JPWO2003014395A1 - 気管支喘息の検査方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、気管支喘息発作の検査方法に関する。
背景技術
気管支喘息は、多因子性の病気(multifactorial diseases)と考えられている。つまり気管支喘息は多くの異なる遺伝子の発現の相互作用によって起こり、これらの個々の遺伝子の発現は、複数の環境要因によって影響を受ける。このため、気管支喘息を起こす特定の遺伝子を解明することは、非常に困難であった。
現在、気管支喘息は、気道における慢性の炎症性疾患として位置付けられている。そして気管支喘息の病態形成には、気道粘膜や気管支平滑筋におけるアレルギー反応の密接な関与が指摘されている。したがって気管支喘息の診断においては、これらの組織におけるアレルギー反応の状態を把握することが重要な課題である。また気管支喘息の治療においては、アレルギー反応の制御が課題となる。
一方、アレルギー性疾患には、変異や欠損を有する遺伝子の発現や、特定の遺伝子の過剰発現や発現量の減少が関わっていると考えられている。病気に関して遺伝子発現が果たしている役割を解明するためには、遺伝子が発症にどのように関わり、薬剤などの外的な刺激が遺伝子発現をどのように変化させるのかを理解する必要がある。
さて、気管支喘息の患者の多くに、IgE抗体の産生亢進を伴うアトピー素因が見られる。気管支喘息には、多様な原因が考えられているが、アトピー素因が多くの患者において過敏症の原因となっていることは疑いを入れない。喘息発作の気道閉塞の機序には、気管支平滑筋の収縮、あるいは気道粘膜の浮腫や気道内分泌亢進が予想されている。このような気道の変化には、病因アレルゲンへの曝露による気道でのI型アレルギー反応が重要な役割を果たしている。
近年、IL−4及びIL−13が気管支喘息の発症に重要な役割を持っていることが示唆されている。したがって、たとえば気道上皮細胞や気管支平滑筋において、IL−4やIL−13によって発現レベルが変化する遺伝子は、気管支喘息に関連していると考えられる。しかし、このような考えかたに基づいて、IL−4やIL−13によって特異的に発現レベルが変化する遺伝子の単離についての報告は無い。
さて、現在アレルギー性疾患の診断においては、一般に、問診、家族歴、そして本人の既往症の確認が重要な要素となっている。またアレルギーをより客観的な情報に基づいて診断するために、血液を試料とする試験方法や、アレルゲンに対する患者の免疫学的な応答を観察する方法も実施されている。前者の例として、アレルゲン特異的IgE測定、白血球ヒスタミン遊離試験、あるいはリンパ球幼若化試験等が挙げられる。アレルゲン特異的IgEの存在は、そのアレルゲンに対するアレルギー反応の証明である。しかし患者によっては、必ずしもアレルゲン特異的なIgEを検出できるとは限らない場合もある。また、その測定原理上、診断に必要なアレルゲンの全てに対して、試験を実施しなければならない。白血球ヒスタミン遊離試験やリンパ球幼若化試験は、免疫システムのアレルゲンに対する反応をin vitroで観察する方法である。これらの方法は、操作が煩雑である。
一方、患者を実際にアレルゲンに接触させたときに観察される免疫応答をアレルギーの診断に役立てる方法(後者)も公知である。プリック・テスト、スクラッチ・テスト、パッチ・テスト、皮内反応、あるいは誘発試験等が、この種の試験に含まれる。これらの試験では、患者のアレルギー反応を直接診断することができる反面、実際に被検者をアレルゲンに曝露する侵襲性の高い検査であると言うことができる。
この他、アレルゲンに関わらず、アレルギー反応の関与を証明するための試験方法も試みられている。たとえば、血清IgE値が高値である場合、その患者にはアレルギー反応が起きていると推定することができる。血清IgE値は、アレルゲン特異IgEの総量に相当する情報である。アレルゲンの種類に関わらずIgEの総量を決定することは容易であるが、非アトピー型気管支炎等の疾患を持つ患者では、IgEが低値となる場合がある。
したがって、患者に対する危険が少なく、しかも診断に必要な情報を容易に得ることができる、アレルギー性疾患のマーカーが提供されれば有用である。
特に、アレルギー反応に起因する気管支喘息の発作は、患者の呼吸を著しく阻害し、重篤な場合には呼吸不全による死をも招きかねない。したがって気管支喘息の発作を生じた患者については、速やかにその原因を特定し、適切な治療を施す必要がある。しかし、気管支喘息の発作との関連が明らかにされた遺伝子の報告は無い。
発作の有無に関わらず、アレルギー性疾患の患者に関連する遺伝子の単離を試みた報告は多い。このようなアプローチによって単離することができる遺伝子は、アレルギー素因に関連する遺伝子と言うことができる。これに対して、発作に関連する遺伝子には、発作の診断や、臨床的に治療の緊急性の高い発作の治療のための指標としての有用性を期待することができる。
発明の開示
本発明は、特に気管支喘息の発作の検査を可能とする指標の提供を課題とする。さらに、本発明は該指標に基づく、気管支喘息の発作の検査方法の提供を課題とする。
IL−4とIL−13がアレルギー反応に深く関与していることは、いくつかの報告により示唆されている。たとえばIL−4(Yssel,H and Groux,H:Int.Arch.Allergy Immunol.,121;10−18,2000)や、STAT6(Akimoto,T.et al.:J.Exp.Med.,187,1537−1542,1998)をノックアウトしたマウスでは、気道過敏性が消失する。モデルマウスにおいては、IL−13がIgE産生やTh2型に関係なく喘息様病態の形成に関与している(Wills−Karp,M.et al.:Science,282,2258−2261,1998;Grunig,G.et al.:Science,282,2261−2263,1998;Zhu,Z.et al.:J.Clin.Invest.,103,779−788,1999)。
またヒト気道上皮細胞、気管支平滑筋に、IL−4受容体及びIL−13受容体が高発現している(Heinzmann,A.et al.:Hum.Mol.Genet.,9:549−559,2000)。このことから、これらの組織はIL−4及びIL−13の標的細胞と思われる。一方、IL−4受容体α及びIL−13に存在するSNPが、アレルギー疾患の遺伝的要因の1つであることが示された(Mitsuyasu,H.,et al.:Nature Genet.,19,119−120,1998;Mitsuyasu,H.,et al.:J.Immunol.,162:1227−1231,1999;Kruse,S.,et al.:Immnol.,96,365−371,1999;Heinzmann,A.et al.:Hum.Mol.Genet.,9:549−559,2000)。更に、可溶型IL−4受容体αによりIL−4あるいはIL−13の作用を阻害することが気管支喘息の治療として有効であることも示された(Borish,L.C.et al.:Am.J.Respir.Crit.Care Med.,160:912−922,1999)。
以上のように、IL−4とIL−13には、特に呼吸器症状を中心とするアレルギー反応との深い関係が示唆されている。つまりIL−4及びIL−13によるシグナル伝達経路を構成する遺伝子は、アレルギー反応に深い関連性を有する遺伝子と言える。
本発明者らは、このような考えかたに基づいて、ヒト気管支上皮細胞をIL−4及びIL−13で処理したときに、発現レベルに変化を示す遺伝子を探索すれば、アレルギー反応に関連する遺伝子を単離することができるのではないかと考えた。同様のアプローチにより、IL−4やIL−13の処理によって発現レベルが変化する遺伝子の単離を試みた報告もある(Wang et al.,Immunology 2000,Seattle,May 12−16,2000)。しかし公知の探索方法においては、解析に用いた細胞のロット数が少ない上、発現レベルの変化の幅が明らかでないので、IL−4やIL−13の刺激に対する特異性が期待できない。
そこで本発明者らは、IL−4やIL−13の刺激に対してより特異的に応答する遺伝子を単離するために、解析の対象とする細胞のロット数を増やし、更に発現レベルの変動が2倍以上に及ぶものを選択した。次にこうして選択された遺伝子の、IL−4やIL−13で刺激した気道上皮細胞における発現レベルが有意に上昇することを確認した。
次に、選択された遺伝子の気管支喘息との関連性を確認するために、様々な状態にある気管支喘息患者の血清中における各遺伝子のレベルを測定した。その結果、特定の遺伝子が、発作を起こした気管支喘息患者の血清において、有意に高い値を示すことを見出した。以上のような知見に基づいて、本発明者らは、気管支喘息の発作に対して密接な関連を有するSCCA1およびSCCA2の遺伝子の存在を明らかにした。
以上の知見に基づいて本発明者らは、これらの遺伝子、並びにこれらの遺伝子によってコードされる蛋白質を指標とすることによって、気管支喘息の発作の検査が可能となることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の検査方法、並びにそのための試薬に関する。
〔1〕次の工程を含む、気管支喘息発作の検査方法であって、指標遺伝子がSCCA1および/またはSCCA2である方法。
a)被検者の生体試料における、指標遺伝子の発現レベルを測定する工程
b)気管支喘息ではない生体の生体試料における指標遺伝子の発現レベルと比較する工程
〔2〕生体試料が血液である〔1〕に記載の検査方法。
〔3〕遺伝子の発現レベルを、cDNAのPCRによって測定する〔1〕に記載の検査方法。
〔4〕遺伝子の発現レベルを、前記遺伝子によってコードされる蛋白質の検出によって測定する〔1〕に記載の検査方法。
〔5〕SCCA1および/またはSCCA2の遺伝子の塩基配列を含むポリヌクレオチド、またはその相補鎖に相補的な塩基配列を有する少なくとも15塩基の長さを有するオリゴヌクレオチドからなる、気管支喘息発作の検査用試薬。
〔6〕SCCA1および/またはSCCA2の蛋白質のアミノ酸配列を含むペプチドを認識する抗体からなる、気管支喘息発作の検査用試薬。
なおSCCA1およびSCCA2の遺伝子は、いずれもその存在が明らかにされている遺伝子である。SCCA1およびSCCA2は、いずれも扁平上皮ガン抗原をコードする遺伝子として報告された、OVA familyに属する45KDの遺伝子である。exonでの塩基配列では98%のホモロジーを持ち、アミノ酸レベルでは92%のホモロジーを持つ。両者の塩基配列の相違はPCR等で識別することができる。ゲノムにおいては、いずれの遺伝子も18q21.3にマッピングされる(Schneider SS et al,Proc.Nalt.Acad Sci.USA,92,3147−3151,1995.)。SCCA1およびSCCA2には、これまでに以下のような有用性が示されている。
SCCA1;squamous cell carcinoma antigen 1(cystein protease inhibitor):
扁平上皮がんの診断マーカーとして使用(DE4139418−A)。
SCCA2;squamous cell carcinoma antigen 2(serin protease inhibitor):
診断マーカーの他、細胞増殖やアポトーシスの調節、あるいはアゴニストのガンや乾癬の治療への応用(WO9714425−A1)。
更に、いずれの遺伝子もIL−4やIL−13に応答して気道上皮細胞で発現が増強することも明らかにされている(Wang et al.,Immunology 2000,Seattle,May 12−16,2000)。しかし、これらの遺伝子が気管支喘息の発作にともなって、血中濃度が有意に高まることは知られていない。
本発明において、気管支喘息(bronchial asthma)の発作とは、気道におけるアレルギー反応によって気道狭窄を起こしている状態を言う。より具体的には、気管支喘息の発作は、気道平滑筋の収縮や、気管支や細気管支気腔の粘液によってもたらされる。気道におけるこれらの変化は、ヒスタミン、ロイコトリエン、あるいはプロスタグランジン等の平滑筋収縮作用や血管刺激作用によって引き起こされると考えられている。
本発明の気管支喘息の発作の検査方法は、被検者の生体試料におけるSCCA1および/またはSCCA2の遺伝子の発現レベルを測定し、気管支喘息ではない生体の測定値と比較する工程を含む。両者の比較の結果、気管支喘息ではない生体よりも発現が亢進している場合には、被検者が気管支喘息の発作を起こした状態にあると判定される。本発明において、気管支喘息ではない生体とは健常者のほか、健常とは言えないが明らかに気管支喘息を有さないと診断された生体が含まれる。
本発明において、気管支喘息の発作の指標とすることができるSCCA1およびSCCA2遺伝子をまとめて指標遺伝子と言う。本発明において、SCCA1およびSCCA2は、ヒトのみならず、他種におけるホモログを含む。したがって、ヒト以外の種における指標遺伝子とは、特に断らないときには、その種に固有のSCCA1およびSCCA2遺伝子のホモログ、あるいはその個体に形質転換されている外来性のSCCA1遺伝子またはSCCA2遺伝子のいずれかを言う。
本発明における指標蛋白質は、気管支喘息の発作を起こしている患者の血液中において、測定値の有意な上昇を示した。従って、指標遺伝子の発現レベルを指標として、気管支喘息の発作の検査を行うことができる。
本発明において、指標遺伝子の発現レベルとは、これらの遺伝子のmRNAへの転写、並びに蛋白質への翻訳を含む。したがって本発明による気管支喘息の発作の検査方法は、前記遺伝子に対応するmRNAの発現強度、あるいは前記遺伝子によってコードされる蛋白質の発現レベルの比較に基づいて行われる。
発現レベルの比較のためには、通常、たとえば健常者における前記指標遺伝子の発現レベルに基づいて、標準値が設定される。この標準値をもとに、たとえば±2S.D.の範囲が許容範囲とされる。指標遺伝子の測定値に基づいて、標準値や許容範囲を設定する手法は公知である。被検者における指標遺伝子の発現レベルが許容範囲よりも高ければ、その被検者は気管支喘息の発作を起こしていると予想される。また許容範囲内、あるいは許容範囲を越える場合には、気管支喘息の発作を起こした可能性は低いと予想される。
本発明における気管支喘息の発作の検査における指標遺伝子の発現レベルの測定は、公知の遺伝子解析方法にしたがって実施することができる。具体的には、たとえばこの遺伝子にハイブリダイズする核酸をプローブとしたハイブリダイゼーション技術、または本発明の遺伝子にハイブリダイズするDNAをプライマーとした遺伝子増幅技術等を利用することができる。
本発明の検査に用いられるプローブまたはプライマーは、前記指標遺伝子の塩基配列に基づいて設定することができる。前記指標遺伝子の塩基配列は公知である。各指標遺伝子の塩基配列のGenBank登録番号を実施例に示した。
なお一般に高等動物の遺伝子は、高い頻度で多型を伴う。また、スプライシングの過程で相互に異なるアミノ酸配列からなるアイソフォームを生じる分子も多く存在する。多型やアイソフォームによって塩基配列に変異を含む遺伝子であっても、前記指標遺伝子と同様の活性を持ち、アレルギーに関与する遺伝子は、いずれも本発明の指標遺伝子に含まれる。
プライマーあるいはプローブには、前記指標遺伝子の塩基配列からなるポリヌクレオチド、またはその相補鎖に相補的な少なくとも15ヌクレオチドを含むポリヌクレオチドを利用することができる。ここで「相補鎖」とは、A:T(RNAの場合はU)、G:Cの塩基対からなる2本鎖DNAの一方の鎖に対する他方の鎖を指す。また、「相補的」とは、少なくとも15個の連続したヌクレオチド領域で完全に相補配列である場合に限られず、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは90%、さらに好ましくは95%以上の塩基配列上の相同性を有すればよい。塩基配列の相同性は、BLAST等のアルゴリズムにより決定することができる。
このようなポリヌクレオチドは、指標遺伝子を検出するためのプローブとして、また指標遺伝子を増幅するためのプライマーとして利用することができる。プライマーとして用いる場合には、通常、15bp〜100bp、好ましくは15bp〜35bpの鎖長を有する。また、プローブとして用いる場合には、指標遺伝子(またはその相補鎖)の少なくとも一部若しくは全部の配列を有し、少なくとも15bpの鎖長のDNAが用いられる。プライマーとして用いる場合、3’側の領域は相補的である必要があるが、5’側には制限酵素認識配列やタグなどを付加することができる。
なお、本発明における「ポリヌクレオチド」は、DNAあるいはRNAであることができる。これらポリヌクレオチドは、合成されたものでも天然のものでもよい。また、ハイブリダイゼーションに用いるプローブDNAは、通常、標識したものが用いられる。標識方法としては、例えば次のような方法を示すことができる。なお用語オリゴヌクレオチドは、ポリヌクレオチドのうち、重合度が比較的低いものを意味している。オリゴヌクレオチドは、ポリヌクレオチドに含まれる。
・DNAポリメラーゼIを用いるニックトランスレーションによる標識
・ポリヌクレオチドキナーゼを用いる末端標識
・クレノーフラグメントによるフィルイン末端標識(Berger SL,Kimmel AR.(1987)Guide to Molecular Cloning Techniques,Method in Enzymology,Academic Press;Hames BD,Higgins SJ(1985)Genes Probes:A Practical Approach.IRL Press;Sambrook J,Fritsch EF,Maniatis T.(1989)Molecular Cloning:a Laboratory Manual,2nd Edn.Cold Spring Harbor Laboratory Press)
・RNAポリメラーゼを用いる転写による標識(Melton DA,Krieg,PA,Rebagkiati MR,Maniatis T,Zinn K,Green MR.(1984)Nucleic Acid Res.,12,7035−7056)
・放射性同位体を用いない修飾ヌクレオチドをDNAに取り込ませる方法(Kricka LJ.(1992)Nonisotopic DNA Probing Techniques.Academic Press)
ハイブリダイゼーション技術を利用した気管支喘息の発作の検査は、例えば、ノーザンハイブリダイゼーション法、ドットブロット法、DNAマイクロアレイを用いた方法などを使用して行うことができる。さらには、RT−PCR法等の遺伝子増幅技術を利用することができる。RT−PCR法においては、遺伝子の増幅過程においてPCR増幅モニター法を用いることにより、本発明の遺伝子の発現について、より定量的な解析を行うことが可能である。
PCR遺伝子増幅モニター法においては、両端を互いの蛍光を打ち消し合う異なった蛍光色素で標識したプローブを用い、検出対象(DNAもしくはRNAの逆転写産物)にハイブリダイズさせる。PCR反応が進んでTaqポリメラーゼの5’−3’エクソヌクレアーゼ(exonuclease)活性により同プローブが分解されると二つの蛍光色素が離れ、蛍光が検出されるようになる。この蛍光の検出をリアルタイムに行う。検出対象についてコピー数の明らかな標準試料について同時に測定することにより、PCR増幅の直線性のあるサイクル数で目的試料中の検出対象のコピー数を決定する(Holland,P.M.et al.,1991,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:7276−7280;Livak,K.J.et al.,1995,PCR Methods and Applications 4(6):357−362;Heid,C.A.et al.,Genome Research 6:986−994;Gibson,E.M.U.et al.,1996,Genome Research 6:995−1001)。PCR増幅モニター法においては、例えば、ABI PRISM7700(PEバイオシステムズ社)を用いることができる。
また本発明の気管支喘息の発作の検査方法は、前記指標遺伝子によりコードされる蛋白質を検出することにより行うこともできる。以下、本明細書において、前記指標遺伝子によりコードされる蛋白質を指標蛋白質と記載する。このような検査方法としては、例えば、これら指標蛋白質に結合する抗体を利用したウェスタンブロッティング法、免疫沈降法、ELISA法などを利用することができる。
この検出に用いる前記指標蛋白質に結合する抗体は、当業者に周知の技法を用いて得ることができる。本発明に用いる抗体は、ポリクローナル抗体、あるいはモノクローナル抗体(Milstein C,et al.,1983,Nature 305(5934):537−40)であることができる。例えば、指標蛋白質に対するポリクローナル抗体は、抗原を感作した哺乳動物の血液を取り出し、この血液から公知の方法により血清を分離する。ポリクローナル抗体としては、ポリクローナル抗体を含む血清を使用することができる。あるいは必要に応じてこの血清からポリクローナル抗体を含む画分をさらに単離することもできる。また、モノクローナル抗体を得るには、上記抗原を感作した哺乳動物から免疫細胞を取り出して骨髄腫細胞などと細胞融合させる。こうして得られたハイブリドーマをクローニングして、その培養物から抗体を回収しモノクローナル抗体とすることができる。
指標蛋白質の検出には、これらの抗体を適宜標識して用いればよい。また、この抗体を標識せずに、該抗体に特異的に結合する物質、例えば、プロテインAやプロテインGを標識して間接的に検出することもできる。具体的な検出方法としては、例えば、ELISA法を挙げることができる。
抗原に用いる蛋白質もしくはその部分ペプチドは、例えば該遺伝子もしくはその一部を発現ベクターに組込み、これを適当な宿主細胞に導入して、形質転換体を作成し、該形質転換体を培養して組み換え蛋白質を発現させ、発現させた組み換え蛋白質を培養体または培養上清から精製することにより得ることができる。あるいは、これらの遺伝子によってコードされるアミノ酸配列、あるいは全長cDNAによってコードされるアミノ酸配列の部分アミノ酸配列からなるオリゴペプチドを化学的に合成し、免疫原として用いることもできる。
本発明に基づく気管支喘息の発作の検査方法において、発現レベルや活性を測定する対象となる指標遺伝子は、SCCA1および/またはSCCA2である。SCCA1とSCCA2とは、良く似た構造を持っていて、免疫学的には両者を識別することは難しい。たとえば、SCCA蛋白質を免疫学的に測定するためのキットが市販されているが、このキットを用いて得られるSCCAの測定値は、SCCA1とSCCA2の合計となる。つまり現在のところ、市販のキットでは、これらを区別して測定することはできない。
しかし、本発明における指標遺伝子は、いずれも、気管支喘息の発作に伴って発現レベルが上昇することが明らかにされた。したがって、これらの指標遺伝子の発現レベルを、総合的に測定することによっても、気管支喘息の発作を検査することができる。
なお両者を識別可能なモノクローナル抗体も報告されているので、免疫学的な手法によって両者を特異的に測定することも可能である(Clin Chim Acta 2000 295 107−127)。
更に本発明においては、指標遺伝子の発現レベルのみならず、生体試料における指標蛋白質の活性を指標として、気管支喘息の発作を検査することもできる。指標蛋白質の活性とは、各蛋白質が備える生物学的な活性を言う。前記指標蛋白質の活性の検出は、公知の方法に基づいて行うことができる。SCCA1やSCCA2の活性の測定方法は公知である。
まずSCCA1の場合、cathepsin−K、L、またはSのcystein protease inhibiter活性としてその活性を測定することができる(Biochemistry 1998 37 5258−5266)。一方、SCCA2は、cathepsin−Gやchymaseのserine protease inhibiter活性を有する。したがって、SCCA2の活性を、inhibitor活性として測定することができる(J.B.C.1997 272 1849−1855)。具体的には、各種proteaseの基質と共にSCCA1、あるいはSCCA2を加えて、酵素活性の抑制を指標として、これらの指標蛋白質の活性を知ることができる。
本発明の検査方法においては、通常、被検者から採取された生体試料を試料とする。生体試料としては、血液試料が望ましい。血液試料とは、全血、あるいは全血から得られた血漿や血清を用いることができる。また本発明における生体試料としては、血液のほか、喀痰、鼻粘膜分泌物、気管支肺胞洗浄液、肺擦か細胞などを用いることもできる。これらの生体試料の採取方法は公知である。
生体試料が気道上皮細胞等の細胞である場合には、ライセートを調製すれば、前記蛋白質の免疫学的な測定のための試料とすることができる。あるいはこのライセートからmRNAを抽出すれば、前記遺伝子に対応するmRNAの測定のための試料とすることができる。生体試料のライセートやmRNAの抽出には、市販のキットを利用すると便利である。あるいは、血液、鼻粘膜分泌物、並びに気管支肺胞洗浄液のような液状の生体試料においては、必要に応じて緩衝液等で希釈して蛋白質や遺伝子の測定のための試料とすることができる。
細胞における指標遺伝子の発現レベルの測定値は、公知の方法によって補正することができる。補正により、細胞における遺伝子の発現レベルの変化を比較することができる。測定値の補正は、気道上皮細胞に発現し、かつ細胞の状態に関わらず発現レベルが大きく変動しない遺伝子(ハウスキーピング遺伝子)の発現レベルの測定値に基づいて、本発明において指標とすべき遺伝子の発現レベルの測定値を補正することによって行われる。
更に本発明は、本発明の検査方法のための試薬を提供する。すなわち本発明は、指標遺伝子の塩基配列を含むポリヌクレオチド、またはその相補鎖に相補的な塩基配列を有する少なくとも15塩基の長さを有するオリゴヌクレオチドからなる、気管支喘息発作の検査用試薬に関する。あるいは本発明は、指標蛋白質のアミノ酸配列を含むペプチドを認識する抗体からなる、気管支喘息発作の検査用試薬に関する。本発明の試薬を構成するオリゴヌクレオチドや抗体は、アッセイフォーマットに応じて適当な標識を結合することができる。あるいは本発明の試薬を構成するオリゴヌクレオチドや抗体は、アッセイフォーマットに応じて適当な支持体に固定化しておくこともできる。また本発明の試薬は、前記オリゴヌクレオチドまたは前記抗体の他に、検査や保存に必要な付加的な要素と組み合せて検査用キットとすることもできる。キットを構成することができる付加的な要素を、以下に示す。これらの要素は、必要に応じて予め混合しておくこともできる。また、必要に応じて、保存剤や防腐剤を各要素に加えることができる。
試薬や生体試料を希釈するための緩衝液
陽性対照
陰性対照
標識を測定するための基質
反応容器
アッセイプロトコルを記載した指示書
本発明における気管支喘息の発作の検査とは、たとえば以下のような検査が含まれる。気管支喘息の症状を示しながら、一般的な検査ではアレルギー性疾患と判定できない患者であっても、本発明に基づく検査を行えばアレルギー反応に起因する気管支喘息の発作を起こした状態であることが容易に判定できる。
より具体的には、喘息発作を示す患者における指標遺伝子の発現の上昇は、その症状の原因がアレルギー性疾患である可能性が高いことを示している。気管支喘息の発作には、アレルギー反応が原因となっているものと、そうでないものがある。両者の治療方法はまったく異なるので、いずれの原因によって気管支喘息の症状がもたらされているのかを診断することは、治療上、たいへん重要な工程である。本発明の検査方法は、気管支喘息の原因の特定において、きわめて重要な情報を提供することができる。
あるいは、本発明によって気管支喘息の発作が改善に向かっているのかどうかを判断するための検査が可能となる。本発明の指標蛋白質は、気管支喘息の発作を起こしている患者の血液中において、測定値の有意な上昇を示した。加えて、本発明の指標遺伝子は、IL−4あるいはIL−13で刺激された気道上皮細胞において発現が増加する遺伝子である。気道上皮組織は気管支喘息において、顕著な病変を示す組織である。したがって、アレルギー反応を強力に誘導するサイトカインであるIL−4あるいはIL−13で刺激された気道上皮細胞において発現が変動する遺伝子の発現産物であって、血中において測定値が変動する蛋白質は、治療効果の判定に有用である。より具体的には、気管支喘息の発作と診断された患者における指標蛋白質の測定値の上昇は、発作が増悪している可能性が高いことを示している。
本発明における検査には、検査の後の比較的短い間に、気管支喘息の発作を起こす可能性の予測や、あるいは呼吸障害が軽快した後に、その呼吸障害の原因が気管支喘息によるものであったのかどうかを知るための検査も含まれる。発作の予測は、被検者の安全を確保する上で重要である。また、過去に被検者が経験した呼吸障害の原因を知ることも、患者の治療方針を決定する上で重要な情報となる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
[実施例1]DNAマイクロアレイを使った候補遺伝子の選択
1.正常ヒト気管支上皮細胞の培養とIL−4あるいはIL−13刺激
Clonetics社より販売している正常ヒト気管支上皮細胞を3ロット購入した(8F1756,8F1548,8F1805)。1バイヤル中に入っている5x105細胞を未刺激、IL−4刺激、IL−13刺激用に3等分し(1.67x105/75cm2 flask)、SABM培地(Clonetics社)にて培地交換しながら約8−10日間培養した。その際に培地にBPE(ウシ脳下垂体抽出液)、Hydrocortisone,hEGF,Epinephrine,Transferrin,Insulin,Retinoic Acid,BSA−FAF,Triiodothyronine,GA−1000(Gentamicin/Amphotericin−B)を添付のプロトコールに従い添加した。
細胞はサイトカイン刺激前に、PBSで洗浄後、添加因子を除いたSABMに交換した。そこにIL−4(10ng/ml),IL−13(50ng/ml)を添加し(両者ともPeprotech社製)、24時間培養した。経時変化(0,6,12,24,48時間)を観察する場合も同様に行った。
2.正常ヒト気管支上皮細胞の他のサイトカイン刺激
ロット8F1548の細胞を用い、1と同様に培養した。IL−4やIL−13に代えて、50ng/mlのTNFα、IL−1β、IL−5、IL−6、およびIL−9(すべてPeprotech社製)を加え、24時間培養した。
3.GeneChip用RNAの調製
上記のように処理した気道上皮細胞をIsogen(日本ジーン;和光純薬)に溶解し、この溶液から、Isogenに添付されているプロトコルに従ってRNAを分離した。クロロホルムを加え、攪拌遠心して水層を回収した。次にイソプロパノールを加え、攪拌遠心して沈殿の全RNAを回収した。
4.GeneChip用のcDNA合成
lot 8F1756の細胞より調製した全RNA 5μgから、T7−(dT)24(Amersham Pharmacia社)をプライマーとして、Affymetrix社のExpression Analysis Technical Manualの方法に従いSuperscript II Reverse Transcriptase(Life Technologies社)を用いて逆転写し1本鎖cDNAを作製した。T7−(dT)24プライマーは、以下のようにT7プロモーターの塩基配列にd(T)24を付加した塩基配列からなる。
次に、Expression Analysis Technical Manualに従い、DNA Ligase,DNA polymerase I及びRNase Hを加え、2本鎖cDNAを合成した。cDNAをフェノール・クロロホルム抽出後、Phase Lock Gelsに通し、エタノール沈澱し精製した。
さらに、BioArray High Yield RNA Transcription Labeling Kitを用い、ビオチンラベルしたcRNAを合成した。RNeasy Spin column(QIAGEN)を用いてcRNAを精製し、熱処理により断片化した。
そのうち12.5μgのcRNAをExpression Analysis Technical Manualに従いHybridization Cocktailに加えた。これをアレイに入れ、45℃16時間ハイブリダイゼーションした。
アレイを洗浄した後、Streptavidin Phycoerythrinを加え染色した。洗浄後、normalヤギIgGとビオチン化ヤギIgGの抗体混合液をアレイに加えた。さらに、蛍光強度を増強する目的で、再度Streptavidin Phycoerythrinを加え染色した。洗浄後、スキャナーにセットし、GeneChip Softwareにて解析した。
5.GeneChip解析
GeneChip解析ソフトであるSuiteを用いてデータ解析を行った。Absolute analysisで、Average Intensity(1)とBackground Average(2)を調べ、(1)から(2)を引いた、未刺激、IL−4刺激、またはIL−13刺激の3つの平均を補正値(Scale Factor)としてComparison Analysisを行った。
まず、Absolute Analysisを行い1個のチップデータの解析をした。プローブセットのパーフェクトマッチとミスマッチの蛍光強度を比較して、positiveとnegativeを決定した。Pos Fraction,Log Avg,Pos/Negの値から判定されるAbsolute CallであるP(present)、A(absent)、およびM(marginal)の3区分の判定をした。
Pos Fraction;Positiveなペアの割合。
Log Avg;パーフェクトマッチとミスマッチのプローブセルの蛍光強度比の対数の平均
Pos/Neg;Positiveペア数とNegativeペア数の比
また、それぞれの遺伝子において、パーフェクトマッチとミスマッチのプローブセルの蛍光強度の差の平均値であるAverage Difference(Avg Diff)も計算した。
次に2つのデータを比較解析(Comparison Analysis)した。未刺激とIL−4刺激あるいは未刺激とIL−13刺激で比較し、発現レベルの差を以下のようにランキングした。Inc/Dec,Inc Ratio,Dpos−Dneg Ratio,Log Avg Ratio Changeの値から判定されるDifference CallであるI,D,MI,MD,NCの5区分の判定をした。
Inc:IL−4刺激あるいはIL−13刺激と未刺激の対応するプローブペアについてIL−4刺激あるいはIL−13刺激の方が増加していると判定されたペア数。
Dec:IL−4刺激あるいはIL−13刺激の方が減少していると判定されたペア数。
Inc/Dec:Incと判定されたペア数とDecと判定されたペア数の比。
Inc Ratio:Incと判定されたペア数/実際に使用されたペア数。
Dpos/Dneg Ratio:Pos ChangeからNeg Changeを引いた数と実際に使用されたペア数の比
Pos Change:IL−4刺激あるいはIL−13刺激のAbsolute AnalysisでPositiveなペア数と未刺激のAbsolute AnalysisでPositiveなペア数の差。
Neg Change:IL−4刺激あるいはIL−13刺激のAbsolute AnalysisでNegativeなペア数と未刺激のAbsolute AnalysisでNegativeなペア数の差
Log Avg Ratio Change:IL−4刺激あるいはIL−13刺激と未刺激のAbsolute AnalysisでのLog Avgの差。増加:I(Increased)、
減少:D(Decreased)、
わずかに増加:MI(Marginally Increased)、
わずかに減少:MD(Marginally Decreased)、および
変化無し:NC(no change)
また、未刺激とIL−4刺激あるいは未刺激とIL−13刺激のAbsolute AnalysisでのAvg Diffの比であるFold Changeの値でIL−4刺激、またはIL−13刺激によって発現が増強する遺伝子としてS66896とU19557(いずれもGenBankのAcc.No.)を選抜した。プローブS66896は遺伝子SCCA1に、U19557はSCCA2に対応する。S66896とU19557の、気道上皮細胞における、Lot別のFold Changeの値を表1に示した。
表1からわかるように、SCCA1およびSCCA2は、アレルギー関連サイトカインである、IL−4およびIL−13のいずれの刺激によっても、発現レベルが10倍〜20倍以上に増大する、アレルギーに密接に関連した遺伝子である。しかも、これらの遺伝子の発現レベルの変化は、異なるロットに共通して見られた。
[実施例2]候補遺伝子の発現レベルの確認
実施例1で選択されたSCCA1およびSCCA2の遺伝子の発現量を定量的に確認するために、培養気道上皮細胞(Clonetics社)を用いて更にABI 7700による定量的PCRを行った。培養細胞としては、8F1756、8F1548、および8F1805の3つのロットを用いた。ABI 7700による測定に用いたプライマーおよびTaqManプローブは、各遺伝子の配列情報に基づいてPrimer Express(PEバイオシステムズ)により設計した。TaqManプローブの5’末端はFAM(6−carboxy−fluorescein)で、また3’末端はTAMRA(6−carboxy−N,N,N’,N’−tetramethylrhodamine)で標識されている。各遺伝子のフォワードプライマー(F)、リバースプライマー(R)、およびTaqManプローブ(TP)に用いたオリゴヌクレオチドの塩基配列は、以下に示すとおりである。各指標遺伝子の塩基配列に対応するGenbankのアクセッション番号を、名称に続けて()内に示した。
前述の方法で抽出した全RNAをDNase(ニッポンジーン)処理した。その後、randam hexamer(GIBCO BRL)をプライマーとして逆転写したcDNAを鋳型とした。コピー数を算出する標準曲線のために両プライマーで増幅される塩基配列領域を含むプラスミドクローンを各々の遺伝子について準備し、その段階希釈を鋳型として反応を行った。PCR増幅のモニタリングのための反応液の組成は表2に示した。
また、試料中のcDNA濃度の差を補正するため、補正用内部標準としてβ−アクチン(β−actin)遺伝子、およびグリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素(GAPDH)遺伝子について同様の定量解析を行い、それら遺伝子のコピー数を基に補正して、目的遺伝子のコピー数を算出した。
βアクチン、あるいはGAPDH測定用のプライマーとプローブは、TaqMan β−actin Control Reagents(PEバイオシステムズ)に添付のものを用いて行った。塩基配列は以下の通りである。βアクチンにより補正した各遺伝子の発現量(copy/5ng RNA)を図1、図2に示す。
またβ−アクチン補正して、未刺激群を1としたときのfold changeの値を3つのロットで平均した結果を表3に示す。
定量的PCRの結果、実施例1で選択したSCCA1およびSCCA2の遺伝子の気道上皮細胞における発現レベルは、いずれもIL−4あるいはIL−13刺激によって、3つの異なる気道上皮細胞において数十倍以上に上昇した。これらの結果に基づいて、気道上皮細胞では、IL−4やIL−13に応答して、これらの指標遺伝子の発現レベルが上昇することが予測された。
アレルギー反応との密接な関連が知られているIL−4やIL−13の刺激によって、本発明の指標遺伝子は、異なるロットの気管支上皮細胞で共通の挙動を示す。したがって、本発明の指標遺伝子は、アレルギー反応の進行を制御する重要な遺伝子であると考えられる。
[実施例3]血中SCCA解析
実施例1、および実施例2において、アレルギー反応との関連が見出された遺伝子SCCA1およびSCCA2について、更に気管支喘息の発作との関連性を確認するために、種々の状態にある生体における、これらの遺伝子によってコードされる蛋白質の血中濃度を測定した。
気管支喘息患者及び非喘息患者または、非発作時と発作時の同一気管支喘息患者の血液から、血清を分離した。SCCA測定キット(IMx,Dainabot)を用いて、SCCA1とSCCA2の両方を含むSCCA蛋白質の血中濃度を測定した。SCCA測定キットは、SCCA1とSCCA2のいずれに対しても反応する抗体を利用しているので、これらの指標蛋白質の合計を測定することができる。
その結果、SCCAの血中濃度は、気管支喘息患者及び非喘息患者との比較において、気管支喘息患者に有意に上昇していた(図3)。同一喘息患者の発作時、非発作時でのSCCAの血中濃度は、発作時に有意に上昇していた(図4)。
これらの結果により、SCCA1とSCCA2は、アレルギーに関連する遺伝子であると同時に、健常者や気管支喘息患者の非発作時に比較して、気管支喘息の発作時に、血中濃度が有意に上昇する遺伝子であることが明らかとなった。
産業上の利用の可能性
本発明により、気管支喘息の発作時において発現が増加する遺伝子が見出された。しかも本発明において気管支喘息との関連性が見出された遺伝子SCCA1およびSCCA2は、アレルギー関連サイトカインである、IL−4およびIL−13のいずれの刺激によっても、複数の細胞ロットにおいて、発現レベルが10倍〜20倍以上に増大する、アレルギーに密接に関連した遺伝子である。このような特徴を有する遺伝子は、気管支喘息発作におけるアレルギー症状の本質的な原因となっている可能性が高い。したがって本発明によって提供された指標遺伝子は、気管支喘息の発作がアレルギー症状によってもたらされたものかどうかを確実に知ることができる有用な指標となる。アレルギーによってもたらされた気管支喘息の発作を確実に診断できることにより、的確な治療方法を早期に選択することができる。
IL−4あるいはIL−13は、アレルギー反応を増強する重要な因子である。したがって、これらの因子の刺激に伴って発現が増加する遺伝子は、アレルギー症状の病態形成において重要な役割を果たしていると考えられる。しかも本発明によって提供された指標蛋白質は、いずれも気管支喘息の発作を起こした患者の血中で、明確な測定値の上昇が見られた。IL−4あるいはIL−13の刺激に伴う遺伝子の発現レベルの変動に着目した研究は初めてではない。しかし、本発明によって提供される遺伝子は、いずれも、気管支喘息の発作を起こした患者の血中において、濃度の上昇が観察された遺伝子である。したがって、本発明の指標遺伝子は、類似のアプローチによって得られた公知のアレルギー関連遺伝子と異なり、気管支喘息の発作における重要な役割を果たしている遺伝子であると考えられる。本発明者らか明らかにしたこれらの知見は、本発明の指標遺伝子が、気管支喘息の発作に欠かせない存在であることを裏付けている。
本発明によって提供された指標遺伝子は、アレルゲンの種類に関わらず、簡便にその発現レベルを知ることができる。したがって、アレルギー反応の病態を総合的に把握することができる。
また本発明によるアレルギーの検査方法は、生体試料を試料としてその発現レベルを解析することができるので、患者に対する侵襲性が低い。しかも遺伝子発現解析に関しては、微量サンプルによる高感度な測定が可能である。遺伝子解析技術は、年々ハイスループット化、低価格化が進行している。したがって本発明によるアレルギーの検査方法は、近い将来、ベッドサイドにおける重要な診断方法となることが期待される。この意味でこれらの病態関連遺伝子の診断的価値は高い。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
図1は、IL−4およびIL−13、あるいはその他のサイトカインで刺激した培養気管支上皮細胞におけるSCCA1遺伝子の発現レベル(copy/5ng RNA)を測定した結果を示すグラフである。左上は処理後から0、6、12、24、および48時間後の発現レベルの経時的な変化を示したグラフである。横軸の数字が培養時間を示す。右上は、その他のサイトカインで処理した場合の、24時間後の発現レベルの動きを示したグラフである。左下はIL−4およびIL−13で刺激した場合の、24時間後の発現レベルをロット別に示したグラフである。右下は、BEAS−2B細胞をIL−4およびIL−13で刺激した場合の、処理後から0、24、48、72、および96時間後の発現レベルの変化を示したグラフである。各カラムは、左から実測値(raw data)、βアクチン補正値(βactin)、GAPDH補正値(GAPDH)を示す。
図2は、IL−4およびIL−13、あるいはその他のサイトカインで刺激した培養気管支上皮細胞におけるSCCA2遺伝子の発現レベルを測定した結果を示すグラフである。各グラフは、いずれも図1と同様の内容を示す。
図3は、気管支喘息患者及び非喘息患者における血清SCCAの測定値を示すグラフである。
図4は、同一喘息患者の発作時および非発作時における血清SCCAの測定値を示すグラフである。
Claims (6)
- 次の工程を含む、気管支喘息発作の検査方法であって、指標遺伝子がSCCA1および/またはSCCA2である方法。
a)被検者の生体試料における、指標遺伝子の発現レベルを測定する工程
b)気管支喘息ではない生体の生体試料における指標遺伝子の発現レベルと比較する工程 - 生体試料が血液である請求項1に記載の検査方法。
- 遺伝子の発現レベルを、cDNAのPCRによって測定する請求項1に記載の検査方法。
- 遺伝子の発現レベルを、前記遺伝子によってコードされる蛋白質の検出によって測定する請求項1に記載の検査方法。
- SCCA1および/またはSCCA2の遺伝子の塩基配列を含むポリヌクレオチド、またはその相補鎖に相補的な塩基配列を有する少なくとも15塩基の長さを有するオリゴヌクレオチドからなる、気管支喘息発作の検査用試薬。
- SCCA1および/またはSCCA2の蛋白質のアミノ酸配列を含むペプチドを認識する抗体からなる、気管支喘息発作の検査用試薬。
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