JPS6396572A - 絶縁抵抗測定装置の過渡特性補正方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は活線状態で電路等の絶縁抵抗を測定する装置に
おいて、電路と大地間に大きな対地静電容量をもつ負荷
機器が急激に挿入された場合の過渡特性を補正する方法
に関する。

（従来技術） 従来、漏電等の電路に於けるトラブルの早期発見の為に
例えば第４図に示す如き電路の絶縁抵抗測定方法を用い
電路状態を監視するのが一般的であった。

これは受電変圧器Ｔの接地線Ｌｍを、商用電源周波数と
は具なる周波数ｆ１なる低周波信号発振６　ｏｓｃに接
続されたトランスＯＴに貫通せしめるか、或いは前記接
地線Ｌｘに直列に前、前記接地線ＬＸを貫通せしめた零
相変流器ＺＣＴによって電路と大地間に存在する絶縁抵
抗ＲＯ及び対地浮遊容量ｃｏを介して前記接地線に帰還
する前記低周波信号の漏洩電流ビ検出しこれを増幅器Ａ
ＭＰで増幅したのち、フィルタＦＩＬによって周波数ｆ
１のみの成分を選択し、これを例えば前記発振器Ｏ８Ｃ
の出力を用いて掛算器ＭＵＬＴで同期検波して電路と大
地間の絶縁抵抗値に逆比例した該漏洩電流中の有効成分
（即ち、印加低周波電圧と同相の成分）を検出するもの
である。

この場合前記漏洩電流を導出して同期検波器ＭＵＬＴに
入力せしめろ糸路、即ち零相変流器ＺＣＴ　、増幅器Ａ
ＭＰ及びフィルタＦＩＬの間に於いて、各々の位相推移
で正確な同期検波ができなくなって測定結果に誤差を生
ずると云う問題があった。

このため同図に示す如く低周波発振器０８Ｃ４の出力を
前記同期検波ＭｔＪＬＴに入力せしめる際に移相器ＰＳ
を介挿しこれによって前記位相推移を補償するよう構成
していた。

しかしながら、上述の如き従来の方法では負荷２０対地
静電容量が著しく大きい場合、該負荷の電源投入時に負
荷の対地静電容積を介して著しく大きな商用周波成分の
漏洩電流が接地線にパルス状に帰還することとなり、こ
のため零相変流器の位相特性が所定時間急激に変化する
とともに増幅器ＡＭＰの入力が飽和しかつフィルタＦＩ
Ｌの過渡特性等からこれが正しく機能し得す、前記低周
波電圧に基づく周波数ｆ１の漏洩電流の有効成分の検出
が不正確となって誤動作してしまうと云う欠点があった
。

即ち、この絶縁抵抗測定装置の結果に基づいて警報信号
を発する場合環、上述した欠点の九め電路及び負荷に異
常がない場合にも対地静電容量の大きな負荷の電源投入
時Ｋｌｌ’報を発してしまいはなはだ不便なものであっ
た。

このような誤差を生ずる主な原因は上述した状況時に前
記同期検波器ＭＵＬＴの出力に過渡的なパルス電圧が発
生するためであると考えられ、従来このパルス出力を減
する念めに同期検波器ＭｔＪＬＴの出力側に時定数の大
きな積分回路等を設けていた。

しかしながら、この方法では電路又は負荷の絶縁抵抗が
短時間劣化しても前記大きな時定数のためにこの絶縁抵
抗劣化を検出することが不可能となるばかりでなく短時
間の断続的な絶縁抵抗劣化の場合もＵこの検出ができな
いと云う欠点を伴っていた。

（発明の目的） 本発明は以上説明したような従来の絶縁抵抗測定装置の
欠点を除去するためになされたものであって、対地静電
容量の大きな負荷機器の電源投入、断時に異常な測定出
力を出さずに正確な測定結果をもたらしうる絶縁抵抗測
定装置の過渡特性補正方法を提供することを目的とする
。

（発明の概要） 本発明はこの目的達成のため、前記周波数ｆ１の漏洩電
流中に含まれる無効成分（即ち対地静電容量に比例した
値）を周波数ｆ１の漏洩電流と前記低周波信号とは９０
°位相の推移した信号で同期検波すること等により得、
この無効成分ならびに前記有効成分を所定の時間間隔で
サンプリングし、無効成分のす／プル値が所定時間以内
に於いて一定値以上増減変化をした場合。

この時間内に対地静電容量が急激に変化したと判定し、
この時間内の有効成分のサンプル値は用いず、この時間
以前ならびに以後のす／プル値を用いて、この時間内の
サンプル値を内挿して発生する如くシ、異常な測定値を
測定結果として出力しないように構成するものである。

（実施例） 以下本発明を図示した実施例に基づいて詳細に説明する
。

第１図は本発明に係る絶縁抵抗測定装置の過渡特性補正
装置の一実施例を示すブロック図である。

同図に於いてＬｘは２次側電路２と大地Ｅとの間に接続
した接地線ＬＥであって、これに周波数ｆ１なる低周波
発生用の発振器Ｏ８ＣをトランスＯＴを介して直列に接
続して電圧Ｖなる電圧を印加する。この際接地線ＬＥに
直列挿入されるトランスＯＴのインピーダンスは十分に
低く選ぶ。又、この接地線ＬＫに零相変流器２ＣＴを結
合させこの出力を周波数ｆ１の成分を通しかつ商用周波
成分を除去するフィルタＦＩＬを介して第１の同期検波
器ＭＵＬＴ　１に入力する。

湖、該同期検波器ＭＯＬＴ　１の基準信号入力端子には
前記発振器Ｏ８Ｃの出力な移相器ＰＳ′？：介して入力
せしめる。

又、前記フィルタＦＩＬの出力を分岐して第２の同期検
波器ＭＵＬＴ　２に入力するが、このとき該同期検波器
ＭｒＪＬＴ　２の基準信号入万端には前記移相器ＰＳの
出力を更に９０’移相器ＰＳＳを介して入力する。

更に、斯くして得た前記２つの同期検波器ＭＵＬＴ　ｌ
及びＭＬＩＩ、Ｔ２の出力を夫々サンプリング回路ＳＰ
Ｉ、ＳＰ２を介して処理回路ＰＲＯＣに入力し核部に於
いてＡ／Ｄ変換する。

尚、前記サンプリング回路ＳＰ！及びＳＰｚはともに時
間間隔ΔＴ＝ｔｉ−ｔｉ−１のサンプリングパルスＳＰ
にてサンプリングするものである。

このように構成した絶縁抵抗装置の動作を以下数式を用
いて詳細に説明する。

今、前記接地線ＬＥを介して電路に印加する低周波発振
器Ｏ８Ｃの出刃を例えば正弦波Ｅｓ１ｎωｘｔ（但しω
１＝２πｆｌ）とすれば大地を介して前記接地線Ｌｘに
帰還する周波数ｆｌの漏洩電流工は となり、印加した前記低周波電圧と同相分、即ち前記（
１）式の右辺第１項の成分に比例した値を同期検波等に
よって検出すれば、これは絶縁抵抗Ｒｏに逆比例したも
のとなるからこれに基づいて前記電路と大地との間の絶
縁抵抗Ｒｏを求めることができる。

しかし、零相変流器ＺＣＴから同期検波器ＭＴＪＬＴＩ
に至る間にて位相がずれること上述の通りであるが、今
この位相ずれを０とすればフィルタＦＩＬの出力Ｉ即ち
同期検波器ＭＵＬＴ　１及びＭＴＪＬＴ　２の入力は ・・・・・・・・・（２） となる。

そこで、低周波発振器Ｏ８Ｃと前記同期検波器ＭＵＬＴ
Ｉとの間に挿入した移相器Ｐｓによって前記位相ずれθ
を補うべく同期検波器に印加する基準信号の位相をシフ
トし、この信号をａｏｓｉｎ（ω１ｔ＋θ）とすれば、
前記同期検波器Ｍ　Ｕ　Ｌ　Ｔ　１の出力Ｄ１は Ｄｉ　＝　Ｉ　ｘ　ａｏｓｉｎ（ω１ｔ＋θ”）　　　
−−−−−−−−−（３）（但し□　は角周波数０１以
上の成分 を除去することを意味す 比例した値を測定することができる。

しかしながら、対地静電容量の大きい負荷の電源が投さ
れ念場合の過渡期に於いて前記同期検波器Ｍ［ＪＬＴ　
１の出力にはパルス状電圧が発生して正確な測定が不可
能となり或は付属する警報装置が誤動作する等の障害を
発生すること上述の通りである。

そこで本発明忙於いては更に以下の信号処理を行う。

即ち、前記フィルタＦＩＬの出力を第２の同期検波器Ｍ
ＵＬＴ２に入力して得た信号はその基準信号として前記
発振器出刃をθだけ位相シフトしたうえ９０°移相器に
よって、更に９００シフトした信号、即ちａ。ｃｏｓ（
ω１ｔ＋θ）が印加されることになるからこの＠２の同
期検波器ＭＵＬＴ２の出力Ｄ２は となるから対地静電容量に比例した値を得ることができ
ろ。

ところで、第２図に示すように時間１＝１１゜に対地静
電容量の著しく大きい負荷Ｚの電源が投入されると、負
荷２０対地静電容量を介して接地線に商用周波成分を含
む異常に大きな漏洩電流がパルス状に帰還するため零相
変流器の位相変化、増幅器（ＡＭＰ）の飽和、フィルり
（ＦＩＬ）　　の過渡特性等により同期検波器Ｄ１の出
出力を発生する場合もある。本来負荷２の絶縁抵抗値が
十分に高いならば、このようなりリック状の出力をもっ
て電路の絶縁抵抗の測定値とすることは測定誤差となっ
てしまう。一方第２の同期検波器ＭＵＬＴ２の出力ＤＺ
は同図に示されるように急激に増加し、定常状態では負
荷２の対地静電容量分だけ値が増加する。また負荷Ｚの
電源を１＝１２゜で断とすれば、同様に過渡出力がＤｌ
に発生する。そこで両同期検波器出力Ｄｘ、Ｄｚを所定
の時間間隔ΔＴ＝ｔｉ−ｔｉ　　１のサンプリングパル
スＳＰでサンプリング回路ＳＰＩ、ＳＰ２　　を介して
サンプリングし各サンプル値を処理回路ＰＲＯＣに入力
しＡ／Ｄ変換する。

同期検波器出力Ｄ１．Ｄ２の各サンプル値？：Ａ／Ｄ変
換した値をｙｉ、ｘｉとすれば例えば第３図の如くなる
。

即ち、第３図は前記サンプリング回路ＳＰ１゜ＳＰｚ　
　各々の出力波形を表わしたものであって、ｔｉはす／
プル時点を示す。処理回路ではｘｉ−ｘｉ−１の演算を
行い無効成分の増加もしくは減少を判定し９例えばサン
プル値がｘｌ　　ｌ　９　ｘｉ　ｐ・・・・・・・・・
ｘｉ＋ｎの如く連続して増加し、しかも所定時間内にお
ける増加量が所定値θを越えているか否か判定する。も
し越えているならば大きな対地静電容量が急峻に印加さ
れたものと判定しかつＸｌ−１・・・・・・・・・ｘｉ
＋４が上記条件をみたすならば前記処理回路ＰＲＯＣは
この時間内の同期検波器ＤＩの出力のサンプル値Ｙ　ｉ
　＃　Ｙ　ｉ＋□、・・・・・・’！　ｉ＋ｓをＹｉの
値にすべて置換する如く処理し、この時間の同期検波器
ＭｔＪＬＴ１の出力Ｄ１にあられれる過渡出力を除去す
るよう動作する。かくして出力Ｄ１のサンプル値列はＹ
　ｉ−１ｐ’ｌ　ｉ　ｅＹ　ｉ　ｅＹ　ｉ　＋　Ｙ　ｉ
　＋４・・・・・・・・・　となるからこのサンプル値
列″４！：Ｄ／Ａ変換し測定出力として用いれば前記過
渡現象による異常値を排除した測定結果を得ることがで
きる。

伺、この例では、（Ｘ、）が増加している場合を説明し
たが、この例に限らず減少する場合も　１同じで、　（
ｘｉ）が急激に減少する区間においては（ｙｉ）の値は
その区間以前の値で代表する如くすればよい。

上記２区間における（ｙｉ）の値をその区間前後の値を
用いて直線的に近似し、推定するべく内挿する方法等も
実施可能である。

又、上記実施例では両同期検波器出力をサンプリングし
、Ａ／Ｄ変換しているが、これに限らず例えばフィルタ
ＦＩＬ出力なＡ／Ｄ変換し、同期検波処理を処理回路Ｐ
ＲＯＣにて処理しうろことは容易に理解できよう。

更に、大容量の対地静電容量が印加され之場合の上記過
渡特性を示す時間は前もっていくつかの代表的なものに
ついて測定しておけば装置固有の値を知ることができる
から予かしめ算出し九結果を求め少なくともこの時間分
だけサンプル値列（ｙｉ）、（ｘＨ）　　を処理回路Ｐ
ＲＯＣに記憶し、上記の必要な処理を行った上で測定出
力０ＵＴｚを出力するよう構成すれば便利であろう。

（発明の効果） 以上説明したごとく２本発明は電路に対地静電容量の大
きな負荷機器の電源オン、オフ時に発生する過大な漏洩
電流によって絶縁抵抗測定器出力に発生するクリック性
の雑音を除去することができる九め、電路の絶縁抵抗を
正しく推定する上で著効を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すブロック図、第２図は
同期検波器の出力波形を示す図、第３図はす／ブリング
回路の出力例を示す図、第４図は従来の絶縁抵抗測定装
置を示す図である。 Ｔ・・・・・・・・・トランス、　　　１，２・・・・
・・・・・電路。 ＬＥ・・・・・・・・・接地線、　　　Ｅ・・・・・・
・・・接地点。 ｚ　ｃ　’ｒ・・・・・・・・・零相変流器、　　　　
ＡＭＰ・・・・・・・・・増幅器、　　　　ＦＩＬ・・
・・・・・・・フィルタ。 Ｍ’［ＪＬＴ、ＭＵＬＴｌ、ＭＵＬＴ２・曲用・同期検
波器Ｏ８Ｃ・・・・・・・・・発振器、　　　ＯＴｏ・
・°°°°゛。 印加トランス、　　　ＰＳ・・・・・・・・・移相器。 Ｐ　Ｓ　Ｓ　−−−−−−−・−９０°移相器、　　　
　８ＰＬ、５Ｐｚ９．。 ・・・・・・サンプリング回路、　　　　ＰＲＯＣ・・
・・・・・・・処理装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、変圧器の接地線を介して電路に商用周波数と異なる
   周波数ｆ１の低周波信号電圧を印加し、前記接地線に帰
   還する周波数ｆ１の漏洩電流を検出し前記低周波信号と
   同相の信号で同期検波することに得られる有効成分から
   前記電路と対地間の絶縁抵抗を測定する装置に於いて前
   記有効成分ならびに前記周波数ｆ１の漏洩電流を前記低
   周波信号と９０°位相の推移した信号で同期検波するこ
   とにより得られる無効成分とを所定の時間間隔でサンプ
   リングし、前記無効成分のサンプル値が所定時間内で一
   定値以上増加もしくは減少した区間においては、前記有
   効成分のサンプル値を前記区間以前の最終サンプル値に
   変換して出力処理し、又該区間以外は有効成分のサンプ
   ル値をそのまま出力処理する如くなし、前記出力処理し
   たサンプル値を用いて絶縁抵抗を測定し、電路と対地間
   に大きな対地静電容量が急峻に挿入された場合の前記有
   効成分の過渡特性による異常値を排除し絶縁抵抗測定誤
   差を軽減することを特徴とする絶縁抵抗測定装置の過渡
   特性補正方法。 ２、前記一定値以上増減した区間において、前記有効成
   分のサンプル値を上記区間以前の最終サンプル値と上記
   区間以後の最初のサンプル値間を所定のサンプル値で内
   挿したことを特徴とする特許請求範囲１記載の絶縁抵抗
   測定装置の過渡特性補正方法。