JPS638375Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は漏電防止回路を備えた電気湯沸し器
に関する。

湯沸し用の電気ヒータを備えた電気湯沸し器に
おいて、容器に漏電が生じると危険であるが、従
来はこの種の電気湯沸し器には漏電防止装置は設
けられていなかつた。

この考案の目的は漏電防止装置を備えた電気湯
沸器を提供することにある。

以下にこの考案の一実施例について図面ととも
に説明する。

第１図において、１はエアポツト式の電気湯沸
し器であつて、金属製の容器２内に垂説されたヒ
ータ３により湯が加減される。なおヒータ３は第
２図に示す制御回路によつてトリガされるトライ
アツクを介して商用交流電源を受けて発熱する。

４は容器２の電位を検出するように設けた容器
電圧検出電極であつて、たとえば容器２の蓋５に
ねじ込まれたねじにより構成される。

第２図はこの考案に係る制御回路を示しており
３は前述のヒータであつて、該ヒータ３の両方の
端子はトライアツク１０ａ，１０ｂを介して商用
交流電源１１に接続されている。

１２は上記トライアツク１０ａ，１０ｂを点弧
制御する駆動回路、１３は演算増幅器を用いた、
漏電検出用の比較器であつて、その非反転側入力
端子には分圧抵抗１４ａ，１４ｂから得られる、
たとえば直流＋3Vが基準電圧として印加され、
一方反転入力端子は容器電圧検出電極４に接続さ
れる。またこの反転側入力端子には入力電圧4V
から7Vに制限するためのツエナーダイオード１
５が接続されている。この回路構成によつて、容
器２の電圧が、3V以下のときは比較器１３の出
力は“Ｈ”であり、また漏電によつて容器２の電
圧が3Vを越えると比較器１３の出力は“Ｌ”と
なり、漏電が検出される。

比較器１３の出力端子はアンドゲート１６の一
方の入力端子に接続される。該アンドゲート１６
の他方の入力端子は温度調節器１７の出力端子と
接続され、またアンドゲート１６の出力端子は駆
動回路１２に接続される。

なお１８は容器２内の湯温センサ、１９は直流
電源である。

上述のように構成した電気湯沸し器において、
容器２内の湯温が設定温度よりも低いときは、温
度調節器１７の出力はハイレベル“Ｈ”であり、
また漏電が生じていないときは、比較器１３の反
転入力端子は3Vよりも低く、したがつて比較器
１３の出力は“Ｈ”であつて、アンドゲート１６
の出力は“Ｈ”である。この“Ｈ”信号によつて
駆動回路１２は所定のゲート信号をトライアツク
１０ａ，１０ｂに供給して、トライアツク１０
ａ，１０ｂを点弧して、ヒータ３に商用交流電圧
を供給する。

いま、もしヒータ３の故障等によつて漏電が生
じると、容器２の電位も上昇し、容器電圧検出電
極４の電圧も上昇する。その結果比較器１３の反
転入力端子の入力電圧は基準電圧を越えて、比較
器１３の出力はローレベル“Ｌ”となる。それ故
アンドゲート１６の出力も“Ｌ”となつて、トラ
イアツク１０ａ，１０ｂはしや断し、ヒータ３も
電源１１からしや断される。

なお、漏電が生じていないときに、温度調節器
１７の出力が“Ｌ”となつた場合にもアンドゲー
ト１６の出力は“Ｌ”となり、この場合にもトラ
イアツク１０ａ，１０ｂがしや断する。

以上詳述したように、この考案は電気湯沸し器
に漏電検出装置を設けたので、漏電による人体へ
の悪影響が防止され操作の安全度を向上できる。
さらにこの考案においては、漏電によるヒータへ
の通電の遮断と温度調節のためのヒータへの通電
の遮断とを共通の制御回路でおこなうようにした
から回路構成を簡単化し、かつ湯沸器を安価にで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は電気湯沸し器の一例を示す断面図、第
２図はこの考案の一実施例を示す回路図である。 １……電気湯沸し器、２……容器、３……ヒー
タ、４……容器電圧検出電極、１０ａ，１０ｂ…
…トライアツク、１２……駆動回路、１３……比
較器、１６……アンドゲート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器の電位を検出する容器電圧検出電極と、ヒ
   ータの両端子に接続したトライアツクと、トライ
   アツクを点弧制御する駆動回路と、容器電圧が基
   準値を越えたときヒータへの通電をしや断する信
   号を出力する比較器と、容器内の湯温が設定値を
   越えたことを検出してヒータへの通電をしや断す
   る信号を生じる温度調節回路と、上記比較器と温
   度調節回路に共通に設けられ、比較器の信号ある
   いは温度調節回路の信号によつてヒータへの通電
   をしや断する制御回路とを備えたことを特徴とす
   る電気湯沸し器。