JPS636119Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシヤーラインの最終工程で所要の寸法
に切断した金属板を集積するパイラーに使用する
台車に関する。

一般的なシヤーラインを第１図により説明する
と、アンコイラー１で保持されているストリツプ
コイルは巻戻されてピンチロールを通り、ラフレ
ベラー２により巻ぐせを矯正され、フイーダロー
ル４によつてシヤー５に送り込まれ、該シヤー５
によつて切断される。シヤーラインは連続運転の
ため、ラフレベター２とフイーダロール４との間
のストリツプの送り速度はダウンルーパー３によ
つて調整される。

シヤー５で切断された金属板は、ベルトコンベ
ア６によつてフイニツシユレベラー７に送られ、
ここで仕上矯正されてランアウトコンベア８を通
り、パイラー自動修正装置９で金属板のセンター
が、パイラーセンターに合致せしめられ、ランア
ウトコンベア８によりパイラー１０へ送られる。

前述のシヤーラインにおけるパイラー１０は第
２図及び第３図に詳細が示してあり、第１図のラ
ンアウトコンベア８により送り出された製品とし
ての金属板Ｓは両端をサポートローラー１１によ
つて支持され、マグネツトベルトコンベア１２の
マグネツト１３によりベルト１４を介して中央部
が撓まないよう吸着支持され、No.１テーブルリフ
ター１５あるいはNo.２テーブルリフター１６に送
られる。

例えば金属板ＳをNo.１テーブルリフター１５に
積載する場合には、金属板の後端をリミツトスイ
ツチ１７により検出し、流体圧シリンダー１８を
作動させてサポートローラー１１及び端面揃え板
１９が設けてあるアーム２０を枢支軸２１を中心
に金属板幅方向の外側に回転させ、サポートロー
ラー１１を外方向へ逃がし、それと同時にマグネ
ツト１３への通電を停止し、金属板ＳをNo.１テー
ブルリフター１５上へ落下させ、金属板ＳがNo.１
テーブルリフター１５上へ落下したら、流体圧シ
リンダー１８を前記とは逆方向に作動させ、サポ
ートローラー１１を元の位置へ復帰させると共に
マグネツト１３に通電を行うが、サポートローラ
ー１１の復帰の際、端面揃え板１９により金属板
Ｓの横側面を揃え、同時に流体圧シリンダー１８
を作動させ、前後面揃え板２２によつて金属板を
ストツパ２３に当て、縦方向端面を揃える。

金属板ＳがNo.１テーブルリフター１５の所定位
置に積重ねられたら、金属板の上面を例えば図示
してない光電管により検出してNo.１テーブルリフ
ター１５を下降させ、金属板の落下位置を一定に
し、前述した操作を繰返すことにより、金属板の
No.１テーブルリフター１５上への積重ねを行い、
しかして所定の枚数の積載が完了したら、枚数カ
ウンターによりリミツトスイツチ１７を遮断し、
リミツトスイツチ２４が作動するようにし、No.１
テーブルリフター１５のサポートローラー１１は
閉じたまま、又No.１テーブルリフター１５のマグ
ネツト１３は通電したままNo.２テーブルリフター
１６への金属板への積重ねを行う。

No.２テーブルリフター１６へ金属板を積載して
いる間にNo.１テーブルリフター１５を下限まで下
降させ、フオークリフト等で製品をライン外へ取
出す。

金属板が長尺の場合は、No.１テーブルリフター
１５側のストツパ２３とNo.２テーブルリフター１
６側の前後面揃え板２２を移動、撤去し、No.１テ
ーブルリフター１５とNo.２テーブルリフター１６
とを使用し、リミツトスイツチ１７にてNo.１テー
ブルリフター１５上方のサポートローラー１１及
びNo.２テーブルリフター１６上方のサポートロー
ラー１１、No.１テーブルリフター１５上方のマグ
ネツト１３及びNo.２テーブルリフター１６上方の
マグネツト１３を同時に操作することにより、前
記金属板をNo.１テーブルリフター１５及びNo.２テ
ーブルリフター１６上に積重ね、フオークリフト
等で製品をライン外へ取出す。

しかしながら、前述の装置にあつては、製品の
取出しをフオークリフト等で行つているため、完
全な自動化を図ることができず、従つて余分な作
業員を必要とするため省人化の観点から望ましく
なく、しかも作業中に金属板がくずれるおそれが
あり危険である、等の問題があつた。

本考案は従来装置の有する前述の欠点を除去す
ることを目的としてなしたもので、テーブルリフ
ターが昇降し得るような空間部を有する複数のフ
レームに、夫々走行駆動装置を取付け、前記各フ
レームにフレーム相互を連結するための着脱自在
な連結具を取付け、各フレームの走行駆動装置の
駆動軸に着脱自在で且つ複数のフレームを同調走
行させるための同調装置を取付けたことを特徴と
するものである。

以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。

図中２５はマグネツトベルトコンベア１２を取
付けるためのフレームであり、該フレーム２５の
両外側に、図示していない例えば駆動ねじ軸によ
り金属板幅方向両側（第５図の矢印方向）へ移動
し得るようにしたボツクスフレーム２６を配設
し、該ボツクスフレーム２６の下面に固定式端面
揃え板２７，２８を取付ける。この端面揃え板２
７，２８は何れもマグネツトベルトコンベア１２
に沿つて延び、落下する金属板Ｓを案内し得るよ
うになつている。

ボツクスフレーム２６の下面に、該ボツクスフ
レーム２６に沿つて延び回転可能に軸受２９に支
持された軸３０を配設し、該軸３０の軸線方向に
所要の間隔で固着したアーム２０に金属板Ｓの両
端を支持するサポートローラー１１を取付け、ボ
ツクスフレーム２６側部に取付けたブラケツト３
１に流体圧シリンダー１８を枢着し、該流体圧シ
リンダー１８のロツド先端を前記アーム２０に枢
着し、サポートローラー１１を金属板幅方向外側
へ逃がし得るようになつている。サポートローラ
ー１１が干渉する固定式端面揃え板２７，２８の
部分には切欠きが設けてあり、サポートローラー
１１が逃げる際に支障のないように形成されてい
る。

前記軸３０のうち一側の軸３０の軸線方向に、
所要の間隔で別のアーム３２を回動自在に枢着
し、該アーム３２の側部に固設したブラケツト３
３に軸線が金属板幅方向に向いた穿設孔を設け、
該穿設孔に、前記シーム２０に固着した軸３４を
挿通せしめ、該軸３４の端部に取付けた座金３５
と前記ブラケツト３３との間に、軸３４を包囲す
るようにしてコイルバネ３６を取付け、アーム３
２の下端に端面揃え板３７を固着する。該端面揃
え板３７と干渉する前記固定式端面揃え板２７の
部分には切欠きが設けてあり、固定式端面揃え板
２７と端面揃え板３７とが干渉しないようになつ
ている。又コイルバネ３６の強さは、金属板Ｓを
固定式端面揃え板２８側へ押付けることのできる
強さとする。

固定式端面揃え板２７，２８や端面揃え板３７
の下方には、金属板進行方向に対し直角方向に延
びるレール４０，４１を敷設し、該レール４０，
４１上に金属板搬出用のNo.１台車３８及びNo.２台
車３９を配設する。No.１台車３８、No.２台車３９
には、平面から見て上下にフレーム４２，４３を
貫通する空間部４４，４５を設け、フレーム４
２，４３の相対峙する面にブラケツト４６，４７
を各２組取付け、各ブラケツト４６，４７に穿設
した孔に縦ピン４８を挿通せしめることにより、
フレーム４２と４３を連結し両台車３８，３９が
一体的に走行し得るようにし、フレーム４２，４
３に駆動モータ４９，５０を配設し、第８図に示
すごとくフレーム４２，４３に取付けた軸受５
１，５２に、車輪５３，５４を有する駆動軸５
５，５６を回転可能に支持せしめ、前期駆動モー
タ４９，５０と駆動軸５５，５６と夫々取付けた
スプロケツトにチエーンに掛渡し、駆動軸５５，
５６の相対峙する側の端部にギア５７，５８を固
着し、ギア５７，５８の外周に内歯を有するカツ
プリング５９，６０を軸線方向に摺動し得るよう
噛合せしめ、カツプリング５９，６０を近接せし
めたときは互をボルト等で連結し得るようにし、
カツプリング５９，６０を離したときは、互に独
立にギア５７，５８のボス部にピン６１，６２に
よつて固定し得るようになつている。ギア５７，
５８のうち一方をスパーギア、他方をヘリカルギ
アとすると、ヘリカルギア側のカツプリングを軸
線方向に移動させたとき、ギアの傾斜角分だけ該
カツプリングは周方向にも回転でき、カツプリン
グ５９，６０のボルト穴合わせを容易にできる。
第８図ではギア５８がヘリカルギアになつてい
る。

No.１，No.２台車３８，３９を配設した部分より
下方に、流体圧シリンダー６３，６４により昇降
し得るようにしたNo.１，No.２テーブルリフター１
５，１６を配設し、No.１，No.２テーブルリフター
１５，１６の上部テーブル面６５，６６を前記No.
１，No.２台車３８，３９フレーム４２，４３の空
間部４４，４５を挿通して昇降し得る大きさにす
る。

No.１テーブルリフター１５の下部ローラー６７
を取付けた軸と同一の軸６８に断面の一部がボツ
クス状のリンク６９を枢着し、No.２テーブルリフ
ター１６の下部ローラー７０を取付けた軸と同一
の軸７１に前記断面の一部がボツクス状のリンク
６９に挿入されたリンク７２を枢着し、リンク６
９，７２に孔を設け、該孔に回転可能な抜け止め
７３を有する着脱可能なピン７４を挿通せしめる
ことにより、リンク６９と７２とを連結し得るよ
うにする。

No.１，No.２テーブルリフター１５，１６のうち
何れかのリフターへ金属板を積重ねる場合には、
縦ピン４８をブラケツト４６，４７から抜き取
り、カツプリング５９，６０を離してピン６１，
６２によりギア５７，５８のボス部に夫々固定
し、No.１台車３８とNo.２台車３９とが夫々別個に
走行し得るようにし、リンク６９，７２からピン
７４を抜き取つてNo.１テーブルリフター１５とNo.
２テーブルリフター１６とが別個に昇降し得るよ
うにし、第２図や第３図に示すものと同様にして
金属板の積重ねを行う。

例えば金属板ＳをNo.１テーブルリフター１５に
積重ねる場合、金属板の末端をリミツトスイツチ
ごとき適宜の手段で検出し、その信号をもとにNo.
１テーブルリフター１５上部の流体圧シリンダー
１８を作動してアーム２０を金属板幅方向外側へ
回動させる。そうすると、サポートローラー１１
も金属板幅方向へ回動し、しかして金属板ＳはNo.
１テーブルリフター１５上へ落下する金属板がNo.
１テーブルリフター１５上へ落下すれば、流体圧
シリンダー１８は前記と逆方向に作動し、サポー
トローラー１１は当初のごとく水平状態に復帰す
る。

金属板がNo.１テーブルリフター１５へ落下する
際、金属板は固定式端面揃え板２７，２８の内側
に沿つて落下し、コイルバネ３６によつて押され
ている端面揃え板３７によつて固定式端面揃え板
２８側に押され、固定式端面揃え板２８側を基準
として端面が揃えられる。金属板の前後面は前後
面揃え板２２及びストツパ２３によつて揃える。

金属板Ｓが従来例と同様、No.１テーブルリフタ
ー１５の所定位置に積重ねられたら、それを光電
管等で検出してNo.１テーブルリフター１５を下降
させ、金属板の落下位置を一定にし、前述した操
作を繰返すことにより、金属板のNo.１テーブルリ
フター１５上への積重ねを行い、しかして所定の
枚数の積載が完了したら、No.１テーブルリフター
１５からNo.２テーブルリフター１６へ切換えてNo.
２テーブルリフター１６へ金属板の積重ねを行
い、No.２テーブルリフター１６へ金属板を積載し
ている間に、No.１テーブルリフター１５を下限ま
で下降させる。そうするとNo.１テーブルリフター
１５の上部はNo.１台車３８のフレーム４２に設け
てある空間部４４を通つて下降し、積重ねられた
金属板はNo.１台車３８上のフレーム４２に乗移
り、No.１台車３８の駆動モータ４９が駆動され、
しかしてNo.１台車３８が走行して金属板Ｓはライ
ン外へ搬出される。

金属板が長尺である場合には、No.１テーブルリ
フター１５側のストツパ２３とNo.２テーブルリフ
ター１６側の前後面揃え板２２を移動、徹去し、
No.１，No.２台車３８，３９のフレーム４２，４３
を縦ピン４８により連結し、ピン６１，６２を抜
いてカツプリング５９，６０を互に近接する方向
に移動させ、ボルト等により両カツプリング５
９，６０を連結し、No.１，No.２テーブルリフター
１５，１６をピン７４にて連結し、No.１テーブル
リフター１５とNo.２テーブルリフター１６の両方
を使用し、No.１テーブルリフター１５上方のサポ
ートローラー１１及びNo.２テーブルリフター１６
上方のサポートローラー１１，No.１テーブルリフ
ター１５上方のマグネツト１３及びNo.２テーブル
リフター１６上方のマグネツト１３を同時に操作
することにより前記金属板をNo.１テーブルリフタ
ー１５及びNo.２テーブルリフター１６上に従来例
と同様にして落下させ、積重ねる。

長尺の金属板がNo.１，No.２テーブルリフター１
５，１６の所定位置に積重ねられたら、金属板の
上面を例えば光電管により検出してNo.１，No.２テ
ーブルリフター１５，１６を下降させる。この下
降の際流体圧シリンダー６３，６４のストローク
に多少誤差があつてもNo.１テーブルリフター１５
の下部ローラー６７を枢着した軸６８とNo.２テー
ブルリフター１６の下部ローラー７０を枢着した
軸７１とはリンク６９，７２により連結されてい
るため、下部ローラー６７，７０の第９図で見て
左方への移動量が等しく、従つて上部テーブル６
５，６６も同調して等量ずつ下降し、長尺の金属
板は水平状態を維持したまま所定量だけ下降す
る。

このような操作を順次繰返しNo.１，No.２テーブ
ルリフター１５，１６上へ長尺の金属板が所要量
積重ねられたら、No.１，No.２テーブルリフター１
５，１６を下限まで下降させるよう操作する。そ
うすると、上部テーブル面６５，６６は、No.１，
No.２台車３８，３９フレーム４２，４３の空間部
４４，４５を通つて下降し、長尺の金属板はNo.
１，No.２台車３８，３９上に積載される。

長尺の金属板がNo.１，No.２台車３８，３９上に
積載されたら、駆動モータ４９，５０を駆動す
る。そうするとフレーム４２，４３はブラケツト
４６，４７が縦ピン４８により連結されて一体化
しており、しかも駆動軸５５，５６がカツプリン
グ５９，６０により連結されているため駆動軸５
５，５６が互に同期して回転し、その結果No.１，
No.２台車３８，３９は同速度で平行状態を保持し
たまま走行し、従つて積載した長尺の金属板が台
車上でずれたりすることはない。

なお本考案の駆動軸の連結装置は前述の実施例
に限定されるものではなく、通常のクラツチでも
使用し得ること、その他本考案の要旨を逸脱しな
い範囲内で種々変更を加え得ること、等は勿論で
ある。

本考案のパイラー用台車によれば、作業を完全
に自動化できるため、余分の作業員が不要となつ
て省人化を図ることができ、しかも複数の台車を
一体的に同調させて駆動できるため、複数のフレ
ームにまたがつて積載された金属板が崩れたりす
ることがなく、安全性が高い、等種々の優れた効
果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図はシヤーラインの説明図、第２図は従来
のパイラーの説明図、第３図は第２図のパイラー
において金属板を落下させる機構の説明図、第４
図は本考案のパイラー用台車を備えたパイラーの
説明図、第５図は第４図のパイラーにおいて金属
板を落下させる機構の説明図、第６図は本考案の
パイラー用台車の詳細図、第７図は第６図の平面
図、第８図は本考案のパイラー用台車の駆動軸を
連結する装置の説明図、第９図は本考案のパイラ
ー用台車と共に使用するリフターの説明図、第１
０図は第９図のＸ−Ｘ方向矢視図、第１１図は第
９図のXI−XI方向矢視図である。 図中３８はNo.１台車、３９はNo.２台車、４２，
４３はフレーム、４４，４５は空間部、４６，４
７はブラケツト、４８縦ピン、４９，５０は駆動
モータ、５３，５４は車輪、５５，５６は駆動
軸、５７，５８はギア、５９，６０はカツプリン
グを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テーブルリフターが昇降し得るような空間部を
   有する複数のフレームに、夫々走行駆動装置を取
   付け、前記各フレームにフレーム相互を連結する
   ための着脱自在な連結具を取付け、各フレームの
   走行駆動装置の駆動軸に着脱自在で且つ複数のフ
   レームを同調走行させるための同調装置を取付け
   たことを特徴とするパイラー用台車。