JPS6357587B2

JPS6357587B2 -

Info

Publication number: JPS6357587B2
Application number: JP10906979A
Authority: JP
Inventors: Tomohiro Inoe; Yoshio Kobayashi
Original assignee: Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1979-08-29
Filing date: 1979-08-29
Publication date: 1988-11-11
Also published as: JPS5634861A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、浮上輸送可能な着床式又は浮上式発
電パツケージを収めたタービン発電機建屋の連接
方法の改良に関する。

従来、例えば火力発電所の建設をする場合に
は、発電所建設地点の土木工事から始まり、ター
ビン発電機の基礎台の建設、タービン建屋の建
設、ボイラー鉄骨の建設、ボイラーのドラム上
げ、各機器の据付等主要構成機器は土木、タービ
ン建屋の工事の進行に合せて据付けていた。現地
据付条件の悪い現場においては、これら据付工事
に長期間を要し、かつ発電設備建設価格に大きな
影響を与えている。このため発電設備の構成機器
を各要素毎に据付時間に合せ輸送、搬入すること
が、工期短縮の点、経済的利得の点などから必要
になつてきている。また、発展途上国地域に建設
する発電所にあつては熟練技術者の確保も問題と
なつている。これに対し、最近ボイラ、タービ
ン、発電機、変圧器およびそれらの付属設備等の
発電設備に必要な構成機器およびタービン発電機
建屋を浮上可能なポンツーン上に据付け、一つの
巨大な発電パツケージとして工場内で製作、組立
し、この発電パツケージを潜水可能式バージによ
り発電所建設現場近くまで海上、河川等の水路を
利用して一体輸送し、あらかじめ用意された設置
場所に曳航し、上記ポンツーンに設けたバラスト
タンクに注水することにより着床させ、周囲を埋
め戻しの上、発電パツケージ外の電気、水、燃料
設備等と接続することにより、現地据付工事期間
を大幅に短縮させ、工場内で充分に品質管理の行
き届いた発電設備を製作ならしめる発電パツケー
ジが考えられている。

以下図面を用いて発電パツケージの一例を説明
する。第１図はその一部切截平面図、第２図は第
１図の直線−に沿う断面図（側面図）、第３
図は第１図の直線−に沿う断面図（正面図）
である。図に於て１はポンツーンで、その船底に
バラストタンク１′を有する。ポンツーン１は、
通常の船舶と同様に工場内のドツク内で製作さ
れ、このポンツーン１上に、発電設備の構成機器
であるボイラー２、タービン３、発電機４、変圧
器類５，６，７等の主要機器をはじめ、これらの
附属機器である押込通風機８、煙突９、復水器１
０、循環水ポンプ１１、デイアレーター１２、コ
ンプレツサー設備１３、給水ポンプ設備１４、さ
らに水素ガス発生装置１５、蓄電池設備１６、制
御室１７、クレーン及びホイスト設備１８、非常
用発電設備１９等の発電設備構成機器の大部分を
搭載し一つの巨大な発電パツケージＰとして構成
する。尚、図中の２０は、これらの機器保護の為
のタービン発電機建屋である。発電パツケージＰ
を構成するこれらの各機器およびタービン発電機
建屋２０は、工場において厳密な管理のもとに製
作し、ポンツーン１上に組立搭載される。第４図
は、発電パツケージＰの水上輸送状態を示す図で
あり、図においてＰは発電パツケージであり、Ｂ
はこの発電パツケージＰを搭載する為の潜水可能
式バージである。またＴはこの潜水可能式バージ
Ｂを曳航する為の曳航船、Ｓは水路例えば海であ
る。このように曳航船Ｔにより発電設備建物現場
近くまで発電パツケージＰが曳航される。こうし
てパツケージ形発電設備は、発電パツケージおよ
びそれを収めるタービン発電機建屋を製造者の任
意の場所で一括製作、組立し、また水上輸送可能
な所であれば世界の如加なる所でも設置すること
ができる。

又、上記説明のパツケージ形発電設備は、陸上
に固定設置することなく、水上に浮上させた状態
で固定し、所定期間発生電力を陸上に送電する移
動発電設備として使用し得る。

ところで、最近では以下の理由からこの種の発
電パツケージを複数台相隣合うように設置するこ
とが考えられてきている。

(a) 発電設備の容量は通常需要との関係で決まる
ものであり、発生した電力はできるだけ発電設
備の近くの需要地で消費されることが望まし
い。しかしながら、この需要は常に一定のもの
ではなく、その地域の経済状況やそこに生活す
る人達の生活形態等によつて大きく変わるもの
である。この不特定な需要に対し、電力の供給
を充分な形で行なうことが電力供給者の大きな
使命である。

(b) 発電パツケージは、工場において、予め厳密
な品質管理のもとに短期間の間に製作され、潜
水可能式バージにより発電設備建設現場近くま
で運ばれて据付け又は固定されるものである。
このため、この種設備は、浮上輸送に当り、潜
水可能式バージの大きさ、輸送能力によつて決
まつてしまいむやみやたらと最初から大容量の
ものを製作することができない。

(c) 大容量電力が要求される場合、(b)項の理由か
ら複数台に分割の上、設置せざるを得なくなる
が、別々の位置に設置するとなると土地の有効
活用の面で悪くなるばかりでなく、発電設備に
附帯する変電設備、送電線設備等もその分割し
た数に対応して設けなければならず、非常に経
済性が悪くなる（発電設備の建設コストにはね
かえる）。又、発電設備の運転（運用）の為に
もそれぞれ運転員を配置せねばならなく安全運
転の面でも問題が出てくる。

(b) (b)項の理由からもわかる通り、発電パツケー
ジの大きさは、輸送用の潜水可能式バージの大
きさ、能力で決定されてしまうから、コンパク
トにまとめる必要がある。しかしながら、コン
パクトにまとめ製作し、これを現地にて据付あ
るいは固定して運用した場合、充分な保守点検
が可能か否かが大きな問題として出てくる。特
に、コンパクトな発電パツケージを収めたター
ビン発電機建屋内で、簡易に保守点検ができる
ものは良いが、機器の故障やオーバーホールの
時などでは、その機器そのものをタービン発電
機建屋外に持ち出す必要がある。この為にはあ
る程度の広さをもつた搬入出口がタービン発電
機建屋にとつて必要になつてくる。

(e) 又、搬入出口は、それなりの広さはもちろん
のこと、機器類の移動利便性も考慮して適切な
位置に設ける必要がある。むやみやたらに空い
ているスペースを利用すればよいというもので
はない。

本発明は上記事情を考慮し、機器の移動に支障
のないような広さで、しかもその移動距離が最短
になるような位置に、搬入出口を設け、２台の発
電パツケージに対して一つの共通した搬入出口を
設けるためのパツケージ形発電設備を収めたター
ビン発電機建屋の連接方法を提供することを目的
とする。

上記目的を達成するために、本発明では、浮上
輸送する発電パツケージを収めたタービン発電機
建屋の発電機設置側に搬入出口を設け、一台目の
発電パツケージを収めたタービン発電機建屋と二
台目の発電パツケージを収めた別のタービン発電
機建屋との搬入出口の位置をそれぞれ勝手ちがい
に配置し、発電所建設所定位置で二つの搬入出口
が相隣合うように配置し、二つの搬入出口間の仕
切を除去して共通の一つの搬入出口を形成するも
のである。

以下、第５図及び第６図で、本発明の一実施例
について説明する。第５図は、一台目の発電パツ
ケージを収めたタービン発電機建屋と別の二台目
の発電パツケージを収めたタービン発電機建屋と
を連接した平面図、第６図は第５図の線XI−XIに
沿う断面図である。図に於て、P₁は１台目の発
電パツケージ、P₂は２台目の発電パツケージ、
２１はそれぞれの発電パツケージP₁，P₂を収め
たタービン発電機建屋２０に設けられた搬出口で
あり、２１′は二つの搬入出口間の隔壁を除去し
た共通な一つの搬入出口である。尚、搬入出口２
１′内の破線は建屋相互の境界を示すもので、除
去した隔壁又はその残部を示している。他の符号
は前述した通りであるので説明は省略する。

おのおのの発電パツケージP₁，P₂は、前述し
た通り適正な機器配置計画にもとづき、工場内で
製作される。その場合、タービン発電機建屋２０
の搬入出口２１は、それぞれの製作時に勝手ちが
いにする。又、搬入出口２１の位置は、タービン
や発電機などのケーシング、回転軸をとりはずし
て建屋外に搬入出する場合の移動距離を考慮して
発電機側に設ける。工場内で完成した発電パツケ
ージの輸送は前述した通り別々に潜水可能式バー
ジに搭載され輸送される。発電所建設所定位置で
は第５図に示すごとく相隣合うよう設置する。そ
こで、おのおのの発電パツケージを収めたタービ
ン発電機建屋が所定位置に設置された後、相隣合
う搬入出口２１の隔壁を除去し、共通な一つの搬
入出口２１′を形成する。

以上説明したように、本発明によれば、発電パ
ツケージを収めた別々のタービン発電機建屋を連
接する場合、それぞれの搬入出口をまとめて共通
な搬入出口に形成するとともに、その位置の機器
の搬送移動距離の最短を考慮して発電機側にした
ので、搬入出口は限られた領域にしては広くで
き、保守点検・オーバーホール時などでは機器の
搬送が楽になり、作業効率が一段と向上する効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はポンツーン上に組立製作した発電パツ
ケージを収めたタービン発電機建屋の一部欠截断
面図、第２図は第１図の直線−に沿う断面
（側面）図、第３図は第１図の直線−に沿う
断面（正面）図、第４図は発電パツケージを収め
たタービン発電機建屋の輸送の一例を説明するた
めの図、第５図及び第６図は本発明の一実施例を
説明するための図である。１……ポンツーン、１′……バラストタンク、
２……ボイラー、３……タービン、４……発電
機、５〜７……変圧器、２０……タービン発電機
建屋、２１……搬出口、２１′……共通な一つの
搬入出口、Ｐ，P₁，P₂……発電パツケージ、Ｂ
……バージ。

Claims

【特許請求の範囲】

１浮上輸送する発電パツケージを収めたタービ
ン発電機建屋の発電機設置側に搬入出口を設け、
一台目の発電パツケージを収めたタービン発電機
建屋と二台目の発電パツケージを収めた別のター
ビン発電機建屋との搬入出口の位置をそれぞれ勝
手ちがいに配置し、発電所建設所定位置で二つの
搬入出口が相隣合うように配置し、二つの搬入出
口間の仕切を除去して共通な一つの搬入出口を形
成することを特徴とする発電パツケージを収めた
タービン発電機建屋の連接方法。