JPS6359967A - 複合型血液浄化器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈発明の利用分野〉 本発明は中空糸束と吸着剤の両方を収納した複合型浄化
器に案するものであり、さらに詳細には、吸着剤充填部
の外側に中空糸束を配置けしめた改良された血液浄化器
に関する。

〈従来技術〉 腎不全の治療に血液透析か広く使用されており、現在約
７万人の慢性腎不全患者がその恩恵に浴している。しか
し、血液透析では、血液中の有害物質のうち、低分子の
ものを有効に除去することができるか、中分子以、七の
ものについては充分除去することができない。透析時間
を４〜・５時間以下に短縮することがむつかしい理由の
一つはここにある。また慢性腎不全の合併症として、末
梢神経症、心包炎などの発症がしばしば見られる。これ
は血液透析だＣプでは有害な中分子物質を十分除去する
ことができず、それが蓄積するためといわれている。

一方、活性炭による血液吸着が、急性腎不全。

薬物中毒、肝性昏睡などの治療に用いられている。

活性炭は、電解質、尿素などのごく低分子量のものを除
いて、分子量がかなり高いものまで有効に吸着すること
ができる。

このような、血液透析器と血液吸着器とを併用すれば、
分子量のごく低いものからかなり高いものまで広範囲に
わたって有害物質を除去することかでき、上記の透析時
間短縮、末梢神経症、心包炎などの治療に極めて有効で
あることが実証された。

血液透析器と血液吸着器とを併用するにあたっては、ふ
つう両者を血液回路で直列に連結する。

しかし連結するのに手間がかかること、その間に汚染し
ヤ）覆いこと、血液回路から溶出物が出ること、血液充
填帛かふえることなどを考慮すれば、両者を初めから一
体化したものを使用することが望ましい。

このような観点から、血液透析器と血液吸着器を一体化
した装置が考案されている。両者を直列又は並列に連結
したもの−Ｃ゛ある。しかし前者は一体化した装置が細
長いものになってしまい、取扱いにくいし、輸送上、保
管上も不便である。また、後者は、血液の一部が透析だ
け、一部か吸着だけをうけ、これらが装置をでるときに
合流覆−ることになるので、血液浄化が充分に行なうこ
とが困難であって好ましいことではない。

〈発明の目的及び構成〉 本発明者らは、従来の複合型血液浄化器におけるかかる
欠点を改良することを目的として鋭意研究を行った結果
、中空糸束と吸着剤を特定の位置関係に配置せしめた直
列タイプのものが有効であることを見い出し本発明に到
達したものである。

即ち本発明は、高分子重合体からなる選択透過性中空糸
膜の集束体と吸着剤を筒状容器に収納した血液浄化器に
おいて、該容器内空間を管状部材で仕切り、該管状部材
の外側に該中空糸束を収納し、該管状部Ｈの内側に該吸
着剤を充填し、該中空糸を両端部で固定している隔壁の
外側で開口させ、該中空糸束の中空部を該管状部材の内
側と連通させその両方を血液導入部と血液導出部の間に
位置せしめ、該中空糸間隙部を血液処理液の導入部及び
導出部と連通させたことを特徴とする複合型血液浄化器
である。

以下、本発明について図面を用いてさらに詳細に説明す
る。即ち本発明の血液浄化器は、図面にその好ましい実
施態様として示す通り、筒状容器３の中央部に吸着剤２
を充填し、その外側に中空糸束１を収納し、その間を管
状部材１０によって仕切ったものであり、さらに中空糸
束の両端部は隔壁８で固定されその先端が開口されてい
る。かかる浄化器において例えば血液は血液導入部５か
ら流入し、吸着剤充填部を通過しさらに中空糸の中空部
を通過した後、血液導出部４から流出する。

他方透析液等の血液処理液はその導入部６から流入し、
中空間隙部を通過した後導出部７から流出する。この様
に血液が浄化器を流れる間に、透析。

透析ン濾過又は）濾過工程と吸着工程の処理をシリーズ
に受けて浄化されることになる。尚かかる血液の導入部
と導出部及び血液処理液の導入部と導出部の各々が、ど
ちらかあるいは両方が逆になっていてもよい。

本発明の複合型血液浄化器に用いられる選択透過性中空
糸膜は、血液透析用、血液）濾過用などのセルロース、
セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート、ポリア
クリロニトリル、エチレン−ビニルアルコール共重合体
などの高分子重合体からなるものの中から任意にえらん
で用いることかできる。また吸着剤としては、血液中の
有害物質を吸着除去し得るものであればいかなるもので
あってもよく用途に応じて選定して用いれば良い。

その具体例としては活性炭やイオン交換性吸着剤等があ
げられる。また吸着剤の形状もいかなるものでおっても
よく、その具体例として粉状２粒子状、破砕状、繊維状
、シート状、布状等があげられ、特に球状に近いビーズ
状吸着剤でセルロース。

ポリヒドロキシエチルメタアクリレート等の高分子重合
体の被膜を形成させたものが血液凝固防止の点で好まし
い。

血液及び血液処理液出入口の機構ないし形状は、いかな
るものでおろうと、さしつかえない。例えば、血液は隔
壁に対して垂直にはいるようにすることも可能であるが
、図面に示す如く中空糸部の周に添って切線方向にはい
るように開口部４を設けそこから血液を導入する方がそ
こでの凝血が防止できるので好ましい。また、吸着及び
透析又は−〇　− ン濾過の何れをさきに、何れをあとにするかについても
、本発明はこれを拘束するものではない。

また本発明の血液浄化器の好ましいものとして、吸着剤
充填部における長手方向の距離りと空筒基準の横断面積
相当の直径りの比Ｌ／Ｄが５〜１０、更に好ましくは５
〜８の範囲にあるものがあげられる。尚断面が非円形の
場合の該直径は、面積が等しい円形に相当する直径を意
味する。また中空糸収納部に相当するＬ／Ｄとしては５
以上が好ましい。

本発明によれば、特にこの様に直列形式に組み込まれた
中空糸部と吸着剤の各々を特定の細長い領域とすること
によって、それぞれの領域における血液の流速が増大し
、血液が接触する中空糸膜面や吸着剤表面での物質移動
の境膜抵抗が小さくなり、結果的に両方での有害物質の
除去速度を大きくすることができる優れた効果が発現さ
れることを見い出した。尚各々の下限を下まわった場合
にはかかる効果が発現されにくく、また上限を越えた場
合には、血液通過時の圧力損失が大きくなり好ましくな
い。

さらに本発明について以下の実施例を挙げて具体的に説
明する。

実施例１，２及び比較例 外径２２０μ、内径２００μの血液透析用ゼルロース中
空糸束と、粒径が約０．７ｍｍの球状活性炭にセルロー
ス被膜を形成させた血液浄化用吸着剤をほぼ等量づつ用
いて、第１表に示す各々のＬ／Ｄを有する図面の如き複
合型血液浄化器を製造した。

これらの浄化器に１５０　ｍｌ／ｍｉｎの牛の新鮮血液
を流して３時間後の浄化性能を測定したところ、第１表
に示すような結果を得た。

〈発明の効果〉 本発明の複合型血液浄化器は、取扱いが簡便で、輸送、
保管にも便利であり、安全に使用しうるちのであって、
容易に製造することができる。しかも、吸着剤部及び中
空糸部のそれぞれを細長くすることができるので、血液
速度が増大し、吸着及び透析の境膜抵抗が減少して、そ
の結果有害物質の除去速度が向上することになる。また
、吸着剤部を中空糸部がとりまく構造になっており、後
者には、湿度を制御された血液処理液、例えば透析液が
流れるので、これにより本血液浄化器を通る血液の温度
を一定に保って体内へ返すのにも、本発明は有効に役立
つ。

【図面の簡単な説明】

図面は、本願発明の複合型血液浄化器のより好ましい実
施態様を模式的に示したものである。同図において、１
が選択透過性中空糸膜、２が吸着剤を各々示している。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 高分子重合体からなる選択透過性中空糸膜の集束体と吸
   着剤を筒状容器に収納した血液浄化器において、該容器
   内空間を管状部材で仕切り、該管状部材の外側に該中空
   糸束を収納し、該管状部材の内側に該吸着剤を充填し、
   該中空糸を両端部で固定している隔壁の外側で開口させ
   、該中空糸束の中空部を該管状部材の内側と連通させそ
   の両方を血液導入部と血液導出部の間に位置せしめ、該
   中空糸間隙部を血液処理液の導入部及び導出部と連通さ
   せたことを特徴とする複合型血液浄化器。