JPS6360043A

JPS6360043A - 金型用離型剤

Info

Publication number: JPS6360043A
Application number: JP20212886A
Authority: JP
Inventors: Yoshio Ushiku; 牛久　芳雄
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1986-08-28
Filing date: 1986-08-28
Publication date: 1988-03-16

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、金属溶湯を注入して鋳物を鋳造する金型の表
面に予め塗布して、全屈鋳物が金型から離れやすくする
ための離型剤に関する。

［従来の技術］鋳物を鋳造する場合、鋳型コストの安い砂型を用いるの
が一般的であるが、高い寸法精度を要求される鋳物の鋳
造の場合には金型鋳造が行なわれている。

金型鋳造は、金型即ち金属の＃ＰＩ型に溶融金属即ち溶
湯を注入して鋳物を製造する方法で、亜鉛やアルミニウ
ム合金のダイカスト法を中心に使用されているが、注入
した金属が金型表面に凝固して取れなくなるので、これ
を防ぐために金型表面に予め離型剤を塗布する必要があ
る。また、この離型剤としては、従来から酸化亜鉛、ア
ルミナ、酸化ジルコニウム、二酸化チタン等の酸化物系
耐火物を含有する油系又は水系ものが通常使用されてい
る。

しかし、従来の金型用の離型剤は油系のものはそのまま
又は水系のものは粉末状となって金型表面に付着してい
るだけであるから金型との結着性が不充分であり、鋳造
の度毎に金型表面に新たに離型剤を塗布しなければなら
ず、その作業がきわめて繁雑で製造能率を低下させてい
た。しかも、離型剤の塗布が不充分であったり塗布ムラ
があったりすると、鋳物が金型から離れなくなったり、
上型と下型を型開きできなくなったりし、高価な金型が
以後使用不能になることがあった。

結着性の改善により１回の塗布で２〜３回の鋳造にたえ
る離型剤もあるが、まだ結着性が充分とはいえず、信頼
性に劣るため１〜２回の鋳造毎に塗４ｉを繰り返してい
る現状であった。

更に、従来の離型剤、なかでも酸化物系耐火物を用いた
離型剤においては、美しい鋳物肌の鋳物を得るのが困難
であった。

［発明が解決しようとする問題点］本発明は、金型への結着性に優れ１回塗布するだけで何
回も繰返して鋳造でき、しかも鋳物肌の美しい鋳物を鋳
造できる金型用離型剤を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］本発明の金型用離型剤は、珪酸ナトリウムの水溶液又は
水ガラスにアルゴン酸ナトリウムと、所望により塩化ナ
トリウム、塩化カリウム又は塩化マグネシウムとを含有
し、更に非酸化物系の耐火物粉末を懸濁していることを
特徴とする。

本発明で使用する耐火物は従来使用されていた酸化物系
以外の耐火物であり、例えば、雲母、黒鉛、タルク、炭
酸カルシウム、珪酸カルシウム、ジルコニウム、珪酸ジ
ルコニウム、及びベントナイトからなる群の少なくとも
１種を使用でき、これらを溶融金属の融点に合せて適宜
組合せて使用する。また、ベントナイトの使用は他の耐
火物粉末の沈殿を防止することができるので、良好な分
散性を得るためにも有効である。

珪酸ナトリウム又は水ガラスは離型剤の結刀成分であり
、珪酸ナトリウムとして無水珪醜ナトリウ１１粉末を使
用すれば溶融金属の注入時に結晶水がガス化することが
なく、美しい鋳物肌が得られるので好ましい０通常は、
珪酸ナトリウムの濃水溶液（水ガラス）をそのまま使用
する。また、アルギン酸ナトリウムの添加により結着性
が一層改善できる。

本発明の離型剤の製造は各成分を混合するだけでよいが
、珪酸ナトリウム水溶液又は水ガラスとアルギン酸ナト
リウム水溶液（所望により、塩化ナトリウム等を溶解）
を混合し、これに更に耐火物粉末をＱ％する方法が簡単
で便利である。

これら各成分の混合割合により離型剤は液状からペース
ト状まで変化するが、金型形状、溶融金属の種類、使用
時の希釈程度等により適宜変更できる。しかし、一般的
には貯蔵や運送の便を考慮してペースト状にする為、５
〜７０川量％の珪酸ナトリウム水溶液（又は水ガラス）
１〜９重量部と、０．３〜１０　ｍ　量％のアルギン酸
ナトリウム水溶液９〜１重量部とを混合する。後の希釈
の程度にもよるが、珪酸ナトリウム水溶液が５重量％未
満では金型との結着性が悪く、７０重量％を超えると高
粘度のため耐火物粉末の懸濁が不可能であり、アルギン
酸ナトリウム水溶液が０．３ｉｑ％未満ではやはり金型
への結着性が低下し、１゜爪！号％を超えると寒天状に
なり以後の処理が不可能である。好ましくは５〜３５重
漬％の珪酸ナトリウム水溶液と０．３〜０．５ｉｆｉ％
のアルギン酸ナトリウム水溶液とを同重量部で混合する
。

塩化ナトリウム、塩化カリウム又は塩化マグネシウムの
使用は欠陥がなく美しい鋳物肌を得るために特にシな銅
の鋳造において有効であり、その添加量は珪酸ナトリウ
ム水溶液（又は木ガラス）とアルギン酸ナトリウムの混
合物に対して２．５〜５重量％が好ましい。

また、非酸化物系の耐火物粉末は添加量が多すぎると結
着性を低下させるので、上記の珪酸ナトリウム水溶液と
アルギン酸ナトリウムの混合物１重量部に対して０．５
重液部以下とすることが好ましい、尚、ベントナイト以
外の耐火物粉末を使用する場合には、比重の大きな耐火
物粉末の沈殿を防ぐためにベントナイトを更に添加する
ことが好ましい。

本発明の離型剤は一般的にはペースト状であって、密閉
すれば品質を損なうことなく長期間保存することが可能
である。

本発明の離型剤の使用方法を次に説明する。

まずペースト状の離型剤を水で希釈して使用する”Ｒｉ
＋Ｊ方法に適した粘度に調整し、刷毛塗りまたはスプレ
ー等の方法で金型の表面に塗／１ｚＬ、放置して乾燥さ
せるか又は加熱炉等で加熱すれば硬化して強固な被膜と
なる。硬化した離型剤のｖＪＩｌ！２は極めて硬く且つ
金型表面に強固に結着している。

［作用］本発明の金型用雛型剤は、結着成分として全く新しい珪
酸ナトリウム又は水ガラスとアルギン酸ナトリウムとを
使用しているので、従来の離型剤と異なり、金型表面に
硬く且つ強固な離型剤の薄膜を形成できる。この離型剤
の硬化膜の結着性及び耐熱性は従来より飛躍的に向上し
、従来は＃、型剤１回の塗布でせいぜい２〜３回の鋳造
しかできなかったが、この離型剤では数１０回の鋳造が
可能になり、また従来困難とされていた鋳鉄等の融点の
比較的高い金属の金型鋳造も可能である。

また、本発明者等は鋳物肌の欠陥発生について種／／検
：Ｊ　した結果、従来使用されていた酸化物系耐火物に
含まれる酸シｋが溶融金属から発生する水素と反応して
水を生成し、鋳物肌に悪影響を与えることが判明した。

そこで１本発明の雛型剤では非酸化物系の耐火物を使用
したので、このような現象が起こらず常に美しい鋳物肌
が得られようになった。更に、雛型剤に塩化ナトリウム
、塩化カリウム又は塩化マグネシウムを添加すれば、黄
銅の鋳造において何回鋳造を繰返しても鋳物肌が変色せ
ずに美しい色あいが得られる等、−層優れた鋳物肌が得
られる。

［実施例］実ＪＬ例」工市販の水ガラス（来由薬品（株）製；商品名珪酸ソーダ
水ガラス）５０ｇに、５重量％の塩化ナトリウムを溶解
した０、５重敬％のアルギン酸ナトリウム水溶液５０ｇ
を加えて充分に撹拌混合した。この混合物８重量部に、
雲母３００ｇ、タルク１００ｇ、珪酸カルシウム３００
　ｇ及びヘントナイト１００ｇからなる耐火物粉末１重
延部を添加混合して、ペースト状の離型剤を得た。

使用に際して、このペースト状ｌｌｌ型剤１容量部に対
して木（１３〜ｌ容量部を加えて粘度を調整し、約１５
０℃に加熱されたベリリウム合金からなる金型の表面に
スプレーで塗布すした。塗布した離型剤は金型表面を流
れ落ることがなく、そのまま乾燥硬化した。

この離型剤の硬化膜は約２０００℃の高温に耐えること
ができ、水をかけても全く変化しない極めて強固な膜で
あり、乾燥による収縮亀裂やピンホールの発生がなく、
金型表面との接着性及び被覆性が極めて優れていた。

この離型剤の硬化膜を形成した金型に黄銅の溶湯を注入
して噴霧機の圧力弁部品を鋳造したところ、離型剤を更
に塗布することなく７０回繰返して鋳造することができ
、硬化膜はまだ金型に強固に決着しており、得られた鋳
物肌は常に美しいｈ″１色を保って極めて良好であった
。

この黄ｖＡＩ８物製品においては、従来の雛型剤では１
回の鋳造毎に＃、型剤を塗布していたことを考えれば、
本発明の１ｌｌＩ型剤による作業能率及び歩留の向上は
想像を遥かに超えたものであることがわかる。

叉Ｊｕ１１耐火物として雲母の代りに黒鉛を用いた以外は上記実施
例１と同様にして雛型剤を製造した。

この雛型剤を用いて実施例１と同様に金型表面に硬化膜
を形成した金型に鋳鉄の溶湯を注入して鋳造したところ
、更に離型剤を塗布することなく繰返して鋳造すること
ができた。

［発明の効果］本発明によれば、金型の表面に結着性及び耐熱性に優れ
た硬化被膜を形成でき、しかも鋳物肌の美しい鋳物を鋳
造できる金型用雛型剤を提供することができる。

即ち、この雛型剤の硬化した被膜は数１０回の鋳造を繰
返しても劣化し又は損傷を受けることがなく、ＰＩ物肌
の美しい鋳物製品を連続的に能率よく製造することがで
きる。また、上記硬化被膜は極めて耐熱性に富むので、
従来困難であった鋳鉄等の高融点の金属の金型による鋳
造が可能になった。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）珪酸ナトリウムの水溶液又は水ガラスにアルギン
酸ナトリウムを含有し、非酸化物系の耐火物粉末を懸濁
した金型用離型剤。
（２）珪酸ナトリウムの水溶液又は水ガラスにアルギン
酸ナトリウムと、塩化ナトリウム、塩化カリウム又は塩
化マグネシウムを含有し、非酸化物系の耐火物粉末を懸
濁した金型用離型剤。
（３）上記耐火物が、雲母、黒鉛、タルク、炭酸カルシ
ウム、珪酸カルシウム、ジルコニウム、珪酸ジルコニウ
ム、及びベントナイトからなる群の少なくとも１種であ
ることを特徴とする、特許請求の範囲（１）又は（２）
項のいずれかに記載の金型用離型剤。