JPS643483Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は主としてウイスキー等の飲物をグラス
内で撹拌するために使用する撹拌機に関する。

〔従来の技術〕

従来より主に化学実験用として、永久磁石を有
し、液体容器内に投入される撹拌部と、液体容器
を載せ、撹拌部を磁気により駆動する駆動部から
なる撹拌機が用いられている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この撹拌機の撹拌部は通常棒磁石をプラスチツ
クで被覆しただけのものであつて、液体容器底面
上を横になつた状態で回転するよう作動する。

したがつてこの撹拌機は単に撹拌するだけであ
つて、酒場等で飲物を撹拌するために必要な見た
目の面白さに欠ける。

そこで本考案は、酒場等で使用するに相応し
い、不規則で面白い運動をする撹拌機を実現しよ
うとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の撹拌機は、撹拌部の永久磁石を上下に
磁極を有するものとし、さらに撹拌部の下面を略
球面状とし、かつ重心位置を低くし、下面の一点
で液体容器底面に接して自立するようにしたもの
である。

〔作用〕

このためこの撹拌部は作動の際に、不規則に揺
動しつつ移動し、面白い運動をする。

〔実施例〕

以下図示する実施例について説明する。

この撹拌機１は撹拌部２と駆動部３とからな
る。

撹拌部２は、下部４が上下に磁極を有するプラ
スチツク磁石により一体に形成され、その下面５
は略球面状となつている。また上部６は軽量なプ
ラスチツクにより形成され、下部４に埋設された
ネジ７に螺着し、下部４より高く突出している。
このためこの撹拌部２全体の重心は低く、下面５
を一点で接地させて立ち、また液体中では上部６
の浮力で重量が減少するようになつている。

駆動部３はコースター８内に界磁コイル９を設
けてなり、この界磁コイル９に電源部（図示しな
い）から電流を供給すると毎分30〜90回転程度の
回転磁場を発生する。

この撹拌機１は以上の構成であるから、駆動部
３上に液体容器１０であるグラスを置き、この中
にウイスキー等の飲物を入れ、この飲物中に撹拌
部２を投入すると、撹拌部２は下面の一点で液体
容器１０底面に接して立ち、駆動部３の回転磁場
にしたがつて不規則に揺動しつつ回動移動する。

また撹拌部２の重心位置は、下面を接地させて
立つことができる程度に低くければよく、単に放
置した際に立たなくとも、液中で浮力が働き、駆
動部の磁力が作用した状態で立てば十分である。
さらに重心位置は、下面の球面の曲率中心に近い
ほど作動時の揺動が大きくなる。

撹拌部２の上部２は高く突出した方が揺動が大
きくなり、また目立つので好ましい。またこの上
部２を軽量材で形成し、浮力が働くようにすると
撹拌部の移動がより容易となる。さらにこの上部
２は、この実施例のような単純な形状ではなく、
人、動物等の形とすると、より面白みが増す。

駆動部３はこの例のようにコースターに形成す
るほか、皿状、台状等任意の形状をとることがで
き、また電池を内蔵しこれで作動するようにして
もよく、あるいはテーブル内に内蔵するようにし
てもよい。

〔考案の効果〕

以上から明らかなように、本考案の撹拌機で
は、撹拌部の永久磁石が上下に磁極を有し、かつ
下面が略球面状で、一点で接地して立つた状態と
なるので、作動の際、不規則に揺動しつつ移動
し、独特の面白さを持つ。

したがつて酒場等で飲物を撹拌するのに用いる
と、撹拌にともない、面白さ、楽しさを得ること
ができる。

さらにこの撹拌機は揺動することから撹拌効果
自体も優れているので、化学実験用にも使用する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は斜視
図、第２図は撹拌部の正断面図である。 １……撹拌機、２……撹拌部、３……駆動部、
５……下面、６……上部、１０……液体容器。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 永久磁石を有し、液体容器内に投入される撹
   拌部と、液体容器を載せ、撹拌部を磁気により
   駆動する駆動部からなる撹拌機において、撹拌
   部の永久磁石を上下に磁極を有するものとし、
   さらに撹拌部の下面を略球面状とし、かつ重心
   位置を低くし、下面の一点で液体容器底面に接
   して自立し、不規則に揺動しつつ液体容器内を
   移動するようにした撹拌機。 ２ 撹拌部の上部に軽量部材を設け、撹拌部の液
   体中での重量を減少させた実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の撹拌機。 ３ 撹拌部の上部を高く突出させた実用新案登録
   請求の範囲第１項または第２項記載の撹拌機。