JPS6365717B2 - - Google Patents

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JPS6365717B2
JPS6365717B2 JP55004395A JP439580A JPS6365717B2 JP S6365717 B2 JPS6365717 B2 JP S6365717B2 JP 55004395 A JP55004395 A JP 55004395A JP 439580 A JP439580 A JP 439580A JP S6365717 B2 JPS6365717 B2 JP S6365717B2
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JP
Japan
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soft soil
soil
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JP55004395A
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Hajime Myoshi
Etsuo Asanagi
Junsuke Iguchi
Ikuo Okabayashi
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Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Publication date
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は含水軟弱土を経済的にかつ効率よく強
度増加させる方法に関するものである。 従来、海、港湾、河川、湖沼などに堆積した含
水軟弱土を改良するために、あるいは浚渫して埋
立てた軟弱地盤を人の歩行や建設機械の搬入が可
能となるように、それら含水軟弱土を強度増加さ
せることが一般に行われている。このような軟弱
土の強度増加方法の中で、比較的短期間で大きな
強度増加を達成し得る方法として、強化剤あるい
は固化剤を用いる方法が知られている。この場
合、強化剤及び固化剤としては、セメント、生石
灰、水ガラス、アスフアルト、有機高分子物質な
どが提案されているが、いずれも強度増加の点で
劣つたり、経済性の点で採算が合わなかつたりな
ど満足すべきものではない。殊に、ヘドロなどの
含水比の大きな軟弱土の処理の場合、その1回当
りの処理量は数万〜数十万m3にも達することか
ら、適用する強化剤量も必然的に多量になり、し
たがつて、この強化剤及び固化剤は、可能な限り
安価でかつ少量で大きな強度増加を示すものでな
ければならない。 特開昭51−141459号公報によれば、セメントと
2水石コウとの混合物あるいはこれに高炉水滓又
はフライアツシユを加えたものを軟弱土強化剤と
して用いる方法が示されている。ここで示された
強化剤は、セメント単独や、石灰とセメントの混
合系に比して、含水軟弱土に対して高められた強
度増加を示すものの、実用的見地からは、未ば充
分なものではなく、高含水軟弱土を実用性ある強
度のものにするには、長時間を要する上、強化剤
を大量に使用しなければならない。また、この公
知方法の場合、セメント及び石コウ成分の他に、
高炉水滓又はフライアツシユのポゾラン物質を配
合した強化剤の使用を含むが、これらの添加成分
は必須成分ではなく、あくまでも補助的に使用さ
れているにすぎない。すなわち、この公知方法で
は、高炉水滓とフライアツシユとが同等に考慮さ
れているばかりか、それらの性状及び添加効果に
ついて全く検討されておらず、しかもその配合量
も0〜30%であることから見ても、それらの添加
剤の反応剤としての使用を積極的に意図するもの
ではなく、強化剤の価格を低めたり、あるいは強
化剤の軟弱土に対する混和性を高めることを意図
した増量剤程度の認識があるにすぎない。 本発明は、このような従来法とは異なり、含水
軟弱土の強度増加において、2種の添加剤A,B
を用いるとともに、それら添加剤A,Bを土壌成
分に対する反応剤として考慮し、それら添加剤
A,Bの添加順序、添加割合及び添加剤粒度まで
も特定することによつて、それら添加剤A,Bの
反応、及び、それらと土壌成分との反応などの、
含水軟弱土の強度増加に関与する反応を効率よく
生起させるもので、それによつて添加剤使用量を
減少せしめ、かつ、含水軟弱土の所要強度に達す
るまでの時間を短縮させようとするものである。 本発明によれば、その好ましい実施態様とし
て、含水軟弱土に、先ず2水石コウ5〜45重量%
と粒径100〜1μm(セメントと略同じかそれ以下の
粒度)の微細高炉水滓95〜55重量%からなる添加
剤Aを添加・混合した後、セメントからなる添加
剤Bを添加・混合することからなり、前記添加剤
AとBの重量割合A/Bが75/25〜55/45の範囲
であることを特徴とする含水軟弱土の強度増加方
法が提供される。 本発明に用いる添加剤Aは、2水石コウ5〜45
重量%と粒径100〜1μm(セメントと略同じかそれ
以下の粒度)の微細高炉水滓95〜55重量%の混合
物からなる。本発明において添加剤Aの原料の1
つである2水石コウは、その粒度を特に制約され
ず、粉末あるいは粒状物状で用いることができ、
また、本発明の場合、排煙脱硫石コウをはじめ各
種の副生2水石コウが付加価値を高めることなく
回収時の形態のままでも使用することができる。
また、本発明の添加剤Aの原料の他の1つである
高炉水滓は、製鉄用溶鉱炉の副生物であるスラ
グ、すなわち、鉱滓を水で急冷して1〜5mmぐら
いの砂状ないしは粒状に砕いた水砕鉱滓(以下高
炉水滓という)を更に粒径100〜1μmに微粉砕し
たものである。この組成は、鉄鉱石の成分やその
溶鉱炉の操作方針によつて若干異なるが、およそ
次のようなものである。 SiO30〜35%、Al2O313〜18%、CaO38〜45%、
Fe2O30.5〜1.0%、MgO3〜6%、S0.5〜1.0%、
MnO0.5〜1.5%、TiO20.5〜1.0% この微細高炉水滓は、前述した如く反応剤とし
て用いられるため、アルカリや硫酸塩などの刺激
作用により水硬性を発揮し得る潜在水硬性を必須
の要件としている。この潜在水硬性は、高炉滓を
急冷し、その結晶化を回避して、結晶化エネルギ
ーを内部に保存した非結晶(ガラス状)のものと
することによつて得ることができる。高炉滓を徐
冷して得た結晶質のものは、メリライト(ゲーレ
ナイトCa2Al2SiO7、・オケルマナノト
Ca2MgSi2O7系固溶体)とオルトケイ酸カルシウ
ムを主要構成鉱物とする緻密の結晶質であり、潜
在水硬性がないので不適当である。尚、1〜5mm
粗粒状の高炉水滓を添加剤Aの原料に用いること
は、その反応に寄与する表面積が小さ過ぎるため
に、その反応性が著しく低下するので好ましくな
い。本発明の必須要件の1つである粒径100〜
1μmの微細高炉水滓を用いる時には、一般に用い
られている1〜5mm粗粒状の高炉水滓を用いる場
合に比して得られる処理土の強度増加は3〜5倍
にも達する。添加剤A中に含ませる2水石コウと
微細高炉水滓は、添加剤Bの添加・混合以前であ
れば各々独立して夫々を含水軟弱土に添加・混合
することも可能であるが、この場合には、操作回
数が増す上に均一混合にも負荷がかかるので実用
的でない。これらの原料は、その反応性を高める
ためにあらかじめ均一に混合することが重要であ
る。添加剤Aは、2水石コウと高炉水滓を所定の
割合に調製したものを混合・粉砕してつくるか、
あるいは、高炉水滓単独を粉砕したものに所定の
粉末または未粉砕の2水石コウを均一に混合して
つくる。排煙脱硫装置からの副生2水石コウは、
分離工程で遠心分離機などを経て約10重量%の自
由水を含んだ状態で回収されるが、乾燥高炉水滓
と所定の割合に混合することにより、これは乾燥
することがなく、直後に混合粉砕して添加剤Aと
することもできる。 本発明に用いる添加剤Aにおいては、2水石コ
ウ(X)5〜45重量%と微細高炉水滓(Y)95〜
55重量%からなることが必要である。これは、添
加剤Bとの添加比を含めて総合的に実験して見出
されたものである。添加剤A中の2水石コウ含有
量が5重量%以下の場合、腐植などによるポルト
ランドセメントの水和反応への弊害を阻止する作
用が劣しいのみならず、添加剤A,B及び土壌と
の間でエトリンガイト(3CaO・Al2O3
3CaSO4・28〜33H2O)の生成反応に必要な石コ
ウ量が不足し、含水軟弱土の強度増加に及ぼす効
果が小さくなるので好ましくない。一方、添加剤
A中の2水石コウ含有量が45重量%以上の場合、
即ち、微細高炉水滓含有量が55%以下の時には、
上記のエトリンガイト生成反応に必要な石コウ以
上にそれが供給されることと、微細高炉水滓が反
応剤として不足するために、含水軟弱土の強度増
加の効果が小さくなるので好ましくない。 本発明の方法においては、上記して添加剤Aを
含水軟弱土の添加・混合した後、添加剤Bとして
のポルトランドセメントを添加・混合する。本発
明で用いるポルトランドセメントは、日本工業規
格JIS R5210に準ずるものであるが、一般的には
その内の普通ポルトランドセメントに準ずるもの
が用いられる。しかし、含水軟弱土処理の条件に
よつては、中康熱ポルトランドセメント、早強ポ
ルトランドセメント及び超早強セメントなどの規
格に準ずるポルトランドセメントの単独またはこ
れらを混合したものが使用される。 本発明に用いる添加剤AとBの含水軟弱土への
添加重量比A/Bは;75/25〜55/45の範囲に保
持することが、含水軟弱土の強度増加への効果の
点で重要である。これらの条件以下では、総合的
な最適成分のバランス比が得られなく、含水軟弱
土の強度増加効果が小さく、しかも、処理土は好
ましいものではない。 即ち、添加重量比A/Bが75/25より大きい
と、ポルトランドセメントの割合が小さ過ぎ、そ
の水和反応(水硬性反応)により副生する水酸化
カルシウム(消石灰)が少な過ぎ、これを引金と
して反応が誘発される微細高炉水滓などの含水軟
弱土に及ぼす強度増加の諸反応が十分に生起しな
いので、その目的を達成することができない。一
方、添加重量比A/Bが55/45より小さいと(添
加剤Bの添加割合が大き過ぎると)、2水石コウ
と微細高炉水滓が不足して、含水軟弱土の改良の
目的を十分に達成することができない。2水石コ
ウが不足すると、腐植などによるポルトランドセ
メントの水和反応への弊害を阻止することができ
ないのみならず、強度増加に寄与するエトリンガ
イト生成反応の原料として必要な石コウが不足す
るという問題が生じる。また、微細高炉水滓が不
足すると、エトリンガイト生成反応に必要な原料
が不足するなどにより、含水軟弱土の強度増加に
及ぼす効果が小さくなるという弊害の他に、次の
(a)〜(d)の如き問題が生じる。 (a)強度増加処理に際し、発熱が大きくなつて、
処理土中に内部ヒズミが発生するなどの問題が生
じる。(b)処理土には、ポルトランドセメントの水
和反応により副生する水酸化カルシウムが多量に
含まれるようになることから、処理土がアルカリ
性の強いものになる。(c)処理土が下水や海水によ
つて侵食されやすくなる。(d)強化剤のコストが高
くなる。 本発明に於ける添加剤AとBの最も好ましい添
加量比A/Bは70/30〜60/40で、その時の添加
剤Aの好ましい配合割合は、2水石コウ(X)が
15〜35重量%、微細高炉水滓(Y)が85〜65重量
%である。 前述した通り、本発明の方法においては、含水
軟弱土に対し、まず、添加剤Aを添加・混合す
る。この添加・混合の作業性は極めてよい。ま
た、この添加剤Aが加えられた含水軟弱土は、後
続の添加剤Bの添加・混合が均一、かつ、容易に
行い得る様に作業性は改善され、しかも、添加剤
Bの添加による反応が円滑に起り得る土壌基盤に
効果的に改質される。添加剤Aに含まれる2水石
コウは、水100gに対しCaSO4換算で約0.2gという
適当な溶解度であるために、これが含水軟弱土に
添加・混合されると、ゲルストレングスなどの悪
影響を及ぼすことがなく、(a)ポートランドセメン
トの水和反応に弊害を及ぼす対象土の腐植等の悪
影響を抑制し、(b)土壌粒子との陽イオン交換反応
は好ましい平衡状態に達する。従つて、添加剤B
が加えられた場合には、含水軟弱土の強度増加に
必要な諸反応が効果的に生起する。 次に、この反応性が高められた含水軟弱土に添
加剤Bを添加・混合する。この添加剤Bの添加に
より、その素材であるポルトランドセメントの水
和反応が始まると、副生する水酸化カルシウムの
ために、一時的に対象土のPH値は上昇し、添加剤
Bと添加剤Aを構成する2水石コウ(X)及び微
細高炉水滓との反応、及びこれら添加剤AとBの
各素材と微細土壌成分との諸反応が誘発され、含
水軟弱土の強度は増加される。この場合、上記の
如く、添加剤Aが添加・混合された含水軟弱土
は、その強度増加の諸反応が誘発され易い土壌基
盤に改質され、さらに、作業性も向上しているた
めに、後続の添加剤Bの添加・混合は均一、か
つ、容易に行なわれて、その目的が効率よく達成
される。 本発明に於ける含水軟弱土の強度増加反応とし
ては、(a)土壌微細土粒子や腐植のイオン交換反応
(b)エトリンガイトの生成反応(c)トベルモライト鉱
物類似相(3CaO・2SiO2・3H2O)の生成するポ
ゾラン反応(d)諸反応により非結晶ゲル物質の生成
反応(e)その他、が挙げられる。 以上の如く、本発明においては含水軟弱土の強
度増加処理を行うに際し、添加剤Aを添加・混合
した後に添加剤Bを添加・混合する。含水軟弱土
の強度増加に於て、添加剤Bを添加・混合した後
に添加剤Aを添加・混合すると、その操作の作業
性が悪くなるために、特殊の施工機を用いても前
者の様に効率よく目的を達成することは困難とな
る。即ち、含水軟弱土にまず添加剤Bを加える
と、その含水軟弱土の粘性、ゲルストレングス及
びPH値に著しい悪影響を与える。これに起因し、
必然的に操作処理の作業性が悪くなり、含水軟弱
土の均一混合操作がむずかしくなる。これに伴
い、後続の添加剤Aの添加・混合による均一分散
及びその諸反応にも悪影響を与えて含水軟弱土の
強度増加の発現が悪くなる。添加剤Bを先に加え
ることによる含水軟弱土の粘度、ゲルストレング
ス及びPH値に及ぼす悪影響の原因は、ポルトラン
ドセメントの水和反応により生じるCa2+とOH-
である。この悪影響の原因となるCa2+とOH-も、
本発明の強度増加剤を用い、添加剤AとBの含水
軟弱土への添加順序を特定することによつて、含
水軟弱土の強度増加の操作性は改善され、しか
も、その化学的諸特性を効果的に利用することが
できる。 本発明の大きな特徴は、前記したように、(a)強
度増加剤を、反応性の高い微細高炉水滓、2水石
コウ及びポルトランドセメントの3素材とし(b)そ
の強度増加剤の3素材を、特定する添加剤Aと添
加剤Bに区分し(c)その添加剤AとBの含水軟弱土
への添加順序を特定することによつて、含水軟弱
土の強度増加処理を効率よく達成させることであ
る。即ち、添加剤Aを微細高炉水滓と2水石コウ
の素材で構成させ、これを、先ず、含水軟弱土に
添加・混合する第1処理を行い、次にポルトラン
ドセメントからなる添加剤Bを第2処理として含
水軟弱土に添加・混合することにより、その目的
を達成し得るものである。この強度増加の作用が
効果的に達成し得るのは、次の作用による効果が
大きい。この添加剤Aを構成している高炉水滓
が、(イ)対象土の作業性を向上させること(ロ)アルカ
リ刺激剤と接すると、効果的にイニシエートされ
て水硬性反応が円滑に遂行されるように、その粒
度を100〜1μmに微細粉砕してあること(ハ)2水石
コウと共に含水軟弱土の第1処理工程で添加・混
合されているために、第2処理工程で添加・混合
される添加剤Bの素材であるポルトランドセメン
トが円滑に水和反応を起こし、この反応により副
生する水酸化カルシウムにより、エトリンガイト
生成反応等の強度増加応が効果的に遂行されるこ
と、などである。 本発明による含水軟弱土の強度増加に於いて
は、添加剤AとB及び微細土壌の各成分との間で
のすぐれた反応性により、含水軟弱土の強度増加
反応に関与するエトリンガイト形成反応やポゾラ
ン反応などが効率よく起こり、含水軟弱土は、迅
速、かつ、効果的に強度増加が達成される。尚、
本発明に於ける含水軟弱土の強度増加反応に寄与
するエトリンガイト形成反応は、ポルトランドセ
メントの水和反応とは異なり、腐植などによる反
応防害を殆んど受けないのがその特徴である。 本発明を実施する場合、添加剤A及びBは、い
ずれも粉末状又はスラリー状で添加することがで
きる。本発明の方法は、前記のように、従来の方
法とは異なり、添加剤A,B及び微細土壌の各成
分との間での反応が極めて効率よく起り、処理土
の強度増加が最も大きくなるように配慮されてい
ることから、所要の強度増加を得るのにそれら添
加剤AとBの使用量は少なくて済み、しかも、所
要強度に達する時間は短かくて済む。処理対象土
に関しては、一般的に、アロフエン、加水ハロサ
イト、モンモリロナイト等の粘土鉱物を多く含む
ものは反応性が高く、一方、カオリナイト、イラ
イト、クロライトなどを多く含むものは反応性が
前者より低い。又、粘土などの細粒分の含有量
(土性)、腐植などの有機分の含有量及びPH値によ
り反応性は異なり、さらに、初期含水比によつて
も含水軟弱土の強度増加への効果は影響を受け
る。しかし、通常の所要強度の目的達成のために
用いる本発明の強度増加剤の使用量は、含水軟弱
土1m3当り、添加剤A及びBの総量で50〜150Kg
程度である。含水軟弱土が、反応性の高い粘土鉱
物を多く含んだり、有機質の含有量が小さいなど
強度増加の反応に適している場合には、強度増加
剤の使用量は含水軟弱土1m3当り通常50〜100Kg
程度である。 本発明の方法は、含水軟弱土の含水比50〜200
%の軟弱土は勿論、500〜1000%という極めて高
い含水比の軟弱土に対しても適用することができ
る。処理対象土の初期含水比は処理土の改良効果
に影響を及ぼすが、含水比が高い軟弱土に対して
本発明を適用した場合、一定量以上の水はブリー
ジングにより処理土から分離し、その表面に遊離
する。 本発明によれば、前記したように、含水軟弱土
の効率のよい強度増加を達成することが可能であ
るが、この場合、B剤として用いたセメントの添
加量は比較的少量であるから、その水和反応によ
り生じる発熱は著しく抑制され、処理土にヒズミ
が発生するようなこともなく、その上、処理土中
の残留アルカリ量が少ないことから処理土のアル
カリ上昇も見られず、また、下水や海水によつて
処理土が侵食されるようなこともない。また、本
発明の場合、総添加剤使用量が少なく、しかも、
強度増加剤を構成するセメントの割合が小さく、
また、康価な急冷高炉滓の割合が大きいことか
ら、経済的にも著しく有利となる。さらにまた、
本発明ではセメント以外の添加剤は時として産業
廃棄物として取扱われるもので、その有効利用に
より経済的な面以外にエコロジーの面からも非常
に優れている。 本発明の方法は、含水軟弱土に対するその良好
な強度増加作用により、埋立工事における軟弱地
盤の強度増加法としてはもとより、港湾、河川、
湖沼に堆積する軟弱土の改良法などとして有利に
適用される。 次に本発明を実施例により詳細に説明する。 なお、後記実施例において、添加剤Aとして
は、排煙脱硫工程で副生した2水石コウ粉末
(X)(平均粒径53μm、含水率9%組成:
CaO31.2%、SO344.1%)と市販の微細高炉水滓
(Y)(ブレーン法測定による比表面積3600〜4000
cm2/g即ち平均粒径約4μm、組成:SiO232〜35
%、Al2O315〜16%、CaO41〜44%、MgO4〜6
%、Fe2O30.5〜1.2%、S0.8〜1.0%、偏光顕微鏡
下の観察ではほとんど結晶物質を含まずガラス質
であつた)と均一に混合したものを用いた。ま
た、添加剤Bとしては、ポルトランドセメントに
おける普通セメント(ブレーン法測定による比表
面積3300cm2/g)を用いた。また、原料含水軟弱
土としては、含水比260%、粒度組成が0〜
2μm14%、2〜5μm42%、5〜10μm19%、10〜
20μm25%、及び含水比260%における密度
1.21g/cm3である大阪南港浚渫底泥を用いた。 実施例 1 原料軟弱土1m3に対して添加剤A(X/Y=
30/70)43.7Kgを添加して混練機で均一に混合
し、次いで添加剤B23.5Kgを添加し、混練機で充
分混合した。次に、この混合試料を内径50mm、高
さ100mmの円筒型モールドに注入し、恒温恒湿養
生器内で20±1℃に保持して所定期間養生した後
脱型し、その1軸圧縮強さを測定した。また、比
較のために、粗粒状の高炉水滓(Y′)を用いた
以外は同様な条件で試験を行つた。それらの結果
を第1図に示す。なお、使用した高炉水滓Y及び
Y′の粒度分布は第1表の通りである。 なお、第1図の横軸は処理後の日数(材令)、
縦軸は処理土の1軸圧縮強さ(kgf/cm2)を示
し、図中の曲線1は本願発明の実施例結果、曲線
2は比較例の結果を示す。
【表】 実施例 2 原料軟弱土1m3に対し、添加剤A40.3Kgを用
い、X/Y重量比を4/96〜50/50に変化させ、
添加剤B26.9Kgを用いる以外は実施例1と同様に
して試験を行なつた。材令14日目の結果を第2図
に示す。第2図の横軸は添加剤A中の石コウ含有
重量百分率を示し、縦軸は処理土の1軸圧縮強さ
(kgf/cm2)を示す。 実施例 3 原料軟弱土1m3に対し、添加剤AとBの添加総
量を67.2Kgとし、添加剤AとBの重量割合を種々
変化させ、実施例1の操作条件で試験を行つた。
材令14日と28日目の結果を第3図に示す。第3図
の横軸は添加剤AとBの添加総量に対する添加剤
Bの重量百分率で、縦軸は処理土の1軸圧縮強さ
(kgf/cm2)を示す。図中の曲線1及び2は処理
後の日数(材令)14日と28日目の処理土について
の結果を示している。 実施例 4 実施例1と同じ供試含水軟弱土に対し添加剤A
及びBの添加順位を逆にした時の試験結果の比較
を第2表に示す。
【表】 実施例 5 軟弱地盤を改良するために鋼管杭を打設するに
当つて、泥水を送りながらアースドリルで直径60
cm、長さ7mの試錐孔を掘削した。掘削中に排出
された泥水を埋立材料として再利用するために、
予め用意した2つの貯留池内に貯め、添加剤A及
びBを添加して貯留池内で固化処理を行つた。な
お、2つの貯留池(第1貯留池、第2貯留池)に
それぞれ50m3づつ貯留した排泥水は、砂分
(77μm以上)33%、シルト分(5〜77μm)39%、
粘土分(5μm以下)28%の粒度分布をもち含水比
163%における密度は1.29g/cm3であつた。また、
本排泥水に添加した添加剤の総添加量は75Kg/m3
であり、A剤は49Kg/m3、B剤は26Kg/m3であ
る。なお、A剤は2水石コウと微細高炉水さいの
割合が40/60で混合したものである。それぞれの
添加剤の混合撹拌作業は、バケツト容量0.8m3
バツクホーを用いた。添加順序は、第1貯留池で
はA剤添加混合後、B剤を添加混合し、第2貯留
池ではB剤添加混合後、A剤を添加混合した。 第1貯留池の処理では、A剤添加混合作業にお
いて、粘性の上昇もみられず、円滑な混合作業が
行われ、引続きB剤添加混合作業は、多少の粘性
が上昇したが、支障なく作業を行うことができ
た。 一方、第2貯留池にあつては、B剤添加混合の
作業を開始した時点より、混合撹拌時間の経過と
ともに、粘性が増加し、撹拌混合作業に低抗が生
じた。引続き、A剤の添加混合作業では、さら
に、粘性が増加し、より大きな抵抗を受けて作業
性が低下した。第1及び第2貯留池内の排泥処理
に関し、各添加剤の混合所要時間並びに処理後28
日目における一軸圧縮強さを次表に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1〜3図は含水軟弱土の処理結果を示すグラ
フであり、第1図は添加剤A中の高炉水滓の種
類、第2図は添加剤A中の石コウ含量、及び第3
図は添加剤AとBの割合がそれぞれ処理土の強度
増加に及ぼす影響を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 含水軟弱土に、下記に示す添加剤Aを添加・
    混合した後、下記の添加剤Bを添加・混合するこ
    とからなり、添加剤AとBの重量割合A/Bが
    75/25〜55/45の範囲であることを特徴とする含
    水軟弱土の強度増加方法。 添加剤A:2水石コウ5〜45重量%と粒径100
    〜1μmの微細高炉水滓95〜55重量%の
    混合物 添加剤B:ポルトランドセメント 2 添加剤Aが2水石コウ15〜35重量%と粒径
    100〜1μmの微細高炉水滓85〜65重量%との混合
    物からなり、添加剤Aと添加剤Bとの重量割合
    A/Bが70/30〜60/40の範囲である特許請求の
    範囲第1項の方法。 3 添加剤AとBの総添加量が含水軟弱土1m3
    対し50〜100Kgである特許請求の範囲第1項又は
    第2項の方法。
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