JPWO2002045262A1 - 弾性波装置 - Google Patents

弾性波装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2002045262A1
JPWO2002045262A1 JP2002546289A JP2002546289A JPWO2002045262A1 JP WO2002045262 A1 JPWO2002045262 A1 JP WO2002045262A1 JP 2002546289 A JP2002546289 A JP 2002546289A JP 2002546289 A JP2002546289 A JP 2002546289A JP WO2002045262 A1 JPWO2002045262 A1 JP WO2002045262A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
wave device
electrode
dielectric thin
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002546289A
Other languages
English (en)
Inventor
吉田 憲司
三須 幸一郎
井幡 光詞
酒井 淳
永塚 勉
山田 朗
前田 智佐子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2002045262A1 publication Critical patent/JPWO2002045262A1/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/0222Details of interface-acoustic, boundary, pseudo-acoustic or Stonely wave devices
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H3/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture of impedance networks, resonating circuits, resonators
    • H03H3/007Apparatus or processes specially adapted for the manufacture of impedance networks, resonating circuits, resonators for the manufacture of electromechanical resonators or networks
    • H03H3/08Apparatus or processes specially adapted for the manufacture of impedance networks, resonating circuits, resonators for the manufacture of electromechanical resonators or networks for the manufacture of resonators or networks using surface acoustic waves
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/02535Details of surface acoustic wave devices
    • H03H9/02984Protection measures against damaging
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/25Constructional features of resonators using surface acoustic waves

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

圧電基板1上に、導体からなるすだれ状電極4、5を含む電極を形成した弾性波装置において、上記すだれ状電極4、5および反射器9上に酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜8を堆積させるものであって、この誘電体薄膜8の厚さを適切に設定したものである。そして、誘電体薄膜8の厚さを適切に設定することにより、微細な金属屑から電極を保護し、また、外部からの影響を回避するためにパッケージ内に気密封止することを必要としない弾性波装置を得ることができる。

Description

技術分野
この発明は、通信機器や電子機器などの回路で使用され、弾性波を伝搬する弾性波装置に関するものである。
背景技術
これまで、弾性波装置の基板には、圧電体基板として電気機械結合係数Kの大きいニオブ酸リチウム(以下LiNbOという)、電気機械結合係数KはLiNbOよりも小さいが、LiNbOよりも温度特性の良いタンタル酸リチウム(以下LiTaOという)、零温度特性を持つ水晶、電気機械結合係数Kと温度特性がLiTaOと水晶の中間程度の値を持つ四ホウ酸リチウム(以下Li)などが用いられ、また、ガラス、サファイア、シリコン(Si)、ガリウムヒ素(GaAs)、ダイヤモンドなどの非圧電基板あるいは非圧電薄膜上に酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミ(AlN)、硫化カドミウム(CdS)などの圧電体薄膜を堆積させたものも用いられている。また、最近、新しい圧電体材料として、弾性表面波の電気機械結合係数Kが非常に大きいカット角を持つニオブ酸カリウム(KNbO)、IFフィルタ用基板として期待されている、いわゆるランガサイトファミリーのランガサイト(LaGaSiO14)、ランガナイト(LaGaNbO14)、ランガテイト(LaGaTaO14)などが注目を集めている。しかし、本願では、これらを特に区別する場合を除き、総称して圧電基板と称することにする。
これら圧電基板上にフォトリソグラフィー技術を用いて、AlあるいはAlを主成分とする合金からなるすだれ状電極(interdigital transducer)や反射電極、すだれ状電極に電力を入力あるいは出力するためのワイヤあるいはバンプを接続する引き出し電極、各電極間を接続する引き回し電極(バスバー電極とも呼ぶ)などを形成して弾性波装置は構成される。さらに、この弾性波装置をセラミックパッケージなどに封止することで、実際の製品となる。
上記のように、圧電基板上にすだれ状電極を含む電極パターンを形成して弾性波装置は構成されるが、この電極パターンを形成した圧電基板上に薄膜を堆積させることで、弾性波装置の温度特性改善、すだれ状電極および反射電極などの機械的損傷からの保護、電極指の焦電破壊防止、電気機械結合係数Kの増大、電極指の耐電力性向上、電極の耐湿性向上、電極指間のショート防止など、弾性波装置の特性を向上させる試みがこれまで数多く行われてきた。
通常、弾性波装置は圧電基板上にすだれ状電極を含む電極パターンが形成され、基板表面の電極パターンが保護されない剥き出しのままパッケージ内に封止される。
近年、弾性波装置が用いられる移動体無線通信の通信周波数帯はGHz帯にまで高周波化しており、GHz帯においては、弾性波装置のすだれ状電極あるいは反射電極の寸法はサブミクロンのオーダーにまで微細化される。このように、すだれ状電極や反射電極における隣り合う電極指間が非常に狭くなることにより、これまでに問題とならなかった微細な金属屑でも電極間がショートする可能性が強まっている。また、弾性表面波は圧電基板の表面を伝搬するため、圧電基板表面の状態に非常に敏感であり、もしパッケージ内に湿気が混入し結露により水分が圧電基板表面に付着するなどした場合には、弾性波装置の特性が劣化してしまう。さらに、湿気がパッケージ内に混入した場合には、湿気に弱いAlあるいはAlを主成分とする合金による電極は腐食してしまい、弾性波装置の特性が劣化してしまう。このようなことから、前述のように弾性波装置外部からの影響を避けるために弾性波装置はパッケージ内に高気密封止されている。
しかし、パッケージ内に弾性波装置を高気密封止するとしても、弾性波装置の製造工程中に微細な金属屑や湿気がパッケージ内に混入する可能性が依然としてあるため、何らかの形で電極を保護することが必要となる。この目的のため、すだれ状電極上に電極保護膜を堆積させる構造が考えられる。
特開昭61−136312号公報(以下先行技術1という)では、弾性表面波素子、すなわち、すだれ状電極およびその他の電極が形成された圧電基板上に、すだれ状電極部分を被覆するようにSiO等の酸化物、SiN等の窒化物あるいはこれらの複合体からなる絶縁膜を堆積し、この絶縁膜表面を平坦化することで、電極の機械的損傷および汚染の防止をすると同時に、電極腐食の防止を達成する弾性表面波素子を提案している。
すだれ状電極や反射器電極上に薄膜を堆積させた場合、実際には第8図のように表面は凹凸状態になる。なお、このような状態では、電極側面の平滑化の影響を受け、電極間短絡現象の防止効果が弱められる。このため、先行技術1では、すだれ状電極の段差を埋めるように絶縁膜を堆積させ、すなわち、第9図のように絶縁膜8の表面を平坦にすることで、充分な絶縁性を得ることができるとしている。なお、第8図および第9図において、1は圧電基板、2は電極指、4は電極指2により形成された、電気−弾性表面波のエネルギー変換を行う入力側すだれ状電極である。なお、弾性表面波−電気のエネルギー変換を行う出力側すだれ状電極も、この入力側すだれ状電極4と同様に構成されている。
また、先行技術1では、絶縁膜の厚さが500Å未満となると、電極間短絡現象の防止効果が十分に得られにくくなり、一方、絶縁膜の厚さが3000Åを超えると、弾性表面波素子の共振抵抗が増加し、弾性表面波素子の特性が劣化してしまうので、すだれ状電極上に堆積させる絶縁膜の好ましい厚さは500〜3000Åの範囲であるとしている。
先行技術1のような圧電基板上に薄膜を堆積させる構造の弾性波装置では、酸化シリコンが絶縁膜として用いられることが多い。
また、酸化シリコンは、通常、弾性波装置に用いられる基板と逆符号の温度特性係数を有しており、基板上に薄膜として堆積させることにより、温度特性の改善を計る試みがされてきた。
しかし、このとき必要となる酸化シリコン膜の厚さは、弾性表面波の波長に対して0.2倍程度と非常に厚くなければならない。仮に、弾性表面波の速度を4000m/s、弾性波装置の動作周波数を2GHzとすると、酸化シリコン膜の厚さは0.4μmとなる。しかし、この厚さの酸化シリコン膜を弾性波装置上に堆積させると、弾性波装置の共振抵抗が増大し特性が劣化してしまうため、酸化シリコン膜を弾性波装置上に堆積させることで、温度特性を改善した弾性波装置は、実際にはこれまで実現していない。
圧電基板上に形成される電極パターンは、AlあるいはAlを主成分とする合金からなるが、湿度に弱い。また、電極保護膜として良く用いられる酸化シリコン膜も耐湿性には乏しい。なお、一般にAlの腐食を防止するための保護膜として窒化シリコン膜が知られている。しかし、この窒化シリコン膜を直接圧電基板上に堆積させた場合、圧電基板と窒化シリコン膜との線膨張係数が異なるため、窒化シリコン膜がある一定の厚み以上になると、窒化シリコン膜にクラックが生じてしまうという問題があった。
上記の問題を改善するため、特開平8−97671号公報(以下先行技術2という)では、すだれ状電極を形成した基板上に酸化シリコンからなる内側保護膜と、窒化シリコンからなる外側保護膜との2層の保護膜を堆積させる構造を提案している。これは酸化シリコンを圧電基板と窒化シリコンの中間層として挿入することで、基板から外側保護膜へ線膨張係数をなだらかに変化させ、外側保護膜にクラックが生じることを防止したものである。そして、先行技術2では、この構造を採用することで、耐湿性の優れた弾性波装置が実現できるとしている。
このように、酸化シリコン膜は耐湿性に乏しいため、酸化シリコン膜のみで耐湿性に優れた弾性波装置を実現することが困難であると考えられていた。
弾性波装置は、移動体通信機器に用いられるため、小型で、かつ、軽量であることが求められている。弾性波装置の大きさは、使用される基板の最小のものが1mm×1.5mm程度の大きさであるにもかかわらず、基板を弾性波装置のパッケージに入れる必要があるため、最終完成の姿では最小のものでも2mm×2.5mmとなっており、また、最も多く生産されているものでは3mm四方程度の大きさとなってしまっている。
ここで、上記先行技術についての問題点を整理すると次のようになる。
先行技術1においては、圧電基板上にすだれ状電極および反射器を含む電極パターンを形成した弾性波装置上に堆積させる絶縁膜の好ましい厚さを500から3000Åであるとしている。しかし、近年、弾性波装置が用いられるGHz帯においては、先行技術1における絶縁膜の厚さの範囲では、中心周波数の変動および共振抵抗の増加が大きく、弾性波装置の特性が劣化してしまうという問題がある。
また、上記の先行技術1においては、すだれ状電極上にのみ絶縁膜を堆積させているが、反射器電極もまた、すだれ状電極とほぼ同じ電極指幅であり、剥き出しのままの状態であれば、微細な金属屑による電極指間ショートや、湿気による電極指の腐食の可能性がある。
また、先行技術2においては、すだれ状電極および反射器を含む電極パターンを形成した圧電基板上に、酸化シリコンと窒化シリコンの2つの薄膜を堆積させることで耐湿性に優れた弾性波装置を実現できるとしている。しかし、圧電基板上に堆積させる薄膜が2層になることで、薄膜が1層の場合と比較して、膜厚の調整および膜質の均一化がさらに困難になる、また、生産コストが上昇するなど問題点が多くなる。
そこで、本発明は、以上の問題を解決するためになされたもので、圧電基板上に、導体からなるすだれ状電極を含む電極を形成した弾性波装置において、上記すだれ状電極および反射器上に酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜を堆積させるものであって、この誘電体薄膜の厚さを適切に設定したものである。そして、誘電体薄膜の厚さを適切に設定することにより、微細な金属屑から電極を保護し、また、外部からの影響を回避するためにパッケージ内に気密封止することを必要としない弾性波装置を得ることができるようにしたものである
発明の開示
本発明の弾性波装置は、圧電基板上に、導体からなるすだれ状電極を含む電極を形成したものであって、前記すだれ状電極上に、厚みが100から1000Åの酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜を設けたものである。このように構成することにより、被覆性を保持し、弾性表面波(Surface Acoustic Wave、以下SAWという)フィルタの挿入損失の増加を抑制することができる。
また、誘電体薄膜の厚みは、100から500Åとするのが好ましい。このような厚みに設定することにより、SAWフィルタとしての元々の特性を再現するとともに、中心周波数の変動を少なくすることができる。
また、誘電体薄膜の厚みは、200から500Åとするのがより好ましい。このような厚みに設定することにより、電極側面の被覆率が向上し、耐湿性をより一層向上させることができる。
また、誘電体薄膜はCVD法、スパッタ法何れの方法により成膜してもよい。この場合、両者の耐湿性能はほとんど変わらず、コーティング法により作製したものより優れたものとすることができる。また、CVD法とスパッタ法との両者を比較した場合CVD法の方がコストを安く作製することができる。
また、前記誘電体薄膜は、前記圧電体基板あるいは圧電体薄膜を備えた基板をスパッタターゲットに対し斜めに配置し、前記誘電体薄膜を基板表面鉛直方向に対し傾いた方向からスパッタ法により堆積させたものとすることができる。このように構成することにより、電極側面への誘電体薄膜の付着率を向上させることができる。
また、前記すだれ状電極を含む電極を構成する導体からなる電極指は、基板表面鉛直方向に平行な面で、かつ、交差幅方向に垂直な方向での断面が台形とするのが好ましい。このように構成することにより、電極指の誘電体薄膜による被覆率を向上させ、より耐湿性に優れた弾性波装置を実現することができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明をより詳細に詳述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
まず、電極部に誘電体薄膜を形成した部分の構造および製造方法について、本発明をSAWフィルタに適用した例に基づき具体的に説明する。第1図は本発明に係るトランスバーサル型SAWフィルタの構成を示す平面図であり、第2図は第1図のすだれ状電極部分の拡大断面図である。また、第3図は、後述する各実験例に使用されるモード結合型SAW共振器フィルタの一般的な電極パターン図である。なお、電極部に誘電体薄膜を形成した部分の構造および製造方法は、第1図および第2図に示したトランスバーサル型SAWフィルタの場合と第3図に記載したモード結合型SAW共振器フィルタとは基本的に同じでよいので、以下の説明は、第1図および第2図に示したトランスバーサル型SAWフィルタの場合を中心に説明し、第3図のモード結合型SAW共振器フィルタについては一般的な電極パターンを示すに留める。なお、第1図〜第3図において、共通する部分には同一の符号を付している。
第1図〜第3図において、1は圧電基板、2は電極指、3はすだれ状電極4、5に電力を供給する引き出し電極、4は電気−弾性表面波のエネルギー変換を行う入力側すだれ状電極、5は弾性表面波−電気のエネルギー変換を行う出力側すだれ状電極、6は入力端子、7は出力端子、8は誘電体薄膜である。また、第3図において、9はグレーティング反射器である。
以下、本発明の弾性波装置の製造工程を追いながら、第1図のSAWフィルタに係る電極部の構造をより具体的に説明する。まず、フォトリソグラフィー技術を用いて、圧電基板1上にすだれ状電極4、5を含む電極パターン(第3図に示すようなモード結合型SAW共振器フィルタの場合はグレーティング反射器9をも含む)を形成する。電極指幅および電極指間隔、電極膜厚は弾性波装置の動作周波数帯に合わせ、適宜調節する。そして、電極パターン上に酸化シリコンからなる誘電体薄膜8を形成する。
次いで、電力を入力あるいは出力するための引き出し電極上部の誘電体薄膜のみをフォトリソグラフィーで除去し、電力を入力あるいは出力するためのワイヤを引き出し電極3およびパッケージの電極に接続することで弾性波装置が形成される。
以上のように第1図の弾性波装置は構成されるが、場合によっては、すだれ状電極4、5を含む電極パターン(第3図に示すようなモード結合型SAW共振器フィルタの場合はグレーティング反射器9をも含む)を形成した後、電極間を接続するバスバー電極上部および電力を入力あるいは出力するワイヤを接続する引き出し電極3の部分にのみ、さらにAlあるいはAlを主成分とする合金からなる電極を形成する工程が付加される場合もある。この工程を付加することで、バスバー電極および引き出し電極3の厚みが増加し、バスバー電極部では電気抵抗が低減され、さらに低損失な弾性波装置を得ることができ、また、電極パッド部では電力を入力あるいは出力するワイヤをボンディングすることがより容易になる。
因みに、この第1図のSAWフィルタは、次のように動作する。
入力端子6に印加された電気信号は、入力側すだれ状電極4の交差部に電界を作る。このとき、基板1が圧電体であるため、上記電界によって歪みが生じる。また、このSAWフィルタでは、誘電体薄膜8が、すだれ状電極4および5の上部に堆積された構造になっているため、すだれ状電極4および5に印加された電界は圧電基板1および誘電体薄膜8に到達し弾性表面波が励振および受信される。入力信号が周波数fの場合、生じる歪みも周波数fで振動し、これがSAWとなって、電極指2に平行な方向に伝搬する。また、出力すだれ状電極5では、SAWが再び電気信号に変換される。電気信号からSAWに変換される場合と、SAWから電気信号に変換される場合は、互いに可逆な過程である。
本発明に係るSAWフィルタは以上のように構成されるが、SAWは基板表面に沿って伝搬するため、基板表面の状態に大きく影響を受ける。例えば、電極が存在した場合、電極の質量付加効果および電界短絡効果など様々な効果の影響を受け、SAWの特性は大きく変化する。基板表面上に薄膜などが堆積されている場合についても、同様にSAWの特性は変化し、結果、弾性波装置の特性も変化する。
このように、圧電基板1上にすだれ状電極4、5を含む電極を形成した弾性波装置においては、この電極上に絶縁膜8を堆積させることで、微細な金属屑から電極を保護し、また、外部からの影響を避けるためにパッケージ内に気密封止する必要のない弾性波装置を得ることができる。
次に、上記誘電体薄膜の厚さについて検討した実験例について説明する。
実験例1.
実験例1は、誘電体薄膜の厚さについて、SAWフィルタの挿入損失の観点から検討したものである。
すなわち、圧電体上にすだれ状電極を含む電極パターンを形成した後、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気層成長)法により酸化シリコン膜を上部に堆積させたSAWフィルタにおいて、酸化シリコンからなる誘電体薄膜8の厚さを変化させたときの挿入損失の測定値を測定した。具体的には、誘電体薄膜8の膜厚を200、500、1000、2000Åと変化させた場合のSAWフィルタの挿入損失を測定した。また、SAWフィルタとしては、第3図に示したモード結合型SAW共振器フィルタの電極パターンを持ったものを使用した。なお、この第3図について、2つの出力側すだれ状電極4、5は電気的に並列接続されている。また、前述のように9はグレーティング反射器である。
この実験結果を第4図に示す。この結果から分かるように、誘電体薄膜8の膜厚の増加に伴ない、SAWフィルタの挿入損失が増加している。この挿入損失は、第4図においては、通過電力量(dB)の減少量により算出される。誘電体薄膜8の膜厚が2000Åの場合は誘電体薄膜8がない場合に比べて挿入損失が1dBほど増加しており、この損失増加分は無視できない。損失増加分は0.5dB程度までが許容できる範囲の限界であるため、SAWフィルタ上に堆積する誘電体薄膜8の膜厚は1000Åが限界であると判断できる。これは、誘電体薄膜8の膜厚が1000Åを超えて厚くなると弾性表面波の伝搬減衰が大きくなるためであると考えられる。また、この測定に用いたSAWフィルタは誘電体薄膜8がない場合に最も特性が良くなるように設計されたフィルタであるため、誘電体薄膜8が圧電基板1の表面に堆積されることによって電極パターンが必ずしも最適設計条件とはなっていないことも挿入損失の増加につながっていると思われる。このように、誘電体薄膜8の膜厚は1000Å程度までの厚さであれば元々の弾性波装置の特性にほとんど影響を与えないことが実験的に確認された。
なお、この電極上に形成する誘電体薄膜8の厚さが100Åよりも薄過ぎると、誘電体薄膜8によるすだれ状電極4、5や反射電極などの電極の被覆性が悪くなる。
したがって、誘電体薄膜8の厚さは、実験例1の結果から100Åから1000Åの間が適当であるといえる。
以上のように、この実験例1によれば、圧電体基板あるいは圧電体薄膜を備えた圧電基板1上に、導体からなるすだれ状電極4、5あるいは反射器9を含む電極を形成した弾性波装置において、上記すだれ状電極4、5および反射器9上に、厚みが100から1000Åの酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜8を形成する場合には、挿入損失が少なく、従来のこの種の弾性波装置よりも耐湿性に優れ、かつ、低コストな弾性波装置を実現することができる。
実験例2.
実験例2は、圧電基板上に、すだれ状電極4、5を含む電極パターンを形成した弾性波装置において、電極パターン上に酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜8を堆積させ、この誘電体薄膜8の厚さを変化させた場合の弾性波装置の特性変化を測定したものである。ここでも第3図におけるモード結合型SAW共振器フィルタを用いて測定を行った。
第5図は、この実験例2の結果を示すものである。
第5図において、誘電体薄膜8の厚さを大きくするにつれ、フィルタ特性の通過域の中心周波数は次第に低くなった。また、挿入損失も増加し、帯域幅も減少した。誘電体薄膜8の厚さが1000Å程度までは、SAWフィルタを最適設計した元々の弾性波装置の特性をほぼ再現することが可能である。しかし、誘電体薄膜の厚さが2000Åともなると、移動体無線通信に用いられるGHz帯での弾性波装置の共振抵抗が増加してしまう。このため、誘電体薄膜8を弾性波装置上に堆積させることで劣化した弾性波装置の特性を、設計により回復することは難しい。また、できることならば中心周波数の変動は少ない方が良いので、中心周波数変動は5MHz程度までが好ましい。よって、誘電体薄膜8の厚さは500Åまでであることが望まれる。
なお、中心周波数変動はより少ないほうが好ましいので、この観点からは酸化シリコンの誘電体薄膜8は薄いほうが良い。しかし、薄くしすぎると酸化シリコン膜による電極パターンの被覆率が悪くなり耐湿性向上の効果が十分に得られなくなる。したがって、前述のように酸化シリコンの誘電体薄膜8は100Å以上であることが必要である。
以上のように、この実験例2によれば、圧電体基板あるいは圧電体薄膜を備えた圧電基板1上に、導体からなるすだれ状電極4、5あるいは反射器9を含む電極を形成した弾性波装置において、上記すだれ状電極4、5および反射器9上に、厚みが100から500Åの酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜8を形成した場合には、中心周波数変動が少なく、従来のこの種の弾性波装置よりも耐湿性に優れ、低コストな弾性波装置を実現することができる。
実験例3.
実験例3は、圧電基板上にすだれ状電極を含む電極パターンを形成した弾性波装置に、電極パターン上に酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜8をCVD法により堆積させた場合において、電極断面形状および電極膜の厚さ、誘電体薄膜の厚さを変化させたSAWフィルタの4つの品種の耐湿試験を行ったものである。SAWフィルタには第3図のフィルタを用いた。
品種1は密着露光機およびウェットエッチングにより電極を形成した。品種1以外の品種は、縮小露光機およびドライエッチングにより電極を形成した。ここで、密着露光機とは、フォトリソグラフィー技術において、電極パターンを描画してあるマスクを圧電基板ウェハに直接密着させて露光を行う装置のことをいう。一方、ここで縮小露光機とは電極パターンを描画してあるマスクを圧電基板ウェハと、ある一定の距離だけ離して配置し、マスクに描画されているパターンを1/5、1/10などに大きさを縮小し露光する装置をいう。
また、材質がセラミックではない簡易型のパッケージにこの弾性波装置を入れ、パッケージの蓋は水分を透過させる性質の樹脂で封止した状態で、温度85℃、湿度85%の環境中に弾性波装置を設置し、一定時間経過後のフィルタ特性を測定した。
第6図は、この4つの品種の耐湿試験を行った実験例3の結果を示した表である。
第6図の結果から明らかなように、この4つの品種の中で最も良い結果を出したのは品種1であった。一方、最も悪い結果を出したのは品種4であった。電極パターン上部に誘電体薄膜8がない品種4の場合は、100時間程度で弾性波装置の特性が劣化し始めた。電極パターン上に誘電体薄膜8がある他の3品種の場合には、100時間程度では弾性波装置の特性に劣化は見られなかった。品種1と品種2においては、誘電体薄膜8の厚さはどちらも200Åと等しいが、電極の形状が異なる。すなわち、電極の断面を比較すると、品種1では台形に、品種2では矩形になっている。また、品種1と品種2について電極断面形状を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以下SEMという)で観察したところ、品種1の電極断面形状が台形の場合には、電極指2は誘電体薄膜8によって一様な厚さで被覆されていたが、品種2の電極断面形状が矩形の場合には、電極指2側面での誘電体薄膜8による被覆状態が一様ではないものが幾つか見受けられた。この誘電体薄膜8による被覆状態の差が品種1と品種2の試験結果の差に現れたと考えられる。また、品種3における誘電体薄膜8の厚さが1000Åの場合には、試験結果に個体差が現れた。SEMによる観察で確認したところ、電極パターンが誘電体薄膜8によって一様な厚さで被覆されているものは試験結果も良く、一方、電極指2の誘電体薄膜8による被覆状態が一様でないものは試験結果もあまり良くない結果になった。しかし、誘電体薄膜8の厚さが1000Åの場合でも、誘電体薄膜の被覆状態が良好なものも得られることが判明したため、誘電体薄膜8の成膜条件を適切にすることにより、電極指2は誘電体薄膜8により一様に被覆され、耐湿性の向上が計れるものと考えられる。
上記の試験結果より、圧電基板1上にすだれ状電極4、5を含む電極パターンを形成した弾性波装置において、電極パターン上に酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜8を堆積させた場合、誘電体薄膜8の厚さは200から1000Åの場合に弾性波装置の特性に影響を与えることなく耐湿性が向上することが明らかになった。
なお、誘電体薄膜8の厚さは200Å以上の場合についてのみ耐湿試験を行ったが、誘電体薄膜が200Åよりも薄い膜厚であっても、誘電体薄膜がなく、電極膜が剥き出しの場合に比べて、耐湿性向上の効果が得られると考えられる。
しかしながら、誘電体薄膜の厚さが200Å以下の場合には、誘電体薄膜8がない電極剥き出しの弾性波装置と比較して、耐湿性は向上するものの電極側面の被覆率が悪くなり、必ずしも十分な耐湿性を得られるとは限らない。したがって、誘電体薄膜の厚さが200から500Åの範囲にあることが最も好ましいと考えられる。
以上のように、この実験例3によれば、圧電体基板あるいは圧電体薄膜を備えた圧電基板1上に、導体からなるすだれ状電極4、5あるいは反射器9を含む電極を形成した弾性波装置において、上記すだれ状電極4、5および反射器9上に、厚みが200から500Åの酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜を形成した場合には、従来のこの種の弾性波装置よりも耐湿性に優れ低コストな弾性波装置を実現することができる。
また、弾性波装置の耐湿性が向上することにより、パッケージ内に弾性波装置を高気密封止する必要がなくなり、セラミックパッケージではなく簡易型のパッケージを使用できるため、生産コストを削減することができる。
また、この実験例3によれば、圧電体基板あるいは圧電体薄膜を備えた圧電基板1上に、導体からなるすだれ状電極4、5あるいは反射器9を含む電極を形成した弾性波装置において、上記すだれ状電極4、5および反射器9上に、酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜8を有する場合、すだれ状電極4、5および反射器9を構成する導体からなる電極指2は、基板表面鉛直方向に平行な面で、かつ、交差幅方向に垂直な方向での断面を台形とすることで、従来のこの種の弾性波装置よりも、電極指2の誘電体薄膜8による被覆率を向上することができ、耐湿性に優れた低コストな弾性波装置を実現することができる。
実験例4.
実験例4は、誘電体薄膜8の製法による差を検討したものである。
具体的には、上記の耐湿試験をCVD法によって作製した誘電体薄膜8についてだけではなく、スパッタ法、コーティング法によって作製した誘電体薄膜8についても実験を行った。その結果、スパッタ法による誘電体薄膜の場合には、CVD法による誘電体薄膜の場合とさほど変わらない試験結果が得られた。しかし、コーティング法の場合には、電極に対する酸化シリコン膜の被覆状態が悪く、試験結果はあまり良好ではなかった。
以上のように、この実験例4によれば、圧電体基板あるいは圧電体薄膜を備えた圧電基板1上に、導体からなるすだれ状電極4、5あるいは反射器9を含む電極を形成した弾性波装置において、上記すだれ状電極4、5および反射器9上に、厚みが100から1000Åの酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜8を有する場合、上記誘電体薄膜8をCVD法またはスパッタ法により作製することで、従来のこの種の弾性波装置よりも耐湿性に優れ、低コストな弾性波装置を実現することができる。また、スパッタ法による酸化シリコン膜も十分に耐湿性を備えていることが明らかになった。
実験例5.
実験例5は、電極の断面形状が矩形の場合について、スパッタ法による作製方法の改良に関するものである。
第6図の耐湿試験の結果より、電極の断面形状が矩形の場合には、断面形状が台形の場合と比較して、電極側面への誘電体薄膜の付着率が低下することがわかった。これは、スパッタ法のような薄膜作製法では、薄膜材料のスパッタ原子が進行方向、すなわち、圧電基板方向に対して大きな運動エネルギーを持ち、基板に対して、ほとんど基板表面の鉛直方向から入射する。この場合、基板表面に垂直な面、すなわち電極の側面には、直接的には薄膜分子が到達しない。基板温度が適切に制御されている場合には、電極上面あるいは圧電基板1の表面に到達した薄膜分子が、圧電基板1から熱エネルギーを受け取り、電極側面に移動し付着することができるが、常に、どの電極においても側面が薄膜分子に十分に被覆されるとは限らない。
そこで、圧電基板をスパッタ原子ターゲットに対して垂直に配置させる通常のスパッタ法においては上記のような問題があるため、第7図のようにすだれ状電極4、5を含む電極パターンを形成した圧電基板1をスパッタ装置に配置する場合に、圧電基板1をスパッタターゲット10に対し傾けて配置し、圧電基板1をスパッタターゲット10に対して傾かせたまま回転させることで、誘電体薄膜8を堆積させづらい電極側面への誘電体薄膜の付着率を向上させることができた。なお、第7図において、11はイオン化された粒子を示し、実線矢印によりスパッタ粒子11の放射される方向を示している。
以上のように、この実験例5によれば、圧電体基板あるいは圧電体薄膜を備えた圧電基板1上に、導体からなるすだれ状電極4、5あるいは反射器9を含む電極を形成した弾性波装置において、上記すだれ状電極4、5および反射器9上に、酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜8をスパッタ法により作製する場合、上記圧電基板1をスパッタターゲット10に対し斜めに配置し、上記基板をスパッタターゲット10に対して傾かせたまま回転させ、上記誘電体薄膜8を基板表面鉛直方向から傾いた方向から堆積させることで、従来のこの種の弾性波装置よりも耐湿性に優れ低コストな弾性波装置を実現することができる。
以上のごとく、本発明は、圧電基板1上に、導体からなるすだれ状電極4、5を含む電極を形成した弾性波装置において、上記すだれ状電極4、5および反射器9上に酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜8を堆積させるものであって、この誘電体薄膜8の厚さを適切に設定したものであるが、各実験例に基づき誘電体薄膜8の厚さを適切に設定した場合は、湿気から電極を保護するために、従来の弾性波装置で一般に必要とされていたパッケージを不要とすることもできるため、生産コストを低減でき、また、半導体素子との一体化も可能となる。
また、酸化シリコン薄膜を基板上に堆積することで、弾性波装置の温度係数を零にすることができることが知られているが、その場合、酸化シリコン薄膜の膜厚は電極指の間隔と比較して、かなり厚くしなければならず、伝搬損失が増加してしまうため、未だ製品としては実現されていないかった。しかし、本発明の実験例で述べた程度の厚さの誘電体薄膜8でも、わずかながらではあるが温度特性が改善される。
また、誘電体薄膜8を圧電基板1上に堆積することで電機機械結合係数Kの向上も期待することができる。
さらに、誘電体薄膜8を圧電基板1上に堆積することで、電極の周りが囲まれることになるので、耐電力性の向上も期待できる。
また、従来から言われているように、圧電材料は焦電効果を有しており、これにより圧電材料表面に電荷が誘起される。そして、この電荷は電極指2間、および反射器9と電極指2との間で放電し、これにより電極を破壊したり、放電される際に雑音となるなど弾性波装置の特性を劣化させることがある。しかしながら、本発明においては、誘電体薄膜8が電極上に堆積する構造となっており、焦電効果により圧電基板1表面上に誘起される電荷が、圧電基板1表面の一定の場所に局在することなく外部に放射され、上述のような放電を回避することができる。
なお、以上の説明では、第1図のトランスバーサル型フィルタおよび第3図のSAW共振器フィルタを例に説明したが、この発明はこれに限らず、多電極構造のフィルタ、SAW共振器を多段接続したラダー型フィルタ、はしご型フィルタに適用しても上述の各効果は同じである。
さらに、すだれ状電極4および5の電極指2の配列周期が全て同じ場合のみだけでなく、部分的あるいは全体的に上記配列周期が変化する場合でも効果は同じである。また、すだれ状電極4、5内に浮き電極を有したり、あるいはすだれ状電極4、5内の異なる部位に存在する浮き電極どうしが電気的に接続された形状の場合でも上述の各効果は同じである。
また、反射器電極9の配列周期が全て同じ場合について示したが、部分的あるいは全体的に上記配列周期が変化する場合でも効果は同じである。また、反射器電極9内に浮き電極を有したり、あるいは反射器電極9内の異なる部位に存在する浮き電極どうしが電気的に接続された形状の場合でも上述の各効果は同じである。
さらに、この発明は、SAWフィルタだけでなく、1端子対SAW共振器や、SAW遅延線、SAW分散型遅延線や、SAWコンボルバ等の電気信号とSAWとの変換機能を有するすだれ状電極を形成する他のSAWデバイス全てに対して効果がある。また、これらのSAWデバイスを用いた弾性波装置全てに対しても効果がある。
産業状の利用可能性
以上のように本発明に係る弾性波装置は、テレビ受像機用映像中間フィルタ(PIF)、テレビ放送機用残留側波帯フィルタ(VSBF)、VTRのRFコンバータ用共振子、CATV受信機の周波数コンバータ用共振子など多方面に活用されるのに適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るSAWフィルタの平面図である。第2図は、第1図のすだれ状電極部分の拡大断面図である。第3図は、モード結合型のSAW共振器フィルタの一般的なパターンを示す図である。第4図は、電極上の酸化シリコン膜厚を変化した際のSAWフィルタ挿入損失の変化を測定した本発明の実験例1の結果を示す図である。第5図は、電極上の酸化シリコン膜厚を変化した際のSAWフィルタの周波数通過特性を測定した本発明の実験例2の結果を示す図である。第6図は、4つの品種について耐湿試験を行った実験例3の結果を示す表である。第7図は、本発明の実験例6によるスパッタ装置内に圧電基板をスパッタターゲットに対して斜めに配置した状態を示す図である。第8図は、特開昭61−136312号公報に示されたすだれ状電極上に絶縁膜を堆積させた場合の断面図である。第9図は、第8図に示されたすだれ状電極上に絶縁膜を表面が平坦になるように堆積させた場合の断面図である。

Claims (7)

  1. 圧電基板上に、導体からなるすだれ状電極を含む電極を形成した弾性波装置において、前記すだれ状電極上に、厚みが100から1000Åの酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜を有する弾性波装置。
  2. 圧電基板上に、導体からなるすだれ状電極を含む電極を形成した弾性波装置において、前記すだれ状電極上に、厚みが100から500Åの酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜を有する弾性波装置。
  3. 圧電基板上に、導体からなるすだれ状電極を含む電極を形成した弾性波装置において、前記すだれ状電極上に、厚みが200から500Åの酸化シリコンを主成分とする誘電体薄膜を有する弾性波装置。
  4. 前記誘電体薄膜は、CVD法により作製されることを特徴とする請求の範囲第1項、第2項または第3項記載の弾性波装置。
  5. 前記誘電体薄膜は、スパッタ法により作製されることを特徴とする請求の範囲第1項、第2項または第3項記載の弾性波装置。
  6. 前記誘電体薄膜は、前記圧電体基板あるいは圧電体薄膜を備えた基板をスパッタターゲットに対し斜めに配置し、前記誘電体薄膜を基板表面鉛直方向に対し傾いた方向からスパッタ法により堆積させたものであることを特徴とする請求の範囲第5項の弾性波装置。
  7. 前記すだれ状電極を含む電極を構成する導体からなる電極指は、基板表面鉛直方向に平行な面で、かつ、交差幅方向に垂直な方向での断面が台形であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第6項のいずれか1項に記載の弾性波装置。
JP2002546289A 2000-11-29 2000-11-29 弾性波装置 Withdrawn JPWO2002045262A1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2000/008427 WO2002045262A1 (fr) 2000-11-29 2000-11-29 Dispositif a ondes sonores

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2002045262A1 true JPWO2002045262A1 (ja) 2004-04-08

Family

ID=11736727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002546289A Withdrawn JPWO2002045262A1 (ja) 2000-11-29 2000-11-29 弾性波装置

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP1253712A1 (ja)
JP (1) JPWO2002045262A1 (ja)
KR (1) KR20020074484A (ja)
WO (1) WO2002045262A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003063561A1 (fr) 2002-01-24 2003-07-31 Mitsubishi Materials Corporation Carte de circuit imprime, partie electronique a structure blindee et appareil de communications radio
DE10325281B4 (de) * 2003-06-04 2018-05-17 Snaptrack, Inc. Elektroakustisches Bauelement und Verfahren zur Herstellung
KR101161903B1 (ko) * 2004-06-30 2012-07-03 파나소닉 주식회사 전자 부품 및 그 제조 방법
DE102004032621B4 (de) * 2004-07-05 2016-05-25 Epcos Ag SAW Bauelement mit verbesserter Leistungsverträglichkeit
JP4359551B2 (ja) * 2004-10-08 2009-11-04 アルプス電気株式会社 弾性表面波素子の製造方法
JP5115184B2 (ja) * 2007-12-25 2013-01-09 パナソニック株式会社 弾性境界波デバイス、及びそれを用いたフィルタ、アンテナ共用器
JP6465363B2 (ja) 2016-01-07 2019-02-06 太陽誘電株式会社 弾性波デバイスおよびその製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03160811A (ja) * 1989-11-17 1991-07-10 Fujitsu Ltd 弾性表面波デバイス
JPH0522067A (ja) * 1991-07-15 1993-01-29 Oki Electric Ind Co Ltd 弾性表面波フイルタ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2002045262A1 (fr) 2002-06-06
KR20020074484A (ko) 2002-09-30
EP1253712A1 (en) 2002-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8035460B2 (en) Surface acoustic wave device, surface acoustic wave filter and antenna duplexer using the same, and electronic equipment using the same
US7307369B2 (en) Surface acoustic wave device, surface acoustic wave apparatus, and communications equipment
JP4717131B2 (ja) 電子部品およびその製造方法
US7301421B2 (en) Surface acoustic wave device, manufacturing method therefor, and communications equipment
US8598968B2 (en) Elastic wave element and electronic device using the same
JP5025963B2 (ja) 電子部品とその製造方法及びこの電子部品を用いた電子機器
US7389570B2 (en) Surface acoustic wave device manufacturing method, surface acoustic wave device, and communications equipment
US10250220B2 (en) Elastic wave device, electronic component, and method for manufacturing elastic wave device
CN1391725A (zh) 弹性波装置
US20030001696A1 (en) Acoustic wave device
US6831340B2 (en) Surface acoustic wave device and method of producing the same
WO2004059837A1 (ja) 電子部品およびこの電子部品を用いた電子機器
JP2000312127A (ja) 弾性表面波装置
JPWO2002045262A1 (ja) 弾性波装置
JP4454410B2 (ja) 弾性表面波装置およびその製造方法ならびに通信装置
JP2001345675A (ja) 弾性表面波フィルタ
JP2002151997A (ja) 弾性波装置
JP4458954B2 (ja) 弾性表面波装置およびその製造方法ならびに通信装置
JPH10126207A (ja) 弾性表面波装置
JP3971604B2 (ja) 弾性表面波フィルタ
JP2007028235A (ja) 弾性表面波装置
JP4454411B2 (ja) 弾性表面波装置およびその製造方法ならびに通信装置
JPH10163802A (ja) 弾性表面波装置
JP4514571B2 (ja) 弾性表面波装置およびその製造方法ならびに通信装置
JP4514572B2 (ja) 弾性表面波装置および通信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080205