JPS6352507B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、フアクシミリ装置等に用いられる読
取り走査装置に関するものである。

フアクシミリ装置の一つの型式に、原稿を副走
査方向に移動させながら、読取り走査ヘツドを、
上記副走査方向と直交する主走査方向に往復動さ
せて、原稿像を走査線毎に順次、読み取つてゆく
ようにしたものがある。上記読取り走査ヘツドに
は、例えばフオトダイオードのような光電変換素
子が具備されており、この光電変換素子により原
稿からの情報光を電気信号に変換して光電変換素
子から画信号として出力する。

このような機能を達成する光電変換素子を多
数、一方向へアレイ状に配置したものがあるが、
これは一般的に固体イメージセンサーと呼ばれて
おり、この固体イメージセンサーを副走査方向に
配置し、かつ、それを主走査方向に往復部させて
副走査方向に自己走査を行いつつ、主走査を行わ
せると、光電変換素子アレイの数に対応して複数
ライン分の走査を同時に行うことができる。

ところで、固体イメージセンサーによつて原稿
像を読取る場合、原稿面を照明するための照明光
源や、この光源によつて照明された原稿像を固体
イメージセンサーの光電変換素子部に結像させる
ための、結像レンズで構成される結像光学系等が
用いられる。上記照明光源としては、例えば、直
線状の発光フイラメントを具備した細長い光源ラ
ンプ等の光源管灯が用いられる。このような原稿
照明用光源ランプは、結像光学系や固体イメージ
センサーとともに読取り走査ヘツドに設置される
とともに、固体イメージセンサーと同方向つまり
副走査方向に固定配置されていて、上記走査ヘツ
ドが主走査方向に移動するのに伴つて、上記光源
ランプとこの近傍に設けた光反射板とにより、原
稿面上を副走査方向に沿つてライン状に照明し、
かつ主走査方向にライン光を移動させている。

このような照明方式においては、原稿像を固体
イメージセンサーによつて読み取る場合、固体イ
メージセンサーから出力される信号いわばビデオ
信号の波形を適正なものにすべく、光電変換素子
の受光領域に達する結像光の明るさを、その受光
領域の全域にわたつて一様にする必要がある。こ
のようなことを一般的にシエーデイング調整と呼
んでいる。そして、かような機能を達成するため
には、例えば原稿面での照度分布を一様にする必
要がある。

ところで、副走査方向の読取りラインに平行
し、かつ、その読取りラインに対して両側位置に
対向して配置された２つの光源管灯を用いて、原
稿をライン状に照明する方式にあつては、光電変
換素子の受光領域の全域に亘つて結像光の明るさ
を一様にするには、シエーデイング補正を施さな
ければならない。通常、この種の読取り方式にお
いては、ライン光の中央部の照度は増加し、周辺
部つまり両端側の照度は低下する。このような照
度の不均一な分布を補正するために、従来におい
ては、光源から原稿への照明光に対し、中央部の
光量を低下させるようなシエーデイング部材を用
いたり、あるいは、原稿からの反射光に対し、中
央部の反射光量を低下させるようなシエーデイン
グ部材を用いている。また、この他、光源の配光
特性が、周辺部が明るくなるような特性にすべ
く、フイラメントの長さやその配置を工夫した光
源を用いている。しかし乍ら、復数ラインを同時
に読み取るような読取り走査装置においては、副
走査方向の読み取り巾は高々８ないし10ｍ／ｍ程
度であり、フイラメントを用いた光源において
は、フイラメントの全長に対し発光部分が部分的
に１箇所であつて、発光部分の配置を調整してシ
エーデイングを行うことは極めて困難な状況とな
つている。また、照明装置にかようなシエーデイ
ング機構を付加することは、走査ヘツドの重量増
につながり、同ヘツドが高速で往復動するような
フアクシミリ装置等においては、それだけ運動慣
性や駆動負荷等の関係から不利になる。さらに、
シエーデイング装置を具備した照明装置を用いた
場合、光源ランプの交換時、シエーデイングの再
調整が必要となり、保全時等においてそれらの調
整作業が極めて煩瑣なものとなる。

本発明は、叙上の点に鑑みなされたものであつ
て、固体イメージセンサーの受光領域に達する結
像光の明るさを、その受光領域の全域にわたつて
一様にし得る、照明光源交換時にシエーデイング
補正の再調整をすることを必要としない、読取り
走査ヘツドを軽量かつ簡素化し得る読取り走査装
置を提供することにある。

以下、図示の実施例により本発明を説明する。
第１図において、原稿Ｏは、送りローラ対１，２
によつて矢印の向きの副走査方向に送られ、原稿
押さえ板３とターゲツトガラス４との間の間隙を
通過する。読取り走査ヘツド５内には、結像レン
ズ６，７と固体イメージセンサー８とが設けら
れ、センサー８は、レンズ６，７の光軸上の位置
にある。ヘツド５は、基台９上に固定され、ガイ
ド軸１０，１０に沿つて前記副走査方向と直交す
る方向に往復動する。

光源ランプ１２，１３は、図のように前記光軸
に対し対称的に配置され、その配置方向に主走査
方向となつている。反射板１４，１５は各光源ラ
ンプ１２，１３とそれぞれ対をなし、同じく主走
査方向に配置されている。そして、各照明装置
は、原稿を副走査方向に照明し、原稿からの反射
光は、レンズ６，７を透過して固体イメージセン
サー８の光電変換素子アレイ上に結像せしめられ
る。そして、その光電変換機能によりセンサー８
からは画信号が出力される。なお、固体イメージ
センサーの読み取りは、副走査方向に自己走査を
行いつつ、センサーが走査方向に移動することに
より、行われる。

上記照明装置は、走査ヘツド５に対し一体的に
取付けられており、例えば、第２図に示すよう
に、光源ランプ１２，１３は、ヘツド５に一体結
合されるランプホルダー１６のソケツト１７に各
端部がそれぞれ取付けられる。また、第２図に示
す反射板１８は、第１図の反射板１４，１５を一
体化したものであり、反射板としてはこのように
してもよいし、また、第１図のように分割方式で
ランプホルダー１６に取付けるようにしてもよ
い。

第３図は、本発明の特徴ともいうべき、独特の
形状をした反射板１４，１５を用い、原稿ＯのＬ
の範囲に亘る部分を均一に照射し得る照明方式を
示している。反射板１４は、平面反射部１４ａ
と、光源を中心として円弧状反射部１４ｂと、こ
の円弧状反射部に連続する角度θの平面反射部１
４ｃを有している。下部の反射板１５に関して
も、対称的にまつたく同様の形状である。なお、
上記両平面反射部１４ａ，１４ｃは、この部分の
反射光が光源ランプ１２のガラス管を再び通過し
ないように、その形状がそれぞれ定められてい
る。従つて、上記反射光は原稿に対して有効的に
照射されるのである。

このように、光源ランプ１２と上記した形状の
反射板１４とを用いた場合、原稿面上のＡ，Ｂ，
Ｃの各点からの反射光は、結像レンズ６，７を通
して、固体イメージセンサー８の各点ａ，ｂ，ｃ
上に結像され、出力される画信号つまりビデオ信
号は、第４図ａに示すような直線的に傾斜をもつ
た信号波形となる。一方、光源ランプ１３と反射
板１５とからなる照明系のみを用いた場合のビデ
オ信号は、同図ｂに示すような信号波形となる。
そして、２つの照明系を上下に配置して両者の照
明機能を働かせるものとすれば、図ｃに示すよう
な平担な信号波形のビデオ信号を得ることができ
る。つまり、原稿の各点Ａ，Ｂ，Ｃに亘る照度分
布が均一であるから、固体イメージセンサーの各
点ａ，ｂ，ｃに亘る結像光の明るさも均一とな
り、ビデオ信号が第４図ｃに示すような最も適正
な波形となるのである。

以上、本発明によれば、照明光源と格別な形状
を施した反射板とから構成される照明系自体で、
シエーデイング調整を行うことができるから、シ
エーデイング調整機構を別途に設ける必要がな
く、シエーデイング補正の再調整が不要であるこ
とのみならず、走査ヘツドの軽量化や走査系の簡
略化をはかることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明一実施例の読取り走査装置を用
いた読み取り方式例を示す断面図、第２図は上記
読取り走査装置の分解斜視図、第３図は本発明装
置の照明系の光学的役割を説明するための説明
図、第４図ａないしｃは固体イメージセンサーか
ら出力されるビデオ信号波形をそれぞれ示す波形
特性図である。 ６，７……結像光学系、８……固体イメージセ
ンサー、１２，１３……一対の照明用光源管灯、
１４，１５……反射板、Ｏ……原稿。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ アレイ状に配置した光電変換素子を有する固
   体イメージセンサと、原稿からの情報を前記固体
   イメージセンサに結像せしめる結像光学系と、前
   記原稿を照明する一対の照明用光源と、該照明用
   光源と対をなし、その照射光を反射する反射板と
   を備えた読取り走査装置において、前記反射板
   は、円弧状反射部と該円弧状反射部の両端に一体
   的に設けた平面反射部とを有し、各平面反射部の
   形状を、該平面反射部からの反射光が前記照明用
   光源を再透過しないように各々設定したことを特
   徴とする読取り走査装置。