JPS6364008B2 - - Google Patents
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- JPS6364008B2 JPS6364008B2 JP56008831A JP883181A JPS6364008B2 JP S6364008 B2 JPS6364008 B2 JP S6364008B2 JP 56008831 A JP56008831 A JP 56008831A JP 883181 A JP883181 A JP 883181A JP S6364008 B2 JPS6364008 B2 JP S6364008B2
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- vinylidene fluoride
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Landscapes
- Organic Insulating Materials (AREA)
Description
本発明は未延伸に於ても圧電・焦電性が大きく
且つ使用時の熱に対して圧電性・焦電性が安定な
高分子物質に関する。 従来未延伸高分子フイルムで圧電・焦電性が大
きいものとしては、特公昭50−29159号公報、特
開昭53−26995号公報等に開示されている技術が
知られている。このうち特開昭53−26995号公報
に記載されている三弗化エチレン−弗化ビニリデ
ン共重合体の圧電定数dは、三弗化エチレンと弗
化ビニリデンが等モルで存在するとき、50℃附近
で最大値を示す。しかしこのコポリマーの圧電定
数dは60℃以上の温度で急激に減衰することが、
例えばReports on Progress in Polymer
Physics in Japan Vol.XII1979 p345〜p348に
示されているように、公知である。 ところで使用時あるいは保管時に60℃程度の熱
が加わることは十分に予想されるところであり、
現実に圧電体又は焦電体が実用化されるためには
この程度の熱に対し、圧電定数、焦電係数が安定
に維持できることが望まれる。従つて本発明の目
的は未延伸に於ても圧電・焦電性が大きく、且つ
60℃程度の温度に対しても圧電性・焦電性が安定
に維持できる高分子物質を提供することにある。 即ち本発明は、前記二元共重合体の構成単量体
に四弗化エチレンをも加えることにより上記目的
を達成することが可能であることを見出し、この
知見に基いてなされたものであつて、弗化ビニリ
デン40〜90モル%、三弗化エチレン10〜50モル%
及び四弗化エチレン3〜25モル%からなる共重合
体を配向分極処理してなる圧電・焦電体に係るも
のである。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明の高分子圧電・焦電体用材料を構成する
共重合体の必須構成単量体は、弗化ビニリデン、
三弗化エチレン及び四弗化エチレンの三つの単量
体であり、この共重合体中弗化ビニリデンは40〜
90モル%、好ましくは50〜80モル%であり、三弗
化エチレンは10〜50モル%、好ましくは15〜40モ
ル%であり、四弗化エチレンは3〜25モル%、好
ましくは5〜20モル%である。 この共重合体は上記三元共重合体が望ましい
が、この他に少量の弗化ビニル、六弗化プロピレ
ン、三弗化塩化エチレン等の弗素含有単量体の1
種または2種以上を構成単位として加えてもよ
い。上記いずれにおいても三弗化エチレン、弗化
ビニリデン及び四弗化エチレンが上記範囲外にな
ると圧電定数、焦電率そのものが小さくなつた
り、夫々の定数の熱安定性が悪化する為に、必須
構成単量体は上記組成範囲内であることを要す
る。 本発明の圧電・焦電体用材料を構成する共重合
体は一般には、ポリ弗化ビニリデン重合体に適用
される通常の重合方法、即ち懸濁重合、溶液重
合、乳化重合等により容易に合成される。本発明
の上記範囲の組成では、共重合体はほぼランダム
であり、重合収率も高く、製造性も容易である。 本発明の共重合体は、極性のある有機溶媒、例
えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、メチルエチルケトン、アセトン等に室温で若
しくは加温して容易に溶解させて溶液とすること
が出来る。これ等の有機溶媒を用いることによ
り、容易にフイルム状にキヤスト成形することが
出来る他、熱成形によつてもフイルム状若しくは
シート状とすることが可能である。熱成形によつ
てフイルム状にするためには一般に公知の方法が
用いられる。例えば、熱プレス、エクストルーダ
ー、カレンダー等を用いてフイルム状に成形され
る。特に薄膜とする必要がある場合には、更にロ
ール圧延、更には延伸等により一軸乃至多軸に延
伸することも可能である。 このような構成に成る本発明に係る圧電・焦電
体は、弗化ビニリデン及び三弗化ビニリデンに更
に四弗化エチレンを加え、これらの三元共重合体
から成るものである。そして三者の割合が前記範
囲内に夫々限定されている。従つて未延伸におい
ても圧電性及び焦電性が大きく、且つ60℃程度の
温度に対しても圧電性及び焦電性が安定に維持で
き、熱的安定性に優れたものとなる。 以下、本発明を実施例に付き更に詳細に説明す
る。 実施例 1 撹拌器付ステンレスオートクレーブ内に、乳化
剤として、70%Na化したパーフロロオクタン酸
を用いた0.29%水溶液を入れ、5℃に冷却後に重
合開始剤として、過酸化水素、その他の重合助剤
を添加し、N2置換後よく撹拌した。この後、オ
ートクレーブをメタノール−ドライアイス系で外
部より冷却し、オートクレーブ内に弗化ビニリデ
ン、三弗化エチレン、四弗化エチレンをそれぞれ
モル比で60%、20%、20%になる様にボンベより
圧入した。次いで、オートクレーブ内温度を上昇
させ、重合を開始させた後、オートクレーブ外温
を25℃に保つて重合を継続させた。重合初期圧は
36Kg/cm2で経時的に圧力低下が認められ、3時間
後に18Kg/cm2、最終的に2.1Kg/cm2の段階で残圧
をパージし、重合を終了させたところ、青色の良
好なエマルジヨンが得られた。これを塩で塩析
後、よく水洗し、乾燥して白色の三元共重合体パ
ウダーを得た。収率は91%であつた。このパウダ
ーを200℃で熱プレスし、150μ程度のフイルムに
成形した。 この未延伸フイルムの両面に、アルミニウム蒸
着によつて電極を形成し、80℃で電界強度
300KV/cmの直流電圧を1時間印加し、電圧印
加のまま室温迄冷却し、分極処理を施した。この
フイルムの圧電定数d31を東洋精機製レオログラ
フを用い10Hzで測定した結果を図面のグラフにお
いて実線により示す。なおここで用いている試料
は未延伸の高分子をエレクトレツト化しているの
で、d31=d32である。なお圧電定数d31、d32は次
のように定義する。即ち圧電性を示す高分子の場
合は一般に一軸延伸方向にX軸、それに直角にY
軸、フイルム面に垂直にZ軸をとり、X、Y、Z
軸を決定し、X軸方向に引張つたときのZ軸方向
の分極を示す圧電定数をd31、Y軸方向に引張つ
たときのZ軸方向の圧電定数をd32とする。グラ
フから明らかな如く、d31は25℃に於てほぼ4.5×
10-7cgsesuであつた。またd31の最大値を与える
温度は81℃であり、この時のd31は10.2×
10-7cgsesuであつた。更にこのフイルムを同一条
件で分極処理したフイルムの25℃での焦電係数は
1.8×10-9C/cm2・degであつた。 次にこの圧電性フイルムの熱安定性を調べる為
に60℃で1時間熱処理した後、再度25℃でd31を
測定したところ4.2×10-7cgsesuで、本圧電性フ
イルムの耐熱性は非常に優れたものであることが
わかつた。 比較例 1 実施例1に準じた方法で得た弗化ビニリデン55
モル%、三弗化エチレン45モル%からなる二元共
重合体未延伸フイルムを、実施例1と全く同一条
件で分極処理を施したもののd31定数の温度依存
性を、図面のグラフにおいて点線により示す。25
℃でのd31定数は1.8×10-7cgsesuであり、最大値
を与える温度は56℃で、この時のd31は3.95×
10-7cgsesuであつた。又このフイルムを同一条件
で分極処理したフイルムの25℃での焦電係数は
0.9×10-9C/cm2・degであつた。 この圧電性フイルムの熱安定性を調べる為に60
℃で1時間熱処理した後、再度25℃でd31を測定
したところ0.5×10-7cgsesuで、大巾に低下した。 実施例 2〜4 表に示す組成比について実施例1と同様に重
合した後、分極処理したフイルムの圧電定数d31、
圧電e定数e31、焦電係数P及び60℃で7時間熱
処理した後の夫々の定数を表に示す。
且つ使用時の熱に対して圧電性・焦電性が安定な
高分子物質に関する。 従来未延伸高分子フイルムで圧電・焦電性が大
きいものとしては、特公昭50−29159号公報、特
開昭53−26995号公報等に開示されている技術が
知られている。このうち特開昭53−26995号公報
に記載されている三弗化エチレン−弗化ビニリデ
ン共重合体の圧電定数dは、三弗化エチレンと弗
化ビニリデンが等モルで存在するとき、50℃附近
で最大値を示す。しかしこのコポリマーの圧電定
数dは60℃以上の温度で急激に減衰することが、
例えばReports on Progress in Polymer
Physics in Japan Vol.XII1979 p345〜p348に
示されているように、公知である。 ところで使用時あるいは保管時に60℃程度の熱
が加わることは十分に予想されるところであり、
現実に圧電体又は焦電体が実用化されるためには
この程度の熱に対し、圧電定数、焦電係数が安定
に維持できることが望まれる。従つて本発明の目
的は未延伸に於ても圧電・焦電性が大きく、且つ
60℃程度の温度に対しても圧電性・焦電性が安定
に維持できる高分子物質を提供することにある。 即ち本発明は、前記二元共重合体の構成単量体
に四弗化エチレンをも加えることにより上記目的
を達成することが可能であることを見出し、この
知見に基いてなされたものであつて、弗化ビニリ
デン40〜90モル%、三弗化エチレン10〜50モル%
及び四弗化エチレン3〜25モル%からなる共重合
体を配向分極処理してなる圧電・焦電体に係るも
のである。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明の高分子圧電・焦電体用材料を構成する
共重合体の必須構成単量体は、弗化ビニリデン、
三弗化エチレン及び四弗化エチレンの三つの単量
体であり、この共重合体中弗化ビニリデンは40〜
90モル%、好ましくは50〜80モル%であり、三弗
化エチレンは10〜50モル%、好ましくは15〜40モ
ル%であり、四弗化エチレンは3〜25モル%、好
ましくは5〜20モル%である。 この共重合体は上記三元共重合体が望ましい
が、この他に少量の弗化ビニル、六弗化プロピレ
ン、三弗化塩化エチレン等の弗素含有単量体の1
種または2種以上を構成単位として加えてもよ
い。上記いずれにおいても三弗化エチレン、弗化
ビニリデン及び四弗化エチレンが上記範囲外にな
ると圧電定数、焦電率そのものが小さくなつた
り、夫々の定数の熱安定性が悪化する為に、必須
構成単量体は上記組成範囲内であることを要す
る。 本発明の圧電・焦電体用材料を構成する共重合
体は一般には、ポリ弗化ビニリデン重合体に適用
される通常の重合方法、即ち懸濁重合、溶液重
合、乳化重合等により容易に合成される。本発明
の上記範囲の組成では、共重合体はほぼランダム
であり、重合収率も高く、製造性も容易である。 本発明の共重合体は、極性のある有機溶媒、例
えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、メチルエチルケトン、アセトン等に室温で若
しくは加温して容易に溶解させて溶液とすること
が出来る。これ等の有機溶媒を用いることによ
り、容易にフイルム状にキヤスト成形することが
出来る他、熱成形によつてもフイルム状若しくは
シート状とすることが可能である。熱成形によつ
てフイルム状にするためには一般に公知の方法が
用いられる。例えば、熱プレス、エクストルーダ
ー、カレンダー等を用いてフイルム状に成形され
る。特に薄膜とする必要がある場合には、更にロ
ール圧延、更には延伸等により一軸乃至多軸に延
伸することも可能である。 このような構成に成る本発明に係る圧電・焦電
体は、弗化ビニリデン及び三弗化ビニリデンに更
に四弗化エチレンを加え、これらの三元共重合体
から成るものである。そして三者の割合が前記範
囲内に夫々限定されている。従つて未延伸におい
ても圧電性及び焦電性が大きく、且つ60℃程度の
温度に対しても圧電性及び焦電性が安定に維持で
き、熱的安定性に優れたものとなる。 以下、本発明を実施例に付き更に詳細に説明す
る。 実施例 1 撹拌器付ステンレスオートクレーブ内に、乳化
剤として、70%Na化したパーフロロオクタン酸
を用いた0.29%水溶液を入れ、5℃に冷却後に重
合開始剤として、過酸化水素、その他の重合助剤
を添加し、N2置換後よく撹拌した。この後、オ
ートクレーブをメタノール−ドライアイス系で外
部より冷却し、オートクレーブ内に弗化ビニリデ
ン、三弗化エチレン、四弗化エチレンをそれぞれ
モル比で60%、20%、20%になる様にボンベより
圧入した。次いで、オートクレーブ内温度を上昇
させ、重合を開始させた後、オートクレーブ外温
を25℃に保つて重合を継続させた。重合初期圧は
36Kg/cm2で経時的に圧力低下が認められ、3時間
後に18Kg/cm2、最終的に2.1Kg/cm2の段階で残圧
をパージし、重合を終了させたところ、青色の良
好なエマルジヨンが得られた。これを塩で塩析
後、よく水洗し、乾燥して白色の三元共重合体パ
ウダーを得た。収率は91%であつた。このパウダ
ーを200℃で熱プレスし、150μ程度のフイルムに
成形した。 この未延伸フイルムの両面に、アルミニウム蒸
着によつて電極を形成し、80℃で電界強度
300KV/cmの直流電圧を1時間印加し、電圧印
加のまま室温迄冷却し、分極処理を施した。この
フイルムの圧電定数d31を東洋精機製レオログラ
フを用い10Hzで測定した結果を図面のグラフにお
いて実線により示す。なおここで用いている試料
は未延伸の高分子をエレクトレツト化しているの
で、d31=d32である。なお圧電定数d31、d32は次
のように定義する。即ち圧電性を示す高分子の場
合は一般に一軸延伸方向にX軸、それに直角にY
軸、フイルム面に垂直にZ軸をとり、X、Y、Z
軸を決定し、X軸方向に引張つたときのZ軸方向
の分極を示す圧電定数をd31、Y軸方向に引張つ
たときのZ軸方向の圧電定数をd32とする。グラ
フから明らかな如く、d31は25℃に於てほぼ4.5×
10-7cgsesuであつた。またd31の最大値を与える
温度は81℃であり、この時のd31は10.2×
10-7cgsesuであつた。更にこのフイルムを同一条
件で分極処理したフイルムの25℃での焦電係数は
1.8×10-9C/cm2・degであつた。 次にこの圧電性フイルムの熱安定性を調べる為
に60℃で1時間熱処理した後、再度25℃でd31を
測定したところ4.2×10-7cgsesuで、本圧電性フ
イルムの耐熱性は非常に優れたものであることが
わかつた。 比較例 1 実施例1に準じた方法で得た弗化ビニリデン55
モル%、三弗化エチレン45モル%からなる二元共
重合体未延伸フイルムを、実施例1と全く同一条
件で分極処理を施したもののd31定数の温度依存
性を、図面のグラフにおいて点線により示す。25
℃でのd31定数は1.8×10-7cgsesuであり、最大値
を与える温度は56℃で、この時のd31は3.95×
10-7cgsesuであつた。又このフイルムを同一条件
で分極処理したフイルムの25℃での焦電係数は
0.9×10-9C/cm2・degであつた。 この圧電性フイルムの熱安定性を調べる為に60
℃で1時間熱処理した後、再度25℃でd31を測定
したところ0.5×10-7cgsesuで、大巾に低下した。 実施例 2〜4 表に示す組成比について実施例1と同様に重
合した後、分極処理したフイルムの圧電定数d31、
圧電e定数e31、焦電係数P及び60℃で7時間熱
処理した後の夫々の定数を表に示す。
【表】
四弗化エチレンを示す。
図面は圧電定数d31の温度依存性を示すグラフ
であつて、実線は実施例1についての特性を示
し、点線は比較例についての特性を示す。
であつて、実線は実施例1についての特性を示
し、点線は比較例についての特性を示す。
Claims (1)
- 1 弗化ビニリデン40〜90モル%、三弗化エチレ
ン10〜50モル%及び四弗化エチレン3〜25モル%
からなる共重合体を配向分極処理してなる圧電・
焦電体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56008831A JPS57123603A (en) | 1981-01-23 | 1981-01-23 | Piezoelectric pyroelectric unit made of vinylidene fluoride copolymer |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56008831A JPS57123603A (en) | 1981-01-23 | 1981-01-23 | Piezoelectric pyroelectric unit made of vinylidene fluoride copolymer |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57123603A JPS57123603A (en) | 1982-08-02 |
JPS6364008B2 true JPS6364008B2 (ja) | 1988-12-09 |
Family
ID=11703724
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56008831A Granted JPS57123603A (en) | 1981-01-23 | 1981-01-23 | Piezoelectric pyroelectric unit made of vinylidene fluoride copolymer |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPS57123603A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1981
- 1981-01-23 JP JP56008831A patent/JPS57123603A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS57123603A (en) | 1982-08-02 |
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