JPS6362186B2 - - Google Patents
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- JPS6362186B2 JPS6362186B2 JP14663585A JP14663585A JPS6362186B2 JP S6362186 B2 JPS6362186 B2 JP S6362186B2 JP 14663585 A JP14663585 A JP 14663585A JP 14663585 A JP14663585 A JP 14663585A JP S6362186 B2 JPS6362186 B2 JP S6362186B2
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Landscapes
- Cigarettes, Filters, And Manufacturing Of Filters (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、ベンチレーシヨン効果を有するタバ
コフイターに関するものであり、更に詳しくはフ
イルター芯外周に設けられた溝空間にはタバコの
喫煙時に実質的な煙の流入することなく、当該溝
空間を通して外部空気のみが導入され口中に到達
するため、吸引抵抗が小さく、かつ煙成分の絶対
量が少ない割には喫煙者に十分な煙量感を与えう
ると共に、タバコの煙中に含まれる不要なガス蒸
気相成分の低減効果にも優れたタバコフイルター
に関するものである。 〔従来の技術〕 近年、喫煙に対する嗜好感の変化から、より軽
い喫煙感を有するタバコの開発が求められるよう
になつてきており、このような目的を達成するた
めのタバコスモークフイルターの研究開発も進め
られタールやニコチン等の煙粒子相成分を有効に
除去しうるタバコスモークフイルターの開発がそ
の研究の主流をなしてきた。このような目的を達
成しうるタバコスモークフイルターとしては1本
のフイルター中に充填するフイルター素材の充填
量を増大する方法、或いはフイルター素材の細繊
度化や異型断面化による、喫煙時に於ける煙粒子
相成分とフイルター素材との接触面積を増大せし
める方法などが提案されているが、これらの方法
によつて作られたタバコスモークフイルターは喫
煙時における吸引抵抗が増大し、その喫煙感が損
われるという欠陥がある。このような喫煙感が損
われることのないタバコスモークフイルターとし
て米国特許第4007745号には、フイルター素材を
熱成形し凹凸模様を有するシート材料をフイルタ
ーに捲き上げたものなどが示されている。このタ
バコスモークフイルターは、フイルター素材の充
填材料の増大の割にはタバコスモークフイルター
自体の喫煙時における吸引抵抗の増大は伴わず、
タバコの煙中に含まれる煙粒子相成分の除去には
有効なフイルターではあるが、ガス蒸気相成分の
除去にはほとんど効果がなく、更に十分な煙量感
を喫煙者に与え得るタバコスモークフイルターと
しては十分な性能を示しておらず、更に改良され
るべき余地があるといわれている。 このような難点の少ないタバコフイルター素材
の開発も進められており、例えば特公昭56―
31948号公報には、芯部にフイルター用繊維素材
を有し、その外周にコルゲート状に賦型された巻
紙が配置され、更にその外側に空気透過性巻紙が
配置され、フイルターの長さ方向に溝空間を形成
し、この溝空間をフイルターの一端で閉塞したベ
ンチレーシヨン用フイルターが示されており、特
公昭58―32955号公報には、フイルターの外周に
溝を形成し、ベンチレーシーシヨン空気と、タバ
コ煙流れを区分したベンチレーシヨン用フイルタ
ーが示されている。前者は、まず巻紙を長さ方向
に垂直な狭い平坦部を有する部分のみを残し、コ
ルゲート状に賦型し、プラグに巻上げていくもの
であり、フイルタープラグへの切断時には、その
狭い平坦部に完全に合致するように切断しなけれ
ばならず、多額の設備改造費用を必要とし、後者
は、プラグを巻上げた後成型を行うもので生産性
が低いと考えられ、いづれもその工業的利用の点
では更に大きな改良が加えられるべきものと考え
られる。 これを改良したものとして本発明者等は、芯部
にフイルター用繊維素材を有し、その外周にコル
ゲート賦型されたテープ状物を略一周巻付け、更
にその外側に空気透過性巻紙を巻付、フイター外
周部に溝空間を形成し、この溝空間に溝を中断せ
しめる短い閉部が1個各溝に於いてフイルターの
長さ方向にランダムな位置となるように設けたタ
バコスモークフイターを先に提案した(特開昭59
―11170号公報)。 〔本発明が解決しようとする問題点〕 このタバコスモークフイルターは、煙成分の絶
対量が少ないにもかかわらず十分な煙量感を備え
ている優れた特性を持つものであつたが、ランダ
ムな閉塞部に起因するタバコ煙の偏流が目立ち、
見た目に悪いものが多かつた。 そこで本発明者等は、この見た目を改良すべく
検討した結果、閉塞部を軸対称にすることによ
り、タバコ煙の偏流が少なくなり、見た目が改良
されたタバコフイルターを完成した。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明の要旨とするところは、芯部にフイルタ
ー用繊維素材1を有し、その外周にコルゲート賦
型されたテープ状物2が略一層巻付けられてお
り、更にその外側に空気透過性巻紙3又は開孔部
を有する巻紙4の少くとも一種が外周巻紙として
巻付けられ、コルゲート賦型されたテープ状物2
の溝と外周巻紙3,4とが協同してフイルターの
長さ方向に伸びた溝空間10,11を形成し、こ
の溝空間に、溝を中断せしめる短い閉塞部9が各
溝に1個設けられたタバコスモークフイルターに
於て、2個づつの閉塞部がフイルターの長さ方向
に於ける位置を同じくし、且つ軸対称に位置し、
さらに該2個の閉塞部の長さ方向に於ける位置と
他の2個づつの閉塞部の長さ方向における位置が
各々異つているタバコスモークフイルターにあ
る。 本発明のタバコスモークフイルターは長さ方向
において、いかなる位置で一本のフイルター長に
切断された場合でも、ほぼ類似のパターンを有
し、実質的にタバコ煙はフイルター用繊維素材部
を、ベンチレーシヨン空気は溝空間部を通り、タ
バコ煙とベンチレーシヨン空気を分離している。
その結果本発明のタバコスモークフイルターは煙
量感に優れ、かつ、タバコ煙の偏流の少ないもの
となる。 本発明のタバコスモークフイルターの一例を図
面に従つて説明する。 第1図は本発明のタバコスモークフイルターの
一部展開部を含む斜視図、第2図はタバコシリン
ダー5に接続したものの側断面図を各示してい
る。 本発明のフイルターを接続したシガレツトで
は、タバコ煙13は、閉塞部9の存在のため、溝
空間10,11を実質的に通過することはでき
ず、フイルター繊維部1を通過し、この部分でい
くらか過され、喫煙者の口中に到る。一方ベン
チレーシヨン空気14は、開孔部8より溝空間1
0に入り、実質的にタバコ煙13と分離された形
で喫煙者の口中に到る。フイルター繊維部1と、
溝空間部10の単位体積あたりの流体抵抗には差
があり、後者が低い。そのため、タバコ煙13
と、ベンチレーシヨン空気14の間に流速差が生
じ、これが煙量感を向上させているものと考えら
れる。 本発明のタバコスモークフイルターの大きな特
徴は、特異構造を有するコルゲート賦型されたテ
ープ状物にあり、その代表例の展開平面図を第3
図に示した。同図中A部は、巻紙と協同して溝空
間部を形成する部分を示し、同図中B部は、略一
層巻付ける時にフイルター内部側で、A部とオー
バーラツプする部分を示し、同図中lはフイルタ
ー1本分の長さを示す。B部の溝16は、A部の
溝15とフイルター内部側でオーバラツプするた
め、やや小さく、かつ連続しているが、A部の溝
15には、フイルター1本分の長さ中に必ず閉塞
部9が設けられている。この閉塞部は、2個づ
つ、フイルターの長さ方向に於ける位置を同じ
く、かつ軸対称になるように配置され、さらに、
この2個の閉塞部9の長さ方向に於ける位置と他
の2個づつの閉塞部の長さ方向に於ける位置が
各々異なつている。このため、どの位置で切断さ
れても、1本分の長さlが確保される限り、ほぼ
類似のパターンを得ることができるのである。 閉塞部は、3個づつ、あるいは4個づつ設ける
こともできるが、この数が多くなるに従い、類似
のパターンを得るのが困難になり、フイルター間
に性能の差が生ずる。 又、このような溝パターンでは、開孔点8がフ
イルターの中間部に設けられた場合、約半数の溝
のみがベンチレーシヨン空気の通路となり、残り
の半数の溝は、少量のベンチレーシヨン空気を、
フイルター繊維部へ引き込んだり、煙中のガス成
分の拡散通路として作用する。 2個づつの閉塞部のフイルターの長さ方向に於
ける中心間距離が、フイルター長lをフイルター
の外周部に設けられたA部溝数の半数で除した値
に等しくしたものが、最も類似のパターンを得る
ことができる。 溝数は多い方が類似のパターンを得るのに適し
ているが、40を越えると溝空間が狭くなりすぎ、
又、12以下では、真円性が悪くなり、フイルター
間の性能差が拡大する。 閉塞部の長さは、短かい程好ましいが、あまり
短かくなりすぎると、煙のリークが起こり、長い
と十分な溝空間数が確保できず、通常は1〜3mm
の長さにするのが良い。 本発明のタバコスモークフイルターは、上述し
た如き独特の溝構造を備えたコルゲートテープ状
物を特開昭59―11170号公報に示されたと同様な
方法でタバコフイルターに巻上げることによつて
製造される。 〔実施例〕 以下実施例により本発明をさらに詳しく説明す
る。 実施例 1 芯部のフイルター用繊維素材として単繊維繊度
2.2デニール、繊維断面形状がY型断面であり、
総繊度40000デニールのセルロースジアセテート
繊維捲縮トウを、コルゲートテープ状物として、
単繊維繊度2.2デニール、繊維断面形状がY型で
あり、総繊度30000デニールのセルロースジアセ
テート繊維捲縮トウを、特開昭59―11170号公報
に示されたと同様な方法で第3図に示すように成
型した。ここで1本のフイルター長lを25mm、閉
塞部9の長さを1.6mm、B部溝数を2、A部溝数
を24、A部溝深さを0.5mm、A部溝ピツチを0.94
mm、各2個づつの閉塞部間距離を25/12mmとし、
145℃にて34m/分の成型速度で成型し、通気度
30000ml/min・cm2・10cmH2Oの空気透過性巻紙
で、芯部フイルター用繊維素材と共に、直径7.86
mmの円棒状タバコスモークフイルターAとした。 次に、同様な素材構成で、特開昭59―11170号
公報に示されるタバコスモークフイルターBを作
つた。但し、閉塞部の長さは2mm、A部溝数23、
A部溝ピツチ1mm、長さ方向における各閉塞部間
距離は25/23mmとし、その他は同じとした。 前述の如くして作成したA,B2種類のタバコ
スモークフイルターを市販タバコ「ハイライト」
よりフイルター部を取り除いたタバコシリンダー
に、1列、3列、5列、8列の開孔巻紙で接続し
て、フイルター付タバコ8種を作成した。ここで
開孔巻紙の開孔度は1.2mm2/列であり、開口部の
中心は、喫煙者の口元側端より12.5mm、ドライゾ
ーン巾が9mmとなるようにすべて手作りで作成し
た。 この8種のフイルター付タバコの吸引抵抗、空
気希釈率、喫煙TPM量、喫煙タール量、喫煙ニ
コチン量、喫煙CO量を第1表に示す。ここで吸
引抵抗は17.5ml/secの流量時の圧力損失を水柱
mmH2Oで示し、空気希釈率は、フイルター開孔
部より流入する空気量を、全吸引空気量(17.5
ml/sec)で除した値に100を乗じた数値で示し、
喫煙TPM量等は、定流量型自動喫煙機にて、流
量17.5ml/sec、喫煙時間2秒、喫煙間隔58秒、
タバコの燃焼長50mmなる条件で自動喫煙された時
のフイルターを通過してきたものの定量分析結果
で示した。 さらに、喫煙試験後のサンプルをタバコシリン
ダーより取り外し、口元端側から2〜3mmの厚さ
で切断して状況を第4図、第5図に示した。
コフイターに関するものであり、更に詳しくはフ
イルター芯外周に設けられた溝空間にはタバコの
喫煙時に実質的な煙の流入することなく、当該溝
空間を通して外部空気のみが導入され口中に到達
するため、吸引抵抗が小さく、かつ煙成分の絶対
量が少ない割には喫煙者に十分な煙量感を与えう
ると共に、タバコの煙中に含まれる不要なガス蒸
気相成分の低減効果にも優れたタバコフイルター
に関するものである。 〔従来の技術〕 近年、喫煙に対する嗜好感の変化から、より軽
い喫煙感を有するタバコの開発が求められるよう
になつてきており、このような目的を達成するた
めのタバコスモークフイルターの研究開発も進め
られタールやニコチン等の煙粒子相成分を有効に
除去しうるタバコスモークフイルターの開発がそ
の研究の主流をなしてきた。このような目的を達
成しうるタバコスモークフイルターとしては1本
のフイルター中に充填するフイルター素材の充填
量を増大する方法、或いはフイルター素材の細繊
度化や異型断面化による、喫煙時に於ける煙粒子
相成分とフイルター素材との接触面積を増大せし
める方法などが提案されているが、これらの方法
によつて作られたタバコスモークフイルターは喫
煙時における吸引抵抗が増大し、その喫煙感が損
われるという欠陥がある。このような喫煙感が損
われることのないタバコスモークフイルターとし
て米国特許第4007745号には、フイルター素材を
熱成形し凹凸模様を有するシート材料をフイルタ
ーに捲き上げたものなどが示されている。このタ
バコスモークフイルターは、フイルター素材の充
填材料の増大の割にはタバコスモークフイルター
自体の喫煙時における吸引抵抗の増大は伴わず、
タバコの煙中に含まれる煙粒子相成分の除去には
有効なフイルターではあるが、ガス蒸気相成分の
除去にはほとんど効果がなく、更に十分な煙量感
を喫煙者に与え得るタバコスモークフイルターと
しては十分な性能を示しておらず、更に改良され
るべき余地があるといわれている。 このような難点の少ないタバコフイルター素材
の開発も進められており、例えば特公昭56―
31948号公報には、芯部にフイルター用繊維素材
を有し、その外周にコルゲート状に賦型された巻
紙が配置され、更にその外側に空気透過性巻紙が
配置され、フイルターの長さ方向に溝空間を形成
し、この溝空間をフイルターの一端で閉塞したベ
ンチレーシヨン用フイルターが示されており、特
公昭58―32955号公報には、フイルターの外周に
溝を形成し、ベンチレーシーシヨン空気と、タバ
コ煙流れを区分したベンチレーシヨン用フイルタ
ーが示されている。前者は、まず巻紙を長さ方向
に垂直な狭い平坦部を有する部分のみを残し、コ
ルゲート状に賦型し、プラグに巻上げていくもの
であり、フイルタープラグへの切断時には、その
狭い平坦部に完全に合致するように切断しなけれ
ばならず、多額の設備改造費用を必要とし、後者
は、プラグを巻上げた後成型を行うもので生産性
が低いと考えられ、いづれもその工業的利用の点
では更に大きな改良が加えられるべきものと考え
られる。 これを改良したものとして本発明者等は、芯部
にフイルター用繊維素材を有し、その外周にコル
ゲート賦型されたテープ状物を略一周巻付け、更
にその外側に空気透過性巻紙を巻付、フイター外
周部に溝空間を形成し、この溝空間に溝を中断せ
しめる短い閉部が1個各溝に於いてフイルターの
長さ方向にランダムな位置となるように設けたタ
バコスモークフイターを先に提案した(特開昭59
―11170号公報)。 〔本発明が解決しようとする問題点〕 このタバコスモークフイルターは、煙成分の絶
対量が少ないにもかかわらず十分な煙量感を備え
ている優れた特性を持つものであつたが、ランダ
ムな閉塞部に起因するタバコ煙の偏流が目立ち、
見た目に悪いものが多かつた。 そこで本発明者等は、この見た目を改良すべく
検討した結果、閉塞部を軸対称にすることによ
り、タバコ煙の偏流が少なくなり、見た目が改良
されたタバコフイルターを完成した。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明の要旨とするところは、芯部にフイルタ
ー用繊維素材1を有し、その外周にコルゲート賦
型されたテープ状物2が略一層巻付けられてお
り、更にその外側に空気透過性巻紙3又は開孔部
を有する巻紙4の少くとも一種が外周巻紙として
巻付けられ、コルゲート賦型されたテープ状物2
の溝と外周巻紙3,4とが協同してフイルターの
長さ方向に伸びた溝空間10,11を形成し、こ
の溝空間に、溝を中断せしめる短い閉塞部9が各
溝に1個設けられたタバコスモークフイルターに
於て、2個づつの閉塞部がフイルターの長さ方向
に於ける位置を同じくし、且つ軸対称に位置し、
さらに該2個の閉塞部の長さ方向に於ける位置と
他の2個づつの閉塞部の長さ方向における位置が
各々異つているタバコスモークフイルターにあ
る。 本発明のタバコスモークフイルターは長さ方向
において、いかなる位置で一本のフイルター長に
切断された場合でも、ほぼ類似のパターンを有
し、実質的にタバコ煙はフイルター用繊維素材部
を、ベンチレーシヨン空気は溝空間部を通り、タ
バコ煙とベンチレーシヨン空気を分離している。
その結果本発明のタバコスモークフイルターは煙
量感に優れ、かつ、タバコ煙の偏流の少ないもの
となる。 本発明のタバコスモークフイルターの一例を図
面に従つて説明する。 第1図は本発明のタバコスモークフイルターの
一部展開部を含む斜視図、第2図はタバコシリン
ダー5に接続したものの側断面図を各示してい
る。 本発明のフイルターを接続したシガレツトで
は、タバコ煙13は、閉塞部9の存在のため、溝
空間10,11を実質的に通過することはでき
ず、フイルター繊維部1を通過し、この部分でい
くらか過され、喫煙者の口中に到る。一方ベン
チレーシヨン空気14は、開孔部8より溝空間1
0に入り、実質的にタバコ煙13と分離された形
で喫煙者の口中に到る。フイルター繊維部1と、
溝空間部10の単位体積あたりの流体抵抗には差
があり、後者が低い。そのため、タバコ煙13
と、ベンチレーシヨン空気14の間に流速差が生
じ、これが煙量感を向上させているものと考えら
れる。 本発明のタバコスモークフイルターの大きな特
徴は、特異構造を有するコルゲート賦型されたテ
ープ状物にあり、その代表例の展開平面図を第3
図に示した。同図中A部は、巻紙と協同して溝空
間部を形成する部分を示し、同図中B部は、略一
層巻付ける時にフイルター内部側で、A部とオー
バーラツプする部分を示し、同図中lはフイルタ
ー1本分の長さを示す。B部の溝16は、A部の
溝15とフイルター内部側でオーバラツプするた
め、やや小さく、かつ連続しているが、A部の溝
15には、フイルター1本分の長さ中に必ず閉塞
部9が設けられている。この閉塞部は、2個づ
つ、フイルターの長さ方向に於ける位置を同じ
く、かつ軸対称になるように配置され、さらに、
この2個の閉塞部9の長さ方向に於ける位置と他
の2個づつの閉塞部の長さ方向に於ける位置が
各々異なつている。このため、どの位置で切断さ
れても、1本分の長さlが確保される限り、ほぼ
類似のパターンを得ることができるのである。 閉塞部は、3個づつ、あるいは4個づつ設ける
こともできるが、この数が多くなるに従い、類似
のパターンを得るのが困難になり、フイルター間
に性能の差が生ずる。 又、このような溝パターンでは、開孔点8がフ
イルターの中間部に設けられた場合、約半数の溝
のみがベンチレーシヨン空気の通路となり、残り
の半数の溝は、少量のベンチレーシヨン空気を、
フイルター繊維部へ引き込んだり、煙中のガス成
分の拡散通路として作用する。 2個づつの閉塞部のフイルターの長さ方向に於
ける中心間距離が、フイルター長lをフイルター
の外周部に設けられたA部溝数の半数で除した値
に等しくしたものが、最も類似のパターンを得る
ことができる。 溝数は多い方が類似のパターンを得るのに適し
ているが、40を越えると溝空間が狭くなりすぎ、
又、12以下では、真円性が悪くなり、フイルター
間の性能差が拡大する。 閉塞部の長さは、短かい程好ましいが、あまり
短かくなりすぎると、煙のリークが起こり、長い
と十分な溝空間数が確保できず、通常は1〜3mm
の長さにするのが良い。 本発明のタバコスモークフイルターは、上述し
た如き独特の溝構造を備えたコルゲートテープ状
物を特開昭59―11170号公報に示されたと同様な
方法でタバコフイルターに巻上げることによつて
製造される。 〔実施例〕 以下実施例により本発明をさらに詳しく説明す
る。 実施例 1 芯部のフイルター用繊維素材として単繊維繊度
2.2デニール、繊維断面形状がY型断面であり、
総繊度40000デニールのセルロースジアセテート
繊維捲縮トウを、コルゲートテープ状物として、
単繊維繊度2.2デニール、繊維断面形状がY型で
あり、総繊度30000デニールのセルロースジアセ
テート繊維捲縮トウを、特開昭59―11170号公報
に示されたと同様な方法で第3図に示すように成
型した。ここで1本のフイルター長lを25mm、閉
塞部9の長さを1.6mm、B部溝数を2、A部溝数
を24、A部溝深さを0.5mm、A部溝ピツチを0.94
mm、各2個づつの閉塞部間距離を25/12mmとし、
145℃にて34m/分の成型速度で成型し、通気度
30000ml/min・cm2・10cmH2Oの空気透過性巻紙
で、芯部フイルター用繊維素材と共に、直径7.86
mmの円棒状タバコスモークフイルターAとした。 次に、同様な素材構成で、特開昭59―11170号
公報に示されるタバコスモークフイルターBを作
つた。但し、閉塞部の長さは2mm、A部溝数23、
A部溝ピツチ1mm、長さ方向における各閉塞部間
距離は25/23mmとし、その他は同じとした。 前述の如くして作成したA,B2種類のタバコ
スモークフイルターを市販タバコ「ハイライト」
よりフイルター部を取り除いたタバコシリンダー
に、1列、3列、5列、8列の開孔巻紙で接続し
て、フイルター付タバコ8種を作成した。ここで
開孔巻紙の開孔度は1.2mm2/列であり、開口部の
中心は、喫煙者の口元側端より12.5mm、ドライゾ
ーン巾が9mmとなるようにすべて手作りで作成し
た。 この8種のフイルター付タバコの吸引抵抗、空
気希釈率、喫煙TPM量、喫煙タール量、喫煙ニ
コチン量、喫煙CO量を第1表に示す。ここで吸
引抵抗は17.5ml/secの流量時の圧力損失を水柱
mmH2Oで示し、空気希釈率は、フイルター開孔
部より流入する空気量を、全吸引空気量(17.5
ml/sec)で除した値に100を乗じた数値で示し、
喫煙TPM量等は、定流量型自動喫煙機にて、流
量17.5ml/sec、喫煙時間2秒、喫煙間隔58秒、
タバコの燃焼長50mmなる条件で自動喫煙された時
のフイルターを通過してきたものの定量分析結果
で示した。 さらに、喫煙試験後のサンプルをタバコシリン
ダーより取り外し、口元端側から2〜3mmの厚さ
で切断して状況を第4図、第5図に示した。
第1表より、本発明のフイルターは、特開昭59
―11170号公報に示すものと良く似たものである
ことが分り、第4図、第5図の比較でタバコ煙の
偏流の改善効果が確認できる。
―11170号公報に示すものと良く似たものである
ことが分り、第4図、第5図の比較でタバコ煙の
偏流の改善効果が確認できる。
第1図は本発明のタバコスモークフイルターの
1例の部分展開部を含む斜視図、第2図はその側
断面図、第3図は本発明のタバコスモークフイル
ターを製造するに際して用いるコルゲート賦型テ
ープ状物の一例の展開平面図、第4図は本発明の
タバコスモークフイルターのサンプル番号A―8
の喫煙試験後の口元側端の略図、第5図は同じく
A―5、第6図は同じくA―3、第7図は同じく
A―1の略図を示し、第8図は特開昭59―11170
号公報に示すタバコスモークフイルターのサンプ
ル番号B―8の喫煙試験後の口元側端の略図を第
9図は同じくB―5の、第10図は同じくB―3
の、第11図は同じくB―1の略図を示す。 1…フイルター用繊維素材、2…コルゲート賦
型されたテープ状物、3…空気透過性巻紙、4…
巻紙、5…タバコシリンダー、6…タバコ、7…
巻紙、8…開孔部、9…閉塞部、10…溝空間
部、11…溝空間部、13…タバコ煙、14…希
釈空気(ベンチレーシヨン空気)、15…溝、1
6…溝。
1例の部分展開部を含む斜視図、第2図はその側
断面図、第3図は本発明のタバコスモークフイル
ターを製造するに際して用いるコルゲート賦型テ
ープ状物の一例の展開平面図、第4図は本発明の
タバコスモークフイルターのサンプル番号A―8
の喫煙試験後の口元側端の略図、第5図は同じく
A―5、第6図は同じくA―3、第7図は同じく
A―1の略図を示し、第8図は特開昭59―11170
号公報に示すタバコスモークフイルターのサンプ
ル番号B―8の喫煙試験後の口元側端の略図を第
9図は同じくB―5の、第10図は同じくB―3
の、第11図は同じくB―1の略図を示す。 1…フイルター用繊維素材、2…コルゲート賦
型されたテープ状物、3…空気透過性巻紙、4…
巻紙、5…タバコシリンダー、6…タバコ、7…
巻紙、8…開孔部、9…閉塞部、10…溝空間
部、11…溝空間部、13…タバコ煙、14…希
釈空気(ベンチレーシヨン空気)、15…溝、1
6…溝。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 芯部にフイルター用繊維素材1を有し、その
外周にコルゲート賦型されたテープ状物2が略1
周巻付けられており、更にその外側に空気透過性
巻紙3又は開孔部を有する巻紙4の少くとも一種
が外周巻紙として巻付けられ、コルゲート賦型さ
れたテープ状物2の溝と外周巻紙3,4とが協同
してフイルターの長さ方向に伸びた溝空間10,
11を形成し、この溝空間に、溝を中断せしめる
短い閉塞部9が各溝に1個設けられたタバコスモ
ークフイルターに於いて、2個づつの閉塞部が、
フイルターの長さ方向に於ける位置を同じくし且
つ軸対称に位置し、さらに該2個の閉塞部の長さ
方向に於ける位置と他の2個づつの閉塞部の長さ
方向における位置が各々異つていることを特徴と
するタバコスモークフイルター。 2 2個づつの閉塞部のフイルターの長さ方向に
於ける中心間距離が、フイルター長をフイルター
の外周部に設けられた溝数の半数で除した値に等
しいことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
のタバコスモークフイルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14663585A JPS6229958A (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | タバコスモ−クフイルタ− |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14663585A JPS6229958A (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | タバコスモ−クフイルタ− |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6229958A JPS6229958A (ja) | 1987-02-07 |
JPS6362186B2 true JPS6362186B2 (ja) | 1988-12-01 |
Family
ID=15412184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14663585A Granted JPS6229958A (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | タバコスモ−クフイルタ− |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6229958A (ja) |
-
1985
- 1985-07-05 JP JP14663585A patent/JPS6229958A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6229958A (ja) | 1987-02-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |