JPS647430Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案はコーヒー、紅茶、緑茶等を販売する自
動販売機に装着して使用される熱湯を注入して漉
すことが出来るカセツト容器に関するものであ
る。

＜従来の技術＞ 従来のこの種の複数の小室に緑茶を分けて収納
するカセツト容器としては実公昭50−44942号公
報、同51−42624号公報，同53−18068号公報に示
す如き技術が公知である。

これ等の技術は円筒を複数個の放射状の仕切板
で仕切つて茶葉収納室を構成し、その収納室内の
底面に茶葉を収納し得る網状体を設けた構造のも
のであつた。

＜考案が解決しようとする課題＞ 然るに上述の従来のカセツト容器は円筒体の内
部を放射状仕切板で仕切ると共にその底面に網状
体を設けて複数個の茶葉収納室を構成していたに
過ぎないので、各茶葉収納室は完全に開放された
状態となつており、従つて夫々個々に独立した小
室を構成することも、或いはこれ等の小室を個々
に密封することも困難であつた。

従つて、前述の従来の容器は食堂等の人数の多
い場所で、使用する直前に茶葉を茶葉収納室に充
填してこれ使用することは出来るが、個人を対象
としかつ何時使用するか判明しない自動販売機に
装着して使用するカセツト容器としては利用する
ことが困難であり、特に湿気や香りが逃げること
を嫌う高級なコーヒー、紅茶、緑茶等を長期間各
小室毎に独立して密封維持することは困難である
等の問題があつた。

本考案は従来のこれ等の問題点に鑑み開発され
た全く新規な技術に関するものである。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案はドーナツ型容器を用い、その周辺内部
に複数個の仕切板で仕切られると共に上方に開口
部を有しかつ底面に注ぎ口部を有する複数個の小
室内に夫々コーヒー、紅茶、緑茶等を漉すことが
出来るフイルターを設け、更に各小室の上方の開
口部と底面の注ぎ口部とに夫々上蓋と下蓋とを設
けたコーヒー、紅茶、緑茶等を収納してこれを漉
すことが出来るカセツト容器に関するものであ
る。

＜作用＞ 本考案に係るカセツト容器は上述の如く、ドー
ナツ型容器の内部を複数個の仕切板で仕切つて小
室を設けると共に各小室に開口部と注ぎ口部を設
けたので、各小室を夫々個々に独立せしめること
が出来、又各小室内には夫々にフイルターを設け
たので、各小室をそのままコーヒー、紅茶、緑茶
等を漉すことが出来る漉し器として使用すること
が出来、更に各小室の開口部及び注ぎ口部には上
蓋及び底蓋を設けたので各小室を夫々独立した状
態で密封することが出来る。

＜実施例＞ 図により本考案に係る容器の一実施例を具体的
に説明すると、第１図乃至第３図に於いて、１は
本考案に係るプラスチツク製のドーナツ型カセツ
ト容器であつて、その内部には多数の仕切板２に
よつて多数の小室３が形成されている。この各小
室３の内部は特に第３図に示す如く、ほぼ漏斗状
に形成され、その上方の開口部４は全面的に開放
され、かつ下方底面の注ぎ口部５はほぼ中央部が
穴状に開放されている。又この各小室３には夫々
布状のフイルター６が収納されると共にそのフイ
ルター６の内部には一定量の挽きコーヒー７が充
填されている。更にこの各小室３の開口部４と底
面の注ぎ口部５とには夫々プラスチツクフイル
ム、アルミニウム箔等による引き裂きが容易な上
蓋８及び底蓋９が設けられて小室３の内部は密封
されている。場合によつてはその内部に窒素が封
入されている。

本考案に係る容器の使用に当たつては第２図に
示す如く、水タンク１０、お湯注出ノズル１１、
硬貨投入口１２、カツプ１３の挿入口１４等を有
する自動販売器１５に本願の容器１を挿入して使
用することが出来る。

次に自動販売器１５によつて本考案に係る容器
１の上蓋８及び下蓋９が夫々切開される状態につ
いて参考迄に述べると、次の通りである。

第４図乃至第６図に於いて、１６及び１７は
夫々上下蓋８，９を切開し得るナイフであつて、
ネジ軸１８によつて支持され、かつこのネジ軸１
８はギヤー１９，２０，２１等を会してモーター
Ｍによつて作動し得る如く構成されている。また
２２はノズル１１に給湯する場合の弁であつて、
ナイフ１６，１７の動きと同期し得る如く構成さ
れている。図中２３は排出ノズルである。

従つて、硬貨を投入した場合にはモーターＭの
作動によつて容器１が一定量即ち小室３のピツチ
だけ回動し、かつナイフ１６，１７がギヤー１
９，２０，２１及びネジ軸１８によつて夫々下降
或いは上昇して容器１の小室３の下蓋８，９を切
開し、その後ノズル１１よりお湯を排出し、小室
３内の挽きコーヒー７を溶出し、これを排出ノズ
ル２３より取り出すことが出来る。

＜考案の効果＞ 本考案に係る容器は上述の如き構造と作用とを
有するので、コーヒー、紅茶、緑茶等を夫々の小
室に密封した状態で分包することが出来、各小室
にはフイルターがセツトされているので、この小
室をそのまま漉し器として使用することが出来、
又全体がドーナツ型をしているので一定のピツチ
で回動することによつて、常に新しい小室を使用
することが出来、かつ使用後の残さいは容器と共
に販売機より取り出して処理することが出来、こ
の容器は洗浄することによつて何回でも使用する
ことが出来、更に各小室毎に上下蓋を設けたの
で、これによつて内部を常に安定した状態で密封
して小室に収納したコーヒー、紅茶、緑茶等の防
湿を完全にすると共に香りが逃げることを防止す
ることが出来る等の特徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願の容器の斜視図、第２図は使用状
態の説明図、第３図は容器の要部を示す説明図、
第４図乃至第６図は容器の使用説明図である。 １は容器、２は仕切板、３は小室、４は開口
部、５は注ぎ口部、６はフイルター、７はコーヒ
ー、８，９は上下蓋、１１，２３はノズル、１３
はカツプ、１５は販売機、１６，１７はナイフ、
１９，２０，２１はギヤーである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドーナツ型容器の周辺内部が複数個の仕切板で
   仕切られると共に上方に開口部を有しかつ底面に
   注ぎ口部を有してなる複数個の小室内にコーヒ
   ー、紅茶、緑茶等を漉す為のフイルターを設け、
   更に前記各小室の上方の開口部及び底面の注ぎ口
   部に夫々上蓋及び下蓋を設けたことを特徴とした
   自動販売機用カセツト容器。