JPS639087Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ダイアフラムの位置を移動させるこ
とによつて動作温度を可変する構造の温度調節器
に係り、特にダイアフラムの取付工数を低減させ
るのに好適な温度調節器に関する。

第１図は、ダイアフラムの位置を移動させるこ
とによつて動作温度を可変する構造を有する従来
の温度調節器を示すもので、以下これについて説
明する。

図において１は、一端が固定された作動板であ
り、その自由端部には、スイツチ２側の接点と接
触する接点３が設けられ、また中央部には、作動
板１の上方に配されたダイアフラム４の位置調節
ねじ５が取付けられている。

ダイアフラム４は、第１図および第２図に示す
ように、ダイアフラム本体６、下キヤツプ７、上
キヤツプ８および取付板９等から構成されてい
る。

ダイアフラム本体６は、第３図に示すように２
枚の波板を重合し、その外周部を溶接して形成さ
れ、その下面側には下端部が前記位置調節ねじ５
に接触する下キヤツプ７が、また上面側には上端
部にボール１０が取着された上キヤツプ８がそれ
ぞれ固定されている。そして、下キヤツプ７に
は、第１図に示すようにキヤピラリチユーブ１１
が突設され、また上キヤツプ８は、第２図に示す
ように取付板９の中央部に穿設された孔９ａに挿
嵌固定されている。

このように構成されたダイアフラム４の上方位
置には、第１図に示すようにカム面がボール１０
に摺接するカム１２が配置され、ダイアフラム４
はこのカム１２を回動することにより上下動し、
動作温度を可変するように構成されている。

以上の構成においてダイアフラムの組立てに際
しては、まず波板を２枚重合しその周縁部を溶接
してダイアフラム本体６を形成し、次いで上キヤ
ツプ８にボール１０を取着し次いで上下のキヤツ
プ７，８をダイアフラム本体６に固定し、さらに
上キヤツプ８に取付板９を固定する。

以上の構成を有する従来の温度調節器において
は、ダイアフラムを構成する部品点数が多くその
組立てに多大な時間を要することから、コスト高
となる等の難点がある。

本考案はかかる従来の難点を解決するために創
案されたもので、その目的とするところは、ダイ
アフラムを構成する部品点数およびその組立て工
数の低減を図り製作コストを引下げることができ
る温度調節器を提供するにある。

本考案は上方に突出する突起が設けられた取付
板の下面側にダイアフラム本体を直接固定し、従
来必須とされていた上キヤツプおよびその先端の
ボールを省略することができるようにしたもので
ある。

以下本考案を第４図に示す一実施例に基づいて
説明する。

第４図は従来と同一箇所に設置されるダイアフ
ラム１４を示すもので、このダイアフラム１４
は、ダイアフラム本体１６、下キヤツプ１７およ
び取付板１９等から構成されている。

ダイアフラム本体１６は、第３図に示す従来の
ダイアフラム本体６と同様に２枚の波板を重合し
その周縁部を溶接することにより形成され、その
下面側には図示しないキヤピラリチユーブを有す
る下キヤツプ１７が固定されている。そして、ダ
イアフラム本体１６は、キヤピラリチユーブから
の作動流体によつて膨縮し、下キヤツプ１７を上
下動させるように構成されている。

一方、ダイアフラム本体１６の上面側には、図
示するように中央部に上方に突出する突起１９ａ
が設けられた取付板１９が配置され、この取付板
１９は溶接によりダイアフラム本体１６に固定さ
れている。そして、取付板１９の突起１９ａは、
第２図に示す従来装置におけるボール１０と同様
図示しないカムのカム面に摺接し、カムの回動に
より上下動してダイアフラム１４の位置を移動さ
せるように構成されている。

以上の構成においてダイアフラム１４の組立て
に際しては、まず波板を２枚重合するとともにそ
の周縁部を溶接してダイアフラム本体１６を形成
する。

次いで、このダイアフラム本体１６の下面側に
下キヤツプ１７を固定するとともに、ダイアフラ
ム本体１６の上面側に取付板１９を溶接により固
定する。そして取付板１９をその突起１９ａがカ
ムのカム面に接するようにして固定する。

以上説明したように本実施例によれば、従来必
須とされていた上キヤツプおよびその上端部に固
定されるボールが不要となり、その分だけ部品点
数および組立て工数が少なくなつてコストを引下
げることができる。

なお、前記実施例ではダイアフラム本体１６と
取付板１９とを溶接により連結する場合について
説明したが他の手段により連結するようにしても
よい。

以上本考案を好適な実施例に基づいて説明した
が、本考案によれば、ダイアフラムを構成する部
品点数およびその組立て工数を低減し製作コスト
を引下げることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の温度調節器を示す断面図、第２
図はダイアフラムの一部分解斜視図、第３図はダ
イアフラム本体の断面図、第４図は本考案の一実
施例を示すダイアフラムの一部分解斜視図であ
る。 １４……ダイアフラム、１６……ダイアフラム
本体、１７……下キヤツプ、１９……取付板、１
９ａ……突起。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ダイアフラム本体と、その下面側に固定され
   た下キヤツプと、ダイアフラム本体の上面側に
   固定された取付板と、ダイアフラム本体の上面
   側から作動機構側に突出する突起とを有し、前
   記突起を作動機構により押圧してダイアフラム
   の位置を移動させて動作温度を可変する温度調
   節器において、前記突起は前記取付板に一体的
   に設けられていることを特徴とする温度調節
   器。 ２ 取付板は溶接によりダイアフラム本体の上面
   側に固定されていることを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の温度調節器。