JPS643864B2 - - Google Patents

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JPS643864B2
JPS643864B2 JP55113366A JP11336680A JPS643864B2 JP S643864 B2 JPS643864 B2 JP S643864B2 JP 55113366 A JP55113366 A JP 55113366A JP 11336680 A JP11336680 A JP 11336680A JP S643864 B2 JPS643864 B2 JP S643864B2
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JP
Japan
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acid
group
addition salt
aminocarboxylic acid
amino group
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Application number
JP55113366A
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English (en)
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JPS5753442A (en
Inventor
Tooru Takeshita
Kenji Hoshina
Akira Ootsu
Tatsuyuki Naruchi
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Priority to EP81105629A priority patent/EP0044541B1/en
Priority to US06/284,562 priority patent/US4402975A/en
Priority to CA000382012A priority patent/CA1176267A/en
Publication of JPS5753442A publication Critical patent/JPS5753442A/ja
Publication of JPS643864B2 publication Critical patent/JPS643864B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はアミノカルボン酸誘導体、その製造法
及びそれを活性成分とする抗潰瘍剤に関する。更
に詳しくは本発明は、優れた抗潰瘍作用を有し、
かつ特異的な薬理作用を有するアミノカルボン酸
誘導体、その製造法及びそれを活性成分とする抗
潰瘍剤に関する。 しかして本発明によれば下記式〔〕 で示されるアミノカルボン酸誘導体又はその酸付
加塩が提供される。 従来、消化性潰瘍治療剤としては、数多くの薬
物が知られておりかかる薬物としては、塩酸,ペ
プシン,あるいはこれらの分泌を促進するガスト
リン,ヒスタミンなどの攻撃因子を抑制する薬物
と,胃粘膜血流,ムチン生成を含めて粘膜抵抗性
をまし、欠損粘膜修復を促進して、防御因子を増
強する薬物とに二大別される。 攻撃因子を抑制する薬物としては、制酸剤,抗
コリン剤,抗ペプシン剤,抗ガストリン剤などが
あり、防御因子を増強する薬物としては、粘膜の
保護ないし、再生促進剤がある。また両方の因子
に作用する薬物としては塩酸セトラキセート(特
開昭51―101134)が知られている。 これらに比し、本発明で提供される上記式
〔〕で表わされる新規アミノカルボン酸誘導体
の酸付加塩は、従来の抗潰瘍剤には見られない構
造を有しており、おどろくべきことに胃粘膜血流
障害および胃運動機能亢進により発すると考えら
れているセロトニン潰瘍において、非常に強い抗
潰瘍作用を示すことが確認された。 また、本発明の化合物は、塩酸セトラキセート
にみられるような蛋白分解酵素阻害作用、たとえ
ば抗トロンビン、抗トリプシン作用はほとんどな
く、副作用もすくないと考えられる。 従つて本発明のアミノカルボン酸誘導体の酸付
加塩は、副作用のすくない優れた抗潰瘍作用を有
する薬物として十分に期待されるものである。 本発明の上記式[]で表わされるアミノカル
ボン酸誘導体又はその酸付加塩とは、p―(ε―
アミノカプロイル)フエニルプロピオン酸又はそ
の酸付加塩であつて、原料の入手しやすさ、その
薬理作用の点において優れている。 本発明では、上記の如きアミノカルボン酸誘導
体の酸付加塩も同様に包含し、かかる酸付加塩と
しては、例えば塩酸塩,臭化水素酸塩,硫酸塩,
リン酸塩等の鉱酸塩,又は蟻酸塩,酢酸塩,モノ
クロル酢酸塩,トリクロル酢酸塩,トリフルオロ
酢酸塩,修酸塩,クエン酸塩等の有機酸塩,又は
パラトルエンスルホン酸塩,ベンゼンスルホン酸
塩等の有機スルホン酸塩等をあげることができ
る。なかでも取り扱いの容易さ薬学的な安定性の
面などから塩酸塩が好ましく用いられる。 しかして、本発明のアミノカルボン酸誘導体又
はその酸付加塩は下記式〔〕 (式中、R1が水素原子,R2がアミノ基の保護
基を表わすか、あるいはR1,R2が一緒になつて
アミノ基の保護基を表わす。) で表わされるアミノ基保護アミノカルボン酸クロ
リドと 下記式〔〕 (式中、Rは低級アルキル基を表わす) で表わされるフエニルプロピオン酸エステルとを
縮合剤の存在下に反応させ、次いで加水分解し更
に必要に応じて脱保護基を行なうことによつて製
造される。原料化合物である上記式〔〕で表わ
されるアミノ基保護アミノカルボン酸クロリドに
おいては、R1が水素原子、R2がアミノ基の保護
基を表わすか、あるいはR2,R3が一緒になつて
アミノ基の保護基を表わす。ここでR2がアミノ
基の保護基を表わす場合のアミノ基の保護基と
は、通常のアミノ酸や、ペプチド合成に用いられ
る保護基であり、後述する縮合反応に於いて副反
応を促進するものでなく、かつ酸又はアルカリ等
により容易に脱離するものであれば特に限定され
ない。 かかるアミノ基の保護基としては、次のものを
挙げることができる。すなわちアシル型保護基と
してホルミル基,アセチル基,トリフルオロアセ
チル基,クロロアセチル基等と、ウレタン型保護
基として第三―ブトキシカルボニル基,第三―ア
ミロキシカルボニル基,ジイソプロピルメチロキ
シカルボニル基等を挙げることができるが中で
も、アセチル基,トリフルオロアセチル基等が安
価でしかも取り扱いやすいことなどから好まし
い。 またR1とR2が一緒になつてアミノ基の保護基
を表わす場合のアミノ基の保護基としては、例え
ばフタリル基などが好ましいものとして挙げられ
る。 上記式〔〕で表わされるアミノ基保護アミノ
カルボン酸クロリドは、アミノ基保護アミノカル
ボン酸より公知の方法たとえば、アミノ基保護ア
ミノカルボン酸と塩化チオニル,五塩化リン等と
を反応させることにより容易に製造できる。 本発明の方法に於いて用いられるフエニルプロ
ピオン酸エステルは上記式〔〕で表わされるも
のであり、式中、RはC1〜C10の低級アルキル基
を示す。すなわち具体例としては例えば、メチ
ル,エチル,n―プロピル,イソプロピルブチ
ル,ペンチル,イソペンチル等を挙げることが出
来る。これらのうち、メチル,エチル等が工業的
に、好ましく用いられる。 縮合剤としては、通常の酸ハライドと芳香族化
合物との反応において用いられるルイス酸系触媒
が好ましい。かかる縮合剤の具体例としては、例
えば塩化アルミニウム,臭化アルミニウム,塩化
第二鉄,塩化亜鉛,塩化第二スズ,塩化チタン等
であり、好ましくは、塩化アルミニウム,臭化ア
ルミニウムを挙げることができる。縮合剤はアミ
ノ基保護アミノカルボン酸クロリドに対して等モ
ル以上使用するのが好ましく通常、等モル〜10倍
モルが使用される。 反応に用いられる溶媒として、クロロフオル
ム,四塩化炭素,ジクロルメタン,ジクロルエタ
ン,テトラクロルエタン等のハロゲン化炭化水素
また、ニトロベンゼン,二硫化炭素等の不活性溶
媒が好んで用いられる。 反応は一般には、アミノ基保護アミノカルボン
酸クロリドと上記縮合剤との混合溶液に上記式
〔〕のフエニルプロピオン酸エステルを加える
方法が好適にとられるが、また、アミノ基保護ア
ミノカルボン酸クロリドとフエニルプロピオン酸
エステルとの溶液に縮合剤を少量づつ加えてもよ
く、あるいはフエニルプロピオン酸エステルと縮
合剤との混合溶液にアミノ基保護アミノカルボン
酸クロリドを加えてもよい。 反応温度は、通常0℃から用いた溶媒の沸点の
範囲の温度でおこなうことができるが、好ましく
は室温〜70℃の範囲である。 反応終了後、通常デカンテーシヨン,蒸留等の
手段により溶媒を除き、残渣に水を加え過剰の縮
合剤を分解せしめ、抽出操作等により生成物を得
ることができる。 次いで得られた生成物を酸又はアルカリを触媒
として用い加水分解反応を行なう。加水分解反応
の触媒として、酸を用いた時は、エステルの加水
分解反応と同時にアミノ基の脱保護基反応がおこ
り目的とする式〔〕で表わされる生成物が用い
た酸の付加塩として得られることが多く便利であ
る。ここで用いられる酸触媒としては、塩酸、臭
化水素酸,リン酸,硫酸等の鉱酸類,蟻酸,酢
酸,モノクロル酢酸,トリクロル酢酸,トリフル
オロ酢酸,修酸,クエン酸等の有機酸類又はパラ
トルエンスルホン酸,ベンゼンスルホン酸等の有
機スルホン酸などを挙げることができる。 加水分解反応において、使用した酸触媒で、ア
ミノ基の脱保護基反応が不充分な場合は、必要に
応じて脱保護基に適合した酸又はアルカリ触媒、
反応条件を用いて脱保護基を行ない目的物を得
る。また用いた、酸触媒の酸付加塩以外の酸付加
塩に変換するには、化合物をアルカリにより中和
したのち目的とする酸で処理することにより容易
に変換することができる。 また上記加水分解をアルカリを用いて行う場合
には、通常アルカリ触媒としては水酸化ナトリウ
ム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウム,重炭酸ナ
トリウム,炭酸カリウム等の水溶液が用いられ
る。この場合生成物は、カルボン酸のアルカリ金
属塩として得られるが、これを塩酸,臭化水素
酸,硫酸等の上記酸類で中和することにより容易
に目的とするアミノカルボン酸誘導体を得ること
が出来る。 この場合も、アミノ基の脱保護基が不充分な場
合は、必要に応じて脱保護基に適した酸又はアル
カリ触媒、反応条件を用いて脱保護基を行ない目
的物を得ることができる。 上述のようにして得られた、アミノカルボン酸
誘導体又はその酸付加塩は、再結晶,イオン交
換,クロマトグラフイー等により精製することが
できる。 かくして、上記式〔〕で表わされるアミノカ
ルボン酸誘導体又はその酸付加塩が得られる。 しかして、本発明で提供される上記式〔〕で
表わされるアミノカルボン酸誘導体の酸付加塩
は、優れた抗潰瘍作用を有するため、本発明によ
れば、上記式〔〕で表わされるアミノカルボン
酸誘導体の酸付加塩を活性成分とする抗潰瘍剤が
提供される。 本発明のアミノカルボン酸誘導体の酸付加塩
は、通常、経口的に、あるいは直腸内,皮下,筋
肉内等の非経口的に投与されうるが、好適には経
口投与によるのがよく、経口投与が患者にとつて
も利便である。 経口投与のためには、固形製剤あるいは液体製
剤とされ、かかる固形製剤としては、例えば錠
剤,丸剤,散剤,顆粒剤がある。このような固形
製剤においては、1種または2種以上の活性物
質、アミノカルボン酸誘導体又はその酸付加塩
と、不活性な希釈剤、例えば炭酸カルシウム,バ
レイシヨデンプン,アルギン酸,乳糖などが混合
される。製剤化は常法に従つて行なわれるが、希
釈剤以外の添加剤、例えば、ステアリン酸マグネ
シウムの如き潤滑剤を含有せしめてもよい。 経口投与のための液体製剤としては、例えば乳
濁剤,溶液剤,懸濁剤,シロツプ剤あるいはエリ
キシリル剤などがあり、これらは一般的に用いら
れる不活性な希釈剤、例えば水あるいは流動パラ
フインなどを含んでいてよい。 また液体製剤は、不活性な希釈剤以外に補助
剤、例えば、湿潤剤,懸濁補助剤,甘味剤,芳香
剤あるいは防腐剤などを含んでいてもよい。また
この液体製剤は、ゼラチンのような吸収されやす
い物質のカプセルとしてもよい。 直腸内投与のための固形製剤としては、1種ま
たは2種以上の活性物質を含む、通常の方法によ
り製造される坐薬が挙げられる。 皮下,筋肉内等の非経口投与の製剤としては、
例えば、無菌の水性もしくは非水性溶液剤、懸濁
剤,乳濁剤などが挙げられる。非水性溶液剤また
は懸濁剤としては、例えばプロピレングリコー
ル,ポリエチレングリコール,オリーブ油の如き
植物油、オレイン酸エチルのような注射しうる有
機エステルなどからなるものが挙げられる。 このような非経口投与用の製剤は、防腐剤,湿
潤剤,乳化剤,分散剤のような補助剤などを含む
ことができる。 これらの製剤は、バクテリア保留フイルターを
とおす過,殺菌剤の配合あるいは照射によつて
無菌化される。また無菌の固形製剤を製造し、使
用直前に無菌水または無菌の注射用溶媒に溶解す
ることによつて得ることもできる。 本発明の活性化合物であるアミノカルボン酸誘
導体又はその酸付加塩を、抗潰瘍剤として投与す
る際の投与量は、通常、1日あたり50〜1000mgが
好ましい。これらの投与量は、患者の病状,体
重,年令あるいは投与経路により左右される。 以上に詳述したように、本発明のアミノカルボ
ン酸誘導体の酸付加塩は、優れた抗潰瘍作用を有
し、副作用の少ない薬物として十分に期待される
ものである。 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。 実施例 1 N―アセチル―ε―アミノカプロン酸クロリド
(N―アセチル―ε―アミノカプロン酸をベンゼ
ン中、塩化チオニルと反応させて製造した)800
mgを二硫化炭素20mlに懸濁させ、はげしく撹拌し
ながら氷冷下に塩化アルミニウム1.3gを加えた
のち、フエニルプロピオン酸メチルエステル550
mgと二硫化炭素5mlの溶液を添加し還流下に4時
間撹拌した。反応終了後、二硫化炭素層をデカン
テーシヨンで分離し残渣に少量の氷水を注意深く
加え過剰の塩化アルミニウムを分解する。更に得
られた水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加え、
生じた水酸化アルミニウムを溶解させたのちクロ
ロフオルムで3回抽出した。クロロホルム層を水
洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥したのちクロロ
ホルムを減圧下に留去すると白色の油状物質900
mgが得られる。 このものは下記の物性を有し、p―(N―アセ
チル―ε―アミノカプロイル)フエニルプロピオ
ン酸メチルエステルと同定された。 NMR(CDCl3),δ(ppm): 7.85(2H,d,J=8.5Hz,ベンゼン環Hs) 7.25(2H,d,J=8.5Hz,ベンゼン環Hs) 3.6(3H,s,
【式】) 2.2〜3.5(8H,m,−CH2−) 1.95(3H,s,
【式】) 1.3〜1.8(6H,m,−CH2−) 次いでこの生成物に12N塩酸20c.c.を加え還流下
に8時間撹拌した。減圧下に塩酸を留去したのち
アセトンより再結晶しp―(ε―アミノカプロイ
ル)フエニルプロピオン酸塩酸塩を713mg(フエ
ニルプロピオン酸メチルエステルより71%)得
た。 このものは下記の物性を有しp―(ε―アミノ
カプロイル)フエニルプロピオン酸塩酸塩の構造
を支持する。 NMR(MeOH−d4),δ(ppm): 7.9(2H,d,J=8.5Hz,ベンゼン環Hs) 7.32(2H,d,J=8.5Hz,ベンゼン環Hs) 2.3〜3.2(8H,m,−CH2−) 1.3〜1.9(6H,m,−CH2−) 元素分析:C15H22NO3Cl(分子量 299.80) 計算値(%):C:60.1,H:7.4,N:4.7 実験値(%):C:60.3,H:7.1,N:4.5 融点:146〜155℃ 実施例 2 N―アセチル―ε―アミノカプロン酸クロリド
1gを二硫化炭素40mlに懸濁させ、はげしく撹拌
しながら氷冷下に臭化アルミニウム2.8gを加え
たのち、フエニルプロピオン酸メチルエステル
700mgと二硫化炭素10mlの溶液を添加し還流下に
3時間撹拌した。 以下実施例1と同様に処理し、目的とするp―
(ε―アミノカプロイル)フエニルプロピオン酸
塩酸塩を623mg得た。 実施例 3 N―アセチル―ε―アミノカプロン酸クロリド
500mgを二硫化炭素20mlに懸濁させ、はげしく撹
拌しながら氷冷下に塩化アルミニウム1gを加え
たのちフエニルプロピオン酸エチルエステル410
mgと二硫化炭素10mlの溶液を添加し還流下に3.5
時間反応させた。 以下実施例1と同様に処理し、目的とするp―
(ε―アミノカプロイル)フエニルプロピオン酸
塩酸塩379mgを得た。 実施例 4 N―フタリル―ε―アミノカプロン酸クロリド
950mg,フエニルプロピオン酸メチルエステル492
mg,二硫化炭素30mlとからなる懸濁溶液を氷冷下
にはげしく撹拌しながら塩化アルミニウム1.35g
をゆつくり加える。その後室温下で30分間撹拌し
たのち、還流下に3時間反応させた。 反応終了後、二硫化炭素層をデカンテーシヨン
で分離したのち、残渣に少量の氷水を注意深く加
え過剰の塩化アルミニウムを分解した。次いで得
られた水溶液に水酸化ナトリウム溶液を加え生じ
た水酸化アルミニウムを溶解させたのちクロロフ
オルムで抽出した。クロロホルム層を水洗し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥したのちクロロフオルム
を減圧下に留去すると淡黄色の油状物質が得られ
た。 次いでこの生成物に酢酸10ml,12N塩酸20mlを
加え、還流下に7時間反応させた。減圧下に溶媒
を留去し、得られた残渣をプレパラテイブ薄層ク
ロマトグラフイーで分離(溶媒:アンモニア飽和
クロロフオルム:メタノール=2:1)、精製し
280mgの目的とするp―(ε―アミノカプロイル)
フエニルプロピオン酸を得た。 このものの元素分析,NMRは以下のとおりで
ある。 元素分析:C15H21NO3(分子量263.33) 計算値(%):C:68.4,H:8.0,N:5.3 実験値(%):C:68.6,H:8.3,N:5.1 NMR(MeOH・d4),δ(ppm) 7.9(2H,d,J=8.5Hz) 7.3(2H,d,J=8.5Hz) 2.3―3.2(8H,m),1.3―1.9(6H,m) 実施例 5 〔セロトニン潰瘍試験〕 7週令のSD系ラツト(体重200g〜220g)を
24時間絶食させたのちp―(ε―アミノカプロイ
ル)―フエニルプロピオン酸塩酸塩を0.5%CMC
に懸濁させ腹腔内投与し、その30分後にセロトニ
ン10mg/Kgを皮下投与した。4時間後に開腹し、
胃を摘出し、胃体部を実体顕微鏡を用いて観察
し、潰瘍部位の面積を測定し、その総和を潰瘍指
数とした。結果を第1表に示す。尚、コントロー
ル群は0.5%CMC及びセロトニンを投与したもの
である。
〔カルシウム再加時間(抗トロンビン作用)の測定〕
塩酸セトラキセート、及びp―(ε―アミノカ
プロイル)フエニルプロピオン酸塩酸塩は、リン
酸緩衝化生理食塩水(PH=24)に10-2Mとなるよ
うに溶解し、リン酸緩衝化生理食塩水(PH=7.4)
で稀釈して用いる。 別に、白色在来種雄性家兎(体重3〜3.5Kg)
より、1/10容の3.8%クエン酸ナトリウムを抗凝
固剤として用いて、血液9/10容を採血し、
2800rpm10分間遠心して上層のプラズマを得る。
得られたプラズマを0.1mlづつ小試験管に分注し、
種々の濃度の塩酸セトラキセート溶液又はp―
(ε―アミノカプロイル)フエニルプロピオン酸
塩酸塩溶液又はリン酸緩衝化生理食塩水(=コン
トロール)0.1mlと、37℃5分間プレインキユベ
ーシヨンした後、0.2mlの0.02M塩化カルシウム
を加え、インキユベーター中で、時々振りまぜな
がら凝固するまでの時間をストツプウオツチで測
定する。結果は第2表に示したとおりである。か
かる測定法は、文献、Tohoku J.exp.,1972,
106,233―248が参考とされる。
【表】 第2表より、本発明のp―(ε―アミノカプロ
イル)フエニルプロピオン酸塩酸塩は、血液凝固
系に対してあまり作用しない化合物であり(従つ
て抗トロンビン作用が低い)、他方、塩酸セトラ
キセートは、本発明の化合物と比較すると、血液
凝固系に対し、強く作用して血液凝固を抑制する
ことが認められる。 実施例 7 〔抗トリプシン作用の測定〕 35ミリネガカラーフイルム(フジカラー
N100orアグフアカラー)を適当な長さに切り、
乳剤面を表にして固定板に張りつける。トリプシ
ン(10500BAEEunit/mgシグマ社)はリン酸緩
衝化生理食塩水に溶解して200BAEEunt/ml溶液
にする。 塩酸セトラキセート及びp―(ε―アミノカプ
ロイル)フエニルプロピオン酸塩酸塩は、リン酸
緩衝化生理食塩水に10-2Mとなるように溶解し、
リン酸緩衝化生理食塩水(PH=7.4)で稀釈して
用いる。 次に上記のようにして調製したトリプシン溶液
をフイルム面に5μづつ、一定間隔でスボツト
し、その上に、塩酸セトラキセート及びp―(ε
―アミノカプロイル)フエニルプロピオン酸塩酸
塩又は生理食塩水(=コントロール)5μを加
えた後、37℃の恒温器の中に30分間放置する。30
分後に恒温器より取り出し、スボツトした部分の
変色の度合をスコアづけする。 コントロール(生理食塩水とトリプシンをイン
キユベーシヨンしたもの)が変色の最もはげしい
ものであり、これを「++(阻害なし)」とし、+
〜±:やや変色(やや阻害)、−:全く変色なし
(強く阻害)、として薬物のトリプシン活性阻害度
を検定した。結果を第3表に示した。
【表】 第3表より、本発明のp―(ε―アミノカプロ
イル)―フエニルプロピオン酸塩酸塩は、トリプ
シンの活性を阻害しないものであるのに対し、塩
酸セトラキセートはトリプシンの活性を強く阻害
するものであることが認められる。 実施例 8 〔カプセル剤の製造〕 経口投与に適した次の成分を含有するハードゼ
ラチンカプセルを通常の方法で製造した。 p―(ε―アミノカプロイル)―フエニルプロ
ピオン酸塩酸塩 50mg ラクトース 39mg トウモロコシ澱粉 10mg タルク 0.5mg ステアリン酸マグネシウム 0.5mg 100mg 実施例 9 〔錠剤の製造〕 経口投与に適した次の成分を含有する錠剤を通
常の方法で製造した。 p―(ε―アミノカプロイル)―フエニルプロ
ピオン酸塩酸塩 50mg 結晶セルロース 50mg ラクトース 40mg トウモロコシ澱粉 10mg ステアリン酸マグネシウム 1mg タルク 1mg 152mg 実施例 10 〔注射剤の製造〕 p―(ε―アミノカプロイル)―フエニルプロ
ピオン酸塩酸塩 20mg 溶解補助剤 100mg 酢酸緩衝液 5ml 実施例 11 〔坐剤の製造〕 p―(ε―アミノカプロイル)―フエニルプロ
ピオン酸塩酸塩 50mg グリセリン脂肪酸エステル 50mg カカオ脂 1.4g 1.5g 実施例 12 〔散剤の製造〕 p―(ε―アミノカプロイル)―フエニルプロ
ピオン酸塩酸塩 50mg ラクトース 100mg トウモロコシ澱粉 100mg ヒドロキシプロピルセルロース 10mg 260mg

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式[] で示されるアミノカルボン酸誘導体又はその酸付
    加塩。 2 上記式[]で表わされるアミノカルボン酸
    誘導体の酸付加塩が塩酸塩である特許請求の範囲
    第1項記載のアミノカルボン酸誘導体の酸付加
    塩。 3 下記式[] 〔式中、R1が水素原子、R2がアミノ基の保護
    基を表わすか、あるいはR1,R2が一緒になつて
    アミノ基の保護基を表わす。〕 で表わされるアミノ基保護アミノカルボン酸クロ
    リドと 下記式[]、 (式中、Rは低級アルキル基を表わす) で表わされるフエニルプロピオン酸エステルとを
    縮合剤の存在下に反応させ、次いで加水分解し、
    更に必要に応じて脱保護基を行なうことを特徴と
    する下記式[] で表わされるアミノカルボン酸誘導体又はその酸
    付加塩の製造法。 4 下記式[] で表わされるアミノカルボン酸誘導体の酸付加塩
    を活性成分とする抗潰瘍剤。
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