JPS637262Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、基板の傾斜角度を調節出来るゴルフ
練習機に関する。

ゴルフ場でのプレーが練習場のプレーと比べも
のにならないのは、ボールの位置するライがシヨ
ツトごとに違う点にある。

したがつて従来、主に用いられている平らなビ
ニールマツト等で練習していても、実戦のゴルフ
場でのプレー上で好結果をもたらすことは非常に
少ない。

練習者が想定通りのスロープを再現し、実際の
ゴルフ場と同様のアンジユレーシヨンにおいてア
ドレス、スイングおよびボールの位置を想定して
練習を行い、スライス、フツクの曲がり角度、距
離感覚を確認しながら体得できる必要性がある。

本考案の目的は傾斜角度調節を行うのに構造が
簡単なゴルフ練習機を提供するものである。

以下本考案を図面を参照して詳述する。

機台１上に、円筒状フレーム２が取り付けら
れ、このフレーム２の内部には第４図に示すよう
に、球面体５の突起状の支持体４が配置され、ま
たフレーム２の上部には球面体５の係止体３が設
けられている。

前記支持体４は、筒形に形成されている。前記
球面体５は、第４図に示すように、フレーム２内
に設置され、下部は前記支持体４に嵌合されて支
持され、上部は前記係止体３に当接され、フレー
ム２から脱出しないようになつている。また、球
面体５は球面体５を締付け固定する傾斜角度固定
装置１６を介して軸Ｙ−Y′を自在に傾斜させ、
調整された角度に固定されるようになつている。

前記球面体５の上部には、ボルト、ナツト６，
７を介して基板用のブラケツト８が取り付けられ
ており、このブラケツト８上には基板９が載置さ
れかつ結合されている。

前記基板９は、第４図に示すごとく、基板本体
１０の表面に人工芝１１を貼り付けて構成され、
この基板９における球面体５の上部付近に、第１
図に示すごとく、アドレス部９′が設定され、練
習者がこのアドレス部９′に乗つて練習するよう
になつている。また、基板９はアドレス部９′の
前方および左右方向が広く形成されている。そし
て、アドレス部９′の前方にはボール受け部１２
が設けられている。さらに、基板９の一端部にカ
ツプ９ａが形成され、パツトの練習が同様に行え
るようになされている。

前記ボール受け部１２は、第１図、第５図、第
６図および第７図に示すように、アドレス部９′
の前方の定位置から左右に延びる直線上に例えば
ボール半個分の間隔をおいて形成された受け具支
持用の例えば25個の穴１３と、これらの穴１３の
うちの選択された穴に回転可能に挿入されかつ支
持された受け具１４と、これの上方から嵌合され
かつ支持された合成樹脂製またはゴム製のテイー
１５とを備えて構成されている。前記各穴１３
は、凹面鏡状に形成された部分１３ａと、その下
部に明けられた受け具挿入用の部分１３ｂとを有
している。前記受け具１４は、ヘツド１４ａと、
シヤンク１４ｂとを有し、ヘツド１４ａは中空球
面体の一部分に相当する形状に形成され、シヤン
ク１４ｂの内部にはテイー挿入用の穴が形成され
ている。また、この受け具１４は前記穴１３の受
け具挿入用の部分１３ｂにシヤンク１４ｂを挿入
し、穴１３の凹面鏡状の部分１３ａ内にヘツド１
４ａを嵌合させて支持されている。また、受け具
１４は自重により常に鉛直線方向に姿勢制御する
ように下方に重心が設定されている。前記テイー
１５も、ヘツド１５ａと、シヤンク１５ｂとを有
し、シヤンク１５ｂを受け具１４のシヤンク１４
ｂ内に上下移動可能に挿入して支持されており、
このテイー１５のヘツド１５ａにボールＢを載置
するようになつている。これにより、第７図に示
すように、基板９を傾斜させても、ボールＢを安
定的に載置でき、しかも受け具１４を叩くことな
く、テイー１５を介して適正位置にボールＢを受
け止め得るようになつている。なお、ボール受け
部１２の構成は前述せるものに限定されるもので
はない。

前記球面体５を締付け固定する傾斜角度固定装
置１６は、第４図に示すように、フレーム２の外
部に設置された軸受台１７に支持されたスクリユ
ーシヤフト１８と、フレーム２内の下部に設置さ
れかつスクリユーシヤフト１８に連結されたスラ
イダ１９と、前記球面体５の支持体４の下部に固
定されかつスライダ１９上に塔載されたカム板２
０とを備えて構成されている。前記スクリユーシ
ヤフト１８は、その端部１８′にハンドル（図示
せず）を装着し、回転操作されるようになつてい
る。前記スライダ１９は、筒形に形成され、その
上部に斜面をなすカム面１９′が形成されており、
またスクリユーシヤフト１８を順方向または逆方
向に回転させるに伴い、スクリユーシヤフト１８
の軸方向に往復移動し得るように取り付けられて
いる。前記カム板２０は、くさび形に形成され、
前記スライダ１９を第４図の矢印ａ方向に移動さ
せると、カム板２０が持ち上げられて支持体４に
より球面体５が締め付けられ、またスライダ１９
を第４図の矢印ｂ方向に移動させると、カム板２
０が球面体５や支持体４の重量により下降し、球
面体５の軸Ｙ−Y′を自在に傾斜させ、調整し得
るように構成されている。

この第１の実施例のゴルフ練習機は、次のよう
に使用され、作用する。

すなわち、球面体５の傾斜角度固定装置１６の
スライダ１９を第４図において矢印ｂ方向に移動
させるようにスクリユーシヤフト１８を回転さ
せ、カム板２０と支持体４と係止体３とによる球
面体５に対する締め付け力を解除し、球面体５を
回動させ得るようにする。

次に、基板９を操作し、球面体５を介して基板
９を水平面に対し、例えば０〜30度の範囲で練習
者自らが想定したライに合わせて自在に傾斜させ
る。ついで、球面体５の傾斜角度固定装置１６の
スライダ１９を第４図において矢印ａ方向に移動
させるようにスクリユーシヤフト１８を回転さ
せ、カム板２０と支持体４と係止体３とにより球
面体５を締め付けて固定する。

そして、基板９上に設定されたアドレス部９′
に練習者が乗り、そこから練習者が使用するクラ
ブの種類や好みに応じて、ボールを置く位置を想
定して、ボール受け部１２の多数の穴１３のうち
から選択した穴に受け具１４を差し込んで支持す
る。その際、受け具１４は自重により鉛直線方向
に回転可能に挿入されている。ついで、前記受け
具１４にテイー１５を差し込んで支持し、このテ
イー１５のヘツド１５ａにボールＢを載せ、アド
レス部９′上でスイングし、テイー１５上のボー
ルＢを叩いて練習する。なおテイー１５の高さで
ボールＢの高さ調節が可能であるがこのテイー１
５を用いず直接人工芝１１にボールＢを載置して
もよい。

これにより、ゴルフ場で見られるスロープを再
現でき、実際のスロープと同様なアンジユレーシ
ヨンにおいてアドレス、スイングおよびボールの
位置を想定し、この想定の下に練習を行い、スラ
イス、フツクの曲がり角度、距離感覚を確認し、
さらに練習を積むことによつて実戦と同様の感覚
を体得することができる。

また、前述のごとく球面体５の傾斜角度固定装
置１６を操作し第２図において角度α₁で示す左足
上がり、角度α₂で示す左足下がり、また第３図に
おいて角度β₁で示すつま先上がり、角度β₂で示す
つま先下がりの状態にスロープを調整し、さらに
ボール受け部１２の受け具１４とテイー１５とを
適宜選択した穴１３に差し込んで支持することに
よつて、様々な練習形態を作り出すことが可能で
ある。また、基板９の一側部に別の基板を連結
し、連結された基板にカツプを設け、傾斜面にお
けるパターの練習に使用することもできる。

以上が本考案にかかるゴルフ練習機の一実施例
の構成であるが、かかる構成によれば球面体の支
持体に、球面体を回転自在に支持し、球面体の上
部にアドレス部を有する基板を取り付け、この基
板にボール受け部を設け、さらに球面体を締付け
固定する傾斜角度固定装置を設置しており、球面
体を介して基板の傾斜角度を自在に調整して固定
し、この基板上に設けられたボール受け部にボー
ルを載せ、そのボールを練習者が叩いて練習する
ようにしているので実際のゴルフ場と同様のアン
ジユレーシヨンにおいてアドレス、スイングおよ
びボールの位置を想定して練習を行い、スライ
ス、フツクの曲がり角度、距離感覚を確認しなが
ら体得できる効果があり、さらにパツテイングに
おいても同様の条件下で練習を行い得る効果があ
る。

また、本考案によれば前述の機能を有するにも
拘らず、構造が簡単なるため、小形、軽量にまと
め得る効果を有する外、屋外、屋内を問わず、適
当な場所に設置し、練習に供し得る効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第７図は本考案の第一実施例を示すも
ので、その第１図は全体の平面図、第２図および
第３図は同正面図および側面図、第４図は一部拡
大縦断側面図、第５図はボール受け部の一部拡大
平面図、第６図はボール受け部の縦断面図、第７
図は同作用状態を示す縦断面図、である。 図中、２……フレーム、３……係止体、４……
球面体の支持体、５……球面体、８……基板のブ
ラケツト、９……基板、９′……アドレス部、１
２……ボール受け部、１３……ボール受け部の
穴、１４……受け具、１５……テイー、Ｂ……ボ
ール、１６……球面体の傾斜角度固定装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 機台上に円筒状フレームが取り付けられ、該
   円筒状フレームの内部には球面体が回転自在に
   収納され、前記球面体は前記円筒状フレームの
   上端縁に内側に突出形成された係止体と、球面
   体の下部に収納された突起状の支持体との間に
   収納され、且つ球面体には円筒状フレームの上
   端より上方に突出する位置に基板が固着され、
   該基板にはボール受け部が形成され、前記機台
   と係止体との間に球面体を締付け固定する傾斜
   角度固定装置が設けられ、該傾斜角度固定装置
   は前記円筒状フレームの外部の機台に設置され
   た軸受台に支持され先端が円筒状フレーム内部
   に挿入されたスクリユーシヤフトと、該スクリ
   ユーシヤフトに連結されたスライダと、該スラ
   イダの上部に搭載され前記支持体を固定したカ
   ム板とを備えていることを特徴とするゴルフ練
   習機。 (2) 前記ボール受け部が、基板に等間隔をおいて
   多数形成された受け具支持用の穴と、この穴に
   自重により鉛直線方向に回転可能に挿入されて
   いる受け具とを備えていると共に、前記受け具
   にテイーが上下移動可能に挿入支持されている
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載のゴルフ練習機。