JPWO2001057637A1 - タッチパネル - Google Patents
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Abstract
温度変化があっても変形を抑制でき、表示装置又は表示ユニットに対する取付性及び交換性が向上したタッチパネルを提供する。ガラス基板1を備え、かつタッチ位置の座標情報を検出可能なタッチパネルであって、前記ガラス基板1が、表示ユニットに対して取付可能な枠体8と一体化している。ガラス基板と枠体との線膨張係数の差は、0〜5×10−5/℃であり、枠体は、プラスチックを主成分とする成形材料で形成されている。弾性波を利用してタッチ位置の座標情報を検出するため、前記ガラス基板には、弾性波を送信する送信素子2(2x,2y)と、弾性波をX軸及びY軸方向に反射させる第1の弾性波反射アレイ3(3x,3y)と、X軸及びY軸方向に伝播した弾性波を受信素子5(5x,5y)に導くための第2の反射アレイ4(4x,4y)が設けられている。これらの機能部品を枠体で遮蔽し、保護してもよい。
Description
技術分野
本発明は、指などでタッチし、タッチ位置の座標情報を検出するのに有用なタッチパネルに関する。
背景技術
近年、タッチパネルは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレー装置などの表示装置と組み合わせて、入力装置として種々の分野で利用されている。このタッチパネルにおいて、タッチ位置の座標情報を検出する方式として、超音波などの弾性波方式、抵抗膜方式、静電容量方式、光学方式などが知られている。これらの方式のタッチパネルには、通常、ガラス基板が利用されている。
例えば、特開平11−65765号公報には、表面弾性波方式のタッチパネルとして、低減衰特性を有する特定のガラス基板と、この基板に取り付けられ、弾性表面波を生成させるための弾性波送信素子と、この送信素子から生成した弾性表面波を基板のX軸及びY軸方向に伝播させるための反射アレイと、X軸及びY軸方向に伝播した弾性表面波の乱れを受信するための弾性波受信素子とを備えたタッチパネルが開示されている。
しかし、ガラス基板は脆く加工性に乏しいため、ネジなどの機械的手段により表示装置に取り付けて固定することが困難である。そのため、ガラス基板を備えたタッチパネルは、主に粘着テープなどの接着剤で貼付けることによりLCDなどの表示体に取り付けられている。しかし、接着剤でタッチパネルを取り付けると、不良部品の交換が困難であるとともに、取り付け公差が大きくなりやすく精度よく機構を設計することが困難である。さらに、接着剤で表示体にタッチパネルを取り付けると、熱膨張係数の相違に基づいてガラス基板が変形したり剥離したりする場合がある。
従って、本発明の目的は、表示装置(表示体又は表示ユニット)に対する取付性及び交換性が向上したタッチパネルを提供することにある。
本発明の他の目的は、温度変化があっても変形を抑制でき、表示装置(表示体又は表示ユニット)に対する着脱性が改善されたタッチパネルを提供することにある。
発明の開示
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討の結果、ガラス基板の周囲を枠体で覆うと、タッチ位置の座標情報を検出可能であるとともに、表示体に対する取付性及び交換性(脱着性)を改善できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明のタッチパネル(又はタッチ位置検出装置)は、ガラス基板を備え、かつタッチ位置の座標情報を検出可能なタッチパネルであって、前記ガラス基板が、表示ユニットに対して取付可能な枠体と一体化している。このタッチパネルにおいて、ガラス基板と枠体との線膨張係数の差は小さいのが好ましく、例えば、前記線膨張係数の差は、0〜5×10−5/℃程度であってもよい。前記枠体は、通常、5×10−5/℃以下の線膨張係数を有している。前記枠体は、種々の材料、例えば、プラスチックを主成分とする成形材料で形成できる。ガラス基板に設けられた機能部品又はエレメントは、枠体により遮蔽し、保護してもよい。タッチパネルは、タッチ位置の座標情報を検出可能な種々の方式、例えば、弾性波を利用してタッチ位置の座標情報を検出する弾性波方式などであってもよい。
発明を実施するための最良の形態
以下に、必要により添付図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。図1は本発明のタッチパネルを示す概略構成図、図2は図1の枠体とガラス基板との装着状態を示す概略断面図であり、この例では、弾性波を利用してタッチ位置の座標情報を検出するためのタッチパネル(タッチ位置検出装置)が示されている。
前記タッチパネルは、液晶表示装置などの表示装置又はユニットのフロントに配設されるタッチ位置検出装置又は位置検出センサとして機能する。タッチパネルは、平面四角形状のガラス基板1と、このガラス基板のX軸及びY軸の起点(送信域)にそれぞれ設けられた弾性波送信素子2(2x,2y)と、前記ガラス基板1の周縁部にX軸及びY軸方向に形成され、かつ前記送信素子2(2x,2y)からX軸方向及びY軸方向にそれぞれ伝播する弾性波を、Y軸方向及びX軸方向にそれぞれ反射させ、ガラス基板1のタッチ域全体に弾性波を伝播させるための第1の弾性波反射アレイ3(3x,3y)と、これらの第1の反射アレイと対向してガラス基板1に設けられ、かつY軸方向及びX軸方向に伝播する弾性波をそれぞれX軸方向及びY軸方向に反射して分配させてX軸及びY軸の終点(受信域)に導くための第2の反射アレイ4(4x,4y)と、前記終点域にそれぞれ設けられた弾性波受信素子5(5x,5y)とを備えている。
前記送信素子及び受信素子は、振動を発生させる圧電振動子(セラミックなど)と振動をガラス基板に効率よく伝える媒体あるいは振動のモードを変換させる媒体(伝播がレーリー波の場合は、楔型のプラスチック製信号変換素子)とで構成されている。反射アレイは、弾性波を反射してガラス基板1の全面に亘り弾性波を分配させるために形成されており、この例では、スクリーン印刷法により形成されている。
前記弾性波送信素子2(2x,2y)にはそれぞれ送信信号ケーブル6(6x,6y)が接続され、前記弾性波受信素子5(5x,5y)にはそれぞれ受信信号ケーブル7(7x,7y)が接続されている。なお、送信素子2及び受信素子5はそれぞれ圧電素子を備えた楔形素子で構成されている。これらの送信素子、受信素子、反射アレイはタッチパネルの機能部品又はエレメントを構成する。
弾性波送信素子2から所定のピーク強度を有するパルス信号を送信すると、弾性波は反射アレイ3,4により反射され、ガラス基板1の表面を伝播した後、弾性波受信素子5で受信される。受信された信号は、信号ケーブル7を介して、信号処理コントローラに与えられ、タッチに応答して生じるX軸及びY軸方向の乱れを含む受信信号が認識されるとともに、受信信号の強度が検出される。表示装置は、検出信号に応答して所定のデータを表示する。
そして、前記ガラス基板1は、表示装置又は表示ユニットに対する取付性及び交換性(着脱性)を改善するため、表示ユニットに対して取付可能な枠体(フレーム)8と一体化している。すなわち、ガラス基板1の周縁部は、フロント部材8aとバック部材8bとで構成された枠体8の装着溝に装着されているとともに接着剤により枠体8と一体化している。そのため、ガラス基板1の周縁部は枠体8で包囲されており、表示ユニットの取付部位に対応する枠体8のコーナー部には取付孔9が形成されている。
このような装置では、脆く機械的加工が困難なガラス基板を用いても、枠体8の取付孔9を利用して、ネジなどの取付具を用いて表示ユニットに対してタッチパネルを着脱可能に取り付けることができる。そのため、タッチパネルの構成部品(例えば、送信素子など)の機能が低下したり機能しなくなっても容易に交換できる。また、ガラス基板と枠体との熱膨張係数を調整することにより、温度変化があっても変形を抑制でき、表示体に対する着脱性又は装着性が損なわれることがない。
なお、ガラス基板としては、位置検出方式に応じて種々のガラスが使用でき、弾性波を利用する場合には、例えば、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、クラウンガラス、バリウム含有ガラス、ストロンチウム含有ガラス、ホウ素含有ガラス、特開平11−65765号公報に開示されているガラス(5.53MHzのレイリー波を用いたとき減衰係数が0.25dB/cm以下のガラス)などが使用できる。ガラスは強化可能なガラスであってもよく、ガラス基板は複数のガラス層を積層した安全ガラスで構成してもよい。また、ガラス基板の厚みも位置検出方式に応じて、例えば、0.1〜5mm(好ましくは0.3〜5mm)程度の範囲から選択できる。ガラス基板の形状は、フラットであってもよく、曲面であってもよい。
弾性波の送信又は受信素子としては、圧電素子、例えば、くさび型のプラスチック材料に圧電振動子(PZTなど)及び電極が取り付けられた素子などが利用できる。弾性波としては、種々の音響波、例えば、表面弾性波(超音波表面弾性波など)[例えば、レーリー波(Rayleigh wave)およびラブ波(Love wave)など]や、プレート波[例えば、ラム波(Lamb wave),Horizontally Polarized Shear WaveなどのSH波(shear horizontal wave)など]などが利用できる。
弾性波の反射アレイは、例えば、低融点ガラス(イー・エス・エル日本(株)製、シーリングガラス「4022」、「4022−C」、「4014−C」など)、高分子又は樹脂中にフィラーを充填した樹脂組成物などを用いて、スクリーン印刷法などによりパターンを形成し、加熱し、必要により硬化させることにより形成できる。
本発明は、ガラス基板を備え、かつタッチ位置の座標情報を検出可能なタッチパネルに適用でき、タッチ位置の検出方式は特に制限されず、例えば、前記のように表面弾性波(超音波などを含む)などの音響波を利用する音響波方式;一対のガラス基板を備え、タッチ位置での静電容量の変化を利用した静電容量方式;フロントガラス基板と、このガラス基板に対して離間した背面基板(ガラス基板など)と、ガラス基板と背面基板との間に介在するスペーサと、前記ガラス基板と背面基板との対向面に形成された電極とで構成された抵抗膜方式;ガラス基板と、このガラス基板の表面に光(赤外線ビームなど)を走査してタッチ位置を検出するための光送受信ユニットとで構成された光学方式;超音波を出力可能なデジタイザペンによりタッチされるガラス基板と、このガラス基板の表面に配設され、かつ前記ペンからの超音波信号を受信してタッチ位置を検出するための超音波受信素子とを備えた超音波方式;電子ペンによりタッチされるガラス基板と、このガラス基板の背面に積層され、かつ前記電子ペンからの電磁波を受信するためのセンサ基板とを備えている電磁誘導方式などであってもよい。また、タッチ位置は、アナログ式に検出してもよく、デジタル式に検出してもよい。
温度変化による変形を防止するとともにガラス基板と枠体とを長期間に亘り一体化するためには、両者の線膨張係数が同一又は近似しているのが好ましい。すなわち、両者の線膨張係数の差がないか若しくは比較的小さいのが好ましい。ガラス基板と枠体との線膨張係数の差は、例えば、0〜5×10−5/℃、好ましくは0〜2×10−5/℃、さらに好ましくは0〜1×10−5/℃程度である。
枠体の線膨張係数は、ガラス基板に応じて、通常、5×10−5/℃以下(好ましくは0.5×10−5/℃〜3×10−5/℃、さらに好ましくは0.5×10−5/℃〜2×10−5/℃程度)である。
枠体の材料は、高温での変形が小さいのが好ましく、例えば、金属(ステンレススチールなどの鉄材、アルミニウムなど)、プラスチック又は樹脂(アクリル系樹脂、スチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂など)、セラミックス、木材などであってもよい。枠体の材料がプラスチック(樹脂)である場合、プラスチックを主成分とする成形材料、特に樹脂中にフィラーを充填してもよい。フィラーの充填により、枠体の線膨張係数を容易に調整できる。
フィラーとしては、粉粒状充填剤(無機粉粒体、例えば、タルク、マイカ、ゼオライトなどの天然鉱物、炭酸カルシウムなどの金属炭酸塩、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物、硫酸バリウムなどの金属硫酸塩など;有機粉粒体、例えば、架橋アクリル系樹脂、架橋スチレン系樹脂など)、繊維状充填剤(無機繊維、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ウィスカーなど;有機繊維、例えば、レーヨン繊維、アラミド繊維など)が例示できる。粉粒状充填剤の平均粒子径は、例えば、0.1〜5μm(特に0.1〜2μm)程度であってもよく、繊維状充填剤の平均繊維径は、例えば、0.01〜3μm(特に0.1〜2μm)、平均アスペクト比は、例えば、3〜1000程度であってもよい。これらの充填剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。充填剤の使用量は、充填剤の種類及び所望する強度や膨張係数などに応じて選択でき、プラスチック成形材料の樹脂100重量部に対して、例えば、1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部程度である。
なお、成形材料には、慣用の添加剤、例えば、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤など)、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤などを添加してもよい。
前記枠体は、複数の部材により組み立て可能であるのが好ましい。例えば、枠体は、枠体の各辺に対応し、かつガラス基板の端部が装着可能な切り込み溝又は凹部が形成された組立可能な複数の枠部材で構成してもよく、枠体のフロント(又はバック)を構成し、かつ一体に形成されたフロント部材(又はバック部材)と、このフロント部材(又はバック部材)の裏側に位置し、ガラス基板を挟持して保持するための複数のバック部材(又はフロント部材)とで構成してもよい。後者の場合、フロント部材及びバック部材のうち少なくとも一方の部材の対向する内面には、ガラス基板の端部が載置又は収容可能な段部を形成してもよい。
ガラス基板と枠体とは、種々の手段、例えば、接着剤(粘着剤、粘着テープなどの各種テープも含む)、樹脂の溶着により一体化でき、枠体とガラス基板との間には、緩衝材を介在させてもよい。また、接着剤は、硬質接着剤(エポキシ系接着剤など)であってもよく、緩衝性を有する軟質接着剤(例えば、シリコーン系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤など)などであってもよい。枠体がプラスチックで形成されている場合、ガラス基板と枠体とを一体に成形加工することも可能である。
枠体は表示装置又はユニットに対して取付可能であればよく、前記取付孔は枠体の適所に形成できる。また、表示装置又は表示ユニットに対する取付手段は、前記ネジと取付孔との組合せに限らず、種々の取付手段、例えば、ボルト・ナット、ビスと螺合孔、クランプなどの締結機構、凹凸嵌合機構、ピンと装着孔又は装着凹部との組合せで構成された装着機構、スナップ機構などであってもよい。タッチパネルの取付固定を容易にするためには、ガラス基板の外方域の枠体に少なくとも1つの孔(ネジ孔などを含む)、好ましくは枠体の対向する部位に形成された少なくとも2つの孔が形成されている。なお、取付手段が枠体を貫通する場合、取付手段は、ガラス基板に対して非接触位置(例えば、コーナー部を含めて枠体の外周域)に形成できる。
さらに、前記枠体は、位置検出方式に応じてガラス基板に取り付けられた機能部品又はエレメント(例えば、弾性波方式では、前記のように、弾性波発信素子、受信素子など)やケーブルを保護可能な構造であるのが好ましい。図3は本発明の他の例を示す概略断面図である。
この例では、枠体18は、フロント部を構成するフロント部材18aと、このフロント部材の背面に位置し、かつフロント部材18aに対して位置決めして装着可能なバック部材18bとで構成されている。前記フロント部材18aとバック部材18bには、ガラス基板1の端部が装着可能な装着溝又は凹部19が形成されている。すなわち、フロント部材18aの端部内面には、階段状に切欠かれ、かつ深部でガラス基板1を部分的に収容して支持するための切欠凹部が形成され、バック部材18bの端部内面(対向面)には、ガラス基板1を部分的に収容して支持するための切欠凹部が形成されており、前記フロント部材18aの内面に形成された深部の切欠凹部と、バック部材18bの内面(対向面)に形成された切欠凹部とで形成された装着凹部19にはガラス基板1の端部が装着され、接着剤により枠体18とガラス基板1とを接合させ一体化している。
そして、ガラス基板1のうち機能部品(この例では、弾性波送信素子2b、受信素子や反射アレイ及び信号ケーブル)は、フロント部材18aの内面の内周側に形成された切欠凹部(すなわちガラス基板1とフロント部材18aとの間に形成される空間)20内に収容されており、フロント部材18aにより遮蔽されている。
このような構造のタッチパネルでは、前記と同様に、弾性波を利用してタッチ位置を検出できるだけでなく、送信素子2bなどの機能部品がフロント部材18aで遮蔽されているため、機能部品を有効に保護できる。
なお、全ての機能部品又はエレメントを枠体で遮蔽し保護する必要はない。例えば、前記反射アレイはガラス成分をガラス基板に焼き付けて形成でき、ガラス基板に対する接合強度及び耐久性が高い。そのため、反射アレイは必ずしも枠体で遮蔽する必要はない。好ましい態様では、損傷しやすい機能部品(例えば、上記の例では、弾性波送信素子、受信素子やケーブルの接続部)を枠体で遮蔽してもよい。
また、機能部品を収容する空間は、ガラス基板に対する機能部品の取付部位に対応させて形成することができるとともに、部材の共通性や互換性を高めるため、フロント部材と同様に、バック部材の内面の内周側にも、空間を形成するための切欠凹部を形成してもよい。
さらに、枠体は必ずしもフロント部材とバック部材とで構成する必要はない。また、前記機能部品の機能が損なわれない限り、機能部品を収容する空間は必ずしも必要ではなく、機能部品が枠体で遮蔽可能であればよい。また、枠体はガラス基板の全周に亘り均一に包囲又は遮蔽する必要はなく、ガラス基板を保持し、かつ表示体に対する取付性を損なわない限り、コーナー部などの適所を幅広としてもよく、表示体の取付部位に延びる延出部を有していてもよい。
本発明のタッチパネル(座標入力装置)は、種々の表示装置、特に、液晶表示装置やプラズマディスプレー装置と組み合わせて使用できる。
本発明では、ガラス基板に枠体を取り付けているため、表示体に対する取付性及び交換性を向上できる。また、ガラス基板との線膨張係数の差が小さな枠体を用いると、温度変化があっても変形を抑制でき、表示体に対する着脱性を改善できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例
フロートソーダガラス基板(対角16インチ、厚さ3mm)を使用して、表面弾性波方式タッチパネルを作製した。すなわち、イー・エス・エル日本(株)のシーリングガラス「4022−C」を用いて、スクリーン印刷によりX軸及びY軸に対して45°の角度で傾斜した一連の格子エレメントを印刷し、500℃の加熱硬化し、弾性波反射アレイを形成した。
次いで、樹脂中に各種フィラーを充填し、線膨張率を1.6×10−5/℃に調整した樹脂組成物(旭硝子マテックス(株)製,熱硬化性樹脂BMCローサイト)を用い、4つのコーナー部に取付孔が形成された外枠を成形した。この外枠に前記ガラス基板を装着して、紫外線硬化性接着剤(ダイマックス(株)製、マルチキュア628−T)で接着した。次いで、ガラス基板に、レイリー波発信素子と受信素子とを紫外線硬化性接着剤(ダイマックス(株)製、マルチキュア628−T)で接着し、信号ケーブルを結線してタッチパネルのパネル部を作製した。
そして、外枠の取付孔とM3のネジ及びナットとを利用して、パネル部を15インチの液晶表示装置(LCD)に着脱可能に取り付けた。このパネルを、80℃の高温下に200時間放置した結果、大きな変形やガラス基板と枠体との剥離は認められなかった。
比較例
実施例と同様にして作製したパネル部を、粘着テープ(住友3M製,No.408)を用いて、15インチの液晶表示装置(LCD)に貼り付けた後、パネル部を取り外そうとしたが、容易には取り外せなかった。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明のタッチパネルを示す概略構成図である。
図2は図1の枠体とガラス基板との装着状態を示す概略断面図である。
図3は本発明の他の例を示す概略断面図である。
本発明は、指などでタッチし、タッチ位置の座標情報を検出するのに有用なタッチパネルに関する。
背景技術
近年、タッチパネルは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレー装置などの表示装置と組み合わせて、入力装置として種々の分野で利用されている。このタッチパネルにおいて、タッチ位置の座標情報を検出する方式として、超音波などの弾性波方式、抵抗膜方式、静電容量方式、光学方式などが知られている。これらの方式のタッチパネルには、通常、ガラス基板が利用されている。
例えば、特開平11−65765号公報には、表面弾性波方式のタッチパネルとして、低減衰特性を有する特定のガラス基板と、この基板に取り付けられ、弾性表面波を生成させるための弾性波送信素子と、この送信素子から生成した弾性表面波を基板のX軸及びY軸方向に伝播させるための反射アレイと、X軸及びY軸方向に伝播した弾性表面波の乱れを受信するための弾性波受信素子とを備えたタッチパネルが開示されている。
しかし、ガラス基板は脆く加工性に乏しいため、ネジなどの機械的手段により表示装置に取り付けて固定することが困難である。そのため、ガラス基板を備えたタッチパネルは、主に粘着テープなどの接着剤で貼付けることによりLCDなどの表示体に取り付けられている。しかし、接着剤でタッチパネルを取り付けると、不良部品の交換が困難であるとともに、取り付け公差が大きくなりやすく精度よく機構を設計することが困難である。さらに、接着剤で表示体にタッチパネルを取り付けると、熱膨張係数の相違に基づいてガラス基板が変形したり剥離したりする場合がある。
従って、本発明の目的は、表示装置(表示体又は表示ユニット)に対する取付性及び交換性が向上したタッチパネルを提供することにある。
本発明の他の目的は、温度変化があっても変形を抑制でき、表示装置(表示体又は表示ユニット)に対する着脱性が改善されたタッチパネルを提供することにある。
発明の開示
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討の結果、ガラス基板の周囲を枠体で覆うと、タッチ位置の座標情報を検出可能であるとともに、表示体に対する取付性及び交換性(脱着性)を改善できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明のタッチパネル(又はタッチ位置検出装置)は、ガラス基板を備え、かつタッチ位置の座標情報を検出可能なタッチパネルであって、前記ガラス基板が、表示ユニットに対して取付可能な枠体と一体化している。このタッチパネルにおいて、ガラス基板と枠体との線膨張係数の差は小さいのが好ましく、例えば、前記線膨張係数の差は、0〜5×10−5/℃程度であってもよい。前記枠体は、通常、5×10−5/℃以下の線膨張係数を有している。前記枠体は、種々の材料、例えば、プラスチックを主成分とする成形材料で形成できる。ガラス基板に設けられた機能部品又はエレメントは、枠体により遮蔽し、保護してもよい。タッチパネルは、タッチ位置の座標情報を検出可能な種々の方式、例えば、弾性波を利用してタッチ位置の座標情報を検出する弾性波方式などであってもよい。
発明を実施するための最良の形態
以下に、必要により添付図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。図1は本発明のタッチパネルを示す概略構成図、図2は図1の枠体とガラス基板との装着状態を示す概略断面図であり、この例では、弾性波を利用してタッチ位置の座標情報を検出するためのタッチパネル(タッチ位置検出装置)が示されている。
前記タッチパネルは、液晶表示装置などの表示装置又はユニットのフロントに配設されるタッチ位置検出装置又は位置検出センサとして機能する。タッチパネルは、平面四角形状のガラス基板1と、このガラス基板のX軸及びY軸の起点(送信域)にそれぞれ設けられた弾性波送信素子2(2x,2y)と、前記ガラス基板1の周縁部にX軸及びY軸方向に形成され、かつ前記送信素子2(2x,2y)からX軸方向及びY軸方向にそれぞれ伝播する弾性波を、Y軸方向及びX軸方向にそれぞれ反射させ、ガラス基板1のタッチ域全体に弾性波を伝播させるための第1の弾性波反射アレイ3(3x,3y)と、これらの第1の反射アレイと対向してガラス基板1に設けられ、かつY軸方向及びX軸方向に伝播する弾性波をそれぞれX軸方向及びY軸方向に反射して分配させてX軸及びY軸の終点(受信域)に導くための第2の反射アレイ4(4x,4y)と、前記終点域にそれぞれ設けられた弾性波受信素子5(5x,5y)とを備えている。
前記送信素子及び受信素子は、振動を発生させる圧電振動子(セラミックなど)と振動をガラス基板に効率よく伝える媒体あるいは振動のモードを変換させる媒体(伝播がレーリー波の場合は、楔型のプラスチック製信号変換素子)とで構成されている。反射アレイは、弾性波を反射してガラス基板1の全面に亘り弾性波を分配させるために形成されており、この例では、スクリーン印刷法により形成されている。
前記弾性波送信素子2(2x,2y)にはそれぞれ送信信号ケーブル6(6x,6y)が接続され、前記弾性波受信素子5(5x,5y)にはそれぞれ受信信号ケーブル7(7x,7y)が接続されている。なお、送信素子2及び受信素子5はそれぞれ圧電素子を備えた楔形素子で構成されている。これらの送信素子、受信素子、反射アレイはタッチパネルの機能部品又はエレメントを構成する。
弾性波送信素子2から所定のピーク強度を有するパルス信号を送信すると、弾性波は反射アレイ3,4により反射され、ガラス基板1の表面を伝播した後、弾性波受信素子5で受信される。受信された信号は、信号ケーブル7を介して、信号処理コントローラに与えられ、タッチに応答して生じるX軸及びY軸方向の乱れを含む受信信号が認識されるとともに、受信信号の強度が検出される。表示装置は、検出信号に応答して所定のデータを表示する。
そして、前記ガラス基板1は、表示装置又は表示ユニットに対する取付性及び交換性(着脱性)を改善するため、表示ユニットに対して取付可能な枠体(フレーム)8と一体化している。すなわち、ガラス基板1の周縁部は、フロント部材8aとバック部材8bとで構成された枠体8の装着溝に装着されているとともに接着剤により枠体8と一体化している。そのため、ガラス基板1の周縁部は枠体8で包囲されており、表示ユニットの取付部位に対応する枠体8のコーナー部には取付孔9が形成されている。
このような装置では、脆く機械的加工が困難なガラス基板を用いても、枠体8の取付孔9を利用して、ネジなどの取付具を用いて表示ユニットに対してタッチパネルを着脱可能に取り付けることができる。そのため、タッチパネルの構成部品(例えば、送信素子など)の機能が低下したり機能しなくなっても容易に交換できる。また、ガラス基板と枠体との熱膨張係数を調整することにより、温度変化があっても変形を抑制でき、表示体に対する着脱性又は装着性が損なわれることがない。
なお、ガラス基板としては、位置検出方式に応じて種々のガラスが使用でき、弾性波を利用する場合には、例えば、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、クラウンガラス、バリウム含有ガラス、ストロンチウム含有ガラス、ホウ素含有ガラス、特開平11−65765号公報に開示されているガラス(5.53MHzのレイリー波を用いたとき減衰係数が0.25dB/cm以下のガラス)などが使用できる。ガラスは強化可能なガラスであってもよく、ガラス基板は複数のガラス層を積層した安全ガラスで構成してもよい。また、ガラス基板の厚みも位置検出方式に応じて、例えば、0.1〜5mm(好ましくは0.3〜5mm)程度の範囲から選択できる。ガラス基板の形状は、フラットであってもよく、曲面であってもよい。
弾性波の送信又は受信素子としては、圧電素子、例えば、くさび型のプラスチック材料に圧電振動子(PZTなど)及び電極が取り付けられた素子などが利用できる。弾性波としては、種々の音響波、例えば、表面弾性波(超音波表面弾性波など)[例えば、レーリー波(Rayleigh wave)およびラブ波(Love wave)など]や、プレート波[例えば、ラム波(Lamb wave),Horizontally Polarized Shear WaveなどのSH波(shear horizontal wave)など]などが利用できる。
弾性波の反射アレイは、例えば、低融点ガラス(イー・エス・エル日本(株)製、シーリングガラス「4022」、「4022−C」、「4014−C」など)、高分子又は樹脂中にフィラーを充填した樹脂組成物などを用いて、スクリーン印刷法などによりパターンを形成し、加熱し、必要により硬化させることにより形成できる。
本発明は、ガラス基板を備え、かつタッチ位置の座標情報を検出可能なタッチパネルに適用でき、タッチ位置の検出方式は特に制限されず、例えば、前記のように表面弾性波(超音波などを含む)などの音響波を利用する音響波方式;一対のガラス基板を備え、タッチ位置での静電容量の変化を利用した静電容量方式;フロントガラス基板と、このガラス基板に対して離間した背面基板(ガラス基板など)と、ガラス基板と背面基板との間に介在するスペーサと、前記ガラス基板と背面基板との対向面に形成された電極とで構成された抵抗膜方式;ガラス基板と、このガラス基板の表面に光(赤外線ビームなど)を走査してタッチ位置を検出するための光送受信ユニットとで構成された光学方式;超音波を出力可能なデジタイザペンによりタッチされるガラス基板と、このガラス基板の表面に配設され、かつ前記ペンからの超音波信号を受信してタッチ位置を検出するための超音波受信素子とを備えた超音波方式;電子ペンによりタッチされるガラス基板と、このガラス基板の背面に積層され、かつ前記電子ペンからの電磁波を受信するためのセンサ基板とを備えている電磁誘導方式などであってもよい。また、タッチ位置は、アナログ式に検出してもよく、デジタル式に検出してもよい。
温度変化による変形を防止するとともにガラス基板と枠体とを長期間に亘り一体化するためには、両者の線膨張係数が同一又は近似しているのが好ましい。すなわち、両者の線膨張係数の差がないか若しくは比較的小さいのが好ましい。ガラス基板と枠体との線膨張係数の差は、例えば、0〜5×10−5/℃、好ましくは0〜2×10−5/℃、さらに好ましくは0〜1×10−5/℃程度である。
枠体の線膨張係数は、ガラス基板に応じて、通常、5×10−5/℃以下(好ましくは0.5×10−5/℃〜3×10−5/℃、さらに好ましくは0.5×10−5/℃〜2×10−5/℃程度)である。
枠体の材料は、高温での変形が小さいのが好ましく、例えば、金属(ステンレススチールなどの鉄材、アルミニウムなど)、プラスチック又は樹脂(アクリル系樹脂、スチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂など)、セラミックス、木材などであってもよい。枠体の材料がプラスチック(樹脂)である場合、プラスチックを主成分とする成形材料、特に樹脂中にフィラーを充填してもよい。フィラーの充填により、枠体の線膨張係数を容易に調整できる。
フィラーとしては、粉粒状充填剤(無機粉粒体、例えば、タルク、マイカ、ゼオライトなどの天然鉱物、炭酸カルシウムなどの金属炭酸塩、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物、硫酸バリウムなどの金属硫酸塩など;有機粉粒体、例えば、架橋アクリル系樹脂、架橋スチレン系樹脂など)、繊維状充填剤(無機繊維、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ウィスカーなど;有機繊維、例えば、レーヨン繊維、アラミド繊維など)が例示できる。粉粒状充填剤の平均粒子径は、例えば、0.1〜5μm(特に0.1〜2μm)程度であってもよく、繊維状充填剤の平均繊維径は、例えば、0.01〜3μm(特に0.1〜2μm)、平均アスペクト比は、例えば、3〜1000程度であってもよい。これらの充填剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。充填剤の使用量は、充填剤の種類及び所望する強度や膨張係数などに応じて選択でき、プラスチック成形材料の樹脂100重量部に対して、例えば、1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部程度である。
なお、成形材料には、慣用の添加剤、例えば、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤など)、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤などを添加してもよい。
前記枠体は、複数の部材により組み立て可能であるのが好ましい。例えば、枠体は、枠体の各辺に対応し、かつガラス基板の端部が装着可能な切り込み溝又は凹部が形成された組立可能な複数の枠部材で構成してもよく、枠体のフロント(又はバック)を構成し、かつ一体に形成されたフロント部材(又はバック部材)と、このフロント部材(又はバック部材)の裏側に位置し、ガラス基板を挟持して保持するための複数のバック部材(又はフロント部材)とで構成してもよい。後者の場合、フロント部材及びバック部材のうち少なくとも一方の部材の対向する内面には、ガラス基板の端部が載置又は収容可能な段部を形成してもよい。
ガラス基板と枠体とは、種々の手段、例えば、接着剤(粘着剤、粘着テープなどの各種テープも含む)、樹脂の溶着により一体化でき、枠体とガラス基板との間には、緩衝材を介在させてもよい。また、接着剤は、硬質接着剤(エポキシ系接着剤など)であってもよく、緩衝性を有する軟質接着剤(例えば、シリコーン系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤など)などであってもよい。枠体がプラスチックで形成されている場合、ガラス基板と枠体とを一体に成形加工することも可能である。
枠体は表示装置又はユニットに対して取付可能であればよく、前記取付孔は枠体の適所に形成できる。また、表示装置又は表示ユニットに対する取付手段は、前記ネジと取付孔との組合せに限らず、種々の取付手段、例えば、ボルト・ナット、ビスと螺合孔、クランプなどの締結機構、凹凸嵌合機構、ピンと装着孔又は装着凹部との組合せで構成された装着機構、スナップ機構などであってもよい。タッチパネルの取付固定を容易にするためには、ガラス基板の外方域の枠体に少なくとも1つの孔(ネジ孔などを含む)、好ましくは枠体の対向する部位に形成された少なくとも2つの孔が形成されている。なお、取付手段が枠体を貫通する場合、取付手段は、ガラス基板に対して非接触位置(例えば、コーナー部を含めて枠体の外周域)に形成できる。
さらに、前記枠体は、位置検出方式に応じてガラス基板に取り付けられた機能部品又はエレメント(例えば、弾性波方式では、前記のように、弾性波発信素子、受信素子など)やケーブルを保護可能な構造であるのが好ましい。図3は本発明の他の例を示す概略断面図である。
この例では、枠体18は、フロント部を構成するフロント部材18aと、このフロント部材の背面に位置し、かつフロント部材18aに対して位置決めして装着可能なバック部材18bとで構成されている。前記フロント部材18aとバック部材18bには、ガラス基板1の端部が装着可能な装着溝又は凹部19が形成されている。すなわち、フロント部材18aの端部内面には、階段状に切欠かれ、かつ深部でガラス基板1を部分的に収容して支持するための切欠凹部が形成され、バック部材18bの端部内面(対向面)には、ガラス基板1を部分的に収容して支持するための切欠凹部が形成されており、前記フロント部材18aの内面に形成された深部の切欠凹部と、バック部材18bの内面(対向面)に形成された切欠凹部とで形成された装着凹部19にはガラス基板1の端部が装着され、接着剤により枠体18とガラス基板1とを接合させ一体化している。
そして、ガラス基板1のうち機能部品(この例では、弾性波送信素子2b、受信素子や反射アレイ及び信号ケーブル)は、フロント部材18aの内面の内周側に形成された切欠凹部(すなわちガラス基板1とフロント部材18aとの間に形成される空間)20内に収容されており、フロント部材18aにより遮蔽されている。
このような構造のタッチパネルでは、前記と同様に、弾性波を利用してタッチ位置を検出できるだけでなく、送信素子2bなどの機能部品がフロント部材18aで遮蔽されているため、機能部品を有効に保護できる。
なお、全ての機能部品又はエレメントを枠体で遮蔽し保護する必要はない。例えば、前記反射アレイはガラス成分をガラス基板に焼き付けて形成でき、ガラス基板に対する接合強度及び耐久性が高い。そのため、反射アレイは必ずしも枠体で遮蔽する必要はない。好ましい態様では、損傷しやすい機能部品(例えば、上記の例では、弾性波送信素子、受信素子やケーブルの接続部)を枠体で遮蔽してもよい。
また、機能部品を収容する空間は、ガラス基板に対する機能部品の取付部位に対応させて形成することができるとともに、部材の共通性や互換性を高めるため、フロント部材と同様に、バック部材の内面の内周側にも、空間を形成するための切欠凹部を形成してもよい。
さらに、枠体は必ずしもフロント部材とバック部材とで構成する必要はない。また、前記機能部品の機能が損なわれない限り、機能部品を収容する空間は必ずしも必要ではなく、機能部品が枠体で遮蔽可能であればよい。また、枠体はガラス基板の全周に亘り均一に包囲又は遮蔽する必要はなく、ガラス基板を保持し、かつ表示体に対する取付性を損なわない限り、コーナー部などの適所を幅広としてもよく、表示体の取付部位に延びる延出部を有していてもよい。
本発明のタッチパネル(座標入力装置)は、種々の表示装置、特に、液晶表示装置やプラズマディスプレー装置と組み合わせて使用できる。
本発明では、ガラス基板に枠体を取り付けているため、表示体に対する取付性及び交換性を向上できる。また、ガラス基板との線膨張係数の差が小さな枠体を用いると、温度変化があっても変形を抑制でき、表示体に対する着脱性を改善できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例
フロートソーダガラス基板(対角16インチ、厚さ3mm)を使用して、表面弾性波方式タッチパネルを作製した。すなわち、イー・エス・エル日本(株)のシーリングガラス「4022−C」を用いて、スクリーン印刷によりX軸及びY軸に対して45°の角度で傾斜した一連の格子エレメントを印刷し、500℃の加熱硬化し、弾性波反射アレイを形成した。
次いで、樹脂中に各種フィラーを充填し、線膨張率を1.6×10−5/℃に調整した樹脂組成物(旭硝子マテックス(株)製,熱硬化性樹脂BMCローサイト)を用い、4つのコーナー部に取付孔が形成された外枠を成形した。この外枠に前記ガラス基板を装着して、紫外線硬化性接着剤(ダイマックス(株)製、マルチキュア628−T)で接着した。次いで、ガラス基板に、レイリー波発信素子と受信素子とを紫外線硬化性接着剤(ダイマックス(株)製、マルチキュア628−T)で接着し、信号ケーブルを結線してタッチパネルのパネル部を作製した。
そして、外枠の取付孔とM3のネジ及びナットとを利用して、パネル部を15インチの液晶表示装置(LCD)に着脱可能に取り付けた。このパネルを、80℃の高温下に200時間放置した結果、大きな変形やガラス基板と枠体との剥離は認められなかった。
比較例
実施例と同様にして作製したパネル部を、粘着テープ(住友3M製,No.408)を用いて、15インチの液晶表示装置(LCD)に貼り付けた後、パネル部を取り外そうとしたが、容易には取り外せなかった。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明のタッチパネルを示す概略構成図である。
図2は図1の枠体とガラス基板との装着状態を示す概略断面図である。
図3は本発明の他の例を示す概略断面図である。
Claims (6)
- ガラス基板を備え、かつタッチ位置の座標情報を検出可能なタッチパネルであって、前記ガラス基板が、表示ユニットに対して取付可能な枠体と一体化しているタッチパネル。
- ガラス基板と枠体との線膨張係数の差が、0〜5×10−5/℃である請求項1記載のタッチパネル。
- 枠体の線膨張係数が5×10−5/℃以下である請求項1又は2記載のタッチパネル。
- 枠体が、プラスチックを主成分とする成形材料で形成されている請求項1〜3のいずれかの項に記載のタッチパネル。
- ガラス基板に機能部品又はエレメントが設けられ、この機能部品又はエレメントが枠体により遮蔽されている請求項1記載のタッチパネル。
- 弾性波を利用してタッチ位置の座標情報を検出するための請求項1〜5のいずれかの項に記載のタッチパネル。
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