JPS636303B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガス抜き穴を有する中子を用いて鋳造
する際にガス抜き穴に溶湯が流入することを防止
する装置に関するものである。

従来、エンジンシリンダーブロツクのウオータ
ージヤケツト部分は例えば第１図に示す如く、上
部鋳型砂１と下部鋳型砂２との間に中子３を設け
て中空の製品空所Ａを形成し、その中空の製品空
所に溶湯を注入して鋳造している。４がジヤケツ
ト上面壁、５がジヤケツト下面壁である。

一方、中子３は溶湯を注入した時にガスを発生
してジヤケツト上面壁４にガス欠陥が生じるの
で、中子３に中子ガス抜き穴６を穿孔すると共
に、上部鋳型砂１には外部に開口した外型ガス抜
き穴７を穿孔して中子ガス抜き穴６と外型ガス抜
き穴７とを連通させてガスを外部に排出してい
る。

ここで問題となるのは、製品空所Ａとガス抜き
穴６，７とのシールである。すなわち、中子３と
上部鋳型砂１とを接触面でシールしているが、そ
の接触面Ｂは形状的に鋳造方案上の制約を受けシ
ール材でのシールが十分出来ないのでシール機能
が十分でなく製品空所Ａに注入した溶湯が接触面
Ｂを通つてガス抜き穴６，７に流入しガス抜き穴
６，７を閉塞してしまう。

このために、中子３から発生したガスが外部に
排出せずにジヤケツト上壁面４にガス欠陥が生
じ、鋳放し不良及び水洩れ等の不具合を発生す
る。

本発明は上記の事情に鑑みなされたものであつ
て、その目的は製品空所とガス抜き穴とを確実に
シールできるようにした中子を用いた鋳造作業に
おけるガス抜き穴への溶湯流入防止装置を提供す
ることである。

以下第３図を参照して本発明の実施例を説明す
る。

なお、従来と同一部材は符号を同一として詳細
な説明を省略する。

中子３の中子ガス抜き穴６の縦穴６′と、当該
縦穴６′と連通した上部鋳型砂１の外型ガス抜き
穴７とに跨りボール紙製の筒体８を嵌合する。

このようにすれば、製品空所Ａとガス抜き穴
６，７とをシールする接触面Ｂのシール機能が十
分でなくとも、筒体８によつて確実にシールされ
る。

したがつて、製品空所に注入した溶湯がガス抜
き穴６，７に流入して閉塞することが防止され、
ガス欠陥が生じないからエンジンシリンダーブロ
ツクのウオータージヤケツト部分の品質を向上で
きる。

また、筒体８はボール紙製であるから後処理が
簡単となる。

なお、筒体８は鉄その他の材質により作成して
も良い。

本発明は前述のように構成したので、製品空所
Ａとガス抜き穴６，７とを筒体８で確実にシール
でき、製品空所Ａに注入した溶湯がガス抜き穴
６，７に流入することを確実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の断面図、第２図はその−線
断面図、第３図は本発明の実施例を示す断面図で
ある。 １，２は鋳型砂、３は中子、６は中子ガス抜き
穴、７は外型ガス抜き穴、８は筒体、Ａは製品空
所、Ｂは接触面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 鋳型砂１，２内に中子３を設けて製品空所Ａ
   を形成し、該製品空所Ａに溶湯を注入して製品を
   鋳造する鋳造装置において、中子３に形成した中
   子ガス抜き穴６と鋳型砂１，２に形成した外型ガ
   ス抜き穴７とに跨つて筒体８を嵌合したことを特
   徴とする中子を用いた鋳造作業におけるガス抜き
   穴への溶湯流入防止装置。