JPS635407B2 - - Google Patents
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- JPS635407B2 JPS635407B2 JP3828885A JP3828885A JPS635407B2 JP S635407 B2 JPS635407 B2 JP S635407B2 JP 3828885 A JP3828885 A JP 3828885A JP 3828885 A JP3828885 A JP 3828885A JP S635407 B2 JPS635407 B2 JP S635407B2
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Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
a 産業上の利用分野
本発明は、架橋性を有する新規な熱可逆高分子
化合物及びその架橋成形体の製造方法に関するも
のであり、これら化合物及びその架橋成形体は、
温室等の遮光体、玩具、インテリア、水呼吸体、
被覆剤、捺染剤、接着剤、分離膜、メカノケミカ
ル材料等産業上の広範囲な分野に利用されるもの
と考えられる。 b 従来の技術 水溶性高分子化合物のうち、水溶液状態である
温度(転移温度あるいは曇点)以上で析出白濁
し、その温度以下では溶解透明化するという特殊
な可逆的溶解挙動を示すものは熱可逆高分子と呼
ばれ、遮光体や吸着剤等に応用されつつある。し
かしながら、熱可逆高分子はそのままでは、低温
で水に溶解し散逸する可能性がある。したがつ
て、これを利用するにあたつてはその水溶液を積
層透明板状体内に注入して利用する遮光体のよう
な場合を除き、低温条件下で形状保持を可能なら
しめ、その散逸を防止するため、架橋成形化、担
体へのグラフト等、何らかの不溶化、固定化を行
わなければならない。簡易な不溶化、固定化が可
能となれば、熱可逆高分子の利用範囲は、aに示
すごとく分離膜やメカノケミカル材料等にまで著
るしく拡大されることとなろう。 c 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、熱可逆高分子の有する以上の
ごとき問題点を除去することにあり、具体的に
は、架橋性を有する新規な熱可逆高分子の製造方
法と、得られた架橋性熱可逆高分子の簡易な架橋
方法を提供することにある。 d 問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記の事情に鑑み熱可逆高分子
の架橋成形体を開発すべく研究を続けた結果N―
アクリルピペリジン 1モルにN―メチロールアクリルアミド(CH2=
CH−CO−NH−CH2−OH)を2モルを超えな
い量で加え溶液状態でラジカル共重合させること
により、
化合物及びその架橋成形体の製造方法に関するも
のであり、これら化合物及びその架橋成形体は、
温室等の遮光体、玩具、インテリア、水呼吸体、
被覆剤、捺染剤、接着剤、分離膜、メカノケミカ
ル材料等産業上の広範囲な分野に利用されるもの
と考えられる。 b 従来の技術 水溶性高分子化合物のうち、水溶液状態である
温度(転移温度あるいは曇点)以上で析出白濁
し、その温度以下では溶解透明化するという特殊
な可逆的溶解挙動を示すものは熱可逆高分子と呼
ばれ、遮光体や吸着剤等に応用されつつある。し
かしながら、熱可逆高分子はそのままでは、低温
で水に溶解し散逸する可能性がある。したがつ
て、これを利用するにあたつてはその水溶液を積
層透明板状体内に注入して利用する遮光体のよう
な場合を除き、低温条件下で形状保持を可能なら
しめ、その散逸を防止するため、架橋成形化、担
体へのグラフト等、何らかの不溶化、固定化を行
わなければならない。簡易な不溶化、固定化が可
能となれば、熱可逆高分子の利用範囲は、aに示
すごとく分離膜やメカノケミカル材料等にまで著
るしく拡大されることとなろう。 c 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、熱可逆高分子の有する以上の
ごとき問題点を除去することにあり、具体的に
は、架橋性を有する新規な熱可逆高分子の製造方
法と、得られた架橋性熱可逆高分子の簡易な架橋
方法を提供することにある。 d 問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記の事情に鑑み熱可逆高分子
の架橋成形体を開発すべく研究を続けた結果N―
アクリルピペリジン 1モルにN―メチロールアクリルアミド(CH2=
CH−CO−NH−CH2−OH)を2モルを超えな
い量で加え溶液状態でラジカル共重合させること
により、
【式】単位(以下これをA
と略記)と
【式】単位(以下これを
Bと略記)
からなる共重合体が熱可逆特性ならびに熱架橋性
能を有することを見い出しこの知見に基づいて本
発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明の第一の特徴は、N―アクリ
ルピペリジン 1モルにN―メチロールアクリルアミド(CH2=
CH−CO−NH−CH2−OH)を2モルを超えな
い量で加え塊状あるいは均一に混合しうる溶媒を
反応媒体に用いて、溶液状態でラジカル共重合さ
せることにより架橋性を有する熱可逆高分子を製
造することにある。このような反応媒体は、特に
制限はないが、水、アルコール類、N、N―ジエ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセ
トン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ベンゼ
ン、クロロホルム、四塩化炭素等を挙げることが
でき、これらは単独でもよいし、2種以上組み合
わせて使用することもできる。この場合、共重合
成分の全濃度については、特に制限はないが、好
ましくは1〜100%である。重合方法についても
ラジカル重合であればよく例えば、放射線照射、
光照射あるいは、通常のラジカル重合開始剤存在
下で加熱するなど、通常知られた任意の方法で行
うことができる。 この共重合体は、成形体に加工するため適当な
分子量をもつもの、例えばクロロホルム溶液ない
しメタノール溶液で30℃における極限粘度〔η〕
=0.01〜6.0程度のものが実用的であり特に〔η〕
=0.1〜3.0のものが好ましい。 本発明方法で得られる共重合体は、加熱により
N―メチロール基が脱水反応を起こし容易に架橋
する。本発明の第2の特徴はこの事実を利用した
簡易な熱可逆架橋成形体の製造方法にある、すな
わち、本発明方法によれば、キヤスト法、湿式紡
糸等の任意の方法で成形された共重合体からなる
試料を乾式加熱処理するのみで水不溶性の架橋成
形体を得ることが可能である。架橋反応条件は、
共重合体中のB単位含有量、反応温度、反応時間
の三つの要因に依存する。一般的には、B単位含
有量が大であれば反応温度が低く反応時間が短
い。B単位含有量が小であれば、反応温度が高
く、反応時間が長い。通常は反応温度100℃〜200
℃、反応時間1〜500分が好ましい。 本発明方法で得られる熱可逆高分子化合物水溶
液の転移温度は、B単位の含有量に依存する。す
なわち転移温度は、A単位だけの転移温度から共
重合体中のB単位の含有量が67%を超えると水溶
性高分子となる。そのため、共重合体中のB単位
の含有量には制限があり、B単位含有量は0.1モ
ル%〜66モル%としなければならない。 B単位の含有量によつて、転移温度が変化する
ことは一面でこれによつて転移温度を調節できる
ことを意味しており、したがつて本発明より、B
単位含有量0.1モル%〜66%の範囲内で、目的に
応じた任意の転移温度を有する熱可逆高分子架橋
成形体が入手しうることとなる。 A単位のみからなる熱可逆高分子の熱応答感度
はきわめて高く、その水溶液は転移温度において
瞬間的に白濁あるいは透明化する。この感度は、
B単位成分との共重合により、そのB単位含有量
の増加と共に低下する。しかし低下の割合は小さ
く、本発明方法における架橋性熱可逆高分子の熱
応答感度は良好である。 e 実施例 次に実施例により本発明を詳細に説明する。 実施例 1 N―メチロールアクリルアミド及びN―アクリ
ルピペリジン の仕込量を変えて種々の組成比の共重合体を製造
した。重合開始剤としてアゾビスイソブチロニト
リルを用い、その0.5g/100mlのメタノール溶液
20mlを所定の組成のモノマー溶液に投入、反応温
度で40時間反応させた。反応後、反応溶液を濃縮
したのち、ジエチルエーテルに沈殿させポリマー
を回収した。共重合体中のN―メチロールアクリ
ルアミド分率は、重合率100%と仮定して算出し
た。得られた熱可逆高分子の転移温度は、その水
溶液の温度に伴う光透過率変化から決定した。す
なわち、1%濃度のポリマー水溶液を調整して、
温度コントローラ付分光光度計にセツトし、昇温
速度1℃/minで昇温させながら波長500nmでの
光透過率変化を測定すると第1図の如き結果が得
られる。転移温度は、この図で、光透過率が初期
透過率の1/2となる点から決定した。 各実験におけるモノマー仕込量、共重合体中の
N―メチロールアクリルアミド分率(モル%)、
転移温度(℃)を第1表にまとめて示す。
能を有することを見い出しこの知見に基づいて本
発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明の第一の特徴は、N―アクリ
ルピペリジン 1モルにN―メチロールアクリルアミド(CH2=
CH−CO−NH−CH2−OH)を2モルを超えな
い量で加え塊状あるいは均一に混合しうる溶媒を
反応媒体に用いて、溶液状態でラジカル共重合さ
せることにより架橋性を有する熱可逆高分子を製
造することにある。このような反応媒体は、特に
制限はないが、水、アルコール類、N、N―ジエ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセ
トン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ベンゼ
ン、クロロホルム、四塩化炭素等を挙げることが
でき、これらは単独でもよいし、2種以上組み合
わせて使用することもできる。この場合、共重合
成分の全濃度については、特に制限はないが、好
ましくは1〜100%である。重合方法についても
ラジカル重合であればよく例えば、放射線照射、
光照射あるいは、通常のラジカル重合開始剤存在
下で加熱するなど、通常知られた任意の方法で行
うことができる。 この共重合体は、成形体に加工するため適当な
分子量をもつもの、例えばクロロホルム溶液ない
しメタノール溶液で30℃における極限粘度〔η〕
=0.01〜6.0程度のものが実用的であり特に〔η〕
=0.1〜3.0のものが好ましい。 本発明方法で得られる共重合体は、加熱により
N―メチロール基が脱水反応を起こし容易に架橋
する。本発明の第2の特徴はこの事実を利用した
簡易な熱可逆架橋成形体の製造方法にある、すな
わち、本発明方法によれば、キヤスト法、湿式紡
糸等の任意の方法で成形された共重合体からなる
試料を乾式加熱処理するのみで水不溶性の架橋成
形体を得ることが可能である。架橋反応条件は、
共重合体中のB単位含有量、反応温度、反応時間
の三つの要因に依存する。一般的には、B単位含
有量が大であれば反応温度が低く反応時間が短
い。B単位含有量が小であれば、反応温度が高
く、反応時間が長い。通常は反応温度100℃〜200
℃、反応時間1〜500分が好ましい。 本発明方法で得られる熱可逆高分子化合物水溶
液の転移温度は、B単位の含有量に依存する。す
なわち転移温度は、A単位だけの転移温度から共
重合体中のB単位の含有量が67%を超えると水溶
性高分子となる。そのため、共重合体中のB単位
の含有量には制限があり、B単位含有量は0.1モ
ル%〜66モル%としなければならない。 B単位の含有量によつて、転移温度が変化する
ことは一面でこれによつて転移温度を調節できる
ことを意味しており、したがつて本発明より、B
単位含有量0.1モル%〜66%の範囲内で、目的に
応じた任意の転移温度を有する熱可逆高分子架橋
成形体が入手しうることとなる。 A単位のみからなる熱可逆高分子の熱応答感度
はきわめて高く、その水溶液は転移温度において
瞬間的に白濁あるいは透明化する。この感度は、
B単位成分との共重合により、そのB単位含有量
の増加と共に低下する。しかし低下の割合は小さ
く、本発明方法における架橋性熱可逆高分子の熱
応答感度は良好である。 e 実施例 次に実施例により本発明を詳細に説明する。 実施例 1 N―メチロールアクリルアミド及びN―アクリ
ルピペリジン の仕込量を変えて種々の組成比の共重合体を製造
した。重合開始剤としてアゾビスイソブチロニト
リルを用い、その0.5g/100mlのメタノール溶液
20mlを所定の組成のモノマー溶液に投入、反応温
度で40時間反応させた。反応後、反応溶液を濃縮
したのち、ジエチルエーテルに沈殿させポリマー
を回収した。共重合体中のN―メチロールアクリ
ルアミド分率は、重合率100%と仮定して算出し
た。得られた熱可逆高分子の転移温度は、その水
溶液の温度に伴う光透過率変化から決定した。す
なわち、1%濃度のポリマー水溶液を調整して、
温度コントローラ付分光光度計にセツトし、昇温
速度1℃/minで昇温させながら波長500nmでの
光透過率変化を測定すると第1図の如き結果が得
られる。転移温度は、この図で、光透過率が初期
透過率の1/2となる点から決定した。 各実験におけるモノマー仕込量、共重合体中の
N―メチロールアクリルアミド分率(モル%)、
転移温度(℃)を第1表にまとめて示す。
【表】
この重合体をメタノールに溶かしテフロン板上
に流して風乾し、フイルムを作成した。このフイ
ルム状成形体を乾式加熱処理した時の処理条件と
架橋状態との関係を第2表に示す。
に流して風乾し、フイルムを作成した。このフイ
ルム状成形体を乾式加熱処理した時の処理条件と
架橋状態との関係を第2表に示す。
【表】
×:水に溶解(未架橋)
○:水に不溶(架橋)
第2表から明らかなようにフイルム状成形体を
乾式加熱処理することにより、容易に架橋成形体
とすることができた。 f 発明の効果 本発明は、N―アクリルピペリジン1モルにN
―メチロールアクリルアミドを2モルを超えない
量で加え、溶液状態でラジカル共重合させること
を特徴とする。
○:水に不溶(架橋)
第2表から明らかなようにフイルム状成形体を
乾式加熱処理することにより、容易に架橋成形体
とすることができた。 f 発明の効果 本発明は、N―アクリルピペリジン1モルにN
―メチロールアクリルアミドを2モルを超えない
量で加え、溶液状態でラジカル共重合させること
を特徴とする。
【式】単位と
【式】単
位から成る熱可逆高分子化合物の製造方法及び上
記共重合体を成形後乾式加熱することを特徴とす
る熱可逆高分子架橋成形体の製造方法に関するも
のである。従来、ポリ(N―アクリルピペリジ
ン)は熱可逆特性を有することは知られていた
が、本発明によつて得られるN―メチロールアク
リルアミドとの共重合体は熱可逆特性に加え、架
橋性能を有しており、したがつて、成形体を作成
後、加熱処理により、容易に架橋成形ができる性
質を有している。このため、この共重合体はメカ
ノケミカル材料、遮光材、吸着剤、玩具、分離膜
などに広く利用されることになると期待される。
記共重合体を成形後乾式加熱することを特徴とす
る熱可逆高分子架橋成形体の製造方法に関するも
のである。従来、ポリ(N―アクリルピペリジ
ン)は熱可逆特性を有することは知られていた
が、本発明によつて得られるN―メチロールアク
リルアミドとの共重合体は熱可逆特性に加え、架
橋性能を有しており、したがつて、成形体を作成
後、加熱処理により、容易に架橋成形ができる性
質を有している。このため、この共重合体はメカ
ノケミカル材料、遮光材、吸着剤、玩具、分離膜
などに広く利用されることになると期待される。
第1図は、実施例1の実験、AP―1、AP―
5、AP―7で得られた熱可逆高分子水溶液の透
過率―温度曲線である。
5、AP―7で得られた熱可逆高分子水溶液の透
過率―温度曲線である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 N―アクリルピペリジン 1モルにN―メチロールアクリルアミド (CH2=CH−CO−NH−CH2−OH)を、2
モルを超えない量で加え、溶液状態でラジカル共
重合させることを特徴とする。 【式】単位と【式】単 位から成る架橋性熱可逆高分子化合物の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3828885A JPS61197615A (ja) | 1985-02-27 | 1985-02-27 | 新規な架橋性熱可逆高分子化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3828885A JPS61197615A (ja) | 1985-02-27 | 1985-02-27 | 新規な架橋性熱可逆高分子化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61197615A JPS61197615A (ja) | 1986-09-01 |
JPS635407B2 true JPS635407B2 (ja) | 1988-02-03 |
Family
ID=12521121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3828885A Granted JPS61197615A (ja) | 1985-02-27 | 1985-02-27 | 新規な架橋性熱可逆高分子化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61197615A (ja) |
-
1985
- 1985-02-27 JP JP3828885A patent/JPS61197615A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61197615A (ja) | 1986-09-01 |
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