JPWO2003049276A1 - 復調器およびそれを用いた受信機 - Google Patents
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Abstract
受信信号とローカル信号を受けて、位相差を持った3つの信号を生成し、これらの信号の信号レベル(振幅成分)をそれぞれ検波して3つの電力検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3を得る5ポートジャンクション回路と、検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A1を乗算する第1の乗算器と、検波信号P2に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A2を乗算する第2の乗算器と、検波信号P2から第1の乗算器の乗算結果を減算する第1の減算器と、検波信号P3から第2の乗算結果を減算する第2の減算器と、第1の減算器および第2の減算器の出力信号に基づいて復調信号である同相信号I及び直交信号Qに変換するマルチポート信号−IQ信号変換回路を含む、広帯域特性、低歪、低消費電力及び温度変動、経時変動に対して特性変動の少ない復調性能の向上を図れる復調器。
Description
技 術 分 野
本発明は、たとえば高周波信号を送受信する通信装置等に用いられ、また、GHz帯のような高周波数帯におけるインピーダンス測定にも有効なダイレクトコンバージョン方式の復調器およびそれを用いた受信機に関するものである。
背 景 技 術
図1は、一般的な復調器の要部構成を示す回路図である。
図1に示すように、この復調器10は、ローカル信号発生回路11、+45度位相シフタ12、−45度位相シフタ13、およびRFミキサ14,15を主構成要素として有している。
この復調器10においては、ローカル信号発生回路11により発生された所定周波数を有するローカル信号Sloは、位相が+45度位相シフタ12により45度シフトされてRFミキサ14に供給され、また−45度位相シフタ13により−45度シフトされてRFミキサ15に供給される。
そして、たとえば図示しないアンテナ素子やローノイズ増幅器を介した受信信号SrがRFミキサ14,15に供給され、RFミキサ14において受信信号Srと+45度だけ位相シフトされたローカル信号とが乗算されて同相信号(I)が得られ、RFミキサ15において受信信号Srと−45度だけ位相シフトされたローカル信号とが乗算されて直交信号(Q)が得られる。
しかし、図1に示すようにミキサを用いた復調器10では、広帯域化が困難であり、ミキサに高いローカルレベルを印加する必要がある。そして、ミキサは高いローカル電力により非線形な動作状態にあることから、低歪な復調が困難であるという不利益がある。
そこで、近年、電力検波回路(パワーディテクタ)を用いた図1とは異なる原理に基づくn(nは3以上の整数)ポート方式の復調器(マルチポート復調器)が提案されている。
このマルチポート方式の復調器は、上述した復調方式で使用されているミキサに比較し、電力検波回路は広帯域化が容易である。このことから、マルチポート復調器は、マルチバンドまたはワイドバンド特性が要求されるソフトウェア無線との適応性がよいといえる。また、近年の無線通信では搬送波周波数としてより高い周波数を用いる傾向にあり、高周波化の要求に対しても答えることができる。
また、ミキサを用いた復調方式では、ミキサに高いローカルレベルを印加する必要がある。これに対して、マルチポート方式では、電力検波回路が線形な領域で動作している。したがって、マルチポート方式は低いローカル信号電力でも復調が可能である。
さらに、ミキサを用いた復調方式では、ミキサは高いローカル電力により非線形な動作状態にある。これに対してマルチポート方式では、電力検波回路が線形な領域で動作している。したがって、マルチポート方式は低歪な復調が可能である。
図2は、nポート復調器の構成例を示すブロック図である(たとえば、WO99/33166(PCT/EP98/08329)参照)。ここでは、簡単化のために、図2に示す理想的な5(n=5)ポートモデルに基づき説明を行う。
この5ポート復調器1は、図2に示すように、5ポートジャンクション回路2、ローパスフィルタ3〜5、増幅器6〜8、アナログ/ディジタルコンバータ(ADC)9〜11、およびマルチ(n)ポート信号−IQ信号変換回路12を有している。
そして、5ポートジャンクション回路2は、カップラ21、分岐回路22,23、移相器24、電力検波回路25〜27、および抵抗素子R21を有している。
この5ポート復調器1においては、受信信号Srは、カップラ21により分岐回路22に入力され、その一部は電力検波回路25に入力される。分岐回路22に入力された受信信号は、2つの信号に分岐される。分岐された一方の信号が電力検波回路26に入力され、他方の信号が移相器24に入力される。移相器24では、分岐回路22による受信信号に対して位相シフトθが与えられ、位相シフト作用を受けた信号が分岐回路23に入力され、2つの信号に分岐される。分岐回路23では、分岐された一方の信号が電力検波回路27に入力される。
また、ローカル信号Sloは、分岐回路23に入力される。分岐回路23に入力されたローカル信号は、2つの信号に分岐される。分岐された一方の信号が電力検波回路27に入力され、他方の信号が移相器24に入力される。移相器24では、分岐回路23によるローカル信号に対して位相シフトθが与えられ、位相シフト作用を受けた信号が分岐回路22に入力され、2つの信号に分岐される。分岐回路22では、分岐された一方の信号が電力検波回路26に入力され、他方の信号がカップラ21に供給される。
電力検波回路25には、受信信号が供給される。電力検波回路25では、供給された信号の振幅成分が検波され、信号P1としてローパスフィルタ3に出力される。ローパスフィルタ3では、たとえば高域成分が除去され、増幅器6で増幅された後、ADC9によりアナログ信号からディジタル信号に変換され変換回路12に供給される。
電力検波回路26には、受信信号と位相シフトθが与えられたローカル信号が供給される。電力検波回路26では、供給された信号の振幅成分が検波され、信号P2としてローパスフィルタ4に出力される。ローパスフィルタ4では、たとえば高域成分が除去され、増幅器7で増幅された後、ADC10によりアナログ信号からディジタル信号に変換され変換回路12に供給される。
また、電力検波回路27には、ローカル信号と位相シフトθが与えられた受信信号が供給される。電力検波回路27では、供給された信号の振幅成分が検波され、信号P3としてローパスフィルタ5に出力される。ローパスフィルタ5では、たとえば高域成分が除去され、増幅器8で増幅された後、ADC11によりアナログ信号からディジタル信号に変換され変換回路12に供給される。
そして、変換回路12において、入力ディジタル信号P1,P2,P3に基づいて次式で示される計算処理が行われ、入力信号が復調信号である同相信号(I)と直交信号(Q)に変換されて出力される。
ここで、κijは電圧伝達係数(iは出力端子番号,jはj=1が受信信号入力ポート、j=2がローカル信号入力ポート)、Ploはローカル信号電力、R0はローカル信号源のインピーダンス、θは移相器の位相をそれぞれ示している。
ところで、上述した5ポート復調器1におけるローパスフィルタ3〜5については、次の2つの目的のために配置される。
第1は、後段のADC9〜11でのエイリアシングを避けることを目的とし、比較的高いカットオフ周波数(サンプリング周波数の1/2以下で、希望波信号帯域に較べて高いカットオフ周波数)をもつ場合である。
第2は、希望周波数チャネル信号を目的とし、チャネルフィルタリングを行う場合である。
前者の場合、希望受信信号の隣接チャネルに強い干渉信号が存在したときの受信性能を確保するために、ADCの分解能を大きくする必要がある。ADCの分解能を増加させることは、ADCの高速化または低消費電力化の点で不利となる。この問題の改善の一つとして、後者の方法が挙げられる。すなわち、隣接チャネルの干渉信号を除去することで、ADCのダイナミックレンジを低減することができる。しかしながら、本方法は以下の点で改善の余地がある。
3つの電力検波回路の出力信号P1,P2、およびP3は次式で表される。ここでは、図2に示す理想的な5ポートモデルに基づき説明を行う。電力検波回路は理想的な2乗特性をもち、回路定数はすべて1を仮定している。
ここで、S0は受信希望信号、Xuは干渉信号、SL0+は位相シフトされたローカル信号、SL0−は位相シフトされたローカル信号をそれぞれ示している。また、LPF〔 〕は低周波成分のみをとりだすことを意味している。
式(4)または(5)からわかるように、第3項が復調信号を含んだ項である。第1項は干渉信号を含む受信信号の電力レベルを示しており、第2項はローカル信号の電力レベルを示している。また、これらの信号は希望受信号帯域の成分を含んでおり、チャネルフィルタリングではこれらの不要信号を取り除くことはできない。このことは、以下の問題を引き起こす。
3つの電力検波回路の特性が完全に一致していないとき、ローカル漏れ信号の反射など、回路の不完全性を起因として受信性能が劣化する。
また、これら不要信号のためにADCのダイナミックレンジを大きくとる必要が生じる。また、ADC後段のディジタル信号処理部での変数のビット数が多くなる。
また、図2の回路は、3個のADCを必要とする。このことは受信機の消費電力、回路サイズ、コストの点について改善の余地がある。
発明の開示
本発明の第1の目的は、低消費電力、低歪、広帯域特性、および復調性能の向上を図れる復調器およびそれを用いた受信機を提供することにある。
本発明の第2の目的は、ディジタル信号処理で変換処理等を行う場合に、ADCのダイナミックを大きくとる必要がなく、ADCが最適なレンジで動作することが可能な復調器およびそれを用いた受信機を提供することにある。
本発明の第3の目的は、回路の簡単化を図れ、また回路サイズの増大を防止できる復調器およびそれを用いた受信機を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路とを有する。
本発明の第1の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、本発明の第1の観点では、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第1の観点では、上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
好適には、上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む。
本発明の第2の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する少なくとも一つの可変利得増幅器と、上記可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換するアナログ/ディジタルコンバータと、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する。
本発明の第2の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
好適には、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、好適には、上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、好適には、上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む。
また、本発明の第2の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
本発明の第3の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する複数の可変利得増幅器と、上記複数の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する複数のアナログ/ディジタルコンバータと、上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する。
本発明の第3の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
好適には、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段によるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第3の観点では、上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段によるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
好適には、上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む。
また、本発明の第3の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記チャネル選択手段によるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
本発明の第4の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1および第2の減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路とを有する。
本発明の第4の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
好適には、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1x1+β1x2+γ1
Q=α2x1+β2x2+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第4の観点では、上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
好適には、上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む。
本発明の第5の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、上記第2の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第1および第2の減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第1および第2の可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する。
本発明の第5の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
本発明の第5の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明では、上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、上記変換回路は、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
好適には、上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む。
また、上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
本発明の第6の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第3の可変利得増幅器と、上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第3の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第3のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1および第2の減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、少なくとも上記第2および第3のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第2および第3の電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第2および第3の可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する。
本発明の第6の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
本発明の第6の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の変換に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第6の観点では、上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
好適には、上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む。
また、上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のチャネル選択手段によるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
本発明の第7の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。
本発明の第7の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一つの電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
また、好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
本発明の第7の観点では、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第7の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
また、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段と、無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路とを有し、上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第7の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
本発明の第8の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する少なくとも一つの可変利得増幅器と、上記可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換するアナログ/ディジタルコンバータと、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。
本発明の第8の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
また、本発明の第8の観点では、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記アナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第8の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
好適には、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記アナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第8の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、本発明の第8の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
本発明の第9の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する複数の可変利得増幅器と、上記複数の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する複数のアナログ/ディジタルコンバータと、上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。 本発明の第9の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
また、好適には、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第9の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
また、本発明の第9の観点では、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第9の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、本発明の第9の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
本発明の第10の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1および第2の減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。
本発明の第10の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
本発明の第10の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1x1+β1x2+γ1
Q=α2x1+β2x2+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第10の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
また、本発明の第10の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1x1/PL0+b1x2/PL0+γ1
Q=a2x1/PL0+b2x2/PL0+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第10の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路とを有し、上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1x1/PL0+b1x2/PL0+γ1
Q=a2x1/PL0+b2x2/PL0+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第10の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
本発明の第11の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、上記第2の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第1および第2の減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第1および第2の可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。
本発明の第11の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
また、本発明の第11の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、上記変換回路は、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第11の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
また、本発明の第11の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第11の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路とを有し、上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第11の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、本発明の第11の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=( γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
本発明の第12の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第3の可変利得増幅器と、上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第3の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第3のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1および第2の減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、少なくとも上記第2および第3のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第2および第3の電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第2および第3の可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。
本発明の第12の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
本発明の第12の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第12の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
本発明の第12の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第12の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路とを有し、上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第12の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、本発明の第12の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のチャネル選択手段によるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=( γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、簡単化のため、理想的な5ポートモデルを例に説明するが、本発明は、5ポートに限定されるものではなくnポート(nは4以上の整数(4を含む))の復調器に対して同様に適用でき、同様の効果を得ることができる。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の5ポート復調器を示すブロック図である。
本5ポート復調器100は、図3に示すように、5ポートジャンクション回路101、ローカル信号発生回路102、第1の乗算器103、第2の乗算器104、第1の減算器105、第2の減算器106、チャネル選択のための第1のローパスフィルタ(LPF)107、チャネル選択のための第2のLPF108、およびマルチ(n)ポート信号−IQ信号変換回路109を有している。
5ポートジャンクション回路101は、受信信号Srとローカル信号発生回路102で生成されたローカル信号Sloを受けて、位相差を持った3つの信号を生成し、これら信号の信号レベル(振幅成分)をそれぞれ検波して3つの電力検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3を得、電力検波信号P1を第1の乗算器103および第2の乗算器104に出力し、電力検波信号P2を第1の減算器105に出力し、電力検波信号P3を第2の減算器106に出力する。
図4は、5ポートジャンクション回路101の具体的な構成例を示すブロック図である。
この5ポートジャンクション回路101は、図4に示すように、受信信号用第1の信号入力端子TINSr、ローカル信号用第2の信号入力端子TINSlo、第1の分岐回路1001、第2の分岐回路1002、第1の移相器1003、第2の移相器1004、第1の結合回路1005、第2の結合回路1006、第1の電力検波回路1007、第2の電力検波回路1008、および第3の電力検波回路1009を有している。
そして、第1の分岐回路1001、第2の分岐回路1002、第1の移相器1003、第2の移相器1004、第1の結合回路1005、および第2の結合回路1006により本発明に係る生成手段が構成されている。
第1の分岐回路1001は、入力端子I1、第1出力端子O1、第2出力端子O2、および第3出力端子O3を有し、入力端子I1が第1の信号入力端子TINSrに接続され、入力端子I1に入力された受信信号Srを3つの信号に分岐し、分岐した第1の受信信号を第1出力端子O1から第1の電力検波回路1007に出力し、第2の受信信号を第2出力端子O2から第1の結合回路1005に出力し、第3の受信信号を第3出力端子O3から第2の結合回路1006に出力する。
1入力3出力の第1の分岐回路1001は、たとえば図5〜図8に示すような回路により構成される。
図5の分岐回路1001aは、それぞれ一端側が入力端子I1に対して並列に接続されたλg/4伝送線路10011,10012,10013、および抵抗素子R101,R102,R103により構成されている。ここで、λgは実効的波長を表している。
λg/4伝送回路10011の他端が第1出力端子O1に接続され、λg/4伝送回路10012の他端が第1出力端子O2に接続され、λg/4伝送線路10013の他端が第1出力端子O3に接続されている。
そして、第1出力端子O1と第2出力端子O2間に抵抗素子R101が接続され、第2出力端子O2と第3出力端子O3間に抵抗素子R102が接続され、第1出力端子O1と第3出力端子O3間に抵抗素子R103が接続されている。
この分岐回路1001aでは、入力端子I1に入力された受信信号Srは、略均等に3分岐されて第1出力端子O1、第2出力端子O2、および第3出力端子O3から出力される。
図6の分岐回路1001bは、図5の回路の第1出力端子O1と第3出力端子O3間に抵抗素子R103を接続していない回路であり、この回路においても、良好に受信信号の3分岐信号を得ることができる。
図7の分岐回路1001cは、λg/4伝送線路10011,10012,10013の代わりに、それぞれインダクタL101とキャパシタC101、インダクタL102とキャパシタC102、およびインダクタL103とキャパシタC103からなる遅延線路10014,10015,10016を配置して構成されている。また、各インダクタL101〜L103の一端と入力端子I1との接続点は、第1電極が接地されたキャパシタC104の第2電極に接続されている。
この回路においても、良好に受信信号の3分岐信号を得ることができる。
図8の分岐回路1001dは、4つの抵抗素子R104,R105,R106、およびR107により構成されている。
分岐回路1001dでは、入力端子I1に抵抗素子R104の一端が接続され、抵抗素子R104の他端に抵抗素子R105〜R107の一端が並列に接続されている。そして、抵抗素子R105の他端が第1出力端子O1に接続され、抵抗素子R106の他端が第1出力端子O2に接続され、抵抗素子R107の他端が第1出力端子O3に接続されている。
第2の分岐回路1002は、入力端子I1、第1出力端子O1、および第2出力端子O2を有し、入力端子I1が第2の信号入力端子TINSloに接続され、入力端子I1に入力されたローカル信号Sloを2つの信号に分岐し、分岐した第1のローカル信号を第1出力端子O1から第1の移相器1003に出力し、第2のローカル信号を第2出力端子O2から第2の位相器1004に出力する。
1入力2出力の第2の分岐回路1002は、たとえば図9〜図12に示すような回路により構成される。
図9の分岐回路1002aは、それぞれ一端側が入力端子I1に対して並列に接続されたλg/4伝送線路10021,10022、および抵抗素子R107により構成されている。ここで、λgは実効的波長を表している。
λg/4伝送線路10021の他端が第1出力端子O1に接続され、λg/4伝送線路10022の他端が第1出力端子O2に接続されている。
そして、第1出力端子O1と第2出力端子O2間に抵抗素子R107が接続されている。
この分岐回路1002aでは、入力端子I1に入力されたローカル信号Sloは、略均等に2分岐されて第1出力端子O1、および第2出力端子O2から出力される。
図10の分岐回路1002bは、λg/4伝送線路10021,10022の代わりに、それぞれインダクタL104とキャパシタC105、およびインダクタL105とキャパシタC106からなる遅延線路10023,10024を配置して構成されている。また、各インダクタL104,L105の一端と入力端子I1との接続点は、第1電極が接地されたキャパシタC107の第2電極に接続されている。
この回路においても、良好に受信信号の2分岐信号を得ることができる。
図11の分岐回路1002cは、3つの抵抗素子R108,R109、およびR110により構成されている。
分岐回路1002cでは、入力端子I1に抵抗素子R108の一端が接続され、抵抗素子R108の他端に抵抗素子R109,R110の一端が並列に接続されている。そして、抵抗素子R109の他端が第1出力端子O1に接続され、抵抗素子R110の他端が第1出力端子O2に接続されている。
図12の分岐回路1002dは、抵抗素子R108を抵抗素子R109およびR110の一端と入力端子I1間に接続する代わりに、第1出力端子O1と第2出力端子O2間に接続して構成されている。
第1の移相器1003は、第2の結合回路1002の第1出力端子O1から出力されたローカル信号の位相をθ1度だけシフトさせて第1の結合回路1005に出力する。
第2の移相器1004は、第2の結合回路1002の第2出力端子O2から出力されたローカル信号の位相をθ2度だけシフトさせて第2の結合回路1006に出力する。
第1および第2の移相器1003,1004は、たとえば図13〜図15に示すような回路により構成される。
図13に示す移相器1003a(1004a)は、インダクタL106、およびキャパシタC108,C109からなるπ型LC移相器により構成されている。移相器1003aにおいて、第1端子aと第2端子b間にインダクタL106が接続され、第1端子aと接地電位GND間にキャパシタC108が接続され、第2端子bと接地電位GND間にキャパシタC109が接続されている。
図14に示す移相器1003b(1004b)は、第1端子aと第2端子b間に接続された伝送線路10031により構成されている。
図15に示す移相器1003c(1004c)は、第1端子aと第2端子b間に接続された抵抗素子R111、および第2端子bと接地GND間に接続されたキャパシタC110からなるフィルタにより構成されている。
第1の結合回路1005は、第1の分岐回路1001の第2出力端子O2から出力された受信信号と第1の移相器1003によりθ1度だけ位相がシフトされたローカル信号とを結合し、第2の電力検波回路1008に出力する。
第2の結合回路1006は、第1の分岐回路1001の第3出力端子O3から出力された受信信号と第2の移相器1004によりθ2度だけ位相がシフトされたローカル信号とを結合し、第3の電力検波回路1009に出力する。
第1および第2の結合回路1005,1006は、たとえば図16に示すような回路により構成される。
図16に示す結合回路1005a(1006a)は、電界効果トランジスタ(以下、単にトランジスタという)Q101,Q102、電流源I101、および抵抗素子R112,R113,R114およびR115により構成されている。
トランジスタQ101のゲートが信号FinA(第1の移相器1003または第2の移相器1004の出力信号)の入力端子TINAに接続され、ソースが抵抗素子R112を介して電流源I101に接続され、ドレインが抵抗素子R113を介して電源電圧VDDの供給ラインに接続されている。
また、トランジスタQ102のゲートがRFinB(第1の分岐回路1001で分岐された受信信号)の入力端子TINBに接続され、ソースが抵抗素子R114を介して電流源I101に接続され、ドレインが抵抗素子R115を介して電源電圧VDDの供給ラインに接続されている。そして、トランジスタQ102のドレインが出力TOUTに接続されている。
この結合回路1005a(1006a)では、入力端子TINBを介して受信信号がトランジスタQ102のゲートに供給され、入力端子TINAを介して位相シフト作用を受けたローカル信号がトランジスタQ101のゲートに供給され、両信号成分が結合されて、結合信号がトランジスタQ102のドレインから出力される。
このような構成において、受信信号Sr(t)が第1の信号入力端子TINSrに入力される。なお、Sr(t)は時間tにおける入力端子TINSrの電圧である。受信信号Sr(t)は第1の分岐回路1001の入力端子I1に供給され、3つの信号に分岐される。分岐された第1の受信信号は第1出力端子O1から第1の電力検波回路1007に供給される。分岐された第2の受信信号は第2出力端子O2から第1の結合回路1005に出力される。そして、分岐された第3の受信信号は第3出力端子O3から第2の結合回路1006に出力される。
一方、ローカル信号Slo(t)が第2の信号入力端子TINSloに入力される。Slo(t)は時間tにおける入力端子TINSloの電圧である。ローカル信号Slo(t)は第2の分岐回路1002の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1のローカル信号は第1出力端子O1から第1の移相器1003に出力される。分岐された第2のローカル信号は第2出力端子O2から第2の移相器1004に出力される。
第1の移相器1003では、第2の分岐回路1002の第1出力端子O1から出力されたローカル信号の位相がθ1度だけシフトされて第1の結合回路1005に出力される。第2の移相器1004では、第2の分岐回路1002の第2出力端子O2から出力されたローカル信号の位相がθ2度だけシフトされて第2の結合回路1006に出力される。
そして、第1の結合回路1005においては、第1の分岐回路1001の第2出力端子O2から出力された受信信号と第1の移相器1003によりθ1度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第2の電力検波回路1008に出力される。第2の結合回路1006においては、第1の分岐回路1001の第3出力端子O3から出力された受信信号と第2の移相器1004によりθ2度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第3の電力検波回路1009に出力される。
したがって、第1の電力検波回路1007の入力には、受信信号Srが供給される。第1の電力検波回路1007は、入力された受信信号Srの振幅成分を検波信号P1として第1の乗算器103および第2の乗算器104に出力する。
同様に、第2の電力検波回路1008の入力には、受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が供給される。第2の電力検波回路1008は、入力された受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分を検波信号P2として第1の減算器105に出力する。
同様に、第3の電力検波回路1009の入力には、受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が印加される。第3の電力検波回路1009は、入力された受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分を検波信号P3として第2の減算器106に出力する。
なおここで5ポートとは、受信信号用入力端子TINSr、ローカル信号用入力端子TINSloの2ポートに、第1の分岐回路1001の第1の電力検波回路1007への出力端子(第1出力端子O1)、第2の結合回路1005の第2の電力検波回路1008への出力端子、および第2の結合回路1006の第3の電力検波回路1009への出力端子の3ポートを加えた5ポートのことである。
また、第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3は、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)を含んでいる。
ここで、マルチポート復調器に適用可能な電力検波回路の具体的な構成について説明する。
図17は、本発明に係る電力検波回路の一例を示す回路図である。
電力検波回路200(PD1,PD2,PD3)は、能動素子としての2つの第1および第2のトランジスタ(電界効果トランジスタ)Q201,Q202、キャパシタC201,C202,C203、抵抗素子R201,R202,R203,R204,R205,R206,R207およびR208、電圧源V201、整合回路(MTR)201、およびゲートバイアス供給回路202,203により構成されている。
整合回路201は、抵抗素子R208により構成されている。抵抗素子R208は、入力端子TIN201および直流(DC)カットオフ用キャパシタC201の一方の電極の接続点と接地電位GNDとの間に接続されている。
ゲートバイアス供給回路202は、電圧源V201と接地電位GNDとの間に直列に接続された抵抗素子R201およびR202により構成されている。抵抗素子R201およびR202の接続点はキャパシタC201の他方の電極およびトランジスタQ201のゲートに接続されている。
このような構成を有するゲートバイアス供給回路202は、抵抗素子R201およびR202により電圧源V201の電圧Vddを抵抗分割することによりトランジスタQ201のバイアス電圧を発生する。
ゲートバイアス供給回路203は、電圧源V201と接地電位GNDとの間に直列に接続された抵抗素子R203およびR204により構成されている。抵抗素子R203およびR204の接続点はトランジスタQ202のゲートに接続されている。
このような構成を有するゲートバイアス供給回路203は、抵抗素子R203およびR204により電圧源V201の電圧Vddを抵抗分割することによりトランジスタQ202のバイアス電圧を発生する。
なお、ゲートバイアス供給回路は、抵抗分割ではなく、たとえばチョークコイル(十分大きなインダクタンス値をもつインダクタ)、チョークコイルとシャント結合キャパシタンス、または分布定数線路などで構成することも可能である。
そして、トランジスタQ201のソースとトランジスタQ202のソースが接続され、その接続点が電流源としての抵抗素子R205を介して接地電位GNDに接続されている。
トランジスタQ201のドレインは抵抗素子R206の一端、キャパシタC202の一方の電極、および第1出力端子TOT201に接続されている。抵抗素子R206の他端が電圧Vddの電圧源V201に接続され、キャパシタC202の他方の電極は接地電位GNDに接続されている。
トランジスタQ202のドレインは抵抗素子R207の一端、キャパシタC203の一方の電極、および第2出力端子TOT202に接続されている。抵抗素子R207の他端が電圧Vddの電圧源V201に接続され、キャパシタC203の他方の電極は接地電位GNDに接続されている。
トランジスタQ201のドレインに抵抗素子R206を介してドレインバイアス電圧が供給され、トランジスタQ202のドレインに抵抗素子R207を介してドレインバイアス電圧が供給される。
このような接続関係もって構成された電力検波回路200において、能動素子としてのトランジスタQ201とQ202は、たとえば実質的に殆ど同特性を持つように、同一のデバイス構造を有している。
また、本実施形態に係る回路では、ゲートバイアス供給回路202,203を構成する抵抗素子R201,R202の抵抗値Rga1,Rgb1と抵抗素子R203,R204の抵抗値Rga2,Rgb2はRga1=Rga2、Rgb1=Rgb2の条件を満足し、トランジスタQ201とQ202のゲートバイアス電圧をできるだけ等しくする必要がある。
また、トランジスタQ201,Q202のドレインに接続された抵抗素子R206の抵抗値Rdaと抵抗素子R207の抵抗値RdbはRda=Rdbの条件を満たす。
同様に、キャパシタC202の容量値CoutaとキャパシタC203の容量値Coutbは、Couta=Coutbの条件を満たすことが望ましく、容量値CoutaおよびCoutbは、入力周波数finの入力高周波信号を含むより高い周波数ではそのインピーダンスが殆ど0オームとなるような十分大きな容量値に設定される。
あるいは、電力検波回路200において、トランジスタQ201のゲート幅WgaとトランジスタQ202のゲート幅Wgbの比(Wga/Wgb)をNとしたとき、Rda/Rdb=1/N,Couta=Coutbの条件を満たすように構成される。
具体的には、トランジスタQ202のゲート幅Wgbを、トランジスタQ201のゲート幅Wgaより小さく設定し、かつドレインバイアス用抵抗素子R207の抵抗値Rdbを、抵抗素子R206の抵抗値Rdaより大きく設定することにより、消費電流を改善することができる。
たとえば、トランジスタQ201のゲート幅WgaとトランジスタQ202のゲート幅Wgbとの比Wga/WgbがNに設定され、さらに、抵抗素子R207の抵抗値Rdbが、抵抗素子R206の抵抗値RdaのN倍に設定されることにより、トランジスタQ201,Q202に同特性のものを用いた場合に比較し、(N+1)/(2N)倍に消費電流を低減することができる。
次に、上記構成を有する電力検波回路の動作を説明する。
入力端子TIN201に入力された高周波信号RFinは、整合回路201およびDCカットオフ用キャパシタC201を介してトランジスタQ201のゲートに供給される。
このとき、トランジスタQ201のゲートには、ゲートバイアス供給回路202により生成されたゲートバイアス電圧が供給されている。同様に、トランジスタQ202のゲートには、ゲートバイアス供給回路203により生成されたゲートバイアス電圧が供給されている。
また、トランジスタQ201およびQ202のドレインには、それぞれ抵抗素子R206,R207を介してドレインバイアス電圧が供給されている。
そして、トランジスタQ201およびQ202のドレインと接地電位GNDとの間に、それぞれ十分大きな容量値を有する結合キャパシタC202、C203が接続されていることから、トランジスタQ201およびQ202のドレインは高周波的に安定状態となる。
その結果、トランジスタQ201のドレインの電圧、すなわち第1出力端子TOT201の電圧と、トランジスタQ202のドレインの電圧、すなわち第2出力端子TOT202との電圧差が検波出力信号Voutとして、図示しない後段の処理回路に供給される。
以下に、図17の電力検波回路の検波特性について、図18および図19に関連付けて考察する。
図18は、図17の電力検波回路の検波特性の一例を示す図である。
図18において、横軸は入力高周波電力Pinを、縦軸は出力検波電圧Voutを表している。入力高周波信号の周波数は5.5GHzである。
図18からわるように、図17の電力検波回路は直線性が良い。
図19は、ゲートバイアス電圧をパラメータとしたときの図17の電力検波回路の検波特性を示す図である。
図19においても、横軸は入力高周波電力Pinを、縦軸は出力検波電圧Voutを表している。
図19から、図17の電力検波回路の特性は、ゲートバイアス変動に対してPin対Vout特性の変動が小さいことがわかる。
すなわち、図17の電力検波回路では、DCオフセット量が生じていない。
第1の乗算器103は、5ポートジャンクション回路101の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号(ベースバンド信号)P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A1(=(κ21/κ11)2)を乗算し、その結果A1×P1〔(κ21/κ11)2・P1〕を第1の減算器105に出力する。
第2の乗算器104、5ポートジャンクション回路101の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号(ベースバンド信号)P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A2(=(κ31/κ11)2)を乗算し、その結果A2×P1〔(κ31/κ11)2・P1〕を第2の減算器106に出力する。
第1の減算器105は、5ポートジャンクション回路101の第2の電力検波回路1008から出力された検波信号(ベースバンド信号)P2から第1の乗算器103の乗算結果を減算し、その結果〔P2−(κ21/κ11)2・P1〕をLPF107に出力する。
第2の減算器106は、5ポートジャンクション回路101の第3の電力検波回路1009から出力された検波信号(ベースバンド信号)P3から第2の乗算器104の乗算結果を減算し、その結果〔P3−(κ31/κ11)2・P1〕をLPF108に出力する。
なお、ここで、κij(κ11,κ21,κ31)は5ポートジャンクション回路101の回路定数であり、次式で定義される。
ここで、Vout,Vinは、それぞれ5ポートジャンクション回路のベースバンド出力電圧、iは入力ポート番号、jは出力ポート番号を示している。以上のアナログ演算によりベースバンド信号P1,P2,P3に含まれるIM2成分が除去される。
LPF107は、第1の減算器105の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出しマルチポート信号−IQ信号変換回路109に出力する。
LPF108は、第2の減算器106の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出しマルチポート信号−IQ信号変換回路109に出力する。
マルチポート信号−IQ信号変換回路109は、LPF107、108の出力信号x1、x2を受けて、演算回路により、下記の式(7)および式(8)に基づいた計算を行い、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換する。
ここで、α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、5ポートジャンクション回路101を構成する分岐回路1001,1002、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数であり、次のように与えられる。
R0はローカル信号発生源のインピーダンス、PL0はローカル信号電力、θは移相器1003,1004の位相をそれぞれ示している。なお、θ=θ1=−θ2である。ここで、θ1は1003の位相シフト量、θ2は1004の位相シフト量である。
そして、上記(7)式および(8)式は以下のように変形できる。
次に、上記構成による動作を詳細に説明する。
5ポートジャンクション回路101において、受信信号Srが入力端子TINSrに入力され、ローカル信号発生回路102で発生されたローカル信号Sloが入力端子TINSloに入力される。
受信信号Srは第1の分岐回路1001の入力端子I1に供給され、3つの信号に分岐される。分岐された第1の受信信号は第1出力端子O1から第1の電力検波回路1007に出力され、第2の受信信号は第2出力端子O2から第1の結合回路1005に出力され、第3の受信信号は第3出力端子O3から第2の結合回路1006に出力される。
一方、ローカル信号Sloは第2の分岐回路1002の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1のローカル信号は第1出力端子O1から第1の移相器1003に出力され、第2のローカル信号は第2出力端子O2から第2の移相器1004に出力される。
第1の移相器1003では、第2の結合回路1002の第1出力端子O1から出力されたローカル信号の位相がθ1度だけシフトされて第1の結合回路1005に出力される。第2の移相器1004では、第2の結合回路1002の第2出力端子O2から出力されたローカル信号の位相がθ2度だけシフトされて第2の結合回路1006に出力される。
そして、第1の結合回路1005においては、第1の分岐回路1001の第2出力端子O2から出力された受信信号と第1の移相器1003によりθ1度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第2の電力検波回路1008に出力される。第2の結合回路1006においては、第1の分岐回路1001の第3出力端子O3から出力された受信信号と第2の移相器1004によりθ2度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第3の電力検波回路1009に出力される。
第1の電力検波回路1007の入力には、受信信号Srが供給される。第1の電力検波回路1007では、入力された受信信号Srの振幅成分が検波信号P1として第1の乗算器103および第2の乗算器104に出力される。
また、第2の電力検波回路1008の入力には、受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が供給される。第2の電力検波回路1008では、入力された受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P2として第1の減算器105に出力される。
また、第3の電力検波回路1009の入力には、受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が印加される。第3の電力検波回路1009では、入力された受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P3として第2の減算器106に出力される。
なお、第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3は、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)を含んでいる。
第1の乗算器103では、5ポートジャンクション回路101の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A1(=(κ21/κ11)2)が乗算される。そして、第1の乗算器103から乗算結果A1×P1〔(κ21/κ11)2・P1〕が第1の減算器105に出力される。
同様に、第2の乗算器104では、5ポートジャンクション回路101の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A2(=(κ31/κ11)2)が乗算される。そして、第2の乗算器104から乗算結果A2×P1〔(κ31/κ11)2・P1〕が第2の減算器106に出力される。
第1の減算器105では、5ポートジャンクション回路101の第2の電力検波回路1008から出力された検波信号P2から第1の乗算器103の乗算結果が減算される。そして、第1の減算器105から減算結果〔P2−(κ21/κ11)2・P1〕がLPF107に出力される。
また、第2の減算器106では、5ポートジャンクション回路101の第3の電力検波回路1009から出力された検波信号P3から第2の乗算器104の乗算結果が減算される。そして、第2の減算器106から減算結果〔P3−(κ31/κ11)2・P1〕がLPF108に出力される。
LPF107では、第1の減算器105の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、マルチポート信号−IQ信号変換回路109に出力される。同様に、LPF108では、第2の減算器106の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、マルチポート信号−IQ信号変換回路109に出力される。
マルチポート信号−IQ信号変換回路109においては、LPF107、LPF108の出力信号x1、x2を受けて、下記の式(17)および式(18)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
以上の説明のように、本発明の回路により、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分が除去され、高性能の復調信号IおよびQを得ることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、受信信号Srとローカル信号発生回路102で生成されたローカル信号Sloを受けて、位相差を持った3つの信号を生成し、これら信号の信号レベル(振幅成分)をそれぞれ検波して3つの電力検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3を得る5ポートジャンクション回路101と、5ポートジャンクション回路101の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A1(=(κ21/κ11)2)を乗算する第1の乗算器103と、第1の電力検波回路1007から出力された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A2(=(κ31/κ11)2)を乗算する第2の乗算器104と、5ポートジャンクション回路101の第2の電力検波回路1008から出力された検波信号P2から第1の乗算器103の乗算結果を減算する第1の減算器105と、5ポートジャンクション回路101の第3の電力検波回路1009から出力された検波信号P3から第2の乗算器104の乗算結果を減算する第2の減算器106とを設けたので、マルチポート方式復調器の特徴である、広帯域性、ローカル信号電力の低減に寄与するだけでなく、従来のマルチポート復調器に比較して以下の特徴を有する。
すなわち、従来のマルチポート復調器に比較して、低消費電力、低歪、広帯域特性、および高性能の復調性能を有する復調器を実現できる。
また、3つの電力検波回路、1つの1入力3出力の結合回路、1つの1入力2出力の結合回路、2つの移相器により構成可能であることから、従来の回路より回路構成を簡単化でき、回路サイズの増大を防止できる利点がある。
図20は、本発明の第2の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を示すブロック図である。
図20においては、図3のマルチポート復調器と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図20の復調器100Aと図3の復調器100の異なる点は、マルチポート信号−IQ信号変換回路109Aの処理をアナログ処理ではなくディジタル信号処理により行い、かつ、付加された可変利得増幅器の利得を制御するための制御信号BBAGCを生成するようにしたことにある。
具体的には、図20に示すように、LPF107およびLPF108の出力に可変利得増幅器110,111をそれぞれ接続し、可変利得増幅器110の出力にADC112を接続し、可変利得増幅器111の出力にADC113を接続している。そして、ADC112によるディジタル信号X1およびADC113によるディジタル信号X2をマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aに入力させている。
本復調器100Aにおいては、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)を含んでいる5ポートジャンクション回路101の第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3に対して、第1の実施形態と同様に、第1および第2の乗算器103,104、第1および第2の減算器105,106におけるアナログ演算処理が行われ、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分が除去されてLPF107およびLPF108に入力される。
LPF107では、第1の減算器105の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、可変利得増幅器110に出力される。同様に、LPF108では、第2の減算器106の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、可変利得増幅器111に出力される。
可変利得増幅器110では、後段のADC112のダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF107の出力信号のレベルが調整されてADC112に出力される。
また、可変利得増幅器111では、後段のADC113のダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF108の出力信号のレベルが調整されてADC113に出力される。
ADC112では、可変利得増幅器111でレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号X1に変換されてマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aに出力される。
同様に、ADC113では、可変利得増幅器111でレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号X2に変換されてマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aに出力される。
マルチポート信号−IQ信号変換回路109Aにおいては、ADC112、113の出力ディジタル信号X1、X2を受けて、下記の式(19)および式(20)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
ここで、α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、5ポートジャンクション回路101を構成する分岐回路1001,1002、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数であり、次のように与えられる。
本第2の実施形態によれば、従来のマルチポート復調器に比較して、低消費電力、低歪、広帯域特性、および高性能の復調性能を有する復調器を実現できる。
なお、このディジタル部であるマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aは、DSP、FPGA、ロジック回路などで実現できる。
図21は、本発明の第3の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
本受信機200は、図21に示すように、バンドパスフィルタ(BPF)201、可変利得回路(LNA)202、5ポートジャンクション回路203、ローカル信号発生回路204、LPF205〜207、第1の乗算器208、第2の乗算器209、第1の減算器210、第2の減算器211、チャネル選択のためのLPF212,213、マルチポート信号−IQ信号変換回路214、利得制御信号生成回路(AGC)215、DCオフセット除去回路216、搬送波再生回路217、および増幅器218を有している。
BPF201は、図示しないアンテナ素子で受信された信号から所定の帯域の信号を抽出して可変利得回路202に出力する。
可変利得回路202は、BPF201を介した受信信号のレベルを利得制御信号生成回路215による制御信号RFAGCに応じたレベルに調整して5ポートジャンクション回路203に出力する。
5ポートジャンクション回路203は、受信信号Srとローカル信号発生回路102で生成されたローカル信号Sloを受けて、位相差を持った3つの信号を生成し、これら信号の信号レベル(振幅成分)をそれぞれ検波して3つの電力検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3を得、電力検波信号P1をLPF205に出力し、電力検波信号P2をLPF206に出力し、電力検波信号P3をLPF207に出力する。
この5ポートジャンクション回路203は、第1の実施形態において図4に関連付けて説明した回路と同様の回路により構成されるが、ここでは、他の構成を有する5ポートジャンクション回路203について説明する。
図22は、5ポートジャンクション回路203の具体的な構成例を示すブロック図である。
図22においては、図4の5ポートジャンクション回路と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図22の5ポートジャンクション回路203と図4の5ポートジャンクション回路101の異なる点は、第1の分岐回路1001Cを1入力3出力の代わりに、1入力2出力の分岐回路1010,1011を縦続接続した構成を採用したことにある。
具体的には、分岐回路(第1の分岐回路)1010の入力端子I1が受信信号用信号入力端子TINSrに接続され、分岐回路1010は、入力端子I1を介して入力した受信信号を2つの信号に分岐し、分岐回路1010は分岐した第1の受信信号を第1の出力端子O1から第1の電力検波回路1007に供給する。分岐回路1010は分岐した第2の受信信号を第2の出力端子O2から分岐回路1011に出力する。
分岐回路(第2の分岐回路)1011は、入力端子I1から入力した第2の受信信号を2つの信号に分岐する。分岐回路1011は、分岐した第3の受信信号を第1出力端子O1から第1の結合回路1005に出力する。分岐回路1011は、分岐した第4の受信信号を第2出力端子O2から第2の結合回路1006に出力する。
このような構成を有する5ポートジャンクション回路203において、受信信号Srが第1の信号入力端子TINSrに入力される。受信信号Srは分岐回路1010の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1の受信信号は第1出力端子O1から第1の電力検波回路1007に供給される。分岐された第2の受信信号は第2出力端子O2から分岐回路1011の入力端子I1に出力される。
分岐回路1011では、入力端子I1から入力した分岐受信信号が2つの信号に分岐される。分岐された第3の受信信号は第1出力端子O1から第1の結合回路1005に出力される。分岐された第4の受信信号は第2出力端子O2から第2の結合回路1006に出力される。
一方、ローカル信号Sloが第2の信号入力端子TINSloに入力される。ローカル信号Sloは第2の分岐回路1002の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1のローカル信号は第1出力端子O1から第1の移相器1003に出力される。分岐された第2のローカル信号は第2出力端子O2から第2の移相器1004に出力される。
第1の移相器1003では、第2の分岐回路1002の第1出力端子O1から出力されたローカル信号の位相がθ1度だけシフトされて第1の結合回路1005に出力される。第2の移相器1004では、第2の分岐回路1002の第2出力端子O2から出力されたローカル信号の位相がθ2度だけシフトされて第2の結合回路1006に出力される。
そして、第1の結合回路1005においては、分岐回路1011の第1出力端子O1から出力された受信信号と第1の移相器1003によりθ1度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第2の電力検波回路1008に出力される。第2の結合回路1006においては、分岐回路1011の第2出力端子O2から出力された受信信号と第2の移相器1004によりθ2度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第3の電力検波回路1009に出力される。
したがって、第1の電力検波回路1007の入力には、受信信号Srが印加される。第1の電力検波回路1007では、入力された受信信号Srの振幅成分が検波信号P1としてLPF205に出力される。
同様に、第2の電力検波回路1008の入力には、受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が印加される。第2の電力検波回路1008では、入力された受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P2としてLPF206に出力される。
第3の電力検波回路1009の入力には、受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が供給される。第3の電力検波回路1009では、入力された受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P3としてLPF207に出力される。
なお、第1〜第3の検波回路1007〜1009は、たとえば第1の実施形態において図17に関連付けて説明した回路と同様の回路により構成されることから、ここではその詳細な説明は省略する。
ローカル信号発生回路204は、所定周波数のローカル信号Sloを生成して5ポートジャンクション回路203に供給する。また、ローカル信号発生回路204は、搬送波再生回路217による再生信号S217を受けてローカル信号Sloの周波数および信号レベルを調整する。これにより、ローカル信号発生回路204は、受信信号周波数に発振周波数が略等しいローカル信号Sloを発生する。
LPF205は、5ポートジャンクション回路203の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号(ベースバンド信号)P1の高域成分を除去し、第1の乗算器208、第2の乗算器209、および増幅器218に出力する。
LPF206は、5ポートジャンクション回路203の第2の電力検波回路1008から出力された検波信号(ベースバンド信号)P2の高域成分を除去し、第1の減算器210に出力する。
LPF207は、5ポートジャンクション回路203の第3の電力検波回路1009から出力された検波信号(ベースバンド信号)P3の高域成分を除去し、第2の減算器211に出力する。
第1の乗算器208は、LPF205により高域成分が除去された検波信号(ベースバンド信号)P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A1(=(κ21/κ11)2)を乗算し、その結果A1×P1〔(κ21/κ11)2・P1〕を第1の減算器210に出力する。
第2の乗算器209は、LPF205により高域成分が除去された検波信号(ベースバンド信号)P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A2(=(κ31/κ11)2)を乗算し、その結果A2×P1〔(κ31/κ11)2・P1〕を第2の減算器211に出力する。
第1の減算器210は、LPF206により高域成分が除去された検波信号(ベースバンド信号)P2から第1の乗算器208の乗算結果を減算し、さらにその減算結果〔P2−(κ21/κ11)2・P1〕に対してDCオフセット除去回路216において生成され信号S216として供給されるDCオフセット量を減算または加算してLPF212に出力する。
第2の減算器211は、LPF207により高域成分が除去された検波信号(ベースバンド信号)P3から第2の乗算器209の乗算結果を減算し、さらにその減算結果〔P3−(κ31/κ11)2・P1〕に対してDCオフセット除去回路216において生成され信号S216として供給されるDCオフセット量を減算または加算してLPF213に出力する。
なお、ここで、κij(κ11,κ21,κ31)は5ポートジャンクション回路203の回路定数であり、次式で定義される。
ここで、Vout,Vinは、それぞれ5ポートジャンクション回路のベースバンド出力電圧、iは入力ポート番号、jは出力ポート番号を示している。
なお、本実施形態では、第1の減算器210および第2の減算器211においてIM2成分を除去する減算処理に加えてDCオフセット量を除去する加算または減算処理を行うように構成しているが、第1の減算器210および第2の減算器211においてはIM2成分を除去するための減算処理を行い、これらの後段にDCオフセット量を除去する演算器を配置することも可能である。
ここで、除去すべきDCオフセット量について説明する。
1)ローカル信号により発生するDCオフセット量の除去
上記(4)式に示すように、電力検波回路の出力には、ローカル信号によるDC成分が存在する。上記式(10)および(11)より、除去すべきDC成分はローカル信号レベルが既知の値ならば、次式から求めることができる。
2)回路の不完全性から生じるDCオフセット量の除去
3つの電力検波回路1007〜1009の特性の不一致、ローカル漏れ信号の反射など回路の不完全性を起因とするDCオフセットを除去する。
これのらDCオフセット量を除去するように、信号S216が第1の減算器210および第2の減算器211に供給される。
以上のアナログ演算によりベースバンド信号P1,P2,P3に含まれるIM2成分およびDCオフセット量が除去される。
LPF212は、第1の減算器210の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出しマルチポート信号−IQ信号変換回路214に出力する。
LPF213は、第2の減算器211の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出しマルチポート信号−IQ信号変換回路214に出力する。
マルチポート信号−IQ信号変換回路214は、LPF212、213の出力信号x1、x2を受けて、演算回路により、下記の式(29)および式(30)に基づいた計算を行い、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換する。
ここで、α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、5ポートジャンクション回路203を構成する分岐回路1002,1010,1011、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数である。
ただし、式(29)および式(30)は、上述したローカル信号により発生するDCオフセット量の除去が機能していないときの式である。このDCオフセット除去が機能している場合は、γ1=γ2=0となり、次式が用いられる。
ここで、θ1=−θ2=θの場合、各係数α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、次のように与えられる。
R0はローカル信号発生源のインピーダンス、PL0はローカル信号電力、θは移相器1003,1004の位相をそれぞれ示している。
利得制御信号生成回路215は、LPF205で高域成分が除去され、増幅器218でレベルが調整された5ポートジャンクション回路203の第1の電力検波回路1007による検波信号P1に基づいて、受信信号の平均信号電力を求め、求められた平均電力に基づいて、5ポートジャンクション回路203に入力される受信信号レベルが一定となり、最適な動作を行うように制御信号RFAGCを可変利得回路202に出力する。なお、ここで、最適な動作とは、十分に線形な領域で、SN比も十分とれるレベルに回路の動作状態があることをいう。
DCオフセット除去回路216は、既知のローカル信号Sloの信号レベルをメモリに格納しており、マルチポート信号−IQ信号変換回路214の復調信号の平均を求め、この平均結果、メモリに格納された信号レベルおよび上記式(28)に基づいて除去すべきDCオフセット量を算出し、DCオフセットを除去するための信号S216を第1の減算器210および第2の減算器211に出力する。
搬送波再生回路217は、マルチポート信号−IQ信号変換回路214の復調信号に基づいて搬送波信号を再生し、ローカル信号の周波数およびレベルを調整するための再生信号S217をローカル信号発生回路204に出力する。
次に、上記図21の構成による動作を詳細に説明する。
図示しないアンテナ素子で受信された信号が、BPF201で所定の帯域の信号が抽出され、さらに可変利得回路202において所定レベルに調整された受信信号Srが5ポートジャンクション回路203の入力端子TINSrに入力される。また、ローカル信号発生回路204で発生されたローカル信号Sloが5ポートジャンクション回路203の入力端子TINSloに入力される。
5ポートジャンクション回路203においては、受信信号Srが分岐回路1010の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1の受信信号は第1出力端子O1から第1の電力検波回路1007に供給される。分岐された第2の受信信号は第2出力端子O2から分岐回路1011の入力端子I1に出力される。
分岐回路1011では、入力端子I1から入力した分岐受信信号が2つの信号に分岐される。分岐された第3の受信信号は第1出力端子O1から第1の結合回路1005に出力される。分岐された第4の受信信号は第2出力端子O2から第2の結合回路1006に出力される。
一方、ローカル信号Sloが第2の信号入力端子TINSloに入力される。ローカル信号Sloは第2の分岐回路1002の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1のローカル信号は第1出力端子O1から第1の移相器1003に出力される。分岐された第2のローカル信号は第2出力端子O2から第2の移相器1004に出力される。
第1の移相器1003では、第2の分岐回路1002の第1出力端子O1から出力されたローカル信号の位相がθ1度だけシフトされて第1の結合回路1005に出力される。第2の移相器1004では、第2の分岐回路1002の第2出力端子O2から出力されたローカル信号の位相がθ2度だけシフトされて第2の結合回路1006に出力される。
そして、第1の結合回路1005においては、分岐回路1011の第1出力端子O1から出力された受信信号と第1の移相器1003によりθ1度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第2の電力検波回路1008に出力される。第2の結合回路1006においては、分岐回路1011の第2出力端子O2から出力された受信信号と第2の移相器1004によりθ2度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第3の電力検波回路1009に出力される。
したがって、第1の電力検波回路1007の入力には、受信信号Srが印加される。第1の電力検波回路1007では、入力された受信信号Srの振幅成分が検波信号P1としてLPF205に出力される。
同様に、第2の電力検波回路1008の入力には、受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が印加される。第2の電力検波回路1008では、入力された受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P2としてLPF206に出力される。
第3の電力検波回路1009の入力には、受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が供給される。第3の電力検波回路1009では、入力された受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P3としてLPF207に出力される。
なお、第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3は、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)、並びにローカル信号により発生するDCオフセットおよび電力検波回路の不完全性からくるDCオフセットを含んでいる。
LPF205では、5ポートジャンクション回路203の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号P1の高域成分が除去され第1の乗算器208、第2の乗算器209、および増幅器218を介して利得制御信号生成回路215に出力される。
また、LPF206では、5ポートジャンクション回路203の第2の電力検波回路1008から出力された検波信号P2の高域成分が除去され、第1の減算器210に出力され、LPF207では、5ポートジャンクション回路203の第3の電力検波回路1009から出力された検波信号P3の高域成分が除去され、第2の減算器211に出力される。
第1の乗算器208においては、LPF205により高域成分が除去された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A1(=(κ21/κ11)2)が乗算される。そして、その乗算結果A1×P1〔(κ21/κ11)2・P1〕が第1の減算器210に出力される。
第2の乗算器209では、LPF205により高域成分が除去された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A2(=(κ31/κ11)2)が乗算される。そして、その乗算結果A2×P1〔(κ31/κ11)2・P1〕が第2の減算器211に出力される。
第1の減算器210においては、LPF206により高域成分が除去された検波信号P2から第1の乗算器208の乗算結果が減算される。第1の減算器210においては、さらにその減算結果〔P2−(κ21/κ11)2・P1〕に対してDCオフセット除去回路216において生成され信号S216として供給されるDCオフセット量が減算または加算される。これにより、第1の減算器210からは、IM2成分、並びにローカル信号により発生するDCオフセットおよび電力検波回路の不完全性からくるDCオフセットが除去された信号がLPF212に出力される。
第2の減算器211では、LPF207により高域成分が除去された検波信号P3から第2の乗算器209の乗算結果が減算される。第2の減算器211においては、さらにその減算結果〔P3−(κ31/κ11)2・P1〕に対してDCオフセット除去回路216において生成され信号S216として供給されるDCオフセット量が減算または加算される。これにより、第2の減算器209からは、IM2成分、並びにローカル信号により発生するDCオフセットおよび電力検波回路の不完全性からくるDCオフセットが除去された信号がLPF213に出力される。
LPF212では、第1の減算器210の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、マルチポート信号−IQ信号変換回路214に出力される。同様に、LPF213では、第2の減算器211の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、マルチポート信号−IQ信号変換回路214に出力される。
マルチポート信号−IQ信号変換回路214においては、LPF212、213の出力信号x1、x2を受けて、下記の式(39)および式(40)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換され、利得制御信号発生回路215および搬送波再生回路217に出力される。
以上の説明のように、本実施形態の回路により、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分が除去され、DCオフセットが除去された高性能の復調信号IおよびQを得ることができる。
また、利得制御信号生成回路215においては、5ポートジャンクション回路203の第1の電力検波回路1007の検波信号P1を受けて平均信号電力が計算される。そして、求められた平均電力に基づいて、5ポートジャンクション回路203に入力される受信信号レベルが一定となるように制御信号RFAGCが可変利得回路202に出力される。
そして、可変利得回路202においては、図示しないアンテナ素子で受信され、BPF201を介した受信信号のレベルが利得制御信号生成回路215による制御信号RFAGCに応じたレベルに調整されて5ポートジャンクション回路203に供給される。
また、マルチポート信号−IQ信号変換回路214の出力復調信号IおよびQを受けた搬送波再生回路217では、搬送波信号が再生され、ローカル信号の周波数およびレベルを調整するための再生信号S217が生成されてローカル信号発生回路204に出力される。
ローカル信号発生回路204では、搬送波再生回路217による再生信号S217を受けてローカル信号Sloの周波数および信号レベルが調整され、5ポートジャンクション回路203に供給される。
以上説明したように、本第2の実施形態によれば、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分が除去され、DCオフセットが除去された高性能の復調信号IおよびQを得ることができる。
また、マルチポート復調器の特徴である、広帯域性、低歪み特性、ローカル信号電力の低減に寄与するだけでなく、温度変動、経時変動に対して特性変動が小さい高性能な受信機を実現できる利点がある。
図23は、本発明の第4の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図23においては、図21の受信機と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図23の受信機200Aと図21の受信機200の異なる点は、マルチポート信号−IQ信号変換回路214A、利得制御信号生成回路215A、DCオフセット除去回路216A、および搬送波再生回路217Aの処理をアナログ処理ではなくディジタル信号処理により行い、かつ、付加された可変利得増幅器の利得を制御するための制御信号BBAGCを生成するようにしたことにある。
具体的には、図23に示すように、LPF212およびLPF213の出力に可変利得増幅器219,220をそれぞれ接続し、可変利得増幅器219の出力にADC221を接続し、可変利得増幅器220の出力にADC222を接続している。そして、ADC221によるディジタル信号X1およびADC222によるディジタル信号X2をマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aに入力させている。さらに、増幅器218の出力にADC223を接続し、ADC223による検波信号P1のディジタル信号X0を利得制御信号生成回路215Aに入力させている。また、利得制御信号生成回路215Aの出力にディジタルの制御信号をアナログの制御信号RFAGCに変換するディジタル/アナログコンバータ(DAC)224を接続している。加えて、DCオフセット除去回路216Aの出力にディジタルの信号をアナログの信号に変換するDAC225を接続している。
なお、図23の回路では、LPF205、206、および207は、後段の回路のダイナミックレンジ性能を緩和するために用いられている。省略することも可能となる。省略の場合、第2の乗算器209と増幅器218の間にADCで生じるエイリアシング防止のためのLPFを加える。
本受信機200Aにおいては、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)、並びにローカル信号により発生するDCオフセットおよび電力検波回路の不完全性からくるDCオフセットを含んでいる5ポートジャンクション回路203の第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3に対して、第3の実施形態と同様に、第1および第2の乗算器208,209、第1および第2の減算器210,211におけるアナログ演算処理が行われ、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分、並びにDCオフセットが除去されてLPF212およびLPF213に入力される。
LPF212では、第1の減算器210の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、可変利得増幅器219に出力される。同様に、LPF213では、第2の減算器211の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、可変利得増幅器220に出力される。
可変利得増幅器219では、後段のADC221のダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF212の出力信号のレベルが調整されてADC221に出力される。
また、可変利得増幅器220では、後段のADC222のダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF213の出力信号のレベルが調整されてADC222に出力される。
ADC221では、可変利得増幅器219でレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号X1に変換されてマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aに出力される。
同様に、ADC222では、可変利得増幅器220でレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号X2に変換されてマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aに出力される。
マルチポート信号−IQ信号変換回路214Aにおいては、ADC221、222の出力ディジタル信号X1、X2を受けて、下記の式(41)および式(42)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
ここで、α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、5ポートジャンクション回路203を構成する分岐回路1002,1010,1011、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数である。
ただし、式(41)および式(42)は、上述したローカル信号により発生するDCオフセット量の除去が機能していないときの式である。このDCオフセット除去が機能している場合は、γ1=γ2=0となり、次式が用いられる。
ここで、θ1=−θ2=θの場合、各係数α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、次のように与えられる。
R0はローカル信号発生源のインピーダンス、PL0はローカル信号電力、θは移相器1003,1004の位相をそれぞれ示している。
本第4の実施形態によれば、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分が除去され、DCオフセットが除去された高性能の復調信号IおよびQを得ることができる。
また、マルチポート復調器の特徴である、広帯域性、ローカル信号電力の低減に寄与するだけでなく、温度変動、経時変動に対して特性変動が小さい高性能な受信機を実現できる利点がある。
また、DCオフセットを除去していることから、ADC220,221に入力される信号レベルを低減でき、これにより、ADCのダイナミックレンジを低減できる利点がある。
また、可変利得回路202を制御する制御信号RFAGCを生成する利得制御信号生成回路215Aにディジタル信号X0を入力させるADC223は、他のADC221,222に比べ、低速、低ビットでよい。また、制御信号RFAGCを生成する機能は、第3の実施形態と同様にアナログ系回路による構成することも可能である。この場合、ADCは2個で済み、回路の簡単化、低消費電力化を図れる。
なお、このディジタル部であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aは、DSP、FPGA、ロジック回路などで実現できる。
図24は、本発明の第5の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図24においては、図23の受信機と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図24の受信機200Bと図23の受信機200Aの異なる点は、マルチポート信号−IQ信号変換回路214A、利得制御信号生成回路215A、および搬送波再生回路217Aの処理に加えて、第1の乗算器208B、第2の乗算器209B、第1の減算器210B、第2の減算器211B、およびLPF212B,213Bの処理をアナログ処理ではなくディジタル信号処理により行うようにしたことにある。
具体的には、図24に示すように、LPF206およびLPF207の出力に可変利得増幅器219B,220Bをそれぞれ接続し、可変利得増幅器219Bの出力にADC221Bを接続し、可変利得増幅器220Bの出力にADC222Bを接続している。そして、ADC221Bによるディジタル信号を第1の減算器210Bに入力させ、ADC222Bによるディジタル信号を第2の減算器211Bに入力させている。さらに、LPF205の出力に可変利得増幅器226を接続し、可変利得増幅器226の出力にADC223Bを接続し、ADC223Bによる検波信号P1のディジタル信号を第1の乗算器208B、第2の乗算器209B、および増幅器218Bに入力させている。
本受信機200Bにおいては、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)、並びにローカル信号により発生するDCオフセットおよび電力検波回路の不完全性からくるDCオフセットを含んでいる5ポートジャンクション回路203の第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3がそれぞれLPF205、LPF206、およびLPF207で高域成分が除去された後、可変利得増幅器226、219B、および220Bに入力される。LPF205、206および207では希望チャネルをとり出す。
可変利得増幅器226では、後段のADC223Bのダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF205の出力信号のレベルが調整されてADC223Bに出力される。
可変利得増幅器219Bでは、後段のADC221Bのダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF206の出力信号のレベルが調整されてADC221Bに出力される。
また、可変利得増幅器220Bでは、後段のADC222Bのダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF207の出力信号のレベルが調整されてADC222Bに出力される。
ADC223Bでは、可変利得増幅器226でレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号に変換されて第1の乗算器208B、第2の乗算器209B、および増幅器218Bに出力される。
ADC221Bでは、可変利得増幅器219Bでレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号に変換されて第1の減算器210Bに出力される。同様に、ADC222Bでは、可変利得増幅器220Bでレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号に変換されて第2の減算器211Bに出力される。
そして、第1および第2の乗算器208B,209B、第1および第2の減算器210B,211Bにおけるディジタル演算処理が行われ、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分、並びにDCオフセットが除去されてnポート信号−IQ信号変換回路214Aに出力される。
マルチポート信号−IQ信号変換回路214Aにおいては、その入力ディジタル信号X1、X2を受けて、上記の式(41)および式(42)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
本第5の実施形態によれば、上述した第4の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
なお、この例では、第4の実施形態に比較し高ビット数のADCが3つ必要となり、回路サイズ、コスト、消費電流の点で不利となる。しかしながら、本第5の実施形態では、ディジタルでIM2キャンセルを行っていることから、高精度に安定した(ばらつき、温度変動の小さい)IM2キャンセルが可能という利点がある。
図25は、本発明の第6の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図25においては、図21の受信機と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図25の受信機200Cと図21の受信機200の異なる点は、ローカル信号レベルを測定し、この測定結果に基づいてローカル信号レベルを可変する機能を有し、受信信号レベルに応じてローカル信号レベルを変化させ、かつ、測定したローカル信号レベルに応じて同相信号Iおよび直交信号Qを復調するようにしたことにある。
本第6の実施形態では、5ポートジャンクション回路203が最適動作レベルで安定して動作するようにローカル信号レベルをコントロールする。
具体的には、ローカル信号発生回路204の出力側に可変利得回路227を設け、利得制御信号生成回路の代わりにローカル信号レベル測定回路228を設け、受信信号レベルに応じて可変利得回路227の利得を制御するローカル信号レベル制御回路229を設けている。
ローカル信号レベル測定回路228は、増幅器218による信号x0およびマルチポート信号−IQ信号変換回路214Cの復調信号に基づいてローカル信号のレベルを測定し、ローカル信号レベルPL0を算出してメモリに記憶しておく。
本第6の実施形態に係るマルチポート信号−IQ信号変換回路214Cにおいては、ローカル信号レベル測定回路228のメモリに記憶されているローカル信号レベルPL0に応じて、LPF212、213の出力信号x1、x2を受けて、下記の式(51)および式(52)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
ここで、a1、b1、γ1、a2、b2、γ2は、5ポートジャンクション回路101を構成する分岐回路1001,1002、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数であり、次のように与えられる。
本第6の実施形態によれば、5ポートジャンクション回路203の前段の可変利得回路202Cでの自動利得コントロール(AGC)機能が不要または制御範囲を小さくすることができ、受信信号レベルに無関係に安定した雑音特性、歪特性を得る利点を有する。
さらに、本第6の実施形態に係るマルチポート信号−IQ信号変換回路214Cにおいては、無受信信号時(受信信号が0であるとき)において、信号x0の値からローカル信号レベルPL0を求め、これをメモリ記憶回路に保存する。
そして、次式より、IQ復調信号を得る。
このことにより、温度特性、経年変化などによるローカル信号の変動の補償を行うことが可能である。
図26は、本発明の第7の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図26においては、図23の受信機と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図26の受信機200Dと図23の受信機200Aの異なる点は、ローカル信号レベルを測定し、この測定結果に基づいてローカル信号レベルを可変する機能を有し、受信信号レベルに応じてローカル信号レベルを変化させ、かつ、測定したローカル信号レベルに応じて同相信号Iおよび直交信号Qを復調するようにしたことにある。
本第7の実施形態では、5ポートジャンクション回路203が最適動作レベルで安定して動作するようにローカル信号レベルをコントロールする。
具体的には、ローカル信号発生回路204の出力側に可変利得回路227Dを設け、利得制御信号生成回路の代わりにローカル信号レベル測定回路228Dを設け、受信信号レベルに応じて可変利得回路227Dの利得を制御するローカル信号レベル制御回路229Dを設けている。なお、ローカル信号レベル制御回路229Dの出力側にDAC230が接続されている。
ローカル信号レベル測定回路228Dは、ADC224によるディジタル信号X0およびマルチポート信号−IQ信号変換回路214Dの復調信号に基づいてローカル信号のレベルを測定し、ローカル信号レベルPL0を算出してメモリに記憶しておく。
本第7の実施形態に係るマルチポート信号−IQ信号変換回路214Dにおいては、ローカル信号レベル測定回路228Dのメモリに記憶されているローカル信号レベルPL0に応じて、ADC221、222の出力ディジタル信号X1、X2を受けて、下記の式(61)および式(62)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
ここで、a1、b1、γ1、a2、b2、γ2は、5ポートジャンクション回路101を構成する分岐回路1001,1002、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数であり、次のように与えられる。
本第7の実施形態によれば、5ポートジャンクション回路203の前段の可変利得回路202Dでの自動利得コントロール(AGC)機能が不要または制御範囲を小さくすることができ、受信信号レベルに無関係に安定した雑音特性、歪特性を得る利点を有する。
さらに、本第7の実施形態に係るマルチポート信号−IQ信号変換回路214Dにおいては、無受信信号時(受信信号が0であるとき)において、信号X0の値からローカル信号レベルPL0を求め、これをメモリ記憶回路に保存する。
そして、次式より、IQ復調信号を得る。
このことにより、温度特性、経年変化などによるローカル信号の変動の補償を行うことが可能である。
なお、受信信号が0であるとき、ADC221およびADC222の出力信号X1およびX2が次式で求められる値になるように、第1の乗算器208および第2の乗算器209の利得、並びに可変利得増幅器219,220の利得を調整することで、より正確なIM2キャンセルを行うことができる。この校正法において、γ1=γ2=のとき、X1=X2=0となる。
なお、本第7の実施形態においては、信号X0のみに基づいてローカル信号レベルを測定することができる。
たとえば、図3のLPF107の出力部に、X0を測定する手段を備え、受信信号がない場合次式で与えられる信号処理を行うことで、ローカル信号レベルを測定する。
(K22は回路定数から得られる定数)
産業上の利用可能性
以上のように、本発明に係る復調器およびそれを用いた受信機によれば、マルチポート方式復調器の特徴である、広帯域性、ローカル信号電力の低減に寄与するだけでなく、従来のマルチポート復調器に比較して、更なる広帯域性、低歪特性、低消費電力を実現でき、温度変動、経時変動に対して特性変動が小さい高性能な復調器および受信機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
図1は一般的な復調器の要部構成を示す回路図である。
図2は5ポート復調器の構成例を示すブロック図である。
図3は本発明の第1の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を示すブロック図である。
図4は本発明に係る5ポートジャンクション回路の具体的な構成例を示すブロック図である。
図5は本発明に係る1入力3出力分岐回路の具体的な構成例を示す回路図である。
図6は本発明に係る1入力3出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図7は本発明に係る1入力3出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図8は本発明に係る1入力3出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図9は本発明に係る1入力2出力分岐回路の具体的な構成例を示す回路図である。
図10は本発明に係る1入力2出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図11は本発明に係る1入力2出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図12は本発明に係る1入力2出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図13は本発明に係る移相器の具体的な構成例を示す回路図である。
図14は本発明に係る移相器の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図15は本発明に係る移相器の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図16は本発明に係る結合回路の具体的な構成例を示す回路図である。
図17は本発明に係る電力検波回路の一例を示す回路図である。
図18は図17の電力検波回路の検波特性の一例を示す図である。
図19は図17の回路においてゲートバイアス電圧をパラメータとしたときの高周波入力電力Pin対出力検波電圧Vout特性を示す図である。
図20は本発明の第2の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を示すブロック図である。
図21は本発明に係る第3の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図22は本発明に係る5ポートジャンクション回路の他の実施形態を示すブロック図である。
図23は本発明に係る第4の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図24は本発明に係る第5の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図25は本発明に係る第6の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図26は本発明に係る第7の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
符 号 の 説 明
100,100A…複調器
101…5ポートジャンクション回路
102…ローカル信号発生回路
103…第1の乗算器
104…第2の乗算器
105…第1の減算器
106…第2の減算器
107,108…ローパスフィルタ(LPF)
109,109A…マルチポート信号−IQ信号変換回路
110,111…可変利得増幅器
112,113…アナログ/ディジタルコンバータ(ADC)
200,200A〜200D…受信機
201…バンドパスフィルタ(BPF)
202…可変利得回路
203…5ポートジャンクション回路
204…ローカル信号発生回路
205〜207…LPF
208,208B…第1の乗算器
209,209B…第2の乗算器
210,210B…第1の減算器
211,211B…第2の減算器
212,212B,213,213B…LPF
214,214A,214C,214D…マルチポート信号−IQ信号変換回路
215,215A…利得制御信号生成回路
216,216A…DCオフセット除去回路
217,217A…搬送波再生回路
219,219B,220,220B,226…可変利得増幅器
221〜223…アナログ/ディジタルコンバータ(ADC)
227,227D…可変利得回路
228,228D…レベル測定回路
229,229D…レベル制御回路
本発明は、たとえば高周波信号を送受信する通信装置等に用いられ、また、GHz帯のような高周波数帯におけるインピーダンス測定にも有効なダイレクトコンバージョン方式の復調器およびそれを用いた受信機に関するものである。
背 景 技 術
図1は、一般的な復調器の要部構成を示す回路図である。
図1に示すように、この復調器10は、ローカル信号発生回路11、+45度位相シフタ12、−45度位相シフタ13、およびRFミキサ14,15を主構成要素として有している。
この復調器10においては、ローカル信号発生回路11により発生された所定周波数を有するローカル信号Sloは、位相が+45度位相シフタ12により45度シフトされてRFミキサ14に供給され、また−45度位相シフタ13により−45度シフトされてRFミキサ15に供給される。
そして、たとえば図示しないアンテナ素子やローノイズ増幅器を介した受信信号SrがRFミキサ14,15に供給され、RFミキサ14において受信信号Srと+45度だけ位相シフトされたローカル信号とが乗算されて同相信号(I)が得られ、RFミキサ15において受信信号Srと−45度だけ位相シフトされたローカル信号とが乗算されて直交信号(Q)が得られる。
しかし、図1に示すようにミキサを用いた復調器10では、広帯域化が困難であり、ミキサに高いローカルレベルを印加する必要がある。そして、ミキサは高いローカル電力により非線形な動作状態にあることから、低歪な復調が困難であるという不利益がある。
そこで、近年、電力検波回路(パワーディテクタ)を用いた図1とは異なる原理に基づくn(nは3以上の整数)ポート方式の復調器(マルチポート復調器)が提案されている。
このマルチポート方式の復調器は、上述した復調方式で使用されているミキサに比較し、電力検波回路は広帯域化が容易である。このことから、マルチポート復調器は、マルチバンドまたはワイドバンド特性が要求されるソフトウェア無線との適応性がよいといえる。また、近年の無線通信では搬送波周波数としてより高い周波数を用いる傾向にあり、高周波化の要求に対しても答えることができる。
また、ミキサを用いた復調方式では、ミキサに高いローカルレベルを印加する必要がある。これに対して、マルチポート方式では、電力検波回路が線形な領域で動作している。したがって、マルチポート方式は低いローカル信号電力でも復調が可能である。
さらに、ミキサを用いた復調方式では、ミキサは高いローカル電力により非線形な動作状態にある。これに対してマルチポート方式では、電力検波回路が線形な領域で動作している。したがって、マルチポート方式は低歪な復調が可能である。
図2は、nポート復調器の構成例を示すブロック図である(たとえば、WO99/33166(PCT/EP98/08329)参照)。ここでは、簡単化のために、図2に示す理想的な5(n=5)ポートモデルに基づき説明を行う。
この5ポート復調器1は、図2に示すように、5ポートジャンクション回路2、ローパスフィルタ3〜5、増幅器6〜8、アナログ/ディジタルコンバータ(ADC)9〜11、およびマルチ(n)ポート信号−IQ信号変換回路12を有している。
そして、5ポートジャンクション回路2は、カップラ21、分岐回路22,23、移相器24、電力検波回路25〜27、および抵抗素子R21を有している。
この5ポート復調器1においては、受信信号Srは、カップラ21により分岐回路22に入力され、その一部は電力検波回路25に入力される。分岐回路22に入力された受信信号は、2つの信号に分岐される。分岐された一方の信号が電力検波回路26に入力され、他方の信号が移相器24に入力される。移相器24では、分岐回路22による受信信号に対して位相シフトθが与えられ、位相シフト作用を受けた信号が分岐回路23に入力され、2つの信号に分岐される。分岐回路23では、分岐された一方の信号が電力検波回路27に入力される。
また、ローカル信号Sloは、分岐回路23に入力される。分岐回路23に入力されたローカル信号は、2つの信号に分岐される。分岐された一方の信号が電力検波回路27に入力され、他方の信号が移相器24に入力される。移相器24では、分岐回路23によるローカル信号に対して位相シフトθが与えられ、位相シフト作用を受けた信号が分岐回路22に入力され、2つの信号に分岐される。分岐回路22では、分岐された一方の信号が電力検波回路26に入力され、他方の信号がカップラ21に供給される。
電力検波回路25には、受信信号が供給される。電力検波回路25では、供給された信号の振幅成分が検波され、信号P1としてローパスフィルタ3に出力される。ローパスフィルタ3では、たとえば高域成分が除去され、増幅器6で増幅された後、ADC9によりアナログ信号からディジタル信号に変換され変換回路12に供給される。
電力検波回路26には、受信信号と位相シフトθが与えられたローカル信号が供給される。電力検波回路26では、供給された信号の振幅成分が検波され、信号P2としてローパスフィルタ4に出力される。ローパスフィルタ4では、たとえば高域成分が除去され、増幅器7で増幅された後、ADC10によりアナログ信号からディジタル信号に変換され変換回路12に供給される。
また、電力検波回路27には、ローカル信号と位相シフトθが与えられた受信信号が供給される。電力検波回路27では、供給された信号の振幅成分が検波され、信号P3としてローパスフィルタ5に出力される。ローパスフィルタ5では、たとえば高域成分が除去され、増幅器8で増幅された後、ADC11によりアナログ信号からディジタル信号に変換され変換回路12に供給される。
そして、変換回路12において、入力ディジタル信号P1,P2,P3に基づいて次式で示される計算処理が行われ、入力信号が復調信号である同相信号(I)と直交信号(Q)に変換されて出力される。
ここで、κijは電圧伝達係数(iは出力端子番号,jはj=1が受信信号入力ポート、j=2がローカル信号入力ポート)、Ploはローカル信号電力、R0はローカル信号源のインピーダンス、θは移相器の位相をそれぞれ示している。
ところで、上述した5ポート復調器1におけるローパスフィルタ3〜5については、次の2つの目的のために配置される。
第1は、後段のADC9〜11でのエイリアシングを避けることを目的とし、比較的高いカットオフ周波数(サンプリング周波数の1/2以下で、希望波信号帯域に較べて高いカットオフ周波数)をもつ場合である。
第2は、希望周波数チャネル信号を目的とし、チャネルフィルタリングを行う場合である。
前者の場合、希望受信信号の隣接チャネルに強い干渉信号が存在したときの受信性能を確保するために、ADCの分解能を大きくする必要がある。ADCの分解能を増加させることは、ADCの高速化または低消費電力化の点で不利となる。この問題の改善の一つとして、後者の方法が挙げられる。すなわち、隣接チャネルの干渉信号を除去することで、ADCのダイナミックレンジを低減することができる。しかしながら、本方法は以下の点で改善の余地がある。
3つの電力検波回路の出力信号P1,P2、およびP3は次式で表される。ここでは、図2に示す理想的な5ポートモデルに基づき説明を行う。電力検波回路は理想的な2乗特性をもち、回路定数はすべて1を仮定している。
ここで、S0は受信希望信号、Xuは干渉信号、SL0+は位相シフトされたローカル信号、SL0−は位相シフトされたローカル信号をそれぞれ示している。また、LPF〔 〕は低周波成分のみをとりだすことを意味している。
式(4)または(5)からわかるように、第3項が復調信号を含んだ項である。第1項は干渉信号を含む受信信号の電力レベルを示しており、第2項はローカル信号の電力レベルを示している。また、これらの信号は希望受信号帯域の成分を含んでおり、チャネルフィルタリングではこれらの不要信号を取り除くことはできない。このことは、以下の問題を引き起こす。
3つの電力検波回路の特性が完全に一致していないとき、ローカル漏れ信号の反射など、回路の不完全性を起因として受信性能が劣化する。
また、これら不要信号のためにADCのダイナミックレンジを大きくとる必要が生じる。また、ADC後段のディジタル信号処理部での変数のビット数が多くなる。
また、図2の回路は、3個のADCを必要とする。このことは受信機の消費電力、回路サイズ、コストの点について改善の余地がある。
発明の開示
本発明の第1の目的は、低消費電力、低歪、広帯域特性、および復調性能の向上を図れる復調器およびそれを用いた受信機を提供することにある。
本発明の第2の目的は、ディジタル信号処理で変換処理等を行う場合に、ADCのダイナミックを大きくとる必要がなく、ADCが最適なレンジで動作することが可能な復調器およびそれを用いた受信機を提供することにある。
本発明の第3の目的は、回路の簡単化を図れ、また回路サイズの増大を防止できる復調器およびそれを用いた受信機を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路とを有する。
本発明の第1の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、本発明の第1の観点では、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第1の観点では、上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
好適には、上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む。
本発明の第2の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する少なくとも一つの可変利得増幅器と、上記可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換するアナログ/ディジタルコンバータと、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する。
本発明の第2の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
好適には、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、好適には、上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、好適には、上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む。
また、本発明の第2の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
本発明の第3の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する複数の可変利得増幅器と、上記複数の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する複数のアナログ/ディジタルコンバータと、上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する。
本発明の第3の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
好適には、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段によるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第3の観点では、上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段によるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
好適には、上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む。
また、本発明の第3の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記チャネル選択手段によるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
本発明の第4の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1および第2の減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路とを有する。
本発明の第4の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
好適には、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1x1+β1x2+γ1
Q=α2x1+β2x2+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第4の観点では、上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
好適には、上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む。
本発明の第5の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、上記第2の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第1および第2の減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第1および第2の可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する。
本発明の第5の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
本発明の第5の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明では、上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、上記変換回路は、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
好適には、上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む。
また、上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
本発明の第6の観点に係る復調器は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第3の可変利得増幅器と、上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第3の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第3のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1および第2の減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、少なくとも上記第2および第3のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第2および第3の電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第2および第3の可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する。
本発明の第6の観点では、好適には、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
本発明の第6の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の変換に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第6の観点では、上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
好適には、上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む。
また、上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のチャネル選択手段によるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
本発明の第7の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。
本発明の第7の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一つの電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
また、好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
本発明の第7の観点では、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第7の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
また、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段と、無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路とを有し、上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第7の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
本発明の第8の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する少なくとも一つの可変利得増幅器と、上記可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換するアナログ/ディジタルコンバータと、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。
本発明の第8の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
また、本発明の第8の観点では、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記アナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第8の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
好適には、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記アナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第8の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、本発明の第8の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
本発明の第9の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する複数の可変利得増幅器と、上記複数の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する複数のアナログ/ディジタルコンバータと、上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。 本発明の第9の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
また、好適には、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第9の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
また、本発明の第9の観点では、上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、本発明の第9の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、本発明の第9の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
本発明の第10の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1および第2の減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。
本発明の第10の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
本発明の第10の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1x1+β1x2+γ1
Q=α2x1+β2x2+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第10の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
また、本発明の第10の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1x1/PL0+b1x2/PL0+γ1
Q=a2x1/PL0+b2x2/PL0+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第10の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路とを有し、上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1x1/PL0+b1x2/PL0+γ1
Q=a2x1/PL0+b2x2/PL0+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第10の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
本発明の第11の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、上記第2の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第1および第2の減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第1および第2の可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。
本発明の第11の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
また、本発明の第11の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、上記変換回路は、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第11の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
また、本発明の第11の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段とを有し、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第11の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路とを有し、上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第11の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、本発明の第11の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=( γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
本発明の第12の観点に係る受信機は、受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第3の可変利得増幅器と、上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第3の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第3のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1および第2の減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、少なくとも上記第2および第3のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第2および第3の電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第2および第3の可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路とを有する。
本発明の第12の観点では、上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む。
好適には、上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する。
本発明の第12の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第12の観点では、レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む。
本発明の第12の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第12の観点では、上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路とを有し、上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する。
また、上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
また、本発明の第12の観点では、上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段を有する。
また、好適には、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む。
また、本発明の第12の観点では、上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のチャネル選択手段によるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=( γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、簡単化のため、理想的な5ポートモデルを例に説明するが、本発明は、5ポートに限定されるものではなくnポート(nは4以上の整数(4を含む))の復調器に対して同様に適用でき、同様の効果を得ることができる。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の5ポート復調器を示すブロック図である。
本5ポート復調器100は、図3に示すように、5ポートジャンクション回路101、ローカル信号発生回路102、第1の乗算器103、第2の乗算器104、第1の減算器105、第2の減算器106、チャネル選択のための第1のローパスフィルタ(LPF)107、チャネル選択のための第2のLPF108、およびマルチ(n)ポート信号−IQ信号変換回路109を有している。
5ポートジャンクション回路101は、受信信号Srとローカル信号発生回路102で生成されたローカル信号Sloを受けて、位相差を持った3つの信号を生成し、これら信号の信号レベル(振幅成分)をそれぞれ検波して3つの電力検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3を得、電力検波信号P1を第1の乗算器103および第2の乗算器104に出力し、電力検波信号P2を第1の減算器105に出力し、電力検波信号P3を第2の減算器106に出力する。
図4は、5ポートジャンクション回路101の具体的な構成例を示すブロック図である。
この5ポートジャンクション回路101は、図4に示すように、受信信号用第1の信号入力端子TINSr、ローカル信号用第2の信号入力端子TINSlo、第1の分岐回路1001、第2の分岐回路1002、第1の移相器1003、第2の移相器1004、第1の結合回路1005、第2の結合回路1006、第1の電力検波回路1007、第2の電力検波回路1008、および第3の電力検波回路1009を有している。
そして、第1の分岐回路1001、第2の分岐回路1002、第1の移相器1003、第2の移相器1004、第1の結合回路1005、および第2の結合回路1006により本発明に係る生成手段が構成されている。
第1の分岐回路1001は、入力端子I1、第1出力端子O1、第2出力端子O2、および第3出力端子O3を有し、入力端子I1が第1の信号入力端子TINSrに接続され、入力端子I1に入力された受信信号Srを3つの信号に分岐し、分岐した第1の受信信号を第1出力端子O1から第1の電力検波回路1007に出力し、第2の受信信号を第2出力端子O2から第1の結合回路1005に出力し、第3の受信信号を第3出力端子O3から第2の結合回路1006に出力する。
1入力3出力の第1の分岐回路1001は、たとえば図5〜図8に示すような回路により構成される。
図5の分岐回路1001aは、それぞれ一端側が入力端子I1に対して並列に接続されたλg/4伝送線路10011,10012,10013、および抵抗素子R101,R102,R103により構成されている。ここで、λgは実効的波長を表している。
λg/4伝送回路10011の他端が第1出力端子O1に接続され、λg/4伝送回路10012の他端が第1出力端子O2に接続され、λg/4伝送線路10013の他端が第1出力端子O3に接続されている。
そして、第1出力端子O1と第2出力端子O2間に抵抗素子R101が接続され、第2出力端子O2と第3出力端子O3間に抵抗素子R102が接続され、第1出力端子O1と第3出力端子O3間に抵抗素子R103が接続されている。
この分岐回路1001aでは、入力端子I1に入力された受信信号Srは、略均等に3分岐されて第1出力端子O1、第2出力端子O2、および第3出力端子O3から出力される。
図6の分岐回路1001bは、図5の回路の第1出力端子O1と第3出力端子O3間に抵抗素子R103を接続していない回路であり、この回路においても、良好に受信信号の3分岐信号を得ることができる。
図7の分岐回路1001cは、λg/4伝送線路10011,10012,10013の代わりに、それぞれインダクタL101とキャパシタC101、インダクタL102とキャパシタC102、およびインダクタL103とキャパシタC103からなる遅延線路10014,10015,10016を配置して構成されている。また、各インダクタL101〜L103の一端と入力端子I1との接続点は、第1電極が接地されたキャパシタC104の第2電極に接続されている。
この回路においても、良好に受信信号の3分岐信号を得ることができる。
図8の分岐回路1001dは、4つの抵抗素子R104,R105,R106、およびR107により構成されている。
分岐回路1001dでは、入力端子I1に抵抗素子R104の一端が接続され、抵抗素子R104の他端に抵抗素子R105〜R107の一端が並列に接続されている。そして、抵抗素子R105の他端が第1出力端子O1に接続され、抵抗素子R106の他端が第1出力端子O2に接続され、抵抗素子R107の他端が第1出力端子O3に接続されている。
第2の分岐回路1002は、入力端子I1、第1出力端子O1、および第2出力端子O2を有し、入力端子I1が第2の信号入力端子TINSloに接続され、入力端子I1に入力されたローカル信号Sloを2つの信号に分岐し、分岐した第1のローカル信号を第1出力端子O1から第1の移相器1003に出力し、第2のローカル信号を第2出力端子O2から第2の位相器1004に出力する。
1入力2出力の第2の分岐回路1002は、たとえば図9〜図12に示すような回路により構成される。
図9の分岐回路1002aは、それぞれ一端側が入力端子I1に対して並列に接続されたλg/4伝送線路10021,10022、および抵抗素子R107により構成されている。ここで、λgは実効的波長を表している。
λg/4伝送線路10021の他端が第1出力端子O1に接続され、λg/4伝送線路10022の他端が第1出力端子O2に接続されている。
そして、第1出力端子O1と第2出力端子O2間に抵抗素子R107が接続されている。
この分岐回路1002aでは、入力端子I1に入力されたローカル信号Sloは、略均等に2分岐されて第1出力端子O1、および第2出力端子O2から出力される。
図10の分岐回路1002bは、λg/4伝送線路10021,10022の代わりに、それぞれインダクタL104とキャパシタC105、およびインダクタL105とキャパシタC106からなる遅延線路10023,10024を配置して構成されている。また、各インダクタL104,L105の一端と入力端子I1との接続点は、第1電極が接地されたキャパシタC107の第2電極に接続されている。
この回路においても、良好に受信信号の2分岐信号を得ることができる。
図11の分岐回路1002cは、3つの抵抗素子R108,R109、およびR110により構成されている。
分岐回路1002cでは、入力端子I1に抵抗素子R108の一端が接続され、抵抗素子R108の他端に抵抗素子R109,R110の一端が並列に接続されている。そして、抵抗素子R109の他端が第1出力端子O1に接続され、抵抗素子R110の他端が第1出力端子O2に接続されている。
図12の分岐回路1002dは、抵抗素子R108を抵抗素子R109およびR110の一端と入力端子I1間に接続する代わりに、第1出力端子O1と第2出力端子O2間に接続して構成されている。
第1の移相器1003は、第2の結合回路1002の第1出力端子O1から出力されたローカル信号の位相をθ1度だけシフトさせて第1の結合回路1005に出力する。
第2の移相器1004は、第2の結合回路1002の第2出力端子O2から出力されたローカル信号の位相をθ2度だけシフトさせて第2の結合回路1006に出力する。
第1および第2の移相器1003,1004は、たとえば図13〜図15に示すような回路により構成される。
図13に示す移相器1003a(1004a)は、インダクタL106、およびキャパシタC108,C109からなるπ型LC移相器により構成されている。移相器1003aにおいて、第1端子aと第2端子b間にインダクタL106が接続され、第1端子aと接地電位GND間にキャパシタC108が接続され、第2端子bと接地電位GND間にキャパシタC109が接続されている。
図14に示す移相器1003b(1004b)は、第1端子aと第2端子b間に接続された伝送線路10031により構成されている。
図15に示す移相器1003c(1004c)は、第1端子aと第2端子b間に接続された抵抗素子R111、および第2端子bと接地GND間に接続されたキャパシタC110からなるフィルタにより構成されている。
第1の結合回路1005は、第1の分岐回路1001の第2出力端子O2から出力された受信信号と第1の移相器1003によりθ1度だけ位相がシフトされたローカル信号とを結合し、第2の電力検波回路1008に出力する。
第2の結合回路1006は、第1の分岐回路1001の第3出力端子O3から出力された受信信号と第2の移相器1004によりθ2度だけ位相がシフトされたローカル信号とを結合し、第3の電力検波回路1009に出力する。
第1および第2の結合回路1005,1006は、たとえば図16に示すような回路により構成される。
図16に示す結合回路1005a(1006a)は、電界効果トランジスタ(以下、単にトランジスタという)Q101,Q102、電流源I101、および抵抗素子R112,R113,R114およびR115により構成されている。
トランジスタQ101のゲートが信号FinA(第1の移相器1003または第2の移相器1004の出力信号)の入力端子TINAに接続され、ソースが抵抗素子R112を介して電流源I101に接続され、ドレインが抵抗素子R113を介して電源電圧VDDの供給ラインに接続されている。
また、トランジスタQ102のゲートがRFinB(第1の分岐回路1001で分岐された受信信号)の入力端子TINBに接続され、ソースが抵抗素子R114を介して電流源I101に接続され、ドレインが抵抗素子R115を介して電源電圧VDDの供給ラインに接続されている。そして、トランジスタQ102のドレインが出力TOUTに接続されている。
この結合回路1005a(1006a)では、入力端子TINBを介して受信信号がトランジスタQ102のゲートに供給され、入力端子TINAを介して位相シフト作用を受けたローカル信号がトランジスタQ101のゲートに供給され、両信号成分が結合されて、結合信号がトランジスタQ102のドレインから出力される。
このような構成において、受信信号Sr(t)が第1の信号入力端子TINSrに入力される。なお、Sr(t)は時間tにおける入力端子TINSrの電圧である。受信信号Sr(t)は第1の分岐回路1001の入力端子I1に供給され、3つの信号に分岐される。分岐された第1の受信信号は第1出力端子O1から第1の電力検波回路1007に供給される。分岐された第2の受信信号は第2出力端子O2から第1の結合回路1005に出力される。そして、分岐された第3の受信信号は第3出力端子O3から第2の結合回路1006に出力される。
一方、ローカル信号Slo(t)が第2の信号入力端子TINSloに入力される。Slo(t)は時間tにおける入力端子TINSloの電圧である。ローカル信号Slo(t)は第2の分岐回路1002の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1のローカル信号は第1出力端子O1から第1の移相器1003に出力される。分岐された第2のローカル信号は第2出力端子O2から第2の移相器1004に出力される。
第1の移相器1003では、第2の分岐回路1002の第1出力端子O1から出力されたローカル信号の位相がθ1度だけシフトされて第1の結合回路1005に出力される。第2の移相器1004では、第2の分岐回路1002の第2出力端子O2から出力されたローカル信号の位相がθ2度だけシフトされて第2の結合回路1006に出力される。
そして、第1の結合回路1005においては、第1の分岐回路1001の第2出力端子O2から出力された受信信号と第1の移相器1003によりθ1度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第2の電力検波回路1008に出力される。第2の結合回路1006においては、第1の分岐回路1001の第3出力端子O3から出力された受信信号と第2の移相器1004によりθ2度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第3の電力検波回路1009に出力される。
したがって、第1の電力検波回路1007の入力には、受信信号Srが供給される。第1の電力検波回路1007は、入力された受信信号Srの振幅成分を検波信号P1として第1の乗算器103および第2の乗算器104に出力する。
同様に、第2の電力検波回路1008の入力には、受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が供給される。第2の電力検波回路1008は、入力された受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分を検波信号P2として第1の減算器105に出力する。
同様に、第3の電力検波回路1009の入力には、受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が印加される。第3の電力検波回路1009は、入力された受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分を検波信号P3として第2の減算器106に出力する。
なおここで5ポートとは、受信信号用入力端子TINSr、ローカル信号用入力端子TINSloの2ポートに、第1の分岐回路1001の第1の電力検波回路1007への出力端子(第1出力端子O1)、第2の結合回路1005の第2の電力検波回路1008への出力端子、および第2の結合回路1006の第3の電力検波回路1009への出力端子の3ポートを加えた5ポートのことである。
また、第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3は、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)を含んでいる。
ここで、マルチポート復調器に適用可能な電力検波回路の具体的な構成について説明する。
図17は、本発明に係る電力検波回路の一例を示す回路図である。
電力検波回路200(PD1,PD2,PD3)は、能動素子としての2つの第1および第2のトランジスタ(電界効果トランジスタ)Q201,Q202、キャパシタC201,C202,C203、抵抗素子R201,R202,R203,R204,R205,R206,R207およびR208、電圧源V201、整合回路(MTR)201、およびゲートバイアス供給回路202,203により構成されている。
整合回路201は、抵抗素子R208により構成されている。抵抗素子R208は、入力端子TIN201および直流(DC)カットオフ用キャパシタC201の一方の電極の接続点と接地電位GNDとの間に接続されている。
ゲートバイアス供給回路202は、電圧源V201と接地電位GNDとの間に直列に接続された抵抗素子R201およびR202により構成されている。抵抗素子R201およびR202の接続点はキャパシタC201の他方の電極およびトランジスタQ201のゲートに接続されている。
このような構成を有するゲートバイアス供給回路202は、抵抗素子R201およびR202により電圧源V201の電圧Vddを抵抗分割することによりトランジスタQ201のバイアス電圧を発生する。
ゲートバイアス供給回路203は、電圧源V201と接地電位GNDとの間に直列に接続された抵抗素子R203およびR204により構成されている。抵抗素子R203およびR204の接続点はトランジスタQ202のゲートに接続されている。
このような構成を有するゲートバイアス供給回路203は、抵抗素子R203およびR204により電圧源V201の電圧Vddを抵抗分割することによりトランジスタQ202のバイアス電圧を発生する。
なお、ゲートバイアス供給回路は、抵抗分割ではなく、たとえばチョークコイル(十分大きなインダクタンス値をもつインダクタ)、チョークコイルとシャント結合キャパシタンス、または分布定数線路などで構成することも可能である。
そして、トランジスタQ201のソースとトランジスタQ202のソースが接続され、その接続点が電流源としての抵抗素子R205を介して接地電位GNDに接続されている。
トランジスタQ201のドレインは抵抗素子R206の一端、キャパシタC202の一方の電極、および第1出力端子TOT201に接続されている。抵抗素子R206の他端が電圧Vddの電圧源V201に接続され、キャパシタC202の他方の電極は接地電位GNDに接続されている。
トランジスタQ202のドレインは抵抗素子R207の一端、キャパシタC203の一方の電極、および第2出力端子TOT202に接続されている。抵抗素子R207の他端が電圧Vddの電圧源V201に接続され、キャパシタC203の他方の電極は接地電位GNDに接続されている。
トランジスタQ201のドレインに抵抗素子R206を介してドレインバイアス電圧が供給され、トランジスタQ202のドレインに抵抗素子R207を介してドレインバイアス電圧が供給される。
このような接続関係もって構成された電力検波回路200において、能動素子としてのトランジスタQ201とQ202は、たとえば実質的に殆ど同特性を持つように、同一のデバイス構造を有している。
また、本実施形態に係る回路では、ゲートバイアス供給回路202,203を構成する抵抗素子R201,R202の抵抗値Rga1,Rgb1と抵抗素子R203,R204の抵抗値Rga2,Rgb2はRga1=Rga2、Rgb1=Rgb2の条件を満足し、トランジスタQ201とQ202のゲートバイアス電圧をできるだけ等しくする必要がある。
また、トランジスタQ201,Q202のドレインに接続された抵抗素子R206の抵抗値Rdaと抵抗素子R207の抵抗値RdbはRda=Rdbの条件を満たす。
同様に、キャパシタC202の容量値CoutaとキャパシタC203の容量値Coutbは、Couta=Coutbの条件を満たすことが望ましく、容量値CoutaおよびCoutbは、入力周波数finの入力高周波信号を含むより高い周波数ではそのインピーダンスが殆ど0オームとなるような十分大きな容量値に設定される。
あるいは、電力検波回路200において、トランジスタQ201のゲート幅WgaとトランジスタQ202のゲート幅Wgbの比(Wga/Wgb)をNとしたとき、Rda/Rdb=1/N,Couta=Coutbの条件を満たすように構成される。
具体的には、トランジスタQ202のゲート幅Wgbを、トランジスタQ201のゲート幅Wgaより小さく設定し、かつドレインバイアス用抵抗素子R207の抵抗値Rdbを、抵抗素子R206の抵抗値Rdaより大きく設定することにより、消費電流を改善することができる。
たとえば、トランジスタQ201のゲート幅WgaとトランジスタQ202のゲート幅Wgbとの比Wga/WgbがNに設定され、さらに、抵抗素子R207の抵抗値Rdbが、抵抗素子R206の抵抗値RdaのN倍に設定されることにより、トランジスタQ201,Q202に同特性のものを用いた場合に比較し、(N+1)/(2N)倍に消費電流を低減することができる。
次に、上記構成を有する電力検波回路の動作を説明する。
入力端子TIN201に入力された高周波信号RFinは、整合回路201およびDCカットオフ用キャパシタC201を介してトランジスタQ201のゲートに供給される。
このとき、トランジスタQ201のゲートには、ゲートバイアス供給回路202により生成されたゲートバイアス電圧が供給されている。同様に、トランジスタQ202のゲートには、ゲートバイアス供給回路203により生成されたゲートバイアス電圧が供給されている。
また、トランジスタQ201およびQ202のドレインには、それぞれ抵抗素子R206,R207を介してドレインバイアス電圧が供給されている。
そして、トランジスタQ201およびQ202のドレインと接地電位GNDとの間に、それぞれ十分大きな容量値を有する結合キャパシタC202、C203が接続されていることから、トランジスタQ201およびQ202のドレインは高周波的に安定状態となる。
その結果、トランジスタQ201のドレインの電圧、すなわち第1出力端子TOT201の電圧と、トランジスタQ202のドレインの電圧、すなわち第2出力端子TOT202との電圧差が検波出力信号Voutとして、図示しない後段の処理回路に供給される。
以下に、図17の電力検波回路の検波特性について、図18および図19に関連付けて考察する。
図18は、図17の電力検波回路の検波特性の一例を示す図である。
図18において、横軸は入力高周波電力Pinを、縦軸は出力検波電圧Voutを表している。入力高周波信号の周波数は5.5GHzである。
図18からわるように、図17の電力検波回路は直線性が良い。
図19は、ゲートバイアス電圧をパラメータとしたときの図17の電力検波回路の検波特性を示す図である。
図19においても、横軸は入力高周波電力Pinを、縦軸は出力検波電圧Voutを表している。
図19から、図17の電力検波回路の特性は、ゲートバイアス変動に対してPin対Vout特性の変動が小さいことがわかる。
すなわち、図17の電力検波回路では、DCオフセット量が生じていない。
第1の乗算器103は、5ポートジャンクション回路101の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号(ベースバンド信号)P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A1(=(κ21/κ11)2)を乗算し、その結果A1×P1〔(κ21/κ11)2・P1〕を第1の減算器105に出力する。
第2の乗算器104、5ポートジャンクション回路101の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号(ベースバンド信号)P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A2(=(κ31/κ11)2)を乗算し、その結果A2×P1〔(κ31/κ11)2・P1〕を第2の減算器106に出力する。
第1の減算器105は、5ポートジャンクション回路101の第2の電力検波回路1008から出力された検波信号(ベースバンド信号)P2から第1の乗算器103の乗算結果を減算し、その結果〔P2−(κ21/κ11)2・P1〕をLPF107に出力する。
第2の減算器106は、5ポートジャンクション回路101の第3の電力検波回路1009から出力された検波信号(ベースバンド信号)P3から第2の乗算器104の乗算結果を減算し、その結果〔P3−(κ31/κ11)2・P1〕をLPF108に出力する。
なお、ここで、κij(κ11,κ21,κ31)は5ポートジャンクション回路101の回路定数であり、次式で定義される。
ここで、Vout,Vinは、それぞれ5ポートジャンクション回路のベースバンド出力電圧、iは入力ポート番号、jは出力ポート番号を示している。以上のアナログ演算によりベースバンド信号P1,P2,P3に含まれるIM2成分が除去される。
LPF107は、第1の減算器105の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出しマルチポート信号−IQ信号変換回路109に出力する。
LPF108は、第2の減算器106の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出しマルチポート信号−IQ信号変換回路109に出力する。
マルチポート信号−IQ信号変換回路109は、LPF107、108の出力信号x1、x2を受けて、演算回路により、下記の式(7)および式(8)に基づいた計算を行い、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換する。
ここで、α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、5ポートジャンクション回路101を構成する分岐回路1001,1002、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数であり、次のように与えられる。
R0はローカル信号発生源のインピーダンス、PL0はローカル信号電力、θは移相器1003,1004の位相をそれぞれ示している。なお、θ=θ1=−θ2である。ここで、θ1は1003の位相シフト量、θ2は1004の位相シフト量である。
そして、上記(7)式および(8)式は以下のように変形できる。
次に、上記構成による動作を詳細に説明する。
5ポートジャンクション回路101において、受信信号Srが入力端子TINSrに入力され、ローカル信号発生回路102で発生されたローカル信号Sloが入力端子TINSloに入力される。
受信信号Srは第1の分岐回路1001の入力端子I1に供給され、3つの信号に分岐される。分岐された第1の受信信号は第1出力端子O1から第1の電力検波回路1007に出力され、第2の受信信号は第2出力端子O2から第1の結合回路1005に出力され、第3の受信信号は第3出力端子O3から第2の結合回路1006に出力される。
一方、ローカル信号Sloは第2の分岐回路1002の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1のローカル信号は第1出力端子O1から第1の移相器1003に出力され、第2のローカル信号は第2出力端子O2から第2の移相器1004に出力される。
第1の移相器1003では、第2の結合回路1002の第1出力端子O1から出力されたローカル信号の位相がθ1度だけシフトされて第1の結合回路1005に出力される。第2の移相器1004では、第2の結合回路1002の第2出力端子O2から出力されたローカル信号の位相がθ2度だけシフトされて第2の結合回路1006に出力される。
そして、第1の結合回路1005においては、第1の分岐回路1001の第2出力端子O2から出力された受信信号と第1の移相器1003によりθ1度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第2の電力検波回路1008に出力される。第2の結合回路1006においては、第1の分岐回路1001の第3出力端子O3から出力された受信信号と第2の移相器1004によりθ2度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第3の電力検波回路1009に出力される。
第1の電力検波回路1007の入力には、受信信号Srが供給される。第1の電力検波回路1007では、入力された受信信号Srの振幅成分が検波信号P1として第1の乗算器103および第2の乗算器104に出力される。
また、第2の電力検波回路1008の入力には、受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が供給される。第2の電力検波回路1008では、入力された受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P2として第1の減算器105に出力される。
また、第3の電力検波回路1009の入力には、受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が印加される。第3の電力検波回路1009では、入力された受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P3として第2の減算器106に出力される。
なお、第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3は、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)を含んでいる。
第1の乗算器103では、5ポートジャンクション回路101の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A1(=(κ21/κ11)2)が乗算される。そして、第1の乗算器103から乗算結果A1×P1〔(κ21/κ11)2・P1〕が第1の減算器105に出力される。
同様に、第2の乗算器104では、5ポートジャンクション回路101の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A2(=(κ31/κ11)2)が乗算される。そして、第2の乗算器104から乗算結果A2×P1〔(κ31/κ11)2・P1〕が第2の減算器106に出力される。
第1の減算器105では、5ポートジャンクション回路101の第2の電力検波回路1008から出力された検波信号P2から第1の乗算器103の乗算結果が減算される。そして、第1の減算器105から減算結果〔P2−(κ21/κ11)2・P1〕がLPF107に出力される。
また、第2の減算器106では、5ポートジャンクション回路101の第3の電力検波回路1009から出力された検波信号P3から第2の乗算器104の乗算結果が減算される。そして、第2の減算器106から減算結果〔P3−(κ31/κ11)2・P1〕がLPF108に出力される。
LPF107では、第1の減算器105の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、マルチポート信号−IQ信号変換回路109に出力される。同様に、LPF108では、第2の減算器106の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、マルチポート信号−IQ信号変換回路109に出力される。
マルチポート信号−IQ信号変換回路109においては、LPF107、LPF108の出力信号x1、x2を受けて、下記の式(17)および式(18)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
以上の説明のように、本発明の回路により、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分が除去され、高性能の復調信号IおよびQを得ることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、受信信号Srとローカル信号発生回路102で生成されたローカル信号Sloを受けて、位相差を持った3つの信号を生成し、これら信号の信号レベル(振幅成分)をそれぞれ検波して3つの電力検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3を得る5ポートジャンクション回路101と、5ポートジャンクション回路101の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A1(=(κ21/κ11)2)を乗算する第1の乗算器103と、第1の電力検波回路1007から出力された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A2(=(κ31/κ11)2)を乗算する第2の乗算器104と、5ポートジャンクション回路101の第2の電力検波回路1008から出力された検波信号P2から第1の乗算器103の乗算結果を減算する第1の減算器105と、5ポートジャンクション回路101の第3の電力検波回路1009から出力された検波信号P3から第2の乗算器104の乗算結果を減算する第2の減算器106とを設けたので、マルチポート方式復調器の特徴である、広帯域性、ローカル信号電力の低減に寄与するだけでなく、従来のマルチポート復調器に比較して以下の特徴を有する。
すなわち、従来のマルチポート復調器に比較して、低消費電力、低歪、広帯域特性、および高性能の復調性能を有する復調器を実現できる。
また、3つの電力検波回路、1つの1入力3出力の結合回路、1つの1入力2出力の結合回路、2つの移相器により構成可能であることから、従来の回路より回路構成を簡単化でき、回路サイズの増大を防止できる利点がある。
図20は、本発明の第2の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を示すブロック図である。
図20においては、図3のマルチポート復調器と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図20の復調器100Aと図3の復調器100の異なる点は、マルチポート信号−IQ信号変換回路109Aの処理をアナログ処理ではなくディジタル信号処理により行い、かつ、付加された可変利得増幅器の利得を制御するための制御信号BBAGCを生成するようにしたことにある。
具体的には、図20に示すように、LPF107およびLPF108の出力に可変利得増幅器110,111をそれぞれ接続し、可変利得増幅器110の出力にADC112を接続し、可変利得増幅器111の出力にADC113を接続している。そして、ADC112によるディジタル信号X1およびADC113によるディジタル信号X2をマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aに入力させている。
本復調器100Aにおいては、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)を含んでいる5ポートジャンクション回路101の第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3に対して、第1の実施形態と同様に、第1および第2の乗算器103,104、第1および第2の減算器105,106におけるアナログ演算処理が行われ、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分が除去されてLPF107およびLPF108に入力される。
LPF107では、第1の減算器105の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、可変利得増幅器110に出力される。同様に、LPF108では、第2の減算器106の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、可変利得増幅器111に出力される。
可変利得増幅器110では、後段のADC112のダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF107の出力信号のレベルが調整されてADC112に出力される。
また、可変利得増幅器111では、後段のADC113のダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF108の出力信号のレベルが調整されてADC113に出力される。
ADC112では、可変利得増幅器111でレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号X1に変換されてマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aに出力される。
同様に、ADC113では、可変利得増幅器111でレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号X2に変換されてマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aに出力される。
マルチポート信号−IQ信号変換回路109Aにおいては、ADC112、113の出力ディジタル信号X1、X2を受けて、下記の式(19)および式(20)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
ここで、α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、5ポートジャンクション回路101を構成する分岐回路1001,1002、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数であり、次のように与えられる。
本第2の実施形態によれば、従来のマルチポート復調器に比較して、低消費電力、低歪、広帯域特性、および高性能の復調性能を有する復調器を実現できる。
なお、このディジタル部であるマルチポート信号−IQ信号変換回路109Aは、DSP、FPGA、ロジック回路などで実現できる。
図21は、本発明の第3の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
本受信機200は、図21に示すように、バンドパスフィルタ(BPF)201、可変利得回路(LNA)202、5ポートジャンクション回路203、ローカル信号発生回路204、LPF205〜207、第1の乗算器208、第2の乗算器209、第1の減算器210、第2の減算器211、チャネル選択のためのLPF212,213、マルチポート信号−IQ信号変換回路214、利得制御信号生成回路(AGC)215、DCオフセット除去回路216、搬送波再生回路217、および増幅器218を有している。
BPF201は、図示しないアンテナ素子で受信された信号から所定の帯域の信号を抽出して可変利得回路202に出力する。
可変利得回路202は、BPF201を介した受信信号のレベルを利得制御信号生成回路215による制御信号RFAGCに応じたレベルに調整して5ポートジャンクション回路203に出力する。
5ポートジャンクション回路203は、受信信号Srとローカル信号発生回路102で生成されたローカル信号Sloを受けて、位相差を持った3つの信号を生成し、これら信号の信号レベル(振幅成分)をそれぞれ検波して3つの電力検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3を得、電力検波信号P1をLPF205に出力し、電力検波信号P2をLPF206に出力し、電力検波信号P3をLPF207に出力する。
この5ポートジャンクション回路203は、第1の実施形態において図4に関連付けて説明した回路と同様の回路により構成されるが、ここでは、他の構成を有する5ポートジャンクション回路203について説明する。
図22は、5ポートジャンクション回路203の具体的な構成例を示すブロック図である。
図22においては、図4の5ポートジャンクション回路と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図22の5ポートジャンクション回路203と図4の5ポートジャンクション回路101の異なる点は、第1の分岐回路1001Cを1入力3出力の代わりに、1入力2出力の分岐回路1010,1011を縦続接続した構成を採用したことにある。
具体的には、分岐回路(第1の分岐回路)1010の入力端子I1が受信信号用信号入力端子TINSrに接続され、分岐回路1010は、入力端子I1を介して入力した受信信号を2つの信号に分岐し、分岐回路1010は分岐した第1の受信信号を第1の出力端子O1から第1の電力検波回路1007に供給する。分岐回路1010は分岐した第2の受信信号を第2の出力端子O2から分岐回路1011に出力する。
分岐回路(第2の分岐回路)1011は、入力端子I1から入力した第2の受信信号を2つの信号に分岐する。分岐回路1011は、分岐した第3の受信信号を第1出力端子O1から第1の結合回路1005に出力する。分岐回路1011は、分岐した第4の受信信号を第2出力端子O2から第2の結合回路1006に出力する。
このような構成を有する5ポートジャンクション回路203において、受信信号Srが第1の信号入力端子TINSrに入力される。受信信号Srは分岐回路1010の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1の受信信号は第1出力端子O1から第1の電力検波回路1007に供給される。分岐された第2の受信信号は第2出力端子O2から分岐回路1011の入力端子I1に出力される。
分岐回路1011では、入力端子I1から入力した分岐受信信号が2つの信号に分岐される。分岐された第3の受信信号は第1出力端子O1から第1の結合回路1005に出力される。分岐された第4の受信信号は第2出力端子O2から第2の結合回路1006に出力される。
一方、ローカル信号Sloが第2の信号入力端子TINSloに入力される。ローカル信号Sloは第2の分岐回路1002の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1のローカル信号は第1出力端子O1から第1の移相器1003に出力される。分岐された第2のローカル信号は第2出力端子O2から第2の移相器1004に出力される。
第1の移相器1003では、第2の分岐回路1002の第1出力端子O1から出力されたローカル信号の位相がθ1度だけシフトされて第1の結合回路1005に出力される。第2の移相器1004では、第2の分岐回路1002の第2出力端子O2から出力されたローカル信号の位相がθ2度だけシフトされて第2の結合回路1006に出力される。
そして、第1の結合回路1005においては、分岐回路1011の第1出力端子O1から出力された受信信号と第1の移相器1003によりθ1度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第2の電力検波回路1008に出力される。第2の結合回路1006においては、分岐回路1011の第2出力端子O2から出力された受信信号と第2の移相器1004によりθ2度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第3の電力検波回路1009に出力される。
したがって、第1の電力検波回路1007の入力には、受信信号Srが印加される。第1の電力検波回路1007では、入力された受信信号Srの振幅成分が検波信号P1としてLPF205に出力される。
同様に、第2の電力検波回路1008の入力には、受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が印加される。第2の電力検波回路1008では、入力された受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P2としてLPF206に出力される。
第3の電力検波回路1009の入力には、受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が供給される。第3の電力検波回路1009では、入力された受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P3としてLPF207に出力される。
なお、第1〜第3の検波回路1007〜1009は、たとえば第1の実施形態において図17に関連付けて説明した回路と同様の回路により構成されることから、ここではその詳細な説明は省略する。
ローカル信号発生回路204は、所定周波数のローカル信号Sloを生成して5ポートジャンクション回路203に供給する。また、ローカル信号発生回路204は、搬送波再生回路217による再生信号S217を受けてローカル信号Sloの周波数および信号レベルを調整する。これにより、ローカル信号発生回路204は、受信信号周波数に発振周波数が略等しいローカル信号Sloを発生する。
LPF205は、5ポートジャンクション回路203の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号(ベースバンド信号)P1の高域成分を除去し、第1の乗算器208、第2の乗算器209、および増幅器218に出力する。
LPF206は、5ポートジャンクション回路203の第2の電力検波回路1008から出力された検波信号(ベースバンド信号)P2の高域成分を除去し、第1の減算器210に出力する。
LPF207は、5ポートジャンクション回路203の第3の電力検波回路1009から出力された検波信号(ベースバンド信号)P3の高域成分を除去し、第2の減算器211に出力する。
第1の乗算器208は、LPF205により高域成分が除去された検波信号(ベースバンド信号)P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A1(=(κ21/κ11)2)を乗算し、その結果A1×P1〔(κ21/κ11)2・P1〕を第1の減算器210に出力する。
第2の乗算器209は、LPF205により高域成分が除去された検波信号(ベースバンド信号)P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A2(=(κ31/κ11)2)を乗算し、その結果A2×P1〔(κ31/κ11)2・P1〕を第2の減算器211に出力する。
第1の減算器210は、LPF206により高域成分が除去された検波信号(ベースバンド信号)P2から第1の乗算器208の乗算結果を減算し、さらにその減算結果〔P2−(κ21/κ11)2・P1〕に対してDCオフセット除去回路216において生成され信号S216として供給されるDCオフセット量を減算または加算してLPF212に出力する。
第2の減算器211は、LPF207により高域成分が除去された検波信号(ベースバンド信号)P3から第2の乗算器209の乗算結果を減算し、さらにその減算結果〔P3−(κ31/κ11)2・P1〕に対してDCオフセット除去回路216において生成され信号S216として供給されるDCオフセット量を減算または加算してLPF213に出力する。
なお、ここで、κij(κ11,κ21,κ31)は5ポートジャンクション回路203の回路定数であり、次式で定義される。
ここで、Vout,Vinは、それぞれ5ポートジャンクション回路のベースバンド出力電圧、iは入力ポート番号、jは出力ポート番号を示している。
なお、本実施形態では、第1の減算器210および第2の減算器211においてIM2成分を除去する減算処理に加えてDCオフセット量を除去する加算または減算処理を行うように構成しているが、第1の減算器210および第2の減算器211においてはIM2成分を除去するための減算処理を行い、これらの後段にDCオフセット量を除去する演算器を配置することも可能である。
ここで、除去すべきDCオフセット量について説明する。
1)ローカル信号により発生するDCオフセット量の除去
上記(4)式に示すように、電力検波回路の出力には、ローカル信号によるDC成分が存在する。上記式(10)および(11)より、除去すべきDC成分はローカル信号レベルが既知の値ならば、次式から求めることができる。
2)回路の不完全性から生じるDCオフセット量の除去
3つの電力検波回路1007〜1009の特性の不一致、ローカル漏れ信号の反射など回路の不完全性を起因とするDCオフセットを除去する。
これのらDCオフセット量を除去するように、信号S216が第1の減算器210および第2の減算器211に供給される。
以上のアナログ演算によりベースバンド信号P1,P2,P3に含まれるIM2成分およびDCオフセット量が除去される。
LPF212は、第1の減算器210の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出しマルチポート信号−IQ信号変換回路214に出力する。
LPF213は、第2の減算器211の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出しマルチポート信号−IQ信号変換回路214に出力する。
マルチポート信号−IQ信号変換回路214は、LPF212、213の出力信号x1、x2を受けて、演算回路により、下記の式(29)および式(30)に基づいた計算を行い、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換する。
ここで、α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、5ポートジャンクション回路203を構成する分岐回路1002,1010,1011、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数である。
ただし、式(29)および式(30)は、上述したローカル信号により発生するDCオフセット量の除去が機能していないときの式である。このDCオフセット除去が機能している場合は、γ1=γ2=0となり、次式が用いられる。
ここで、θ1=−θ2=θの場合、各係数α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、次のように与えられる。
R0はローカル信号発生源のインピーダンス、PL0はローカル信号電力、θは移相器1003,1004の位相をそれぞれ示している。
利得制御信号生成回路215は、LPF205で高域成分が除去され、増幅器218でレベルが調整された5ポートジャンクション回路203の第1の電力検波回路1007による検波信号P1に基づいて、受信信号の平均信号電力を求め、求められた平均電力に基づいて、5ポートジャンクション回路203に入力される受信信号レベルが一定となり、最適な動作を行うように制御信号RFAGCを可変利得回路202に出力する。なお、ここで、最適な動作とは、十分に線形な領域で、SN比も十分とれるレベルに回路の動作状態があることをいう。
DCオフセット除去回路216は、既知のローカル信号Sloの信号レベルをメモリに格納しており、マルチポート信号−IQ信号変換回路214の復調信号の平均を求め、この平均結果、メモリに格納された信号レベルおよび上記式(28)に基づいて除去すべきDCオフセット量を算出し、DCオフセットを除去するための信号S216を第1の減算器210および第2の減算器211に出力する。
搬送波再生回路217は、マルチポート信号−IQ信号変換回路214の復調信号に基づいて搬送波信号を再生し、ローカル信号の周波数およびレベルを調整するための再生信号S217をローカル信号発生回路204に出力する。
次に、上記図21の構成による動作を詳細に説明する。
図示しないアンテナ素子で受信された信号が、BPF201で所定の帯域の信号が抽出され、さらに可変利得回路202において所定レベルに調整された受信信号Srが5ポートジャンクション回路203の入力端子TINSrに入力される。また、ローカル信号発生回路204で発生されたローカル信号Sloが5ポートジャンクション回路203の入力端子TINSloに入力される。
5ポートジャンクション回路203においては、受信信号Srが分岐回路1010の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1の受信信号は第1出力端子O1から第1の電力検波回路1007に供給される。分岐された第2の受信信号は第2出力端子O2から分岐回路1011の入力端子I1に出力される。
分岐回路1011では、入力端子I1から入力した分岐受信信号が2つの信号に分岐される。分岐された第3の受信信号は第1出力端子O1から第1の結合回路1005に出力される。分岐された第4の受信信号は第2出力端子O2から第2の結合回路1006に出力される。
一方、ローカル信号Sloが第2の信号入力端子TINSloに入力される。ローカル信号Sloは第2の分岐回路1002の入力端子I1に供給され、2つの信号に分岐される。分岐された第1のローカル信号は第1出力端子O1から第1の移相器1003に出力される。分岐された第2のローカル信号は第2出力端子O2から第2の移相器1004に出力される。
第1の移相器1003では、第2の分岐回路1002の第1出力端子O1から出力されたローカル信号の位相がθ1度だけシフトされて第1の結合回路1005に出力される。第2の移相器1004では、第2の分岐回路1002の第2出力端子O2から出力されたローカル信号の位相がθ2度だけシフトされて第2の結合回路1006に出力される。
そして、第1の結合回路1005においては、分岐回路1011の第1出力端子O1から出力された受信信号と第1の移相器1003によりθ1度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第2の電力検波回路1008に出力される。第2の結合回路1006においては、分岐回路1011の第2出力端子O2から出力された受信信号と第2の移相器1004によりθ2度だけ位相がシフトされたローカル信号とが結合され、第3の電力検波回路1009に出力される。
したがって、第1の電力検波回路1007の入力には、受信信号Srが印加される。第1の電力検波回路1007では、入力された受信信号Srの振幅成分が検波信号P1としてLPF205に出力される。
同様に、第2の電力検波回路1008の入力には、受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が印加される。第2の電力検波回路1008では、入力された受信信号Srと位相シフトθ1が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P2としてLPF206に出力される。
第3の電力検波回路1009の入力には、受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号が供給される。第3の電力検波回路1009では、入力された受信信号Srと位相シフトθ2が与えられたローカル信号Sloのベクトル和信号の振幅成分が検波信号P3としてLPF207に出力される。
なお、第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3は、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)、並びにローカル信号により発生するDCオフセットおよび電力検波回路の不完全性からくるDCオフセットを含んでいる。
LPF205では、5ポートジャンクション回路203の第1の電力検波回路1007から出力された検波信号P1の高域成分が除去され第1の乗算器208、第2の乗算器209、および増幅器218を介して利得制御信号生成回路215に出力される。
また、LPF206では、5ポートジャンクション回路203の第2の電力検波回路1008から出力された検波信号P2の高域成分が除去され、第1の減算器210に出力され、LPF207では、5ポートジャンクション回路203の第3の電力検波回路1009から出力された検波信号P3の高域成分が除去され、第2の減算器211に出力される。
第1の乗算器208においては、LPF205により高域成分が除去された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A1(=(κ21/κ11)2)が乗算される。そして、その乗算結果A1×P1〔(κ21/κ11)2・P1〕が第1の減算器210に出力される。
第2の乗算器209では、LPF205により高域成分が除去された検波信号P1に、干渉信号やローカル信号の2乗成分を相殺するための係数A2(=(κ31/κ11)2)が乗算される。そして、その乗算結果A2×P1〔(κ31/κ11)2・P1〕が第2の減算器211に出力される。
第1の減算器210においては、LPF206により高域成分が除去された検波信号P2から第1の乗算器208の乗算結果が減算される。第1の減算器210においては、さらにその減算結果〔P2−(κ21/κ11)2・P1〕に対してDCオフセット除去回路216において生成され信号S216として供給されるDCオフセット量が減算または加算される。これにより、第1の減算器210からは、IM2成分、並びにローカル信号により発生するDCオフセットおよび電力検波回路の不完全性からくるDCオフセットが除去された信号がLPF212に出力される。
第2の減算器211では、LPF207により高域成分が除去された検波信号P3から第2の乗算器209の乗算結果が減算される。第2の減算器211においては、さらにその減算結果〔P3−(κ31/κ11)2・P1〕に対してDCオフセット除去回路216において生成され信号S216として供給されるDCオフセット量が減算または加算される。これにより、第2の減算器209からは、IM2成分、並びにローカル信号により発生するDCオフセットおよび電力検波回路の不完全性からくるDCオフセットが除去された信号がLPF213に出力される。
LPF212では、第1の減算器210の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、マルチポート信号−IQ信号変換回路214に出力される。同様に、LPF213では、第2の減算器211の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、マルチポート信号−IQ信号変換回路214に出力される。
マルチポート信号−IQ信号変換回路214においては、LPF212、213の出力信号x1、x2を受けて、下記の式(39)および式(40)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換され、利得制御信号発生回路215および搬送波再生回路217に出力される。
以上の説明のように、本実施形態の回路により、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分が除去され、DCオフセットが除去された高性能の復調信号IおよびQを得ることができる。
また、利得制御信号生成回路215においては、5ポートジャンクション回路203の第1の電力検波回路1007の検波信号P1を受けて平均信号電力が計算される。そして、求められた平均電力に基づいて、5ポートジャンクション回路203に入力される受信信号レベルが一定となるように制御信号RFAGCが可変利得回路202に出力される。
そして、可変利得回路202においては、図示しないアンテナ素子で受信され、BPF201を介した受信信号のレベルが利得制御信号生成回路215による制御信号RFAGCに応じたレベルに調整されて5ポートジャンクション回路203に供給される。
また、マルチポート信号−IQ信号変換回路214の出力復調信号IおよびQを受けた搬送波再生回路217では、搬送波信号が再生され、ローカル信号の周波数およびレベルを調整するための再生信号S217が生成されてローカル信号発生回路204に出力される。
ローカル信号発生回路204では、搬送波再生回路217による再生信号S217を受けてローカル信号Sloの周波数および信号レベルが調整され、5ポートジャンクション回路203に供給される。
以上説明したように、本第2の実施形態によれば、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分が除去され、DCオフセットが除去された高性能の復調信号IおよびQを得ることができる。
また、マルチポート復調器の特徴である、広帯域性、低歪み特性、ローカル信号電力の低減に寄与するだけでなく、温度変動、経時変動に対して特性変動が小さい高性能な受信機を実現できる利点がある。
図23は、本発明の第4の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図23においては、図21の受信機と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図23の受信機200Aと図21の受信機200の異なる点は、マルチポート信号−IQ信号変換回路214A、利得制御信号生成回路215A、DCオフセット除去回路216A、および搬送波再生回路217Aの処理をアナログ処理ではなくディジタル信号処理により行い、かつ、付加された可変利得増幅器の利得を制御するための制御信号BBAGCを生成するようにしたことにある。
具体的には、図23に示すように、LPF212およびLPF213の出力に可変利得増幅器219,220をそれぞれ接続し、可変利得増幅器219の出力にADC221を接続し、可変利得増幅器220の出力にADC222を接続している。そして、ADC221によるディジタル信号X1およびADC222によるディジタル信号X2をマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aに入力させている。さらに、増幅器218の出力にADC223を接続し、ADC223による検波信号P1のディジタル信号X0を利得制御信号生成回路215Aに入力させている。また、利得制御信号生成回路215Aの出力にディジタルの制御信号をアナログの制御信号RFAGCに変換するディジタル/アナログコンバータ(DAC)224を接続している。加えて、DCオフセット除去回路216Aの出力にディジタルの信号をアナログの信号に変換するDAC225を接続している。
なお、図23の回路では、LPF205、206、および207は、後段の回路のダイナミックレンジ性能を緩和するために用いられている。省略することも可能となる。省略の場合、第2の乗算器209と増幅器218の間にADCで生じるエイリアシング防止のためのLPFを加える。
本受信機200Aにおいては、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)、並びにローカル信号により発生するDCオフセットおよび電力検波回路の不完全性からくるDCオフセットを含んでいる5ポートジャンクション回路203の第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3に対して、第3の実施形態と同様に、第1および第2の乗算器208,209、第1および第2の減算器210,211におけるアナログ演算処理が行われ、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分、並びにDCオフセットが除去されてLPF212およびLPF213に入力される。
LPF212では、第1の減算器210の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、可変利得増幅器219に出力される。同様に、LPF213では、第2の減算器211の出力信号から希望チャネル信号のみをとり出され、可変利得増幅器220に出力される。
可変利得増幅器219では、後段のADC221のダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF212の出力信号のレベルが調整されてADC221に出力される。
また、可変利得増幅器220では、後段のADC222のダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF213の出力信号のレベルが調整されてADC222に出力される。
ADC221では、可変利得増幅器219でレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号X1に変換されてマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aに出力される。
同様に、ADC222では、可変利得増幅器220でレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号X2に変換されてマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aに出力される。
マルチポート信号−IQ信号変換回路214Aにおいては、ADC221、222の出力ディジタル信号X1、X2を受けて、下記の式(41)および式(42)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
ここで、α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、5ポートジャンクション回路203を構成する分岐回路1002,1010,1011、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数である。
ただし、式(41)および式(42)は、上述したローカル信号により発生するDCオフセット量の除去が機能していないときの式である。このDCオフセット除去が機能している場合は、γ1=γ2=0となり、次式が用いられる。
ここで、θ1=−θ2=θの場合、各係数α1、β1、γ1、α2、β2、γ2は、次のように与えられる。
R0はローカル信号発生源のインピーダンス、PL0はローカル信号電力、θは移相器1003,1004の位相をそれぞれ示している。
本第4の実施形態によれば、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分が除去され、DCオフセットが除去された高性能の復調信号IおよびQを得ることができる。
また、マルチポート復調器の特徴である、広帯域性、ローカル信号電力の低減に寄与するだけでなく、温度変動、経時変動に対して特性変動が小さい高性能な受信機を実現できる利点がある。
また、DCオフセットを除去していることから、ADC220,221に入力される信号レベルを低減でき、これにより、ADCのダイナミックレンジを低減できる利点がある。
また、可変利得回路202を制御する制御信号RFAGCを生成する利得制御信号生成回路215Aにディジタル信号X0を入力させるADC223は、他のADC221,222に比べ、低速、低ビットでよい。また、制御信号RFAGCを生成する機能は、第3の実施形態と同様にアナログ系回路による構成することも可能である。この場合、ADCは2個で済み、回路の簡単化、低消費電力化を図れる。
なお、このディジタル部であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aは、DSP、FPGA、ロジック回路などで実現できる。
図24は、本発明の第5の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図24においては、図23の受信機と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図24の受信機200Bと図23の受信機200Aの異なる点は、マルチポート信号−IQ信号変換回路214A、利得制御信号生成回路215A、および搬送波再生回路217Aの処理に加えて、第1の乗算器208B、第2の乗算器209B、第1の減算器210B、第2の減算器211B、およびLPF212B,213Bの処理をアナログ処理ではなくディジタル信号処理により行うようにしたことにある。
具体的には、図24に示すように、LPF206およびLPF207の出力に可変利得増幅器219B,220Bをそれぞれ接続し、可変利得増幅器219Bの出力にADC221Bを接続し、可変利得増幅器220Bの出力にADC222Bを接続している。そして、ADC221Bによるディジタル信号を第1の減算器210Bに入力させ、ADC222Bによるディジタル信号を第2の減算器211Bに入力させている。さらに、LPF205の出力に可変利得増幅器226を接続し、可変利得増幅器226の出力にADC223Bを接続し、ADC223Bによる検波信号P1のディジタル信号を第1の乗算器208B、第2の乗算器209B、および増幅器218Bに入力させている。
本受信機200Bにおいては、IM2成分(受信信号、干渉信号、ローカル信号の2乗成分)、並びにローカル信号により発生するDCオフセットおよび電力検波回路の不完全性からくるDCオフセットを含んでいる5ポートジャンクション回路203の第1〜第3の電力検波回路1007〜1009から出力される検波信号(ベースバンド信号)P1,P2,P3がそれぞれLPF205、LPF206、およびLPF207で高域成分が除去された後、可変利得増幅器226、219B、および220Bに入力される。LPF205、206および207では希望チャネルをとり出す。
可変利得増幅器226では、後段のADC223Bのダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF205の出力信号のレベルが調整されてADC223Bに出力される。
可変利得増幅器219Bでは、後段のADC221Bのダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF206の出力信号のレベルが調整されてADC221Bに出力される。
また、可変利得増幅器220Bでは、後段のADC222Bのダイナミックレンジを有効に使えるように、ディジタル処理系であるマルチポート信号−IQ信号変換回路214Aで生成された制御信号BBAGCに基づいてLPF207の出力信号のレベルが調整されてADC222Bに出力される。
ADC223Bでは、可変利得増幅器226でレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号に変換されて第1の乗算器208B、第2の乗算器209B、および増幅器218Bに出力される。
ADC221Bでは、可変利得増幅器219Bでレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号に変換されて第1の減算器210Bに出力される。同様に、ADC222Bでは、可変利得増幅器220Bでレベル調整されたアナログ信号がディジタル信号に変換されて第2の減算器211Bに出力される。
そして、第1および第2の乗算器208B,209B、第1および第2の減算器210B,211Bにおけるディジタル演算処理が行われ、受信信号から干渉信号やローカル信号の2乗成分、並びにDCオフセットが除去されてnポート信号−IQ信号変換回路214Aに出力される。
マルチポート信号−IQ信号変換回路214Aにおいては、その入力ディジタル信号X1、X2を受けて、上記の式(41)および式(42)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
本第5の実施形態によれば、上述した第4の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
なお、この例では、第4の実施形態に比較し高ビット数のADCが3つ必要となり、回路サイズ、コスト、消費電流の点で不利となる。しかしながら、本第5の実施形態では、ディジタルでIM2キャンセルを行っていることから、高精度に安定した(ばらつき、温度変動の小さい)IM2キャンセルが可能という利点がある。
図25は、本発明の第6の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図25においては、図21の受信機と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図25の受信機200Cと図21の受信機200の異なる点は、ローカル信号レベルを測定し、この測定結果に基づいてローカル信号レベルを可変する機能を有し、受信信号レベルに応じてローカル信号レベルを変化させ、かつ、測定したローカル信号レベルに応じて同相信号Iおよび直交信号Qを復調するようにしたことにある。
本第6の実施形態では、5ポートジャンクション回路203が最適動作レベルで安定して動作するようにローカル信号レベルをコントロールする。
具体的には、ローカル信号発生回路204の出力側に可変利得回路227を設け、利得制御信号生成回路の代わりにローカル信号レベル測定回路228を設け、受信信号レベルに応じて可変利得回路227の利得を制御するローカル信号レベル制御回路229を設けている。
ローカル信号レベル測定回路228は、増幅器218による信号x0およびマルチポート信号−IQ信号変換回路214Cの復調信号に基づいてローカル信号のレベルを測定し、ローカル信号レベルPL0を算出してメモリに記憶しておく。
本第6の実施形態に係るマルチポート信号−IQ信号変換回路214Cにおいては、ローカル信号レベル測定回路228のメモリに記憶されているローカル信号レベルPL0に応じて、LPF212、213の出力信号x1、x2を受けて、下記の式(51)および式(52)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
ここで、a1、b1、γ1、a2、b2、γ2は、5ポートジャンクション回路101を構成する分岐回路1001,1002、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数であり、次のように与えられる。
本第6の実施形態によれば、5ポートジャンクション回路203の前段の可変利得回路202Cでの自動利得コントロール(AGC)機能が不要または制御範囲を小さくすることができ、受信信号レベルに無関係に安定した雑音特性、歪特性を得る利点を有する。
さらに、本第6の実施形態に係るマルチポート信号−IQ信号変換回路214Cにおいては、無受信信号時(受信信号が0であるとき)において、信号x0の値からローカル信号レベルPL0を求め、これをメモリ記憶回路に保存する。
そして、次式より、IQ復調信号を得る。
このことにより、温度特性、経年変化などによるローカル信号の変動の補償を行うことが可能である。
図26は、本発明の第7の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図26においては、図23の受信機と同一構成部分は同一符号をもって表している。
図26の受信機200Dと図23の受信機200Aの異なる点は、ローカル信号レベルを測定し、この測定結果に基づいてローカル信号レベルを可変する機能を有し、受信信号レベルに応じてローカル信号レベルを変化させ、かつ、測定したローカル信号レベルに応じて同相信号Iおよび直交信号Qを復調するようにしたことにある。
本第7の実施形態では、5ポートジャンクション回路203が最適動作レベルで安定して動作するようにローカル信号レベルをコントロールする。
具体的には、ローカル信号発生回路204の出力側に可変利得回路227Dを設け、利得制御信号生成回路の代わりにローカル信号レベル測定回路228Dを設け、受信信号レベルに応じて可変利得回路227Dの利得を制御するローカル信号レベル制御回路229Dを設けている。なお、ローカル信号レベル制御回路229Dの出力側にDAC230が接続されている。
ローカル信号レベル測定回路228Dは、ADC224によるディジタル信号X0およびマルチポート信号−IQ信号変換回路214Dの復調信号に基づいてローカル信号のレベルを測定し、ローカル信号レベルPL0を算出してメモリに記憶しておく。
本第7の実施形態に係るマルチポート信号−IQ信号変換回路214Dにおいては、ローカル信号レベル測定回路228Dのメモリに記憶されているローカル信号レベルPL0に応じて、ADC221、222の出力ディジタル信号X1、X2を受けて、下記の式(61)および式(62)に基づいた計算が演算回路で行われ、復調信号である同相信号Iおよび直交信号Qに変換される。
ここで、a1、b1、γ1、a2、b2、γ2は、5ポートジャンクション回路101を構成する分岐回路1001,1002、移相器1003,1004、結合回路1005,1006,および電力検波回路1007〜1009のもつ回路定数から求められる定数であり、次のように与えられる。
本第7の実施形態によれば、5ポートジャンクション回路203の前段の可変利得回路202Dでの自動利得コントロール(AGC)機能が不要または制御範囲を小さくすることができ、受信信号レベルに無関係に安定した雑音特性、歪特性を得る利点を有する。
さらに、本第7の実施形態に係るマルチポート信号−IQ信号変換回路214Dにおいては、無受信信号時(受信信号が0であるとき)において、信号X0の値からローカル信号レベルPL0を求め、これをメモリ記憶回路に保存する。
そして、次式より、IQ復調信号を得る。
このことにより、温度特性、経年変化などによるローカル信号の変動の補償を行うことが可能である。
なお、受信信号が0であるとき、ADC221およびADC222の出力信号X1およびX2が次式で求められる値になるように、第1の乗算器208および第2の乗算器209の利得、並びに可変利得増幅器219,220の利得を調整することで、より正確なIM2キャンセルを行うことができる。この校正法において、γ1=γ2=のとき、X1=X2=0となる。
なお、本第7の実施形態においては、信号X0のみに基づいてローカル信号レベルを測定することができる。
たとえば、図3のLPF107の出力部に、X0を測定する手段を備え、受信信号がない場合次式で与えられる信号処理を行うことで、ローカル信号レベルを測定する。
(K22は回路定数から得られる定数)
産業上の利用可能性
以上のように、本発明に係る復調器およびそれを用いた受信機によれば、マルチポート方式復調器の特徴である、広帯域性、ローカル信号電力の低減に寄与するだけでなく、従来のマルチポート復調器に比較して、更なる広帯域性、低歪特性、低消費電力を実現でき、温度変動、経時変動に対して特性変動が小さい高性能な復調器および受信機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
図1は一般的な復調器の要部構成を示す回路図である。
図2は5ポート復調器の構成例を示すブロック図である。
図3は本発明の第1の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を示すブロック図である。
図4は本発明に係る5ポートジャンクション回路の具体的な構成例を示すブロック図である。
図5は本発明に係る1入力3出力分岐回路の具体的な構成例を示す回路図である。
図6は本発明に係る1入力3出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図7は本発明に係る1入力3出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図8は本発明に係る1入力3出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図9は本発明に係る1入力2出力分岐回路の具体的な構成例を示す回路図である。
図10は本発明に係る1入力2出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図11は本発明に係る1入力2出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図12は本発明に係る1入力2出力分岐回路の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図13は本発明に係る移相器の具体的な構成例を示す回路図である。
図14は本発明に係る移相器の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図15は本発明に係る移相器の具体的な他の構成例を示す回路図である。
図16は本発明に係る結合回路の具体的な構成例を示す回路図である。
図17は本発明に係る電力検波回路の一例を示す回路図である。
図18は図17の電力検波回路の検波特性の一例を示す図である。
図19は図17の回路においてゲートバイアス電圧をパラメータとしたときの高周波入力電力Pin対出力検波電圧Vout特性を示す図である。
図20は本発明の第2の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を示すブロック図である。
図21は本発明に係る第3の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図22は本発明に係る5ポートジャンクション回路の他の実施形態を示すブロック図である。
図23は本発明に係る第4の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図24は本発明に係る第5の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図25は本発明に係る第6の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
図26は本発明に係る第7の実施形態に係るダイレクトコンバージョン方式の復調器を採用した受信機を示すブロック図である。
符 号 の 説 明
100,100A…複調器
101…5ポートジャンクション回路
102…ローカル信号発生回路
103…第1の乗算器
104…第2の乗算器
105…第1の減算器
106…第2の減算器
107,108…ローパスフィルタ(LPF)
109,109A…マルチポート信号−IQ信号変換回路
110,111…可変利得増幅器
112,113…アナログ/ディジタルコンバータ(ADC)
200,200A〜200D…受信機
201…バンドパスフィルタ(BPF)
202…可変利得回路
203…5ポートジャンクション回路
204…ローカル信号発生回路
205〜207…LPF
208,208B…第1の乗算器
209,209B…第2の乗算器
210,210B…第1の減算器
211,211B…第2の減算器
212,212B,213,213B…LPF
214,214A,214C,214D…マルチポート信号−IQ信号変換回路
215,215A…利得制御信号生成回路
216,216A…DCオフセット除去回路
217,217A…搬送波再生回路
219,219B,220,220B,226…可変利得増幅器
221〜223…アナログ/ディジタルコンバータ(ADC)
227,227D…可変利得回路
228,228D…レベル測定回路
229,229D…レベル制御回路
Claims (186)
- 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むをマルチポートジャンクション回路と、
上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、
上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、
上記減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路と
を有する復調器。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項1記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項2記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項2記載の復調器。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項1記載の復調器。 - 上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項3記載の復調器。 - 上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項4記載の復調器。 - 上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む
請求項5記載の復調器。 - 上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む
請求項6記載の復調器。 - 上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む
請求項7記載の復調器。 - 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、
上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、
上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、
上記減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する少なくとも一つの可変利得増幅器と、
上記可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換するアナログ/ディジタルコンバータと、
上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路と
を有する復調器。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項11記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項12記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項12記載の復調器。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項11記載の復調器。 - 上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項13記載の復調器。 - 上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項14記載の復調器。 - 上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む
請求項15記載の復調器。 - 上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む
請求項16記載の復調器。 - 上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む
請求項17記載の復調器。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項15記載の復調器。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項16記載の復調器。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項17記載の復調器。 - 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むをマルチポートジャンクション回路と、
上記複数の電力検波回路の出力信号レベルを制御信号に応じた利得をもって調整する複数の可変利得増幅器と、
上記複数の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する複数のアナログ/ディジタルコンバータと、
上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、
上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、
上記減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路と
を有する復調器。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項24記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項25記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項25記載の復調器。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記チャネル選択手段によるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項24記載の復調器。 - 上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記チャネル選択手段によるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項26記載の復調器。 - 上記オフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記チャネル選択手段によるディジタル信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項27記載の復調器。 - 上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む
請求項28記載の復調器。 - 上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む
請求項29記載の復調器。 - 上記チャネル選択手段は、ローパスフィルタを含む
請求項30記載の復調器。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記チャネル選択手段によるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項28記載の復調器。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記チャネル選択手段によるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項29記載の復調器。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記チャネル選択手段によるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項30記載の復調器。 - 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むをマルチポートジャンクション回路と、
上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、
上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、
上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、
上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、
上記第1および第2の減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路と
を有する復調器。 - 上記第1および第2の減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項37記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記第1および第2の減算器の後段に接続された第1および第2のオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項38記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記第1および第2の減算器の後段に接続された第1および第2のオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項38記載の復調器。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項37記載の復調器。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項41記載の復調器。
I=α1x1+β1x2+γ1
Q=α2x1+β2x2+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項39記載の復調器。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項43記載の復調器。
I=α1x1+β1x2+γ1
Q=α2x1+β2x2+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項40記載の復調器。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項45記載の復調器。
I=α1x1+β1x2+γ1
Q=α2x1+β2x2+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む
請求項41記載の復調器。 - 上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む
請求項43記載の復調器。 - 上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む
請求項45記載の復調器。 - 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むをマルチポートジャンクション回路と、
上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、
上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、
上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、
上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、
上記第1の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、
上記第2の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、
上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、
上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、
上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第1および第2の減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第1および第2の可変利得増幅器に出力する変換回路と
を有する復調器。 - 上記第1および第2の減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項50記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記第1および第2の減算器の後段に接続された第1および第2のオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項51記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記第1および第2の減算器の後段に接続された第1および第2のオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項51記載の復調器。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項50記載の復調器。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項54記載の復調器。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項52記載の復調器。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項56記載の復調器。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項53記載の復調器。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項58記載の復調器。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2x1+β2x2+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む
請求項54記載の復調器。 - 上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む
請求項56記載の復調器。 - 上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む
請求項58記載の復調器。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項55記載の復調器。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項57記載の復調器。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項59記載の復調器。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、
上記第1の電力検波回路による第1の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、
上記第2の電力検波回路による第2の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、
上記第3の電力検波回路による第3の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第3の可変利得増幅器と、
上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、
上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、
上記第3の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第3のアナログ/ディジタルコンバータと、
上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、
上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、
上記第2のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、
上記第3のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、
上記第1および第2の減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、少なくとも上記第2および第3のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第2および第3の電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第2および第3の可変利得増幅器に出力する変換回路と
を有する復調器。 - 上記第1および第2の減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項66記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記第1および第2の減算器の後段に接続された第1および第2のオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項67記載の復調器。 - 上記除去手段は、上記第1および第2の減算器の後段に接続された第1および第2のオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項67記載の復調器。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の変換に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項66記載の復調器。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項70記載の復調器。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項68記載の復調器。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項72記載の復調器。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2のオフセット除去用減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項69記載の復調器。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項74記載の復調器。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2x1+β2x2+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む
請求項70記載の復調器。 - 上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む
請求項72記載の復調器。 - 上記第1および第2のチャネル選択手段の少なくとも一方は、ローパスフィルタを含む
請求項74記載の復調器。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のチャネル選択手段によるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項71記載の復調器。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のチャネル選択手段によるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項73記載の復調器。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のチャネル選択手段によるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項75記載の復調器。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路とを有する復調器と、
受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、
所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路と
を有する受信機。 - 上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、
上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む
請求項82記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項82記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項83記載の受信機。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項85記載の受信機。 - レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、
上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む
請求項82記載の受信機。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項87記載の受信機。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段と、
無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路と、を有し、
上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項87記載の受信機。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項86記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項90記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項90記載の受信機。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項88記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項93記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項93記載の受信機。 - 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する少なくとも一つの可変利得増幅器と、上記可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換するアナログ/ディジタルコンバータと、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、
受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、
所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路と
を有する受信機。 - 上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、
上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む
請求項96記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項96記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項97記載の受信機。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記アナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項99記載の受信機。 - レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、
上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む
請求項96記載の受信機。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記アナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項101記載の受信機。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記可変利得増幅器に入力させるチャネル選択手段と、
無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路と、を有し、
上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記アナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項101記載の受信機。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項100記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項104記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項104記載の受信機。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項102記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項107記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項107記載の受信機。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項100記載の受信機。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項102記載の受信機。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項103記載の受信機。 - 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった少なくとも2つの信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された各信号の信号レベルを検出する複数の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記複数の電力検波回路の出力信号レベルを制御信号に応じた利得をもって調整する複数の可変利得増幅器と、上記複数の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する複数のアナログ/ディジタルコンバータと、上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に、他の電力検波回路の出力信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する少なくとも一つの乗算器と、上記アナログ/ディジタルコンバータによりディジタル信号に変換された上記他の電力検波回路の出力信号から上記乗算器において係数が乗算された上記一の電力検波回路の出力信号を減算する少なくとも一つの減算器と、上記減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記アナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、
受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、
所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路と
を有する受信機。 - 上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、
上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む
請求項113記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項113記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項114記載の受信機。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項116記載の受信機。 - レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、
上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む
請求項113記載の受信機。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段を有し、
上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項118記載の受信機。 - 上記減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させるチャネル選択手段と、
無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路と、を有し、
上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記チャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項118記載の受信機。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項117記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項121記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項121記載の受信機。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項119記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項124記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項124記載の受信機。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項117記載の受信機。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項119記載の受信機。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記アナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が所望のレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項120記載の受信機。 - 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1および第2の減算器の出力信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換する変換回路とを有する復調器と、
受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、
所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路と
を有する受信機。 - 上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、
上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む
請求項130記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項130記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項131記載の受信機。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項133記載の受信機。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項134記載の受信機。
I=α1x1+β1x2+γ1
Q=α2x1+β2x2+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、
上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む
請求項130記載の受信機。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項136記載の受信機。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項137記載の受信機。
I=a1x1/PL0+b1x2/PL0+γ1
Q=a2x1/PL0+b2x2/PL0+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、
無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路と、を有し、
上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項136記載の受信機。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項139記載の受信機。
I=a1x1/PL0+b1x2/PL0+γ1
Q=a2x1/PL0+b2x2/PL0+γ2
ただし、x1は第1のチャネル選択手段の出力信号、x2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項134記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項141記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項141記載の受信機。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項137記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項144記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項144記載の受信機。 - 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、上記第2の減算器の出力信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第1および第2の減算器の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第1および第2の可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、
受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、
所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路と
を有する受信機。 - 上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、
上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む
請求項147記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項147記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項148記載の受信機。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、
上記変換回路は、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項150記載の受信機。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項151記載の受信機。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、
上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む
請求項147記載の受信機。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、を有し、
上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項152記載の受信機。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項153記載の受信機。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第1の可変利得増幅器に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記第2の可変利得増幅器に入力させる第2のチャネル選択手段と、
無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路と、を有し、
上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項152記載の受信機。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項155記載の受信機。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項151記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項157記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項157記載の受信機。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項153記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項160記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項160記載の受信機。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項152記載の受信機。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項154記載の受信機。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のアナログ/ディジタルコンバータによるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項156記載の受信機。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、X2は第2のアナログ/ディジタルコンバータの出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 受信信号とローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基づいて位相差をもった第1の信号、第2の信号、および第3の信号を生成する生成手段と、上記生成手段により生成された第1の信号の信号レベルを検出し第1の検波信号を出力する第1の電力検波回路と、上記第2の信号の信号レベルを検出し第2の検波信号を出力する第2の電力検波回路と、上記第3の信号の信号レベルを検出し第3の検波信号を出力する第3の電力検波回路とを含むマルチポートジャンクション回路と、上記第1の電力検波回路による第1の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第1の可変利得増幅器と、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第2の可変利得増幅器と、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号のレベルを制御信号に応じた利得をもって調整する第3の可変利得増幅器と、上記第1の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第1のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第2の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第2のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第3の可変利得増幅器の出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する第3のアナログ/ディジタルコンバータと、上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第2の電力検波回路による第2の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第1の乗算器と、上記第1のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号に、上記第3の電力検波回路による第3の検波信号に含まれる不要成分を相殺するための係数を乗算する第2の乗算器と、上記第2のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第2の電力検波回路による第2の検波信号から上記第1の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第1の減算器と、上記第3のアナログ/ディジタルコンバータでディジタル信号に変換された上記第3の電力検波回路による第3の検波信号から上記第2の乗算器において係数が乗算された上記第1の電力検波回路による第1の検波信号を減算する第2の減算器と、上記第1および第2の減算器によるディジタル信号に基づいて、受信信号に含まれる複数の信号成分に変換し、かつ、少なくとも上記第2および第3のアナログ/ディジタルコンバータのダイナミックレンジに適したレベルに上記第2および第3の電力検波回路の出力信号のレベルを調整するように上記制御信号を上記第2および第3の可変利得増幅器に出力する変換回路とを有する復調器と、
受信信号のレベルを所望のレベルに調整して上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給する利得制御回路と、
所望の発振周波数で所望のレベルのローカル信号を発生し、上記マルチポートジャンクション回路の生成手段に供給するローカル信号発生回路と
を有する受信機。 - 上記利得制御回路は、利得制御信号を受けて利得が制御され、
上記複数の電力検波回路のうち一つの電力検波回路の出力信号に基づいて受信信号レベルが一定レベルとなるように上記利得制御信号を上記利得制御回路に出力する利得制御信号生成回路を含む
請求項166記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項166記載の受信機。 - 上記変換回路で得られた複数の信号成分に基づいて搬送波を再生し、再生信号を出力する搬送波再生回路を含み、
上記ローカル信号発生回路は、上記再生信号を受けて受信信号の搬送波周波数に略等しい周波数となるようにローカル信号の発振周波数を設定する
請求項167記載の受信機。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、
上記変換回路は、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項169記載の受信機。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項170記載の受信機。
I=α1X1+β1X2+γ1
Q=α2X1+β2X2+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - レベル制御信号に応じたレベルに上記ローカル信号発生回路によるローカル信号のレベルを調整する可変回路と、
上記変換回路で得られた受信信号レベルに応じて上記マルチポートジャンクション回路が最適レベルで動作可能なレベルとなるように上記レベル制御信号を上記可変回路に出力するレベル制御回路とを含む
請求項166記載の受信機。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、
上記変換回路は、ローカル信号レベルが与えられており、与えられたローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項172記載の受信機。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項173記載の受信機。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記第1の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第1のチャネル選択手段と、
上記第2の減算器の出力信号から所望のチャネルを選択して上記変換回路に入力させる第2のチャネル選択手段と、
無受信信号時に、上記複数の電力検波回路のうち一の電力検波回路の出力信号からローカル信号レベルを測定して算出し、算出したローカル信号レベルを保持しておくレベル測定回路と、を有し、
上記変換回路は、保持したローカル信号レベル、上記第1および第2のチャネル選択手段の出力信号、および所定の回路定数に基づいて、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを復調する
請求項172記載の受信機。 - 上記変換回路は、以下の式に基づいた演算により同相成分信号Iおよび直交成分信号Qを得る
請求項175記載の受信機。
I=a1X1/PL0+b1X2/PL0+γ1
Q=a2X1/PL0+b2X2/PL0+γ2
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、PL0はローカル信号レベル、a1、a2、b1、b2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項170記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項177記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項177記載の受信機。 - 上記減算器の出力からDCオフセットを除去する除去手段
を有する請求項173記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力からDCオフセット量を測定し、当該DCオフセット量を相殺させる信号をオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項180記載の受信機。 - 上記除去手段は、上記減算器の後段に接続されたオフセット除去用減算器と、上記オフセット除去用減算器の出力の平均をとり、当該平均結果を当該DCオフセット量を相殺させる信号としてオフセット除去用減算器に帰還させる回路とを含む
請求項180記載の受信機。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のチャネル選択手段によるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項171記載の受信機。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のチャネル選択手段によるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項174記載の受信機。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。 - 上記変換回路は、無受信信号時において、上記第1および第2のチャネル選択手段によるディジタル信号が下記式から得られるレベルとなるように上記可変利得増幅器に制御信号を出力して、当該可変利得増幅器の利得を校正する
請求項176記載の受信機。
X1=(−γ1β1+β2γ2)/(α1β2−α2β1)
X2=(γ1α2−α1γ2)/(α1β2−α2β1)
ただし、X1は第1のチャネル選択手段の出力信号、X2は第2のチャネル選択手段の出力信号、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は本復調器の回路素子から求められる回路定数である。
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