JPS63502813A - 積層ファブリック被覆プラスチック材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 積層ファブリック被覆プラスチック材料技術分野 本発明は、良好な絶縁特性を有し、プラスチック封入構造の多数の空気セル（空 気室）を備えた積層ファブリック被覆プラスチック材料に関する。

背景技術 発泡ネオブレンゴム又はその他の発泡プラスチック材料とファブリック（布）と を密封状態で接合し、数ミリの厚さのシート状材料を得ることは公知である。そ の様な材料は防水性があり、又、断熱性や防音性、衝撃吸収性を有している。

ところが、発泡ネオブレンを基礎材料とするその様な材料には、価格が高いとい う欠点があり、又、単位面積当りの重量が大きいので、その用途が、例えば、衣 料等に限定されるという欠点や、その断熱能力を所望程度までは高めることがで きないという欠点がある。

米国特許第３５７７３０５号には、ポリウレタン等の非常に薄い２枚の熱密封シ ートから空気セルを構成した断熱・衝撃遮断性材料が記載されている。上記両シ ートの一方はブリスター（隆起部）を含んでおり、それに対して他方のシートを 密封状態で接合することにより、空気セルを形成するようになっている。この空 気セルシートは反射性材料とともに使用されるが、反射性材料はその縁部だけに おいて空気セルシートに密封されており、中央部では非密封状態で接合している 。この材料に使用される反射性材料は機械的強度がかなり高いが、空気セルシー トの機械的強度の低さを補償できる程度にまでは高くないために、縫製構造の衣 料等に単独で使用するための材料等としては適当ではない。更に、材料シートは 、Ｉ上述の如く、反射性材料及び空気セルシートの縁部において密封する必要が あるので、それらを考慮せずに所望の形状に切断することは不可能である。

以上を考慮すると、上記型式の材料において、特に断熱性に優れ、機械的応力強 度が高く、軽量であり、又、防水性ならびに耐光性及び耐候性に特に優れた材料 が要求されている。

発明の開示 本発明による材料は上記特性を有しており、以下のような方法で製造されること を特徴としている。

すなわち、本発明の材料を製造するための方法は、（ａ）公知のポリウレタンの 空気セルシートを２枚の溶着層から形成し、該２枚の層の一方を平坦な層で形成 し、他方の層をブリスター封入構造にして該ブリスターと上記平坦な層とにより 空気封入セルを形成し、上記空気セルシートにβ線及び／又はγ線を照射し、（ ｂ）上記照射空気セルシートの片面又は両面をホットメルト接着剤フィルムのウ ェブで被覆し、（Ｃ）上記接着剤フィルムの表面をファブリック材料のウェブで 被覆し、 （ｄ）上記シートを加熱して接着剤フィルムを溶融させ、加熱されたシートを圧 縮することを特徴としている。

このようにして得られた材料はこれまでに無いもので、数多くの優れた特性を有 しており、その理由として、ファブリックと空気セルシートとが強固かつ永久的 に接着しているので、引き裂き力等の機械的応力に対する空気セルシートの機械 的な抵抗能力が増加しており、しかもβ線及び／又はγ線の照射によりポリウレ タン製空気セルシートの特性の内、耐光性等が向上していることがあげられる。

上記型式の材料は、工程Ｃａ＞で上述の放射を行わない場合には製造が不可能で あり、仮に、予め照射を行わない場合、空気セルシートをホットメルト接着剤シ ートと永久的に接合させることができず、又、高温状態でのシートの溶融に必要 な圧力に空気セルシートが耐えることができず、ホットメルト接着剤フィルムを 活性化させるだけの温度及び圧力を及ぼした場合、個々のセルが、損傷を受ける 。

接着剤等に対するプラスチック材料の感受性を増加させる場合、最も一般的な方 法としては、いわゆるコロナ処理が採用されるが、その様な処理方法を上記照射 に代えて採用することができない。上記コロナ処理では、高温での空気セルシー トの強度を必要な程度にまで増加させることができず、しかも、処理後の接着剤 に対する感受性は永久的、ではない。

但し、工程Ｃａ＞においてβ線やγ線の照射を行えば、必然的に、高温での強度 が向上して接着剤感受性が改善されるというものではなく、仮に過度に照射を行 った場合、空気セルシートの強度が低下する。Ｔａ５ｔｒｕｐの技術院（Ｔｅｋ ｎｏｌｏｇｉｓｔ　Ｉｎ５ｔ１ｔｕｔ）で試験を行った結果、２５Ｍｒａｄより も多い線量のβ線を空気セルシートに照射すると、室温における個々の空気セル の圧縮強度が低下することが分っている。

従って、工程（ａ）では、５〜２５Ｍｒａｄの線量で照射を行うことが好ましい 。

本発明による積層材料の製造に使用されるホットメルト接着剤シートは、公知の シートである。その様な接着剤シートは実質的には溶剤を含んでおらず、室温で は接着性がない。この種の接着剤シートは「ホットメルト」型として区別されて いる。一般に、上記接着剤シートを使用する積層化関係の処理工程では、例えば ファブリック等の２枚のウェブ状材料を密封状態で接合し、その場合に、接着剤 シートを上記２枚の材料の間に挿入した後に溶融させ、同時に（あるいはそれに 後続する形で）密封処理中の材料を適当な圧力で圧搾し、その後に接着剤シート を凝固させる。

市販のホットメルト接着剤シートの化学的な組成は、一般に、製造・販売者が明 らかにはしていないが、当業者であれば、簡単な試験により、任意の接着剤シー トについて、本発明による材料の製造に適しているかどうかを判断できる。適当 であると判明した接着剤シートの例としては、商品名がｒＸｉｒｏＪで、品番が ２６０．２６８．２０５１、Ｖ、　１５０／　２及ヒ２６０／　ｓ　１　ｉ　ｔ のシートがある。

本発明による材料の柔軟性に関しては、接着工程後の接着剤が空気セルシートと ファブリックの間の界面全体を覆わないようにすると都合が良く、その様な柔軟 性が必要な場合、網状構造の接着剤シートを使用するか、あるいは、溶融時に網 状構造となるように公知の方法によりスリット等を設けた多孔構造の接着剤シー トを使用することが好ましい。

空気セルに接着されるファブリックとしては、本発明による材料の用途に応じて 、任意の型式のものを使用できる。この点に関し、ファブリックという言葉はガ ラス繊維組織をも含むものとする。

上述の如く、ファブリックは空気セルシートの片面だけに貼り付けることもでき 、又、その両面に貼り付けることもできる。前者の場合、紙や皮類、金属シート 、プラスチックシートやアスベスト等の別の材料ウェブを照射済み空気セルシー トの反対側の面に貼り付ける。

ポリウレタン製空気セルシートの照射は、ホットメルト接着剤シートとファブリ ックによるシートの密封作業と同時に行う必要はなく、同時に行わない場合でも 、接着剤シートとの感受性に関する特性は改善され、又、高温での圧縮強度も永 久的に増加する。シートが巻取状態にある時に照射を行うと最も都合の良い場合 が多い。

但し、一体接合作業に連続する工程で照射を行うこともできる。

空気セルシートと接着剤シート及びファブリックとの接合工程自体、及び接着剤 シートの溶融活性化状態へのの方法で実施することができ、加熱や圧力及び処理 時間等の処理条件は、その他の目的で上記接着剤シートを使用する場合と同様に 設定すればよい。

例えば、加熱については、赤外線照射やガスバーナーを使用して行えばよく、圧 縮は、圧搾ローラーを使用するか、又は、接着剤シートの活性化の後に材料の密 封ウェブを単に巻き取ることにより行える。

一般に、カレンダー及びラミネーテイング機械は上記処理と類似した処理を行う ためのものであるが、そのような機械であれば、どの様なものでも、接着剤シー ト及びファブリックと空気セルシートとの接合に使用できる可能性がある。

本発明による材料は用途が広い。その−例としては衣料があり、より具体的には 、水兵や船員及び低温倉庫作業員等の極低温にさらされる人のための衣服がある 。更に、水泳用プールや貯水槽等のカバーや壁面ライニング用の防水布やテント も用途として考えられる。

その様な用途を考慮すると、本発明による材料は断熱性に優れ、防水性があるこ とが重要である。更に、かなり軽量であり、実際的には、長時間にわたって水に 漬けた場合でも水を吸収しないことも重要である。

５ｋｌｂｓｔｅｋｎ１ｓｋ研究所（Ｌｙｎｇｂｙ）で行われた実験（レボがその 片面に合成繊維製の）７ブリツクを備えており、その厚さが約４．８ｍｍである 場合、清水中で１平方メートル当り１９．６４二ニートンの浮力（１平方メート 当り２ｋｇに相当する浮力）を有しており、２４時間にわたって水に漬けても、 その浮力は低下していなかった。これにより、いわゆる５ＯＬＡＳ規定（Ｃｏｎ ｖｅｎｔ　１ｏｎ）の救命ジャケット用材料の浮力条件を、本発明による材料が 満たしていることになる。

なお、従来のファブリック被覆ネオブレンを基礎材料とする材料には、実質的に は浮力がない。

本発明による材料は、断熱能力についても前記技術院で試験を行った。試験に使 用した材料は、片面をガラス繊維組織で被覆し、他方の面を紙で被覆した。この 試験材料は、前述の場合と同様に、厚さが４．８＋ａ＋ｓであり、１平方メート ル当りの重量が約０．５ｋｇである。

実験では、高温側の表面温度を１６．３℃とし、低温側の表面温度を３．５℃と した。その結果、熱伝導率には０．０４５Ｗ／ｍ’ｃであり、伝熱抵抗ｍは０． １０７ｎｆ”ｃ／Ｗであった。測定方法はＤＩＮ５６２１２に基づいている。

上記値から明らかなように、本発明による厚さ４．８ｍｍの材料の断熱能力は、 それよりも実質的に厚い鉱物ウールやファブリック被覆ネオブレンと同程客であ り、非常に優れている。

本発明による材料の製造費用は、厚さが同じ場合、ネオブレン材料の製造費用の 約３０％に過ぎない。

図面は本発明による材料の製造工程の大まかに示す略図である。

発明を実施するための最良の形態 図示の工程において、ポリエチレンの空気セルシート（ブリスターシート）の供 給ロールは符号１で示しである。接着剤シートの供給ロールは符号２で示され、 ファブリックの供給ロールは符号３で示しである。

供給ロール１から解かれた空気セルシートのウェブは、一般に、シートに適当な 送り抵抗を与えるための複数のローラ（図示せず）を通過して照射ステーション ４へ送られる。ステーション４での照射強さは、そこでの送り速度が後続の密封 工程で必要な値である状態において、５〜２５　Ｍｒａｄのｌ１ｆｆｉ範囲で照 射を行えるように設定しである。

供給ロールからは接着剤シートのウェブが解かれてローラ５へ送られ、ローラ５ においてポリオレフィンシートのウェブと接触し、そのままの接触状態でローラ ６を通過する。次に、供給ロール３からのファブリックのウェブが接着剤シート の下側へ供給され、空気セルシートと接着剤シートとファブリックとから成るウ ェブは照射加熱源７の下側を通過し、それにより接着剤シートが溶融活性状態（ 例えば１４０℃）まで加熱される。これにより、ウェブは、空気セルシートとフ ァブリックの間に溶融接着剤シートを中間層として介在させた構造となり、その 状態で、次に、１対又は複数対の圧搾ローラ（図示せず）の間を通過し、ローラ ８に巻き取られる。

巻き取ったウェブを冷却すると、ウェブの一部として高強度の接着剤層が形成さ れ、ウェブは人間が簡単に剥がすことができない状態となる。

図示の実施例は実施可能な例の一つに過ぎない。特に、作業規模が小さい場合、 接着処理工程以外の場所で照射を行う方が都合の良い場合が多く、照射ステーシ ョンは種々の条件に応じて適当に設定できる。

例 ポリエチレン製の空気セルシート（厚さ０．０２ａｍのポリエチレンシートから 製造したシート）を、図示の実施例と同様の原理で、１７Ｍｒａｄの照射にさら して接合した。使用した接着剤シートは商品名ｒＸｉｒｏ　？Ｊ１２６８」　（ 販売元：ＸＩＲＱ　ＡＧ、スイス国、ＳｃｈｍｉｔｔｅｎＣＨ−３１１１５）の 市販品であり、その片面にガラス繊維組織を配置し、他方の面に紙ウェブを配置 した。紙及びガラス繊維組織の両方に関して、空気セルシートの密封性は極めて 満足の行くものであった。両面を被覆して得られたシートは、厚さが４．８ｍｍ で、１平方メートル当りの重量が０．５ｋｇであり、この材料により、上述の如 く、熱伝導率ｋが０．０４５Ｗ／ｍ”ｃとなり、伝熱抵抗ｍが０゜１０７ｎｆ℃ ／Ｗとなった。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　良好な絶縁特性を有し、プラスチック封入構造の空気セルを備えた積層ファ ブリック被覆プラスチック材料において、上記材料を製造するために、（ａ）公 知のポリウレタンの空気セルシートを２枚の溶着層から形成し、該２枚の層の一 方を平坦な層で形成し、他方の層をブリスター封入構造にして該ブリスターと上 記平坦な層とにより空気封入セルを形成し、上記空気セルシートにβ線及び／又 はγ線を照射し、（ｂ）上記照射空気セルシートの片面又は両面をホットメルト 接着剤フィルムのウエブで被覆し、（ｃ）上記接着剤フィルムの表面をファブリ ック材料のウェブで被覆し、 （ｄ）上記シートを加熱して接着剤フィルムを溶融させ、加熱されたシートを圧 縮したことを特徴とする積層ファブリック被覆プラスチック材料。 ２　製造段階の上記工程（ａ）において、５〜２５ｍＭｒａｄの線量の照射を行 うことを特徴とする請求の範囲第１項に記載の材料。 ３　製造段階の上記工程（ｂ）において、網状構造の接着剤シートを使用するか 、あるいは、溶融時に網状構造となるように公知の方法によりスリット等を投げ た多孔構造の接着剤シートを使用したことを特徴とする請求の範囲第１項又は第 ２項に記載の材料。 ４　製造段階の上記工程（ｂ）において、商品名が「Ｘｉｒｏ」で、品番が２６ ０、２６８、２０５１、又は、Ｖ、１５０／２又は２６０／ｓｌｉｔの市販品の 接着剤シートを使用したことを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項に記載の 材料 ５　ブリスターを包む空気セルシートの面にファブリックを貼り付けたことを特 徴とす請求の範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の材料。 ６　空気セルシートのいずれかの面にファブリックを貼り付けたことを特徴とす る請求の範囲第１項ないし第５項のいずれかに記載の材料。