JPWO2002088607A1 - アンモニア吸収式冷温水装置 - Google Patents
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Abstract
アンモニア水溶液11から熱源により高圧のアンモニアガス21を発生せしめる発生器22と、このアンモニアガス21とアンモニア希溶液9に気液分離する精留器28と、分離後のアンモニアガス21を凝縮する凝縮器23と、凝縮後のアンモニア液94を気化するときの冷却作用を利用する蒸発器24と、気化後のアンモニアガス21をアンモニア水溶液に吸収せしめる吸収器25とを、アンモニア希溶液9が重力で移動するように順次上から配置し、これらの内部に、吸収器25から発生器22へアンモニア水溶液11を圧送する溶液管30を設けてなるアンモニア吸収式冷温水装置である。このような構成による精留塔や接続配管の省略、発生器や吸収器の小型化等により、装置全体をより小型化できるとともに、多種多様な熱源に対応できる。
Description
技術分野
本発明は、ガスタービンの排熱、往復式熱機関の排熱、燃料電池の電池排熱、太陽光発電の排熱、ボイラの余剰蒸気等の各種排熱の他、地熱、高温岩体等を利用したアンモニア吸収式冷温水装置に関するもので、主に、冷凍能力が数100kW以下の小規模のものに適用されるものである。
背景技術
従来、蒸気炊き方式のアンモニア吸収式冷温水装置におけるアンモニアガス発生及び精留器は、第9図に示すように構成されている。この第9図において、満液式の発生器10内に、一端の濃アンモニア水溶液供給口20から濃いアンモニア水溶液11を図示しないポンプにて供給し、このアンモニア水溶液11内に多数本の熱交換器12を配置して熱源供給口13から蒸気、熱水等の熱源を供給することにより、アンモニア水溶液11の気化したアンモニアガス21を発生させる。このアンモニアガス21及び同時に発生した少量の水蒸気が発生器10の中央から上方に向けて設けられた精留塔16へ上昇する。
精留塔16の内部には、中央に孔の空いた又は螺旋状の棚17が複数段に設けられているので、ここで上昇してきたアンモニアガス21と水分が重力と密度差によって分離され、精留されたアンモニアガス21は、アンモニアガス出口39を経て図示しない凝縮器へ送られる。棚17で液化したわずかなアンモニアを含むアンモニア希溶液は、液溜り18に流れ落ちて排水管19からアンモニア希溶液排出口15へ送られ、アンモニア希溶液となって吸収液ポンプ等へ送られる。
以上のようなアンモニアガス発生及び精留器を用いた従来のアンモニア吸収式冷温水装置には、以下のような問題点があった。
(1)発生器10の出口に精留塔16を配置し、加熱によって上昇するアンモニアガス21が単にこの精留塔16の内部の棚17を通過するときの重力と密度差だけを利用して気液分離を行っていたので、発生器10と精留塔16の高さが高くなる。
(2)発生器10に供給する熱源の温度範囲に厳しい制限があり、設計点から外れると、性能が大幅に低下するので、多種多様な排熱を利用することが困難であった。そのため、供給熱流量と温度変動に対して、広くて、迅速な応答ができなかった。
(3)満液式の発生器10は、容量が大きいため、保留液量が多く、始動時間や熱負荷変動に対する応答時間が長かった。
(4)従来の吸収式冷温水装置では、吸収器、蒸発器、凝縮器等の圧力容器は、横置きであり、かつ、各容器間は、配管とバルブで複雑に接続されていたので、装置全体が大型になり、各容器間の共通部品が少なく、また、配管やバルブの流体的損失が生じ、さらに、配管が本体の外側にむき出しになる、という問題があった。
(5)アンモニア希溶液排出口15からのアンモニア希溶液は、図示しない液予熱器を通過後、減圧弁を経て吸収器に供給され、また、凝縮器に入るアンモニア液は、蒸発器出口のアンモニアガスの冷熱にて過冷却されるが、吸収器は、その熱負荷が大きく、大型であった。
(6)アンモニア希溶液は、吸収器の上部から減圧した後、シャワー状に落下しながら液滴表面でアンモニアガスを吸収するが、液滴の粒径が大きく、ガス吸収の表面積が小さいため、吸収器が大型になっていた。
本発明の第1の目的は、精留塔や接続配管の省略、発生器や吸収器の小型化等により、装置全体をより小型化するとともに、多種多様な熱源に対応できるアンモニア吸収式冷温水装置を提供することである。
本発明の第2の目的は、伝熱管にて非共沸混合冷媒(アンモニア水溶液)を伝熱管の内壁面に供給し、低沸点流体(アンモニア)のみを気化させて伝熱管の中央部を移流し、高沸点液体(水)は遠心力と表面張力で管内壁面に沿って移流することにより、熱源流体の多種多様な温度範囲、流量範囲に対応できること、熱源負荷の激しい時間変動に応答できること、冷房負荷の時間変動に応答できること、などの効果を発揮する装置を提供することである。
本発明の第3の目的は、アンモニア希溶液とアンモニアガスに確実に分離し、分離後のアンモニア希溶液は、その熱を液予熱器を通過する際に、溶液管の内部を通る濃いアンモニア水溶液へ有効に熱交換し、蒸発器の冷却器へ送ることができる装置を提供することである。
本発明の第4の目的は、蒸発器が十分働かないときでも、アンモニア水溶液が余分に吸収器へ落下して吸収器を小型化でき、また、蒸発器が十分働いても、熱交換器により希溶液が熱交換されることで、吸収器を小型化できる装置を提供することである。
本発明の第5の目的は、蒸発器の熱交換器で熱交換されたアンモニア希溶液を吸収器の冷却管に噴霧して冷却管を通る冷却水と熱交換して冷却効果を高めてアンモニアガスの吸収を促進することができる装置を提供することである。
本発明の第6の目的は、アンモニア希溶液をスプリンクラーで噴霧するときに、減圧することなく、高圧で噴霧することで、粒径を可能な限り小さくして、アンモニアガスとアンモニア液とを激しく撹拌しつつ混合吸収して吸収器へ送ることのできる装置を提供することである。
本発明の第7の目的は、スプリンクラーでアンモニア希溶液を噴霧するときの負圧を利用して吸収器内のアンモニア水溶液を吸い上げて噴霧することで、ポンプなどの機器を使用することなく循環せしめる装置を提供することである。
本発明の第8の目的は、濃いアンモニア水溶液を圧送するための最も高圧になる溶液管を本体の中心に通すことにより、溶液管の破断、液漏れに対する安全性を向上させることができる装置を提供することである。
本発明のその他の目的及び効果は、明細書及び図面による最良の形態の説明により明らかにする。
発明の開示
本発明は、アンモニア水溶液11から熱源により高圧のアンモニアガス21を発生させる発生器22と、このアンモニアガス21とアンモニア希溶液9に気液分離する精留器28と、気液分離後の高圧のアンモニアガス21を凝縮する凝縮器23と、凝縮後の高圧アンモニア液94を減圧気化するときの冷却作用を利用する蒸発器24と、気化後のアンモニアガス21をアンモニア希溶液9に吸収せしめる吸収器25とを順次上から配置し、これらの内部に、前記吸収器25から発生器22へアンモニア水溶液11を圧送する溶液管30を設けてなることを特徴とするアンモニア吸収式冷温水装置である。
また、本発明は、発生器を構成する発生器用外筒と、精留器を構成する精留器用外筒と、凝縮器を構成する凝縮器用外筒と、蒸発器を構成する蒸発器用外筒と、吸収器を構成する吸収器用外筒とを順次縦にスタック構造にして積層固着し、これらの中心部に、吸収器から発生器へアンモニア水溶液を圧送する溶液管を配置し、前記発生器用外筒の上に、上蓋41を被せることにより、5つの工程間を接続する接続配管を省略して、装置全体を小型化できる。また、共通部品が多くなり、量産性により安価に提供できる。さらに、配管やバルブの断熱工事が不要になり、流体的損失も軽減できる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の第1実施例を第1図〜第8図に基づき説明する。
第1図において、発生器22,精留器28、凝縮器23,蒸発器24,吸収器25及び液溜り29は、すべて同一径の円筒体状をなし、アンモニア水溶液11が重力により自然落下しながらアンモニア吸収式冷温水装置として作用するように、これらを上から順次縦スタック構造に配置したものである。
すなわち、最下端部に、ポンプ38を設けた液溜り29を設置し、このポンプ38の吐出側に連結した濃いアンモニア水溶液11を圧送するための溶液管30を、最上階の発生器22まで一気に立ち上がらせる。この発生器22では、熱源流26と伝熱管27を介在して精留器28に連結し、凝縮器23では、アンモニア希溶液9を液予熱器31に導き、アンモニアガス21は、冷却管32に触れて、高濃度のアンモニア液94となる。このアンモニア液94は、膨張弁33を経て蒸発器24内に噴霧される。なお、ポンプ38は、液溜り29の内部に設置してもよいし、外部に設置してもよい。
前記蒸発器24では、わずかなアンモニアを含む希溶液は、液予熱器31を経てスプリンクラー36へ送って高圧で噴霧される。
膨張弁33にて膨張気化されたアンモニアガス21は、前記蒸発器24の冷凍管34内部のブラインを冷却した後、再び上昇して過冷却器95を冷却して前記凝縮器23のアンモニア液94を沸点以下に冷却し、さらに、アンモニアガス21は、噴霧されたアンモニア希溶液9に混合吸収される。吸収器25では、溶液管30を吸収熱回収器96として作用させ、さらに、冷却管37に触れて吸収熱を放出し、再び液溜り29に戻される。
前記発生器22のさらに具体的構成を第2図に基づき説明する。
発生器22を構成する円筒形の発生器用外筒40の上端には、上蓋41が被せられて発生器用外筒40との間を互いにフランジ48をもってねじなどで固着される。また、発生器用外筒40の下端には、凝縮器23の凝縮器用外筒67が間に仕切り板49と底板51を挟んで互いにフランジ48をもってねじなどで固着されている。
前記上蓋41の中心部分には、熱源供給管42が設けられて上端が熱源供給口13となっており、また、前記上蓋41の側方には、排出口14が設けられている。
前記発生器用外筒40の内部には、上部の隙間を除いて断熱材72を介在して円筒形の内筒43が収納され、この内筒43の中には、多数本の伝熱管27が内筒43の天板と底板とに支持されて垂直に互いに隙間を持って設けられている。なお、内筒43を、放射状に配置した孔あき支持板46によって数個に区画し、各区画毎に細い伝熱管27が数100本ずつ収納され、全体で1000本以上設けられている。ただし、図面の作成上、伝熱管27の直径を内筒43の直径に比較して大きくし、その数も少なく記載している。
前記内筒43の天板の上部から伝熱管27の上端が突出し、この突出端部には、それぞれ第6図に示すような拡散ノズル44が取り付けられ、この拡散ノズル44部分に液溜り室55を形成するためにカバー54が被せられている。また、伝熱管27の下端部は、前記内筒43の底板の下面に開口している。
前記拡散ノズル44は、スワラーとも呼ばれ、また、伝熱管27の内壁に、ウイック加工又はグルーブ加工を形成することにより、拡散ノズル44にて伝熱管27内にアンモニア水溶液11を噴霧し、その液体を壁面に安定的に付着させるようになっている。
前記熱源供給管42の下端から伝熱管27を収納した内筒43内に熱源が供給され、複数の伝熱管27の相互の隙間や孔あき支持板46の多数の孔を通り、内筒43の上部の吐出口47から発生器用外筒40との隙間を通り、前記排出口14に連通している。
前記仕切り板49の中心部には、噴出部56が形成されて、下方からの溶液管30が連通固着され、この噴出部56は、連通孔57から熱源供給管42の周りに設けられた複数本の液体送出管53を通り前記液溜り室55に連通している。
前記仕切り板49の周縁部付近に沿って複数個の拡散ノズル52が設けられ、この仕切り板49と、底板51と、この底板51の外筒部分で形成された精留器28に旋回流を発生させている。この精留器28の底板51には、気体通過筒50が上下貫通して複数本直立して設けられ、また、底板51は、前記溶液管30の外周囲の液落下口58に連通している。
前記凝縮器23の詳細を第3図により説明する。
この凝縮器23の凝縮器用外筒67は、上述のように、上端で前記発生器用外筒40と精留器28の外筒部分をフランジ48により固着され、下端で蒸発器24の蒸発器用外筒70と過冷却器95における仕切り板61の外筒部分を挟みつけつつフランジ48にて固着されている。
前記凝縮器用外筒67の中心部には、前記溶液管30が垂直に設けられ、この溶液管30の外周と内周に垂直方向に多数のフィン59が放射状に設けられている。このフィン59の外周囲を包むようにして液予熱器31が設けられ、この液予熱器31の内壁に、前記フィン59との間にわずかな隙間が形成されるようにして断熱材60が設けられている。
前記凝縮器用外筒67の内部には、螺旋状に旋回した冷却管32が冷却管支持枠66によって相互に隙間を持って複数段配置され、冷却水ポート63を経て冷却水出口65に連結されている。
前記凝縮器用外筒67の下端部の仕切り板61には、外周に沿って複数個の膨張弁33が蒸発器24側に向けて取り付けられ、また、膨張弁33の内側には、前記凝縮器23の下部と蒸発器24の上部の両方に突出するように仕切り板61を貫通して多数本の過冷却器95が設けられている。
前記液予熱器31と仕切り板61の接合部には、凝縮器23より上方が高圧(たとえば15〜16気圧)で、蒸発器24より下方が低圧(たとえば3〜5気圧)であるため、高圧シール材62を介在して取り付けられる。
前記蒸発器24の詳細を第4図により説明する。
この蒸発器24の蒸発器用外筒70は、上述のように、上端で前記凝縮器用外筒67とフランジ48により固着され、下端で吸収器25の吸収器用外筒76と仕切り板71を挟みつけつつフランジ48にて固着されている。
前記蒸発器用外筒70の中心部には、前記溶液管30とその外周に熱交換器35が前記凝縮器23から連続して垂直に設けられている。また、前記仕切り板71の中央部には、前記熱交換器35との間に十分な隙間を持って、一体に仕切り筒97を立ち上がらせている。この蒸発器24における熱交換器35の下端部には、スプリンクラー36が設けられ、このスプリンクラー36は、熱交換器35内に高圧で収納されたアンモニア希溶液9を下向きに噴射するように配置されている。このスプリンクラー36の噴射量調整のためのノズル弁調整棒69が蒸発器用外筒70の外部へ突出している。
さらに、前記熱交換器35の内壁には、熱交換器35と溶液管30との間に溜まったアンモニア希溶液9の液面を検出する電気的な液面計68が設けられ、外部でその液面が表示されるようになっている。
前記蒸発器用外筒70と仕切り筒97との間には、螺旋状に旋回した冷凍管34が冷凍管支持枠66により相互に隙間を持って複数段配置され、この冷凍管34の両端部はブラインポート77に連結され、出口側の連結管64がブラインを負荷へ向けて送り出すように連結され、入口側の連結管64が負荷で温められたブラインが戻るように連結されている。
なお、前記仕切り板71の上には、アンモニア液94が溜まるので、このアンモニア液94が、吐出孔109によって前記スプリンクラー36の付近に排出される。
前記吸収器25及び液溜り29の詳細を第5図により説明する。
この吸収器25の吸収器用外筒76は、上述のように、上端で前記蒸発器用外筒70とフランジ48により固着され、下端で液溜り29の液溜り用外筒82とフランジ48にて固着されている。
前記蒸発器用外筒70の中心部には、前記溶液管30が前記蒸発器24から連続して垂直に設けられ、この溶液管30の外周には、垂直なフィンを放射状に取り付けてなる吸収熱回収器96が設けられている。
前記吸収器用外筒76の内部には、螺旋状に旋回した冷却管37が冷却管支持枠66により相互に隙間を持って複数段配置され、この冷却管37の両端部は冷却水ポート63に連結され、出口側は、前記凝縮器23の冷却管32に連結され、入口側が冷却水入口75に連結されている。
前記液溜り29は、液溜り用外筒82が前記吸収器25の吸収器用外筒76とフランジ48で固着され、底部83の中央の載台92に、ポンプ38がフィルタ78を持って載せられ、このポンプ38に前記溶液管30が連結されている。また、底部83には、排液管81がバルブ(図示せず)を介して外部に接続されている。
前記ポンプ38は、外部の据付台93に据え付けたモータ80にシャフト79を介して連結されている。
前記蒸発器24から液溜り29にかけて外部に液面計74が垂直に設けられ、この液面計74は、その上下両端で連通孔73により液溜り用外筒82の内部に連通している。
次に、本発明による第1実施例の作用を説明する。
第5図において、液溜り29の液溜り用外筒82内に、25〜50%程度の濃いアンモニア水溶液11が供給されている。
供給されたアンモニア水溶液11をポンプ38で吸引して溶液管30へ圧送する。このときフィルタ78を通してごみなどが排除される。
第2図において、圧送されたアンモニア水溶液11は、溶液管30の上端で発生器22の噴出部56へ送られ、さらに、連通孔57から液体送出管53を経て液溜り室55へ送られる。そして、拡散ノズル44を介して伝熱管27に供給される。
発生器22の内部は、熱源供給口13から供給された熱源が熱源供給管42を得て伝熱管27のある内筒43内に供給され、ここで熱交換して排出口14から排出されている。
そのため、液溜り室55から拡散ノズル44を経て伝熱管27に送り込まれたアンモニア水溶液11は、拡散ノズル44で霧状化してその液滴は、遠心力で伝熱管27の内壁に当たり、この内壁面のウイックに表面張力で捉えられ、液体のまま下端より落下する。内壁面に付着しない高濃度のアンモニアガス21は、環状噴霧流45となってそのまま下端から送り出される。
さらに詳しくは、拡散ノズル44と旋回流発生の伝熱管27にて非共沸混合冷媒(アンモニア水溶液)を伝熱管27の内壁面に供給し、低沸点流体(アンモニア)のみを気化させて伝熱管27の中央部を移流し、高沸点液体(水)は遠心力と表面張力で管内壁面に沿って移流する。
このような構成とすることにより、熱源流体の多種多様な温度範囲、流量範囲に対応できること、熱源負荷の激しい時間変動に応答できること、冷房負荷の時間変動に応答できること、などの効果を発揮する。
発生器22の伝熱管27から吐き出されたアンモニアをわずかしか含まないアンモニア希溶液9と高濃度(例えば、99.8%)の高圧アンモニアガス21との混合したものが、仕切り板49の拡散ノズル52から精留器28へ送られる。アンモニア希溶液9は、底板51を流れて液落下口58へ落下し、高圧アンモニアガス21だけが分離され、拡散ノズル52による遠心力で旋回流を発生させつつ、気体通過筒50を通って凝縮器23へ送られる。
第3図において、液落下口58へ落下したアンモニア希溶液9は、その熱を液予熱器31を通過する際に、溶液管30の内部を通るアンモニア水溶液11へフィン59で熱交換移動し、蒸発器24の熱交換器35へ送られる。
気体通過筒50を通った高圧アンモニアガス21は、凝縮器23の冷却管32を通る際に、この冷却管32を流れる冷却水と熱交換し、凝縮されて濃いアンモニア液94となって膨張弁33へ送られる。
第4図において、濃いアンモニア液94が膨張弁33で膨張気化されたアンモニアガス21は、気化する際に蒸発器24の冷凍管34を冷却した後、仕切り筒97に沿って再び上昇して過冷却器95を冷却して前記凝縮器23の濃いアンモニア液94を沸点以下に冷却し、さらに、熱交換器35に沿って下降する。このとき、冷凍管34内のブラインが冷却されて冷熱が負荷へ送られる。
液予熱器31から送られてきたアンモニア希溶液9は、熱交換器35に貯められるが、ここで、熱交換器35に沿って下降するアンモニアガス21により熱交換される。アンモニア希溶液9は、冷却後に、スプリンクラー36から高圧で噴霧され、下降するアンモニアガス21と、吐出孔109から排出されたアンモニア液94を激しく撹拌しつつ混合吸収して吸収器25へ送られる。
第5図において、前段の蒸発器24の熱交換器35で熱交換されたアンモニア希溶液9は、吸収器25の冷却管37に送られるが、このとき、吸収熱回収器96にて溶液管30内のアンモニア水溶液11と熱交換し、さらに、冷却管37を通る冷却水と熱交換して冷却効果を高めて濃いアンモニア水溶液11となって、液溜り29の液溜り用外筒82に落下貯留する。そして、再びポンプ38により圧送される。
前記実施例では、第1図に示すように、熱源供給口13から供給された排熱を利用するようにしたが、この排熱だけで不足するような場合には、第7図に示すように、発生器22内の伝熱管27に臨ませて、追い焚きのための燃焼バーナ84を設け、熱源供給口13からの排気熱を加熱するようにしてもよい。また、排熱が得られないときには、燃焼バーナ84だけを熱源とするようにしてもよい。前記伝熱管27の入口側には、たとえば、第8図(a)(b)に示すような拡散ノズル44を取り付けることにより、ガイド羽根91で旋回流を与えて、気液を分離するようにしている。
この第7図において、85は、仕切り板,86は、底部,87は、排気ファンである。また、熱源供給口13に臨ませて給湯熱交換器88を設け、給水管90からの水を給湯熱交換器88で加熱して温水出口89から取り出すようにしてもよい。
つぎに、本発明の第2実施例を第10図〜第17図に基づき説明する。
第10図において、発生器22,精留器28、凝縮器23,蒸発器24,吸収器25及び液溜り29は、すべて同一径の円筒体状をなし、アンモニア水溶液11が重力により自然落下しながらアンモニア吸収式冷温水装置として作用するように、これらを上から順次縦スタック構造に配置した点において、前記第1実施例と略同様である。
第2実施例が第1実施例と異なる大まかな点を第10図により説明し、その後で第11図以下の図面に基づき詳細な異なる点を説明する。第1図と同一構造部分については、説明を省略する。
第10図において、発生器22の垂直な伝熱管27と中央の溶液管30は、内壁面に螺旋溝のある螺旋コルゲート管が用いられている。また、発生器22の熱源供給口13と排出口14は、発生器用外筒40の側面の下部と上部に設けられている。
精留器28は、中心部に上下貫通した円筒形の孔あき板100と、この孔あき板100の周りに渦巻き状に配置した金網101とで構成されている。
凝縮器23、蒸発器24、吸収器25は、後述するように配管の構成が第1実施例と異なる。また、冷却水ポート63を横形に構成して各部間に積層するように配置されている。
過冷却器95は、その構造を第1実施例と異なる螺旋管構造とし、かつ、冷却水ポート63を横形として上下の配管の間に積層するように配置している。また、過冷却器95における冷却水ポート63の冷却水出口65に切換え弁104を設け、吸収器25の冷却水出口温度(A)が過冷却器95の冷却水出口温度(B)よりも高いときは、凝縮器23の冷却水入口75側に接続し、吸収器25の冷却水出口温度(A)が過冷却器95の冷却水出口温度(B)以下のときは、凝縮器23の冷却水出口65側に接続するための切換えを行う。この切換えにより、冷却塔103から供給される冷却水温度が大きく変動しても、冷凍能力を下げることなく、変動に対して迅速に対応可能であり、季節の変動、気象変化などによる性能低下を減じることができる。
第2実施例では、第1実施例における吸収器25の吸収熱回収器96と、蒸発器24の熱交換器35を削除している。
前記発生器22のさらに具体的構成を第11図及び第12図に基づき説明する。
発生器用外筒40の中心部の溶液管30を保護管98で覆い、この保護管98の上端部に分岐部99を連結し、保護管98の内部で溶液管30の上端部が開口し、分岐部99には、複数本の液体送出管53が放射状に連結され、この液体送出管53は、それぞれ液溜り室55に臨ませられている。この液溜り室55には、複数本ずつの垂直な伝熱管27が連結されている。この伝熱管27は、第12図に示すように、内壁面に螺旋溝が形成された螺旋コルゲート管と上端の拡散ノズル44とで構成されている。なお、前記溶液管30も内壁面に螺旋溝が形成された螺旋コルゲート管からなる。発生器用外筒40の側壁における下部に熱源供給口13が連結され、上部に排出口14が連結されている。
第13図において、前記精留器28は、孔あき板100からなる内筒と、無垢板の外筒と、天板と、底板とで筒体を形成し、この筒体の内部に、アンモニアガス21から水蒸気を分離するための渦巻き状に複数層に巻きつけた金網101を配置して気体通過筒50を形成し、孔あき板100の中心部の上下開口部分は、液落下口58となり、この液落下口58の小穴から気体通過筒50の内部を経て側方にかけてガス通路102となり、このガス通路102は、凝縮器23へ連通している。
第13図において、前記凝縮器23は、凝縮器用外筒67の中心部に液予熱器31が配置され、この液予熱器31の内部に、前記螺旋コルゲート管からなる溶液管30がさらに螺旋状に巻かれて収納されている。前記凝縮器用外筒67と液予熱器31との間には、冷却管32が収納され、この冷却管32の上部には、冷却水ポート63が設けられ、また、冷却管32の下部には、仕切り板61を兼用した冷却水ポート63を挟んで上下に過冷却器95が配置されている。この冷却水ポート63を境にして上部の発生器22,精留器28,凝縮器23が高圧側となるので、発生器用外筒40,凝縮器用外筒67などは、圧力に耐えるようなステンレススチールが用いられ、低圧側の蒸発器用外筒70,吸収器用外筒76などは合成樹脂が用いられる。また、仕切り板61と液予熱器31の連結部分には、高圧シール材62が設けられる。
前記冷却管32と冷却水ポート63との構造を、第14図により説明すると、冷却水ポート63には、冷却水入口75に連通する供給室105と、冷却水出口65に連通する排出室106が形成されている。また、冷却管32は、液予熱器31の周りに、前記溶液管30と同様の螺旋コルゲート管を直径の異なる螺旋状に巻き、所定の隙間を持って複数層に配置したもので、さらに具体的には、直径の最も小さい螺旋の冷却管32aを液予熱器31の外周に配置し、さらにその外周に第2番目の直径の冷却管32bを配置し、同様にして、最も外側に最大直径の冷却管32nを順次配置する。これらの冷却管32a,32b,…32nの下端部は、それぞれ垂直管107a、107b、…107nを介在して前記供給室105に臨ませられ、また、冷却管32a,32b,…32nの上端部は、それぞれ垂直管108a、108b、…108nを介在して前記排出室106に臨ませられている。なお、図面の作成上、冷却管32の直径を大きくし、その数も少なく記載している。
前記過冷却器95は、渦巻状に巻いた螺旋コルゲート管を前記冷却水ポート63を挟んで上下両側に設け、下側の過冷却器95に冷却水を供給し、上側の過冷却器95を通り排出される。
前記凝縮器23から蒸発器24に上下貫通して膨張弁33が設けられる。
前記蒸発器24の冷凍管34と吸収器25の冷却管37における配管構造も第14図にて説明した凝縮器23の冷却管32と同様、螺旋コルゲート管を直径の異なる螺旋状に巻き、所定の隙間を持って複数層に配置したものである。ただし、ブラインポート77が冷凍管34の下に配置されているので、垂直管108にて冷凍管34の下端部に連結し、冷凍管34の上端部から垂直管107にて冷却水ポート63に立ち下げている。冷却管37にても同様に、冷却水ポート63が冷却管37の下に配置されているので、垂直管108にて冷却管37の下端部に連結し、冷却管37の上端部から垂直管107にて冷却水ポート63に立ち下げている。
前記液予熱器31の下端部で、吸収器25の上部に設けられたスプリンクラー36は、第1実施例と同様外部からの調節機構(図示せず)により、開度が調整できるようになっている。
前記スプリンクラー36の噴射孔に臨ませて、第17図に示すように、吸引管110が連結され、この吸引管110の下端開口部分が液溜り29の中に差し込まれて設けられている。そして、スプリンクラー36でアンモニア希溶液9を高圧で噴霧するときの負圧を利用して液溜り29内のアンモニア水溶液11を吸い上げて吸収器25内に噴霧することで、ポンプなどの機器を使用することなく循環せしめている。
また、液溜り29の近傍に設けたポンプ38は、液溜り29の内部であってもよいし、外部であってもよい。
103は、冷却水を循環させる冷却塔である。
次に、本発明による第2実施例の作用を説明する。
第10図において、液溜り29内の25〜50%程度の濃いアンモニア水溶液11は、ポンプ38で溶液管30を通り上端の発生器22へ圧送され、この発生器22で分岐部99、液体送出管53を経て液溜り室55へ送られ、拡散ノズル44を介して伝熱管27に供給される。
発生器22の内筒43には、熱源供給口13から熱源が供給され、ここで伝熱管27と熱交換して排出口14から排出されている。
そのため、送り込まれたアンモニア水溶液11は、拡散ノズル44と旋回流発生の伝熱管27にて非共沸混合冷媒(アンモニア水溶液)を伝熱管27の螺旋溝の内壁面に供給し、低沸点流体(アンモニア)のみを気化させて伝熱管27の中央部を移流し、高沸点液体(水)は遠心力と表面張力で管内壁面に沿って移流する。
第13図において、発生器22から吐き出された高濃度の高圧アンモニアガス21とアンモニア希溶液9は、精留器28へ送られる。アンモニア希溶液9は、気体通過筒50の天板の上を流れて液落下口58へ落下し、高圧アンモニアガス21と水蒸気が孔あき板100から気体通過筒50の金網101を通過し、水蒸気は金網101に接触して水滴となって液落下口58へ落下し、高圧アンモニアガス21だけがガス通路102を経て凝縮器23へ送られる。
第10図において、液落下口58へ落下したアンモニア希溶液9は、液予熱器31を通過する際に、溶液管30の内部を通る濃いアンモニア水溶液11と熱交換移動し、蒸発器24内のスプリンクラー36へ送られる。
凝縮器23に供給されたアンモニアガス21は、凝縮器23の冷却管32を通る際に、この冷却管32を流れる冷却水と熱交換し、凝縮されて99.8%程度の濃いアンモニア液94となって凝縮器23の底部に溜り、さらに、過冷却器95にて沸点以下に冷却される。
アンモニア液94が凝縮器23と蒸発器24の間の膨張弁33で膨張気化され、低圧のアンモニアガス21となり、蒸発器24の冷凍管34を冷却し、再び上昇して過冷却器95を沸点以下に冷却し、仕切り筒97を経て吸収器25へ送られる。このとき、冷凍管34内のブラインが冷却されて冷熱が負荷へ送られる。蒸発器24の底部に溜ったアンモニア液94は、仕切り筒97の吐出孔109からスプリンクラー36の付近に排出される。
液予熱器31から送られてきたアンモニア希溶液9は、スプリンクラー36から高圧で噴霧され、蒸発器24内の仕切り筒97に沿って下降するアンモニアガス21と吐出孔109からのアンモニア液94とを激しく撹拌しつつ混合吸収して吸収器25へ送られる。
吸収器25の冷却管37では、冷却管37を通る冷却水と熱交換して冷却効果を高めて濃いアンモニア水溶液11となって、液溜り29に落下貯留する。貯留したアンモニア水溶液11は、スプリンクラー36でアンモニア希溶液9を高圧で噴霧するときの負圧により吸引管110を通して吸い上げて吸収器25内に噴霧することで、循環せしめている。
そして、再びポンプ38により圧送される。
前記第1実施例及び第2実施例における発生器22において、伝熱管27を垂直管とした。そのため、第2図に示した実施例では、1000本以上の伝熱管27が用いられ、第11図に示した実施例においても200本以上の伝熱管27が用いられる。
そこで、第15図及び第16図に示すように、伝熱管27を渦巻状に形成することで数10本まで減らすことができる。さらに詳細には、保護管98の中心部に溶液管30を設け、この溶液管30の上端部を分岐部99に連結し、この分岐部99から水平な放射方向に液体送出管53を連結し、さらにこの液体送出管53を発生器用外筒40の内側に沿って垂直に立ち下げる。そして、蚊取り線香のように渦巻きにした伝熱管27の外方端部を液体送出管53の垂直部分に拡散ノズル44を介して連結し、内方端部を保護管98に連結する。伝熱管27の保護管98との連結部分において、渦巻きにした伝熱管27は、27aと27bのように180度の間隔を持って配置する。伝熱管27の内方端部と保護管98の連結部分は、伝熱管27から保護管98の内壁の接線方向に向けることにより、噴射するアンモニア水溶液11が保護管98内でより効果的に旋回流を起こさせている。
上記実施例において、吸収冷凍サイクル各工程を構成する発生器22,精留器28、凝縮器23,蒸発器24,吸収器25の圧力容器を縦にスタック構造としたことにより、これら5つの工程間を接続する接続配管を省略して、装置全体を小型化している。また、各段を共通部品で構成できるので、部品の種類が少なくなり、量産性により安価に提供できる。さらに、配管やバルブの断熱工事が不要になり、流体的損失も軽減できる。
最も高圧になる溶液管30を本体の中心に通すことにより、溶液管30の破断、液漏れに対する安全性を向上させている。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明によるアンモニア吸収式冷温水装置は、ガスタービンの排熱、往復式熱機関の排熱、燃料電池の電池排熱、太陽光発電の排熱、ボイラの余剰蒸気等のこれまでに無駄に廃棄していた各種排熱を有効利用する場合や、地熱、高温岩体等のこれまでに有効利用が困難であった場合などの多種多様な熱源を有効利用する場合に好適である。主に、冷凍能力が数100kW以下の集合住宅用、病院用、工場用、ビルディング用、レストラン用、事務所用、店舗用、スポーツジム用などの比較的冷熱需要の大きな施設における冷温水装置として適している。冷凍負荷が単機容量よりも大きい場合は、複数台を並列に運用することで、単機容量の数倍の冷熱需要まで対応できる。また、全体の重量も1トン程度に抑えることができ、運搬が可能なため、冷凍設備を備えた船舶、車両などに搭載するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるアンモニア吸収式冷温水装置の第1実施例を示す全体の説明図である。
第2図は、第1図における発生器22と精留器28の具体的例を示す縦断面図である。
第3図は、第1図における精留器28と凝縮器23の具体的例を示す縦断面図である。
第4図は、第1図における蒸発器24と過冷却器95の具体的例を示す縦断面図である。
第5図は、第1図における吸収器25と液溜り29の具体的例を示す縦断面図である。
第6図は、第2図における伝熱管27の一実施例を示す縦断面図である。
第7図は、本発明による発生器22の他の例を示す縦断面図である。
第8図は、第7図における拡散ノズル44の例を示すもので、(a)は、正面図、(b)は、断面図である。
第9図は、従来のアンモニア吸収式冷温水装置におけるアンモニアガス発生及び精留器の説明図である。
第10図は、本発明によるアンモニア吸収式冷温水装置の第2実施例を示す全体の説明図である。
第11図は、第10図における発生器22の具体的例を示す要部の縦断面図である。
第12図は、第10図における伝熱管27の一実施例を示す縦断面図である。
第13図は、第10図における精留器28と凝縮器23の具体的例を示す要部の縦断面図である。
第14図は、第10図における冷却管32、冷凍管34及び冷却管37の具体的例を示す平面図である。
第15図は、第10図における発生器22の他の具体的例を示す要部の縦断面図である。
第16図は、第15図における伝熱管27の平面図である。
第17図は、第10図における吸収器25のアンモニア水溶液をスプリンクラー36の負圧を利用して循環せしめる装置の断面図である。
本発明は、ガスタービンの排熱、往復式熱機関の排熱、燃料電池の電池排熱、太陽光発電の排熱、ボイラの余剰蒸気等の各種排熱の他、地熱、高温岩体等を利用したアンモニア吸収式冷温水装置に関するもので、主に、冷凍能力が数100kW以下の小規模のものに適用されるものである。
背景技術
従来、蒸気炊き方式のアンモニア吸収式冷温水装置におけるアンモニアガス発生及び精留器は、第9図に示すように構成されている。この第9図において、満液式の発生器10内に、一端の濃アンモニア水溶液供給口20から濃いアンモニア水溶液11を図示しないポンプにて供給し、このアンモニア水溶液11内に多数本の熱交換器12を配置して熱源供給口13から蒸気、熱水等の熱源を供給することにより、アンモニア水溶液11の気化したアンモニアガス21を発生させる。このアンモニアガス21及び同時に発生した少量の水蒸気が発生器10の中央から上方に向けて設けられた精留塔16へ上昇する。
精留塔16の内部には、中央に孔の空いた又は螺旋状の棚17が複数段に設けられているので、ここで上昇してきたアンモニアガス21と水分が重力と密度差によって分離され、精留されたアンモニアガス21は、アンモニアガス出口39を経て図示しない凝縮器へ送られる。棚17で液化したわずかなアンモニアを含むアンモニア希溶液は、液溜り18に流れ落ちて排水管19からアンモニア希溶液排出口15へ送られ、アンモニア希溶液となって吸収液ポンプ等へ送られる。
以上のようなアンモニアガス発生及び精留器を用いた従来のアンモニア吸収式冷温水装置には、以下のような問題点があった。
(1)発生器10の出口に精留塔16を配置し、加熱によって上昇するアンモニアガス21が単にこの精留塔16の内部の棚17を通過するときの重力と密度差だけを利用して気液分離を行っていたので、発生器10と精留塔16の高さが高くなる。
(2)発生器10に供給する熱源の温度範囲に厳しい制限があり、設計点から外れると、性能が大幅に低下するので、多種多様な排熱を利用することが困難であった。そのため、供給熱流量と温度変動に対して、広くて、迅速な応答ができなかった。
(3)満液式の発生器10は、容量が大きいため、保留液量が多く、始動時間や熱負荷変動に対する応答時間が長かった。
(4)従来の吸収式冷温水装置では、吸収器、蒸発器、凝縮器等の圧力容器は、横置きであり、かつ、各容器間は、配管とバルブで複雑に接続されていたので、装置全体が大型になり、各容器間の共通部品が少なく、また、配管やバルブの流体的損失が生じ、さらに、配管が本体の外側にむき出しになる、という問題があった。
(5)アンモニア希溶液排出口15からのアンモニア希溶液は、図示しない液予熱器を通過後、減圧弁を経て吸収器に供給され、また、凝縮器に入るアンモニア液は、蒸発器出口のアンモニアガスの冷熱にて過冷却されるが、吸収器は、その熱負荷が大きく、大型であった。
(6)アンモニア希溶液は、吸収器の上部から減圧した後、シャワー状に落下しながら液滴表面でアンモニアガスを吸収するが、液滴の粒径が大きく、ガス吸収の表面積が小さいため、吸収器が大型になっていた。
本発明の第1の目的は、精留塔や接続配管の省略、発生器や吸収器の小型化等により、装置全体をより小型化するとともに、多種多様な熱源に対応できるアンモニア吸収式冷温水装置を提供することである。
本発明の第2の目的は、伝熱管にて非共沸混合冷媒(アンモニア水溶液)を伝熱管の内壁面に供給し、低沸点流体(アンモニア)のみを気化させて伝熱管の中央部を移流し、高沸点液体(水)は遠心力と表面張力で管内壁面に沿って移流することにより、熱源流体の多種多様な温度範囲、流量範囲に対応できること、熱源負荷の激しい時間変動に応答できること、冷房負荷の時間変動に応答できること、などの効果を発揮する装置を提供することである。
本発明の第3の目的は、アンモニア希溶液とアンモニアガスに確実に分離し、分離後のアンモニア希溶液は、その熱を液予熱器を通過する際に、溶液管の内部を通る濃いアンモニア水溶液へ有効に熱交換し、蒸発器の冷却器へ送ることができる装置を提供することである。
本発明の第4の目的は、蒸発器が十分働かないときでも、アンモニア水溶液が余分に吸収器へ落下して吸収器を小型化でき、また、蒸発器が十分働いても、熱交換器により希溶液が熱交換されることで、吸収器を小型化できる装置を提供することである。
本発明の第5の目的は、蒸発器の熱交換器で熱交換されたアンモニア希溶液を吸収器の冷却管に噴霧して冷却管を通る冷却水と熱交換して冷却効果を高めてアンモニアガスの吸収を促進することができる装置を提供することである。
本発明の第6の目的は、アンモニア希溶液をスプリンクラーで噴霧するときに、減圧することなく、高圧で噴霧することで、粒径を可能な限り小さくして、アンモニアガスとアンモニア液とを激しく撹拌しつつ混合吸収して吸収器へ送ることのできる装置を提供することである。
本発明の第7の目的は、スプリンクラーでアンモニア希溶液を噴霧するときの負圧を利用して吸収器内のアンモニア水溶液を吸い上げて噴霧することで、ポンプなどの機器を使用することなく循環せしめる装置を提供することである。
本発明の第8の目的は、濃いアンモニア水溶液を圧送するための最も高圧になる溶液管を本体の中心に通すことにより、溶液管の破断、液漏れに対する安全性を向上させることができる装置を提供することである。
本発明のその他の目的及び効果は、明細書及び図面による最良の形態の説明により明らかにする。
発明の開示
本発明は、アンモニア水溶液11から熱源により高圧のアンモニアガス21を発生させる発生器22と、このアンモニアガス21とアンモニア希溶液9に気液分離する精留器28と、気液分離後の高圧のアンモニアガス21を凝縮する凝縮器23と、凝縮後の高圧アンモニア液94を減圧気化するときの冷却作用を利用する蒸発器24と、気化後のアンモニアガス21をアンモニア希溶液9に吸収せしめる吸収器25とを順次上から配置し、これらの内部に、前記吸収器25から発生器22へアンモニア水溶液11を圧送する溶液管30を設けてなることを特徴とするアンモニア吸収式冷温水装置である。
また、本発明は、発生器を構成する発生器用外筒と、精留器を構成する精留器用外筒と、凝縮器を構成する凝縮器用外筒と、蒸発器を構成する蒸発器用外筒と、吸収器を構成する吸収器用外筒とを順次縦にスタック構造にして積層固着し、これらの中心部に、吸収器から発生器へアンモニア水溶液を圧送する溶液管を配置し、前記発生器用外筒の上に、上蓋41を被せることにより、5つの工程間を接続する接続配管を省略して、装置全体を小型化できる。また、共通部品が多くなり、量産性により安価に提供できる。さらに、配管やバルブの断熱工事が不要になり、流体的損失も軽減できる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の第1実施例を第1図〜第8図に基づき説明する。
第1図において、発生器22,精留器28、凝縮器23,蒸発器24,吸収器25及び液溜り29は、すべて同一径の円筒体状をなし、アンモニア水溶液11が重力により自然落下しながらアンモニア吸収式冷温水装置として作用するように、これらを上から順次縦スタック構造に配置したものである。
すなわち、最下端部に、ポンプ38を設けた液溜り29を設置し、このポンプ38の吐出側に連結した濃いアンモニア水溶液11を圧送するための溶液管30を、最上階の発生器22まで一気に立ち上がらせる。この発生器22では、熱源流26と伝熱管27を介在して精留器28に連結し、凝縮器23では、アンモニア希溶液9を液予熱器31に導き、アンモニアガス21は、冷却管32に触れて、高濃度のアンモニア液94となる。このアンモニア液94は、膨張弁33を経て蒸発器24内に噴霧される。なお、ポンプ38は、液溜り29の内部に設置してもよいし、外部に設置してもよい。
前記蒸発器24では、わずかなアンモニアを含む希溶液は、液予熱器31を経てスプリンクラー36へ送って高圧で噴霧される。
膨張弁33にて膨張気化されたアンモニアガス21は、前記蒸発器24の冷凍管34内部のブラインを冷却した後、再び上昇して過冷却器95を冷却して前記凝縮器23のアンモニア液94を沸点以下に冷却し、さらに、アンモニアガス21は、噴霧されたアンモニア希溶液9に混合吸収される。吸収器25では、溶液管30を吸収熱回収器96として作用させ、さらに、冷却管37に触れて吸収熱を放出し、再び液溜り29に戻される。
前記発生器22のさらに具体的構成を第2図に基づき説明する。
発生器22を構成する円筒形の発生器用外筒40の上端には、上蓋41が被せられて発生器用外筒40との間を互いにフランジ48をもってねじなどで固着される。また、発生器用外筒40の下端には、凝縮器23の凝縮器用外筒67が間に仕切り板49と底板51を挟んで互いにフランジ48をもってねじなどで固着されている。
前記上蓋41の中心部分には、熱源供給管42が設けられて上端が熱源供給口13となっており、また、前記上蓋41の側方には、排出口14が設けられている。
前記発生器用外筒40の内部には、上部の隙間を除いて断熱材72を介在して円筒形の内筒43が収納され、この内筒43の中には、多数本の伝熱管27が内筒43の天板と底板とに支持されて垂直に互いに隙間を持って設けられている。なお、内筒43を、放射状に配置した孔あき支持板46によって数個に区画し、各区画毎に細い伝熱管27が数100本ずつ収納され、全体で1000本以上設けられている。ただし、図面の作成上、伝熱管27の直径を内筒43の直径に比較して大きくし、その数も少なく記載している。
前記内筒43の天板の上部から伝熱管27の上端が突出し、この突出端部には、それぞれ第6図に示すような拡散ノズル44が取り付けられ、この拡散ノズル44部分に液溜り室55を形成するためにカバー54が被せられている。また、伝熱管27の下端部は、前記内筒43の底板の下面に開口している。
前記拡散ノズル44は、スワラーとも呼ばれ、また、伝熱管27の内壁に、ウイック加工又はグルーブ加工を形成することにより、拡散ノズル44にて伝熱管27内にアンモニア水溶液11を噴霧し、その液体を壁面に安定的に付着させるようになっている。
前記熱源供給管42の下端から伝熱管27を収納した内筒43内に熱源が供給され、複数の伝熱管27の相互の隙間や孔あき支持板46の多数の孔を通り、内筒43の上部の吐出口47から発生器用外筒40との隙間を通り、前記排出口14に連通している。
前記仕切り板49の中心部には、噴出部56が形成されて、下方からの溶液管30が連通固着され、この噴出部56は、連通孔57から熱源供給管42の周りに設けられた複数本の液体送出管53を通り前記液溜り室55に連通している。
前記仕切り板49の周縁部付近に沿って複数個の拡散ノズル52が設けられ、この仕切り板49と、底板51と、この底板51の外筒部分で形成された精留器28に旋回流を発生させている。この精留器28の底板51には、気体通過筒50が上下貫通して複数本直立して設けられ、また、底板51は、前記溶液管30の外周囲の液落下口58に連通している。
前記凝縮器23の詳細を第3図により説明する。
この凝縮器23の凝縮器用外筒67は、上述のように、上端で前記発生器用外筒40と精留器28の外筒部分をフランジ48により固着され、下端で蒸発器24の蒸発器用外筒70と過冷却器95における仕切り板61の外筒部分を挟みつけつつフランジ48にて固着されている。
前記凝縮器用外筒67の中心部には、前記溶液管30が垂直に設けられ、この溶液管30の外周と内周に垂直方向に多数のフィン59が放射状に設けられている。このフィン59の外周囲を包むようにして液予熱器31が設けられ、この液予熱器31の内壁に、前記フィン59との間にわずかな隙間が形成されるようにして断熱材60が設けられている。
前記凝縮器用外筒67の内部には、螺旋状に旋回した冷却管32が冷却管支持枠66によって相互に隙間を持って複数段配置され、冷却水ポート63を経て冷却水出口65に連結されている。
前記凝縮器用外筒67の下端部の仕切り板61には、外周に沿って複数個の膨張弁33が蒸発器24側に向けて取り付けられ、また、膨張弁33の内側には、前記凝縮器23の下部と蒸発器24の上部の両方に突出するように仕切り板61を貫通して多数本の過冷却器95が設けられている。
前記液予熱器31と仕切り板61の接合部には、凝縮器23より上方が高圧(たとえば15〜16気圧)で、蒸発器24より下方が低圧(たとえば3〜5気圧)であるため、高圧シール材62を介在して取り付けられる。
前記蒸発器24の詳細を第4図により説明する。
この蒸発器24の蒸発器用外筒70は、上述のように、上端で前記凝縮器用外筒67とフランジ48により固着され、下端で吸収器25の吸収器用外筒76と仕切り板71を挟みつけつつフランジ48にて固着されている。
前記蒸発器用外筒70の中心部には、前記溶液管30とその外周に熱交換器35が前記凝縮器23から連続して垂直に設けられている。また、前記仕切り板71の中央部には、前記熱交換器35との間に十分な隙間を持って、一体に仕切り筒97を立ち上がらせている。この蒸発器24における熱交換器35の下端部には、スプリンクラー36が設けられ、このスプリンクラー36は、熱交換器35内に高圧で収納されたアンモニア希溶液9を下向きに噴射するように配置されている。このスプリンクラー36の噴射量調整のためのノズル弁調整棒69が蒸発器用外筒70の外部へ突出している。
さらに、前記熱交換器35の内壁には、熱交換器35と溶液管30との間に溜まったアンモニア希溶液9の液面を検出する電気的な液面計68が設けられ、外部でその液面が表示されるようになっている。
前記蒸発器用外筒70と仕切り筒97との間には、螺旋状に旋回した冷凍管34が冷凍管支持枠66により相互に隙間を持って複数段配置され、この冷凍管34の両端部はブラインポート77に連結され、出口側の連結管64がブラインを負荷へ向けて送り出すように連結され、入口側の連結管64が負荷で温められたブラインが戻るように連結されている。
なお、前記仕切り板71の上には、アンモニア液94が溜まるので、このアンモニア液94が、吐出孔109によって前記スプリンクラー36の付近に排出される。
前記吸収器25及び液溜り29の詳細を第5図により説明する。
この吸収器25の吸収器用外筒76は、上述のように、上端で前記蒸発器用外筒70とフランジ48により固着され、下端で液溜り29の液溜り用外筒82とフランジ48にて固着されている。
前記蒸発器用外筒70の中心部には、前記溶液管30が前記蒸発器24から連続して垂直に設けられ、この溶液管30の外周には、垂直なフィンを放射状に取り付けてなる吸収熱回収器96が設けられている。
前記吸収器用外筒76の内部には、螺旋状に旋回した冷却管37が冷却管支持枠66により相互に隙間を持って複数段配置され、この冷却管37の両端部は冷却水ポート63に連結され、出口側は、前記凝縮器23の冷却管32に連結され、入口側が冷却水入口75に連結されている。
前記液溜り29は、液溜り用外筒82が前記吸収器25の吸収器用外筒76とフランジ48で固着され、底部83の中央の載台92に、ポンプ38がフィルタ78を持って載せられ、このポンプ38に前記溶液管30が連結されている。また、底部83には、排液管81がバルブ(図示せず)を介して外部に接続されている。
前記ポンプ38は、外部の据付台93に据え付けたモータ80にシャフト79を介して連結されている。
前記蒸発器24から液溜り29にかけて外部に液面計74が垂直に設けられ、この液面計74は、その上下両端で連通孔73により液溜り用外筒82の内部に連通している。
次に、本発明による第1実施例の作用を説明する。
第5図において、液溜り29の液溜り用外筒82内に、25〜50%程度の濃いアンモニア水溶液11が供給されている。
供給されたアンモニア水溶液11をポンプ38で吸引して溶液管30へ圧送する。このときフィルタ78を通してごみなどが排除される。
第2図において、圧送されたアンモニア水溶液11は、溶液管30の上端で発生器22の噴出部56へ送られ、さらに、連通孔57から液体送出管53を経て液溜り室55へ送られる。そして、拡散ノズル44を介して伝熱管27に供給される。
発生器22の内部は、熱源供給口13から供給された熱源が熱源供給管42を得て伝熱管27のある内筒43内に供給され、ここで熱交換して排出口14から排出されている。
そのため、液溜り室55から拡散ノズル44を経て伝熱管27に送り込まれたアンモニア水溶液11は、拡散ノズル44で霧状化してその液滴は、遠心力で伝熱管27の内壁に当たり、この内壁面のウイックに表面張力で捉えられ、液体のまま下端より落下する。内壁面に付着しない高濃度のアンモニアガス21は、環状噴霧流45となってそのまま下端から送り出される。
さらに詳しくは、拡散ノズル44と旋回流発生の伝熱管27にて非共沸混合冷媒(アンモニア水溶液)を伝熱管27の内壁面に供給し、低沸点流体(アンモニア)のみを気化させて伝熱管27の中央部を移流し、高沸点液体(水)は遠心力と表面張力で管内壁面に沿って移流する。
このような構成とすることにより、熱源流体の多種多様な温度範囲、流量範囲に対応できること、熱源負荷の激しい時間変動に応答できること、冷房負荷の時間変動に応答できること、などの効果を発揮する。
発生器22の伝熱管27から吐き出されたアンモニアをわずかしか含まないアンモニア希溶液9と高濃度(例えば、99.8%)の高圧アンモニアガス21との混合したものが、仕切り板49の拡散ノズル52から精留器28へ送られる。アンモニア希溶液9は、底板51を流れて液落下口58へ落下し、高圧アンモニアガス21だけが分離され、拡散ノズル52による遠心力で旋回流を発生させつつ、気体通過筒50を通って凝縮器23へ送られる。
第3図において、液落下口58へ落下したアンモニア希溶液9は、その熱を液予熱器31を通過する際に、溶液管30の内部を通るアンモニア水溶液11へフィン59で熱交換移動し、蒸発器24の熱交換器35へ送られる。
気体通過筒50を通った高圧アンモニアガス21は、凝縮器23の冷却管32を通る際に、この冷却管32を流れる冷却水と熱交換し、凝縮されて濃いアンモニア液94となって膨張弁33へ送られる。
第4図において、濃いアンモニア液94が膨張弁33で膨張気化されたアンモニアガス21は、気化する際に蒸発器24の冷凍管34を冷却した後、仕切り筒97に沿って再び上昇して過冷却器95を冷却して前記凝縮器23の濃いアンモニア液94を沸点以下に冷却し、さらに、熱交換器35に沿って下降する。このとき、冷凍管34内のブラインが冷却されて冷熱が負荷へ送られる。
液予熱器31から送られてきたアンモニア希溶液9は、熱交換器35に貯められるが、ここで、熱交換器35に沿って下降するアンモニアガス21により熱交換される。アンモニア希溶液9は、冷却後に、スプリンクラー36から高圧で噴霧され、下降するアンモニアガス21と、吐出孔109から排出されたアンモニア液94を激しく撹拌しつつ混合吸収して吸収器25へ送られる。
第5図において、前段の蒸発器24の熱交換器35で熱交換されたアンモニア希溶液9は、吸収器25の冷却管37に送られるが、このとき、吸収熱回収器96にて溶液管30内のアンモニア水溶液11と熱交換し、さらに、冷却管37を通る冷却水と熱交換して冷却効果を高めて濃いアンモニア水溶液11となって、液溜り29の液溜り用外筒82に落下貯留する。そして、再びポンプ38により圧送される。
前記実施例では、第1図に示すように、熱源供給口13から供給された排熱を利用するようにしたが、この排熱だけで不足するような場合には、第7図に示すように、発生器22内の伝熱管27に臨ませて、追い焚きのための燃焼バーナ84を設け、熱源供給口13からの排気熱を加熱するようにしてもよい。また、排熱が得られないときには、燃焼バーナ84だけを熱源とするようにしてもよい。前記伝熱管27の入口側には、たとえば、第8図(a)(b)に示すような拡散ノズル44を取り付けることにより、ガイド羽根91で旋回流を与えて、気液を分離するようにしている。
この第7図において、85は、仕切り板,86は、底部,87は、排気ファンである。また、熱源供給口13に臨ませて給湯熱交換器88を設け、給水管90からの水を給湯熱交換器88で加熱して温水出口89から取り出すようにしてもよい。
つぎに、本発明の第2実施例を第10図〜第17図に基づき説明する。
第10図において、発生器22,精留器28、凝縮器23,蒸発器24,吸収器25及び液溜り29は、すべて同一径の円筒体状をなし、アンモニア水溶液11が重力により自然落下しながらアンモニア吸収式冷温水装置として作用するように、これらを上から順次縦スタック構造に配置した点において、前記第1実施例と略同様である。
第2実施例が第1実施例と異なる大まかな点を第10図により説明し、その後で第11図以下の図面に基づき詳細な異なる点を説明する。第1図と同一構造部分については、説明を省略する。
第10図において、発生器22の垂直な伝熱管27と中央の溶液管30は、内壁面に螺旋溝のある螺旋コルゲート管が用いられている。また、発生器22の熱源供給口13と排出口14は、発生器用外筒40の側面の下部と上部に設けられている。
精留器28は、中心部に上下貫通した円筒形の孔あき板100と、この孔あき板100の周りに渦巻き状に配置した金網101とで構成されている。
凝縮器23、蒸発器24、吸収器25は、後述するように配管の構成が第1実施例と異なる。また、冷却水ポート63を横形に構成して各部間に積層するように配置されている。
過冷却器95は、その構造を第1実施例と異なる螺旋管構造とし、かつ、冷却水ポート63を横形として上下の配管の間に積層するように配置している。また、過冷却器95における冷却水ポート63の冷却水出口65に切換え弁104を設け、吸収器25の冷却水出口温度(A)が過冷却器95の冷却水出口温度(B)よりも高いときは、凝縮器23の冷却水入口75側に接続し、吸収器25の冷却水出口温度(A)が過冷却器95の冷却水出口温度(B)以下のときは、凝縮器23の冷却水出口65側に接続するための切換えを行う。この切換えにより、冷却塔103から供給される冷却水温度が大きく変動しても、冷凍能力を下げることなく、変動に対して迅速に対応可能であり、季節の変動、気象変化などによる性能低下を減じることができる。
第2実施例では、第1実施例における吸収器25の吸収熱回収器96と、蒸発器24の熱交換器35を削除している。
前記発生器22のさらに具体的構成を第11図及び第12図に基づき説明する。
発生器用外筒40の中心部の溶液管30を保護管98で覆い、この保護管98の上端部に分岐部99を連結し、保護管98の内部で溶液管30の上端部が開口し、分岐部99には、複数本の液体送出管53が放射状に連結され、この液体送出管53は、それぞれ液溜り室55に臨ませられている。この液溜り室55には、複数本ずつの垂直な伝熱管27が連結されている。この伝熱管27は、第12図に示すように、内壁面に螺旋溝が形成された螺旋コルゲート管と上端の拡散ノズル44とで構成されている。なお、前記溶液管30も内壁面に螺旋溝が形成された螺旋コルゲート管からなる。発生器用外筒40の側壁における下部に熱源供給口13が連結され、上部に排出口14が連結されている。
第13図において、前記精留器28は、孔あき板100からなる内筒と、無垢板の外筒と、天板と、底板とで筒体を形成し、この筒体の内部に、アンモニアガス21から水蒸気を分離するための渦巻き状に複数層に巻きつけた金網101を配置して気体通過筒50を形成し、孔あき板100の中心部の上下開口部分は、液落下口58となり、この液落下口58の小穴から気体通過筒50の内部を経て側方にかけてガス通路102となり、このガス通路102は、凝縮器23へ連通している。
第13図において、前記凝縮器23は、凝縮器用外筒67の中心部に液予熱器31が配置され、この液予熱器31の内部に、前記螺旋コルゲート管からなる溶液管30がさらに螺旋状に巻かれて収納されている。前記凝縮器用外筒67と液予熱器31との間には、冷却管32が収納され、この冷却管32の上部には、冷却水ポート63が設けられ、また、冷却管32の下部には、仕切り板61を兼用した冷却水ポート63を挟んで上下に過冷却器95が配置されている。この冷却水ポート63を境にして上部の発生器22,精留器28,凝縮器23が高圧側となるので、発生器用外筒40,凝縮器用外筒67などは、圧力に耐えるようなステンレススチールが用いられ、低圧側の蒸発器用外筒70,吸収器用外筒76などは合成樹脂が用いられる。また、仕切り板61と液予熱器31の連結部分には、高圧シール材62が設けられる。
前記冷却管32と冷却水ポート63との構造を、第14図により説明すると、冷却水ポート63には、冷却水入口75に連通する供給室105と、冷却水出口65に連通する排出室106が形成されている。また、冷却管32は、液予熱器31の周りに、前記溶液管30と同様の螺旋コルゲート管を直径の異なる螺旋状に巻き、所定の隙間を持って複数層に配置したもので、さらに具体的には、直径の最も小さい螺旋の冷却管32aを液予熱器31の外周に配置し、さらにその外周に第2番目の直径の冷却管32bを配置し、同様にして、最も外側に最大直径の冷却管32nを順次配置する。これらの冷却管32a,32b,…32nの下端部は、それぞれ垂直管107a、107b、…107nを介在して前記供給室105に臨ませられ、また、冷却管32a,32b,…32nの上端部は、それぞれ垂直管108a、108b、…108nを介在して前記排出室106に臨ませられている。なお、図面の作成上、冷却管32の直径を大きくし、その数も少なく記載している。
前記過冷却器95は、渦巻状に巻いた螺旋コルゲート管を前記冷却水ポート63を挟んで上下両側に設け、下側の過冷却器95に冷却水を供給し、上側の過冷却器95を通り排出される。
前記凝縮器23から蒸発器24に上下貫通して膨張弁33が設けられる。
前記蒸発器24の冷凍管34と吸収器25の冷却管37における配管構造も第14図にて説明した凝縮器23の冷却管32と同様、螺旋コルゲート管を直径の異なる螺旋状に巻き、所定の隙間を持って複数層に配置したものである。ただし、ブラインポート77が冷凍管34の下に配置されているので、垂直管108にて冷凍管34の下端部に連結し、冷凍管34の上端部から垂直管107にて冷却水ポート63に立ち下げている。冷却管37にても同様に、冷却水ポート63が冷却管37の下に配置されているので、垂直管108にて冷却管37の下端部に連結し、冷却管37の上端部から垂直管107にて冷却水ポート63に立ち下げている。
前記液予熱器31の下端部で、吸収器25の上部に設けられたスプリンクラー36は、第1実施例と同様外部からの調節機構(図示せず)により、開度が調整できるようになっている。
前記スプリンクラー36の噴射孔に臨ませて、第17図に示すように、吸引管110が連結され、この吸引管110の下端開口部分が液溜り29の中に差し込まれて設けられている。そして、スプリンクラー36でアンモニア希溶液9を高圧で噴霧するときの負圧を利用して液溜り29内のアンモニア水溶液11を吸い上げて吸収器25内に噴霧することで、ポンプなどの機器を使用することなく循環せしめている。
また、液溜り29の近傍に設けたポンプ38は、液溜り29の内部であってもよいし、外部であってもよい。
103は、冷却水を循環させる冷却塔である。
次に、本発明による第2実施例の作用を説明する。
第10図において、液溜り29内の25〜50%程度の濃いアンモニア水溶液11は、ポンプ38で溶液管30を通り上端の発生器22へ圧送され、この発生器22で分岐部99、液体送出管53を経て液溜り室55へ送られ、拡散ノズル44を介して伝熱管27に供給される。
発生器22の内筒43には、熱源供給口13から熱源が供給され、ここで伝熱管27と熱交換して排出口14から排出されている。
そのため、送り込まれたアンモニア水溶液11は、拡散ノズル44と旋回流発生の伝熱管27にて非共沸混合冷媒(アンモニア水溶液)を伝熱管27の螺旋溝の内壁面に供給し、低沸点流体(アンモニア)のみを気化させて伝熱管27の中央部を移流し、高沸点液体(水)は遠心力と表面張力で管内壁面に沿って移流する。
第13図において、発生器22から吐き出された高濃度の高圧アンモニアガス21とアンモニア希溶液9は、精留器28へ送られる。アンモニア希溶液9は、気体通過筒50の天板の上を流れて液落下口58へ落下し、高圧アンモニアガス21と水蒸気が孔あき板100から気体通過筒50の金網101を通過し、水蒸気は金網101に接触して水滴となって液落下口58へ落下し、高圧アンモニアガス21だけがガス通路102を経て凝縮器23へ送られる。
第10図において、液落下口58へ落下したアンモニア希溶液9は、液予熱器31を通過する際に、溶液管30の内部を通る濃いアンモニア水溶液11と熱交換移動し、蒸発器24内のスプリンクラー36へ送られる。
凝縮器23に供給されたアンモニアガス21は、凝縮器23の冷却管32を通る際に、この冷却管32を流れる冷却水と熱交換し、凝縮されて99.8%程度の濃いアンモニア液94となって凝縮器23の底部に溜り、さらに、過冷却器95にて沸点以下に冷却される。
アンモニア液94が凝縮器23と蒸発器24の間の膨張弁33で膨張気化され、低圧のアンモニアガス21となり、蒸発器24の冷凍管34を冷却し、再び上昇して過冷却器95を沸点以下に冷却し、仕切り筒97を経て吸収器25へ送られる。このとき、冷凍管34内のブラインが冷却されて冷熱が負荷へ送られる。蒸発器24の底部に溜ったアンモニア液94は、仕切り筒97の吐出孔109からスプリンクラー36の付近に排出される。
液予熱器31から送られてきたアンモニア希溶液9は、スプリンクラー36から高圧で噴霧され、蒸発器24内の仕切り筒97に沿って下降するアンモニアガス21と吐出孔109からのアンモニア液94とを激しく撹拌しつつ混合吸収して吸収器25へ送られる。
吸収器25の冷却管37では、冷却管37を通る冷却水と熱交換して冷却効果を高めて濃いアンモニア水溶液11となって、液溜り29に落下貯留する。貯留したアンモニア水溶液11は、スプリンクラー36でアンモニア希溶液9を高圧で噴霧するときの負圧により吸引管110を通して吸い上げて吸収器25内に噴霧することで、循環せしめている。
そして、再びポンプ38により圧送される。
前記第1実施例及び第2実施例における発生器22において、伝熱管27を垂直管とした。そのため、第2図に示した実施例では、1000本以上の伝熱管27が用いられ、第11図に示した実施例においても200本以上の伝熱管27が用いられる。
そこで、第15図及び第16図に示すように、伝熱管27を渦巻状に形成することで数10本まで減らすことができる。さらに詳細には、保護管98の中心部に溶液管30を設け、この溶液管30の上端部を分岐部99に連結し、この分岐部99から水平な放射方向に液体送出管53を連結し、さらにこの液体送出管53を発生器用外筒40の内側に沿って垂直に立ち下げる。そして、蚊取り線香のように渦巻きにした伝熱管27の外方端部を液体送出管53の垂直部分に拡散ノズル44を介して連結し、内方端部を保護管98に連結する。伝熱管27の保護管98との連結部分において、渦巻きにした伝熱管27は、27aと27bのように180度の間隔を持って配置する。伝熱管27の内方端部と保護管98の連結部分は、伝熱管27から保護管98の内壁の接線方向に向けることにより、噴射するアンモニア水溶液11が保護管98内でより効果的に旋回流を起こさせている。
上記実施例において、吸収冷凍サイクル各工程を構成する発生器22,精留器28、凝縮器23,蒸発器24,吸収器25の圧力容器を縦にスタック構造としたことにより、これら5つの工程間を接続する接続配管を省略して、装置全体を小型化している。また、各段を共通部品で構成できるので、部品の種類が少なくなり、量産性により安価に提供できる。さらに、配管やバルブの断熱工事が不要になり、流体的損失も軽減できる。
最も高圧になる溶液管30を本体の中心に通すことにより、溶液管30の破断、液漏れに対する安全性を向上させている。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明によるアンモニア吸収式冷温水装置は、ガスタービンの排熱、往復式熱機関の排熱、燃料電池の電池排熱、太陽光発電の排熱、ボイラの余剰蒸気等のこれまでに無駄に廃棄していた各種排熱を有効利用する場合や、地熱、高温岩体等のこれまでに有効利用が困難であった場合などの多種多様な熱源を有効利用する場合に好適である。主に、冷凍能力が数100kW以下の集合住宅用、病院用、工場用、ビルディング用、レストラン用、事務所用、店舗用、スポーツジム用などの比較的冷熱需要の大きな施設における冷温水装置として適している。冷凍負荷が単機容量よりも大きい場合は、複数台を並列に運用することで、単機容量の数倍の冷熱需要まで対応できる。また、全体の重量も1トン程度に抑えることができ、運搬が可能なため、冷凍設備を備えた船舶、車両などに搭載するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるアンモニア吸収式冷温水装置の第1実施例を示す全体の説明図である。
第2図は、第1図における発生器22と精留器28の具体的例を示す縦断面図である。
第3図は、第1図における精留器28と凝縮器23の具体的例を示す縦断面図である。
第4図は、第1図における蒸発器24と過冷却器95の具体的例を示す縦断面図である。
第5図は、第1図における吸収器25と液溜り29の具体的例を示す縦断面図である。
第6図は、第2図における伝熱管27の一実施例を示す縦断面図である。
第7図は、本発明による発生器22の他の例を示す縦断面図である。
第8図は、第7図における拡散ノズル44の例を示すもので、(a)は、正面図、(b)は、断面図である。
第9図は、従来のアンモニア吸収式冷温水装置におけるアンモニアガス発生及び精留器の説明図である。
第10図は、本発明によるアンモニア吸収式冷温水装置の第2実施例を示す全体の説明図である。
第11図は、第10図における発生器22の具体的例を示す要部の縦断面図である。
第12図は、第10図における伝熱管27の一実施例を示す縦断面図である。
第13図は、第10図における精留器28と凝縮器23の具体的例を示す要部の縦断面図である。
第14図は、第10図における冷却管32、冷凍管34及び冷却管37の具体的例を示す平面図である。
第15図は、第10図における発生器22の他の具体的例を示す要部の縦断面図である。
第16図は、第15図における伝熱管27の平面図である。
第17図は、第10図における吸収器25のアンモニア水溶液をスプリンクラー36の負圧を利用して循環せしめる装置の断面図である。
Claims (9)
- アンモニア水溶液11から熱源により高圧のアンモニアガス21を発生させる発生器22と、このアンモニアガス21とアンモニア希溶液9に気液分離する精留器28と、気液分離後の高圧のアンモニアガス21を凝縮する凝縮器23と、凝縮後の高圧アンモニア液94を減圧気化するときの冷却作用を利用する蒸発器24と、気化後のアンモニアガス21をアンモニア希溶液9に吸収せしめる吸収器25とを順次上から配置し、これらの内部に、前記吸収器25から発生器22へアンモニア水溶液11を圧送する溶液管30を設けてなることを特徴とするアンモニア吸収式冷温水装置。
- 発生器22は、一端に拡散ノズル44を有し、内壁に螺旋溝を有する螺旋コルゲート管からなる多数本の伝熱管27を垂直に配置し、この伝熱管27の開口下端部を精留器28側に臨ませてなることを特徴とする請求項1記載のアンモニア吸収式冷温水装置。
- 発生器22は、外方端に拡散ノズル44を有する螺旋コルゲート管からなる伝熱管27を水平方向に渦巻状に巻いて複数段に積層配置し、これらの伝熱管27の内方端を、前記発生器22の略中心における溶液管30を包囲した保護管98に連結し、この保護管98の開口下端部を精留器28側に臨ませてなることを特徴とする請求項1記載のアンモニア吸収式冷温水装置。
- 精留器28の下部であって、凝縮器23の略中心に、螺旋状の溶液管30を包囲した液予熱器31を設け、前記精留器28で分離したアンモニア希溶液9により液予熱器31内の溶液管30を加温するようにしたことを特徴とする請求項1記載のアンモニア吸収式冷温水装置。
- 蒸発器24内で気化された低圧のアンモニアガス21の冷熱を利用して凝縮器23内のアンモニア液94を沸点以下に冷却する過冷却器95を、凝縮器23と蒸発器24との間に臨ませて設けたことを特徴とする請求項1記載のアンモニア吸収式冷温水装置。
- 液予熱器31の下端部であって、吸収器の上部に臨ませてスプリンクラー36を設け、このスプリンクラー36から高圧で噴霧するアンモニア希溶液9に、蒸発器24から吸収器25へ供給されるアンモニアガス21と蒸発器24の吐出孔109から供給されるアンモニア液94とを激しく撹拌しつつを混合吸収せしめるようにしたことを特徴とする請求項5記載のアンモニア吸収式冷温水装置。
- 液予熱器31の下端部であって、吸収器の上部に臨ませてスプリンクラー36を設け、このスプリンクラー36の噴射孔に臨ませて液溜り29のアンモニア水溶液11中に差し込んだ吸引管110を連結し、このスプリンクラー36から高圧で噴霧するアンモニア希溶液9に、蒸発器24から吸収器25へ供給されるアンモニアガス21と蒸発器24の吐出孔109から供給されるアンモニア液94とを激しく撹拌しつつを混合吸収せしめるとともに、スプリンクラー36でアンモニア希溶液9を高圧で噴霧するときの負圧により吸引管110を通してアンモニア水溶液11を吸い上げて吸収器25内で循環せしめるようにしたことを特徴とする請求項5記載のアンモニア吸収式冷温水装置。
- 発生器22を構成する発生器用外筒40と、精留器28を構成する精留器用外筒と、凝縮器23を構成する凝縮器用外筒67と、蒸発器24を構成する蒸発器用外筒70と、吸収器25を構成する吸収器用外筒76とを順次縦にスタック構造にして積層固着し、これらの中心部に、吸収器25から発生器22へアンモニア水溶液11を熱交換で予熱しつつ圧送する溶液管30と液予熱器31を配置し、前記発生器用外筒40の上に上蓋41を被せてなることを特徴とする請求項1記載のアンモニア吸収式冷温水装置。
- 発生器22を構成する発生器用外筒40と、精留器28を構成する精留器用外筒と、凝縮器23の冷却管32の冷却水の供給と排出のための冷却水ポート63と、この凝縮器23を構成する凝縮器用外筒67と、前記凝縮器23と蒸発器24との間に臨ませて設けられ、蒸発器24内で気化された低圧のアンモニアガス21で冷却され、アンモニア液94を沸点以下に冷却する過冷却器95と、この過冷却器95の冷却水の供給と排出のための冷却水ポート63と、蒸発器24を構成する蒸発器用外筒70と、この蒸発器24の冷凍管34のブラインの供給と排出のためのブラインポート77と、吸収器25を構成する吸収器用外筒76と、この吸収器25の冷却管37の冷却水の供給と排出のための冷却水ポート63とを順次縦にスタック構造にして積層固着し、これらの中心部に、吸収器25から発生器22へアンモニア水溶液11を熱交換で予熱しつつ圧送する溶液管30と液予熱器31を配置し、前記発生器用外筒40の上に上蓋41を被せてなることを特徴とする請求項1記載のアンモニア吸収式冷温水装置。
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