JPS643268Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はスタンドおよび保護カバーとして兼
用できる多目的クリツプをマイクロホン本体に着
脱可能に設けたマイクロホン装置に関する。

従来、ハンデイタイプのマイクロホン本体にク
リツプを固定し、衣服の襟またはポケツト等に挾
み込んで使用するペンタイプのマイクロホン装置
がある。この装置は例えば外科医の手術内容をテ
ープレコーダに録音する場合に、または無線の交
信を行なう場合に両手が自由に使えるように考慮
したものである。

このものは、クリツプをマイクロホン本体に固
定するため、構成が複雑になるとともにハンドマ
イクロホンとして使用する場合に、クリツプが邪
魔になり握り難くいものであつた。

一方、マイクロホン本体を机等の上に置いて使
用する場合、マイクロホン本体を斜めに支えるも
のとして、マイクロホン本体の断面形状に合せて
嵌合孔を形成した板状の簡易スタンドがある。

この簡易スタンドは通常マイクロホン本体から
切り離され付属品として携帯するため、一体感が
なく携帯性が著しく悪くなる。

この考案は上記の問題点に鑑みなされたもの
で、マイクロホン本体に形成した段部にクリツプ
を着脱可能に設け、このクリツプをスタンドおよ
び保護カバーとして兼用することができるマイク
ロホン装置を提供することを目的とする。

この考案は、マイクロホン本体の少くとも側面
パネル面および平面パネル面に凹状の段部を形成
し、この段部に嵌合するそれぞれ１対の第１の突
起部および第２突起部を備えた嵌合部に対して保
持部を一体に形成してなるクリツプを備え、この
クリツプをマイクロホン本体の正面、背面および
平面部に装着して保護カバー機能およびスタンド
機能を持たせるものである。

この考案によれば嵌合部に保持部を一体に形成
したクリツプをマイクロホン本体の正面、背面お
よび平面部に着脱自在に装着させることができる
ため、クリツプにスタンド機能および保護カバー
機能を付加することができるとともにクリツプの
簡易化を計ることができる。またマイクロホン本
体にクリツプを一体に装着することができるた
め、クリツプの一体感を改善し携帯性を著しく向
上させることができる。

以下図面を参照してこの考案の一実施例を説明
する。

第１図において１は携帯に便利なマイクロホン
本体で、このマイクロホン本体１は上ケース２ａ
と下ケース２ｂを互に合せて直方体状に構成さ
れ、正面パネル面には送話用の集音孔３とオン・
オフスイツチ４が配設されている。このマイクロ
ホン本体１の周面に段部５を形成する。図示例で
はマイクロホン本体１を構成する上ケース２ａと
下ケース２ｂの接合部分に凹状の段部５を形成す
るとともに、段部５をマイクロホン本体１の正面
パネル面および背面パネル面から等しい距離にな
るように側面パネル、平面パネルおよび底面パネ
ル面の略中心に位置させる。

一方６は前記段部５に嵌合してマイクロホン本
体１の平面パネル、背面パネルおよび平面パネル
面に着脱自在に装着するクリツプである。このク
リツプ６は第２図に示すように上ケース２ａの形
状を一周り大きく形成したＵ字状部を備えた嵌合
部７に弾性を有する板状の保持部８を一体に形成
したもので、図示例では弾性を有する合成樹脂を
形押し成形した嵌合部７と保持部８を一体に形成
した。この嵌合部７の両側の立上り壁には図に示
すように段部５に嵌合して嵌合部７両側の立上り
壁を外側に偏倚させてクリツプ６をマイクロホン
本体１の正面パネル、背面パネル面に装着させる
突起部９ａ，９ｂが形成されている。この突起部
９ａ，９ｂは形押し成形の際、嵌合部７の両側の
立上り壁から内側に突出して形成される。

また嵌合部７の両側の立上り壁の端部をそれぞ
れ直角をなす方向に突出させ、平面パネル面の段
部５の両端部に嵌合してクリツプ６をマイクロホ
ン本体１の平面パネル面に装着させる突起部１０
ａ，１０ｂを形成している。ここで１１ａ，１１
ｂは突起部９ａ，９ｂを形押し成形する際のボス
の貫通孔である。

次にこの考案の作用を説明する。いま、クリツ
プ６の内面をマイクロホン本体１の背面パネルに
対向させた状態で、突起部９ａ，９ｂを段部５に
嵌合させると、この突起部９ａ，９ｂにより嵌合
部７の両側面が外側に押し広げられるため、嵌合
部７に偏倚力が生じる。この偏倚力によりクリツ
プ６が第１図に示すように背面パネル面に装着さ
れる。このとき、突起部１０ａ，１０ｂが平面パ
ネルに当接するため、クリツプ６は所定の位置に
規正される。これによつて、保持部８を衣服の襟
またはポケツト等に差してマイクロホン本体１を
装着することができる。

また、クリツプ６の内面をマイクロホン１の正
面パネルに対向させた状態で突起部９ａ，９ｂを
段部５に嵌合させると、上述と同様に嵌合部７の
偏倚力によりクリツプ６が第３図に示すように正
面パネル面に装着される。これにより、クリツプ
６を集音孔３とオン・オフスイツチ４の保護カバ
ーとして用いることができる。

さらに、クリツプ６の嵌合部７の内面をマイク
ロホン本体１の平面パネルに対向させて突起部１
０ａ，１０ｂを平面パネル面の段部５の両端部に
嵌合させることによりクリツプ６を第４図に示す
ように平面パネル面に装着させることができる。
この場合に、嵌合部７は両側の立上り壁の上端部
の内面がマイクロホン本体１の側面パネル面に接
触した状態になるので、クリツプ６の装着を確実
なものとすることができる。これによつて、マイ
クロホン本体１を斜めに支持することができ、ク
リツプ６をスタンドとして用いることができる。

したがつて、このような構成によればクリツプ
６をマイクロホン本体１の背面パネル面、正面パ
ネル面または平面パネル面に任意に装着すること
ができるため、簡単な構成でクリツプ６に保護カ
バーおよびスタンド機能を付加することができ
る。また、クリツプ６を保護カバーとして使用で
きるため、マイクロホン本体１の主要部分である
集音孔３とオン・オフスイツチ４を外力から保護
することができるとともに、埃等の付着を防止す
ることができる。さらに、クリツプ６をマイクロ
ホン本体１の背面または正面に装着させることに
より、マイクロホン本体１に一体化されるため、
従来のものに比べて携帯性が良好になるとともに
ハンドマイクロホンとして使用する場合にクリツ
プ６が邪魔にならない。

なおこの考案は上記実施例に限定されるもので
はなく、要旨を変更しない範囲において種々変形
して実施することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す斜視図、第
２図ａおよびｂは同実施例のクリツプを示しａ図
は平面図、ｂは正面図、第３図または第４図は同
実施例の異なる使用状態を示す図で第３図は斜視
図、第４図は側面図である。 １……マイクロホン本体、２ａ……上ケース、
２ｂ……下ケース、３……集音孔、４……オン・
オフスイツチ、５……段部、６……クリツプ、７
……嵌合部、８……保持部、９ａ，９ｂ，１０
ａ，１０ｂ……突起部、１１ａ，１１ｂ……貫通
孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 直方体状のマイクロホン本体と、このマイク
   ロホン本体の少なくとも側面パネル面および平
   面パネル面に形成された凹状の段部と、両側の
   立上り壁よりそれぞれ内側に突出して形成され
   上記段部に嵌合する１対の第１の突起部および
   上記両側の立上り壁の端部より直角をなす方向
   にそれぞれ突出して形成されスタンドとして用
   いる場合に上記段部に嵌合する１対の第２の突
   起部を備えた嵌合部並びに弾性を有する板状の
   保持部を一体に形成してなるクリツプとを具備
   したことを特徴とするマイクロホン装置。 (2) 上記クリツプはマイクロホン本体の背面に装
   着されることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のマイクロホン装置。 (3) 上記クリツプはマイクロホン本体の正面に装
   着して保護カバーとして用いることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載のマイク
   ロホン装置。 (4) 上記クリツプはマイクロホン本体の平面に装
   着してスタンドとして用いることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のマイクロ
   ホン装置。