JPS641423B2 - - Google Patents

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JPS641423B2
JPS641423B2 JP6579180A JP6579180A JPS641423B2 JP S641423 B2 JPS641423 B2 JP S641423B2 JP 6579180 A JP6579180 A JP 6579180A JP 6579180 A JP6579180 A JP 6579180A JP S641423 B2 JPS641423 B2 JP S641423B2
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JP
Japan
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ash
fluidized bed
coal
gypsum
weight
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JP6579180A
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Hiroyuki Matsumura
Tatsusaburo Nakamura
Taisuke Shibata
Tomoaki Takada
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPS641423B2 publication Critical patent/JPS641423B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B18/00Use of agglomerated or waste materials or refuse as fillers for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of agglomerated or waste materials or refuse, specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B18/04Waste materials; Refuse
    • C04B18/06Combustion residues, e.g. purification products of smoke, fumes or exhaust gases
    • C04B18/062Purification products of smoke, fume or exhaust-gases
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、燃料である石炭および脱硫剤である
石灰石から構成される流動層における流動層燃焼
の際に発生する石炭灰および使用済脱硫剤からな
る混合粉体を、主原料として硬化体を製造する方
法、詳しくは上記混合粉体を主原料とし、これに
凝結促進剤を添加して成形体を作製し、この成形
体を水蒸気で処理することにより、機械的強度の
大きい水和硬化体を製造する方法に関するもので
ある。 〔従来の技術〕 近年我国においては、1973年の石油危機以来の
国際的な石油供給不安によつて多大なる石油輸入
量の確保が難しくなり、エネルギ需給状態におけ
る石油依存度を小さくするための石油代替エネル
ギの開発が国家的な課題となり、石炭エネルギが
1つの柱としてクローズアツプされている。 石炭を燃料とする際の燃焼方法は、従来微粉炭
燃焼方式が中心であつたが、最近流動層燃焼方式
が注目されている。この流動層燃焼方式は、通常
炉内脱硫方式が採用され、燃料である石炭と、炉
内脱硫のための脱硫剤である石灰石とを投入し、
ボイラ内にて流動層を構成させる方式である。流
動層燃焼方式は、従来の微粉炭燃焼方式に較べ
て、第1の火炉容積が小さくて済み、ボイラ容積
が小さくなること、第2の燃料石炭の品種に関す
る制約が少ないこと、第3に750〜850℃の低温燃
焼が可能であり、灰の凝結に関するトラブルがな
く、サーマルNOxの発生が少ないこと、第4に
伝熱水管表面での総括伝熱係数が大きいこと、な
どの長所を有している。一方、流動層燃焼技術の
実用化の課題として灰処理上の問題がある。流動
層燃焼の際に発生する灰は、いわゆる石炭灰と使
用済脱硫剤とからなり、使用済脱硫剤は脱硫生成
物である型無水石こうと、未反応の生石灰とか
ら構成されている。石炭燃焼ガス中の硫黄酸化物
の除去効率、すなわち脱硫率を大きくするため、
通常Ca/Sのモル比が3〜6となるように石灰
石の投入量が設定されており、750〜850℃におけ
る料黄酸化物との反応により、石灰石が生石灰お
よび型無水石こうとなり、石炭灰とともに排出
される。流動層燃焼灰の発生量は使用石灰の品
種、脱硫率、ボイラの運転条件などにより相当に
異なるが、通常、石炭灰、型無水石こう、生石
灰の発生量はそれぞれ使用石炭量のほぼ15〜20重
量%、1〜10重量%、1〜10重量%である。 従来、我国における発生石炭灰の大部分は微粉
炭燃焼によるものであり、そのうち約10〜20重量
%はフライアツシユとしてセメント混和材、セメ
ント原料などに再利用され、残りは埋立地に廃棄
されていた。しかしながら、セメント原料への再
利用および埋立地への廃棄のいずれにおいても、
将来の石炭灰の大量発生に充分対処し得ることは
期待できないのが現状である。このように微粉炭
燃焼灰においても、石炭灰の処理方法が大きな問
題になりつつあり、流動層燃焼灰についても、石
炭火力発電所などにおける流動層燃焼による本格
的な石炭利用の際に、きわめて多量の流動層燃焼
灰が発生することを考慮すると、流動層燃焼灰と
して、独自の処分方式を確立することが、流動層
燃焼技術の実用化にとつて、きわめて重要な課題
となつている。また流動層燃焼灰の大量処分方式
の確立には、資源としての有効再利用が必須であ
る。これはまず第1に、国産資源の乏しい我国に
おいては、単なる廃棄ではない再利用が、省資
源・省エネルギに直接結びつくこと、第2に、環
境破壊がきわめて少ないことに基づくものであ
る。 従来、特公昭43−21667号公報には、重油焚火
力発電所において石灰石粉末を用いて排ガス中の
SO2を除去した後のダストと、排出石炭灰とを用
いてコンクリートを製造する方法が開示されてい
る。 また特開昭53−1222号公報には、無水石こうに
水酸化カルシウムもしくは酸化カルシウムを加え
て混合したものを第1の原料とし、石炭灰に希硫
酸を加えて混合し乾燥したものを第2の原料とし
て、第1の原料と第2の原料とを混合してセメン
トを製造する方法が開示されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 前記の特公昭43−21667号公報記載の方法にお
いては、混合粉体の割合範囲は示されていない
が、公報第2頁の第1表に示されるように、アツ
シユの割合は配合Aの場合が58.1%{465÷(335
+465)×100}、配合Bの場合が33.3%{306÷
(306+306+306)×100}で、アツシユの割合が比
較的少なく、石炭燃焼時に多量に排出される石炭
灰を処理するのには適していない。また水蒸気で
処理する場合、180℃、10気圧という比較的高温、
高圧の水蒸気を用いている(公報第2頁左欄第17
行)。このようにこの公報記載の方法は、重油焚
火力発電所において脱硫処理した石灰石粉末を有
効利用することを目的としているので、比較的高
温、高圧の水蒸気を使用しても、圧縮強度は40
Kg/cm2、70Kg/cm2(第2頁第2表参照)ときわめ
て低い値にしかならない。 この公報記載の方法においては、上記のよう
に、180℃で、10気圧の比較的高温、高圧の蒸気
で養生するものであるから、製造設備としてオー
トクレーブが必要であり(公報第2頁左欄17行参
照)、設備が過大となり、連続処理ができないの
でバツチ処理を行わねばならず、石炭灰の大量処
理に不適であり、しかも180℃に維持するための
加熱用エネルギコストが多大となる。 また前記の特開昭53−1222号公報記載の方法に
おいても、混合粉体の割合範囲は示されていない
が、公報第3頁左上欄の実施例に粗粒石炭灰14.9
%、水酸化カルシウム5.0%、無水石こう79.5%
の場合について示され、無水石こうの割合がきわ
めて大きく、石炭灰の割合が少なくなつている。
したがつて石炭燃焼時に多量に排出される石炭灰
を処理するには好ましい方法とは言えない。すな
わち、この公報記載の方法は、無水石こう、水酸
化カルシウム(または酸化カルシウム)、石炭灰、
硫酸を原料とするもので、水和硬化後の2水石こ
うが強度メンバーとなり、石炭灰と硫酸との反応
生成物であるNa2SO4 K2SO4が無水石こうの凝
結促進剤となり、無水石こうが主原料である。一
方、本発明は、石炭灰分、石灰分、石こう分を原
料とするもので、これらの反応生成物(エトリン
ガイド)が強度メンバーとなり、石炭灰が主原料
である。このようにこの公報記載の方法と、本発
明とは強度発現メカニズムが異なつている。また
この公報には成形体を80〜100℃の比較的低温の
常圧水蒸気で処理するという技術的思想は何ら示
唆されていない。 流動層燃焼灰を主原料とする混合粉体の水蒸気
処理においては、原料粉体配合割合、水蒸気処理
条件、燃焼灰の粒度分布が主な要因であるが、燃
焼灰の性状は原料石炭の産出地および燃焼条件に
よつて大幅に異なり、とくに反応性の良くない燃
焼灰においては、上記3要因に関する適正領域の
選定だけでは、充分な機械的強度を呈し得ない。
このような燃焼灰を使用する際には、反応度を上
げるための好適な前処理または後処理操作が必要
となる。これらの点に鑑み、本発明者らは種々の
実験を重ねた結果、凝結促進剤として硫酸カリウ
ムなどの一価のカチオンの塩を添加し、混練して
成形した後、70〜100℃の比較的低温の常圧水蒸
気で処理することによつて、石炭灰の反応性を向
上させ機械的強度の大きい水和硬化体を得ること
を知見した。 本発明は上記の諸点に鑑みなされたもので、流
動層燃焼灰を土木・建築分野にて資源として大量
に活用すべく、流動層燃焼灰を原料として機械的
強度の大きい水和硬化体を製造する方法を提供す
ることを目的とするものである。 〔問題点を解決するための手段および作用〕 上記の目的を達成するために、本発明の流動層
燃焼灰を主原料とする硬化体の製造方法は、燃料
としての石炭および脱硫剤としての石灰石から構
成される流動層における流動層燃焼の際に発生す
る石炭灰および使用済脱硫剤に、石炭灰分60〜85
重量%、石灰分10〜25重量%、石こう分8〜25重
量%の配合割合となるように、生石灰または/お
よび消石灰(以下、生石灰などという)、ならび
に型無水石こう、半水石こうまたは/および2
水石こう(以下、型無水石こうなどという)を
添加して混合粉体を調整し、さらにこの混合粉体
100重量%に対して0.25〜3.0重量%の硫酸カリウ
ムなどの一価のカチオンの塩および水を添加して
混練した後、この混練物を型枠または成形容器を
用いて成形し、ついでこの成形体を70〜100℃の
常圧水蒸気で処理するようにしたものである。 本発明の方法において、混水量(粉体100重量
%に対して添加する水の重量%)は、10〜60%、
望ましくは30〜50%である。 以下、本発明の構成を詳細に説明する。一般
に、流動層燃焼灰の代表的性状である成分組成
は、使用する石炭の品種に大きく依存する。まず
第1に、石炭の産出地によつて燃焼残査である
SiO2、Al2O3、CaO、Fe2O3、Na2O、K2Oなどの
成分の配合割合が異なり、第2に、石炭中の硫黄
含有量によつて脱硫生成物である型無水石こう
および未反応の脱硫剤である生石灰の含有量が異
なる。このため流動層燃焼灰を主原料とする水蒸
気処理による高強度の水和硬化体の作製の際に
は、流動層燃焼灰の成分組成によつて、水和硬化
体の適正製造条件は微妙に異なる。主な製造条件
は、必要な際に添加される生石灰などおよび/ま
たは型無水石こうなどの量、流動層燃焼灰の前
処理としての粉砕条件、水蒸気処理条件(温度、
時間)などである。 なお水蒸気は、処理装置の強度などの関係で常
圧水蒸気を用いる。 流動層燃焼灰を主原料とする水和硬化体の製造
条件と、水和硬化体の性状との関係は概略つぎの
通りである。水蒸気処理により生成する水和硬化
体の主成分はエトリンガイト(3CaO・Al2O3
3CaSO4・32H2O)、種々の形態のケイ酸カルシ
ウム水和物(XCaO・YSiO2・ZH2O)であるが、
強度メンバーとして最も寄与するものはエトリン
ガイトである。まず原料混合粉体中の型無水石
こう含有量および/または生石灰含有量が少ない
際には、カルシウムモノサルフオアルミネート水
和物(3CaO・Al2O3・CaSO4・12H2O)が主成
分となり、水和硬化体の強度は小さいが、型無
水石こう含有量および/または生石灰含有量が大
きくなるにしたがつて、エトリンガイト量が多く
なり、水和硬化体の強度も大きくなる。さらに
型無水石こうおよび/または生石灰含有量が多く
なると、水蒸気処理時に反応にあずからない遊離
の石こうおよび/または消石灰が生じ、水和硬化
体の強度は低下する。水蒸気処理による水和硬化
体の機械的強度が最も大きくなる最適成分配合
は、生石灰および型無水石こう以外の石炭灰分
60〜85重量%、生石灰分10〜25重量%、型無水
石こう8〜25重量%である。生石灰分および/ま
たは型無水石こう分が最適成分配合より少ない
際には、生石灰分および/または型無水石こう
の添加が必要である。添加の際には、生石灰の代
替として消石灰を用いてもよく、また型無水石
こうの代りに半水石こうまたは/および2水石こ
うを用いてもよい。また流動層燃焼灰の粒度分布
も、水和硬化体の性状に大きな影響を及ぼす。石
炭灰の粒度が小さくなるにしたがつて、すなわち
比表面積が大きくなるにしたがつて、短い処理時
間で水和硬化体は所定の強度を呈する傾向にあ
る。これは流動層燃焼灰を原料とする水蒸気処理
によるエトリンガイトの生成反応は、スルーソル
ーシヨンリアクシヨン(through solution
reaction)であり、エトリンガイトの構成成分の
うちの酸化アルミニウムの溶解度は、他の成分で
ある生石灰、石こうに較べて小さく、エトリンガ
イドの生成速度が、酸化アルミニウムの溶解速度
に依存するためと推定できる。なお消石灰の配合
割合が30重量%を越えると、水蒸気処理後に多く
の消石灰が残り、乾燥雰囲気下では消石灰が炭酸
カルシウムになり、その際の反応膨張によりヘア
クラツク(ミクロクラツク)が多数発生し、製品
性が劣化する。 水蒸気処理条件は処理温度および処理時間が主
な要因である。一般に水蒸気処理時間が短い際に
は、水和硬化体はカルシウムモノサルフオアルミ
ネート水和物、2水石こう、エトリンガイトの混
合物からなり強度は小さく、水蒸気処理時間が長
くなるにしたがつて、エトリンガイトの生成量が
多くなり強度も大きくなる。水蒸気処理を長時間
にわたり実施しエトリンガイトの生成が終結した
後も水蒸気処理を施すと、エトリンガイトは耐熱
性に欠けるため、無水石こうとカルシウムアルミ
ネート水和物に分解し、水和硬化体の強度は低下
する。 前述の如く、水蒸気処理においては原料粉体配
合割合、水蒸気処理条件、燃焼灰の粒度分布が主
な要因であるが、燃焼灰の性状は原料石炭の産出
地および燃焼条件によつて大幅に異なり、とくに
反応性の良くない燃焼灰においては、上記3要因
に関する適正領域の選定だけでは充分な機械的強
度を呈し得ない。このような燃焼灰を使用する際
には、反応度を上げるための好適な前処理または
後処理操作が必要となる。本発明においては、水
蒸気処理の前処理として予め少量の硫酸カリウム
などの一価のカチオンの塩を添加することによつ
て、燃焼灰の反応性を向上させ機械的強度の大き
い水和硬化体を製造する。すなわち硫酸カリウム
などの一価のカチオンの塩は、凝結促進剤として
作用する。硫酸カリウムなどの一価のカチオンの
塩の添加方法は、石炭灰ならびに使用済脱硫剤な
どの混合粉体中に所定量を混入する方式でもよ
く、また混合粉体に添加する水に予め所定量の硫
酸カリウムなどの一価のカチオンの塩を溶解させ
ておく方式でもよい。硫酸カリウムの一価のカチ
オンの塩の添加量は、0.25〜3.0重量%、望まし
くは0.5〜3.0重量%であるが、最も適切な添加量
は燃焼灰の性状によつて微妙に異なつてくるた
め、事前に適正量を求めておくことが望ましい。 本発明の方法において、常圧水蒸気の温度が70
℃未満の場合は、エトリンガイト生成速度が遅い
ため、生成量が少なく、かつ生成結晶が太くな
り、高強度を発現しないという不都合があり、一
方、100℃を越える場合は、エトリンガイトの成
長よりも分解の方が起こりやすいため、生成した
エトリンガイトの分解が起こり、高強度を発現し
ないという不都合がある。 また石灰のうち、消石灰は硬化体を多孔化して
カサ密度を小さくし、生石灰は硬化体を緻密化し
てカサ密度を大きくする作用・効果を有してい
る。 さらに石こうのうち、半水石こうは溶解度が
0.58(β型)、0.45(α型)(g無水物/100g溶液
at50℃)で、混練物は速やかに硬化が進行する。
なお溶液は、石こう飽和水溶液である2水石こう
は溶解度が0.26(g無水物/100g溶液at50℃)
で、混練物は硬化しない。型無水石こうは溶解
度が0.21(g無水物/100g溶液at50℃)で、硬化
促進剤がない場合は硬化せず、本発明のように、
硬化促進剤が存在する場合は、溶解度が高くなり
徐々に硬化するという作用・効果を有している。
したがつて、石こうの種類により、脱型時の成形
体の強度が異なる。 上記のように、石灰、石こうの作用・効果の違
いにより、石炭灰−石灰−石こう混練物の硬化速
度、硬化体のカサ密度、強度が異なる。このた
め、用途によつて異なる要求品質に対応して、石
灰および石こうを使い分ける。 たとえば、硬化体の圧縮強度に着目すれば、石
こうの溶解度との関係が密接であり、生石灰系で
は、同一石炭灰を用いた場合の硬化体の圧縮強度
は、半水石こう系>2水石こう系>型無水石こ
う系となり、消石灰系では、同一石炭灰を用いた
場合の硬化体の圧縮強度は、半水石こう系>2水
石こう系>型無水石こう系となる。 また本発明の方法において、硫酸カリウムなど
の一価のカチオン塩が、混合粉体100重量%に対
して0.25重量%未満の場合は、型無水石こうの
溶解度を高める効果が少ないため、硬化促進にほ
とんど効果がないという不都合があり、3.0重量
%を越える場合は、硬化促進には十分効果がある
が、未反応のカチオン塩による白華が起こるとい
う不都合がある。 〔実施例〕 つぎに実施例および比較例について説明する。
実施例および比較例における流動層燃焼灰は、燃
料である石炭中の硫黄量に対するカルシウムの
比、すなわちCa/Sがほぼ3.0となるように石灰
石投入量を調節した際の流動層からの排出灰であ
り、その組成は第1表に示す如くであり、またこ
の燃焼灰の粉砕後の性状は第2表に示す如くであ
る。
【表】
【表】 流動層燃焼灰の科学的成分としては、X線回折
分析によれば石英(α−SiO2)、型無水石こう
(・CaSO4、生石灰(CaO)などが認められた。 流動層燃焼灰および水和硬化体の試験方法をつ
ぎに示す。ブレーン比表面積測定は、島津製作所
製の粉体比表面積測定器SS−100形を使用し、空
気透過法によつた。曲げ強度試験は、試験片とし
て20×20×80(mm)のものを使用し、試験装置と
して丸菱科学製作所製のMKS改良型万能強度試
験機を使用した。試験方法は3点曲げ法によつ
た。圧縮強度試験は、試験片として20×20×20
(mm)のものを使用し、試験装置としてインスト
ロン社製の万能試験機(最大荷量10トン)を使用
した。試験方法は定たわみ速度法によつた。 なお実施例および比較例においては、水蒸気は
常圧水蒸気を使用した。 実施例 1 流動層燃焼灰85部、2水石こう15部、硫酸カリ
ウム1部、水60部を混合してスラリーとし、この
スラリーを型枠中に注入して成形体を得た。この
成形体を脱型して密閉容器内に収納し、75℃の水
蒸気と15時間接触させて水和硬化体を得た。水和
硬化体の特性は第3表の如くであつた。 実施例 2 硫酸カリウムの添加量を2部とし、他は実施例
1と同様の実験を行つた。水和硬化体の特性は第
3表の如くであつた。 比較例 1 硫酸カリウムを添加せず、他は実施例1と同様
の実験を行つた。水和硬化体の特性は第3表の如
くであつた。 比較例 2 硫酸カリウムの添加量を4部とし、他は実施例
1と同様の実験を行つた。水和硬化体の特性は第
3表の如くであつた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の方法において
は、原料中の石炭灰配合割合が60〜85重量%と大
きいため、石炭灰を大量に処理することができ、
また70〜100℃の比較的低温の常圧水蒸気養生で
あるので、オープン構造が可能(加圧密閉構造が
不要)で製造設備が簡素化され、連続養生が可能
で石炭灰の大量処理に適しており、しかも蒸気温
度が10℃以下のため、廃蒸気などの低温蒸気が使
用でき、エネルギコストを低減することができ
る。 そして、本発明の方法によれば、石炭を燃料と
する流動層燃焼の際の排出物である流動層燃焼灰
を主原料として、水蒸気処理によつて高強度の水
和硬化体を容易にかつ安価に製造することが可能
であり、本発明の方法は流動層燃焼灰を有効利用
して土木・建築の分野における各種建材および構
造剤の製造に寄与する技術としてきわめて有益で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 燃料としての石炭および脱硫剤としての石灰
    石から構成される流動層における流動層燃焼の際
    に発生する石炭灰および使用済脱硫剤に、石炭灰
    分60〜85重量%、石灰分10〜25重量%、石こう分
    8〜25重量%の配合割合となるように、生石灰ま
    たは/および消石灰、ならびに型無水石こう、
    半水石こうまたは/および2水石こうを添加して
    混合粉体を調整し、さらにこの混合粉体100重量
    %に対して0.25〜3.0重量%の硫酸カリウムなど
    の一価のカチオンの塩および水を添加して混練し
    た後、この混練物を型枠または成形容器を用いて
    成形し、ついでこの成形体を70〜100℃の常圧水
    蒸気で処理することを特徴とする流動層燃焼灰を
    主原料とする硬化体の製造方法。
JP6579180A 1980-05-16 1980-05-16 Manufacture of hardened body made from major material of fluidized bed combustion ash Granted JPS56164060A (en)

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