−N(Q)(Q2’)、−NR−CO−NR−Q、−NR−CS−NR−Q(QおよびRは前記と同意義。Q2’は、Qと同一または異なってよく、Qと同意義)で表される置換基に変換されているリジンまたはアルギニンなどが挙げられる。次に、側鎖にイミノ基を有するアミノ酸残基のイミノ基が、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アミド、カルバモイルなどを形成しているアミノ酸残基が挙げられる。具体的には、側鎖のイミノ基が、下記式;
Figure 2004096260
(式中、Qは前記と同意義。)
で表される置換基に変換されているヒスチジン、トリプトファン、プロリンまたはオキシプロリンなどが挙げられる。
アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基は、なかでも、側鎖の水酸基が−OCO−Q、−OCS−Qまたは−O−Q(Qは前記と同意義。)で表される置換基に変換されているセリン、トレオニン、チロシンまたはオキシプロリンであるか、側鎖のメルカプト基が−SCO−Q、−SCS−Q、−S−Qまたは−S−S−Q(Qは前記と同意義。)で表される置換基に変換されているシステインであることがより好ましい。さらに、アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基は、側鎖の水酸基が−OCO−Q、−OCS−Qまたは−O−Q(Qは前記と同意義。)で表される置換基に変換されているセリンであるか、側鎖のメルカプト基が−SCO−Q(Qは前記と同意義。)で表される置換基に変換されているシステインであることがさらに好ましい。アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基は、側鎖の水酸基が−OCO−Q(Qは前記と同意義。)で表される置換基に変換されているセリンが特に好ましい。
アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基としては、側鎖の水酸基に脂肪酸がエステル結合したアミノ酸残基も好ましい態様として挙げられる。この場合、側鎖に水酸基を有するアミノ酸としては、セリン、トレオニン、チロシンまたはオキシプロリンが挙げられ、なかでもセリンまたはトレオニンが好ましく、セリンが特に好ましい。脂肪酸としては、飽和であっても、不飽和であってもよく、その炭素数は好ましくは2〜36、より好ましくは2〜21、さらに好ましくは2〜17である。そのような脂肪酸としては、具体的には、酢酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸(ペンタン酸)、イソ吉草酸、ピバル酸、カプロン酸(ヘキサン酸)、オクタン酸(好ましくは、カプリル酸)、デカン酸(好ましくは、カプリン酸)、ドデカン酸(好ましくは、ラウリル酸)、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、リグノセリン酸などの飽和脂肪酸、ソルビン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等の不飽和脂肪酸が挙げられる。なかでも、酢酸、酪酸、カプロン酸(ヘキサン酸)、オクタン酸(好ましくは、カプリル酸)が好ましく、とりわけオクタン酸が好ましい。
上記ポリペプチドの誘導体Iとしては、ヒトなどのグレリンおよび、前記グレリンを構成する配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列において、配列番号1〜22で表されるアミノ酸配列のアミノ末端から2番目または3番目のセリン、トレオニンまたはロイシンが上記式(1)を有し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体が好ましく挙げられる。
また、ポリペプチドの誘導体Iとしては、上記ヒトなどのグレリンを構成する配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列において、配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列のアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1または2個以上〔好ましくは数個(2〜5個)〕のアミノ酸が欠失、付加または置換、あるいはそれらを組み合わせたアミノ酸配列であって、アミノ末端から2番目または3番目が上記式(1)を有し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体であってもよい。前記において付加されるアミノ酸または/および置換されるアミノ酸は、非天然アミノ酸であってもよい。
また、本発明においては、上記ヒトなどのグレリンを構成する配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列から選択されるアミノ酸配列において、(a)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列におけるアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体であって、アミノ末端から2番目または3番目が上記式(1)を有し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するもの、(b)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列におけるアミノ末端の1番目から10番目までのアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体であって、アミノ末端から2番目または3番目が上記式(1)を有し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するもの、また、(c)配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列におけるアミノ末端の1番目から15番目までのアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体であって、アミノ末端から2番目または3番目が上記式(1)を有し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するものも好ましく用いることができる。
また、上記配列番号:1〜22で表わされるアミノ酸配列から選択されるアミノ酸配列において、(d)アミノ末端の1番目から10番目までのアミノ酸配列において、上述したように、アミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1または2個以上〔好ましくは数個(2〜5個)〕のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体であって、アミノ末端から2番目または3番目が上記式(1)を有し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体、または(e)アミノ末端の1番目から15番目までのアミノ酸配列において、上述したように、アミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1または2個以上〔好ましくは数個(2〜5個)〕のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体であって、アミノ末端から2番目または3番目が上記式(1)を有し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するものも好ましく用いることができる。付加されるアミノ酸または置換されるアミノ酸は非天然アミノ酸であってもよい。
また、本発明においては、式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
Yは、下記式(1);
Figure 2004096260
{式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)で示される基を表し、
Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体およびQは前記と同意義。)を表す。}
で、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体(以下、ポリペプチドの誘導体IIという。)も、好ましく用いることができる。
上記式(3)のXにおいて、アミノ酸残基相当の分子鎖長とは、式;
Figure 2004096260
(Rは天然アミノ酸のα炭素原子に結合している側鎖を表す。)
で示されるアミノ酸残基1個分のペプチドユニットであるN−C結合の長さとC−C結合の長さをあわせた長さに相当する分子鎖長を有する有機基をいう。当該分子鎖長としては、分子鎖長を構成する原子C,O,N,Sの結合様式により、±20%程度、好ましくは±10%程度の変動を含むものをいう。
ジペプチド相当の分子鎖長とは、式;
Figure 2004096260
(Rは前記定義に同じ。なお、Rは繰り返し単位ごとに同一であっても、異なってもよい。)
で示される上記アミノ酸残基2分子分のペプチドユニットに相当する分子鎖長および該鎖長を構成する原子C,O,N,Sの結合様式により、±20%程度、好ましくは±10%程度の変動を含むものをいう。トリペプチド相当の分子鎖長とは、式;
Figure 2004096260
(Rは前記定義に同じ。なお、Rは繰り返し単位ごとに同一であっても、異なってもよい。)
で示される上記アミノ酸残基3分子分のペプチドユニットに相当する分子鎖長および該鎖長を構成する原子C,O,N,Sの結合様式により、±20%程度、好ましくは±10%程度の変動を含むものをいう。なかでも、Xは、アミノ酸残基またはジペプチド相当の分子鎖長を有することが好ましく、ジペプチド相当の分子鎖長を有することがより好ましい。
Xとしては、式(4);HN−X−CO−(Xは、置換基を有していてもよいCアルキレン基、または前記Cアルキレン基の少なくとも1の炭素がO、NまたはSで置き換えられている有機基を表す。)で示される有機基であることが特に好ましい。Xとしては、−(C(R)(R))−(式中、RおよびRは、同一または異なってよく、置換されていてもよいC1−6アルキル基または置換されていてもよいC2−6アルケニル基を表す。また、RおよびRは、繰り返し単位ごとに同一であっても、異なってもよい。)で示される置換基、または前記置換基における4つの繰り返し単位のうち、少なくとも1単位が(NR)(式中、Rは、置換されていてもよいC1−6アルキル基または置換されていてもよいC2−6アルケニル基を表す。)またはOに置き換えられている置換基も挙げられる。具体的に、Xとしては、例えば、−(CHCH(CHOH)−、−(CH−、−C(CH−(CH−または−CH(CH)−(CH−CH(CH)−、−CH−CH−O−CH−、−CH−CH−S−CH−、−CH−N(CH)−CH−CH−、−CH−O−CH(CHOH)−CH−などが挙げられる。
上記式(3)において、Yとしては上記ポリペプチドの誘導体Iのアミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が有する式(1)で示される基と同一の例が挙げられる。
上記式(3)において、Zとしては天然アミノ酸残基またはその光学異性体であれば特に限定されないが、疎水性天然アミノ酸またはそのD−体が好適である。疎水性天然アミノ酸としては、例えばロイシン、バリン、イソロイシン、トリプトファンまたはフェニルアラニンが挙げられ、なかでもトリプトファンまたはフェニルアラニンなどの芳香族の疎水性アミノ酸が好ましい。また、Zとしては、リジン、アルギニンまたはヒスチジンなどの塩基性天然アミノ酸も好ましく、なかでもリジンがより好ましい。
また、式(3);X−Y−Z(式中、X、YおよびZは上記と同意義。)で示される構造からなるペプチド系化合物に、配列番号:1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1または2個以上〔好ましくは数個(2〜5個)〕のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合している構造からなるポリペプチドの誘導体(以下、ポリペプチドの誘導体IIIという。)も、他の好ましい態様として挙げられる。
ポリペプチドの誘導体IIIにおいて、式(3);X−Y−Z(式中、X、YおよびZは上記と同意義。)で示される構造からなるポリペプチドの誘導体については、ポリペプチドの誘導体IIについての記載が当てはまる。
ポリペプチドの誘導体IIIにおいて、式(3);X−Y−Z(式中、X、YおよびZは上記と同意義。)で示される構造からなるポリペプチドの誘導体に結合するアミノ酸配列は、配列番号:1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列において、アミノ末端の5番目から10番目に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分もしくは前記部分において1または2個以上〔好ましくは数個(2〜5個)〕のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列、または配列番号:1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列において、アミノ末端の5番目から15番目に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分もしくは前記部分において1または2個以上〔好ましくは数個(2〜5個)〕のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が好適な例として挙げられる。
また、本発明においては、式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
Figure 2004096260
(式中、RおよびRは上記と同意義。)
で示される基を表し、
BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]
で示される構造からなるポリペプチドの誘導体(以下、ポリペプチドの誘導体IVという。)も、好ましく用いることができる。
上記式(5)において、BまたはCが式(1)で示される基の場合、かかる基としては上記ポリペプチドの誘導体Iのアミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が有する基と同一の基が挙げられる。Cのみが式(1)で示される基の場合、Bは天然アミノ酸残基またはその光学異性体であればよいが、なかでも小さな側鎖を有するアラニン、セリン、ヒスチジンもしくそれらのD−体またはグリシンなどが好適である。Bのみが式(1)で示される基の場合、Cは天然アミノ酸残基またはその光学異性体であればよいが、なかでも疎水性天然アミノ酸もしくは塩基性天然アミノ酸、またはそれらのD−体が好適である。
上記式(5)において、Aは天然アミノ酸残基またはその光学異性体であればよいが、なかでもグリシンが好適である。
上記式(5)において、Dは天然アミノ酸残基またはその光学異性体であればよいが、なかでも疎水性天然アミノ酸もしくは塩基性天然アミノ酸、またはそれらのD−体が好適である。
本発明においては、式(5);A−B−C−D(式中、A,B,CおよびDは上記と同意義。)で示される構造からなるポリペプチドの誘導体に、配列番号:1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1または2個以上〔好ましくは数個(2〜5個)〕のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合している構造からなるポリペプチドの誘導体(以下、ポリペプチドの誘導体Vという。)も、他の好ましい態様として挙げられる。
ポリペプチドの誘導体Vにおいて、式(5);A−B−C−D(式中、A,B,CおよびDは上記と同意義。)で示される構造からなるポリペプチドの誘導体については、ポリペプチドの誘導体IVについての記載が当てはまる。
ポリペプチドの誘導体Vにおいて、式(5);A−B−C−D(式中、A,B,CおよびDは上記と同意義。)で示される構造からなるポリペプチドの誘導体に結合するアミノ酸配列は、配列番号:1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列において、アミノ末端の5番目から10番目に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分もしくは前記部分において1または2個以上〔好ましくは数個(2〜5個)〕のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列、または配列番号:1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列において、アミノ末端の5番目から15番目に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分もしくは前記部分において1または2個以上〔好ましくは数個(2〜5個)〕のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が好適な例として挙げられる。
以上述べたグレリンまたはポリペプチドの誘導体I〜Vにおいて、カルボキシル末端に更に塩基性アミノ酸を結合させてもよい。ここで、塩基性アミノ酸としては、上述したリジン、アルギニンまたはヒスチジンなどの塩基性天然アミノ酸、もしくはそれらのD−体、またはそれらのD−もしくはL−N−メチルアミノ酸などが挙げられる。
また、以上述べたグレリンまたはポリペプチドの誘導体I〜Vにおいて、カルボキシル末端のカルボキシル基が、塩、エステルまたはアミドを形成していてもよい。カルボキシル基が塩を形成する場合、その塩は薬学的に許容される塩が好ましい。薬学的に許容される塩としては、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。これらの塩の中でも、酢酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩が最も好ましい。
カルボキシル末端のカルボキシル基がエステルを形成している場合、かかるエステルとしては、式;COOR(式中、Rは、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基を示す。)で示されるエステルが挙げられる。
カルボキシル末端のカルボキシル基がアミドを形成している場合、かかるアミドとしては、式;−CON(R)(R10)(RまたはR10は、同一または異なって、水素、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基を示す。)で示されるアミドが挙げられる。とりわけ−CONHが好ましい。
カルボキシル末端のカルボキシル基がエステルまたはアミドを形成している場合、エステルまたはアミドにさらにアミノ基またはグアニジド基などの塩基性基が結合していてもよい。
本発明において使用できるポリペプチドの誘導体の具体例としては、例えばヒト由来のグレリン〔配列番号1および2で示されるアミノ配列の3位セリン残基が酢酸、酪酸、吉草酸、オクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
ラット由来のグレリン〔配列番号3および4で示されるアミノ配列の3位セリン残基が酢酸、酪酸、吉草酸、オクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
マウス由来のグレリン〔配列番号5で示されるアミノ配列の3位セリン残基がオクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
ブタ由来のグレリン〔配列番号6および7で示されるアミノ配列の3位セリン残基がオクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
ウシ由来のグレリン〔配列番号8で示されるアミノ配列の3位セリン残基がオクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
ヒツジ由来のグレリン〔配列番号9で示されるアミノ配列の3位セリン残基がオクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
イヌ由来のグレリン〔配列番号10で示されるアミノ配列の3位セリン残基がオクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
ウナギ由来のグレリン〔配列番号11で示されるアミノ配列の3位セリン残基がオクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
ニジマス由来のグレリン〔配列番号12および13で示されるアミノ配列の3位セリン残基がオクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
ニワトリ由来のグレリン〔配列番号14,15および16で示されるアミノ配列の3位セリン残基がオクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
カエル由来のグレリン〔配列番号17および18で示されるアミノ配列の3位トレオニン残基がオクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
テラピア由来のグレリン〔配列番号19で示されるアミノ配列の3位セリン残基がオクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;
ナマズ由来のグレリン〔配列番号20および21で示されるアミノ配列の3位セリン残基がオクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕;または
ウマ由来のグレリン〔配列番号22で示されるアミノ配列の3位セリン残基が酪酸、オクタン酸またはデカン酸でアシル化されたポリペプチドの誘導体。〕
が好ましく挙げられ、ヒト、ラット、マウス、ブタ、ウシ、ヒツジ、イヌまたはウマ由来のグレリンがより好ましく、ヒト由来のグレリンが特に好ましい。
また、
Figure 2004096260
Figure 2004096260
Figure 2004096260
Figure 2004096260
などが好ましく用いられる。
本発明に係る上記グレリンまたはポリペプチドの誘導体は公知の方法により得ることができる。例えば、天然の原料から単離する方法、組換えDNA技術を用いる方法、化学的に合成する方法、組換えDNA技術と化学的合成を組み合わせる方法などが挙げられる。天然の原料から単離する方法としては、例えば消化管のグレリン産生細胞を培養してグレリンを単離精製する方法が挙げられる。組換えDNA技術を用いる方法としては、グレリン遺伝子を含有するベクターにより、消化管細胞などに代表されるペプチド中の少なくともひとつのアミノ酸残基の側鎖を修飾することができる宿主細胞を形質転換し、得られた形質転換細胞を培養して培養物から目的のポリペプチドの誘導体を採取する方法などが挙げられる。化学的に合成する方法としては、当該技術分野で常用されている固相合成法または液相合成法などが挙げられる。組換えDNA技術と化学的合成を組み合わせる方法としては、グレリンの一部を化学合成法により製造し、残りを遺伝子操作法により製造して、両者を縮合する方法などが挙げられる。より具体的に、本発明に係るポリペプチドの誘導体の製造方法としては、WO01/07475号公報および特願2003−106533号公報に記載の方法が挙げられる。
細胞内カルシウムイオン濃度の測定は公知の方法が利用できるが、望ましくは、カルシウムイオン濃度変化によるFluo−4 AM(Molecular Probe社)の蛍光強度の変化を利用したFLIPR(Fluorometric Imaging Plate Reader,Molecular Devices社)またはFLEX stationTM(Molecular Devices社)を用いるのがよい。
in vitroおよびin vivoでGH分泌誘導活性を確認するためには、公知の方法を利用することができる。例えばin vitroでは、GHを分泌してGHS−Rの発現も確認されている脳下垂体細胞に被検物質を添加して、細胞培養液中に分泌されるGHを、抗GH抗体を用いたラジオイムノアッセイによって測定するという方法が挙げられる。また上記ラジオイムノアッセイ法において、抗GH抗体の代わりに他のホルモンに対する抗体を用いれば、該ホルモンの分泌量も測定できる。in vivoでのGH分泌誘導活性を確認するためには、被検物質を動物(例えば、ラット)の末梢静脈に注射した後の血清中のGH濃度を測定すればよい。
本発明の肝障害の予防または治療剤は、上記ポリペプチドの誘導体、またはそれらの薬理学的に許容される塩を含む。前記薬理学的に許容される塩としては上述の例と同一の塩を例示できる。本発明の肝障害の予防または治療剤は、ポリペプチドの誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含んでいればよいが、通常はこれら有効成分と自体公知の薬理学的に許容しうる担体とを混合して用いる。前記有効成分と所望により薬理学的に許容しうる担体とからなる医薬組成物は、例えば、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤もしくはカプセル剤などの固形剤;注射剤もしくはシロップ剤などの液状製剤;坐剤、点眼剤、点鼻剤、トローチ剤、外用液剤、エアゾール剤などの外用剤など公知の形態をとり得る。本発明の肝障害の予防または治療剤は、注射剤、点鼻剤、エアゾール剤などの形態を有することが好ましい。注射剤としては、本発明の有効成分と所望により薬理学的に許容しうる担体を含む凍結乾燥製剤を用時に溶媒に溶解する形態を有していてもよい。
薬学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、デキストランおよびその誘導体などが挙げられる。滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デキストランおよびその誘導体などが挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられる。顆粒剤及び錠剤には、適当なコーティング剤(ゼラチン、白糖、アラビアゴム、カルナバロウ等)、腸溶性コーティング剤(例えば酢酸フタル酸セルロース、メタアクリル酸コポリマー、ヒドロキシプロピルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース等)などで剤皮を施してもよい。カプセル剤は、通常のカプセル剤の他、腸溶性コーティングカプセル剤、胃内抵抗性カプセル剤、放出制御カプセル剤とすることもできる。腸溶性カプセル剤とする場合、腸溶性コーティング剤でコーティングした本発明の肝障害の予防治療剤に上記の適当な賦形剤を添加したものを通常のカプセルに充填する。あるいは、腸溶性コーティング剤でコーティングしたカプセル、若しくは腸溶性高分子を基剤として成形したカプセルに本発明の肝障害の予防治療剤を充填することができる。
溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
本発明にかかる薬剤が坐剤の剤形を有する場合は、親油性基剤、水溶性基剤または乳剤性基剤に、本発明の有効成分、および所望により、例えば、局所麻酔薬、抗ヒスタミン剤、局所収斂剤、サルファ剤、抗生物質、瘡傷治療薬、界面活性剤、ビタミン類、生薬エキス、胆汁酸類、防腐剤、賦形剤、吸収促進剤またはアミノ酸などを含有することにより本発明にかかる薬剤を製造することができる。
本発明にかかる薬剤が外用液剤の剤形を有する場合、薬学的に許容される担体としては、例えば、緩衝剤、安定化剤、防腐剤、pH調製剤、溶剤、溶解補助剤、着香剤、ゲル化剤、矯味剤または清涼化剤などなどが挙げられる。前記溶剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、ブチレングリコール、水、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ブドウ糖、イプシロンアミノカプロン酸、グリシン、グルタミン酸塩、ヒアルロン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール類、カルボキシビニルポリマー類やセタノール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類、中鎖脂肪酸エステル類やミリスチン酸イソプロピルなどの脂肪酸エステル類、ステアリン酸などの高級脂肪酸、スクワラン、流動パラフィン、白色ワセリンまたは精製ラノリンなどを挙げることができる。
前記外用液剤を通常噴射剤と共に用いることによりエアゾール剤を製造することができる。噴射剤としては通常エアゾールに用いられるジメチルエーテル、液化石油ガス、Nガス、亜酸化窒素ガス、COガス、代替フロンガスなどを挙げることができる。噴射剤を用いないで圧縮空気を用いることもできる。また、これらの混合物を用いてもよい。
本発明のポリペプチドの誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩は毒性が低く、ヒトまたはヒト以外の哺乳動物(例、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サルなど)に対して用いることができる。投与量は、患者の症状、栄養状態、年齢、体重または併用薬剤などにより異なるので一概にはいえないが、成人に非経口投与、好ましくは静脈内、皮下または筋肉内注射を行う場合、1日約0.001〜100mgであり、好ましくは約0.01〜10mgであり、より好ましくは約0.1〜10mgである。この量を1日1回乃至数回投与するのが望ましい。本発明の薬剤は患者の静脈内、皮下、筋肉内に投与することが好ましく、在宅治療の場合には経口投与、経鼻投与、経肺投与、坐剤投与が望ましい。投与期間としては、約4〜24週間が好ましく、より好ましくは約4〜12週間が好ましい。
本発明の肝障害の予防または治療剤は、特に、肝炎、肝硬変または肝不全に有効である。肝炎としては、ウィルス性肝炎、アルコール性肝炎、薬物性肝炎または自己免疫性肝炎などが挙げられる。
本発明の肝障害の予防または治療剤は、ポリペプチドの誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩が有する肝細胞増殖促進作用を利用して、肝臓手術後の肝再生・肝機能回復促進剤として用いることもできる。肝臓手術として、具体的には、例えば肝切除術などが挙げられる。
以下に実施例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されないことはいうまでもない。
ジメチルニトロソアミン(DMN)誘発肝線維症/肝硬変モデルを用いたグレリン投与実験(生存率の評価)
DMNにより誘発される肝線維症/肝硬変モデルラットを作製し、ラットグレリンを皮下注射して肝臓障害に対する効果を調べた。なお、本実施例の経時的な流れを第1図に示した。
(1)DMN誘発肝線維症/肝硬変モデルの作製
DMN(和光純薬株式会社製)を生理食塩液(株式会社大塚製薬工場製、日局生理食塩液)で1%の濃度(v/v)に希釈したものを用時調製して、DMNが1mL/kgとなるように雄性ラット(4週齢)に対し腹腔内投与した。投与は1日1回、1週間に3日間連続して6週間反復投与し、初回投与日をday1とした。
(2)投与液の作製
ラットグレリン(株式会社ペプチド研究所より購入)を、その濃度が1mg/mLとなるように溶媒である5重量%マンニトールに加えて溶解した後、1回当たりの必要量毎に分注し、使用するまで約−80℃で凍結保存した。用時融解し、30および3μg/mLの濃度となるように生理食塩水で希釈して投与液とした。
(3)グレリン投与
(1)で得られたDMN処置ラットに対し、(2)で調整したグレリン3μg/mLを含む投与液またはグレリン30μg/mLを含む投与液をそれぞれ1mL/kg背部皮下に投与した。また、対照群として、(1)で得られたDMN処置ラットに対し、グレリンを含まない生理食塩水を1mL/kg背部皮下に投与した。前記投与は、DMN初回投与日(day1)から1日1回ずつ毎日、8週間にわたって行った。
(4)結果
第2図に生理食塩水投与群、グレリン3μg/kg投与群および30μg/kg投与群の生存曲線を示した。生理食塩水投与群は、処理を開始後40日目に死亡例が出始め、56日目には半数が死亡した。これに対して、グレリン3μg/kg投与群のラットでは56日目に75%が生存し、グレリン30μg/kg投与群では全例が生存した。以上の結果より、グレリンはDMNによる肝線維症・肝硬変モデルにおいて、死亡率を劇的に低下させる効果が認められた。
DMN誘発肝線維症/肝硬変モデルを用いたグレリン投与実験(各種パラメータの評価)
投与日数を8週間から35日にした以外は実施例1と同一の方法で実験を行い、臓器重量、血液学および血清生化学の観点からラットグレリンの肝臓障害に対する効果を評価した。なお、DMN処置しない群(正常ラット)をコントロール群として置いた。
(1)臓器重量
第1表に、DMN誘発肝線維症ラットに対する生理食塩水またはグレリンの皮下注射前後の臓器重量、および腹水出現頻度を、正常ラットのデータとともに示した。なお、表中のΔ臓器重量(g)は次式;
Δ臓器重量(g)=投与35日目の臓器重量(g)−投与前の臓器重量(g)
により算出し、表中の数値はその平均値±S.E.を示す。
正常ラットに比べて生理食塩水およびグレリン3μg/kg投与群の肝臓重量は低下したのに対し、グレリン30μg/kg投与群では肝臓重量低下が抑えられる傾向があった。脾臓重量は正常ラットに比べて生理食塩水およびグレリン3μg/kg投与群では約2倍強に増加したが、グレリン30μg/kg投与群ではやや増加が抑制された。生理食塩水投与群では腹水出現が半数弱観察されたが、グレリン30μg/kg投与群では出現しなかった。
Figure 2004096260
(2)血液学
第2表に、DMN誘発肝線維症ラットに対する生理食塩水またはグレリンの皮下注射前後の血液学データを、正常ラットのデータとともに示した。
正常ラットと比べて、生理食塩水投与群ではDMN処理により白血球数が増加する傾向を示し、赤血球数が減少し、血小板数が減少する傾向が認められた。しかし、グレリン30μg/kg投与により、血小板数が回復した。また、他の血球数も正常レベルに回復する傾向を示した。
Figure 2004096260
(3)血清生化学
第3表に、DMN誘発肝線維症ラットに対する生理食塩水またはグレリンの皮下注射前後の凝固線溶系データを、正常ラットのデータとともに示した。
正常ラットに比べて、生理食塩水投与群では血清中フィブリノーゲンが減少し、ヘパプラスチン時間が延長する傾向が認められた。しかし、グレリン投与によりフィブリノーゲンが回復して正常化に向かい、ヘパプラスチン時間も正常化する傾向が観察された。
Figure 2004096260
グレリン1週間反復投与によるラット肝細胞増殖促進作用
Wistar系雄性ラットにグレリン10μg/kgを1日2回、7日間反復静脈内投与し、投与終了翌日に肝臓を摘出・固定した。細胞増殖期に発現するペプチドとしてki−67タンパクを免疫染色した。
グレリンによる肝細胞増殖作用を定量的に評価するため、生理食塩水投与群1例およびグレリン投与群1例の肝臓切片の8箇所を任意に選び、画面内のおよそ200個の肝細胞のうちのki−67陽性細胞数を顕微鏡下に計測した。
第3図に示したように、光学顕微鏡下にki−67陽性細胞をカウントし、生理食塩水投与群と比較したところ、グレリン投与群において、増殖期細胞が生理食塩水投与群に比べておよそ2〜10倍増加していた。
また、下記表に示したように、生理食塩水投与群では、ki−67陽性細胞数は観察した肝細胞228±27個のうちの2.5±1.2個であり、率にして1.07±0.40%であった。これに対して、グレリン投与群では、肝細胞231±27個のうちの20.9±6.1個(p<0.0001)がki−67陽性であり、率にして9.28±3.26%であった。
Figure 2004096260
肝切除術後の肝重量
Wistar系雄性ラットを麻酔下に肝臓を70%切除し、40%制限摂餌下にグレリンの30μg/kgまたは生理食塩水を1日2回、3日間、皮下注射した。4日後に肝臓を摘出し、肝重量を測定した。
40%制限摂餌下のラットにおいて、肝臓切除後に生理食塩水を皮下注射した群に比べて、グレリンを皮下注射した群では肝臓重量が増加した(第5表)。
Figure 2004096260
肝炎、肝硬変や肝癌で肝切除手術後などの肝障害時の病態では、消化器症状がみられ栄養状態が悪化していることが多く、食事摂食が不十分で回復が不十分なことが多い〔内科学書3、山村、吉利監修、中山書店、p.1095〜1250(1987)〕。制限摂餌下の検討では、このような悪条件でのグレリンの回復効果を検討したものである。
肝硬変や肝癌における肝臓切除術後、あるいは肝臓移植や肝臓再生医療において、グレリンは肝細胞再生を促し、障害の予防や早期治癒に有用であることが示された。
臓器血流量
麻酔下のWistar系雄性ラットに、グレリン30μg/kgまたは生理食塩水を皮下注射し、直ちにマイクロスフィア(直径15.5μm、Triron Technology Inc.)150万個を静脈内投与して1分後に臓器を摘出して臓器中マイクロスフィア量を測定し、時間あたりの臓器血流量を測定した〔Sharon L.et al.,Circulation,78,p.428−434(1988);Kawai J.et al.,Hypertens.Res.,25,p.441−446(2002)〕。
生理食塩水投与群(コントロール)に比べて、グレリン投与群では肝臓、脾臓、胃における臓器血流量が増加し(p<0.05)、空腸では増加傾向を示した(第6表)。
Figure 2004096260
肝硬変などの障害時には、肝血流量が低下し、脾臓重量が増加することが分かっており、肝機能悪化や血小板低下などの障害につながることが示唆されている〔内科学書3、山村、吉利監修、中山書店、p.1095−1250(1987)〕。
グレリン投与によるこれら臓器の血流量増加作用から、肝障害時に見られる臓器傷害抑制にグレリンが有用であることが示された。すなわち、肝硬変では増殖した結合組織や再生結節のために、肝静脈枝の狭窄ならびに閉塞が生じ、門脈圧亢進や肝うっ血が惹起され、肝リンパの漏出を生じ、腹水の発生因子となることが知られている〔内科学書3、山村、吉利監修、中山書店、p.1095〜1250(1987)〕。肝血流量を増加させることができるグレリンは、これらの症状に基づいて発生する危険性のある、静脈瘤や脾腫などの病態を予防、治療できる薬剤として期待できる。
肝細胞増殖マーカー(PCNA)およびHGFの発現量
DMN誘発肝線維症ラットに対する生理食塩水およびグレリン皮下注射後の肝臓中のPCNAmRNAおよびHGFmRNA発現量をreal timeRT−PCR法で測定した。PCNAmRNAおよびHGFmRNAの発現量を第7表に示した。
Figure 2004096260
DMN誘発肝線維症ラットへのグレリン投与群では、生理食塩水投与群に比べてHGFmRNA発現が増加(p<0.05)し、PCNAmRNA発現が増加する傾向が認められた。これらの結果は、肝線維症などの病態において、グレリンはHGF発現増加作用を介して肝細胞再生あるいは新生に働いて、肝機能を維持することに有用であることを示している。
また、これらの結果は、GHS−Rを介して細胞内カルシウム濃度を上昇させる活性を有する、例えばヒトなどのグレリンを含む本発明に使用されるポリペプチドの誘導体であれば、上記実施例と同様肝硬変等の肝疾患に基づく肝機能障害および肝切除後の肝再生・肝機能回復に対して有用であることを示すものである。
産業の利用可能性
本発明において、有効成分であるポリペプチドの誘導体は、肝炎、肝硬変、肝不全などの肝疾患で生じている肝機能障害を防ぐことができ、これら疾患の治療や進行を防ぐことに有用である。
また、本発明において、有効成分であるポリペプチドの誘導体は、肝細胞増殖促進作用を有し、肝臓手術、特に肝切除術後の肝再生・肝機能回復促進剤としても有用である。
さらに、ラットなどを用いた動物実験よりポリペプチドの誘導体は副作用をほとんど示さないため、ヒトをはじめとするホ乳類に安全に投与できるという利点もある。
【配列表】
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Claims (45)

  1. 成長ホルモン分泌誘導物質レセプターに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有し、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択される1のアミノ酸配列、または前記アミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤。
  2. ポリペプチドの誘導体が、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列および前記アミノ酸配列の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなる群から選択される1のアミノ酸配列からなるポリペプチドのアミノ酸配列において、アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を有し、かつ成長ホルモン分泌誘導物質レセプターに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の肝障害の予防または治療剤。
  3. アミノ末端から2番目または3番目のアミノ酸残基が、式(2)
    Figure 2004096260
    {式中、Rは、−T−P−Q(式中、Tは、C1−6アルキレン基、C2−6アルケニレン基、C1−4アルキレン−フェニレン基を表す。Pは、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−S−、−S−S−、−CO−NR−または−NR−CO−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、置換されていてもよいC1−20アルキル基、置換されていてもよいC2−20アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を表す。)または−P2−Q2(式中、P2およびQ2は前記と同意義。)を表す。}で示される基を有することを特徴とする請求の範囲第2項に記載の肝障害の予防または治療剤。
  4. がC1−6アルキレン基、Pが−O−CO−、Qが置換されていてもよいC1−20アルキル基であることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の肝障害の予防または治療剤。
  5. がメチレンまたはエチレン、Pが−O−CO−、QがC1−20アルキル基であることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の肝障害の予防または治療剤。
  6. がCアルキル基であることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の肝障害の予防または治療剤、
  7. 配列番号1〜22のアミノ酸配列が、配列番号1〜10または22のいずれかのアミノ酸配列であることと特徴とする請求の範囲第2項〜第6項のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤。
  8. ポリペプチドの誘導体が、式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
    Yは、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]
    で示され、かつ成長ホルモン分泌誘導物質レセプターに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤。
  9. ポリペプチドの誘導体が、式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
    Yは、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]で示されるポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつ成長ホルモン分泌誘導物質レセプターに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤。
  10. Xが、式(4);HN−X−CO−(Xは、置換基を有していてもよいCアルキレン基、または前記Cアルキレン基の少なくとも1の炭素がO、NまたはSで置き換えられている有機基を表す。)で示される請求の範囲第8または9に記載の肝障害の予防または治療剤、
  11. ポリペプチドの誘導体が、式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
    BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]
    で示され、かつ成長ホルモン分泌誘導物質レセプターに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤。
  12. ポリペプチドの誘導体が、式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
    BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]で示される構造を有するポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつ成長ホルモン分泌誘導物質レセプターに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする肝障害の予防または治療剤。
  13. カルボキシル末端に、更に塩基性アミノ酸が結合していることを特徴とする請求の範囲第1項〜第12項のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤。
  14. カルボキシル末端におけるカルボキシル基が、塩、エステルまたはアミドを形成していることを特徴とする請求の範囲第1項〜第13項のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤。
  15. 肝障害が、肝炎、肝硬変および肝不全からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第14項のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤。
  16. 肝炎が、ウィルス性肝炎、アルコール性肝炎、薬物性肝炎および自己免疫性肝炎からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする請求の範囲第15項に記載の肝障害の予防または治療剤。
  17. 肝切除術後の肝再生・肝機能回復促進剤である請求の範囲第1項〜第14項のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤。
  18. 肝障害が肝臓移植後の疾患であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第14項のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤。
  19. 一日あたりの0.001〜100mgである請求の範囲第1項〜第18項のいずれかに記載の肝障害の予防または治療剤。
  20. GHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有し、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択される1のアミノ酸配列、または前記アミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体またはその塩をヒト等の哺乳動物に投与することを含む肝障害の治療方法。
  21. 式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
    Yは、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]
    で示され、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩をヒト等の哺乳動物に投与することを含む肝障害の治療方法。
  22. 式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
    Yは、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]で示されるポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩をヒト等の哺乳動物に投与することを含む肝障害の治療方法。
  23. Xが、式(4);HN−X−CO−(Xは、置換基を有していてもよいCアルキレン基、または前記Cアルキレン基の少なくとも1の炭素がO、NまたはSで置き換えられている有機基を表す。)で示される請求の範囲第27項または第22項に記載の肝障害の治療方法。
  24. 式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
    BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]
    で示され、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩をヒト等の哺乳動物に投与することを含む肝障害の治療方法。
  25. 式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
    BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]で示されるポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩をヒト等の哺乳動物に投与することを含む肝障害の治療方法。
  26. カルボキシル末端に、更に塩基性アミノ酸が結合していることを特徴とする請求の範囲第20項〜第25項のいずれかに記載の肝障害の治療方法。
  27. カルボキシル末端におけるカルボキシル基が、塩、エステルまたはアミドを形成していることを特徴とする請求の範囲第20項〜第26項のいずれかに記載の肝障害の治療方法。
  28. 肝障害が、肝炎、肝硬変および肝不全からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする請求の範囲第20項〜第27項のいずれかに記載の肝障害の治療方法。
  29. 肝炎が、ウィルス性肝炎、アルコール性肝炎、薬物性肝炎および自己免疫性肝炎からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする請求の範囲第28項に記載の肝障害の治療方法。
  30. 肝切除術後の肝再生・肝機能回復促進剤である請求の範囲第20項〜第27項のいずれかに記載の肝障害の治療方法。
  31. 肝障害が肝臓移植後の疾患であることを特徴とする請求の範囲第20項〜第27項のいずれかに記載の肝障害の治療方法。
  32. 一日あたりの投与量が0.001〜100mgである請求の範囲第20項〜第31項のいずれかに記載の肝障害の治療方法、
  33. 肝障害の予防または治療を目的とする医薬を製造するための、GHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有し、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択される1のアミノ酸配列、または前記アミノ酸配列においてアミノ末端の1番目から4番目までのアミノ酸残基以外で1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列を有するポリペプチドの誘導体またはその塩の使用。
  34. 肝障害の予防または治療を目的とする医薬を製造するための、式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
    Yは、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]
    で示され、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
  35. 肝障害の予防または治療を目的とする医薬を製造するための、式(3);X−Y−Z[式中、Xは、アミノ酸残基、ジペプチドまたはトリペプチド相当の分子鎖長を有し、かつC、H、O、NおよびSからなる群から選ばれる1種以上の原子からなる有機基を表し、
    Yは、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    Zは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体を表す。]で示されるポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
  36. Xが、式(4);HN−X−CO−(Xは、置換基を有していてもよいCアルキレン基、または前記Cアルキレン基の少なくとも1の炭素がO、NまたはSで置き換えられている有機基を表す。)で示される請求の範囲第34項または第35項に記載の使用。
  37. 肝障害の予防または治療を目的とする医薬を製造するための、式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
    BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]
    で示され、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
  38. 肝障害の予防または治療を目的とする医薬を製造するための、式(5);A−B−C−D[式中、AおよびDは、天然アミノ酸残基またはその光学異性体であり、
    BおよびCは、その一方または両方が、下記式(1);
    Figure 2004096260
    {式中、RおよびRは同一または異なって、−T−P−Q(式中、Tは炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。Pは、−CO−、−SO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−S−CS−、−S−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−CO−、−CS−NR−CS−、−S−S−、−CS−NR−または−NR−CS−(Rは、水素またはC1−4アルキル基を表す。)を表す。Qは、水素原子、置換されていてもよいC1−35アルキル基、置換されていてもよいC2−35アルケニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキレン−C3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよいC7−16アラルキル基を示す。)、−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)または−Q(式中、Qは前記と同意義。)を表す。ただし、RおよびRのいずれかがQである場合、他方は−T−P−Q(式中、T、PおよびQは前記と同意義。)または−P−Q(式中、PおよびQは前記と同意義。)を表す。}で示される基を表し、
    BおよびCの一方のみが式(1)で示されるアミノ酸残基の場合、他方は天然アミノ酸残基またはその光学異性体である。]で示されるポリペプチドの誘導体に、配列番号1〜22に記載のアミノ酸配列からなる群から選択されるひとつのアミノ酸配列におけるアミノ末端の5番目からカルボキシル末端に至るまでのアミノ酸配列に相当する部分または前記部分において1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列が結合し、かつGHS−Rに結合することによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有するポリペプチドの誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
  39. カルボキシル末端に、更に塩基性アミノ酸が結合していることを特徴とする請求の範囲第34項〜第38項のいずれかに記載の使用。
  40. カルボキシル末端におけるカルボキシル基が、塩、エステルまたはアミドを形成していることを特徴とする請求の範囲第34項〜第39項のいずれかに記載の使用。
  41. 肝障害が、肝炎、肝硬変および肝不全からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする請求の範囲第34項〜第40項のいずれかに記載の使用。
  42. 肝炎が、ウィルス性肝炎、アルコール性肝炎、薬物性肝炎および自己免疫性肝炎からなる群から選ばれる1以上の疾患であることを特徴とする請求の範囲第41項に記載の使用。
  43. 肝切除術後の肝再生・肝機能回復促進剤である請求の範囲第34項〜第40項のいずれかに記載の使用。
  44. 肝障害が肝臓移植後の疾患であることを特徴とする請求の範囲第34項〜第40項のいずれかに記載の使用。
  45. 一日あたりの投与量が0.001〜100mgである請求の範囲第34項〜第44項のいずれかに記載の使用。
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