JPWO2003020554A1

JPWO2003020554A1 - Non-flocked weatherstrip for vehicle and method of manufacturing the same

Info

Publication number: JPWO2003020554A1
Application number: JP2003524834A
Authority: JP
Inventors: 仲次郎吉田; 本多　雅之; 雅之本多; 修康野田
Original assignee: Shin Etsu Polymer Co Ltd
Current assignee: Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority date: 2001-08-28
Filing date: 2002-03-14
Publication date: 2004-12-16
Anticipated expiration: 2022-03-14
Also published as: WO2003020554A1; JP4201266B2

Abstract

本発明はナイロンパイル植毛タイプと同等の摺動性、ゴミ取り性、低ガラス面傷付き性、摩耗耐久性、柔軟性、シール性の性能を備え、しかも成形性に優れた熱可塑性樹脂組成物または熱可塑性エラストマー組成物で形成された自動車等のドア窓ガラスに使用される、植毛のないウェザーストリップを提供する。本発明のウェザーストリップは車両に取り付けられる本体部３と、ドアー窓ガラス７に当接するリップ部４とからなる一体構造を有するが、該リップ部４の窓ガラス面に接触する表面に、架橋粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物または熱可塑性エラストマー組成物からなる層を二色押出成形法で成形してリップ表層部６としたものであり、その表面をレーザ顕微鏡で測定した凹凸形状が、１０点平均粗さ（Ｒｚ）で表示して３００ないし５００μｍの値を有する。リップ表層部６を形成する二色共押出成形においては、リップ表層部６の厚さｔ（ｍｍ）に対する二色共押出ダイのランド長さＬ（ｍｍ）の比Ｌ／ｔが２０ないし２００の範囲にあることが上記の表面粗さを達成するためには好ましい。The present invention is a thermoplastic resin composition having the same sliding property, dust removal property, low glass surface scratching property, abrasion durability, flexibility and sealing performance as the nylon pile flocking type, and excellent moldability. Alternatively, the present invention provides a hairstrip-free weatherstrip used for a door window glass of an automobile or the like formed of a thermoplastic elastomer composition. The weatherstrip of the present invention has an integrated structure including a main body 3 attached to a vehicle and a lip 4 that comes into contact with a door window glass 7. The surface of the lip 4 that contacts the window glass surface has crosslinked particles. Is formed by a two-color extrusion molding method into a lip surface layer portion 6 comprising a thermoplastic resin composition or a thermoplastic elastomer composition containing It has a value of 300 to 500 μm expressed as point average roughness (Rz). In the two-color co-extrusion molding for forming the lip surface part 6, the ratio L / t of the land length L (mm) of the two-color co-extrusion die to the thickness t (mm) of the lip surface part 6 is 20 to 200. It is preferable to be within the range in order to achieve the above surface roughness.

Description

技術分野
本発明は、自動車などの車両のドアーに嵌め込まれて開閉される窓ガラスに当接して用いられるウェザーストリップに関する。特には、外部に面したドアー窓ガラス用の植毛パイルのないウェザーストリップに関する。
背景技術
自動車などの車両のドアーに嵌め込まれている窓ガラスの周辺には、窓ガラスを摺動開閉するときに雨水や塵埃、砂粒などが引き込まれることを防止するために、ウェザーストリップが取り付けられていることが多い。
従来使用されている車両用のウェザーストリップ製品は、図４に断面図の１例を示したように、ステンレスなどの金属材料からなる芯材２を有する本体部３とリップ部４を軟質塩化ビニル樹脂組成物あるいは加硫タイプのＥＰＤＭゴムなどの弾力性高分子材料を用いて押出成形法で一体に形成し、リップ部４の窓ガラスに当接する表面に接着剤を用いてナイロン単繊維などのパイル５を静電植毛した構造を有する。このような構成によって、ウェザーストリップ１は摺動性、ゴミ取り性、耐ガラス面傷つき性、摩耗耐久性、柔軟性などの性能を発揮する。
ウェザーストリップ１のリップ部４は材料の弾性を利用してガラス面に押し付けられ、雨水や砂粒などの異物の侵入を防止している。しかしながら、特にアウター側では、風で飛ばされてくる砂粒などの異物が、窓ガラスとウェザーストリップ１のリップ部４との間に挟まれてとどまることがあり、ガラス面を傷付けることになりやすい。ガラス面を傷付けるのは、異物がリップ部の１箇所にとどまって、ガラス面を繰り返して擦ることに起因しており、ひとたびガラス面とウェザーストリップとの間に挟み込まれた異物も、リップ部４の凹部の空間に沿って順次移動し、リップ部４の外へ排出されるならば、ガラス面を傷付ける程度は軽減されるはずである。
このようなウェザーストリップ１のリップ部４に植毛されるナイロン単繊維などのパイル５は、その単繊維の太さと柔軟性とを適切に選べば、挟み込まれた異物を順次一方向に移動させ、リップ部の１箇所にとどめることなく、リップ部から排除することができるので、多用されている。
しかしながら、ナイロン単繊維などのパイルを植毛するための植毛加工は、製造プロセスがプライマー塗布、乾燥、接着剤塗布、パイル繊維の静電負荷、パイルの植毛、乾燥というような多くの工程を包含して煩雑であることに加えて、ナイロン単繊維の飛散、プライマーおよび接着剤による製品、設備、環境の汚染やリサイクルの困難性などの問題があり、工程の簡素化と製品収得率の向上が望まれている。その対策として、パイルの植毛を必要としない構造のウェザーストリップの開発が望まれている。
ナイロン植毛つきウェザーストリップの代替を目的とする製品が、ゴムまたは樹脂粒子を成形材料に練り込み、リップ部表面に凹凸形状を形成する方法や、融点の異なる２種類の熱可塑性樹脂を予備混練し、押出成形し凹凸形状を表面に形成する方法などで製造され、植毛なしのウェザーストリップが市場に出ている。しかしながら、それらの製品はいずれも凹凸による表面粗さが１００μｍ以下にすぎず、凹凸の形状も必ずしも適切でないので、ドアー外面用ウェザーストリップに要求される性能としてのゴミ取り性、低ガラス面傷付き性、シール性に優れたものとはいえない。したがって、このようなウェザーストリップ製品の使用はこれらの性能が高いことをそれほど必要としないドアー内面用ウェザーストリップの用途にかぎられている。このような事情から、植毛加工を行なわずに摺動抵抗が小さく、パイル植毛品と同等もしくはそれ以上にゴミ取り性、ガラス面傷付き性、シール性に優れた製品の開発が要望されていた。
したがって、本発明の目的は、植毛加工のような複雑煩雑で高コストの工程を必要とせず、しかも、植毛による製品と同等の摺動性、ゴミ取り性、低低ガラス面傷付き性、摩耗耐久性、柔軟性、封止性を有し、かつ成形性に優れた熱可塑性樹脂組成物または熱可塑性エラストマー組成物で形成できる、自動車などの車両に使用される植毛なしのウェザーストリップ、特には植毛のないドアー外面用ウェザーストリップを提供することにある。
発明の開示
本発明のウェザーストリップは、車両に取り付けられる本体部と、ドアー窓ガラスに当接するリップ部からなり、該リップ部の窓ガラスとの当接面に、熱可塑性樹脂組成物または熱可塑性エラストマー組成物を押出成形で被覆して特定の性状を有するリップ表層部を形成したものであり、その表面について、たとえばレーザ顕微鏡で測定したときの、１０点平均粗さ（Ｒｚ）で表示した表面粗さが３００μｍ以上５００μｍ以下の値を有することを特徴とする。前記リップ表層部の凹凸形状の１０点平均粗さ（Ｒｚ）が３００μｍ以上であって、下記の式（１）で示される面積比（Ａ）が０．４以上となるような凹凸形状をもつものであることが好ましい。
Ａ＝Ｓｚ／Ｓｏ ……（１）
この式において、Ｓｚは１０点平均粗さ（Ｒｚ）の山頂線から深さ０．６Ｒｚのレベルにおける仮想平面内の谷部に面した部分の面積、Ｓｏは測定範囲の全面積である。
共焦点レーザ顕微鏡で測定処理した深度画像を３次元立体画像に表したときの前記リップ表層部表面の凹凸形状の配列パターンが、ランダムで、山脈状に連なって配列された山ではない凹凸形状であること、前記リップ表層部のガラス面に対する動摩擦係数が０．３５以下であること、前記本体部が、ステンレスなどの金属または繊維・タルクなどで強化された樹脂の芯材に、熱可塑性樹脂組成物または熱可塑性エラストマー組成物を押出成形で被覆してなるものであること、がさらに好ましい。
本発明による植毛なしの車両用ウェザーストリップの製造方法に関して述べると、前記リップ表層部を形成するための共押出成形において、リップ表層部の厚さをｔ（ｍｍ）、二色押出成形ダイにおけるリップ表層部形成のためのダイランド長をＬ（ｍｍ）とするとき、Ｌ／ｔの値が２０から２００の範囲にあることが必要である。
本発明による植毛のない車両用ウェザーストリップは、ナイロンパイルを植毛することなく、多色押出成形により簡単に凹凸形状が付与でき、植毛品に匹敵する性能が得られるので、製造工程の簡素化と、ナイロン繊維の飛散や接着剤による汚染がなくなり、作業環境がいちじるしく改善される。
発明を実施するための最良の形態
本発明は、ウェザーストリップのリップ部の表面に設けたリップ表層部の表面粗さが特定の範囲内にあり、しかも、凹凸を構成する独立した凸部が多い場合には、ガラス面との間に引き込まれた異物が凸部を取り囲む凹部に沿って徐々に移動し、リップ部の外部に排除されるとの知見にもとづき、その凹凸形状に要求される条件ならびにその条件を実現するための製造方法に関して鋭意研究した結果、完成に至ったものである。
以下、添付図面を参照して、本発明を詳細に説明する。本発明による植毛なしのウェザーストリップの構造は、第１図に概略断面図で示されるように、芯材２を有するウェザーストリップ１の本体部３とリップ部４からなる点は、第４図に示される従来の製品と基本的な差異はない。本発明のウェザーストリップは、従来のナイロンパイル５を植毛することに代えて、ガラス面と接触する特定の性状を有するリップ表層部６を形成したことを特徴とする。このウェザーストリップ１は、第２図に示すように、窓ガラス７、特には車両のドア窓ガラス７の内外両側にリップ部４を沿わせて取り付けられる。
ウェザーストリップ１の芯材２、本体部３、リップ部４の材質は、それぞれ従来用いられてきた材料で差し支えなく、格別の制限はない。
芯材２の材質は、それぞれの車両メーカーのデザイン標準や車両の大きさ，タイプを考慮して選定され、ステンレスなどの金属材料や繊維、タルクなどで強化された合成樹脂組成物の何れでもよい。異なる材質のものを混在させるとリサイクルがより困難になることを考慮して、芯材２に金属材料を用いず、単一種類の樹脂組成物で製品を構成することもできる。
ウェザーストリップ１の本体部３およびリップ部４の材質は、軟質ポリ塩化ビニル樹脂組成物などの熱可塑性樹脂組成物および熱可塑性エラストマー組成物の何れでもよいが、上記芯材２が合成樹脂製である場合はそれとの相溶性のある材質を選定することが、一体リサイクルが可能になる点において、より好ましい。
リップ表層部６を構成する凹凸形状形成材料は、リップ部４と共押出成形が可能な材料であることが必要であり、ガラス面との摺動性のよい材料であることが好ましい。
リップ表層部６の表面の凹凸形状は、リップ部４に引き込まれ水やゴミなどの異物を保持する機能と、窓ガラスの開閉に伴うリップ部４の変形と振動を利用して水やゴミなどの異物を外部に排出する機能を必要とする。
従来のナイロン植毛ウェザーストリップの植毛加工においては、植毛長さが５００μｍから８００μｍのナイロン単繊維が静電気帯電され、リップ部表面に塗布された接着剤層に突き刺さるように静電気引力によって吸引されて植毛される。したがって、植毛されたパイルの実効毛羽長さは３００μｍから６００μｍになっている。しかしながら、植毛されたナイロンパイルがドアー窓ガラスに所定の荷重で圧接されたとき、パイルが押し倒されるので見掛け上のパイル長さはさらに小さくなっている。
植毛タイプのウェザーストリップのシール性やゴミ粒子などの異物の引き込み防止の性能は、この圧接時におけるパイルの実効長さや倒れ具合に依存する。すなわち、植毛タイプのウェザーストリップの性能は、植毛されたままのパイル長さで決まるものではなく、車両に搭載されるセット条件による見掛けの実効毛羽長さにより、ゴミ取り性、窓ガラス傷付き性、シール性などの性能評価が左右される。一般的なセット荷重は、一本のリップの長さ１００ｍｍ当り３００ｇから最大で５００ｇであり、セット荷重による変形量は２５０μｍないし３２０μｍであるが、これはセット前のパイル長さの約３５％ないし５０％に相当する。
したがって、植毛タイプのウェザーストリップと同等の性能を有するウェザーストリップの提供を目的とする本発明において、植毛なしのウェザーストリップのリップ部４に設けられるリップ表層部６の表面の凹凸形状の粗さを、１０点平均粗さ（Ｒｚ）で表示して３００μｍから５００μｍの範囲、好ましくは３００μｍから４００μｍの範囲とすれば、ナイロンパイル植毛品と同等もしくはそれ以上のゴミ取り性、ガラス面傷付き性、シール性の性能を確保できる。
凹凸形状の粗さＲｚが５００μｍを超えると、水切り性能が劣ることになるとともにそれぞれの車両メーカーのもつ外装部品規格で要求される耐摩耗試験の結果、すなわち試験砂（平均粒子径３０ないし２００μｍのけい砂）のうちの、特に不都合であると考えられる、粒子径１８０ないし２００μｍの砂粒子を引き込んではならないとする要求を満足しないことになる。
他方、凹凸形状の粗さＲｚが３００μｍより小さいと、試験砂粒子を引き込んだ状態で繰り返す窓ガラス開閉によるガラス面の傷つき性の評価試験でガラス面に傷が発生し易い、すなわち、引き込まれた試験砂粒子を順次移動させ、リップ部から排除することが難しくなる傾向が強くなる。
植毛のないウェザーストリップのリップ表層部６のガラス面に対する摩擦係数は、窓ガラスの開閉性能を左右する重要な因子の１つである。すなわち、摩擦係数が大きいと窓ガラスの開閉を駆動するウインドゥモーター（図示せず）に大きな起動トルクが要求され、モーターが大きく重くなるという不都合がもたらされる。この場合、ガラス面とリップ表層部の粘着や固着によるみかけの静摩擦係数が増大しないようにすることが重要である。この種の部品の規格においては動摩擦係数が規定されることが多いが、静摩擦係数と動摩擦係数の差の小さいことが好ましい。ナイロンパイル植毛品に匹敵する摺動性を確保するためにはガラス面に対する動摩擦係数が０．３５以下、好ましくは０．３０以下であることが重要である。
リップ表層部表面の凹凸形状については摺動抵抗を小さくするためにはガラス面との接触面積をできるだけ小さくすることが重要である。凹凸形状の突起部分の形状を半球形よりも不定形として突起部とガラス面の接触を点接触にする方が摺動抵抗を小さくすることになり、それに加えてゴミ取り性、ガラス面傷付き性の点でも有利である。
この点に関しては、表面の凹凸形状が以下の条件を満足することが好ましい。すなわち、凹凸形状の粗さ（Ｒｚ）の山頂線からの深さ０．６Ｒｚのレベルにおける仮想平面の、ある測定範囲内の谷部に面する部分の面積（Ｓｚ）と測定範囲の全面積（Ｓｏ）との面積比（Ａ＝Ｓｚ／Ｓｏ）が０．４以上であることが望ましい。
Ａの値が０．４未満であると、粒径が１８０μｍから２００μｍの大きなゴミ、異物の粒子を抱え込む能力が不足し、ガラス面傷付き性とゴミ異物の排除性が劣ることになる。
さらに、凹凸を構成する各山の形状がスプライン状あるいは山脈状であると異物粒子の排出性能が劣るのでランダムに孤立した山状の突起部を有する形状であることが好ましい。
本発明においては、１０点平均粗さ（Ｒｚ）、Ｒｚの山頂線から谷深さ０．６Ｒｚにおける断面の、一定の測定範囲内での断面積（Ｓｚ）、測定範囲の全断面積（Ｓｏ）、Ｒｚの山頂線でカットした場合の山の断面積（Ｓａ）、Ｒｚの山頂線から谷深さ０．６Ｒｚのレベルでカットしたときの山高さの断面積（Ｓｍ）は、たとえば、キーエンス社製ＶＫ８５００型のような共焦点レーザ顕微鏡で測定処理して得られる値を採用すればよい。
ドア窓ガラスの開閉に要する力は、リップ表層部６の凹凸表面がガラス表面と接触する面積と、ガラス面に当接する凹凸表面を構成する素材のガラス面に対する摩擦係数に依存する。そこで、リップ表層部の、ガラス面と接触する凹凸形状は、とがった突起状として接触面積を小さくすることが有利である。この場合、リップ表層部６表面の凹凸形状を形成する成形材料は、押出成形温度や圧力で溶融または変形しない不規則形の粒子を含む組成物であることが好ましい。不規則形の粒子の大きさが３００μｍ以上で、かつ成形材料組成物の母材ポリマーとの溶着性があり、剪断応力によって母材から脱落しないものであることが好ましい。そのような素材としては、熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーの架橋した粒子、熱可塑性樹脂の粒子状粉砕物、または熱硬化性樹脂の粒子などが使用できる。
これらの粒子材料を、バインダーとなるべき熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーとともに混練機を用いて予備混練し、得られた混合物をウェザーストリップ１の本体部３およびリップ部４の成形材料である熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーとともに共押出成形することにより、リップ部４の表面に所要の凹凸形状を有するリップ表層部６を形成する。
ウェザーストリップ１の本体部３およびリップ部４は軟質ポリ塩化ビニル樹脂組成物あるいはポリオレフィン系またはポリスチレン系の熱可塑性エラストマーなどを基材とする熱可塑性エラストマー組成物で形成する。他方、窓ガラス面に当接するリップ表層部６は摺動性のよい熱可塑性エラストマー成形材料組成物で形成するのが好ましいが、形成された表層部６の表面に所望の凹凸形状を付与するためには成形材料組成物に摺動性のよい架橋粒子を配合する。それとともに、特定のダイ・ディメンジョンを有する二色共押出成形用ダイを用いて共押出成形することにより、リップ表層部６に所望の凹凸形状を付与できる。
所望の凹凸形状の形成に必要な二色ないしは多色押出成形用のダイの形状そのものの全体としての構造は、通常の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーを異形押出成形する成形用ダイの構造と基本的に異なるものではない。しかしながら、凹凸形状形成材料が成形温度で溶融しない架橋粒子を多量に含有していることに加えて、母材ポリマー成分が溶融状態にある温度においてもダイ壁面との摺動性があるので、一般的な熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物用の成形ダイのディメンジョン比Ｌ／ｔが５ないし３０であるのに対して、この値が大きいダイを用いることが好ましい。
本発明のウェザーストリップにおけるリップ部表層部６の形成材料の二色押出成形用ダイでは、表層部形成材料が流れる肉厚（ｔ）に対するダイランド長（Ｌ）の比Ｌ／ｔが２０未満となる条件で成形すると、凹凸形状が細かくなりすぎて所望の凹凸形状が得られないため、ウェザーストリップのゴミ取り性、耐摩耗性、低ガラス面傷つき性の効果が十分には得られない。また、Ｌ／ｔの値が２００を超えると、所望粗さの凹凸形状は得られるものの、突起部の先端が押しつぶされて、とがった先端をもつ突起状の凹凸形状とならないためにゴミ取り性、シール性が低下してしまう。すぐれた性能を得るにはダイ・ディメンジョンのＬ／ｔ比を２０ないし２００とする必要があり、好ましくはＬ／ｔを５０ないし１５０とするのがよい。
本発明による植毛なしの車両用ウェザーストリップの製造に用いられる二色押出成形ダイの主要部を、第３図（ａ）および第３図（ｂ）に示す。第３図（ａ）は、二色押出成形ダイの、押出軸に垂直な模式的部分断面図であり、第３図（ｂ）は、二色押出成形ダイの、押出軸を含む断面を表した模式的断面図である。
第３図（ｂ）において、矢印Ｉに沿って右側から左側へウェザーストリップのリップ部が押出成形され、その途中で、矢印ＩＩに沿って上側からリップ表層部を形成するための成形組成物が供給されて、共押出成形される。第３図（ｂ）において、ｔはリップ表層部６の肉厚を示し、Ｌはダイランド長を示す。
実施例および比較例
図示されてはいないが、当然のことながら、二色押出成形には２台の押出機を使用した。本実施例では、ウェザーストリップの本体部およびリップ部を３０ｍｍ径スクリューの第１の単軸押出機で第３図（ｂ）の矢印ＩＩに沿って押出し、二色押出成形用ダイ（ランド長さＬ）の途中でリップ表層部形成材料をリップ部４の表面に厚さｔの表層部６が形成されるよう、２０ｍｍ径スクリューの第２の単軸押出機で表１に示す条件で第３図（ｂ）の矢印Ｉに沿って押出成形を行った。ウェザーストリップの本体部３およびリップ部４の材料としてはオレフィン系熱可塑性エラストマー（信越ポリマー社の商品名：ＴＳＥ−７６５０）を、実施例におけるリップ表層部６の材料としては、３０重量％の架橋粒子を含むオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物（信越ポリマー社の商品名：ＴＳＥ−４６０５Ｘ）を用いた。
ダイ・ディメンジョンにおけるＬ／ｔの値が１２５となるような押出ダイを用いてシミュレーション試験用二色共押出成形品を成形した。このときのリップ表層部について、凹凸形状の外観、摺動性（ガラス面に対する静摩擦係数および動摩擦係数）、ゴミ取り性、耐摩耗性、ガラス面傷付き性、シール性の評価（荷重２００ｇ）を行い、その結果を表２に示した。同表に示す比較例１および２においてはリップ表層部の形成材料を、それぞれ本体部と同じＴＳＥ−７６５０または６０重量％の架橋粒子を含有するオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物（信越ポリマー社の商品名：ＴＳＥ−４６０２Ｘ）とした以外は実施例と同じ成形条件で作成した製品を試験体とした。さらに、参考例として、ナイロンパイル型の従来品のウェザーストリップについての試験結果を同表に示した。
ガラス面傷付き性は、凹凸形状のＲｚ値と関連が強いことか予想されたので、その評価にあたっては上記したＴＳＥ−４６０５ＸまたはＴＳＥ−４６０２Ｘを表層部形成材料とし、２０ｍｍ押出機の回転速度を３０ｒｐｍとした以外は実施例と同じ条件でダイ・ディメンジョン比Ｌ／ｔが１５、１００、１５０および２５０となる４種のダイを用いて表層部の厚さｔが０．４０ｍｍのリップ部を単層リップダイによって押出成形した。このときのリップ表層部について、凹凸形状の外観評価を目視で行いその結果およびＲｚの値を表３に示した。同表において、突起部形状の目視評価結果のＡは良好な形状であったこと、Ｂは山頂部が潰れたやや不良な形状であったことを表している。

表２に示した試験結果は、下記の試験方法によって得られたものである。
（Ａ）摩擦係数の測定は、摩擦試験機（新東科学社、ヘイドン１４−Ｄ−ＡＮＬ型）を用いて行った。
１）製品から切り出した長さ５０ｍｍの試験片を測定に使用した。
２）試験荷重は２００ｇとした。
３）試験スピード（引取り速度）を１００ｍｍ／分として測定した。
（Ｂ）摩耗耐久性の評価は、グラスランチャンネル品のリップの摩耗試験法として提案されている簡易摩耗試験法で行った。
１）製品から切り取った長さ２００ｍｍの試験片を使用した。
２）試験荷重は３０００ｇ／５ｃｍ角の摩擦子に対応する。
３）試験スピードについては、６０ないし６６回／分の範囲で変化させた周期で水平方向に１４０ｍｍの移動距離で摩擦子を往復摺動させた。耐久性は、５００回、１０００回、２０００回、５０００回、１００００回の往復摺動後の凹凸形状の摩耗状態によって下記３段階の基準で評価した。
Ａ：摩耗が認められない。
Ｂ：わずかな摩耗が認められる。
Ｃ：摩耗が明らかに認められる。
（Ｃ）ガラス面傷付き性の評価は、自動車メーカーで採用されている耐摩耗試験方法に従い、上記の摩耗耐久試験を行う際に、粒径２０ないし３０μｍのけい砂粒子と粒径１８５ないし２００μｍのけい砂粒子をリップ表層部と試験面の間に噛み込ませ、１０００回の往復摺動後に傷付き状態を下記３段階の基準で記録した。
Ａ：傷が認められない。
Ｂ：わずかな傷が認められる。
Ｃ：明らかに傷が認められる。
（Ｄ）ゴミ取り性は、摩擦試験機（新東科学社、ヘイドン１４−Ｄ−ＡＮＬ型）を用いて行った測定の結果によって下記３段階の基準で評価した。
１）製品から切り取った長さ５０ｍｍの試験片を使用した。
２）試験荷重を、１００ｇ、２００ｇ、３００ｇの３段階として測定した。
３）試験スピードは１００ｍｍ／分とした。
４）粒径２０ないし３０μｍおよび粒径１８５ないし２００μｍの２種類のけい砂粒子を使用し、リップの１回の運動でけい砂粒子がリップ部に引き込まれる度合いによってゴミ取り性を評価した。
Ａ：砂粒の引き込みが認められない。
Ｂ：わずかながら砂粒の引き込みが認められる。
Ｃ：砂粒の引き込みが明らかに認められる。
（Ｅ）シール性（水切り性）は、摩擦試験機（新東科学社、ヘイドン１４−Ｄ−ＡＮＬ型）を用いる測定の結果によって下記３段階の基準で評価した。
１）製品から切り取った長さ５０ｍｍの試験片を使用した。
２）試験荷重は、１００ｇ、２００ｇ、３００ｇの３段階とした。
３）試験スピードは１００ｍｍ／分とした。
４）０．３ミリリットルの水をガラス面の上に滴下し、リップ部を１回だけ移動させたときのリップ部による水滴の拭き取り状態によって評価した。
Ａ：水滴の拭き取り状態が良好。
Ｂ：わずかな拭き取り残しの水がある。
Ｃ：顕著に拭き取り残しの水がある。
表２および表３から以下の結論が得られる。すなわち、
１）表２からわかるように、リップ表層部の凹凸形状の１０点平均粗さ（Ｒｚ）が３００μｍ未満であると所望の製品性能がほとんど期待されず、他方、Ｒｚが５００μｍを超えると、耐摩耗性やガラス面キズ付性は満足されるものの、ゴミ取り性やシール性が劣るようになる。Ｒｚが３００μｍ以上、５００μｍ以下でないとすべての試験項目について製品に要求される性能を満足しない。
２）表３からわかるように、ダイ・ディメンジョンにおけるＬ／ｔの値と凹凸形状の関係については、架橋粒子の含有率の異なる２種類の表層部形成材料組成物を用いて３００μｍ以上のＲｚ値が得られるＬ／ｔの値は１００ないし１５０であり、Ｌ／ｔの値が２５０では山頂部が潰れて鋭くとがった形状の突起が得られない。
産業上の利用の可能性
本発明は植毛のない車両用ウェザーストリップおよびその製造方法に関するものであって、植毛加工のような複雑煩雑で高コストの工程を必要とせずに植毛タイプのウェザーストリップと同等の性能、たとえば摺動性、ゴミ取り性、低ガラス面傷付き性、摩耗耐久性、柔軟性、シール性をを発揮するウェザーストリップが提供される。しかも、成形性に優れた熱可塑性樹脂組成物または熱可塑性エラストマー組成物を使用して効率よく製造できるので、自動車などに使用される高性能で安価なウェザーストリップ、特には植毛なしの窓ガラス外面用ウェザーストリップが提供されるので、本発明の産業上の有用性は大きい。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明による植毛なしのウェザーストリップの模式的断面図である。
第２図は第１図と同じ本発明によるウェザーストリップをドア窓ガラスに取り付けた状態を示す説明図である。
第３図（ａ）および（ｂ）は本発明による植毛なしのウェザーストリップを製造する場合に使用される二色ダイを示す模式図で、第３図（ａ）は二色押出成形ダイの、押出軸に垂直な模式的部分断面図であり、第３図（ｂ）は二色押出成形ダイの、押出軸を含む面で表した模式的断面図である。
第４図は従来の植毛タイプのウェザーストリップの模式的断面図である。Technical field
The present invention relates to a weatherstrip used in contact with a window glass that is fitted into a door of a vehicle such as an automobile and opened and closed. In particular, it relates to a weatherstrip without a flocking pile for the exterior facing door glazing.
Background art
A weatherstrip is attached around the windowpane fitted to the door of a vehicle such as an automobile to prevent rainwater, dust, sand particles, etc. from being drawn in when the windowpane is slid open and closed. Often.
Conventionally used weatherstrip products for vehicles, as shown in an example of a sectional view in FIG. 4, a main body 3 having a core material 2 made of a metal material such as stainless steel and a lip portion 4 are formed of soft vinyl chloride. It is formed integrally with a resin composition or an elastic polymer material such as a vulcanized type EPDM rubber by an extrusion molding method, and the surface of the lip portion 4 that comes into contact with the window glass is made of an adhesive such as nylon single fiber using an adhesive. It has a structure in which the pile 5 is electrostatically planted. With such a configuration, the weather strip 1 exhibits performance such as slidability, dust removal, glass surface scratch resistance, abrasion durability, and flexibility.
The lip portion 4 of the weather strip 1 is pressed against the glass surface by utilizing the elasticity of the material, thereby preventing foreign matter such as rainwater and sand particles from entering. However, especially on the outer side, foreign matter such as sand particles blown by the wind may be trapped between the window glass and the lip portion 4 of the weatherstrip 1 and may easily damage the glass surface. The reason why the glass surface is damaged is that the foreign material stays at one place of the lip portion and repeatedly rubs the glass surface, and the foreign material once caught between the glass surface and the weather strip is also damaged. If it moves sequentially along the space of the concave portion and is discharged out of the lip portion 4, the extent to which the glass surface is damaged should be reduced.
The pile 5 such as nylon monofilament implanted in the lip portion 4 of the weather strip 1 can move the interposed foreign substances sequentially in one direction by appropriately selecting the thickness and flexibility of the monofilament, It is often used because it can be removed from the lip portion without remaining at one location of the lip portion.
However, the flocking process for transplanting piles such as nylon monofilaments involves many steps in the manufacturing process, such as priming, drying, adhesive application, electrostatic loading of pile fibers, pile flocking, and drying. In addition to the complexity and complexity, there are problems such as scattering of nylon monofilaments, contamination of products, equipment and the environment by primers and adhesives, and difficulty in recycling. It is rare. As a countermeasure, the development of a weather strip having a structure that does not require pile implantation is desired.
A product intended to replace a weatherstrip with nylon flocking is a method in which rubber or resin particles are kneaded into a molding material to form irregularities on the lip surface, or two kinds of thermoplastic resins having different melting points are pre-kneaded. A weatherstrip without a flocking is manufactured on the market by, for example, a method of forming a concavo-convex shape on the surface by extrusion molding. However, all of these products have surface roughness of not more than 100 μm due to unevenness, and the shape of the unevenness is not always appropriate. It cannot be said that it has excellent properties and sealing properties. Therefore, the use of such weatherstrip products is limited to applications for weatherstrips for door interior surfaces that do not require these high performances. Under such circumstances, there has been a demand for the development of a product having a low sliding resistance without performing a flocking process and having excellent dust-removing properties, glass surface scratching properties, and sealing properties equal to or higher than pile flocking products. .
Therefore, an object of the present invention is to eliminate the need for complicated and expensive processes such as flocking, and at the same time, to achieve the same slidability, dust removal, low-low glass surface scratching, and abrasion as those of products by flocking. A durable, flexible, encapsulable, highly moldable thermoplastic resin composition or a thermoplastic elastomer composition, and a flock-free weatherstrip used for vehicles such as automobiles, particularly An object of the present invention is to provide a weatherstrip for a door outer surface without flocking.
Disclosure of the invention
The weatherstrip of the present invention comprises a main body attached to a vehicle, and a lip contacting a door window glass, and a thermoplastic resin composition or a thermoplastic elastomer composition on a contact surface of the lip portion with the window glass. Is coated by extrusion molding to form a lip surface layer portion having a specific property, and the surface has a surface roughness expressed by a 10-point average roughness (Rz) as measured by, for example, a laser microscope. It has a value of 300 μm or more and 500 μm or less. The lip surface layer has a concavo-convex shape in which the 10-point average roughness (Rz) of the concavo-convex shape is 300 μm or more and the area ratio (A) represented by the following formula (1) is 0.4 or more. Preferably, it is
A = Sz / So (1)
In this equation, Sz is the area of the portion facing the valley in the virtual plane at a level of 0.6 Rz depth from the top line of the 10-point average roughness (Rz), and So is the total area of the measurement range.
When the depth image measured and processed by the confocal laser microscope is represented as a three-dimensional stereoscopic image, the arrangement pattern of the irregularities on the surface of the lip surface portion is random, and the irregularities are not mountain peaks arranged in a mountain range. The lip surface layer has a coefficient of kinetic friction with respect to the glass surface of 0.35 or less, and the main body is made of a metal such as stainless steel or a resin core reinforced with fiber, talc, or the like. It is more preferable that the product or the thermoplastic elastomer composition is coated by extrusion molding.
The method of manufacturing a weatherstrip for a vehicle without flocking according to the present invention will be described. In the coextrusion molding for forming the lip surface layer, the thickness of the lip surface layer is t (mm), and the lip of the two-color extrusion die is used. When the length of the die land for forming the surface layer portion is L (mm), the value of L / t needs to be in the range of 20 to 200.
The weatherstrip for a vehicle without flocking according to the present invention can easily impart unevenness by multicolor extrusion molding without flocking a nylon pile, and a performance comparable to a flocking product can be obtained. In addition, the scattering of nylon fibers and contamination by the adhesive are eliminated, and the working environment is remarkably improved.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the present invention, when the surface roughness of the lip surface layer portion provided on the surface of the lip portion of the weather strip is within a specific range, and moreover, there are many independent convex portions forming the unevenness, the gap between the lip surface layer portion and the glass surface is reduced. Based on the knowledge that foreign matter drawn into the ridge gradually moves along the concave portion surrounding the convex portion and is removed to the outside of the lip portion, the conditions required for the concave-convex shape and the manufacturing for realizing the conditions are realized. As a result of intensive research on the method, it was completed.
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. The structure of the weatherstrip without flocking according to the present invention is, as shown in a schematic cross-sectional view in FIG. 1, that a weatherstrip 1 having a core 2 has a main body 3 and a lip 4 in FIG. There is no fundamental difference from the conventional product shown. The weatherstrip of the present invention is characterized in that a lip surface layer portion 6 having a specific property to be in contact with a glass surface is formed instead of planting a conventional nylon pile 5. As shown in FIG. 2, the weatherstrip 1 is attached to a window glass 7, particularly, both inside and outside of a vehicle window glass 7 with lip portions 4 along the same.
The material of the core material 2, the body portion 3, and the lip portion 4 of the weather strip 1 may be any of conventionally used materials, and there is no particular limitation.
The material of the core material 2 is selected in consideration of the design standard of each vehicle manufacturer and the size and type of the vehicle, and may be any of a metal material such as stainless steel, a synthetic resin composition reinforced with fiber, talc, or the like. . Considering that it is more difficult to recycle when different materials are mixed, a product can also be constituted by a single type of resin composition without using a metal material for the core material 2.
The material of the main body portion 3 and the lip portion 4 of the weather strip 1 may be any of a thermoplastic resin composition such as a soft polyvinyl chloride resin composition and a thermoplastic elastomer composition, but the core material 2 is made of a synthetic resin. In some cases, it is more preferable to select a material that is compatible with the material, in that the material can be integrally recycled.
The material for forming the concavo-convex shape that constitutes the lip surface layer portion 6 needs to be a material that can be co-extruded with the lip portion 4, and is preferably a material having good sliding properties with the glass surface.
The uneven shape of the surface of the lip surface layer portion 6 is drawn into the lip portion 4 and retains foreign substances such as water and dust, and uses the deformation and vibration of the lip portion 4 caused by opening and closing of the window glass to remove water and dust. It needs a function to discharge foreign matter from the outside.
In the conventional flocking process of the nylon flocking weather strip, a nylon single fiber having a flocking length of 500 μm to 800 μm is electrostatically charged, and is sucked by electrostatic attraction so as to pierce the adhesive layer applied to the surface of the lip portion, and the flocking is performed. You. Therefore, the effective fluff length of the pile on which the hair is implanted is 300 μm to 600 μm. However, when the planted nylon pile is pressed against the door window glass with a predetermined load, the pile is pushed down, so that the apparent pile length is further reduced.
The sealing performance of the flocking type weather strip and the performance of preventing foreign substances such as dust particles from being drawn in depend on the effective length and the degree of falling of the pile at the time of this pressure contact. In other words, the performance of the flocking type weatherstrip is not determined by the pile length as it is planted, but the apparent effective fluff length according to the setting conditions installed in the vehicle, the dust removal property, the window glass scratch resistance And performance evaluation such as sealability are affected. A typical set load is 300 g to a maximum of 500 g per 100 mm length of one lip, and the amount of deformation due to the set load is 250 μm to 320 μm, which is about 35% of the pile length before setting. It corresponds to 50%.
Therefore, in the present invention for the purpose of providing a weatherstrip having the same performance as a flocking type weatherstrip, the roughness of the surface of the lip surface layer portion 6 provided on the lip portion 4 of the weatherstrip without flocking is reduced. When the average roughness (Rz) is in the range of 300 μm to 500 μm, and preferably in the range of 300 μm to 400 μm, dust removal and glass surface scratching properties equal to or higher than those of nylon pile flocked products can be obtained. Sealing performance can be ensured.
If the roughness Rz of the unevenness exceeds 500 μm, the drainage performance will be inferior, and the results of the abrasion resistance test required by the exterior component standards of each vehicle manufacturer, that is, the test sand (average particle diameter of 30 to 200 μm) Of silica sand), the requirement that sand particles having a particle diameter of 180 to 200 μm, which is considered to be particularly inconvenient, should not be drawn in is not satisfied.
On the other hand, when the roughness Rz of the unevenness is smaller than 300 μm, the glass surface is easily damaged in the evaluation test of the glass surface for damage due to the repeated opening and closing of the window glass with the test sand particles pulled in. The tendency that it becomes difficult to move the test sand particles sequentially and remove them from the lip becomes stronger.
The coefficient of friction of the lip surface layer portion 6 of the weatherstrip without flocking on the glass surface is one of the important factors that influence the opening and closing performance of the window glass. That is, if the coefficient of friction is large, a large starting torque is required for a window motor (not shown) for driving the opening and closing of the window glass, resulting in an inconvenience that the motor becomes large and heavy. In this case, it is important to prevent the apparent static friction coefficient from increasing due to adhesion or sticking between the glass surface and the lip surface layer. Although the dynamic friction coefficient is often specified in the standards for this type of component, it is preferable that the difference between the static friction coefficient and the dynamic friction coefficient is small. It is important that the coefficient of kinetic friction with respect to the glass surface is 0.35 or less, preferably 0.30 or less, in order to secure slidability comparable to a nylon pile flocking product.
Regarding the unevenness of the surface of the lip surface layer, it is important to minimize the contact area with the glass surface in order to reduce the sliding resistance. Making the shape of the protrusions of the irregular shape more irregular than that of the hemisphere and making the contact between the protrusion and the glass surface a point contact will reduce the sliding resistance. It is also advantageous in terms of sex.
In this regard, it is preferable that the surface irregularities satisfy the following conditions. That is, the area (Sz) of the portion (Sz) of the imaginary plane at the level of 0.6 Rz depth from the peak line of the roughness (Rz) of the concavo-convex shape and facing the valley in a certain measurement range and the total area of the measurement range ( It is desirable that the area ratio (A = Sz / So) with respect to So) is 0.4 or more.
If the value of A is less than 0.4, the ability to hold large dust and foreign particles having a particle size of 180 μm to 200 μm is insufficient, and the glass surface is inferiorly scratched and the dust foreign matter rejection is poor.
Furthermore, if the shape of each peak constituting the unevenness is spline-shaped or mountain-shaped, the discharge performance of foreign particles is inferior, so that it is preferable to have a shape having randomly isolated mountain-shaped projections.
In the present invention, the 10-point average roughness (Rz), the cross-sectional area (Sz) within a certain measurement range of the cross section from the peak line of Rz to the valley depth 0.6 Rz, and the total cross-sectional area (So ), The cross-sectional area (Sa) of the peak when cut at the peak line of Rz, and the cross-sectional area (Sm) of the peak height when cut at the level of 0.6Rz from the peak line of Rz are, for example, Keyence A value obtained by performing a measurement process with a confocal laser microscope such as a VK8500 manufactured by Sharp Corporation may be used.
The force required to open and close the door window glass depends on the area where the uneven surface of the lip surface layer portion 6 comes into contact with the glass surface and the coefficient of friction of the material constituting the uneven surface that comes into contact with the glass surface against the glass surface. Therefore, it is advantageous that the uneven shape of the lip surface layer portion that comes into contact with the glass surface is sharp protrusions to reduce the contact area. In this case, it is preferable that the molding material that forms the uneven shape on the surface of the lip surface layer portion 6 is a composition containing irregular particles that do not melt or deform at the extrusion molding temperature or pressure. It is preferable that the irregular particles have a size of 300 μm or more, have a property of welding to the base material polymer of the molding material composition, and do not fall off from the base material due to shear stress. As such a material, crosslinked particles of a thermoplastic resin or a thermoplastic elastomer, pulverized particles of a thermoplastic resin, or particles of a thermosetting resin can be used.
These particle materials are preliminarily kneaded with a thermoplastic resin or a thermoplastic elastomer to be a binder using a kneader, and the resulting mixture is formed into a thermoplastic material, which is a molding material of the main body portion 3 and the lip portion 4 of the weather strip 1. By co-extrusion molding with a resin or a thermoplastic elastomer, a lip surface layer portion 6 having a required uneven shape is formed on the surface of the lip portion 4.
The main body 3 and the lip 4 of the weather strip 1 are formed of a soft polyvinyl chloride resin composition or a thermoplastic elastomer composition based on a polyolefin-based or polystyrene-based thermoplastic elastomer. On the other hand, the lip surface layer portion 6 in contact with the window glass surface is preferably formed of a thermoplastic elastomer molding material composition having good slidability, but in order to impart a desired uneven shape to the surface of the formed surface layer portion 6. For this, a crosslinked particle having good slidability is blended into the molding material composition. At the same time, by co-extrusion using a two-color co-extrusion die having a specific die dimension, a desired uneven shape can be imparted to the lip surface layer portion 6.
The overall structure of the two-color or multicolor extrusion die required for forming the desired uneven shape is basically the same as the structure of a molding die for forming a regular thermoplastic resin or thermoplastic elastomer by profile extrusion. Are not different. However, in addition to the fact that the material for forming the uneven shape contains a large amount of crosslinked particles that do not melt at the molding temperature, and also has a sliding property with the die wall even at a temperature where the base polymer component is in a molten state, While the molding die for a typical thermoplastic resin or thermoplastic elastomer composition has a dimension ratio L / t of 5 to 30, it is preferable to use a die having a large value.
In the two-color extrusion molding die of the forming material of the lip portion surface layer 6 in the weather strip of the present invention, the ratio L / t of the die land length (L) to the thickness (t) through which the surface layer forming material flows is less than 20. If the molding is carried out under the conditions, the uneven shape becomes too fine to obtain the desired uneven shape, so that the effects of dust removal, abrasion resistance, and low glass surface damage of the weather strip cannot be sufficiently obtained. Further, when the value of L / t exceeds 200, the irregularities having the desired roughness can be obtained, but the tips of the projections are not crushed, and the projections do not have the irregularities having the sharp ends. In addition, the sealing property is reduced. In order to obtain excellent performance, the L / t ratio of the die dimension needs to be 20 to 200, and preferably, the L / t is 50 to 150.
FIGS. 3 (a) and 3 (b) show a main part of a two-color extrusion die used for manufacturing a weatherstrip for a vehicle without flocking according to the present invention. FIG. 3A is a schematic partial cross-sectional view of the two-color extrusion die perpendicular to the extrusion axis, and FIG. 3B is a cross-sectional view of the two-color extrusion die including the extrusion axis. FIG.
In FIG. 3 (b), the lip portion of the weatherstrip is extruded from right to left along arrow I, and a molding composition for forming the lip surface layer portion from above along arrow II is provided along the way. Supplied and co-extruded. In FIG. 3 (b), t indicates the thickness of the lip surface layer 6, and L indicates the die land length.
Examples and comparative examples
Although not shown, two extruders were used for two-color extrusion, of course. In this embodiment, the main body portion and the lip portion of the weather strip are extruded by a first single-screw extruder having a 30 mm diameter screw along the arrow II in FIG. 3B, and a two-color extrusion die (land length) is used. In the course of L), the material for forming the lip surface layer is formed on the surface of the lip 4 in the third single screw extruder with a 20 mm diameter screw under the conditions shown in Table 1 so as to form the surface layer 6 having a thickness t. Extrusion was performed along the arrow I in FIG. An olefin-based thermoplastic elastomer (trade name: TSE-7650 of Shin-Etsu Polymer Co., Ltd.) was used as a material for the main body portion 3 and the lip portion 4 of the weather strip, and a 30% by weight crosslinked material was used as a material for the lip surface layer portion 6 in the examples. An olefin-based thermoplastic elastomer composition containing particles (trade name: TSE-4605X of Shin-Etsu Polymer Co., Ltd.) was used.
A two-color co-extruded product for a simulation test was molded using an extrusion die having an L / t value of 125 in the die dimension. Regarding the lip surface layer at this time, the appearance of unevenness, the sliding property (static friction coefficient and dynamic friction coefficient with respect to the glass surface), dust removal property, abrasion resistance, glass surface scratch resistance, and sealing property evaluation (load: 200 g) were evaluated. Table 2 shows the results. In Comparative Examples 1 and 2 shown in the same table, the material for forming the lip surface layer portion was the same as the main body portion, and was an olefin-based thermoplastic elastomer composition containing the same TSE-7650 or 60% by weight of crosslinked particles (a product of Shin-Etsu Polymer Co., Ltd.). A product prepared under the same molding conditions as in the example except that the name was TSE-4602X) was used as a test specimen. Further, as a reference example, the same table shows the test results of a conventional weatherstrip of nylon pile type.
Since it was expected that the glass surface scratching property was strongly related to the Rz value of the concave-convex shape, in the evaluation, TSE-4605X or TSE-4602X described above was used as the surface layer forming material, and the rotation speed of the 20 mm extruder was used. A lip portion having a surface layer thickness t of 0.40 mm was simply formed using four types of dies having die dimension ratios L / t of 15, 100, 150 and 250 under the same conditions as in the example except that the rotation speed was 30 rpm. Extruded with a layer lip die. With respect to the lip surface layer portion at this time, the appearance of the uneven shape was visually evaluated, and the results and Rz values are shown in Table 3. In the table, A of the results of the visual evaluation of the shape of the protrusions indicates that the shape was good, and B indicates that the shape of the peak was crushed and slightly poor.

The test results shown in Table 2 were obtained by the following test methods.
(A) The friction coefficient was measured using a friction tester (Shinto Scientific Co., Ltd., Haydon 14-D-ANL type).
1) A test piece having a length of 50 mm cut out from the product was used for measurement.
2) The test load was 200 g.
3) The test speed (removal speed) was measured at 100 mm / min.
(B) The abrasion durability was evaluated by a simple abrasion test method proposed as a wear test method for a lip of a glass run channel product.
1) A 200 mm long test piece cut from the product was used.
2) The test load corresponds to a 3000 g / 5 cm square friction element.
3) Regarding the test speed, the friction element was reciprocally slid at a moving distance of 140 mm in the horizontal direction at a cycle changed in the range of 60 to 66 times / minute. The durability was evaluated according to the following three criteria based on the abrasion state of the uneven shape after reciprocating sliding of 500 times, 1000 times, 2000 times, 5000 times, and 10,000 times.
A: No wear is observed.
B: Slight wear is observed.
C: Wear is clearly observed.
(C) The evaluation of glass surface scratch resistance was performed according to the abrasion resistance test method adopted by an automobile manufacturer. When the above-mentioned abrasion durability test was performed, silica sand particles having a particle size of 20 to 30 μm and a particle size of 185 to 200 μm were used. Silica sand particles were bitten between the surface of the lip and the test surface, and after 1000 reciprocal slidings, the scratched state was recorded on the basis of the following three stages.
A: No scratch is observed.
B: Slight scratches are observed.
C: Scratch is clearly observed.
(D) The dust removal property was evaluated according to the following three criteria based on the results of measurement performed using a friction tester (Shinto Kagaku Co., Ltd., Haydon 14-D-ANL type).
1) A test piece having a length of 50 mm cut from the product was used.
2) The test load was measured in three stages of 100 g, 200 g, and 300 g.
3) The test speed was 100 mm / min.
4) Two types of silica sand particles having a particle size of 20 to 30 μm and a particle size of 185 to 200 μm were used, and the dust removal property was evaluated by the degree to which the silica sand particles were drawn into the lip portion by one movement of the lip.
A: No retraction of sand particles is observed.
B: Sand particles are slightly drawn in.
C: Retraction of sand grains is clearly observed.
(E) The sealing property (water drainage property) was evaluated based on the results of measurement using a friction tester (Shinto Scientific Co., Ltd., Haydon 14-D-ANL type) based on the following three criteria.
1) A test piece having a length of 50 mm cut from the product was used.
2) The test load was set in three stages of 100 g, 200 g, and 300 g.
3) The test speed was 100 mm / min.
4) 0.3 ml of water was dropped on the glass surface, and the lip was moved only once to evaluate the state of wiping off water droplets by the lip.
A: The wiping state of water droplets is good.
B: There is a little water left behind.
C: There is noticeable water remaining after wiping.
The following conclusions can be obtained from Tables 2 and 3. That is,
1) As can be seen from Table 2, desired product performance is hardly expected if the 10-point average roughness (Rz) of the unevenness of the lip surface layer portion is less than 300 μm. Although the abrasion property and the scratching property on the glass surface are satisfied, the dust-removing property and the sealing property are inferior. Unless Rz is 300 μm or more and 500 μm or less, the performance required for the product is not satisfied for all the test items.
2) As can be seen from Table 3, the relationship between the L / t value in the die dimension and the concavo-convex shape was determined by using two types of surface layer forming material compositions having different contents of crosslinked particles, and an Rz value of 300 μm or more. Is 100 to 150, and when the value of L / t is 250, the peak of the peak is crushed and a sharp pointed projection cannot be obtained.
Industrial potential
The present invention relates to a weatherstrip for a vehicle without flocking and a method of manufacturing the same, and has the same performance as a flocking type weatherstrip without the need for complicated and expensive steps such as flocking, for example, sliding. The present invention provides a weatherstrip exhibiting excellent properties, dust removal properties, low glass surface scratch resistance, abrasion durability, flexibility and sealing properties. Moreover, since it can be efficiently manufactured using a thermoplastic resin composition or a thermoplastic elastomer composition having excellent moldability, a high-performance and inexpensive weatherstrip used for automobiles and the like, particularly the outer surface of a window glass without flocking. Since the present invention provides a weatherstrip, the industrial utility of the present invention is great.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic sectional view of a weatherstrip without flocking according to the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view showing a state in which the same weatherstrip according to the present invention as in FIG. 1 is attached to a door window glass.
FIGS. 3 (a) and (b) are schematic views showing a two-color die used in manufacturing a weatherstrip without flocking according to the present invention, and FIG. FIG. 3B is a schematic partial cross-sectional view perpendicular to the extrusion axis, and FIG. 3B is a schematic cross-sectional view of the two-color extrusion die in a plane including the extrusion axis.
FIG. 4 is a schematic sectional view of a conventional flocking type weather strip.

Claims

A weatherstrip for a vehicle, comprising a body attached to a vehicle and at least one lip abutting on a surface of a door window glass, wherein a surface of the lip which is in contact with a glass surface is coated with a thermoplastic resin. A lip surface layer portion made of a composition or a thermoplastic elastomer composition is formed, and the surface of the surface layer portion has an irregular shape with a 10-point average surface roughness Rz of 300 to 500 μm, for a vehicle without flocking. Weather Strip.

Assuming that the surface of the lip surface layer has a 10-point average surface roughness Rz, the area Sz of the portion facing the valley in the measurement range of the virtual plane at a level 0.6 Rz below the crest line, The weatherstrip for a vehicle according to claim 1, wherein the weatherstrip has a concavo-convex shape having a ratio Sz / So to the total area So of 0.4 or more.

2. The weatherstrip for a vehicle according to claim 1, wherein the distribution of the peak-top protrusions in the uneven shape of the lip surface layer portion is a random arrangement. 3.

The weatherstrip for a vehicle according to claim 1, wherein a dynamic friction coefficient of the surface of the lip surface portion with respect to a glass surface does not exceed 0.35.

The said main-body part has the coating layer / core composite structure which coat | covers the core material which consists of a metal or a reinforced polymer material with the coating layer which consists of a thermoplastic resin composition or a thermoplastic elastomer composition. 2. The weatherstrip for a vehicle according to 1.

A first extruder is supplied with a first molding composition for forming a main body and a lip, and a second extruder is supplied with a second molding composition for forming a lip surface layer to carry out coextrusion. 2. The method for manufacturing a weatherstrip for a vehicle according to claim 1, wherein the two-color extrusion die is formed by a two-color co-extrusion molding method, wherein a ratio L / t of a die land length L and a thickness t of a lip surface layer portion is L / t. A method for manufacturing a weatherstrip for a vehicle, wherein the shape is in the range of 20 to 200.

The method according to claim 6, wherein the ratio L / t is in the range of 50 to 150.