JPS635516B2 - - Google Patents

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JPS635516B2
JPS635516B2 JP17668584A JP17668584A JPS635516B2 JP S635516 B2 JPS635516 B2 JP S635516B2 JP 17668584 A JP17668584 A JP 17668584A JP 17668584 A JP17668584 A JP 17668584A JP S635516 B2 JPS635516 B2 JP S635516B2
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JP
Japan
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powder
cloth
adhesive
resin
bonding
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JP17668584A
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JPS6155269A (ja
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Juichi Ueda
Chiharu Okada
Masayuki Mishima
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、布の接着方法及び接着剤に関するも
のであり、特に布の接着において、任意のパター
ンで接着する方法及びその接着剤に関するもので
ある。
〔従来の技術及び問題点〕
縫製加工製品分野において接着剤が多用される
分野として、接着芯地がある。接着芯地は、一般
に一定のドツトパターンもしくは、ランダムに粉
末状熱可塑性樹脂を散布、融着されたものが使用
されている。しかしながらこれらの芯地は、一様
に接着剤が布全面に融着されたものであり、種々
の形状及び大きさの布地に、必要な部位に、必要
な濃度の接着剤を自由に融着させ、少量多品種の
接着加工に応えるには十分なものではない。
このように、縫製加工製品分野においては、布
の前処理等の工程において、様々な形状に裁断さ
れた布地に対し、任意の一定パターンで接着剤を
付着させ、接着加工する方法の考案が要望されて
いる。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、これに応える方法と使用すべき
接着剤を見い出すべく鋭意研究の結果本発明に到
達した。
即ち、本発明はあらかじめ一様に帯電された光
導電性感光体表面に、塗布すべき接着剤のパター
ンを記した原画の反射光を結像照射するか又は当
該パターンを発生させる制御装置からの電気信号
を光信号に変換し、該光信号を照射することによ
り静電潜像を形成し、ついで摩擦帯電された粉体
状接着剤を該静電潜像に付着させることにより、
感光体上に粉体像として顕像化せしめ、該粉体像
を布へ転写し、この上に布を重ねるかあるいは粉
体の転写された布を加熱し、粉体を融着させた後
に布を重ね合わせ、加熱接着することにより布を
接着するに際し、該粉体状接着剤を構成する樹脂
として次の物性すなわち、環球法による軟化点が
80〜160℃であり、軟化点より10℃高い温度にお
いて、周波数1ヘルツの回転振動を与えた場合、
動的粘度が500〜50000poise、貯蔵弾性率が1000
〜50000dyne/cm2のものを用いることを特徴とす
る布の接着方法を提供するものである。
〔作 用〕
本発明においては複写印字装置の原理を用いる
ことにより例えば、レーザープリンターの如く、
電子写真方式を利用した、印字印画システムとし
て、任意の図形を高速で潜像形成する方法を用い
ることができ、パターンジエネレーターから発生
される電気信号を光信号に変換し、レーザービー
ムを感光体上に照射することにより、静電潜像を
形成することが可能である。レーザー光を照射す
る以外の方法としては光フアイバーチユーブによ
り光シグナルを照射する方法等を利用することが
出来る。
また、複写機を用いることにより、例えば、一
定図形の原画の拡大、縮小された潜像を用いる技
術を利用することにより例えば、縫製加工分野に
おいて使用される型紙等の原図において、接着剤
を塗布させたい部位の明暗化の区別の処理等を行
い、これによるオリジナルパターンの反射光を光
学的に、感光体上に静電潜像として、形成するこ
とも可能である。その他画像のデイジタル化によ
り、様々なオリジナルパターンを複合・合成した
画像とか、画像認識装置により読取られた様々な
パターン情報により感光体上に形成された静電潜
像等を用いることも可能である。
本発明の方法は、これらの電子写真方式を利用
し、感光体上に接着すべきパターン原画の反射光
の結像、もしくはパターンジエネレーターによる
光信号により形成された静電潜像を利用して、布
に接着剤を付着させた後、加熱により布を接着す
る方法である。
静電潜像の顕像化には、感光体上に形成された
静電潜像の表面電荷の極性と反対の極性の帯電極
性を有する粉体を用いる方法(いわゆる正規現像
法)と、感光体上の潜像の極性と同極性の帯電極
性を有する粉体を用いる方法(いわゆる反転現像
法)とがある。
一般にプリンターにおいては、文字図形等の黒
地に相当する部分を光らせ、感光体上に電気信号
を光信号に変換させた形で光ビームを照射させ、
背景部の白地に相当する部位を暗部として光を当
てない方式が用いられている。この方式において
は、静電潜像は、背景部の表面電位の方が、文字
図形部よりも高く、潜像の顕像化には、感光体の
表面の極性と同極性の粉体を用いなければならな
い。
これに対し、オリジナル画像の反射光を用いる
複写機のシステムにおいては、文字図形の黒地相
当部は、背景部の表面電位よりも高く、感光体上
の表面電位極性と反対の帯電極性を有する粉体に
より顕像される。
粉体状接着剤の摩擦による帯電性の付与には、
鉄粉等の磁性粉体及びその他の無機粉末と接着剤
粉末との摩擦により、帯電極性と帯電量が調整さ
れ、粉体を構成する樹脂の骨格構造、官能基等に
よつても帯電極性と帯電量が制御される。さらに
必要な場合には各種の染料を添加することによ
り、樹脂の帯電極性と帯電量を制御することも可
能である。望ましくは無色ないし淡色ないし白色
の帯電制御剤を用いる。磁性粉の表面処理剤を調
整することによつても、帯電量の制御が可能であ
る。
一般に用いられる感光体としては、アモルフア
スセレン及びその合金類、硫化カドミウム、有機
塗料複合系、アモルフアスシリコン等であり、こ
れらの感光体は、表面で発生した電子又は正孔の
感光体背面の導電層への到達の容易さの程度によ
り、表面電荷の極性が選択使用されている。例え
ば、アモルフアスセレン系の感光体においては、
正極性に一様帯電させた感光体表面に、明部の光
照射により正極性の静電潜像を形成する方法がと
られる。このような場合には、負極性の帯電粉末
により正規現像が行なわれる。
本発明においては、粉体状接着剤を構成する樹
脂として、負極に帯電する樹脂(例えばポリエス
テル系樹脂)もしくは、正極性に帯電する樹脂
(例えば、アミノアクリル系変性樹脂)を選ぶか、
電荷調整機能を有する染料類を樹脂に適当量添加
する等の方法により、粉体状接着剤の帯電極性の
制御は可能であり、いずれの感光体及び現像方式
の組合せにおいても適用は可能である。顕像化に
必要な粉体状接着剤の平均粒径は布を構成する繊
維の太さ、織布又は不織布等の平滑性、目の荒さ
等にもよるが、5〜1000μmのものを用い、好ま
しくは10〜300μmのものである。
感光体へ付着させる粉体の付着量は感光体の表
面電位、露光量(露光波長、露光強度、露光時間
等による)等により調整される。
感光体上に顕像化されて付着した粉体の布への
転写の方法としては、感光体に布を接近させ、布
の反対側より、コロナ放電の印荷等の方法によ
り、布を粉末の帯電極性と反対の極性に帯電さ
せ、静電引力により、粉体を布へ転写させる方法
が挙げられ、その他、あらかじめ帯電させた布を
感光体へ接近させ、粉体像を転写させる方法、転
写ローラーを感光体に接近させ、粉体を転写ロー
ラーに移し更に布に転写させる方法、耐熱性に優
れた感光体(例えばアモルフアスシリコン)に加
熱した布を接触させて粉体を布へ融着させる方
法、紙等に粉体像を転写させ、しかる後に紙から
布へ再転写させる方法、離型紙等の離型性基質に
転写させ、更に布へ粉体を加熱融着して再転写す
る方法、弾力性に富んだ転写用シートもしくは転
写用ローラーに粉体を転写した上で、更に布へ再
転写する方法等も可能であり、布の材質、形状に
応じた転写方法を選べば良い。
このようにして、布への粉体状接着剤がパター
ン状に付着したものが得られるが、このまま別の
布等を重ね熱接着する場合以外で、未融着の状態
で布を取扱う必要のある場合には粉体を布へ固着
させなければ、布の後加工等の取扱い作業の際に
脱落するので、例えば粉体の乗つた状態の布を、
赤外ランプとがキセノンフラツシユランプとかヒ
ートオーブン等の輻射熱により粉体を布へ融着さ
せるか、離型処理した加熱ローラーの間を通す
か、離型処理したヒートプレスにより融着させる
か等の方法により、布へ粉体を固着させることが
出来る。
粉体状接着剤は、容易に熱融着するものが好ま
しいが、潜像の顕像化の段階で、磁性粉等との摩
擦により、粉体を帯電させるため、常用温度にお
いて、ケーキング等が発生し粉体の流動性が低下
するものであつてはならない。磁性粉を用いる顕
像化の方法としては、通常、内部に複数の磁極を
有する回転ロールにより、磁性粉と粉体からなる
スリーブを形成させ、この回転するスリーブによ
り、粉体を感光体と接触させることにより、粉体
を感光体へ付着させる。従つて、粉体は常用温度
において、一定以上の弾性率を保持しなければな
らない。
その他、磁性粉を用いない顕像化の方法とし
て、ガラス等のビーズを用いるカスケード式現像
法も用いることが出来、この場合も粉体の耐摩耗
性は同様に要求される。このカスケード方式の特
性は、ビーズの粒径の大きなものが使用出来る点
であり、粒径の大きな粉体状接着剤の摩擦帯電と
顕像に有効である。
このように、粉体状接着剤は磁性粉等の無機粉
末もしくはビーズと混合、撹拌使用されるので、
粉体が容易に融着するものは避けねばならない。
布の接着は、このように調整した粉体状の接着
剤が融着した、第一の基質である布と、第2の基
質とを重ね合せるか、あるいは第一の基質の一部
を折り曲げる等の方法により、これらを熱プレス
もしくは熱ローラーを通すことにより接着に至
る。
布への樹脂の熱融着においては、布(もしくは
繊維)の特性をそこなわない、温度、圧力、時間
において加熱融着させなければならない。軟化点
の低すぎる樹脂は、融着は容易ではあるが、常用
温度における粉体の流動性が劣る。軟化点の高す
ぎるものは、より高温での加熱融着が必要であり
好ましくない。粉体の付着した布を直接ヒートロ
ーラーにより熱融着させる場合には、ヒートロー
ラーへの接着剤の移行があつてはならない。この
ためには、溶融粘度、特に動的粘度の選択が必要
である。また布の接着においては、出来るだけ低
い温度で熱変形し、かつ、必要以上の溶融流動に
よる布の背面への接着剤のしみ出しのないもので
なければならない。
このように、所望の接着強度を有し、加熱接着
が容易であり、風合い及び外観形状をそこなわな
い接着布の調整方法として、上記の如き電子写真
方式により任意のパターン状に布に粉体状接着剤
を付着させ、加熱により布を接着させるために
は、接着剤を構成する樹脂として、環球法軟化点
80〜160℃であり、軟化点より10℃高い温度にお
いて周波数1ヘルツの回転振動を与えた場合動的
粘度が500〜50000poise、貯蔵(剪断)弾性率が
1000〜50000dyne/cm2の熱特性を有する樹脂を用
いなければならない。軟化点が80℃未満において
は、樹脂粉末と磁性粉等とからなる現像剤の常用
温度における流動性が劣り、ケーキングが発生す
る。また、粉末樹脂を融着した布の保存において
も、高温時粘着性が出て好ましくない。軟化点が
160℃を越えると、樹脂の布への融着時に生地を
高温に加熱する必要があり、布の劣化の原因とな
る。また、熱ローラーにより布と布を接着する場
合、例えば400mm/secのように高速で、加熱接着
する場合、軟化点155℃を越える樹脂粉末におい
ては、薄い布の組合せにおいても、熱ローラーの
表面温度は、220℃以上となり、布の劣化を伴い、
熱ローラーの材質の劣化も著しい。動的粘度が軟
化点より10℃高い温度において、500poise未満で
あると、熱接着時の樹脂粉末の熱流動性が著しく
なり、接着剤の布の含浸、しみ出しが著しく好ま
しくない。動的粘度が軟化点より10℃高い温度に
おいて50000poiseを越えるものは、ヒートローラ
ーへ接着剤が移行しにくいという面では好ましい
が、薄い布同志の加熱融着においても、ヒートロ
ーラーの線圧が10Kg/cmを越え、高速で通す場
合、布の変形、シワ等の発生の原因となり、好ま
しくない。貯蔵弾性率が軟化点より10℃高い温度
において、50000dyne/cm2を越えると、熱ローラ
ーの材質の弾性率に接近し、融着が不十分とな
る。即ち、加熱ローラーとして、鋼鉄製のものを
テフロンコートにより離型処理したものを用い、
加圧ローラーとして、耐熱シリコンゴム等を組合
せた場合、ローラーの材質の加熱温度における弾
性率は通常107dyne/cm2以下である。これに対
し、樹脂の軟化点80℃以上のものを熱圧融着させ
る場合(通常)100℃以上220℃以下の加熱温度が
好ましく(100℃と160℃との貯蔵弾性率の相関性
より)軟化点より10℃高い温度における貯蔵弾性
率が50000dyne/cm2を越えるものは布及び粉末が
実際に加わつた温度において貯蔵弾性率が105
106dyne/cm2となり、加圧ローラーのゴムの弾性
率に接近してくる。特に高速で布をヒートローラ
ー方式により、接着させる場合、熱ローラーの設
定温度よりも布及び粉体樹脂の到達温度は低くな
り、貯蔵弾性率の高い樹脂においては、熱ローラ
ーの設定温度を高温にしなければならず、布の劣
化につながる。ヒートプレスにおいても、布の接
着のためには布をいためないための弾性材料を用
いるので短時間でプレスするためには同様な剪断
弾性率の範囲のものでなければならない。また軟
化点より10℃高い温度における貯蔵弾性率が
1000dyne/cm2未満の樹脂においては、樹脂の熱
変形が容易であり、実際に粉末が加熱される温度
においても貯蔵弾性率が1000dyne/cm2未満とな
り、熱ローラーの材質として弾性率が104dyne/
cm2より低い軟らかい材質のものを使用しないと、
布への接着剤の含浸、しみ出しが著しくなる。軟
かいロールを使用すると、平滑性の乏しい布地の
場合、接着が十分ではなくなる。また弾性率の低
い樹脂は、粉末としての磁性粉等の無機粉末との
摩擦帯電のための摩擦時に粉体形状の保持が困難
になる。
これらの熱特性を具現しかつ接着凝集力に優れ
る樹脂としては、分子鎖中に少くとも1つのエス
テル結合、アミド結合又はウレタン結合を有する
ものが選ばれる。特に共重合ポリエステル、共重
合ポリアミド及びそれらのウレタン変性樹脂等の
樹脂が好ましい。
例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルリ
フタル酸、トリメリツト酸等の芳香族多塩基酸、
アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、フマー
ル酸、ダイマー酸等の脂肪族多塩基酸、シクロヘ
キサンジカルボン酸等の脂環式多塩基酸類及び、
それらの誘導体等の酸成分と、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、1,4―ブタンジオ
ール、1,6―ヘキサンジオール等の脂肪族ポリ
オール、ビスフエノールA酸化プロピレン付加ジ
オール類等の芳香族ポリオール類等のポリオール
成分とから得られる共重合型ポリエステル、更
に、ヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミ
ン、等の脂肪族ジアミン類、ピペラジン、シクロ
ヘキシルジアミン等の脂環式ジアミン類と、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸
等の脂肪族多塩基酸、シクロヘキサンジカルボン
酸等の脂環式多塩基酸及びそれらの誘導体と、ε
―カプロラクタム等のラクタム類等から得られる
共重合ポリアミドなどがあり、これらの共重合物
を更にウレタン変性したもの等があげられる。
その他アクリル系、メタクリル系エステルを含
む共重合体、酢酸ビニル等のビニルエステルを含
む共重合体、エポキシエステルアミン共重合体、
エポキシエステル共重合体等、ロジン系エステル
共重合体等の分子鎖中に少くとも1つ以上のエス
テル、アミド又はウレタン結合を有し、かつ、軟
化点、動的粘度、貯蔵弾性率が夫々所望の特性を
有するものを用いることにより、本発明が具現さ
れる。
更に、これらの特性を有する樹脂に、水分によ
り架橋する機能を付与することにより、本発明は
より一層、有用性を発揮する。
即ち、従来の布の接着においては、接着芯地等
にみられるように、熱可塑性樹脂をドツトパター
ン状に布へ融着させたものを用いるが、テープ状
のフイルム接着剤をヒートプレスする方法等が用
いられており、これらの方法においては、任意の
パターンに必要量の接着剤を付着させることが困
難であるのに加え、接着後の熱及び溶剤等による
接着剤の溶融、流出、溶解、膨潤等の変化が著し
く、耐久性及び後加工性に乏しいものであつた。
これに対し、本発明を実施する際に、接着剤を
構成する樹脂として、水分により架橋し、適度な
粉末安定性を有し、特定の熱特性を併せ持つもの
を用いることにより、布の前処理工程及び縫製加
工等における後工程に多用されるスチームプレス
等の湿熱工程を経ることにより、架橋構造が形成
され、耐洗濯性、耐ドライクリーニング性、耐ア
イロン掛け性等の機能が付与され、従来では得ら
れなかつた。新しい接着方法による優れた性能の
接着布を得ることが出来る。
これらの水分により架橋する樹脂は、例えば、
先に記した共重合ポリエステルとか、共重合ポリ
アミドの分子末端もしくは分子鎖中に、加水分解
架橋性の官能基を導入することにより得られる。
加水分解架橋性官能基とは例えば、アルコキシシ
リル基、イソシアネート基又はそのブロツク化さ
れたもの等である。
これらの樹脂を粉体化する方法は例えば樹脂を
極性溶媒中に溶解し、このものを撹拌しながら無
極性溶媒等の貧溶媒に投入し、粉末状の樹脂を析
出させ、これを分離乾燥する方法、あるいは樹脂
を粗砕後冷凍粉砕もしくは高速気流中に供給し、
衝突板にて微粉砕する等の通常の方法で調整す
る。必要であれば篩にて粒度を調整するか、更に
必要であれば、風力分級により粉体の粒度を調整
する。
現像剤の調整は、平均粒径50〜500μmの不定形
もしくは球状の鉄粉もしくは、フエライト粉もし
くはガラスビーズ等の無機粉末100重量部に対し、
粉末樹脂0.2〜20重量部を混合し調整する。
帯電量の調整は、正帯電用としてはニグロシン
系染料等のアニリン染料等、負帯電用としては、
アゾ系クロム錯体等の黒色染料等を用いることに
より粉末樹脂の摩擦帯電量を制御することが出来
る。樹脂の骨格及び官能基を選ぶことにより樹脂
の帯電量はある程度制御出来る。たとえば、イソ
フタル酸、テレフタル酸、ビスフエノールA酸化
プロピレン付加ジオール、1,6―ヘキサンジオ
ール、アジピン酸等により得られるポリエステル
は負極性に帯電する。
また鉄粉の表面を例えば塩化ビニル酢酸ビニル
共重合体で表面被覆することによりポリアミド樹
脂を正極性に帯電させることも出来る。
本発明の方法において接着される布は、ポリエ
ステル系、レーヨン系、綿系、麻系、ナイロン
系、羊毛系、アクリル系等の繊維からなる薄手の
布帛またはニツト布もしくは不織布が主体である
が、これに限定されるものではない。
〔実施例及び効果〕
以下、実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、例中の部は重量基準である。
<実施例 1> 環球法によつて測定された軟化点が、113℃の
テレフタル酸、トリメリツト酸、プロピレンテト
ラマー無水マレイン酸付加物、ビスフエノールA
酸化プロピレン2モル付加物、1,6―ヘキサン
ジオールから得られた共重合ポリエステル樹脂を
冷凍粉砕し、風力分級器により平均粒径21μmの
粉末を得た。この粉末9部と不定形鉄粉(平均粒
径約60μ、日本鉄粉(株)EFV 200/300)90部の比
率で予備混合し、現像剤を調整した。この粉末の
帯電量はブローオフ法で−11μc/gであつた。
軟化点より10℃高い温度である123℃において
樹脂粉末の動的粘度(η*)と貯蔵弾性率(G′)
を測定したところ、周波数1ヘルツにおいて、
η*=13000poise、G′=22000dyne/cm2であつた
(RDS―7700 レオメトリツクスダイナミツクス
ペクトロメーター、ジヤスコインターナシヨナル
(株)の測定機により、コーンプレート法で測定し
た。)。
この現像剤1200部を市販複写機(キヤノン(株)
ND―5000)を改造した電子写真装置の現像部に
入れ、現像剤を磁気ブラシにより十分撹拌した。
綿幅1.0mm、間隔3.0mmのタテ、ヨコ格子状の黒線
を書込んだパターン紙を準備し、これを反射露光
面であるガラス面に乗せ、オリジナルパターンと
した。硫化カドミウムよりなる感光体の表面をプ
ラス5.7KVのコロナ放電にて一様に正に帯電さ
せ、A4版大に裁断したポリエステル/綿=65/
35ブロード布を給紙部にセツトし、ハロゲンラン
プにより露光をスタートさせ、42mm/secの速さ
で、現像、転写を行つた。転写は布背面に設置さ
れているプラス62KVのコロナチヤージヤーによ
つた。搬送部より布を取出し、粉体接着剤の付着
量をしらべたところ、2.3g/m2であつた。熱ロ
ールの表面温度を180℃に調整しておき、搬送部
に導かれた粉体状接着剤の転写された布の上に更
にもう一枚のブロード布を乗せ、熱ローラーを42
mm/secの速さで通すことにより、布を接着させ
た。熱ロールとしては、加熱ロールはスチールの
上にテフロンコートしたもの、加圧ロールはシリ
コンゴムローラーのものを用いた。線圧は約2
Kg/cmに調整した。該接着布の一部を幅25mm、長
さ100mmの試片に裁断し、20℃にて100mm/分の引
張速度で剥離試験をしたところ、平均105g/25
mmの剥離強度を示した。
<実施例 2> 環球法によつて測定された軟化点が、123℃の
ε―カプロラクタム、アジピン酸、セバチン酸、
デカンジカルボン酸、ピペラジン、ヘキサメチレ
ンジアミンから得られる共重合ポリアミド樹脂を
粗砕し、樹脂100部に対し、アニリン系染料(ニ
グロシンBK、オリエント化学(株)正帯電性付与
剤)を3部加え、溶融混練後、冷凍粉砕し、風力
分級にて、平均粒径37μmの粉末を得た。この粉
末0.9部と球状鉄粉(平均粒径約400μm、昭和情
報機器(株))100部の比率で予備混合して、現像剤
を調整した。この粉末の帯電量はブローオフ法
で、+7μc/gであつた。
樹脂粉末の動的粘度(η*)と貯蔵弾性率(G′)
を実施例1と同様に測定したところ、温度133℃、
周波数1ヘルツにおいて、η*=5800poise,G′=
12000dyne/cm2であつた。
この現像剤4000部を、市販の光フアイバーチユ
ーブ方式でパターン発生機能を有するプリンター
(昭和情報機器(株)s―840―Kプリンターシステ
ム)を改造した電子写真式印画装置の現像部に入
れ、現像剤をカスケード式現像機内で十分撹拌し
た。プリンターの制御装置を調整し、インチ当り
32ドツトに分割されたドツトにより、綿幅0.8mm、
線と線の間の空白が2.8mmのタテ、ヨコ格子状の
黒地パターンが発生するように、パターンジエネ
レーターを調整した。(この場合、格子状パター
ン部はオプチカルフアイバーにより、光照射され
る。)。
アモルフアスセレン系よりなる感光体の表面を
一様に正に帯電させ、A4版大に裁断したポリエ
ステル/綿=65/35ブロード布を給紙部にセツト
し、パターン制御された光シグナルを光フアイバ
ーチユーブによりドツト状に、プロセススピード
64mm/sec、露光時間4.3secにてA4版格子パター
ンを照射させ、現像、転写を行つた。搬送部より
布を取出し、接着剤の付着量をしらべたところ
4.2g/m2であつた。熱ロールの表面温度を180℃
に調整しておき、搬送部に導かれた粉体状接着剤
の転写された布の上に、更にもう一枚のブロード
布を乗せ、熱ローラーを42mm/secの速さで通す
ことにより布を接着させた。この時の熱ロールの
線圧は2Kg/cmであつた。この接着布を実施例1
と同様な方法で測定したところ、280g/25mmの
剥離強度を示した。
<実施例 3> 環球法によつて測定された軟化点が、110℃の
ビスフエノールA酸化プロピレン2モル付加物、
1,4―ブタンジオール、トリメチロールプロパ
ン、ジメチルテレフタレート、ジメチルフマレー
ト、ジメチルイソフタレートから得られる共重合
不飽和ポリエステル樹脂を調整した。このものは
平均分子量約3900の重合体鎖中に平均4個の不飽
和結合を有する重合体であつた。この樹脂39部と
γ―アミノプロピルトリエトキシシラン8.9部を
溶剤中(テトラハイドロキノン200部)で核磁気
共鳴吸収による二重結合プロトンが消失するまで
反応を行い、これに、アニリン染料(ニグロシン
BK)を樹脂に対し3%添加し、溶剤を除去する
ことにより、シート状の樹脂を得た。染料を添加
しない樹脂の軟化点は122℃であつた。このシー
ト状の樹脂を、チツソ雰囲気中で冷凍粉砕し、風
力分級により平均粒径34μmの粉末を得た。この
粉末0.9部と実施例2と同じ鉄粉100部との比率で
現像剤を調整した。この粉末の帯電量はブローオ
フ法で+6μc/gであつた。
樹脂粉末の動的粘度と貯蔵弾性率は132℃にお
いて夫々3400poiseと8500dyne/cm2であつた。
この現像剤を用い、実施例2と同様な方法によ
り、格子状パターンをポリエステル/綿ブロード
布へ転写させ、樹脂粉末の付着量5.7g/m2の布
を得た。搬送部にて更にもう一枚のブロード布を
乗せ、熱ローラー温度180℃にて、布を接着させ
た。この接着布の剥離強度は125g/25mmであつ
た。
更に、この接着布を、150℃のスチームアイロ
ンにより、約500g/cm2の圧力で30秒間加熱し、
更に2分後にもう一度スチームアイロンにて加熱
したものの剥離強度をしらべたところ310g/25
mmであつた。
<比較例> 環球法によつて測定された軟化点が163℃のテ
レフタル酸、イソフタル酸、トリメリツト酸、エ
チレングリコール、ジエチレングリコールから得
られた共重合ポリエステル樹脂で、173℃1ヘル
ツにおける動的粘度が38000poise、貯蔵弾性率が
96000dyne/cm2である樹脂100部に対し、クロー
ム系染料(オリエント化学(株)、バリフアストブラ
ツク3804)2部を加熱溶融混練し、染料を分散さ
せ、冷凍粉砕、分級により平均粒径25μnの粉末
を得た。この粉末9部と実施例1と同様の鉄粉90
部の比率で混合し、現像剤を調整した。この粉末
の帯電量は−10μc/gであつた。
この現像剤を用い、実施例1と同様な方法で、
粉末を布へ転写することにより、2.5g/m2の付
着量のものを得た。熱ロールを180℃に調整し、
ポリエステル/綿ブロード布を重ね、線圧2Kg/
cm、42mm/secの速さで通すことにより布を接着
させた。この接着布の剥離強度は平均約25g/25
mmであり、剥離強度のバラツキが大きく、一部の
粉末は融着不良であることが認められた。
更にこの接着布を、220℃の温度に調整したス
テンレスロールを用い10Kg/cmの線圧で21mm/
secの速さで通したところ、粉末樹脂は熱融着し
たが、布にしわが発生し変色した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 あらかじめ一様に帯電された光導電性感光体
    表面に、塗布すべき接着剤のパターンを記した原
    画の反射光を結像照射するか又は当該パターンを
    発生させる制御装置からの電気信号を光信号に変
    換し、該光信号を照射することにより静電潜像を
    形成し、ついで摩擦帯電された粉体状接着剤を該
    静電潜像に付着させることにより、感光体上に粉
    体像として顕像化せしめ、該粉体像を布へ転写
    し、この上に布を重ねるかあるいは粉体の転写さ
    れた布を加熱し、粉体を融着させた後に布を重ね
    合わせ加熱接着することにより布を接着するに際
    し、該粉体状接着剤を構成する樹脂として次の物
    性すなわち、環球法による軟化点が80〜160℃で
    あり、軟化点より10℃高い温度において、周波数
    1ヘルツの回転振動を与えた場合、動的粘度が
    500〜50000poise、貯蔵弾性率が1000〜
    50000dyne/cm2のものを用いることを特徴とする
    布の接着方法。 2 粉体状接着剤を構成する樹脂が少くとも1つ
    のエステル結合、アミド結合又はウレタン結合を
    有するものである特許請求の範囲第1項記載の接
    着方法。 3 粉体状接着剤の平均粒径が10〜300μmである
    特許請求の範囲第1項記載の接着方法。 4 粉体状接着剤を構成する樹脂が水分により架
    橋するものである特許請求の範囲第1項記載の接
    着方法。 5 水分により架橋する官能基がイソシアネート
    基又はそれがブロツクされたものもしくは活性ア
    ルコキシシリル基のいずれかである特許請求の範
    囲第4項記載の接着方法。 6 粉体状接着剤を220℃以下で加熱接着する特
    許請求の範囲第1項記載の方法。
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