JPS6361220B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は例えば自動車のトランクルーム開口縁
やドアが取付く車体開口縁等に装着する縁飾りの
芯材に関する。

この種の縁飾りは周知のように樹脂、ゴム等の
弾性材からなつていて、自体の支持剛性が低いた
め内部に芯金を埋設するようにしている。この芯
金としては、縁飾りを取付ける相手部材のフラン
ジに湾曲変化部であつてもこのフランジ形状に追
従して適正に取付けられるように自在に屈曲し得
ることが要求される。

そこで、従来は第１図に示すようにシート状金
属をプレスによつて打抜き成形したものが多用さ
れている。この芯金１は、前述のようにシート状
金属を以つて多数の短冊状リブ２，２，…を連接
したもので、隣接するリブ２，２，…は両端部で
ウエブ３により適宜等間隙をおいて連続し、かつ
中央部を細い連結条片４で接続し、そして、前記
ウエブ３に切断用スリツト５を刻設して形成して
ある。

この芯材１を用いて縁飾りを成形する場合、図
外の押出し機により芯材１を内包して樹脂、ゴム
等の弾性材からなる被覆材６を平板状に押出し成
形し、この被覆材６の冷却後（ゴムの場合加硫
後）、図外の芯折り機をくぐらせて各隣接するリ
ブ２，２，…間のウエブ３を切断用スリツト５か
ら切り離し、そして、Ｕ字形状に曲折成形して得
るようにしている。

このように芯材１のウエブ３，３，…が縁飾り
１０の成形過程で切離されることにより、リブ２
相互の動きが自在となつて屈曲性が得られるので
ある。また、リブ２中央の細い連結条片４の存在
により、リブ２，２，…が完全に独立して縁飾り
１０がその装着時に引伸ばされるのを防止して縁
飾り１０を適正に相手部材のフランジに装着する
ことができるのである。また、この連結条片４
は、縁飾り１０の芯材１を被覆材６にて被覆押出
し成形し、被覆材６の冷却後、芯材１にテンシヨ
ンがかかつてウエブ３が切断用スリツト５から切
断してしまつた場合でも、リブ２，２，…間の接
続を保つて縁飾り１０の連続成形に支障のないよ
うにするのにも大いに役立つている。このような
従来技術として実開昭55−129116号公報がある。

しかし、このような従来の構造では、相手部材
のフランジの形状によつて縁飾り１０が第１図鎖
線Ａで示すように、縁飾り１０の背１０ａが内方
に屈曲される場合は問題はないが、同図鎖線Ｂで
示すように背１０ａが外方に屈曲される場合、芯
材１の連結条片４が突張つてフランジ形状に合わ
せて屈曲変形させて装着することができなくなつ
てしまう。

ここで縁飾り１０の背１０ａの内方又は外方へ
の屈曲を縦方向の屈曲、これと直角な面内におけ
る屈曲を横方向の屈曲と名付けることにする。

本発明はかかる従来の実状に鑑み、縦方向にも
横方向にも屈曲可能で相手部材のフランジに適正
に装着することのできる縁飾り用の芯材を提供す
ることを目的とする。

前記目的を達成するため、本発明にあつては両
端部において第１のウエブで連設したリブの中央
部を一つ置きに第２のウエブにより連設し、この
第２のウエブで連設した隣接するリブ間の第１の
ウエブに切断用スリツトを形成して、縁飾り成形
過程で芯材を弾性材からなる被覆材６にて被覆押
出し成形し、被覆材６の冷却後芯折り機により切
断用スリツトから第１のウエブが切断しても、該
スリツトのない第１のウエブと中央の第２のウエ
ブとにより連続状態を保つことができるので、縁
飾りがその装着時に引伸ばされるのを防止して適
正に相手方部材のフランジに装着することがで
き、また、所定のＵ字形状に成形した縁飾りをそ
の背を外方に屈曲して相手部材のフランジに装着
する場合にあつても、第２のウエブのないリブ間
が拡開して外方への屈曲を可能なようにしてい
る。

以下、本発明の実施例を図面と共に詳述する。

第２，３図において、１１はシート状金属を以
つてプレスにより打抜き成形した芯金を示し、該
芯金１１は両端部において第１のウエブ１３で適
宜等間隔に短冊状のリブ１２を連設してあり、か
つ、リブ１２の中央部を一つ置きに第２のウエブ
１４で連設してある。そして、この第２のウエブ
１４で連設した隣接するリブ１２，１２間の第１
のウエブ１３に切断用スリツト１５を刻設してあ
る。

この芯材を用いて縁飾りを成形するには、従来
と同様に押出し機により同時押出し成形するが、
芯材１１を内包して樹脂、ゴム等の被覆材６を押
出し成形する過程で、芯材１１にテンシヨンが作
用しても、芯金１は両端部における第１のウエブ
１３と中央部における第２のウエブ１４とにより
全体として芯金１が連続しているため縁飾りの連
続押出し成形には何等支障を生じることはない。
被覆材６の押出し成形後被覆材６を冷却させて
（ゴムの場合は加硫させ）図外の芯折り機に導入
し、該芯折り機により前記第１のウエブ１３の一
つ置きを切断用スリツト１５より切断する。然る
後、図外の成形材により所定のＵ字形状にロール
成形して連続的に縁飾りを得る。

このようにして得られた縁飾り１０は、芯金１
１のリブ１２が個々に分断はされていないもの
の、リブ１２の２つ置きが第１のウエブ１３のス
リツト１５から切断しており、かつ第３図に示す
ように、第２のウエブ１４は芯金の背部１１ａに
位置すると共にその幅ａは第２のウエブ１４を中
心として芯金を横方向に屈曲可能な幅となつてい
るため、芯金は第２のウエブ１４を中心として屈
曲し、従来と同様に横方向の屈曲は自在に行うこ
とができる。また、縦方向の屈曲、つまり縁飾り
１０の背１０ａを内方又は外方へ屈曲する場合、
例えば背１０ａを内方向に屈曲する場合には、リ
ブ１２中央の一つ置きの第２のウエブ１４が圧縮
方向に折れ曲がり、かつ第３図に示すように、第
１のウエブ１３は芯金の側部１１ｂに位置すると
共にその幅ｂは第１のウエブ１３を中心として芯
金を縦方向に屈曲可能な幅となつているため、芯
金は第１のウエブ１３を中心として屈曲し、第２
のウエブ１４のないリブ１２，１２間の中央の間
隙１６が狭められて自由に屈曲することができ
る。逆に、縁飾り１０の背１０ａを外方に屈曲す
る場合には、第２のウエブ１４が存在している部
分では該第２のウエブ１４がリブ１２，１２間の
抵抗部材となつて突張るが、前述と同様に第１の
ウエブ１３を中心として屈曲するのでこの第２の
ウエブ１４のないリブ１２，１２間の中央の間隙
１６が第３図示のように拡開するため、この外方
向への屈曲も自在に行うことができるのである。
また、相手フランジへの装着の際に縁飾り１０に
長手方向に大きな引張力が作用しても、芯金１１
は全体として連続しているためリブ１２，１２間
で被覆材６が引き伸ばされることはなく、相手フ
ランジに適正に装着することができる。

以上のように本発明縁飾り用芯金によれば、芯
金が両端部における第１のウエブと中央部におけ
る第２のウエブとにより、全体として連続した構
成となつているため、縁飾りの芯金の押出し機に
よる弾性材の被覆成形時に各リブが分断すること
がなく連続押出し成形には支障を生ぜず、また、
縁飾りの装着時にその長さ方向の伸びを確実に抑
え、しかも、縁飾りを横方向におよび縁飾りの縦
方向に背を内、外方向のいずれへも自在に屈曲さ
せることができ、従つて、相手部材のフランジに
適正に装着することができるという実用上大なる
効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の芯金を有する縁飾りの一部破断
斜視図、第２図は本発明芯金の平面図、第３図は
同芯金を備えた縁飾りの一部破断斜視図である。 １０……縁飾り、１１……芯材、１２……リ
ブ、１３……第１のウエブ、１４……第２のウエ
ブ、１５……切断用スリツト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ シート状金属を以つて両端部において第１の
   ウエブで適宜等間隔に短冊状のリブを連設すると
   共に、前記リブの中央部を一つ置きに第２のウエ
   ブで連設し、かつ該第２のウエブで連設した隣接
   するリブ間の前記第１のウエブに切断用スリツト
   を形成し、被覆材にて被覆後所定のＵ字形状に形
   成した場合、前記第１のウエブは芯金の側部に位
   置し、前記第２のウエブは芯金の背部に位置する
   と共に、前記第１のウエブは芯金を縦方向に、前
   記第２のウエブは芯金を横方向に、それぞれ屈曲
   可能な幅を有することを特徴とする縁飾り用芯
   金。