JPS6411722B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、身体の排泄物を受けるため、他の保
持手段と併用される吸収体に関するものである。
さらに詳しくは、併用する他の保持手段を多回使
用可能になしうるつかいすての吸収体に関し、具
体的には、他の保持手段を必要とする、つかいす
ておむつ、女性生理用ナプキン、失禁パッドおよ
びこれらに類似のもの等として用いられる吸収体
に関するものである。

公知のつかいすておむつ等の吸収体は、固定手
段として粘着テープが一体的に設置されたものが
一般的であるが、おむつカバー等の他の保持手段
を併用する型の吸収体も知られている。前者の固
定手段を有するものは、単一使用できるため、使
用者たとえば、母親の利便は大きいが着用者の腰
まわりを包むため、面積が多く必要で、固定手段
のコスト及び固定手段設置時の生産ロスも多くな
るので経済性に難がある。他方おむつカバーなど
の保持手段を必要とする吸収体の場合は経済性に
おいて秀れている。しかしながら、おむつカバー
併用型吸収体の公知のものは、おむつカバーによ
り排泄物の外部への漏れは少くなつているが、吸
収体から漏れ出ておむつカバーを汚すことが多
い。このため母親は、おむつカバーの洗たくを別
に行わねばならず、意図したつかいすての利便が
布おむつを用いたときとあまり差がないような感
じを与える。もし、吸収体に排泄物が完全に受け
とめられれば、おむつカバーは多回使用でき、単
一使用型つかいすておむつの利便と比しほとんど
同等でありながら経済性において秀れたものとな
る。（参考までに、布おむつの場合は、一日に２
〜３回おむつカバーの交換を行うので交換用のお
むつカバーの用意が必要である）。

従来技術は、おむつカバーから排泄物が外へ漏
れ出ないために、カバーの脚開口部に弾性体を設
置し、弾性体の伸長方向にのばし両末端を固定
し、弾性体の伸縮作用により、脚まわりにシール
を形成し、排泄物の漏洩を防ぐことをめざしてお
り、一体的つかいすておむつの場合も同様の手段
を講じている。しかし、おむつカバー併用型のつ
かいすておむつにあつては、おむつカバーの防漏
効果に対する安心感のためか、つかいすておむつ
からの漏洩に対する工夫がなされておらず、排泄
物が吸収体から漏れ出ておむつカバーを汚すとい
う欠点を有する。

本発明者らはかかる欠点を改良したおむつカバ
ーなど、他の保持手段併用型の吸収体を見い出す
べく鋭意研究の結果、本発明に到達した。

即ち、本発明はバツクシートと表面シートに挟
まれた液体吸収パツド及び該液体吸収パツドの両
側部に於いて上記バツクシートと表面シートから
構成された外方へ伸びる撓み性のへりからなる吸
収体において、へりには弾性部材が伸長状態で固
定されており、且つ前記へりは吸収体の表面上に
折り重ねられ、長手方向両末端近辺に於いてのみ
液体吸収パツドの横へりから内側の位置において
接着手段により弾性部材にそつて長手方向端部か
ら液体吸収パツドの上にかけて吸収体の表面に接
着固定されていることを特徴とする他の保持手段
併用型の吸収体を提供するものである。

かかる本発明の吸収体は撓み性のへりに固定さ
れた弾性部材により着用者の股下区域に当る部分
が伸縮可能となり、又この弾性部材設置の撓み性
のへりが前記吸収体の表面上に折り重ねられ、長
手方向両末端近辺で接着剤等の固定手段により固
定されているため、弾性部材の伸縮部分は常に吸
収体の内側にひつぱられ、撓み性部分を含めて液
体吸収パツド及び表面にある排泄物をおおいつつ
む効果を有する。このため尿はもちろん、軟便、
下痢便等の漏洩によるおむつカバー等の固定手段
の汚染が少くなり、つかいすての利便が損われな
い利点を有する。

以下本発明を図面に示す実施例によつて詳細に
説明する。これらの図においては、液体吸収パツ
ドと弾性部材設置の撓み性のへりを有する、他の
保持手段併用型の本発明の吸収体の好ましい実施
例としてつかいすておむつについて示されている
が本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。第１図はつかいすておむつの弾性部材伸長
状態の一部切欠平面図、第２図はそのＡ−Ａ線断
面図、第３図はＢ−Ｂ線断面図である。

本発明によるつかいすておむつ２１はバツクシ
ート２２と表面シート２３に挾まれた液体吸収パ
ツド２４、及びかかるパツド２４の両側部におい
て上記バツクシート２２と表面シート２３とから
構成されている撓み性のへり２５を有している。
かかる撓み性のへり２５には弾性部材２６が伸長
状態で固定されており、又この撓み性のへり２５
は内側におりこまれ長手方向両末端近辺に於いて
のみ接着手段２７により吸収体の表面に固定され
ているが、中央部においては第３図及び第４図に
示す如く固定されていない。接着手段２７の位置
は、液体吸収パツドの横へりから内側へ５mm以上
あればよいが、好ましくは10〜30mmである。又弾
性部材にそつて、つかいすておむつの端部から液
体吸収パツド２４の上にかけて接着し、端部から
の接着線の長さは50〜100mmが好ましい。このよ
うな構成のつかいすておむつ２１は着用前の状態
では第４図に示す如く体液等を受け入れるための
くぼみが形成され、撓み性部分のへり２５を含め
て液体吸収パツド及び表面シート２３上にある排
泄物をおおいつつむ効果を有する。又、着用に際
しては、第５図に示す如く他の保持手段たとえば
おむつカバー２８につつみ実用に供すことができ
る。本発明でいう保持手段とは体液に対する防漏
効果があがる工夫がなされ、かつ吸収体を身体へ
装着させる手段をもつものであり、例えば羊毛製
おむつカバーなどのハツスイ性のある素材、ハツ
スイ加工された素材、ゴアテツクスなど透湿性フ
イルムなどを利用した吸収体カバーが挙げられ
る。

本発明において表面シート２３としては一般
に、坪量20〜25ｇ／m²のものが用いられる。バツ
クシート２２としては、厚さ25μ前後の低密度ポ
リエチレンフイルムが用いられるが、特に蒸気透
過性、液不透過性多孔フイルムが好ましい。液体
吸収パツド２４としては、針葉樹のクラフトパル
プを粉砕した綿状体を吸水紙でつつんだものが一
般的であり、所望により高吸水性ポリマーを含ま
せることもできる。又、その形状には特に制限が
なく、第１図に示すような長方形或いは第６図に
示すような砂時計状のものなどが例示される。接
着手段２７として用いる接着剤は、一般的にはホ
ツトメルト型が望ましい。弾性部材２６として
は、ゴムヒモ、発泡ウレタン、編成体等、伸張状
態で吸収体に固定可能なものが挙げられ、たとえ
ばポリウレタン糸1000〜2000デニールのものも利
用可能であるが、本発明の目的をはたすために
は、100％伸張時50〜80ｇの張力があるものが最
も適している。弾性部材をへりに固定する際には
弾性部材を伸張したままで両端を接着する。この
ときの伸張率は50〜100％がよく、弾性部材の張
力により調整する。たとえば100％伸張時張力が
50ｇの場合100％伸張で両端を接着固定するとよ
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであり、第１
図はつかいすておむつの弾性部材伸長状態の一部
切欠平面図、第２図はそのＡ−Ａ線断面図、第３
図はＢ−Ｂ線断面図、第４図は着用前の状態の斜
視図、第５図はおむつカバーと併用した着用直前
の斜視図、第６図は本発明の吸収体の他の実施態
様の一部切欠平面図である。 ２１……つかいすておむつ、２２……バツクシ
ート、２３……表面シート、２４……液体吸収パ
ツド、２５……撓み性のへり、２６……弾性部
材、２７……接着手段、２８……おむつカバー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ バツクシートと表面シートに挟まれた液体吸
   収パツド及び該液体吸収パツドの両側部に於いて
   上記バツクシートと表面シートから構成された外
   方へ伸びる撓み性のへりからなる吸収体におい
   て、へりには弾性部材が伸長状態で固定されてお
   り、且つ前記へりは吸収体の表面上に折り重ねら
   れ、長手方向両末端近辺に於いてのみ液体吸収パ
   ツドの横へりから内側の位置において接着手段に
   より弾性部材にそつて長手方向端部から液体吸収
   パツドの上にかけて吸収体の表面に接着固定され
   ていることを特徴とする他の保持手段併用型の吸
   収体。 ２ 吸収体がおむつカバー併用型のつかいすてお
   むつである特許請求の範囲第１項記載の吸収体。