JPWO2002042714A1 - 形状計測方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
安価で且つコンパクトであり、高速処理が可能であり、優れた計測精度を有しており、様々なアングルからの形状計測が可能である形状計測方法であって、絶対座標が設けられたキャリブレーションボード面をビデオカメラにより撮像してビデオカメラの各画素毎に絶対座標値を配置した仮想平面と、当該ビデオカメラとの相対位置関係を維持しつつ仮想平面を被計測物に向かってX軸方向に移動させ、前記仮想平面が被計測物を通過するときにできる当該被計測物上の輝点リングをX軸に同期させて1フレーム毎又は特定のフレーム毎に前記ビデオカメラで撮像し、前記ビデオカメラの映像信号における輝点リングの相対的な点群データを、絶対座標値を持つ点群データとするようにしてある形状計測方法あって、前記絶対座標値が配置された仮想平面は、キャリブレーションボードの絶対座標となる多数の小ランプをフレームと同期させて1個づつ順番に点灯させながらビデオカメラで撮像することにより得られたものである。
Description
技術分野
この発明は、CCDカメラ等の画像入力装置で撮像された画像データから三次元情報を取得して被計測物の形状を計測する方法(形状計測方法)及び装置に関するものである。
技術背景
画像処理によって被計測物を計測する方法及び装置は既に提案されている。
しかしながら、従来の技術に用いられている画像計測では、1フィールドのデータ量は水平解像度×垂直解像度となり、画像データが非常に膨大なものとなっていた。また、被計測物の形状寸法を認識するためには、スレテオ法等による演算処理が必要であった。
このため、現在提案されている形状計測方法及び装置では、以下の▲1▼〜▲4▼に示すような問題があった。
▲1▼巨大なメモリを画像処理ボード上に実装しなければならないことから、回路規模が非常に大きくなってしまい、装置自体が非常に大型になる。
▲2▼画像データが非常に膨大であるから、画像処理ボードとパーソナルコンピュータとの間のデータ転送量が非常に多くなり、高速処理が困難である。
▲3▼膨大なデータ転送量を高速処理しようとすると、巨大なメモリの画像処理ボード上への実装と合わせて、装置が非常に高価なものとなってしまう。
▲4▼膨大なデータを用いて、形状寸法を演算処理により求めるため、高速処理が非常に難しかった。
その他、被計測物をガラス等の透明体を通してビデオカメラで撮影した場合、透明体の屈折率等の影響で画像に歪みが生じて計測精度が非常に悪くなるという問題もある。
そこで、この発明では、安価で且つコンパクトであり、高速処理が可能であり、優れた計測精度を有しており、様々なアングルからの形状計測が可能である形状計測方法及び装置を提供することを課題とする。
発明の開示
(請求項1記載の発明)
この発明は、絶対座標が設けられたキャリブレーションボード面をビデオカメラにより撮像してビデオカメラの各画素毎に絶対座標値を配置した仮想平面と、当該ビデオカメラとの相対位置関係を維持しつつ仮想平面を被計測物に向かってX軸方向に移動させ、前記仮想平面が被計測物を通過するときにできる当該被計測物上の輝点リングをX軸に同期させて1フレーム毎又は特定のフレーム毎に前記ビデオカメラで撮像し、前記ビデオカメラの映像信号における輝点リングの相対的な点群データを、絶対座標値を持つ点群データとするようにしてある形状計測方法あって、前記絶対座標値が配置された仮想平面は、キャリブレーションボードの絶対座標となる多数の小ランプをフレームと同期させて1個づつ順番に点灯させながらビデオカメラで撮像することにより得られたものである。
(請求項2記載の発明)
この発明の形状計測方法は、上記請求項1記載の発明に関し、絶対座標値となる小ランプはキャリブレーションボードに縦横方向に規則正しく配列されている。
(請求項3記載の発明)
この発明の形状計測方法は、上記請求項1又は2記載の発明に関し、仮想平面のX軸方向の移動速度が可変である。
(請求項4記載の発明)
この発明の形状計測方法は、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の発明に関し、被計測物が足形である。
(請求項5記載の発明)
この発明の形状計測装置は、絶対座標となる小ランプが縦横方向に規則正しく多数配置され且つ前記小ランプはフレームと同期して1個づつ順番に点灯するようにしてあるキャリブレーションボードと、前記キャリブレーションボードに対してX軸方向に移動する移動体と、前記移動体に複数個取り付けられ且つ仮想平面を形成する帯状光発生手段と、前記移動体に帯状光発生手段から離れて複数個取り付けられていると共に仮想平面となるべき位置と一致させたキャリブレーションボードを撮像した後、前記仮想平面が被計測物を通過するときにできる当該被計測物上の輝点リングをX軸に同期させて1フレーム毎又は特定のフレーム毎に撮像するビデオカメラと、前記ビデオカメラの映像信号における輝点リングの相対的な点群データを、絶対座標値を持つ点群データに変換する変換手段とを具備する。
(請求項6記載の発明)
この発明の形状計測方法は、上記請求項5記載の発明に関し、絶対座標値となる小ランプはキャリブレーションボードに縦横方向に規則正しく配列されている。
(請求項7記載の発明)
この発明の形状計測装置は、上記請求項5又は6記載の発明に関し、キャリブレーションボードは直立させてある。
(請求項8記載の発明)
この発明の形状計測装置は、上記請求項5乃至7のいずれかに記載の発明に関し、移動体のX軸方向の移動速度が可変である。
(請求項9記載の発明)
この発明の形状計測装置は、上記請求項5乃至8のいずれかに記載の発明に関し、被計測物が足形である。
なお、上記した発明の形状計測方法及び装置の機能については以下の発明の実施の形態の欄で説明する。
発明の実施の形態
以下、この発明を実施形態として示した図面に従って説明する。
図1はこの発明の実施形態の足形の形状計測装置(以下、足形計測装置という)の全体を示しており、図2は前記足形計測装置の計測装置本体の内部構造を示している。
〔足形計測装置の基本的構成について〕
この足形計測装置は、基本的には図1に示すように、計測装置本体1と、パーソナルコンピュータ9とから構成されており、前記パーソナルコンピュータ9を構成するCPU91を計測装置本体1内に、パーソナルコンピュータを構成するディスプレイ90(入力部はタッチパネル式)を計測装置本体1の後部に立設したポール上部に、それぞれ設けてある。
ここで、計測装置本体1は、図2や図9に示すように、基体2と、支持台3と、移動手段4と、枠体5と、ガラス板6と、キャリブレーションボード7と、画像処理ボード8とを有するものとしてある。
〔基板2について〕
基板2は、図1〜図3に示すように、座板20上に左右の足載せ台21を設けると共に、左右の足載せ台21,21相互間にケース22を設けて構成してある。
座板20は、図3に示すように平面視で多角形状に形成されており、店舗の床を専有する面積を最小限に抑えて640mm×730mm程度に設定してある。
足載せ台21は、図2や図3に示すように、余裕を持って片足を載せることができる程度の大きさに設定した平面視長方形状のものとしてある。
ケース22は、図2に示すように、上記した支持台3と、移動手段4と、枠体5と、ガラス板6と、キャリブレーションボード7等が剥き出しにならないように包囲するものであるが、前記ガラス板6に足を容易に載せることができるように、前面壁から上面壁にかけて開口部22aを設けてある。
〔支持台3について〕
支持台3は、図2や図4に示すように、平面視長方形状の枠部30を四本の脚部31で支えて成るもので、全ての脚部31は座板20にネジ止めされている。ここで、上記枠部30の上面は、図4に示すように、上記足載せ台21の上面とほぼ一致する高さに設定してある。
〔移動手段4について〕
移動手段4は、図6や図7に示すように、長尺の基板40と、前記基板40の下面に固定配置されたガイド棒41と、前記ガイド棒41にすすみ対偶状態に取り付けられている移動体42と、前記基板40の下面に取り付けられた歯付きプーリ43と、ステッピングモータMの回転軸に取り付けられた歯付きプーリ44と、前記歯付きプーリ43,44相互間に張設された歯付きベルト45と、前記歯付きベルト45を移動体42に取り付ける取付け部材46と、前記移動体42の前後方向の移動域を制限するリミットスイッチ47,48とを有するものとしてあり、前記ステッピングモータMを正逆回転させると、移動体42がリミットスイッチ47,48により制限された範囲で前後方向に移動するようにしてある。なお、この移動手段4は、図5に示すようにブラケット32を介して基板40を脚部31に取り付ける態様で、枠部30と座板20との間に配置されている。
ここで、移動手段4による移動体42のX軸方向の移動範囲は300mmに設定してあり、この移動範囲がX軸方向(足長方向)の計測範囲になる。
また、この移動手段4では、装置全体を安価にするためにサーボモータではなくパルス信号分だけ回転するステッピングモータMを採用しているが、アクチュエータに設置する各機器も小型軽量であるから、慣性による位置制御誤差はほとんどない。そして、ステッピングモータMを制御するパルス信号は、画像処理ボード8上に同期信号発生回路83を載せることにより、計測と駆動の同期をとるための制御機構を一元化してある。つまり、後述の如くCCDカメラの垂直走査周波数は30Hzであるから、1/30秒で1フィールドの画像を撮像する。X軸方向の計測範囲は300mm、1フィールドあたりの移動距離を上述のように1mmとすると計測時間は10秒であり、計測データ量は300フィールドになる。なお、1フィールドあたりの移動距離を変える、つまり移動体42の移動速度を変えることにより、X軸方向におけるデータの疎密化を図ることができる。例えば踵側のような重要な部分のデータを多くとることができる。
〔枠体5について〕
枠体5は、図4に示すように、縦板5a,5aとこれらの下端相互を繋ぐ横板5bとから成る正面視横コ字状のもので、前記横板5bが上記移動体42の下面に取り付けられている。この枠体5には、図3や図4に示すように、前部側(手前側)の上下左右に四個の小型のCCDカメラ50を設けると共に後部側(奥側)の上下左右にCCDカメラ50から一定距離だけ離れた位置に四個の半導体ラインレーザー51を設けてある。
上記CCDカメラ50は、垂直走査周波数30Hz、水平解像度が380TV本のものを採用しており、可視光半導体ラインレーザー51からの可視光以外の外光の影響を極力受けないように、その波長帯のみを通過するバンドパスフィルタ52を装着させてある。また、CCDカメラ50の取り付け姿勢は、図4や図5に示すようにキャリブレーションボード7に対して直角に向けた状態から、上側の二個は上面視で内側に45°及び正面視で下側に45°傾けてあり、下側の二個は上面視で内側に45°及び正面視で上側に45°傾けてある。
他方、半導体ラインレーザー51は、汎用性と視認性の良さから可視光である670nmの波長帯の赤色光レーザーを使用してあると共に、レーザー光を90°方向に広がる帯状光としてある。また、半導体ラインレーザー51の取り付け姿勢は、図3や図4に示すように、キャリブレーションボード7と平行に配置してあると共に、上側の二個は下側45°傾け、下側の二個は上側45°傾けてある。つまり、四個の半導体ラインレーザー51により足形計測域に正面視で長方形状の仮想平面ができるようになっている。
なお、この装置では、仮想平面上の計測範囲は、図4に示すように、横軸つまりY軸方向(足幅方向)を150mmとし、縦軸つまりZ軸方向(足高方向)を150mmとしてある。
〔ガラス板6について〕
ガラス板6は被計測物である足を載置する部分であり、図4に示すように、その上面が足載せ台21と同じ高さになる態様で上記した枠部30に嵌め込まれている。
〔キャリブレーションボード7について〕
キャリブレーションボード7は、図8に示すように、平板体70に縦16個×横15個で小さなLED71(この発明の小ランプに相当する)を10mm間隔で配置させて成るもので、図5に示すように、移動手段4により最奥部に移動せしめられた半導体ラインレーザー51によってつくられる仮想平面とボード前面が略一致する態様で固定配置してある。
ここで、キャリブレーションボード7を後述する態様で一度撮像することにより、CCD画素上に絶対座標値を当てはめ、キャリブレーションテーブルを作成し保存する。そのテーブルを用いることにより寸法のわからないオブジェクトであっても絶対座標に置き換えることが可能になる。
〔画像処理ボード8について〕
図9は、パルスモータM、半導体ラインレーザー51及びCCDカメラ50と画像処理ボード8とのかかわりを示している。
この画像処理ボード8は、計測の低速化を回避すべく4台のCCDカメラ50がパラレルに撮像できるように各CCDカメラ50にそれぞれ用意してある。
CCDカメラ50はバンドパスフィルタ52を介して、キャリブレーションテーブル作成時にはキャリブレーションボード7に配置させたLED71の輝点を、計測のときには仮想平面上に形成された輝点リングにおける水平走査線上の輝点を撮像する。CCDカメラ50からは、映像信号すなわちテレビジョン信号が出力され、その映像信号は同期検出回路80に与えられる。この同期検出回路80としては例えばLM1881のような同期分離用ICを用いることができる。そして、同期検出回路80は、CCDカメラ50から出力される映像信号(テレビジョン信号)から水平同期信号Hsync及び垂直同期信号Vsyncを取り出し、それをマイクロコンピュータ8Mの入力ポート830に与える。
一方、同期検出回路80によって同期分離された映像信号は、波形成形回路81に与えられる。波形成形回路81は、映像信号のピーク値を検出するものであり、その検出されたピーク値は二値化回路82に与えられる。二値化回路82では、ピーク値に応じて適当な基準レベル(閾値)を設定し、同期分離された映像信号をその基準レベル(閾値)で2値化することによって、周囲の明るさよりも大きいレベルの輝点のみを分離する。したがって、キャリブレーションボード7に配置させたLED71の輝点と、仮想平面上に形成された輝点リングにおける水平走査線上の輝点だけが、ハイレベルとなり、他の部分はローレベルとなる2値化信号が出力され、それが入力ポート830に与えられる。
マイクロコンピュータ8Mは、たとえばV10またはV20のようなタイムキャプチャ機能を有するものであり、CPU8Cや必要なメモリのほかに、Y/Z/Xカウンタ800,810,820を含む。
Zカウンタ810は、入力ポート830を通して与えられる垂直同期信号Vsyncでリセットされ且つ同じように入力ポート830から与えられる水平同期信号Hsyncに応じてインクリメントされる。つまり、Zカウンタ810のカウント値は、一画面(1フレーム)中の走査線の数を示し、縦軸すなわち、Z軸の位置情報となる。
Yカウンタ800は、水平同期信号Hsyncでリセットされ、映像信号に比べて十分高速(例えば10MHz)の同期信号発生回路83からのクロックに従ってインクリメントされる。Yカウンタ800のカウント値は、走査線である横軸すなわち、Y軸の位置情報となる。Xカウンタ820は、垂直走査周波数ごとにインクリメントされる。Xカウンタ820のカウント値は、X軸の位置情報となる。
マイクロコンピュータ8Mに含まれるY1on・Y1offレジスタ801,802、Y2on・Y2offレジスタ803,804、Y3on・Y3offレジスタ805,806はYカウンタ800のカウント値をロードするためのものであり、Z1・Z2・Z3レジスタ811,812,813はZカウンタ810のカウント値をロードするためのものであり、X1・X2・X3レジスタ821,822,823はXカウンタ820のカウント値をロードするためのものである。
マイクロコンピュータ8Mは、入出力ポート831を介してキャリブレーションボード7のLED71、パルスモータ位置制御回路84及びレーザー電源回路85に対して駆動信号を与える。したがって、マイクロコンピュータ8MがLED71を点灯させたときの映像信号、及び仮想平面上に形成された輝点リングにおける水平走査線上の輝点の映像信号がCCDカメラ50によって撮像される。
この装置は上記したように、輝点認識に必要なデータだけを抽出することにより計測画像データ量を大幅に削減するようにしてあると共に画像データ演算処理をワイヤード・ロジックとしてハードウェア(ボード化)とした構成させてある。したがって、三次元画像計測に必要な初期画像処理をCPUで演算を行わずにボード上で処理するため、CPU処理速度に依存することなく高速に画像処理することが可能になる。また、通常の画像処理に比べて、画像処理ボード8とパーソナルコンピュータ9との間のデータ転送量が少なくなり、非常に高速に処理することが可能である。
〔パーソナルコンピュータ9のディスプレイ90について〕
このパーソナルコンピュータ9のディスプレイ90は、タッチパネル式の入力部を有しており、パネルには「キャリブレーションテーブルの初期化」「足形の計測」「足形の正面画像成形」「足形の側面画像成形」「足形の前後面画像成形」「足形の三次元画像成形」のタッチキーや、自分の好みに合った靴等の履物を探し出すための「インターネット」等のタッチキーを具備している。
〔この足形計測装置の動作について〕
この足形計測装置の動作について図10に示すフロー図に基づいて説明する。なお、この足形計測装置では先ずキャリブレーションの初期化を行い、その後足形の計測を開始する。
(精度向上のためのキャリブレーションのテーブル作成)
先ず、ステッピングモータMを回転させて半導体ラインレーザー51によってつくられる仮想平面がキャリブレーションボード7のLED71の輝点と上面視で一致するところ(枠体5の移動範囲の終点)まで枠体5を移動させる。この状態において、図11に示すように、キャリブレーションボード7に配置したLED71を左側からか右側に向かって(縦1行目の横16列目までいくと次は縦2行目の横1行目になる)フレーム同期でLED71を1個づつ順次点灯させ、フレーム同期でCCDカメラ50により撮像する。この作業は、CCDカメラ50は垂直走査周波数30Hzであるから240個のLED71を切り替えた場合で7.8秒で作業は完了するが、キャリブレーションテーブルを作成するには認識された10mm間隔のLED71点である絶対座標を基にし、CPUで演算してCCDカメラ50で撮像される部分の全画素のテーブル内を絶対座標で満たす必要がある。したがって、キャリブレーションテーブルの作成に要する時間はCPUの性能に左右されるが、第1番目のLED71の点灯開始から全体で35秒程度である。
ここで、キャリブレーションテーブルの基準となるLED71の絶対座標は図10のフロー図に示すようにして作成される。
先ず、ステップST1でYESと判断されると、キャリブレーションテーブルの初期化が開始される。すると、CPU8Cは、入力ポート830から水平同期信号Hsyncが入力されたかどうかを検出する。つまり、CPU8Cが水平同期信号Hsyncを検出したときにスタートする。そして、ステップST2で水平同期信号Hsyncを検出すると、CPU8CはYカウンタ800をリセットするとともに、そのYカウント800をトリガ(スタート)する。したがって、Yカウンタ800は、同期信号発生回路83からのクロックに従ってインクリメントされる。
次のステップST4では、CPU8Cは、再び、水平同期信号Hsyncが入力されたかどうかを判断する。ステップST2で水平同期信号Hsyncが検出されさらにステップST4で水平同期信号Hsyncが検出されるということは、ステップST2において検出された水平同期信号Hsyncのライン(水平走査線)に輝点の映像が存在しなかったことを意味し、この場合には、再び▲2▼よりステップST3に戻って、Yカウンタ800がリセット/スタートされる。
ステップST4で水平同期信号Hsyncが検出されない場合には、CPU8Cは、次のステップST4において、二値化回路82からの二値化された映像信号の立ち上がりを検出したかどうかを判断する。映像信号の立ち上がりがなければ、先の▲3▼よりステップST4に戻る。映像信号の立ち上がりが検出されると、続くステップST6においてCPU8Cは、そのときのYカウンタ800のカウント値を立ち上がりレジスタすなわちY1onレジスタ801にロードするとともに、Zカウンタ810のカウント値をZ1レジスタ811にロードする。つまり、ステップST6では、輝点映像信号の立ち上がりでZ1カウンタ811のカウント値すなわち垂直同期信号Vsyncから走査線数(垂直方向位置)がZ1レジスタ811にロードされるとともに、Yカウンタ800のカウント値、すなわち、水平同期信号Hsyncからの水平方向位置がY1onレジスタ801にロードされる。
次のステップST7では、CPU8Cは、再び、水平同期信号Hsyncが入力されたかどうかを判断する。そして、このステップST7でYESが判断されると、先の▲2▼よりステップST2に戻る。そして、次のステップST8において、CPU8Cは、二値化映像信号の立ち下がりが検出されたかどうかを判断する。
このステップST8においてYESが判断されると、CPU8Cは次のステップST9において、そのときのYカウンタ800のカウント値を立ち下がりレジスタすなわちY1offレジスタ802にロードする。ステップST6でY1onレジスタ801に立ち上がり位置がロードされ且つステップST9でY1offレジスタ802に立ち下がり位置がロードされるので、二つのレジスタ801,802には輝点映像信号の幅を示すデータが得られる。そして、ステップST10において、CPU8CはZ1レジスタ811、Y1onレジスタ801及びY1offレジスタ802のそれぞれのデータを取り込む。
なお、この装置では、1水平走査線に対して3点の輝点を認識できるようになっており、2回目の輝点についてはCPU8Cは上記と同様にして得たZ2レジスタ812、Y2onレジスタ803及びY1offレジスタ804のそれぞれのデータを取り込み、3回目の輝点についてはCPU8Cは上記と同様にして得たZ3レジスタ813、Y2onレジスタ805及びY1offレジスタ806のそれぞれのデータを取り込む。ステップST10で取り込んだ各レジスタのデータから輝点の中心を算出する。また、このキャリブレーションのテーブル作成においては、キャリブレーションボード7とCCDカメラ50とのX軸方向の相対位置関係は変化しないので、X1/X2/X3レジスタ821,823,824の値は0である。
その後、ステップST11において、CPU8Cは、入力ポート830から垂直同期信号Vsyncが入力されたかどうか判断する。このステップST11においてNOが判断されると、▲3▼よりステップST1に戻るが、YESが判断されると、次のステップST12において、CPU8CはZカウンタ810をリセットする。
続いて、ステップST13でYESと判断され且つステップST14でNOと判断されると、それまで点灯していた縦1行目横1列目のNo.1のLED71が消灯すると共に次の縦2行目横1列目のNo.2のLED71が点灯し、▲1▼にもどって上記したステップST2〜ステップST12がNo.3のLED71〜No.240のLED71について繰り返される。そして、ステップST14でYESと判断されると、キャリブレーションボード7上のキャリブレーションテーブルの基準となるLED71の絶対座標の作成は完了する。
(足形の計測)
ステッピングモータMを回転させて半導体ラインレーザー51によってつくられた仮想平面をX軸線上に移動させながら、前記仮想平面上に形成された足形の断面形状の輝点リングをフレーム同期でCCDカメラ50により撮像する。
ここで、仮想平面上に形成された足形の断面形状の輝点リングは、上記したキャリブレーションのテーブル作成の欄に記載した内容と同様(ステップST2〜ステップST12)にして、CPU8Cは、輝点リングを形成する水平走査線上の輝点位置のデータのみを取り込む。但し、足形の計測の場合、Xカウンタ820は、垂直走査周波数ごとにインクリメントされ、前記Xカウンタ820のカウント値はX軸の位置情報となる。
なお、ST15においてYESと判断されると足形計測は終了し、NOと判断されると▲1▼よりステップST2〜ステップST12が繰替えされる。
〔実際の足形の計測について〕
▲1▼ディスプレイ90上の「キャリブレーションテーブルの初期化」のタッチキーに触れる。移動手段4が駆動状態になって、キャリブレーションテーブルを上述したようにして初期化する。
▲2▼キャリブレーションテーブルを初期化した後、ディスプレイ90側を向いた状態で、計測しない側の片足を足載せ台21に載せると共に、計測する側の片足をガラス板6の上に載せる。
▲3▼「足形の計測」のタッチキーに触れる。すると四個の半導体ラインレーザー51が常灯して帯状光により足長方向(X軸方向)に直交する仮想平面ができると共に前記仮想平面が移動手段4と共に奥側に所定の速度で移動する。足が仮想平面により切断されると共に輝点リングが形成される。前記輝点リングはX軸に同期させて1フレーム毎にCCDカメラで撮像される。
▲4▼前記CCDカメラの映像信号における輝点リングの相対的な点群の座標データは、パーソナルコンピュータ9上にあるキャリブレーションソフトウェアにより読み込まれ、キャリブレーションテーブル7のLED70の位置である絶対座標等(キャリブレーションテーブル)と比較、座標置換されることにより、絶対座標値を持つ点群の座標データへと変換される。
〔この足形計測装置の優れた効果について〕
この欄に記載されている内容は全て述べたことと重複する部分もあるが、この足形計測装置の優れた効果を従来の技術と比較したものをまとめておく。
1フィールドに対して行う走査方法は同じであるが、出力する信号が1水平走査線上に認識された光信号(輝点)の始点・終点のアドレス番号のみを出力するようにしてある。このため、撮像された1フィールドあたりのデータ量はバイナリーデータで約1kB程度(輝点認識画素数により変動)になる。つまり従来の技術に使用されていたデータ量に比べて1/100程度とになり非常に少なくなる。したがって、この足形計測装置では従来の技術と比較して以下の効果をする。
▲1▼画像処理ボード上に巨大なメモリを実装する必要はなくなるから、回路規模が非常に小さくできる。したがって、装置自体はコンパクトになる。
▲2▼画像データは非常に少なく、また、画像データ演算処理をワイヤード・ロジックとしてハードウェア(ボード化)として構成させてボード上で処理するため、高速処理が可能である。
▲3▼上記▲1▼▲2▼から装置が非常に安価になった。
▲4▼足の裏面側はガラス板6を通して下側のCCDカメラ50により屈折した状態で撮影されることになるが、キャリブレーションボード7についても同様にガラス板6を通して屈折した状態で撮影されることから、ガラス板6の存在が計測精度の悪化を招くようなことはない。
▲5▼キャリブレーションボード7に配置したLED71をフレーム同期で1個づつ順次点灯させながら、フレーム同期でCCDカメラ50により撮像し、これによりCCDカメラ50の各画素毎に絶対値を配置した仮想平面を形成している。
したがって、キャリブレーションボード7上のどの位置でLEDが点灯してもフレームNoとランプNoの対応が1:1となっているため、カメラのアングルで見えている全てのLEDの位置が確定できる。これにより、画面上に見える全ての撮像部のドットにスケールを貼り付けることができるようになり、カメラアングル決定時の作業性が優れたもの(例えば、CCDカメラ50のカメラアングルを変えることにより被計測物の一部をズームアップして計測することもできる)となる。
なお、CCDカメラ50による撮像を様々なアングルで行い得るようにするには、図12に示すように、CCDカメラ50をX−Y−Z(三次元)変位機構50aを介して枠体5に取り付けるようにすればよい。
〔他の実施形態〕
▲1▼上記実施形態の形状計測装置は、図13に示すように、各CCDカメラ50に対して一つのキャリブレーションボード7を具備していると共に、キャリブレーションボード7及び半導体ラインレーザー51を同じ角度だけ傾斜させている。この装置では、CCDカメラ50による被計測物の撮像は真正面からにすることが可能になるから上記実施形態1よりも画面を多く使用することになる。したがって、計測精度が向上することになる。
▲2▼上記実施形態の形状計測装置は足形についてものであるが、これに限定されるものではなく、身体の全体及び部位や物の外形等も計測することができる。例えば、身体の全体を計測しようとすると、図14に示すように、四つのCCDカメラ50を有する枠体5,5を二個設けると共に前記枠体5,5相互間に半導体ラインレーザー51を配置させ、他方キャリブレーションボード7の上下面に絶対座標となるLED70を配置させ、キャリブレーションテーブルを作成するときには、枠体5,5を上下動させるようにして上側の枠体5のカメラ50により上側のLED70を撮像すると共に下側の枠体5のカメラ50により下面側のLED70を撮像するようにすればよい。
身体の全体を計測する場合には、半導体ラインレーザー50をON状態にして帯状光により仮想平面を作りだし、前記仮想平面を少なくとも頭頂から台座との接地面まで移動させ、この移動状態において1フレーム毎又は特定のフレーム毎にCCDカメラ50により撮像すればよい。
▲3▼上記実施形態では、半導体レーザー51は計測中において常時点灯させてあるが、これに限定されることなく、CCDカメラ50により撮像するタイミング、すなわち1フレーム毎又は特定のフレーム毎で半導体レーザー51は点灯させるようにしてもよい。
▲4▼上記実施形態では、ステッピングモータを使用しているが、これに限定されることなくサーボモータでもよいし、その他の移動手段や手動でもよい。
▲5▼上記実施形態では、ガラス板6上に足を載せて計測したが、これに限定されることなくガラス板6を外して足を動かないように固定した状態で計測するようにしてもよい。
産業上の利用可能性
この発明は上記のような構成であるから次の効果を有する。
発明の実施の形態の欄から明らかなように、安価で、高速処理が可能であり、優れた計測精度を有しており、コンパクトである形状計測方法及び装置を提供できた。
【図面の簡単な説明】
図1は、この発明の実施形態の形状計測方法を利用した足形計測装置の外観斜視図である。
図2は、前記足形計測装置の計測装置本体の斜視図である。
図3は、前記計測装置本体の平面図である。
図4は前記計測装置本体の正面図である。
図5は、前記計測装置本体の断面図である。
図6は、前記計測装置本体の移動手段の底面図である。
図7は、前記計測装置本体の移動手段の側面図である。
図8は、前記計測装置本体のキャリブレーションボードの正面図である。
図9は、前記計測装置本体の画像処理ボードの説明図である。
図10は、前記計測装置本体の動作を示すフロー図である。
図11は、キャリブレーションテーブルを作成する方法を示す説明図。
図12は、CCDカメラの撮像アングルを変えるためのX−Y−Z(三次元)変位機構の斜視図。
図13は、この発明の他の実施形態の形状計測装置の概念図である。
図14は、この発明の他の実施形態の形状計測装置の概念図である。
この発明は、CCDカメラ等の画像入力装置で撮像された画像データから三次元情報を取得して被計測物の形状を計測する方法(形状計測方法)及び装置に関するものである。
技術背景
画像処理によって被計測物を計測する方法及び装置は既に提案されている。
しかしながら、従来の技術に用いられている画像計測では、1フィールドのデータ量は水平解像度×垂直解像度となり、画像データが非常に膨大なものとなっていた。また、被計測物の形状寸法を認識するためには、スレテオ法等による演算処理が必要であった。
このため、現在提案されている形状計測方法及び装置では、以下の▲1▼〜▲4▼に示すような問題があった。
▲1▼巨大なメモリを画像処理ボード上に実装しなければならないことから、回路規模が非常に大きくなってしまい、装置自体が非常に大型になる。
▲2▼画像データが非常に膨大であるから、画像処理ボードとパーソナルコンピュータとの間のデータ転送量が非常に多くなり、高速処理が困難である。
▲3▼膨大なデータ転送量を高速処理しようとすると、巨大なメモリの画像処理ボード上への実装と合わせて、装置が非常に高価なものとなってしまう。
▲4▼膨大なデータを用いて、形状寸法を演算処理により求めるため、高速処理が非常に難しかった。
その他、被計測物をガラス等の透明体を通してビデオカメラで撮影した場合、透明体の屈折率等の影響で画像に歪みが生じて計測精度が非常に悪くなるという問題もある。
そこで、この発明では、安価で且つコンパクトであり、高速処理が可能であり、優れた計測精度を有しており、様々なアングルからの形状計測が可能である形状計測方法及び装置を提供することを課題とする。
発明の開示
(請求項1記載の発明)
この発明は、絶対座標が設けられたキャリブレーションボード面をビデオカメラにより撮像してビデオカメラの各画素毎に絶対座標値を配置した仮想平面と、当該ビデオカメラとの相対位置関係を維持しつつ仮想平面を被計測物に向かってX軸方向に移動させ、前記仮想平面が被計測物を通過するときにできる当該被計測物上の輝点リングをX軸に同期させて1フレーム毎又は特定のフレーム毎に前記ビデオカメラで撮像し、前記ビデオカメラの映像信号における輝点リングの相対的な点群データを、絶対座標値を持つ点群データとするようにしてある形状計測方法あって、前記絶対座標値が配置された仮想平面は、キャリブレーションボードの絶対座標となる多数の小ランプをフレームと同期させて1個づつ順番に点灯させながらビデオカメラで撮像することにより得られたものである。
(請求項2記載の発明)
この発明の形状計測方法は、上記請求項1記載の発明に関し、絶対座標値となる小ランプはキャリブレーションボードに縦横方向に規則正しく配列されている。
(請求項3記載の発明)
この発明の形状計測方法は、上記請求項1又は2記載の発明に関し、仮想平面のX軸方向の移動速度が可変である。
(請求項4記載の発明)
この発明の形状計測方法は、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の発明に関し、被計測物が足形である。
(請求項5記載の発明)
この発明の形状計測装置は、絶対座標となる小ランプが縦横方向に規則正しく多数配置され且つ前記小ランプはフレームと同期して1個づつ順番に点灯するようにしてあるキャリブレーションボードと、前記キャリブレーションボードに対してX軸方向に移動する移動体と、前記移動体に複数個取り付けられ且つ仮想平面を形成する帯状光発生手段と、前記移動体に帯状光発生手段から離れて複数個取り付けられていると共に仮想平面となるべき位置と一致させたキャリブレーションボードを撮像した後、前記仮想平面が被計測物を通過するときにできる当該被計測物上の輝点リングをX軸に同期させて1フレーム毎又は特定のフレーム毎に撮像するビデオカメラと、前記ビデオカメラの映像信号における輝点リングの相対的な点群データを、絶対座標値を持つ点群データに変換する変換手段とを具備する。
(請求項6記載の発明)
この発明の形状計測方法は、上記請求項5記載の発明に関し、絶対座標値となる小ランプはキャリブレーションボードに縦横方向に規則正しく配列されている。
(請求項7記載の発明)
この発明の形状計測装置は、上記請求項5又は6記載の発明に関し、キャリブレーションボードは直立させてある。
(請求項8記載の発明)
この発明の形状計測装置は、上記請求項5乃至7のいずれかに記載の発明に関し、移動体のX軸方向の移動速度が可変である。
(請求項9記載の発明)
この発明の形状計測装置は、上記請求項5乃至8のいずれかに記載の発明に関し、被計測物が足形である。
なお、上記した発明の形状計測方法及び装置の機能については以下の発明の実施の形態の欄で説明する。
発明の実施の形態
以下、この発明を実施形態として示した図面に従って説明する。
図1はこの発明の実施形態の足形の形状計測装置(以下、足形計測装置という)の全体を示しており、図2は前記足形計測装置の計測装置本体の内部構造を示している。
〔足形計測装置の基本的構成について〕
この足形計測装置は、基本的には図1に示すように、計測装置本体1と、パーソナルコンピュータ9とから構成されており、前記パーソナルコンピュータ9を構成するCPU91を計測装置本体1内に、パーソナルコンピュータを構成するディスプレイ90(入力部はタッチパネル式)を計測装置本体1の後部に立設したポール上部に、それぞれ設けてある。
ここで、計測装置本体1は、図2や図9に示すように、基体2と、支持台3と、移動手段4と、枠体5と、ガラス板6と、キャリブレーションボード7と、画像処理ボード8とを有するものとしてある。
〔基板2について〕
基板2は、図1〜図3に示すように、座板20上に左右の足載せ台21を設けると共に、左右の足載せ台21,21相互間にケース22を設けて構成してある。
座板20は、図3に示すように平面視で多角形状に形成されており、店舗の床を専有する面積を最小限に抑えて640mm×730mm程度に設定してある。
足載せ台21は、図2や図3に示すように、余裕を持って片足を載せることができる程度の大きさに設定した平面視長方形状のものとしてある。
ケース22は、図2に示すように、上記した支持台3と、移動手段4と、枠体5と、ガラス板6と、キャリブレーションボード7等が剥き出しにならないように包囲するものであるが、前記ガラス板6に足を容易に載せることができるように、前面壁から上面壁にかけて開口部22aを設けてある。
〔支持台3について〕
支持台3は、図2や図4に示すように、平面視長方形状の枠部30を四本の脚部31で支えて成るもので、全ての脚部31は座板20にネジ止めされている。ここで、上記枠部30の上面は、図4に示すように、上記足載せ台21の上面とほぼ一致する高さに設定してある。
〔移動手段4について〕
移動手段4は、図6や図7に示すように、長尺の基板40と、前記基板40の下面に固定配置されたガイド棒41と、前記ガイド棒41にすすみ対偶状態に取り付けられている移動体42と、前記基板40の下面に取り付けられた歯付きプーリ43と、ステッピングモータMの回転軸に取り付けられた歯付きプーリ44と、前記歯付きプーリ43,44相互間に張設された歯付きベルト45と、前記歯付きベルト45を移動体42に取り付ける取付け部材46と、前記移動体42の前後方向の移動域を制限するリミットスイッチ47,48とを有するものとしてあり、前記ステッピングモータMを正逆回転させると、移動体42がリミットスイッチ47,48により制限された範囲で前後方向に移動するようにしてある。なお、この移動手段4は、図5に示すようにブラケット32を介して基板40を脚部31に取り付ける態様で、枠部30と座板20との間に配置されている。
ここで、移動手段4による移動体42のX軸方向の移動範囲は300mmに設定してあり、この移動範囲がX軸方向(足長方向)の計測範囲になる。
また、この移動手段4では、装置全体を安価にするためにサーボモータではなくパルス信号分だけ回転するステッピングモータMを採用しているが、アクチュエータに設置する各機器も小型軽量であるから、慣性による位置制御誤差はほとんどない。そして、ステッピングモータMを制御するパルス信号は、画像処理ボード8上に同期信号発生回路83を載せることにより、計測と駆動の同期をとるための制御機構を一元化してある。つまり、後述の如くCCDカメラの垂直走査周波数は30Hzであるから、1/30秒で1フィールドの画像を撮像する。X軸方向の計測範囲は300mm、1フィールドあたりの移動距離を上述のように1mmとすると計測時間は10秒であり、計測データ量は300フィールドになる。なお、1フィールドあたりの移動距離を変える、つまり移動体42の移動速度を変えることにより、X軸方向におけるデータの疎密化を図ることができる。例えば踵側のような重要な部分のデータを多くとることができる。
〔枠体5について〕
枠体5は、図4に示すように、縦板5a,5aとこれらの下端相互を繋ぐ横板5bとから成る正面視横コ字状のもので、前記横板5bが上記移動体42の下面に取り付けられている。この枠体5には、図3や図4に示すように、前部側(手前側)の上下左右に四個の小型のCCDカメラ50を設けると共に後部側(奥側)の上下左右にCCDカメラ50から一定距離だけ離れた位置に四個の半導体ラインレーザー51を設けてある。
上記CCDカメラ50は、垂直走査周波数30Hz、水平解像度が380TV本のものを採用しており、可視光半導体ラインレーザー51からの可視光以外の外光の影響を極力受けないように、その波長帯のみを通過するバンドパスフィルタ52を装着させてある。また、CCDカメラ50の取り付け姿勢は、図4や図5に示すようにキャリブレーションボード7に対して直角に向けた状態から、上側の二個は上面視で内側に45°及び正面視で下側に45°傾けてあり、下側の二個は上面視で内側に45°及び正面視で上側に45°傾けてある。
他方、半導体ラインレーザー51は、汎用性と視認性の良さから可視光である670nmの波長帯の赤色光レーザーを使用してあると共に、レーザー光を90°方向に広がる帯状光としてある。また、半導体ラインレーザー51の取り付け姿勢は、図3や図4に示すように、キャリブレーションボード7と平行に配置してあると共に、上側の二個は下側45°傾け、下側の二個は上側45°傾けてある。つまり、四個の半導体ラインレーザー51により足形計測域に正面視で長方形状の仮想平面ができるようになっている。
なお、この装置では、仮想平面上の計測範囲は、図4に示すように、横軸つまりY軸方向(足幅方向)を150mmとし、縦軸つまりZ軸方向(足高方向)を150mmとしてある。
〔ガラス板6について〕
ガラス板6は被計測物である足を載置する部分であり、図4に示すように、その上面が足載せ台21と同じ高さになる態様で上記した枠部30に嵌め込まれている。
〔キャリブレーションボード7について〕
キャリブレーションボード7は、図8に示すように、平板体70に縦16個×横15個で小さなLED71(この発明の小ランプに相当する)を10mm間隔で配置させて成るもので、図5に示すように、移動手段4により最奥部に移動せしめられた半導体ラインレーザー51によってつくられる仮想平面とボード前面が略一致する態様で固定配置してある。
ここで、キャリブレーションボード7を後述する態様で一度撮像することにより、CCD画素上に絶対座標値を当てはめ、キャリブレーションテーブルを作成し保存する。そのテーブルを用いることにより寸法のわからないオブジェクトであっても絶対座標に置き換えることが可能になる。
〔画像処理ボード8について〕
図9は、パルスモータM、半導体ラインレーザー51及びCCDカメラ50と画像処理ボード8とのかかわりを示している。
この画像処理ボード8は、計測の低速化を回避すべく4台のCCDカメラ50がパラレルに撮像できるように各CCDカメラ50にそれぞれ用意してある。
CCDカメラ50はバンドパスフィルタ52を介して、キャリブレーションテーブル作成時にはキャリブレーションボード7に配置させたLED71の輝点を、計測のときには仮想平面上に形成された輝点リングにおける水平走査線上の輝点を撮像する。CCDカメラ50からは、映像信号すなわちテレビジョン信号が出力され、その映像信号は同期検出回路80に与えられる。この同期検出回路80としては例えばLM1881のような同期分離用ICを用いることができる。そして、同期検出回路80は、CCDカメラ50から出力される映像信号(テレビジョン信号)から水平同期信号Hsync及び垂直同期信号Vsyncを取り出し、それをマイクロコンピュータ8Mの入力ポート830に与える。
一方、同期検出回路80によって同期分離された映像信号は、波形成形回路81に与えられる。波形成形回路81は、映像信号のピーク値を検出するものであり、その検出されたピーク値は二値化回路82に与えられる。二値化回路82では、ピーク値に応じて適当な基準レベル(閾値)を設定し、同期分離された映像信号をその基準レベル(閾値)で2値化することによって、周囲の明るさよりも大きいレベルの輝点のみを分離する。したがって、キャリブレーションボード7に配置させたLED71の輝点と、仮想平面上に形成された輝点リングにおける水平走査線上の輝点だけが、ハイレベルとなり、他の部分はローレベルとなる2値化信号が出力され、それが入力ポート830に与えられる。
マイクロコンピュータ8Mは、たとえばV10またはV20のようなタイムキャプチャ機能を有するものであり、CPU8Cや必要なメモリのほかに、Y/Z/Xカウンタ800,810,820を含む。
Zカウンタ810は、入力ポート830を通して与えられる垂直同期信号Vsyncでリセットされ且つ同じように入力ポート830から与えられる水平同期信号Hsyncに応じてインクリメントされる。つまり、Zカウンタ810のカウント値は、一画面(1フレーム)中の走査線の数を示し、縦軸すなわち、Z軸の位置情報となる。
Yカウンタ800は、水平同期信号Hsyncでリセットされ、映像信号に比べて十分高速(例えば10MHz)の同期信号発生回路83からのクロックに従ってインクリメントされる。Yカウンタ800のカウント値は、走査線である横軸すなわち、Y軸の位置情報となる。Xカウンタ820は、垂直走査周波数ごとにインクリメントされる。Xカウンタ820のカウント値は、X軸の位置情報となる。
マイクロコンピュータ8Mに含まれるY1on・Y1offレジスタ801,802、Y2on・Y2offレジスタ803,804、Y3on・Y3offレジスタ805,806はYカウンタ800のカウント値をロードするためのものであり、Z1・Z2・Z3レジスタ811,812,813はZカウンタ810のカウント値をロードするためのものであり、X1・X2・X3レジスタ821,822,823はXカウンタ820のカウント値をロードするためのものである。
マイクロコンピュータ8Mは、入出力ポート831を介してキャリブレーションボード7のLED71、パルスモータ位置制御回路84及びレーザー電源回路85に対して駆動信号を与える。したがって、マイクロコンピュータ8MがLED71を点灯させたときの映像信号、及び仮想平面上に形成された輝点リングにおける水平走査線上の輝点の映像信号がCCDカメラ50によって撮像される。
この装置は上記したように、輝点認識に必要なデータだけを抽出することにより計測画像データ量を大幅に削減するようにしてあると共に画像データ演算処理をワイヤード・ロジックとしてハードウェア(ボード化)とした構成させてある。したがって、三次元画像計測に必要な初期画像処理をCPUで演算を行わずにボード上で処理するため、CPU処理速度に依存することなく高速に画像処理することが可能になる。また、通常の画像処理に比べて、画像処理ボード8とパーソナルコンピュータ9との間のデータ転送量が少なくなり、非常に高速に処理することが可能である。
〔パーソナルコンピュータ9のディスプレイ90について〕
このパーソナルコンピュータ9のディスプレイ90は、タッチパネル式の入力部を有しており、パネルには「キャリブレーションテーブルの初期化」「足形の計測」「足形の正面画像成形」「足形の側面画像成形」「足形の前後面画像成形」「足形の三次元画像成形」のタッチキーや、自分の好みに合った靴等の履物を探し出すための「インターネット」等のタッチキーを具備している。
〔この足形計測装置の動作について〕
この足形計測装置の動作について図10に示すフロー図に基づいて説明する。なお、この足形計測装置では先ずキャリブレーションの初期化を行い、その後足形の計測を開始する。
(精度向上のためのキャリブレーションのテーブル作成)
先ず、ステッピングモータMを回転させて半導体ラインレーザー51によってつくられる仮想平面がキャリブレーションボード7のLED71の輝点と上面視で一致するところ(枠体5の移動範囲の終点)まで枠体5を移動させる。この状態において、図11に示すように、キャリブレーションボード7に配置したLED71を左側からか右側に向かって(縦1行目の横16列目までいくと次は縦2行目の横1行目になる)フレーム同期でLED71を1個づつ順次点灯させ、フレーム同期でCCDカメラ50により撮像する。この作業は、CCDカメラ50は垂直走査周波数30Hzであるから240個のLED71を切り替えた場合で7.8秒で作業は完了するが、キャリブレーションテーブルを作成するには認識された10mm間隔のLED71点である絶対座標を基にし、CPUで演算してCCDカメラ50で撮像される部分の全画素のテーブル内を絶対座標で満たす必要がある。したがって、キャリブレーションテーブルの作成に要する時間はCPUの性能に左右されるが、第1番目のLED71の点灯開始から全体で35秒程度である。
ここで、キャリブレーションテーブルの基準となるLED71の絶対座標は図10のフロー図に示すようにして作成される。
先ず、ステップST1でYESと判断されると、キャリブレーションテーブルの初期化が開始される。すると、CPU8Cは、入力ポート830から水平同期信号Hsyncが入力されたかどうかを検出する。つまり、CPU8Cが水平同期信号Hsyncを検出したときにスタートする。そして、ステップST2で水平同期信号Hsyncを検出すると、CPU8CはYカウンタ800をリセットするとともに、そのYカウント800をトリガ(スタート)する。したがって、Yカウンタ800は、同期信号発生回路83からのクロックに従ってインクリメントされる。
次のステップST4では、CPU8Cは、再び、水平同期信号Hsyncが入力されたかどうかを判断する。ステップST2で水平同期信号Hsyncが検出されさらにステップST4で水平同期信号Hsyncが検出されるということは、ステップST2において検出された水平同期信号Hsyncのライン(水平走査線)に輝点の映像が存在しなかったことを意味し、この場合には、再び▲2▼よりステップST3に戻って、Yカウンタ800がリセット/スタートされる。
ステップST4で水平同期信号Hsyncが検出されない場合には、CPU8Cは、次のステップST4において、二値化回路82からの二値化された映像信号の立ち上がりを検出したかどうかを判断する。映像信号の立ち上がりがなければ、先の▲3▼よりステップST4に戻る。映像信号の立ち上がりが検出されると、続くステップST6においてCPU8Cは、そのときのYカウンタ800のカウント値を立ち上がりレジスタすなわちY1onレジスタ801にロードするとともに、Zカウンタ810のカウント値をZ1レジスタ811にロードする。つまり、ステップST6では、輝点映像信号の立ち上がりでZ1カウンタ811のカウント値すなわち垂直同期信号Vsyncから走査線数(垂直方向位置)がZ1レジスタ811にロードされるとともに、Yカウンタ800のカウント値、すなわち、水平同期信号Hsyncからの水平方向位置がY1onレジスタ801にロードされる。
次のステップST7では、CPU8Cは、再び、水平同期信号Hsyncが入力されたかどうかを判断する。そして、このステップST7でYESが判断されると、先の▲2▼よりステップST2に戻る。そして、次のステップST8において、CPU8Cは、二値化映像信号の立ち下がりが検出されたかどうかを判断する。
このステップST8においてYESが判断されると、CPU8Cは次のステップST9において、そのときのYカウンタ800のカウント値を立ち下がりレジスタすなわちY1offレジスタ802にロードする。ステップST6でY1onレジスタ801に立ち上がり位置がロードされ且つステップST9でY1offレジスタ802に立ち下がり位置がロードされるので、二つのレジスタ801,802には輝点映像信号の幅を示すデータが得られる。そして、ステップST10において、CPU8CはZ1レジスタ811、Y1onレジスタ801及びY1offレジスタ802のそれぞれのデータを取り込む。
なお、この装置では、1水平走査線に対して3点の輝点を認識できるようになっており、2回目の輝点についてはCPU8Cは上記と同様にして得たZ2レジスタ812、Y2onレジスタ803及びY1offレジスタ804のそれぞれのデータを取り込み、3回目の輝点についてはCPU8Cは上記と同様にして得たZ3レジスタ813、Y2onレジスタ805及びY1offレジスタ806のそれぞれのデータを取り込む。ステップST10で取り込んだ各レジスタのデータから輝点の中心を算出する。また、このキャリブレーションのテーブル作成においては、キャリブレーションボード7とCCDカメラ50とのX軸方向の相対位置関係は変化しないので、X1/X2/X3レジスタ821,823,824の値は0である。
その後、ステップST11において、CPU8Cは、入力ポート830から垂直同期信号Vsyncが入力されたかどうか判断する。このステップST11においてNOが判断されると、▲3▼よりステップST1に戻るが、YESが判断されると、次のステップST12において、CPU8CはZカウンタ810をリセットする。
続いて、ステップST13でYESと判断され且つステップST14でNOと判断されると、それまで点灯していた縦1行目横1列目のNo.1のLED71が消灯すると共に次の縦2行目横1列目のNo.2のLED71が点灯し、▲1▼にもどって上記したステップST2〜ステップST12がNo.3のLED71〜No.240のLED71について繰り返される。そして、ステップST14でYESと判断されると、キャリブレーションボード7上のキャリブレーションテーブルの基準となるLED71の絶対座標の作成は完了する。
(足形の計測)
ステッピングモータMを回転させて半導体ラインレーザー51によってつくられた仮想平面をX軸線上に移動させながら、前記仮想平面上に形成された足形の断面形状の輝点リングをフレーム同期でCCDカメラ50により撮像する。
ここで、仮想平面上に形成された足形の断面形状の輝点リングは、上記したキャリブレーションのテーブル作成の欄に記載した内容と同様(ステップST2〜ステップST12)にして、CPU8Cは、輝点リングを形成する水平走査線上の輝点位置のデータのみを取り込む。但し、足形の計測の場合、Xカウンタ820は、垂直走査周波数ごとにインクリメントされ、前記Xカウンタ820のカウント値はX軸の位置情報となる。
なお、ST15においてYESと判断されると足形計測は終了し、NOと判断されると▲1▼よりステップST2〜ステップST12が繰替えされる。
〔実際の足形の計測について〕
▲1▼ディスプレイ90上の「キャリブレーションテーブルの初期化」のタッチキーに触れる。移動手段4が駆動状態になって、キャリブレーションテーブルを上述したようにして初期化する。
▲2▼キャリブレーションテーブルを初期化した後、ディスプレイ90側を向いた状態で、計測しない側の片足を足載せ台21に載せると共に、計測する側の片足をガラス板6の上に載せる。
▲3▼「足形の計測」のタッチキーに触れる。すると四個の半導体ラインレーザー51が常灯して帯状光により足長方向(X軸方向)に直交する仮想平面ができると共に前記仮想平面が移動手段4と共に奥側に所定の速度で移動する。足が仮想平面により切断されると共に輝点リングが形成される。前記輝点リングはX軸に同期させて1フレーム毎にCCDカメラで撮像される。
▲4▼前記CCDカメラの映像信号における輝点リングの相対的な点群の座標データは、パーソナルコンピュータ9上にあるキャリブレーションソフトウェアにより読み込まれ、キャリブレーションテーブル7のLED70の位置である絶対座標等(キャリブレーションテーブル)と比較、座標置換されることにより、絶対座標値を持つ点群の座標データへと変換される。
〔この足形計測装置の優れた効果について〕
この欄に記載されている内容は全て述べたことと重複する部分もあるが、この足形計測装置の優れた効果を従来の技術と比較したものをまとめておく。
1フィールドに対して行う走査方法は同じであるが、出力する信号が1水平走査線上に認識された光信号(輝点)の始点・終点のアドレス番号のみを出力するようにしてある。このため、撮像された1フィールドあたりのデータ量はバイナリーデータで約1kB程度(輝点認識画素数により変動)になる。つまり従来の技術に使用されていたデータ量に比べて1/100程度とになり非常に少なくなる。したがって、この足形計測装置では従来の技術と比較して以下の効果をする。
▲1▼画像処理ボード上に巨大なメモリを実装する必要はなくなるから、回路規模が非常に小さくできる。したがって、装置自体はコンパクトになる。
▲2▼画像データは非常に少なく、また、画像データ演算処理をワイヤード・ロジックとしてハードウェア(ボード化)として構成させてボード上で処理するため、高速処理が可能である。
▲3▼上記▲1▼▲2▼から装置が非常に安価になった。
▲4▼足の裏面側はガラス板6を通して下側のCCDカメラ50により屈折した状態で撮影されることになるが、キャリブレーションボード7についても同様にガラス板6を通して屈折した状態で撮影されることから、ガラス板6の存在が計測精度の悪化を招くようなことはない。
▲5▼キャリブレーションボード7に配置したLED71をフレーム同期で1個づつ順次点灯させながら、フレーム同期でCCDカメラ50により撮像し、これによりCCDカメラ50の各画素毎に絶対値を配置した仮想平面を形成している。
したがって、キャリブレーションボード7上のどの位置でLEDが点灯してもフレームNoとランプNoの対応が1:1となっているため、カメラのアングルで見えている全てのLEDの位置が確定できる。これにより、画面上に見える全ての撮像部のドットにスケールを貼り付けることができるようになり、カメラアングル決定時の作業性が優れたもの(例えば、CCDカメラ50のカメラアングルを変えることにより被計測物の一部をズームアップして計測することもできる)となる。
なお、CCDカメラ50による撮像を様々なアングルで行い得るようにするには、図12に示すように、CCDカメラ50をX−Y−Z(三次元)変位機構50aを介して枠体5に取り付けるようにすればよい。
〔他の実施形態〕
▲1▼上記実施形態の形状計測装置は、図13に示すように、各CCDカメラ50に対して一つのキャリブレーションボード7を具備していると共に、キャリブレーションボード7及び半導体ラインレーザー51を同じ角度だけ傾斜させている。この装置では、CCDカメラ50による被計測物の撮像は真正面からにすることが可能になるから上記実施形態1よりも画面を多く使用することになる。したがって、計測精度が向上することになる。
▲2▼上記実施形態の形状計測装置は足形についてものであるが、これに限定されるものではなく、身体の全体及び部位や物の外形等も計測することができる。例えば、身体の全体を計測しようとすると、図14に示すように、四つのCCDカメラ50を有する枠体5,5を二個設けると共に前記枠体5,5相互間に半導体ラインレーザー51を配置させ、他方キャリブレーションボード7の上下面に絶対座標となるLED70を配置させ、キャリブレーションテーブルを作成するときには、枠体5,5を上下動させるようにして上側の枠体5のカメラ50により上側のLED70を撮像すると共に下側の枠体5のカメラ50により下面側のLED70を撮像するようにすればよい。
身体の全体を計測する場合には、半導体ラインレーザー50をON状態にして帯状光により仮想平面を作りだし、前記仮想平面を少なくとも頭頂から台座との接地面まで移動させ、この移動状態において1フレーム毎又は特定のフレーム毎にCCDカメラ50により撮像すればよい。
▲3▼上記実施形態では、半導体レーザー51は計測中において常時点灯させてあるが、これに限定されることなく、CCDカメラ50により撮像するタイミング、すなわち1フレーム毎又は特定のフレーム毎で半導体レーザー51は点灯させるようにしてもよい。
▲4▼上記実施形態では、ステッピングモータを使用しているが、これに限定されることなくサーボモータでもよいし、その他の移動手段や手動でもよい。
▲5▼上記実施形態では、ガラス板6上に足を載せて計測したが、これに限定されることなくガラス板6を外して足を動かないように固定した状態で計測するようにしてもよい。
産業上の利用可能性
この発明は上記のような構成であるから次の効果を有する。
発明の実施の形態の欄から明らかなように、安価で、高速処理が可能であり、優れた計測精度を有しており、コンパクトである形状計測方法及び装置を提供できた。
【図面の簡単な説明】
図1は、この発明の実施形態の形状計測方法を利用した足形計測装置の外観斜視図である。
図2は、前記足形計測装置の計測装置本体の斜視図である。
図3は、前記計測装置本体の平面図である。
図4は前記計測装置本体の正面図である。
図5は、前記計測装置本体の断面図である。
図6は、前記計測装置本体の移動手段の底面図である。
図7は、前記計測装置本体の移動手段の側面図である。
図8は、前記計測装置本体のキャリブレーションボードの正面図である。
図9は、前記計測装置本体の画像処理ボードの説明図である。
図10は、前記計測装置本体の動作を示すフロー図である。
図11は、キャリブレーションテーブルを作成する方法を示す説明図。
図12は、CCDカメラの撮像アングルを変えるためのX−Y−Z(三次元)変位機構の斜視図。
図13は、この発明の他の実施形態の形状計測装置の概念図である。
図14は、この発明の他の実施形態の形状計測装置の概念図である。
Claims (9)
- 絶対座標が設けられたキャリブレーションボード面をビデオカメラにより撮像してビデオカメラの各画素毎に絶対座標値を配置した仮想平面と、当該ビデオカメラとの相対位置関係を維持しつつ仮想平面を被計測物に向かってX軸方向に移動させ、前記仮想平面が被計測物を通過するときにできる当該被計測物上の輝点リングをX軸に同期させて1フレーム毎又は特定のフレーム毎に前記ビデオカメラで撮像し、前記ビデオカメラの映像信号における輝点リングの相対的な点群データを、絶対座標値を持つ点群データとするようにしてある形状計測方法あって、前記絶対座標値が配置された仮想平面は、キャリブレーションボードの絶対座標となる多数の小ランプをフレームと同期させて1個づつ順番に点灯させながらビデオカメラで撮像することにより得られたものであることを特徴とする請求項1記載の形状計測方法。
- 絶対座標値となる小ランプはキャリブレーションボードに縦横方向に規則正しく配列されていることを特徴とする請求項1記載の形状計測方法。
- 仮想平面のX軸方向の移動速度が可変であることを特徴とする請求項1又は2記載の形状計測方法。
- 被計測物が足形であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の形状計測方法。
- 絶対座標となる小ランプが縦横方向に規則正しく多数配置され且つ前記小ランプはフレームと同期して1個づつ順番に点灯するようにしてあるキャリブレーションボードと、前記キャリブレーションボードに対してX軸方向に移動する移動体と、前記移動体に複数個取り付けられ且つ仮想平面を形成する帯状光発生手段と、前記移動体に帯状光発生手段から離れて複数個取り付けられていると共に仮想平面となるべき位置と一致させたキャリブレーションボードを撮像した後、前記仮想平面が被計測物を通過するときにできる当該被計測物上の輝点リングをX軸に同期させて1フレーム毎又は特定のフレーム毎に撮像するビデオカメラと、前記ビデオカメラの映像信号における輝点リングの相対的な点群データを、絶対座標値を持つ点群データに変換する変換手段とを具備することを特徴とする形状計測装置。
- 絶対座標値となる小ランプはキャリブレーションボードに縦横方向に規則正しく配列されていることを特徴とする請求項5記載の形状計測方法。
- キャリブレーションボードは直立させてあることを特徴とする請求項5又は6記載の形状計測装置。
- 移動体のX軸方向の移動速度が可変であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の形状計測装置。
- 被計測物が足形であることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の形状計測装置。
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