JPS644453B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は透明フイルム上に毛髪等の線状被検体
の表面模様を転写し、その表面模様を拡大して記
録し得るようにした自動転写記録装置に関するも
のである。

先ず、本発明自動転写記録装置の基となる被検
体として毛髪を使用し透明フイルム上に転写した
被検体として毛髪を使用し透明フイルム上に転写
した被検体の表面模様の形を拡大投影し得る自動
転写装置について説明する。

第１図は自動転写装置の一例としての自動転写
拡大投影装置を示したものであるが、自動転写拡
大投影装置はこの第１図に示すようにテープ状の
透明フイルム１を供給する供給リール２及び該供
給リール２より供給された透明フイルム１を巻き
取る巻取リール３を配置し、該供給リール２及び
巻取リール３を所定の状態に駆動する速度調整可
能の電動機４を設け、該供給リール２と巻取リー
ル３との間に透明フイルム１をガイドローラ５，
６，７により所定の状態に案内して装架し、該ガ
イドローラ５，６間に位置する透明フイルム１の
裏面に当接するフツ素コート、ガラスよりなるス
ライドテーブル８を配置し、該スライドテーブル
８を配置した位置の透明フイルム１の上面の該透
明フイルム１の供給側に該透明フイルム１の上面
に当接する含液帯９を配置し、該含液帯９に所定
の液１０を供給する給液具１１を配置し、該含液
帯９により被検体１２となる毛髪１３に液１０を
塗布するとともに該毛髪１３を上記透明フイルム
１上に送る際に該毛髪１３を案内する案内体１４
を設け、該案内体１４により案内された透明フイ
ルム１の上面に位置した毛髪１３を該透明フイル
ム１上に押圧し該透明フイルム１上に毛髪１３の
キユーテイクル（毛表皮の紋理）を形どる押圧ロ
ーラ１５，１６を該透明フイルム１上に接離可能
に設け、該透明フイルム１上に押圧した毛髪１３
を透明フイルム１より剥離するダイス１７を配置
し、上記透明フイルム１の走行状態を検知し電動
機４を制御して該透明フイルム１を所定の状態に
制御するフオトカプラ１８を設け、該透明フイル
ム１上に毛髪１３の表面模様の形を拡大投影する
ための対物レンズ１９、ランプ２０及び反射鏡２
１の順に透明フイルム１の一方の側に配置し、該
透明フイルム１の他方の側に接眼レンズ２２、倍
率が200倍乃至400倍になる顕微鏡２３及び反射ミ
ラー２４を配置し、該反射ミラー２４により反射
された拡大像を投大投影する投影スクリーン２５
を配置してなるものである。

尚、上記構成において、供給リール２及び巻取
リール３を駆動する電動機４は可逆転電動機を使
用し必要に応じて透明フイルム１を巻取リール３
より供給リール２に巻き取られたようにし該透明
フイルム１を逆方向（破線の矢印方向）に走行可
能に構成しておくものであり、また液１０は透明
フイルム１を溶かす溶剤にて生成しておくもので
あり、そしてフオトカプラ１８は透明フイルム１
上に毛髪１３が所定の状態に載置されたことを検
知し電動機４の回転を停止させ透明フイルム１の
走行を停止させるとともに所定時間（この場合は
液１０により溶かされた透明フイルム１が自然乾
燥する５分間）が経過すると電動機４を動作させ
るタイマー（図示しない）を動作させるものであ
り、そしてまた送りローラ２７の含液帯９は毛髪
１３を透明フイルム１上に送出するとともに該透
明フイルム１上及び毛髪１３に液１０を塗布する
ものであり、そしてまた顕微鏡２３は自動ピント
合せ装置（自動焦点装置）を具備し、拡大投影ス
クリーン２５に投影される毛髪１３の像のピント
を自動的に調整し得るように構成しておくもので
ある。

また上記実施例においては、透明フイルム１に
0.1mmポリ塩化ビニール樹脂の難燃性シートを使
用し、このシートの転写溶剤（液１０）に酢酸−
ｎ−ブチルとテトラヒドロフランの１：３：１の
割合になるトリクロルエチレンを添加した難燃化
溶剤を使用し該透明フイルム１と毛髪１３の溶剤
接触で毛表皮の紋理を該透明フイルム１に転写形
どりを行なうものである。

次にその動作について説明する。まず、透明フ
イルム１を供給リール２及び巻取リール３を電動
機４を駆動することにより走行させ、該透明フイ
ルム１で含液帯９を取着した送りローラ２７を回
転させ、該送りローラ２７の含液帯９及び案内体
１４により被検体１２となる毛髪１３を上記透明
フイルム１の上面に送り位置させるとともに該毛
髪１３に含液帯９により液１０を塗布し、該透明
フイルム１上に位置させた毛髪１３を押圧ローラ
１５，１６でスライドテーブル８上に押圧して該
透明フイルム１上に毛髪１３のキユテイクルを形
どり、該透明フイルム１上に位置させた毛髪１３
の先端位置２８がフオトカプラ１８の位置に達す
ると、該フオトカプラ１８の出力端に上記透明フ
イルム１上に毛髪１３が所定の状態に載置された
ことが検知されて出力信号が導出され、該出力信
号により電動機４の回転を停止させて透明フイル
ム１の走行を停止させるとともにタイマーを動作
させる。

そして液１０により溶かされた透明フイルム１
が自然乾燥する５分間が経過するまで該透明フイ
ルム１の走行を停止させ、５分間が経過して透明
フイルム１が自然乾燥するとタイマーにより電動
機４を動作させ、該電動機４により供給リール２
及び巻取リール３を駆動して透明フイルム１を所
定の状態に駆動して透明フイルム１を所定の状態
（減速状態）に走行させ、該透明フイルム１上の
毛髪１３が剥離ダイス１７により該透明フイルム
１より自動的に剥離され、該透明フイルム１上に
毛髪１３のキユーテイクルが形どられて巻取リー
ル３側に走行される。

そして透明フイルム１上に形どられた毛髪１３
のキユーテイクルの部分が対物レンズ１９及び接
眼レンズ２２の位置に位置すると電動機４による
供給リール２及び巻取リール３による駆動速度を
遅くして透明フイルム１の走行速度を遅くし、該
透明フイルム１上に形どられた毛髪１３のキユー
テイクルを対物レンズ１９を介してランプ２０の
光を照射し、接眼レンズ２２を介して顕微鏡２３
により200乃至400倍に拡大し、反射ミラー２４に
より反射した拡大投影スクリーン２５に拡大投影
し、拡大した鮮明な毛髪１３のキユーテイクル像
を映写し、毛髪１３の状態の観察、例えば毛髪１
３の健康、損傷度合を毛髪１３の紋理の模様の形
態をみて判断するのに使用する。

上記の場合、拡大投影スクリーン２５に投影さ
れる毛髪１３のキユーテイクル像は顕微鏡２３の
自動ピント装置により自動ピント調整が行なわれ
て投影されるので鮮明なものとなり、また、拡大
投影される毛髪１３のキユーテイクル像を再生し
たい場合は電動機４を逆転させて透明フイルム１
を巻取リール３より供給リール２方向に走行させ
て観察するか若しくは電動機４を逆転させて透明
フイルム１を巻取リール３より供給リール２方向
に走行させて該透明フイルム１上に形どられた毛
髪１３のキユーテイクルの部分を対物レンズ１９
及び接眼レンズ２２の位置に位置されて以下上記
観察動作と同様の動作にて観察を行なう。

本発明は上記の如く構成される自動転写装置に
おいて、その構成の一つである拡大投影装置の代
りに顕微鏡写真撮影装置等の記録手段を具備した
ことを特徴とするものである。

すなわち本発明自動転写記録装置は被検体の表
面模様が形どられた透明フイルムが顕微鏡写真撮
影装置等の記録手段に送られて、被検体の表面模
様の形（カタ）が該記録手段の視野に入つた時に
該表面模様の形を観察すると共に適宜写真撮影等
によりその記録が可能にしたものである。

以下、本発明自動転写記録装置について第２図
乃至第５図を参照して説明する。

尚、以下の説明を被検体として人の頭髪を用い
た場合について行なう。

第２図は記録手段として顕微鏡写真撮影装置を
採用した場合の本発明に係る自動転写記録装置の
要部概略構成図、第３図は同自動転写記録装置に
おける顕微鏡写真撮影装置の原理図、第４図は透
明フイルムにキユーテイクル像を形どつた状態を
示した図面、第５図は第４図の透明フイルムを横
から見た状態を示した図面である。

被検毛髪の毛表皮の紋理模様（キユーテイク
ル）を形どる転写装置については上述してあるの
で、ここでは特に形どられたキユーテイクル像を
観察する記録手段の一例として顕微鏡写真撮影装
置について説明する。

第２図に示す如く転写装置２６で被検毛髪のキ
ユーテイクル像２７が透明フイルム１の転写部２
８上に形どられると（第４図及び第５図参照）電
動機４を駆動し、該電動機４により巻取リール３
を駆動して該透明フイルム１をゆつくりと実線矢
印方向に走行させ、形どられたキユーテイクル像
２７が顕微鏡写真撮影装置２９，３０の光路３１
上に達すると電動機４の駆動を停止して該透明フ
イルム１の走行を停止させる。

次に該透明フイルム１の転写部２８上に形どら
れたキユーテイクル像２７に該顕微鏡写真撮影装
置２９，３０の光源３２の光を照射し、第５図に
示すレンズ、プリズム等を介して該キユーテイク
ル像２７を100〜400倍に拡大して鮮明な像となる
ように焦点を合わせて（焦点調整器は図示せず）
目視で観察する。

次に手動で該透明フイルム１を順次ゆつくりと
送つていき、前述と同様にしてキユーテイクル像
２７を目視で観察する。このようにしてキユーテ
イクル像２７の全体を観察することができる。そ
こでキユーテイクル像２７の必要な部分について
は写真撮影を行なう。

尚、透明フイルム１は逆方向（破線の矢印方
向）に走行可能なように巻取リール３を駆動する
電動機４は可逆転電動機を使用する。さらに、手
動で該フイルム１を走行させうるように手動駆動
方式にも切替えられるようにする。また供給リー
ル２には透明フイルム１がたるむことがないよう
に一方向にテンシヨンをかけておく。

第３図は上記自動転写記録装置における記録手
段の一例として顕微鏡装置２９と写真撮影装置３
０との原理を示したもので、１は透明フイルム、
３１は光路（一点鎖線及び破線で示す）、３２は
光源、３３はコレクターレンズ、３４は光源像拡
大レンズ、３５は反射鏡、３６は視野絞り、３７
はフイルドレンズ、３８はコンデンサ、３９はス
テージ、４０は対物レンズ、４１は接眼レンズ、
４２は射光プリズム、４３はフアインダー、４４
はアイポイント（黒丸を示す）、４５はシヤツタ
ー、４６は撮影レンズ、４７は写真用フイルムを
示す。

次に上記顕微鏡装置２９と写真撮影装置３０の
働きについて説明する。

スチージ４０上を走行する透明フイルム１の転
写部２８上に形どられたキユーテイクル像２７が
顕微鏡写真撮影装置２９，３０の光路３１上に達
すると光源３２の光を照射して該キユーテイクル
像２７を対物レンズ４０、接眼レンズ４１を介し
て拡大し、射光プリズム４２によつてフアインダ
ー４３側に該キユーテイクル像２７の拡大像とし
て焦点を合わせながらアイポイント４４において
目視で観察する。

次に手動（電動機４でゆつくりと駆動させても
よく、キユーテイクル像２７の見やすい方をと
る。）で巻取リール３を回転させて透明フイルム
１を順次ゆつくりと送つていき、前述と同様にし
てキユーテイクル像２７を観察する。このように
してキユーテイクル像２７の全体を観察する。

そこで該キユーテイクル像２７の必要な部分に
ついては射光プリズム４２を回転させ、光路３１
から除くことにより光路３１は点線のようにな
り、シヤツター４５を開けると撮影レンズ４６を
介して写真フイルム４７上に達して像を結ばせ
る。適当な露光時間になるとシヤツター４５を閉
めて撮影は完了する。次の撮影のため写真フイル
ム４７は新しいものに取り替えておく。（あるい
は写真フイルム４７を１コマだけ巻き上げてお
く。） 上記のようにして順次撮影を行なう。

尚、撮影時の焦点合わせは前述の如くフアイン
ダー２４をのぞきながら焦点調整器（図示せず）
によつてステージ３９を上下させて行なう。

写真撮影には35mmサイズの標準写真用撮影装置
の他にインスタントカメラ方式の写真撮影装置等
が用いられるが、特にインスタントカメラ方式の
写真撮影装置を用いると写した写真がすぐ見られ
るという利点がある。

これまで顕微鏡写真撮影装置について説明した
が、被検体の転写像を拡大して該拡大像を紙、プ
ラスチツクフイルム等の半永久的に記録する装置
であれば目的を達することができるので何も顕微
鏡写真撮影装置に限つたものではない。

本発明の自動転写記録装置は上記のような構成
であるから、高度の知識及び訓練を必要とせずに
確実に線状被検体の形を透明フイルム上に転写す
ることができ、また線状被検体の形を例えば写真
の如く、紙、フイルム等に半永久に記録しておけ
るので、いつでもどこでも手軽に見ることができ
るという利点がある。しかも、表面模様を視覚的
に確認するための手段及び表面模様の記録手段
を、転写手段と透明フイルムの巻取手段との間に
設けているので、複雑な操作をする事なく転写後
直ちにフイルム上の表面模様を見ることが出来、
その確認した像を記録することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動転写装置の一実施例を示す要部概
略構成図、第２図は記録手段として顕微鏡写真撮
影装置を採用した場合の本発明に係る自動転写記
録装置の要部概略構成図、第３図は同自動転写記
録装置における顕微鏡写真撮影装置の原理図、第
４図は透明フイルムにキユーテイクル像を形どつ
た状態を図した図面、第５図は第４図の透明フイ
ルムを横から見た状態を示した図面である。 １：透明フイルム、１２：被検体、１３：毛
髪、２６：転写装置、２９：顕微鏡装置、３０：
写真撮影装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 供給リール及び巻取リールを駆動させること
   により、転写用の透明フイルムを所定の方向に走
   行させる走行手段と、上記フイルムの走行スピー
   ド及び／又は走行方向を制御する制御手段と、上
   記フイルムの走行過程において線状被検体の表面
   模様を上記フイルム上に転写する転写手段と、こ
   の転写手段と上記巻取リールとの間に設けられ、
   上記透明フイルム上に転写された上記表面模様に
   光を当てて視覚的に確認出来る拡大像とする拡大
   手段と、この拡大像を形成するための光の光路を
   変更して導入し当該表面模様を記録体に記録する
   記録手段と を具備してなる自動転写記録装置。