JPS642125Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は熱交換器の過熱防止装置に関するも
のである。

空焚き等をにより熱交換器の焼損等を防ぐ過熱
防止手段として従来は第１図のようにジヤケツト
３′の外面適所にサーモスタツト６′の感熱板５′
を密着固定したもの、又は第２図のようにサーモ
スタツト６″の感熱棒５″をジヤケツト３″を貫通
してその先端部を燃焼室内に臨ませたもの等があ
るが、前者は空焚き時における熱伝導がフイン付
き集熱管１′からジヤケツト３′までが赤熱される
までは感熱板５′で熱感知しないから感熱板５′へ
の熱伝導が遅く感知時間が長くなるため熱交換器
の焼損はまぬがれず、また、後者にあつては感知
時間は比較的短かくなるが感熱棒５″がジヤケツ
ト３″を貫通しているため製作が容易でなく水洩
れのおそれも多い。

この考案はこのような従来例の欠点を是正する
ために、サーモスタツトの感熱板をジヤケツトの
下面に沿わせて延出し燃焼室内にまで突出させて
空焚き時等における熱感知を鋭敏確実となしたも
のである。

以下その一実施例を図面とともに説明すると、
第３図に示した実施例は風呂釜用熱交換器に適用
した場合であつて、１は多数のフイン２を備えた
集熱管で、その両端を筐状ジヤケツト３，４に接
続せしめて熱交換器Ａを形成している。５は一方
の大型ジヤケツト３の側面に取着したサーモスタ
ツト６の感熱板で、該ジヤケツトの側面下部から
下面に沿わせて延出しその先端部を燃焼室７に突
出せしめている。また、８は浴槽Ｂへの復管で、
大型ジヤケツト３の上部と浴槽Ｂを連通してい
る。９は浴槽Ｂからの往管で、他方の小型ジヤケ
ツト４と浴槽Ｂを連通せしめている。ａは熱交換
器Ａを加熱する熱源であるガスバーナの火炎であ
る。

前記構成において正常時にはサーモスタツト６
の感熱板５がジヤケツト３の下面に沿つて延出さ
れ、その先端部が燃焼室７内にまで突出してその
感知部が火炎ａに近い位置にあるため感知熱はジ
ヤケツト内の温湯で冷却されてサーモスタツト６
は作動しないが、ジヤケツト内が不慮に空虚とな
れば感熱板５の感知熱がそのまゝサーモスタツト
に伝わり感知時間が極めて短かい。したがつて、
異常過熱発生時には素早くガスの供給を停止して
安全を保つのである。

この考案は以上説明したように、サーモスタツ
トの感熱板をジヤケツトの下面に沿わせて延出し
燃焼室内にまで突出させたという簡単な構造で、
空焚き等の異常過熱時においてその感知時間が短
かく確実であるから熱交換器の焼損は全くなく安
全かつ経済的であり、しかも、その製作及び組付
けが容易であるため作業能率の向上とコストダウ
ンが実現できる等の実用性がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例の要部断面図、第３
図はこの考案の一実施例を示す全体の断面図であ
る。 １……フイン付き集熱管、３……ジヤケツト、
Ａ……熱交換器、５……感熱板、６……サーモス
タツト、７……燃焼室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フイン付き集熱管とジヤケツトよりなる熱交換
   器において、サーモスタツトの感熱板をジヤケツ
   トの下面に沿わせて延出し燃焼室内にまで突出さ
   せたことを特徴とする熱交換器の過熱防止装置。