JPS6349310Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、精米機の米糠吸引用排風機から圧送
された米糠及び塵埃を含んだ圧力風を空気と米糠
とに分離する精米機の糠処理装置に関する。

従来の技術 従来の精米機の糠処理装置においては、米糠吸
引用排風機から圧送された米糠や塵埃を含んだ圧
力風は、その風圧が高いため、サイクロン型の空
気分離器により、米糠や塵埃と圧力風とを分離
し、米糠や塵埃とを同空気分離器の下部で紙袋等
に収納する方法が採られていた。

前記空気分離器は、上壁部に出口円筒を設け、
側部に送風管を装着した円筒体と、下端に排塵口
部を設けた円錐筒体とからなり、その設置には比
較的スペースを必要とするため、通常、精米機の
機体外部に装架していた。

参考資料…循環式脱精米機 実案公報S58−
2433 考案が解決しようとする問題点 空気分離器を精米機の機体外部に装架するに
は、同空気分離器を一定の高さの位置に固定支持
する装置を必要とするため、安易に精米機周辺の
任意の位置に同空気分離器を設置することが困難
だつた。したがつて、必然的に米糠の取出し口が
決定されてしまい、精米機の据付に際して障害と
なつていた。

また、空気分離器が精米機の機体外部に露出し
ているため、器物等との接触により損傷を受け易
く、しかも外観上からも好ましくないという欠点
があつた。

本考案は上記事情に鑑みて創案されたものでそ
の目的とする処は、空気分離器を使用することな
く米糠を圧力風より分離するとともに、精米機周
辺の任意の位置で米糠の収納を可能とする精米機
の糠処理装置を供する点にある。

問題点を解決するための手段 上記の目的を達成するための本考案の構成は米
糠吸引用排風機を備えた精米機において、米糠吸
引用排風機の送風管の途中に分岐路を設けこの分
岐路を米糠吸引用排風機の吸気口に連通し、かつ
前記送風管を精米機本体外に突出し、さらにこの
送風管を通気性を有する米糠袋に連通させたもの
である。

作 用 本考案は前記の手段により、精米機の精白作用
によつて発生した米糠は、米糠吸引用排風機によ
り吸引されて米糠粉の混入した圧力風となり、こ
の圧力風が送風管内を流動するが、この圧力風中
から比効較米糠や塵埃を含まない圧力風を分岐路
で分岐し、再び米糠吸引用排風機に還元させるこ
とにより、送風管吐出口よりの排風圧力を低下さ
せることができる。これにより従来の糠処理装置
の如く、空気分離器を使用しなくても、通気性を
有する米糠袋により充分防塵の効果を果たし、米
糠の収納が可能となる。

実施例 以下第１図ないし第４図に図示した実施例に基
づいて本考案を詳細に説明する。

１は精米機で、同精米機１は箱形機枠２の上部
に供給タンク３を備え、さらに同供給タンク３の
下部に送穀ロール４、精白ロール５および搗精金
網６とよりなる精白室７を備えている。

前記精白室７の一側は、精白された白米を精米
機体外へ排出する白米排出口部８に連通されると
ともに、同精白室７の下部は除糠室９、吸引パイ
プ１０を経て米糠吸引用排風機１１の主吸気口１
２Ａに連通接続されている。

そして米糠吸引用排風機１１の吐出口１３は送
風管１４に接続され、さらに同送風管１４は第３
図に図示されるようにＴ字分岐路１５により分岐
されて一方の送風管１４は箱形機枠２の外部に突
出されて延長され、他方の分岐管１６は下方に延
長されて米糠吸引用排風機１１の副吸気口１２Ｂ
に連通接続されている。

また箱形機枠２の一側より外部突出されて延長
された前記送風管１４は、第２図に図示されるよ
うに、複数のエルボ１７およびパイプ１８により
精米機１の機体周囲を取り回わしされて同精米機
１の他側迄延長され、さらに最終エルボ１７ａよ
り連通接続された送風管１４の吐出口１９には、
通気性のある米糠袋２０の吸入口２１が差し込ま
れている。

なお、前述した複数のエルボ１７およびパイプ
１８からなる配管の途中において、機体に沿つた
部分でパイプ１８を１〜２箇所精米機１の機体に
固定支持することにより配管の固定を行うととも
に、米糠袋２０の支持を行い、同米糠袋２０単体
では支持を必要としないようになつている。

さらに米糠袋２０にはフアスナー２２を装着
し、同米糠袋２０内に貯留された米糠の出し入れ
を自在とするようになつている。

また、２３は精米機１の台車であり、同台車２
３上に載置されたモータ２４は精白ロール５や米
糠吸引用排風機１１の駆動用であり、ベルト２５
により動力が伝達されるようになつている。

次に本実施例の動作について説明する。

供給タンク３に投入された玄米は、送穀ロール
４により精白室７に流入され、精白ロール５の回
転によつて搗精され、精白された白米は白米排出
口部８より精米機１の機体外に排出される。

一方、精白室７より発生する米糠と白米排出口
部８にある米糠とは、米糠吸引用排風機１１によ
り吸引されて圧力風となつて矢印Ａの如く、除糠
室９、吸引パイプ１０を経て主吸気口１２Ａより
米糠吸引用排風機１１内に吸引され、吐出口１３
より送出される。

そして送風管１４によつて、前記圧力風は管内
を流動するが、Ｔ字分岐路１５に到達すると、米
糠や塵埃を含んだ質量のある圧力風は遠心力の作
用により矢印Ｂの如く同Ｔ字分岐路１５の外周側
を流れ、米糠や塵埃を比較的含まない圧力風はＴ
字分岐路１５により分離されて矢印Ｃの如く分岐
管１６内に流入し、副吸気口１２Ｂより米糠吸引
用排風機１１内に流入する。

また、Ｔ字分岐路１５の外周側を通過した圧力
風は、分岐管１６に一部圧力風が分離されて、そ
の排風圧力が低下されつつ、複数のエルボ１７、
パイプ１８からなる配管を経由して通気性のある
米糠袋２０内に排風される。このとき、米糠と塵
埃とが前記米糠袋２０に収納され、余剰の排風は
米糠袋２０の織目を通過するときクリーニングさ
れて大気中に放出される。

第５図は本考案の他の実施例を示すものであ
る。説明を簡単にするために第１図ないし第４図
の実施例と同様の作用をなす部分は同一符号で説
明する。本実施例では、精米機１の本体より突出
した送風管１４に直接、米糠袋２０を連通接続し
たものである。他の構成は上述した実施例と全く
同様である。

考案の効果 本考案は以上説明したように、米糠吸引用排風
機の送風管の途中に分岐路を設け、該分岐路を前
記米糠吸引用排風機の吸気口に連通することによ
り、米糠吸引用排風機によつて吸引された米糠粉
の混入した圧力風は、分流によりその排風圧力が
減圧されるため、空気分離器を使用しなくても通
気性を有した米糠袋により米糠の分離および収納
ができる。

また、米糠吸引用排風機の送風管に必要に応じ
て配管を介して同送風管を延長でき、米糠袋の設
置場所を任意の位置に選定できるため、精米機の
据付に際して自由度が向上する。

さらに米糠袋の設置には、支持金具等を必要と
せず、送風管の先端に取付けるだけで支持できる
ため、米糠袋の設置が極めて容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る精米機の糠処理装置の実
施例を示す正面図、第２図はその平面図、第３図
はその要部拡大正面図、第４図は第３図の−
線断面図、第５図は本考案の他の実施例を示す正
面図である。 １…精米機、２…供給タンク、７…精白室、８
…白米排出口部、９…除糠室、１０…吸引パイ
プ、１１…米糠吸引用排風機、１２…吸気口、１
４…送風管、１５…Ｔ字分岐路、１６…分岐管、
１９…吐出口、２０…米糠袋。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 米糠吸引用排風機を備えた精米機において米
   糠吸引用排風機の送風管の途中に分岐路を設
   け、該分岐路を前記米糠吸引用排風機の吸気口
   に連通するとともに、前記送風管を精米機本体
   外に突出し、さらに該送風管を通気性を有する
   米糠袋に連通させたことを特徴とする精米機の
   糠処理装置。 ２ 前記送風管と米糠袋の連通には配管を使用す
   ることにより精米機周辺の任意の位置で連通さ
   せたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の精米機の糠処理装置。 ３ 前記送風管と米糠袋の連通は直接連通させた
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の精米機の糠処理装置。