JPWO2004073909A1 - 多孔体および多孔体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、上記の従来の技術には、次のような問題がある。特開平7−285412号公報に開示される多孔体を製造する場合、金属線材織機が織り込める金属線の太さに制約がある。このため、高圧で通気させる状況下で使用すると、多孔体が高圧に耐えられないという問題がある。また、金属線を編む時間がかかり過ぎ、製造コストが高いという問題もある。また、特開2002−249017号公報に開示される多孔体を製造する場合には、エクスパンド加工に多くのプロセスが必要とされるため、製造コストが高くなるという問題がある。また、発泡金属を用いた多孔体を製造する場合には、孔径および孔長がコントロールされた微細な孔を有する良質な多孔体を製造できる反面、耐圧性が低いという問題および低コストで製造することが難しいという問題もある。
また、特開2002−331235号公報に開示される多孔体は、耐圧性に欠けるという問題を有している。さらに、焼結によって多孔体を製造する場合、多孔体の外形を所定形状に成形する工程が必要になる。このため、通常、金型を用いた成形工程が必要となり、製造コストが高くなるという問題がある。金型成形を行わずに焼結する方法も考えられるが、焼結が進行せず、多孔体の耐圧性が低くなるという問題が起きる。
さらに、金型を使用せずに成形し、その後、所望の多孔体形状に切り出し、かかる後に焼結する方法も考えられる。
しかし、金型成形を行う場合の製造コストよりも、切り出しの工程を行う場合の製造コストの方が高くなる。このため、低コストで多孔体を製造できないという問題が生じる。加えて、多孔体が有する冷却性能、清浄性能または消音性能のさらなる向上が望まれている。
本発明は、以上の問題を解決すべくなされたものであり、耐圧性能に優れ、かつ低コストで製造可能な多孔体および多孔体の製造方法を提供することを目的とする。また、別の本発明は、耐圧性能、冷却性能、清浄性能および消音性能にも優れ、かつ低コストで製造可能な多孔体および多孔体の製造方法を提供することを目的とする。
また、別の本発明は、多孔体を構成する多数の母材粒子を、母材粒子の融点よりも低い融点を持つ溶着材料によって溶着した多孔体であって、溶着材料が母材粒子の表面および母材粒子同士の界面に存在し、母材粒子間の空隙における体積当たりの表面積が母材粒子のみで形成されるよりも大きい多孔体としている。このような多孔体を用いると、多孔体を通り抜ける気体が多孔体に接触する面積が大きくなり、多孔体が気体を冷却する冷却性能が高くなる。また、気体に含まれる集塵が多孔体にトラップされる確率も高くなり、多孔体の清浄性能も向上する。また、多孔体の消音機能も向上する。さらに、溶着材料が母材粒子を強固に接合した構造が得られるので、耐圧性が向上する。
また、別の本発明は、先の発明において、母材粒子間に形成される空隙に露出する母材粒子の表面であってその母材粒子の接触部分または最近接部分に、多くの溶着材料が付着し、他の表面には、より少ない溶着材料が複数の島状に存在する多孔体としている。このため、母材粒子の表面に溶着材料の凹凸が形成され、多孔体を通過する気体等の接触面積がより大きくなる。また、母材粒子同士の結合も強化される。したがって、多孔体の耐圧性と、冷却性能、清浄性能および消音機能との調和がとれた多孔体を実現できる。
また、別の本発明は、先の発明において、溶着材料を金属とした多孔体としている。このため、母材粒子同士の界面に溶着材料がしっかりと入り込んだ強固な構造が得られ、多孔体の耐圧性を高めることができる。したがって、この多孔体を、自動車用エアバッグ装置の構成部材の一つとして用いることができる。
また、別の本発明は、先の発明において、母材粒子を鉄に、溶着材料を銅とする多孔体としている。このため、母材粒子である鉄の粒子を加熱する際に、銅が鉄の粒子の界面および鉄の粒子の表面に液状に分散していき、単なる鉄の粒子で構成された多孔体よりも、銅の凹凸、あるいは鉄と銅により形成される凹凸の分だけ表面積が大きくなる。したがって、多孔体の耐圧性能、冷却性能、清浄性能および消音性能を高くすることができる。また、銅は比較的安価な金属材料であるため、多孔体の製造コストを安くすることができる。
また、別の本発明は、多孔体を構成する多数の母材粒子と、その母材粒子同士を溶着する、母材粒子の融点よりも低い融点を持つ溶着材料とを混合する混合工程と、その混合工程により得られた混合物を容器内にて加熱する加熱工程とを有し、その加熱工程によって、母材粒子を溶着材料で溶着させる多孔体の製造方法としている。このような多孔体の製造方法を採用することによって、低コストにて、母材粒子が強固に結合した構造を持つ多孔体を得ることができる。
また、別の本発明は、多孔体を構成する多数の母材粒子に、その母材粒子の融点よりも低い融点を持つ溶着材料をコーティングするコーティング工程と、そのコーティング工程により得られた複合粒子を容器内にて加熱する加熱工程とを有し、その加熱工程によって、母材粒子を溶着材料で溶着させる多孔体の製造方法としている。このような多孔体の製造方法を採用することによって、溶着材料が母材粒子の表面に存在する複合粒子を得ることができ、当該複合粒子を加熱するだけで、母材粒子が強固に結合した構造を持つ多孔体を得ることができる。しかも、加熱前の粒子レベルで溶着材料が付着しているので、均一な組織を持った多孔体を得ることができる。
また、別の本発明は、先の発明において、コーティング工程が、母材粒子の表面に溶着材料をめっきによってコーティングする工程とした多孔体の製造方法としている。このため、より低コストにて、均一な組織を持った多孔体を得ることができる。
また、別の本発明は、先の発明において、容器を平板形成用の容器とし、容器内にてコーティング工程と加熱工程を行った後に、得られた平板を筒状とする筒形成工程を、さらに有する多孔体の製造方法としている。このため、1つの容器で、平板状の多孔体も、筒状の多孔体も製造することができる。また、筒状の多孔体を製造するための有底スリーブ容器を使用せずに、筒状の多孔体を製造できる。
また、別の本発明は、先の発明において、母材粒子を鉄に、溶着材料を銅とする多孔体の製造方法としている。このため、母材粒子である鉄の粒子を加熱する際に、銅が鉄の粒子の界面および鉄の粒子の表面に液状に分散していき、単なる鉄の粒子で構成された多孔体よりも、銅の凹凸、あるいは鉄と銅により形成される凹凸の分だけ表面積が大きくなる。したがって、多孔体の耐圧性能、冷却性能、清浄性能および消音性能を高くすることができる。
また、銅は比較的安価な金属材料であるため、多孔体のコストを安くすることができる。さらに、母材粒子同士の界面に、靱性の高い溶着材料がしっかりと入り込んだ強固な構造が得られ、多孔体の耐圧性を高めることができる。したがって、この多孔体を、自動車用エアバッグ装置の構成部材の一つとして用いることができる。また、母材粒子と溶着材料の両方が金属なので、電気めっきによって、溶着材料が母材粒子にコーティングされた複合粒子を簡単に得ることができる。
また、別の本発明は、多孔体を構成する多数の母材粒子を還元ガス雰囲気下にて加熱する還元工程と、その母材粒子同士の表面に、上記母材粒子の融点よりも低い融点を持つ溶着材料をろう付けするろう付け工程と、ろう付け工程により得られた混合物を容器に入れて加熱する加熱工程とを有し、加熱工程によって、母材粒子を溶着材料で溶着させる多孔体の製造方法としている。このため、母材粒子の表面に存在する酸化物を除去することができ、加熱後に得られた多孔体における母材粒子と溶着材料との接合が強固になる。
また、別の本発明は、容器を平板形成用の容器とし、容器内にて加熱工程を行った後に、得られた平板を筒状とする筒形成工程を、さらに有する多孔体の製造方法としている。このため、1つの容器で、平板状の多孔体も、筒状の多孔体も製造することができる。また、筒状の多孔体を製造するための有底スリーブ容器を使用せずに、筒状の多孔体を製造できる。
また、別の本発明は、先の発明において、母材粒子を鉄、溶着材料を銅とし、還元雰囲気ガスを水素とする多孔体の製造方法としている。このため、母材粒子である鉄の粒子を加熱する際に、銅が鉄の粒子の界面および鉄の粒子の表面に液状に分散していき、単なる鉄の粒子で構成された多孔体よりも、銅の凹凸、あるいは鉄と銅により形成される凹凸の分だけ表面積が大きくなる。したがって、多孔体の耐圧性能、冷却性能、清浄性能および消音性能を高くすることができる。
本発明によれば、耐圧性能に優れ、かつ低コストで製造可能な多孔体および多孔体の製造方法を提供することができる。また、別の本発明によれば、耐圧性能、冷却性能、清浄性能および消音性能にも優れ、かつ低コストで製造可能な多孔体および多孔体の製造方法を提供することができる。
第2図は、第1図に示す母材粒子と溶着材料の混合物を入れた容器を加熱する加熱装置を模式的に示す図である。
第3図は、本発明の多孔体の第1の実施の形態において、多孔体を製造する製造工程の流れを示すフローである。
第4図は、第3図の製造工程を経て得られた多孔体を示す図であり、(A)は、中実円柱形状の多孔体を上から見た図であり、(B)は、(A)に示す多孔体の斜視図であり、(C)は、円筒形状の多孔体を上から見た図であり、(D)は、(C)に示す多孔体の斜視図である。
第5図は、第3図に示した加熱工程における、鉄粒子同士の間に存在する銅粉末の変化を模式的に示す図であり、(A)は、加熱前の状態を、(B)は、加熱中において、4つの鉄粒子で形成される空隙の略中央において、上下の鉄粒子の表面にある銅が鉄粒子の接触部分に入り込もうとしている状態を、それぞれ示す図である。
第6図は、第3図に示した冷却工程後に得られた多孔体の鉄粒子と銅の存在状態を模式的に拡大して示す図である。
第7図は、鉄粒子を焼結した多孔体と、第3図に示す製造工程によって得られた多孔体との微細構造を比較して示す図であり、(A)は、鉄粒子を焼結した多孔体の微細構造を、(B)は、第3図に示す製造工程によって得られた多孔体の微細構造を、それぞれ示す図である。
第8図は、本発明の多孔体の第2の実施の形態において、鉄粒子と銅の複合粒子を入れた容器を加熱炉にて加熱する状況を示す図である。
第9図は、本発明の多孔体の第2の実施の形態において、多孔体を製造する製造工程の流れを示すフローチャートである。
第10図は、第9図に示す製造工程のコーティング工程において製造される複合粒子の代表的な形態を模式的に示す図であり、(A)は、鉄粒子の表面全体に銅をコーティングした複合粒子の断面を、(B)は、鉄粒子の表面の一部に銅をコーティングした複合粒子を、(C)は、鉄粒子の表面に銅が微量に分散するようにコーティングした複合粒子を、それぞれ示す図である。
第11図は、第10図の(C)に示す複合粒子を平板形成用の容器に入れて加熱して得られた多孔体の微細構造を模式的に示す図である。
第12図は、第10図に示す複合粒子を平板形成用の容器内にて加熱、冷却して製造した多孔体を示す図である。
第13図は、本発明の第2の実施の形態の多孔体を製造するための他の例を示す図であって、スパッタ法にて鉄粒子に銅をコーティングするためのスパッタリング装置を示す図である。
第14図は、本発明の第3の実施の形態の多孔体を製造するための加熱装置の例を示す図である。
第15図は、本発明の第3の実施の形態の多孔体の製造方法を示すフローチャートである。
最初に、以下の各実施の形態で共通して用いられる多孔体の材料について説明する。多孔体の材料は、大別して、多孔体の母体を構成する母材粒子と、その母材粒子を溶着する溶着材料である。なお、各実施の形態では、金属同士の溶着を例に説明する関係上、溶着の下位概念である「溶接」を用いている。多孔体の製造工程の一つである加熱工程において、溶着材料は、液状になり、母材粒子の界面で母材粒子同士を溶着する。このため、溶着材料の融点が母材粒子の融点よりも低いことが、多孔体製造上の要件の一つとなる。
以下の各実施の形態では、母材粒子を鉄粒子に、溶着材料を銅ろうまたはニッケルろうとしている。鉄の融点は約1535℃であり、ニッケルの融点は約1450℃であり、銅の融点は約1083℃である。また、溶着材料をろう材としているため、銅ろう(銅の成分が99.9wt%)を用いると、約1100〜1150℃で鉄粒子をろう付けできる。また、ニッケルろう(4〜5wt%のSi、約3wt%のB、約10wt%のCrを含むNi合金)を用いると、ニッケルの融点より低い925〜1175℃で鉄粒子をろう付けできる。このように、多数の鉄粒子を、鉄よりも融点が低い溶着材料を用いて溶着することによって、鉄の多孔体を製造することができる。
本実施の形態で用いられる鉄粒子は、平均粒径0.5mmの球状の鉄粒子である。また、本実施の形態で用いられる銅粉末は、平均粒径0.05mmの銅粉末である。ただし、鉄粒子および銅粉末の大きさは、かかる大きさに限定されず、多孔体の用途あるいは製造方法に応じて、種々変更可能である。なお、銅は、粉体、液体等の様々な形態で供給し得る。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態は、母材粒子である鉄粒子と溶着材料である銅粉末入りの銅ろうとを混合し、加熱する方法により得られる多孔体およびその製造方法である。
第1図には、容器として、中実円柱形状の多孔体10a(第4図(A)および第4図(B)を参照。)を製造するための有底円筒容器1aと、円筒形状の多孔体10b(第4図(C)および第4図(D)を参照。)を製造するための有底円筒スリーブ容器1bとが示されている(以後、有底円筒容器1aおよび有底円筒スリーブ容器1bを総称する場合、容器1と称する。)。
ここで、第3図に基づいて、第1の実施の形態の多孔体10a,10b(以後、中実円柱形状の多孔体10aおよび円筒形状の多孔体10bを総称する場合、多孔体10と称する。)の製造工程を説明する。
多孔体10の製造工程は、第1図に示す母材粒子である鉄粒子2と、溶着材料である銅粉末3入りの銅ろうで液体のフラックスに混入された銅ろうとを混合する混合工程(ステップS101)、混合した鉄粒子2と銅粉末3入りの銅ろうとを容器1中に投入する投入工程(ステップS102)、投入された混合物を容器1ごと加熱する加熱工程(ステップS103)、加熱後の冷却工程(ステップS104)の順で行われる。
ただし、液体状の銅ろうを、まず容器1に投入し、その後、鉄粒子2を容器1に投入しても良い。その場合の多孔体の製造工程は、上述のステップS102を最初の工程とし(ただし、フラックスによって液体状とされている銅ろうのみの投入となる)、鉄粒子2の投入ステップ、上述の加熱工程(ステップS103)、上述の冷却工程(ステップS104)の順となる。
第2図に示すように、加熱工程(ステップS103)と冷却工程(ステップS104)は、加熱炉4の内部に容器1を移動可能なベルトコンベア5上で、混合物を入れた容器1を、位置1W、位置1X、位置1Y、位置1Zへと、白抜き矢印の方向に移動させることによって行われている(第2図では、各位置にある容器1は、1(1W)、1(1X)、1(1Y)、1(1Z)で示される。)。
第1の実施の形態における加熱炉4は、入り口近傍に加熱部4aが存在し、出口側に冷却部4bが配置されている。この加熱炉4内の加熱部4aの最高温度は、約1100℃である。この温度は、銅粉末3が溶融状態となって鉄粒子2同士を溶接するのに適した温度である。ただし、加熱炉4の温度は、溶着材料の種類によって、適宜、変更し得る。また、加熱炉4内は、還元ガス雰囲気下におかれ、鉄粒子2の表面の酸化膜を還元可能としている。
この実施の形態では、ベルトコンベア5は連続運転されており、容器1は、矢印の方向に移動していく間に加熱され、その後冷却される。ただし、第2図における位置1Zでベルトコンベア5を所定時間停止させて、容器1を放置することによって、容器1内の内容物を冷却するようにしても良い。また、加熱炉4を、冷却部4bを有さない炉としても良い。この場合、加熱後の容器1をベルトコンベア5の外に移動すれば、ベルトコンベア5を連続運転しながら、多孔体10を連続して製造することができる。
なお、第4図(D)において、白抜きで示す部分11は、本来、鉄粒子2が存在する部分であるが、見やすくするために、白抜きとしている。ただし、第4図に示される多孔体10は、一例に過ぎず、容器1の形状に応じて、任意の形状の多孔体を製造することができる。
第5図(A)に示すように、加熱前において、液状のフラックス中に混入された銅粉末3は、鉄粒子2同士の隙間に、その粉末の形状を維持した状態で存在している。なお、第5図(A)では、フラックスの図示は省略されている。鉄粒子2と銅粉末3入りの銅ろうとを十分混合すると、銅粉末3は、鉄粒子2の周囲にほぼ均一に存在する。この状態の混合物を加熱していくと、第5図(B)に示すように、銅粉末3は、固体の状態から溶融状態となり、ついには液状化して、鉄粒子3同士の接触界面へと移動する。これは、毛細管現象によるものであり、ろう付けの部分に生じるよく知られた現象である。なお、フラックスは、加熱部4aにおける加熱によって蒸発し、鉄粒子2の表面に付着しない状態となる。
なお、以後、形態に関係なく、銅の材料に対しては、同じ番号「3」を付すものとする。液状化した銅3は、上述したように、一種の毛細管現象を起こし、鉄粒子2同士の接触部分(隙間が最も小さくなる部分)に入り込もうとする。第5図(B)は、4つの鉄粒子2で形成される空隙の略中央において、上下の鉄粒子2の表面にある銅3が鉄粒子2の接触部分(または近接部分)に入り込もうとしている状況を示している。
第6図に示すように、溶けた銅3は、鉄粒子2の表面を部分的に覆いながら、鉄粒子2同士の界面に介在して鉄粒子2同士を強固に溶接している。銅3は、鉄粒子2同士が接触している部分(または、最も近接している部分)の近傍に最も多く集まってきている。このような溶接によって、多孔体は、銅3の引っ張り強度ではなく、鉄の引っ張り強度に近いものとなる。
第1の実施の形態の多孔体10は、第7図(B)に示すように、銅3が鉄粒子2同士の空隙20に介在した構造を有している。第7図(B)に示す空隙20と、第7図(A)に示す空隙30とを比較すると、空隙20は、銅3によって形成された凹凸3a、および銅3と鉄粒子2の表面によって形成された凹凸3bを有している。このため、空隙20の表面積は、凹凸3a,3bのない空隙30の表面積よりも大きいことが、容易に理解できる。
また、鉄粒子2同士の空隙を通気孔として利用した多孔体10において、空隙の体積当たりの表面積を大きくすることによって、多孔体10を通る気体を冷却する性能を高めることができる。また、空隙の高表面積化によって、多孔体10に含まれる粉塵等をトラップする性能(集塵性能)も高めることができる。また、同様に、消音性能も向上する。しかも、鉄粒子2同士を銅3で強固に溶接した多孔体10を製造しているので、鉄粒子2のみを固相拡散により焼結させた多孔体に比べて、低コストにて耐圧性能が高い多孔体10を得ることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
多孔体を構成する母材粒子およびその母材粒子を溶着する溶着材料は、第1の実施の形態と同様、それぞれ、鉄粒子2および銅3である。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態と異なり、予め、鉄粒子2に銅3をめっきによってコーティングしてから、加熱、冷却を経て製造する多孔体60(第12図を参照。)およびその製造方法である。ただし、コーティングの場合、銅3自体のめっき以外に、銅のアルコキシド、または酢酸銅(1水塩あるいは無水)をエタノール及び2−メトキシエタノールに溶解したもののような銅を含む室温で液体となる材料を、コーティング処理用の材料として用いることもできる。さらに、銅3を鉄粒子2に溶射したり、スパッタリングによって、銅3を鉄粒子2に付着させても良い。なお、第1の実施の形態と共通するものについては、同一の符号で示す。
まず、第9図に基づいて、第2の実施の形態の多孔体60の製造工程を説明する。
この多孔体60の製造工程は、鉄粒子2に銅3をめっき(コーティング処理の一形態)するコーティング工程(ステップS201)、コーティング工程により得られたコーティング粒子(以後、「複合粒子」と称する)50を平板形成用の容器51内に投入する工程(ステップS202)、複合粒子50を入れた平板形成用の容器51を加熱する加熱工程(ステップS203)、加熱後の冷却工程(ステップS204)の順で行われる。
ただし、鉄粒子2と銅粉末3とを平板形成用の容器51に投入してから、その容器51内にてコーティング処理を施しても良い。例えば、鉄粒子2と銅粉末3を入れた平板形成用の容器51を揺動して、鉄粒子2の表面に銅粉末3をまぶした複合粒子50を製造して、その容器51のまま加熱するようにしても良い。その場合には、上述のステップS201とステップS202の順番は逆になる。
第8図に示すように、複合粒子50は、平板形成用の容器51内に入れられた状態で、加熱炉4内で加熱される。加熱工程(ステップS203)は、第1の実施の形態と同様に、ベルトコンベア5を利用して、平板形成用の容器51を加熱炉4の入口から出口に向かって移動させて行われる。
第10図(A)に示す複合粒子50aは、銅3が鉄粒子2を完全に覆い、その表面に凹凸を形成している粒子である。また、第10図(B)および第10図(C)に示す両複合粒子50b,50cは、共に、銅3が鉄粒子2の表面の一部に固着し、鉄粒子2の表面と銅3とによって凹凸を形成している粒子である。このような複合粒子50は、銅3の鉄粒子2に対する相対的な大きさ、銅3の性状、コーティング処理の時間等の種々の条件に応じて、つくり分け可能である。
例えば、コーティング処理の時間を長くすると、複合粒子50aのように、銅3が鉄粒子2の全表面に固着した粒子ができやすい。また、コーティング処理の時間を短くすると、複合粒子50cのように、鉄粒子2の表面に銅3が点在する程度で固着した粒子ができやすい。コーティング処理時間を前者と後者の中間に設定すると、複合粒子50bのように、鉄粒子2の一部表面に銅3が固着した粒子ができやすい。しかし、銅3の付着状態は、時間のみではなく、使用する溶剤の種類等によっても大きく変化する。
また、銅粉末3そのものを鉄粒子2にコーティングする場合には、銅粉末3が湿っていると、複合粒子50aのような粒子が形成されやすいが、銅粉末3が乾いていると、複合粒子50cのような粒子が形成されやすい。また、銅粉末3の鉄粒子2に対する相対的な大きさが小さいと、複合粒子50aのような粒子が形成されやすく、逆に、銅粉末3の鉄粒子2に対する相対的な大きさが大きいと、複合粒子50cのような粒子が形成されやすい。
さらに、鉄と銅という材料の組み合わせを含め、一般的に、複合粒子の形態は、母材粒子の表面に対する溶着材料の濡れ性にも大きく左右される。濡れ性が良いと、複合粒子50aのように溶着材料が全面付着した粒子が形成されやすく、濡れ性が悪いと、複合粒子50bまたは複合粒子50cのように、溶着材料が部分的に付着した粒子が形成されやすい。
第11図に示すように、複合粒子50cは、加熱により、銅3または銅粉末3が溶融し、島状模様となると共に、その多くが鉄粒子2同士の接触部分または最近接部分に移動した状態となっている。この結果、複合粒子50cは、鉄粒子2同士の接触部分近傍の銅3を介して結合している。このため、鉄粒子2同士の空隙には、多数の微細な銅3が存在している。したがって、このような構造を有する多孔体60は、この空隙を通過する気体を冷却する性能、同気体中の粉塵等をトラップする集塵性能に優れたものとなる。さらに、消音性能も高くなる。
第12図に示される平板形状の多孔体60は、平板のまま使用することも可能であるが、筒状にまるめて円筒形の多孔体60として使用することもできる。この場合、第9図のフローチャート中の冷却工程(ステップS204)に続いて、平板形状の多孔体60を筒状とする筒形成工程(ステップS205)を行うようにすると良い。筒形成工程は、第9図のフローの加熱工程(ステップS203)と、冷却工程(ステップS204)との間に行われるようにしても良い。なお、筒形成工程(ステップS205)は、平板形状の多孔体60を、解放面が多角形をした筒とする工程であっても良い。
このように、コーティング処理をした複合粒子50を使用して多孔体60を製造すると、鉄粒子2への銅3の付着が確実となり、多孔体60の強度が安定したものとなる。また、複合粒子5が粒体状で扱いやすいため、多孔体60を製造する作業も行いやすくなる。
以上、本発明の第1の実施の形態および第2の実施の形態について説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で、種々変形した実施の形態にて実施可能である。
例えば、第1の実施の形態において、液体状の銅ろうと鉄粒子2が混入されたものを容器1に投入するのではなく、第2の実施の形態で示されたコーティング処理(例えば、めっき処理)された複合粒子50を容器1に投入するようにしても良い。また、逆に、平板形成用の容器51に、液体状の銅ろうと、鉄粒子2が混入されたものを流し込むようにしても良い。
また、第2の実施の形態の場合、鉄粒子2に銅3をめっきする以外に、鉄粒子2に銅3をコーティングする別の方法も採用可能である。第13図は、鉄粒子2に銅3をイオンスパッタ法にてコーティングするスパッタリング装置を示す図である。このスパッタリング装置70は、ターゲット固定台80と、そのターゲット固定台80に固定される銅製のターゲット81と、回転可能なネット状容器82と、ネット状容器82を回転するための駆動源(例えば、モータ)に接続される回転軸83とを備えている。
図示されないイオン銃からアルゴンイオンをターゲット81に照射すると、ターゲット81から銅原子(図中、「Cu」で示す)がたたき出される。この結果、ターゲット81の上方で回転するネット状容器83内に入れられた鉄粒子2に銅3がコーティングされる。ネット状容器83内の鉄粒子2は、当該容器83内で掻き混ぜられているので、鉄粒子2間でほぼ均一に銅3がコーティングされる。なお、このようなスパッタ法以外に、銅3を鉄粒子2に溶射して固着する方法を採用しても良い。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。多孔体を構成する母材粒子およびその母材粒子を溶着する溶着材料は、第1の実施の形態と同様、それぞれ、鉄粒子2および銅3である。
第14図に示される加熱装置100は、炉101と、炉101の内部にサンプルを導入するための通路102と、炉101内にてサンプルを移動するための通路103と、炉101の外部にサンプルを排出するための通路104と、通路102、通路103、通路104へとサンプルを移動する動力部105と、サンプルの加熱温度、サンプルの移動および還元ガスの流量等に代表される条件を制御する制御盤106とを備えている。
炉101の内部には、ヒータを内蔵した加熱ゾーン107が存在する。また、炉101には、熱電対108,109が挿入されている。熱電対108,109によって加熱ゾーン107の温度を測定することによって、加熱温度あるいは炉101の内部の温度分布の制御が行われている。通路102の領域は、サンプルの予熱領域である。また、炉101の内部にある通路103の領域は、サンプルの加熱領域である。さらに、炉101の外部にある通路103の領域と通路104の領域は、サンプルの冷却領域である。
また、動力部105には、プーリ110とプーリ111と、プーリ110とプーリ111に張設されたベルト112が備えられている。このベルト112は、プーリ110から、通路102、通路103および通路104の各底部を通って、プーリ111、プーリ110へと繋がるように配置されている。プーリ110は、モータ113の回転板113aと、ベルト114を介して連結されている。したがって、モータ113を回転させると、プーリ110の回転により、ベルト112が駆動される。
通路102の入口側には、サンプルを通路102から入れるための開閉可能な扉115が設けられている。この扉115は、扉開閉機116によって上下方向に駆動される。同様に、通路104の出口側にも、開閉可能な扉117と、その扉を上下方向に駆動する扉開閉機118とが備えられている。
サンプルとして鉄粒子2を入れた容器120を扉115の外に置き、続いて扉115を開け、ベルト112を炉101内において第14図の右方向に移動すると、容器120は、扉115から通路102を昇り、予熱されながら、炉101に入る。容器120は、炉101内の通路103を移動しながら加熱され、炉101外に排出される。次に、容器120は、通路103および通路104を移動しながら、冷却される。冷却された容器120は、開けられた扉117から外へと送られる。
また、炉101には、ガス導入管121とガス排出管122とが設けられている。ガス導入管121の炉101と反対側の一端は、還元ガスを充填したボンベ123と接続されている。炉101の内部に容器120内の鉄粒子2を導入している間、還元ガスがボンベ123から炉101に送られている。このため、鉄粒子2は、還元ガスの雰囲気下にて加熱される。したがって、鉄粒子2の表面に存在する酸化鉄は、還元ガスにより還元される。この実施の形態では、還元ガスとして、酸化鉄の還元に適した水素ガスが用いられている。
次に、本発明の第3の実施の形態における多孔体の製造方法について、第15図に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、母材粒子である鉄粒子2が容器120に投入され(ステップS301)、第14図に示される加熱装置100において、水素の雰囲気下で加熱される(ステップS302)。容器120は、炉101から排出された後、通路103をさらに移動し、通路104の出口に至るまでの間に冷却される(ステップS303)。冷却後の鉄粒子2は、水素によって酸化鉄等の酸化物を除去された粒子となっている。次に、鉄粒子2は、その表面に銅3のペーストをろう付けされる(ステップS304)。次に、ろう付けされた鉄粒子2は、再び、加熱装置100に投入される(ステップS305)。なお、ステップS305において使用される容器は、ステップS301にて用いられた容器120と同じ容器としているが、それ以外の容器でも良い。ろう付けされた鉄粒子2を入れた容器120は、加熱装置100の加熱領域にて加熱され(ステップS306)、炉101から排出された後、通路103をさらに移動し、通路104の出口に至るまでの間に冷却される(ステップS307)。こうして、鉄粒子2の隙間を銅3で溶着させた形態の多孔体ができる。
なお、容器120として薄い板状の多孔体を製造するための容器を使用した場合には、ステップS307に続いて、多孔体を筒状とする筒形成工程(ステップS308)を行うようにすると良い。また、筒形成工程は、第15図のフローの加熱工程(ステップS306)と、冷却工程(ステップS307)との間に行われるようにしても良い。さらに、筒形成工程(ステップS308)は、平板形状の多孔体を、解放面が多角形をした筒とする工程であっても良い。
また、母材粒子と溶着材料の組み合わせは、鉄と銅に限定されない。母材粒子としては、鉄以外に、炭素鋼、合金鋼、超硬合金、ステンレス鋼、ニッケル、銅、銅合金、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、金、白金、耐熱金属、セラミック、ダイヤモンド等が採用され得る。また、溶着材料としては、銅、ニッケル、銀、金、燐銅、チタン、アルミニウム、活性金属等の各種材料を選択できる。ただし、前述のように、溶着材料の方が、母材粒子よりも高温下にて溶けやすいことが要件となる。
このため、母材粒子と溶着材料との組み合わせとしては、鉄、銅、ニッケルまたは超硬合金の母材粒子と銀ろうの溶着材料との組み合わせ、白金またはステンレス鋼の母材粒子と金ろうの溶着材料との組み合わせ、鉄、ステンレス鋼または超硬合金の母材粒子と銅ろうの溶着材料との組み合わせ、銅または銅合金の母材粒子とりん銅ろうの溶着材料との組み合わせ、チタン合金の母材粒子とチタンろうの溶着材料との組み合わせ、ステンレス鋼または耐熱金属の母材粒子とニッケルろうの溶着材料との組み合わせ、セラミックまたはダイヤモンドの母材粒子と活性金属ろうの溶着材料との組み合わせ、アルミニウム合金の母材粒子とアルミニウムろうの溶着材料との組み合わせが適している。
なお、溶着材料の方が母材粒子よりの微細粒子であるならば、母材粒子と溶着材料とを同じ材料とすることもできる。例えば、金の母材粒子と金の溶着材料との組み合わせ、チタンの母材粒子とチタンの溶着材料との組み合わせ、あるいはアルミニウムの母材粒子とアルミニウムの溶着材料との組み合わせを採用することもできる。このような同種の材料の組み合わせも可能なのは、加熱した際に、より微細な溶着材料の方が早く溶けるからである。
また、酸化鉄を還元する場合には、水素を還元ガスとして用いられたが、他の種類の母材粒子の表面の酸化物を還元する場合には、水素以外の還元ガスを用いても良い。例えば、チタンを母材粒子として用いる場合には、水素ではなく、窒素等の還元ガスを用いた方が良い。このように、母材粒子、さらには溶着材料の種類に応じて、還元ガスの種類を決定するのが望ましい。
また、上述の実施の形態は、母材粒子および溶着材料に金属を使用し、母材粒子を溶着材料によって溶接する実施の形態であるが、溶接ではなく、より上位の溶着を行う場合には、母材粒子をセラミックスに、溶着材料を金属にしても良い。さらに、母材粒子を金属またはセラミックスに、溶着材料を樹脂にしても良い。また、母材粒子と溶着材料を共にセラミックスとしても良い。
Claims (13)
- 多孔体を構成する多数の母材粒子を、上記母材粒子の融点よりも低い融点を持つ溶着材料によって溶着したことを特徴とする多孔体。
- 多孔体を構成する多数の母材粒子を、上記母材粒子の融点よりも低い融点を持つ溶着材料によって溶着した多孔体であって、
上記溶着材料が上記母材粒子の表面および上記母材粒子同士の界面に存在し、上記母材粒子間の空隙における体積当たりの表面積が、上記母材粒子のみで形成されるよりも大きいことを特徴とする多孔体。 - 前記母材粒子間に形成される空隙に露出する前記母材粒子の表面であってその母材粒子の接触部分または最近接部分に、多くの前記溶着材料が付着し、他の表面には、より少ない前記溶着材料が複数の島状に存在することを特徴とする請求の範囲第1項または第2項記載の多孔体。
- 前記溶着材料が金属であることを特徴とする請求の範囲第1項から第3項のいずれか1項記載の多孔体。
- 前記母材粒子が鉄であり、前記溶着材料が銅であることを特徴とする請求の範囲第4項記載の多孔体。
- 多孔体を構成する多数の母材粒子と、その母材粒子同士を溶着する、上記母材粒子の融点よりも低い融点を持つ溶着材料と、を混合する混合工程と、
上記混合工程により得られた混合物を、容器内にて加熱する加熱工程とを有し、
上記加熱工程によって、上記母材粒子を上記溶着材料で溶着させることを特徴とする多孔体の製造方法。 - 多孔体を構成する多数の母材粒子に、上記母材粒子の融点よりも低い融点を持つ溶着材料をコーティングするコーティング工程と、
そのコーティング工程により得られた複合粒子を、容器内にて加熱する加熱工程とを有し、
上記加熱工程によって、上記母材粒子を上記溶着材料で溶着させることを特徴とする多孔体の製造方法。 - 前記コーティング工程は、前記母材粒子の表面に前記溶着材料をめっきによってコーティングする工程であることを特徴とする請求の範囲第7項記載の多孔体の製造方法。
- 前記容器を平板形成用の容器とし、前記容器内にて前記コーティング工程と前記加熱工程を行った後に、得られた平板を筒状とする筒形成工程を、さらに有することを特徴とする請求の範囲第6項から第8項のいずれか1項記載の多孔体の製造方法。
- 前記母材粒子が鉄であり、前記溶着材料が銅であることを特徴とする請求の範囲第6項から第9項のいずれか1項記載の多孔体の製造方法。
- 多孔体を構成する多数の母材粒子を還元ガス雰囲気下にて加熱する還元工程と、
その母材粒子同士の表面に、上記母材粒子の融点よりも低い融点を持つ溶着材料をろう付けするろう付け工程と、
上記ろう付け工程により得られた混合物を容器に入れて加熱する加熱工程とを有し、
上記加熱工程によって、上記母材粒子を上記溶着材料で溶着させることを特徴とする多孔体の製造方法。 - 前記容器を平板形成用の容器とし、前記容器内にて前記加熱工程を行った後に、得られた平板を筒状とする筒形成工程を、さらに有することを特徴とする請求の範囲第11項記載の多孔体の製造方法。
- 前記母材粒子を鉄、前記溶着材料を銅とし、前記還元雰囲気ガスを水素とすることを特徴とする請求の範囲第11項または第12項記載の多孔体の製造方法。
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