JPWO2002099032A1 - 微細藻類培養装置、及び、微細藻類培養方法 - Google Patents
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Abstract
培養液の十分な撹拌を実現して高い生産性を得ることができるとともに、微細藻類の培養容器壁面への付着や培養容器底面への沈殿を防いで長期に亘って高い培養効率を維持することができる微細藻類培養装置、及び、微細藻類培養方法を提供すること。頂部にガス排出開口部17を有する培養容器2の中に培養液6を入れ、培養液6中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって培養容器2内で微細藻類を培養する微細藻類培養装置1において、培養容器2を内外二重曲面壁4,5でパラボラ状に成形するとともに、少なくとも外側の曲面壁5を可視光線を透過する透明材料で構成し、ガス吹込口5bを培養容器2内下部に開口せしめる。ガス吹込口5bからガスを吹き込むことによって、培養容器2内に、幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液6の旋回流を形成する。
Description
<技術分野>
本発明は、光合成生物である微細藻類を培養するためのクローズド型の微細藻類培養装置、及び、微細藻類培養方法に関する。
<背景技術>
光合成生物である微細藻類は、二酸化炭素を吸収して光合成作用によってビタミン類、アミノ酸、色素類、タンパク質、多糖類、脂肪酸等の有用成分を製造するため、養殖の飼料用等として培養されている。又、この種の微細藻類は、地球温暖化の原因の1つとされる二酸化炭素を処理する手段としても利用され、近年、これを大量に培養する培養装置が研究されている。
ところで、培養装置は、培養液中で微細藻類を培養するものであって、光合成に必要な光は主に太陽光線を利用し、二酸化炭素は空気又は二酸化炭素と空気との混合気体を培養液に吹き込むことによって供給する。
而して、培養装置において太陽エネルギーを効率良く利用して微細藻類を効率良く培養するためには、
(1)受光量が多いこと
(2)培養液を十分に撹拌し、微細藻類に効率良く光を当て、栄養分と二酸化炭素を均一に供給するとともに、微細藻類から排出される酸素を除去すること
(3)培養液の滞留のない撹拌を実現し、微細藻類の壁面付着による光透過の低下やコロニーの形成による沈殿防止を図ること
が必要となる。
従来、微細藻類の培養法として、培養池やレースウェイ型培養池等を利用したオープン型培養方式が実施されているが、この方式では培養液の十分な撹拌ができないために光が表層にしか到達せず、培養濃度が低く、埃やゴミ或は空気中の浮遊微生物等の混入を防ぐことができないために高pH、高塩分濃度等の特殊な条件下での培養が可能な微細藻類しか培養できず、更には培養液の温度調整が困難である等の問題がある。
そこで、培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって培養容器内で微細藻類を培養するクローズド型の培養装置が種々提案されている。
ところで、クローズド型の培養装置の設置面積当たりの容量はオープン方培養方式のそれに比して小さく、高い生産性を上げるには高濃度培養が必要である。 しかしながら、クローズド型の培養装置においては、光は受光壁面側から内部に至るに連れて減衰するため、光に当たる藻類と当たらない藻類ができてしまい、従って、装置内での培養液の十分な撹拌がなければ公平に藻類に受光させることができず、高生産性を達成することができないという問題がある。
又、クローズド型の培養装置においては、培養容器の内壁に微細藻類が付着したり、培養容器内で微細藻類がコロニーを形成して沈殿するため、光の透過が遮られて培養効率が著しく低下するという問題がある。更に、培養容器内で微細藻類が沈殿するとバクテリアの温床となり、培養液が腐敗する原因にもなる。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、培養液の十分な撹拌を実現して高い生産性を得ることができるとともに、微細藻類の培養容器壁面への付着や培養容器底面への沈殿を防いで長期に亘って高い培養効率を維持することができる微細藻類培養装置、及び、微細藻類培養方法を提供することにある。
<発明の開示>
上記目的を達成するため、請求の範囲第1項に記載の発明は、頂部に開口部を有する培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって前記培養容器内で微細藻類を培養する微細藻類培養装置において、前記培養容器を内外二重曲面壁でパラボラ状に成形するとともに、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成し、前記培養容器内に前記培養液の旋回流を形成するためのガスを吹き込むガス吹込口を培養容器内下部に開口せしめたことを特徴とする。
請求の範囲第2項に記載の発明は、請求の範囲第1項に記載の発明において、前記培養容器の正面視外形形状を円、楕円又は長円としたことを特徴とする。
請求の範囲第3項に記載の発明は、請求の範囲第1項又は第2項記載の発明において、前記培養容器を水平面に対して傾斜させて設置したことを特徴とする。
請求の範囲第4項に記載の発明は、請求の範囲第1項〜第3項の何れかに記載の発明において、前記培養容器の少なくとも外側の曲面壁の外面に沿って流れる温調水を散水するための散水口を前記培養容器の上部に開口せしめたことを特徴とする。
請求の範囲第5項に記載の発明は、頂部に開口部を有する培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって前記培養容器内で微細藻類を培養する微細藻類培養方法において、内外二重曲面壁でパラボラ状に成形され、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成して成る培養容器の下部中央部から前記ガスを吹き込むことによって、幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液の旋回流を形成することを特徴とする。
請求の範囲第6項に記載の発明は、請求の範囲第5項に記載の発明において、前記培養容器への温調水の散水によって前記培養液の温度をコントロールすることを特徴とする。
従って、請求の範囲第1項に記載の発明によれば、前記培養容器内に前記培養液の旋回流を形成するためのガスを吹き込むガス吹込口を培養容器内下部に開口せしめるようにしたため、ガスの吹き込みによって培養容器中に培養液の旋回流を形成して、培養液の十分な撹拌がなされて微細藻類が公平に受光することができ、これによって高生産性を達成することができる。又、気泡通過時の混相乱流と壁面における乱流境界層及びパラボラ状の培養容器の曲面壁に沿って培養液が流れることによるゲルトラー渦によって、外側の曲面壁から内側の曲面壁及び内側の曲面壁から外側の曲面壁に向かう渦が発生し、この渦によって培養液が滞留することなく十分に撹拌されるため、微細藻類が培養容器の壁面に付着したりコロニーを形成して沈殿することがなくなり、微細藻類によって光の透過が遮られることがなく、微細藻類は効率良く且つ均一に受光するために微細藻類を効率良く培養することができ、長期に亘って高い培養効率を維持することができる。更に、培養容器を耐圧強度の高い曲面壁で構成したため、その板厚を小さく抑えて装置の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
請求の範囲第2項に記載の発明によれば、培養容器の正面視外形形状として円、楕円又は長円の左右対称形状を採用したため、該培養容器内にその外周に沿って旋回する培養液の流れを容易に形成することができるとともに、培養容器の製造が容易化する。
請求の範囲第3項に記載の発明によれば、培養容器を水平面に対して傾斜させて設置したため、太陽光線の利用効率が高められるとともに、培養容器内での培養液の滞留が一層確実に防がれ、微細藻類の壁面への付着が確実に防がれる。
請求の範囲第4項に記載の発明によれば、培養容器の少なくとも外側の曲面壁の外面に沿って流れる温調水を散水するための散水口を培養容器の上部に開口せしめたため、培養容器への温調水の散水によって培養液の温度をコントロールすることによって、培養液を季節によらず一年中適温に保つことができ、特に夏期における培養液の過昇温による藻類成長への悪影響を効果的に解消することができる。
請求の範囲第5項に記載の発明によれば、内外二重曲面壁でパラボラ状に成形され、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成して成る培養容器の下部中央部から前記ガスを吹き込むことによって、幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液の旋回流を形成するため、培養液の十分な撹拌が簡易になされて微細藻類が公平に受光することができ、これによって高生産性を達成することができる。又、気泡通過時の混相乱流と壁面における乱流境界層及びパラボラ状の培養容器の曲面壁に沿って培養液が流れることによるゲルトラー渦を簡易に発生させることによって、外側の曲面壁から内側の曲面壁及び内側の曲面壁から外側の曲面壁に向かう渦を簡易に発生させ、この渦によって培養液が滞留することなく十分に撹拌されるため、微細藻類が培養容器の壁面に付着したりコロニーを形成して沈殿することがなくなり、微細藻類によって光の透過が遮られることがなく、微細藻類は効率良く且つ均一に受光するために微細藻類を効率良く培養することができ、長期に亘って高い培養効率を維持することができる。
請求の範囲第6項に記載の発明によれば、培養容器への温調水の散水によって培養液の温度をコントロールするようにしたため、培養液を季節によらず一年中適温に保つことができ、特に夏期における培養液の過昇温による藻類成長への悪影響を効果的に解消することができる。
<発明を実施するための最良の形態>
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る微細藻類培養装置の斜視図、図2は同微細藻類培養装置の正面図、図3は同微細藻類培養装置の側断面図、図4は図3のA部拡大詳細図である。
本発明に係る微細藻類培養装置1は、外形形状が正面視円形を成すパラボラ状の培養容器2を支持台3上に所定角度α(図3参照)だけ傾けて設置して構成されている。
上記培養容器2は、中央部が凸球面状を成す内側の曲面壁4の外側に同じく凸球面状を成す曲面壁5を同心的に組み合わせてパラボラ状に成形されており、該培養容器2内に形成された両曲面壁4,5によって囲まれる空間内には培養液6が注入されている(図3参照)。
尚、本実施の形態では、培養容器2の外形形状を正面視円形としたが、正面視楕円形又は長円形としても良い。又、培養容器2を構成する内外二重曲面壁4,5を凸球面状としたが、これらを凹曲面状としても良い。更に、本実施の形態では、太陽に対面する側を外側と定義することとし、従って、4が内側の曲面壁、5が外側の曲面壁となる。
ここで、培養容器2を構成する内外の曲面壁4,5は太陽光(可視光線)を透過する透明材料で構成されており、本実施の形態では、透明材料としてアクリル樹脂を用いている。尚、透明材料としては、光透過性に優れ、耐候性及び耐紫外線の高い材料であれば任意のものを使用することができ、例えばポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂、ガラス等を選定することができる。
而して、培養容器2を構成する内外の曲面壁4,5は、図4に示すように、各外周縁に形成された扁平なリング状のフランジ部4a,5a同士を重ね合わせ、重ね合わされた両フランジ部4a,5aをリング状の金属製バックプレート7,8によって両側から挟み込み、これらに挿通する複数のボルト9とこれに螺合するナット10によってフランジ部4a,5aを締着することによって組み付けられ、これによってパラボラ状の培養容器2が構成される。また、四組のフランジ部4a,5aは支持台3と共にボルト9にて締着されており、内外の曲面壁4,5が支持台3に対して固定されている。尚、内外の曲面壁4,5の重ね合わされたフランジ部4a,5aの間にはOリング11が介設され、このOリング11のシール作用によって培養液6の培養容器2外への漏出が防がれている。
又、図4に詳細に示すように、培養容器2の内側の曲面壁4の幅方向中央下部には円孔状のドレン孔4bが穿設されており、このドレン孔4bには外側からドレンパイプ12が差し込まれて結着されている。そして、このドレンパイプ12の途中にはドレンバルブ13が設けられており、このドレンバルブ13を開けることによって培養容器2内の培養液6を外部に排出することができる。
更に、培養容器2の外側(受光側)の曲面壁5の下部外周の3箇所(曲面壁5の中心を通る鉛直下方位置とこれの左右の位置の3箇所)には円孔状のガス吹込口5b(図4には1つのみ図示)が穿設されている。
一方、培養容器2の下部前面側(外側の曲面壁5の外方)にはガス導入パイプ14が左右方向に水平に延設されており、このガス導入パイプ14から分岐して培養容器2側に向かって延びる3本の枝管15は、培養容器2の外側の曲面壁5の下部外周に穿設された前記ガス吹込口5bに差し込まれて結着されている。尚、図示しないが、ガス導入パイプ14は、空気又は二酸化炭素と空気との混合気体を供給するコンプレッサ等のガス供給源に接続されている。
他方、培養容器2の頂部(つまり、外側の曲面壁5の頂部)には、円筒状のガス排出筒16が取り付けられており、その内部は培養容器2内に開口するガス排出用開口部17が形成されている。そして、ガス排出筒16の上部には、下向きに開口する逆皿状のキャップ18が被着されており、ガス排出用開口部17がキャップ18によって覆われることによって培養容器2内の培養液6への埃やゴミ或は空気中の浮遊微生物等の混入を防ぐことができる。尚、キャップ18に代えてガス排出用開口部17にフィルタを設けることによっても同様の効果が得られる。
又、培養容器2の上部前面側には温調水導入パイプ19が前記ガス導入パイプ14と平行に左右方向に延設されており、この温調水導入パイプ19は左右一対の支持ブラケット20によって培養容器2に取り付けられている。そして、この温調水導入パイプ19の下部には、図2に示すように、複数(図示例では、5つ)の散水口19aが穿設されており、温調水導入パイプ19は冷却水ポンプ等の不図示の温調水供給源に接続されている。
而して、以上の構成を有する培養容器2は、枠体構造を成す前記支持台3の斜面部に支持されており、外側の曲面壁5が太陽に対面するように所定角度α(本実施の形態では、α=60°)だけ傾けて設置されている。
次に、本実施の形態に係る微細藻類培養装置1の作用について説明する。
当該微細藻類培養装置1を屋外に設置するとともに、培養容器2に培養すべき微細藻類と培養液6を入れ、不図示のガス供給源を駆動して二酸化炭素を含むガス(空気又は二酸化炭素と空気との混合気体)をガス導入パイプ14に流すと、ガスは3本の枝管15から培養容器2内に供給される。
培養容器2内に供給されたガスは、培養容器2の底部3箇所から図3に示すように気泡となって外側の曲面壁5の内面に沿って上昇し、その過程で培養液6中の微細藻類に二酸化炭素を供給する。このガスの気泡の上昇によって、培養容器2内には、図2に矢印にて示すように、幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液6の旋回流が形成される。
又、太陽に対面する培養容器2の外側の曲面壁5を透過して太陽光線が培養容器2内に入射するとともに、内側の曲面壁4からも直射光及び散乱光が入射するため、培養容器2内の微細藻類の各細胞当たりの受光量が多くなり、微細藻類は光合成作用によってビタミン類、アミノ酸、色素類、タンパク質、多糖類、脂肪酸等の有用成分を製造するとともに、地球温暖化の一因となっている二酸化炭素を吸収処理する。そして、光合成作用によって発生した酸素は、培養容器2の頂部に形成されたガス排出用開口部17及びガス排出筒16とキャップ18の間の隙間を通って大気中に排出される。
そして、必要に応じて、温調水供給源を駆動して温調水(冷却水)を温調水導入パイプ19に流せば、温調水は温調水導入パイプ19に穿設された複数の散水口19aから散水されて外側の曲面壁5の外面に沿って流れ、培養容器2内の培養液6を冷却等してその温度をコントロールするため、培養液6を季節によらず一年中適温に保つことができ、特に夏期における培養液6の過昇温による微細藻類成長への悪影響を効果的に解消することができる。
以上において、本実施の形態に係る微細藻類培養装置1においては、ガスの吹き込みによって培養容器2中に培養液6の旋回流を形成するようにしたため、培養液6の十分な撹拌がなされて微細藻類が公平に受光することができ、これによって高生産性を達成することができる。
又、培養液6における気泡通過時の混相乱流と壁面における乱流境界層及びパラボラ状の培養容器2の曲面壁4,5に沿って培養液6が流れることによるゲルトラー渦によって、外側の曲面壁5から内側の曲面壁4及び内側の曲面壁4から外側の曲面壁5に向かう渦が発生し、この渦によって培養液6が滞留することなく十分に撹拌されるため、微細藻類が培養容器2の壁面に付着したりコロニーを形成して沈殿することがなくなり、微細藻類によって光の透過が遮られることがなく、微細藻類は効率良く且つ均一に受光するために微細藻類を効率良く培養することができ、長期に亘って高い培養効率を維持することができる。
微細藻類が培養容器2の壁面に付着したりコロニーを形成して沈殿すると、微細藻類の受光が妨げられるので好ましくないが、微細藻類培養装置1によれば、種類の異なる混相乱流と乱流境界層とゲルトラー渦(以下に詳述)とが発生するので、曲面壁4,5の間に渦や乱れが発生して、微細藻類によって光の透過が遮られることがない。
混相乱流:液相中を運動する気泡が引き起こす乱流
乱流境界層:壁面付近を流れが通過するとき、流れの相似側を表すパラメータであるReynolds数が高くなる(壁面上方の流れが速くなるか、流れが壁面に接する距離が長くなる)と、壁面付近に形成される速度の遅い層である境界層が乱流化する。この乱流化された層を乱流境界層という。
ゲルトラー渦:凹曲面を曲率に並行に流れがあるとき、流れの相似則を表すパラメータであるReynolds数が高くなる(壁面上方の流れが速くなるか、流れが壁面に接する距離が長くなる)と、流れに垂直な回転渦を生じる。この回転渦をゲルトラー渦という。
更に、培養容器2を耐圧強度の高い曲面壁4,5で構成したため、その板厚を小さく抑えて培養装置1の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
又、培養容器2の正面視外形形状として円形の左右対称形状を採用したため、該培養容器2内にその外周に沿って旋回する培養液6の流れを容易に形成することができるとともに、培養容器2の製造が容易化する。
更に又、本実施の形態では、培養容器2を水平面に対して所定角度αだけ傾斜させて設置したため、太陽光線の利用効率が高められるとともに、培養容器2内での培養液6の滞留が一層確実に防がれ、微細藻類の壁面への付着が更に確実に防がれる。尚、可変機構を付設して培養容器2の傾斜角度αを可変とすれば、太陽光を常に最大限に受光することができるよう太陽高度の変化に追従して培養容器2の傾斜角度αを変えることができ、より高い培養効率を確保することができる。又、光が強過ぎることによって光合成の光阻害が発生する可能性がある場合には、培養容器2の傾斜角度αを変えることによって、そのような光阻害の発生を防ぐことができる。
又、本実施の形態では、培養容器2の幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液6の流れを形成したため、培養液の旋回流を容易に発生できるとともに、混相乱流、乱流境界層、ゲルトラー渦の発生が容易であるので、培養液6を均一かつ簡易に攪拌してその滞留を防ぐことができ、培養液6中のどの藻類にも公平に光を当てて高生産性を実現することができる。
ここで、本実施の形態に係る微細藻類培養装置1を用いた実際の生産設備例を図5に示すが、実際の生産設備においては、図示のように複数の微細藻類培養装置1を一列に連続して繋げたものが数列に亘って配設される。この場合、各列においてガス導入パイプ14と温調水導入パイプ19は各1本ずつが各培養装置1について共用される。
次に、本発明に係る微細藻類培養装置を用いて行った培養実験の結果について説明する。
微細藻類としてクロロコッカムリトラーレ(Chlorococcum littorale)を用いて培養実験を13日間に亘って行った。この場合の日照時間は10時間/日、南中時光量子量800μmol/m2/s、日中平均光量子量340μmol/m2/s、培養液量70リットルであり、培養結果は平均増殖速度0.09g乾燥重量/リットル/日であった。又、培養期間中に微細藻類の培養容器壁面への付着は発生しなかった。
又、別の培養実験において、微細藻類としてスピルリナ・プラテンシス(Spirulina platencis)を培養した結果、従来の培養池方式では培養濃度0.3〜0.5g/リットル、一日あたりの生産性0.1〜0.2g/リットルであるのに対して、本発明に係る微細藻類培養装置では培養濃度10〜20g/リットル、一日あたりの生産性1.8〜4.5g/リットルという好結果が得られた。
<産業上の利用可能性>
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、頂部に開口部を有する培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって前記培養容器内で微細藻類を培養する微細藻類培養装置において、前記培養容器を内外二重曲面壁でパラボラ状に成形するとともに、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成し、前記培養容器内に前記培養液の旋回流を形成するためのガスを吹き込むガス吹込口を培養容器内下部に開口せしめたため、培養液の十分な撹拌を実現して高い生産性を得ることができるとともに、微細藻類の培養容器壁面への付着や培養容器底面への沈殿を防いで長期に亘って高い培養効率を維持することができるという効果が得られる。
また、本発明によれば、頂部に開口部を有する培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって前記培養容器内で微細藻類を培養する微細藻類培養方法において、内外二重曲面壁でパラボラ状に成形され、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成して成る培養容器の下部中央部から前記ガスを吹き込むことによって、幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液の旋回流を形成するため、培養液の十分な撹拌を簡易に実現して高い生産性を得ることができるとともに、微細藻類の培養容器壁面への付着や培養容器底面への沈殿を防いで長期に亘って高い培養効率を維持することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係る微細藻類培養装置の斜視図である。
図2は、本発明に係る微細藻類培養装置の正面図である。
図3は、本発明に係る微細藻類培養装置の側断面図である。
図4は、図3のA部拡大詳細図である。
図5は、本実施の形態に係る微細藻類培養装置を用いた実際の生産設備例を示す斜視図である。
なお、図中の符号、1は微細藻類培養装置、2は培養容器、4は内側の曲面壁、5は外側の曲面壁、5bはガス吹込口、6は培養液、14はガス導入パイプ、17はガス排出用開口部、18はキャップ、19は温調水導入パイプである。
本発明は、光合成生物である微細藻類を培養するためのクローズド型の微細藻類培養装置、及び、微細藻類培養方法に関する。
<背景技術>
光合成生物である微細藻類は、二酸化炭素を吸収して光合成作用によってビタミン類、アミノ酸、色素類、タンパク質、多糖類、脂肪酸等の有用成分を製造するため、養殖の飼料用等として培養されている。又、この種の微細藻類は、地球温暖化の原因の1つとされる二酸化炭素を処理する手段としても利用され、近年、これを大量に培養する培養装置が研究されている。
ところで、培養装置は、培養液中で微細藻類を培養するものであって、光合成に必要な光は主に太陽光線を利用し、二酸化炭素は空気又は二酸化炭素と空気との混合気体を培養液に吹き込むことによって供給する。
而して、培養装置において太陽エネルギーを効率良く利用して微細藻類を効率良く培養するためには、
(1)受光量が多いこと
(2)培養液を十分に撹拌し、微細藻類に効率良く光を当て、栄養分と二酸化炭素を均一に供給するとともに、微細藻類から排出される酸素を除去すること
(3)培養液の滞留のない撹拌を実現し、微細藻類の壁面付着による光透過の低下やコロニーの形成による沈殿防止を図ること
が必要となる。
従来、微細藻類の培養法として、培養池やレースウェイ型培養池等を利用したオープン型培養方式が実施されているが、この方式では培養液の十分な撹拌ができないために光が表層にしか到達せず、培養濃度が低く、埃やゴミ或は空気中の浮遊微生物等の混入を防ぐことができないために高pH、高塩分濃度等の特殊な条件下での培養が可能な微細藻類しか培養できず、更には培養液の温度調整が困難である等の問題がある。
そこで、培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって培養容器内で微細藻類を培養するクローズド型の培養装置が種々提案されている。
ところで、クローズド型の培養装置の設置面積当たりの容量はオープン方培養方式のそれに比して小さく、高い生産性を上げるには高濃度培養が必要である。 しかしながら、クローズド型の培養装置においては、光は受光壁面側から内部に至るに連れて減衰するため、光に当たる藻類と当たらない藻類ができてしまい、従って、装置内での培養液の十分な撹拌がなければ公平に藻類に受光させることができず、高生産性を達成することができないという問題がある。
又、クローズド型の培養装置においては、培養容器の内壁に微細藻類が付着したり、培養容器内で微細藻類がコロニーを形成して沈殿するため、光の透過が遮られて培養効率が著しく低下するという問題がある。更に、培養容器内で微細藻類が沈殿するとバクテリアの温床となり、培養液が腐敗する原因にもなる。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、培養液の十分な撹拌を実現して高い生産性を得ることができるとともに、微細藻類の培養容器壁面への付着や培養容器底面への沈殿を防いで長期に亘って高い培養効率を維持することができる微細藻類培養装置、及び、微細藻類培養方法を提供することにある。
<発明の開示>
上記目的を達成するため、請求の範囲第1項に記載の発明は、頂部に開口部を有する培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって前記培養容器内で微細藻類を培養する微細藻類培養装置において、前記培養容器を内外二重曲面壁でパラボラ状に成形するとともに、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成し、前記培養容器内に前記培養液の旋回流を形成するためのガスを吹き込むガス吹込口を培養容器内下部に開口せしめたことを特徴とする。
請求の範囲第2項に記載の発明は、請求の範囲第1項に記載の発明において、前記培養容器の正面視外形形状を円、楕円又は長円としたことを特徴とする。
請求の範囲第3項に記載の発明は、請求の範囲第1項又は第2項記載の発明において、前記培養容器を水平面に対して傾斜させて設置したことを特徴とする。
請求の範囲第4項に記載の発明は、請求の範囲第1項〜第3項の何れかに記載の発明において、前記培養容器の少なくとも外側の曲面壁の外面に沿って流れる温調水を散水するための散水口を前記培養容器の上部に開口せしめたことを特徴とする。
請求の範囲第5項に記載の発明は、頂部に開口部を有する培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって前記培養容器内で微細藻類を培養する微細藻類培養方法において、内外二重曲面壁でパラボラ状に成形され、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成して成る培養容器の下部中央部から前記ガスを吹き込むことによって、幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液の旋回流を形成することを特徴とする。
請求の範囲第6項に記載の発明は、請求の範囲第5項に記載の発明において、前記培養容器への温調水の散水によって前記培養液の温度をコントロールすることを特徴とする。
従って、請求の範囲第1項に記載の発明によれば、前記培養容器内に前記培養液の旋回流を形成するためのガスを吹き込むガス吹込口を培養容器内下部に開口せしめるようにしたため、ガスの吹き込みによって培養容器中に培養液の旋回流を形成して、培養液の十分な撹拌がなされて微細藻類が公平に受光することができ、これによって高生産性を達成することができる。又、気泡通過時の混相乱流と壁面における乱流境界層及びパラボラ状の培養容器の曲面壁に沿って培養液が流れることによるゲルトラー渦によって、外側の曲面壁から内側の曲面壁及び内側の曲面壁から外側の曲面壁に向かう渦が発生し、この渦によって培養液が滞留することなく十分に撹拌されるため、微細藻類が培養容器の壁面に付着したりコロニーを形成して沈殿することがなくなり、微細藻類によって光の透過が遮られることがなく、微細藻類は効率良く且つ均一に受光するために微細藻類を効率良く培養することができ、長期に亘って高い培養効率を維持することができる。更に、培養容器を耐圧強度の高い曲面壁で構成したため、その板厚を小さく抑えて装置の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
請求の範囲第2項に記載の発明によれば、培養容器の正面視外形形状として円、楕円又は長円の左右対称形状を採用したため、該培養容器内にその外周に沿って旋回する培養液の流れを容易に形成することができるとともに、培養容器の製造が容易化する。
請求の範囲第3項に記載の発明によれば、培養容器を水平面に対して傾斜させて設置したため、太陽光線の利用効率が高められるとともに、培養容器内での培養液の滞留が一層確実に防がれ、微細藻類の壁面への付着が確実に防がれる。
請求の範囲第4項に記載の発明によれば、培養容器の少なくとも外側の曲面壁の外面に沿って流れる温調水を散水するための散水口を培養容器の上部に開口せしめたため、培養容器への温調水の散水によって培養液の温度をコントロールすることによって、培養液を季節によらず一年中適温に保つことができ、特に夏期における培養液の過昇温による藻類成長への悪影響を効果的に解消することができる。
請求の範囲第5項に記載の発明によれば、内外二重曲面壁でパラボラ状に成形され、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成して成る培養容器の下部中央部から前記ガスを吹き込むことによって、幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液の旋回流を形成するため、培養液の十分な撹拌が簡易になされて微細藻類が公平に受光することができ、これによって高生産性を達成することができる。又、気泡通過時の混相乱流と壁面における乱流境界層及びパラボラ状の培養容器の曲面壁に沿って培養液が流れることによるゲルトラー渦を簡易に発生させることによって、外側の曲面壁から内側の曲面壁及び内側の曲面壁から外側の曲面壁に向かう渦を簡易に発生させ、この渦によって培養液が滞留することなく十分に撹拌されるため、微細藻類が培養容器の壁面に付着したりコロニーを形成して沈殿することがなくなり、微細藻類によって光の透過が遮られることがなく、微細藻類は効率良く且つ均一に受光するために微細藻類を効率良く培養することができ、長期に亘って高い培養効率を維持することができる。
請求の範囲第6項に記載の発明によれば、培養容器への温調水の散水によって培養液の温度をコントロールするようにしたため、培養液を季節によらず一年中適温に保つことができ、特に夏期における培養液の過昇温による藻類成長への悪影響を効果的に解消することができる。
<発明を実施するための最良の形態>
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る微細藻類培養装置の斜視図、図2は同微細藻類培養装置の正面図、図3は同微細藻類培養装置の側断面図、図4は図3のA部拡大詳細図である。
本発明に係る微細藻類培養装置1は、外形形状が正面視円形を成すパラボラ状の培養容器2を支持台3上に所定角度α(図3参照)だけ傾けて設置して構成されている。
上記培養容器2は、中央部が凸球面状を成す内側の曲面壁4の外側に同じく凸球面状を成す曲面壁5を同心的に組み合わせてパラボラ状に成形されており、該培養容器2内に形成された両曲面壁4,5によって囲まれる空間内には培養液6が注入されている(図3参照)。
尚、本実施の形態では、培養容器2の外形形状を正面視円形としたが、正面視楕円形又は長円形としても良い。又、培養容器2を構成する内外二重曲面壁4,5を凸球面状としたが、これらを凹曲面状としても良い。更に、本実施の形態では、太陽に対面する側を外側と定義することとし、従って、4が内側の曲面壁、5が外側の曲面壁となる。
ここで、培養容器2を構成する内外の曲面壁4,5は太陽光(可視光線)を透過する透明材料で構成されており、本実施の形態では、透明材料としてアクリル樹脂を用いている。尚、透明材料としては、光透過性に優れ、耐候性及び耐紫外線の高い材料であれば任意のものを使用することができ、例えばポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂、ガラス等を選定することができる。
而して、培養容器2を構成する内外の曲面壁4,5は、図4に示すように、各外周縁に形成された扁平なリング状のフランジ部4a,5a同士を重ね合わせ、重ね合わされた両フランジ部4a,5aをリング状の金属製バックプレート7,8によって両側から挟み込み、これらに挿通する複数のボルト9とこれに螺合するナット10によってフランジ部4a,5aを締着することによって組み付けられ、これによってパラボラ状の培養容器2が構成される。また、四組のフランジ部4a,5aは支持台3と共にボルト9にて締着されており、内外の曲面壁4,5が支持台3に対して固定されている。尚、内外の曲面壁4,5の重ね合わされたフランジ部4a,5aの間にはOリング11が介設され、このOリング11のシール作用によって培養液6の培養容器2外への漏出が防がれている。
又、図4に詳細に示すように、培養容器2の内側の曲面壁4の幅方向中央下部には円孔状のドレン孔4bが穿設されており、このドレン孔4bには外側からドレンパイプ12が差し込まれて結着されている。そして、このドレンパイプ12の途中にはドレンバルブ13が設けられており、このドレンバルブ13を開けることによって培養容器2内の培養液6を外部に排出することができる。
更に、培養容器2の外側(受光側)の曲面壁5の下部外周の3箇所(曲面壁5の中心を通る鉛直下方位置とこれの左右の位置の3箇所)には円孔状のガス吹込口5b(図4には1つのみ図示)が穿設されている。
一方、培養容器2の下部前面側(外側の曲面壁5の外方)にはガス導入パイプ14が左右方向に水平に延設されており、このガス導入パイプ14から分岐して培養容器2側に向かって延びる3本の枝管15は、培養容器2の外側の曲面壁5の下部外周に穿設された前記ガス吹込口5bに差し込まれて結着されている。尚、図示しないが、ガス導入パイプ14は、空気又は二酸化炭素と空気との混合気体を供給するコンプレッサ等のガス供給源に接続されている。
他方、培養容器2の頂部(つまり、外側の曲面壁5の頂部)には、円筒状のガス排出筒16が取り付けられており、その内部は培養容器2内に開口するガス排出用開口部17が形成されている。そして、ガス排出筒16の上部には、下向きに開口する逆皿状のキャップ18が被着されており、ガス排出用開口部17がキャップ18によって覆われることによって培養容器2内の培養液6への埃やゴミ或は空気中の浮遊微生物等の混入を防ぐことができる。尚、キャップ18に代えてガス排出用開口部17にフィルタを設けることによっても同様の効果が得られる。
又、培養容器2の上部前面側には温調水導入パイプ19が前記ガス導入パイプ14と平行に左右方向に延設されており、この温調水導入パイプ19は左右一対の支持ブラケット20によって培養容器2に取り付けられている。そして、この温調水導入パイプ19の下部には、図2に示すように、複数(図示例では、5つ)の散水口19aが穿設されており、温調水導入パイプ19は冷却水ポンプ等の不図示の温調水供給源に接続されている。
而して、以上の構成を有する培養容器2は、枠体構造を成す前記支持台3の斜面部に支持されており、外側の曲面壁5が太陽に対面するように所定角度α(本実施の形態では、α=60°)だけ傾けて設置されている。
次に、本実施の形態に係る微細藻類培養装置1の作用について説明する。
当該微細藻類培養装置1を屋外に設置するとともに、培養容器2に培養すべき微細藻類と培養液6を入れ、不図示のガス供給源を駆動して二酸化炭素を含むガス(空気又は二酸化炭素と空気との混合気体)をガス導入パイプ14に流すと、ガスは3本の枝管15から培養容器2内に供給される。
培養容器2内に供給されたガスは、培養容器2の底部3箇所から図3に示すように気泡となって外側の曲面壁5の内面に沿って上昇し、その過程で培養液6中の微細藻類に二酸化炭素を供給する。このガスの気泡の上昇によって、培養容器2内には、図2に矢印にて示すように、幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液6の旋回流が形成される。
又、太陽に対面する培養容器2の外側の曲面壁5を透過して太陽光線が培養容器2内に入射するとともに、内側の曲面壁4からも直射光及び散乱光が入射するため、培養容器2内の微細藻類の各細胞当たりの受光量が多くなり、微細藻類は光合成作用によってビタミン類、アミノ酸、色素類、タンパク質、多糖類、脂肪酸等の有用成分を製造するとともに、地球温暖化の一因となっている二酸化炭素を吸収処理する。そして、光合成作用によって発生した酸素は、培養容器2の頂部に形成されたガス排出用開口部17及びガス排出筒16とキャップ18の間の隙間を通って大気中に排出される。
そして、必要に応じて、温調水供給源を駆動して温調水(冷却水)を温調水導入パイプ19に流せば、温調水は温調水導入パイプ19に穿設された複数の散水口19aから散水されて外側の曲面壁5の外面に沿って流れ、培養容器2内の培養液6を冷却等してその温度をコントロールするため、培養液6を季節によらず一年中適温に保つことができ、特に夏期における培養液6の過昇温による微細藻類成長への悪影響を効果的に解消することができる。
以上において、本実施の形態に係る微細藻類培養装置1においては、ガスの吹き込みによって培養容器2中に培養液6の旋回流を形成するようにしたため、培養液6の十分な撹拌がなされて微細藻類が公平に受光することができ、これによって高生産性を達成することができる。
又、培養液6における気泡通過時の混相乱流と壁面における乱流境界層及びパラボラ状の培養容器2の曲面壁4,5に沿って培養液6が流れることによるゲルトラー渦によって、外側の曲面壁5から内側の曲面壁4及び内側の曲面壁4から外側の曲面壁5に向かう渦が発生し、この渦によって培養液6が滞留することなく十分に撹拌されるため、微細藻類が培養容器2の壁面に付着したりコロニーを形成して沈殿することがなくなり、微細藻類によって光の透過が遮られることがなく、微細藻類は効率良く且つ均一に受光するために微細藻類を効率良く培養することができ、長期に亘って高い培養効率を維持することができる。
微細藻類が培養容器2の壁面に付着したりコロニーを形成して沈殿すると、微細藻類の受光が妨げられるので好ましくないが、微細藻類培養装置1によれば、種類の異なる混相乱流と乱流境界層とゲルトラー渦(以下に詳述)とが発生するので、曲面壁4,5の間に渦や乱れが発生して、微細藻類によって光の透過が遮られることがない。
混相乱流:液相中を運動する気泡が引き起こす乱流
乱流境界層:壁面付近を流れが通過するとき、流れの相似側を表すパラメータであるReynolds数が高くなる(壁面上方の流れが速くなるか、流れが壁面に接する距離が長くなる)と、壁面付近に形成される速度の遅い層である境界層が乱流化する。この乱流化された層を乱流境界層という。
ゲルトラー渦:凹曲面を曲率に並行に流れがあるとき、流れの相似則を表すパラメータであるReynolds数が高くなる(壁面上方の流れが速くなるか、流れが壁面に接する距離が長くなる)と、流れに垂直な回転渦を生じる。この回転渦をゲルトラー渦という。
更に、培養容器2を耐圧強度の高い曲面壁4,5で構成したため、その板厚を小さく抑えて培養装置1の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
又、培養容器2の正面視外形形状として円形の左右対称形状を採用したため、該培養容器2内にその外周に沿って旋回する培養液6の流れを容易に形成することができるとともに、培養容器2の製造が容易化する。
更に又、本実施の形態では、培養容器2を水平面に対して所定角度αだけ傾斜させて設置したため、太陽光線の利用効率が高められるとともに、培養容器2内での培養液6の滞留が一層確実に防がれ、微細藻類の壁面への付着が更に確実に防がれる。尚、可変機構を付設して培養容器2の傾斜角度αを可変とすれば、太陽光を常に最大限に受光することができるよう太陽高度の変化に追従して培養容器2の傾斜角度αを変えることができ、より高い培養効率を確保することができる。又、光が強過ぎることによって光合成の光阻害が発生する可能性がある場合には、培養容器2の傾斜角度αを変えることによって、そのような光阻害の発生を防ぐことができる。
又、本実施の形態では、培養容器2の幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液6の流れを形成したため、培養液の旋回流を容易に発生できるとともに、混相乱流、乱流境界層、ゲルトラー渦の発生が容易であるので、培養液6を均一かつ簡易に攪拌してその滞留を防ぐことができ、培養液6中のどの藻類にも公平に光を当てて高生産性を実現することができる。
ここで、本実施の形態に係る微細藻類培養装置1を用いた実際の生産設備例を図5に示すが、実際の生産設備においては、図示のように複数の微細藻類培養装置1を一列に連続して繋げたものが数列に亘って配設される。この場合、各列においてガス導入パイプ14と温調水導入パイプ19は各1本ずつが各培養装置1について共用される。
次に、本発明に係る微細藻類培養装置を用いて行った培養実験の結果について説明する。
微細藻類としてクロロコッカムリトラーレ(Chlorococcum littorale)を用いて培養実験を13日間に亘って行った。この場合の日照時間は10時間/日、南中時光量子量800μmol/m2/s、日中平均光量子量340μmol/m2/s、培養液量70リットルであり、培養結果は平均増殖速度0.09g乾燥重量/リットル/日であった。又、培養期間中に微細藻類の培養容器壁面への付着は発生しなかった。
又、別の培養実験において、微細藻類としてスピルリナ・プラテンシス(Spirulina platencis)を培養した結果、従来の培養池方式では培養濃度0.3〜0.5g/リットル、一日あたりの生産性0.1〜0.2g/リットルであるのに対して、本発明に係る微細藻類培養装置では培養濃度10〜20g/リットル、一日あたりの生産性1.8〜4.5g/リットルという好結果が得られた。
<産業上の利用可能性>
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、頂部に開口部を有する培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって前記培養容器内で微細藻類を培養する微細藻類培養装置において、前記培養容器を内外二重曲面壁でパラボラ状に成形するとともに、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成し、前記培養容器内に前記培養液の旋回流を形成するためのガスを吹き込むガス吹込口を培養容器内下部に開口せしめたため、培養液の十分な撹拌を実現して高い生産性を得ることができるとともに、微細藻類の培養容器壁面への付着や培養容器底面への沈殿を防いで長期に亘って高い培養効率を維持することができるという効果が得られる。
また、本発明によれば、頂部に開口部を有する培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって前記培養容器内で微細藻類を培養する微細藻類培養方法において、内外二重曲面壁でパラボラ状に成形され、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成して成る培養容器の下部中央部から前記ガスを吹き込むことによって、幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液の旋回流を形成するため、培養液の十分な撹拌を簡易に実現して高い生産性を得ることができるとともに、微細藻類の培養容器壁面への付着や培養容器底面への沈殿を防いで長期に亘って高い培養効率を維持することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係る微細藻類培養装置の斜視図である。
図2は、本発明に係る微細藻類培養装置の正面図である。
図3は、本発明に係る微細藻類培養装置の側断面図である。
図4は、図3のA部拡大詳細図である。
図5は、本実施の形態に係る微細藻類培養装置を用いた実際の生産設備例を示す斜視図である。
なお、図中の符号、1は微細藻類培養装置、2は培養容器、4は内側の曲面壁、5は外側の曲面壁、5bはガス吹込口、6は培養液、14はガス導入パイプ、17はガス排出用開口部、18はキャップ、19は温調水導入パイプである。
Claims (6)
- 頂部に開口部を有する培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって前記培養容器内で微細藻類を培養する微細藻類培養装置において、
前記培養容器を内外二重曲面壁でパラボラ状に成形するとともに、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成し、前記培養容器内に前記培養液の旋回流を形成するためのガスを吹き込むガス吹込口を培養容器内下部に開口せしめたことを特徴とする微細藻類培養装置。 - 前記培養容器の正面視外形形状を円、楕円又は長円としたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の微細藻類培養装置。
- 前記培養容器を水平面に対して傾斜させて設置したことを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の微細藻類培養装置。
- 前記培養容器の少なくとも外側の曲面壁の外面に沿って流れる温調水を散水するための散水口を前記培養容器の上部に開口せしめたことを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項の何れかに記載の微細藻類培養装置。
- 頂部に開口部を有する培養容器の中に培養液を入れ、該培養液中に二酸化炭素を含むガスを吹き込みつつ、可視光線を入射させることによって前記培養容器内で微細藻類を培養する微細藻類培養方法において、内外二重曲面壁でパラボラ状に成形され、少なくとも外側の曲面壁を可視光線を透過する透明材料で構成して成る培養容器の下部中央部から前記ガスを吹き込むことによって、幅方向中心に沿って上昇し、上部で左右に分かれて外周に沿って下降する培養液の旋回流を形成することを特徴とする微細藻類培養方法。
- 前記培養容器への温調水の散水によって前記培養液の温度をコントロールすることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の微細藻類培養方法。
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